本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。 富士通マイクロエレクトロニクス SUPPORT SYSTEM SS01-71109-1 DSU-FR エミュレータ PGA-401P アダプタ タイプ 2 MB2198-130-E 取扱説明書 はじめに このたびは , DSU-FR エミュレータ PGA-401P アダプタ タイプ 2 ( 型格 : MB2198-130-E) をお買い上げいただきまして誠にありがとうございます。 MB2198-130-E は , 富士通マイクロエレクトロニクス製 FR ファミリ マイクロコントロー ラ * を使用した応用製品の開発ならびに評価を行うための開発支援ツールです。 本書では , MB2198-130-E ( 以降 , アダプタと称します ) を使用して , 富士通マイクロエ レクトロニクス製 FR ファミリマイクロコントローラの応用製品を開発される技術者の方 を対象に , アダプタの取扱いや機能 , 設定方法などについて説明します。ご使用いただく前 に必ずお読みください。 * : FR は , FUJITSU RISC CONTROLLER の略で富士通マイクロエレクトロニクス株式会 社の製品です。 ■ 安全にご使用していただくために 本書には , 本製品を安全にご使用いただくための重要な情報が記載されています。本製 品をご使用になる前に必ずお読みいただき , ご使用の際には説明に従い正しくお使いくだ さいますようお願い申し上げます。 特に , 本書の冒頭にあります「■ 本書に掲載の製品に対する警告事項」および「7. 注意事 項」 をよく熟読され , 安全のための確認を十分行った上で , 本製品をご使用ください。 なお , 本書は , 本製品ご使用中いつでもご覧頂けるように大切に保管してください。 ■ 保証と責任 本製品の仕様については , 事前の通告なしに変更されることがあります。 また , 本製品を使用した結果の影響に関しましては , 直接的 , 間接的に関わらず一切の 責任を負いかねますので , あらかじめご了承ください。 ■ 製品の使用環境 本製品は , 動作温度 +5 °C ∼ +35 °C, 動作湿度 20% ∼ 80% です。高温 , 多湿を避け結露の ないようにしてください。 本製品は , 筐体のないプリント板ユニットであり , すべての電子部品が露出しています。 したがって , 製品の上に物を乗せたり , 製品の金属部分に人体や電気を帯びている物質を 接触させたりしないでください。さらに , 電源投入後はショートの恐れのあるもの , 燃えや すいものなどは製品から遠ざけるよう心掛けてください。できるだけ水平にして使用し , 振動の激しい場所 , ほこりや爆発性のガスが周囲にあるような場所では動作させないでく ださい。 なお , 上記の使用環境外でご使用になられた場合 , 使用者および周囲の身体や財産など に予期しない損害を生じる恐れがあります。 また , 故障などのため再輸送を行う場合 , 納入時の梱包材料をそのままお使いになれま すので保存しておくことをお勧めします。 ■ 関連マニュアル 以下のマニュアルをあわせて参照してください。 • 各評価 MCU のハードウェアマニュアルまたはデータシート • 各ヘッダの取扱説明書 •「DSU-FR エミュレータ MB2198-01-E 取扱説明書」 •「SOFTUNE Workbench 操作マニュアル」 •「SOFTUNE Workbench 機能説明書」 ■ 欧州 RoHS 対応について 型格の末尾に “-E” を付記した製品は欧州 RoHS 対応品です。 ■ 本書の内容について 本書の内容は発行当時のものであり , 本書の情報は予告なく変更される場合がありま す。 最新情報については営業部門にご確認ください。 i ■ 本書に掲載の製品に対する警告事項 本書に掲載している製品に対して下記の警告事項が該当します。 警告 正しく使用しない場合 , 死亡するまたは重傷を負う危険性があること , または , お客様のシステムに対し , 故障の原因となる可能性を示しています。 感電・故障 本書に記載されている全ての作業は , システムの全ての電源を切断した状態で 行ってください。 電源を投入したまま作業を行うと , 感電や機器の故障の原因となる場合があり ます。 感電・故障 電源投入後は , 本製品の金属部分に身体が触れないようにしてください。 金属部分に身体が触れると , 感電や機器の故障の原因となる場合があります。 注意 けが・故障 正しく使用しない場合 , 軽傷 , または中程度の傷害を負う危険性があることと , 本 製品や接続された機器が破損したり , データなどのソフトウェア資産やその他財 産が破壊されたりする危険性があることを示しています。 本製品を移動する場合は , 必ず全ての電源を切断し , ケーブルを取り外し , 作業は 足元に注意して行ってください。また , 振動の激しい場所や傾いた場所など , 不 安定な場所では使用しないでください。 本製品が落下し , けがや故障の原因となることがあります。 けが 本製品にはやむなくショートプラグなどの尖った部分が露出した箇所がありま す。 尖った部分でけがをしないよう , 十分注意して取り扱ってください。 故障 本製品の上に物を乗せたり , 本製品に衝撃を与えたりしないでください。また , 電源投入後は , 持ち運んだりしないでください。 