NJU7327 単相 DC ブラシレス モータドライブ IC ■ 外形 ■ 概要 NJU7327 は、小型モータ向けに開発した単相DC ブラシ レスモータドライブIC で、CMOS 構造を採用しており、 大電流時においても超低飽和出力電圧を実現しております。 また、ソフトスイッチングによりモータのエコーノイズが 低減されます。 パッケージはVSP を採用しており、小型で、しかも薄型化 を考慮した、大出力電力のアプリケーションに最適です。 NJU7327R ■ 特徴 ● 広電源電圧動作 VDD=3.5∼15V ● FG 出力(オープンドレイン出力) ● ロック保護/自動復帰 ● 低消費電流 ● 低飽和出力電圧 Vsat=±0.35V @Io=±200mA ● C-MOS 構造 ● 外形 VSP10 ■ ピン配置 ■ ブロック図 1 LOCK DETECT 2 FG 10 +- 3 4 9 8 AMP B AMP A 1: 2: 3: 4: 5: 6: 7: 8: 9: 10: LD FG VSS OUTB VDD VDD OUTA VSS IN− IN+ 7 INT 5 6 -1- NJU7327 (Ta=25℃) その他 ■ 絶対最大定格 定 格 値 記号 (単位) 電源電圧 +18.0 VDD (V) 入力電圧 -0.3 ∼VDD+0.3 VID (V) 動作温度範囲 -40 ∼ +85 Topr (℃) 保存温度範囲 -50 ∼ +150 Tstg (℃) 消費電力 400 PD (mW) 項 目 VSP10(単体) ■ 推奨電源電圧範囲 VDD =3.5∼15V (Ta=25℃, VDD=12V) ■電気的特性 項 目 消費電流 記号 IDD 条 件 最小 標準 最大 単位 無負荷 − 3.0 4.0 mA 入力オフセット電圧 VIO 1V バイアス -15 − 15 mV 入力電圧範囲 VICM − 0.2 − 8.0 V 最大出力電圧範囲 VOM IO = +200mA 11.55 11.70 − IO = -200mA − 0.30 0.45 スルーレート SR RL=58.6Ω 46.2 60 85.7 mV/μs Lock 検出充電電流 ICH − 0.70 1.25 2.25 μA Lock 検出放電電流 IDIS − 0.20 0.40 0.80 μA クランプ電圧 VCL − 2.5 2.6 2.7 V 検出電圧 VLD − 0.54 0.60 0.66 V FG リーク電流 IFGLEAK IN+=12V,IN-=0V,Rp=10kΩ − − 1.0 μA FGL 出力電圧 VFGL IN+=0V,IN-=12V,Rp=10kΩ − − 0.3 V -2- V NJU7327 ■ アプリケーション例 VDD C1 1 LOCK DETECT 2 FG 10 +- 3 4 9 HAL 8 AMP B AMP A 7 VSS INT 6 5 VDD M ※ VDD−VSS間にデカップリングコンデンサを挿入して下さい。 -3- NJU7327 ■ 特性例 IDD vs VDD SR vs VDD 0.12 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.10 OUTA=Hレベル, OUTB=Lレベル OUTA=Lレベル, OUTB=Hレベル 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 SR[V/us] IDD[mA] 無負荷 LD=VSS FG:OPEN 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00 0 VDD [V] 2 4 Vcl Vld 1.0 0.5 Ich , Idis[uA] Vcl , Vld[V] 2.5 0.0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 Ich Idis 0 VDD [V] 2 4 0.4 0.2 0.0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 VDD [V] -4- 1.4 VOM[V] VOM[V] 0.6 0 10 12 14 16 18 20 VDD=12V Bottom Top Bottom+Top 0.8 8 VOM vs Io Io=200mA 1.0 6 VDD [V] VOM vs VDD 1.2 10 12 14 16 18 20 Ich , Idis vs VDD 3.0 1.5 8 VDD [V] Vcl , Vld vs VDD 2.0 6 Bottom Top Bottom+Top 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 0 100 200 300 Io [mA] 400 500 NJU7327 ■ アプリケーションノート NJU7327 は、単相全波駆動のブラシレスモータドライバ IC です。プロセスに CMOS の 15V 耐圧を使用しており、 低消費・高出力電流を実現しています。低消費なため、小型パッケージを採用することが可能となり、ノートパソ コン等の小型機器のファンモータに最適です。 [応用回路例] V+ D1 C1 GND R3 R1 VDD Hall element OUTA IN+ Motor INR2 LD OUTB NJU7327 C2 VSS FG FG out [設計資料] V+=12V,ホール素子:HW101A(AKD),FAN モータ電流:200mA を例に説明します。 1. C1,D1 C1 は、ノイズ除去用のコンデンサです。実機の使用環境等に合わせて選択してください。 D1 は、電源配線の逆接続保護のダイオードです。 2. モータロック保護/自動復帰回路(C2 C2 の設計) モータロック保護/自動復帰回路は、なんらかの異常でモータが回転停止したのを検出し、モータ電流を自動的 に off します。その後ロックが解除されるとモータ回転に自動復帰します。 C2 のコンデンサ定数により、ロック検出時間(Ton)とロック保護時間(Toff)を設定します。ロック検出時間、モ ータの起動時間(機械時定数)を考慮して決める必要があります。 ON 時間 TON は、 TON = C 2 VCL − VLD [sec] Ich で与えられます。 たとえば、C2=0.47uF の時は、 TON = 0.47 × 10 − 6 × 2 .6 − 0 . 6 = 0.76[sec ] 1.26 × 10 − 6 となります。 -5- NJU7327 OFF 時間 TOFF は、 TOFF = C 2 VCL − VLD [sec] Idis で与えられます。 C2=0.47uF の時は、 TOFF = 0.47 × 10 − 6 × 2 .6 − 0 .6 = 2.23[sec ] 0.42 × 10 − 6 となります。 ロック保護タイムチャートを以下に示します。 ホ ー ル 入 力 モ ー タ 出 力 Vld → LD 端 子 電 圧 ← Vcl モ ー タ ロ ッ ク 保護期間 モ ー タ ロ ッ ク 正 常 動 作 に 復 帰 3. 位置検出回路ホール素子(R1,R2 R1,R2 の設計) 位置検出回路は差動アンプとなっています。アンプ部の入力バイアス電圧は信号の振幅も含めてホール入力コモ ンモード電圧(0.2∼VDD-4V)内で使用する必要があります。ホール素子無励磁のバイアス電圧は電源電圧 VDD の半 分つまり VDD/2 とすることを推奨します。 従ってホールバイアス抵抗 R1,R2 は等しく設定することになります。 HW101A のカタログより、ホール素子の入力抵抗 Rin400Ω、バイアス電流は5mA、バイアス電圧を VDD の中点とす ると、 R1 + R 2 + Rin = R1 = R 2 = 1.0 kΩ VDD 12 = = 2.4 kΩ Ihbias 5 × 10 −3 となります。 ホール素子の出力電圧は、ホール素子のバイアス電流、ホール素子の磁束密度に関係しますが、入力レベルとし ては、100mVp-p 以上を推奨します。 4. R3 の設計 FG 出力端子は、Nch のオープンドレイン出力となっています。VDD=12V 時の標準値は、10kΩです。 タイミングチャートを以下に記します。 ホール入力 IN+ FG出力 -6- <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。