過重や衝撃により , 故障の原因となることがあります。 故障 本製品は , 多くの電子部品を使用しているため , 直射日光や高温・多湿を避け , 結 露のないようにしてください。また , ほこりの多い場所や , 長時間強い磁界や電 界のかかる場所での使用や保存は避けてください。 使用環境または保存環境による故障の原因となることがあります。 故障 本製品は , 仕様範囲以内でお使いください。 一般仕様の範囲外で動作させると , 故障する恐れがあります。 故障 静電破壊防止のため , コネクタの金属部分に指や物を触れないようにしてくださ い。また , 本製品に触れる前に , 金属製のもの ( ドアノブなど ) に触れるなどして 人体の静電気を放電してください。 故障 電源の投入および切断は , 本書に記載された順序に従い行ってください。 特に , 電源の投入は , 必要なすべての接続が終了してから行ってください。また , 本製品の設定方法および使用方法は , 本書に従ってください。 誤った使用は , 故障の原因となることがあります。 故障 本製品の各種ケーブルの抜き差しは , 必ず電源を切断してから行ってください。 また , ケーブルを抜く場合は , 必ずケーブルのコネクタ部を持って抜いてくださ い。ケーブル部を引っ張ったり折り曲げたりすると , ケーブル芯線の露出や断線 による故障の原因となることがあります。 故障 MCU ソケットは , 評価 MCU を誤った方向と位置に実装できない構造になってい ますが , 評価 MCU の実装方向には十分注意して実装してください。 無理に誤った方向に実装すると , 評価 MCU のピンまたはソケットの誤挿入防止 機構を損傷し , 故障の原因となることがあります。 故障 本製品は筐体を持たないため , 保存時は梱包箱に納めておくことをお勧めします。 また , 再輸送を行う場合 , 製品が損傷し , 故障の原因となる恐れがありますので , 納入時の梱包材料を保管し , ご使用ください。 ii • 本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。 • 本資料に記載された動作概要や応用回路例は, 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので, 実 際に使用する機器での動作を保証するものではありません。したがいまして , これらを使用するにあたっ てはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害などについては , 当社はその責任を負いません。 • 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財 産権やその他の権利の使用権または実施権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用に ついて , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うものではありません。した がって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を 負いません。 • 本資料に記載された製品は, 通常の産業用, 一般事務用, パーソナル用, 家庭用などの一般的用途に使用され ることを意図して設計・製造されています。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保され ない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を伴う用途(原子力施設 における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持 のための医療機器 , 兵器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求 される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・製造されたものではありません。し たがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談 なく使用されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。 • 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火 災事故 , 社会的な損害を生じさせないよう , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設 計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。 • 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連 法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続きをおとりください。 • 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。 Copyright © 2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED All rights reserved iii 1. 製品の概要 本製品は , 富士通マイクロエレクトロニクス製 FR ファミリ マイクロコントローラを使 用したハードウェアおよびソフトウェアの開発 , 評価を目的とした開発支援ツールです。 ■ 概要 本製品は , DSU-FR エミュレータ ヘッダ *1 などとあわせて使用し , 富士通マイクロエレ クトロニクス製 FR ファミリマイクロコントローラを使用したユーザシステムと , DSU-FR エミュレータ (MB2198-01-E)*2 を接続するための製品です。 *1 : 以降 , ヘッダと称します。 *2 : 以降 , エミュレータと称します。 アダプタの主な特長は以下のとおりです。 • アダプタは , アダプタボード , フラットケーブル ( 標準 , ロング各 2 本組 ) により構成 • アダプタボード上に評価 MCU 用 IC ソケット (PGA-401 ピン パッケージコード:PGA401C-A02) を搭載 • フラットケーブル ( 標準またはロング ) を使用し , ヘッダと接続 • ヘッダとあわせて使用し , エミュレータとユーザシステムを接続 • アダプタ電源は , エミュレータまたはヘッダを経由したユーザシステムから供給 • 内蔵 ROM エミュレーションメモリ機能をサポート • 外部メモリエミュレーション機能をサポート • 外部トレース機能をサポート • パワーオンデバッグ機能をサポート ■ 梱包物の確認 アダプタをご使用になる前に以下の梱包物が揃っていることを確認してください。 • アダプタボード :1 台 • フラットケーブル ( 標準 : 8 cm) :2 本 • フラットケーブル ( ロング : 20 cm) :2 本 • 取扱説明書 ( 和文 : 本書 ) :1 部 • 取扱説明書 ( 英文 ) :1 部 <注意事項> 再輸送を行う場合 , 製品の損傷を防ぐために , 購入時の梱包材料を保存し , ご使用ください。 1 ■ 別売品 本製品には表 1 に示す別売品があります。必要に応じて別途購入してください。 表 1 別売品 名称 型格 評価 MCU 富士通マイクロエレクトロニクス製 FR ファミリ コントローラ (MB91Vxxx など )*1 DSU-FR エミュレータ MB2198-01-E*2 DSU-FR エミュレータ ヘッダ MB2198-XXX-E*3 DSU-FR エミュレータ メモリボード *4 - 発振子 *5, コンデンサ *5 - *1 : 評価 MCU のパッケージコードは PGA-401C-A02 です。また , 本製品で使用可能な評 価 MCU の品種およびパッケージコードについて , 不明な場合はお問い合わせくださ い。 *2 : エミュレータを使用するには,デバッガソフトウェアおよび通信ケーブルなどが別途 必要です。 詳細について , 不明な場合はお問い合わせください。 *3 : ヘッダは,ユーザシステムとエミュレータ本体を接続するためのインタフェースボー ドです。 使用する量産 MCU に適合するヘッダをご選択のうえご購入ください。 なお , ヘッダの取扱い方法 , 使用方法および安全に使用するための注意事項などにつ いては各ヘッダの取扱説明書を参照してください。 *4 : メモリボードは,外部メモリエミュレーション機能を使用する場合に必要となるボー ドです ( 開発予定品 )。 *5 : 使用する発振子の周波数については, 評価MCUのデータシートを参照してください。 また , 発振子に接続するコンデンサの容量については , 発振子のデータシートなどを 参照してください。 2 2. システム構成 アダプタはヘッダと合わせて使用し , エミュレータとユーザシステムに接続して使用し ます。 ■ システム構成 本製品のシステム構成図を図 1 に示します。 ホストマシン 汎用測定器 外部トリガ / プログラム実行 RS232C, USB, LAN AC in AC アダプタ * Fujitsu Emulator Loader Mode Now. DSU-FR エミュレータ 評価 MCU アダプタボード アダプタ ( 本製品 ) フラット ケーブル ヘッダボード ヘッダ ユーザシステム *:AC アダプタはエミュレータに付属します。 図 1 システム構成図 3 ホストマシン , 汎用測定機とエミュレータの接続については , エミュレータの取扱説明 書を参照してください。 エミュレータを使用するには , ホストマシンとエミュレータデバッガソフトが別途必要 です。エミュレータの仕様に関してはエミュレータの取扱説明書を参照してください。 ■ 外観および各部名称 アダプタボードの外観および各部の名称を図 2 に示します。 なお , 図 2 は出荷時の状態を表します。 (1) (2) (3) A EML S9 VSEL4 (9) USR C S8 VSEL3 B USR − SW2 EML S7 VSEL2 SW4 A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15 A16 A17 A18 A19 A20 A21 SW3 1 2 3 4 5 6 7 8 ON S6 VSEL1 USR + + ON 1 2 3 4 5 6 7 8 RD A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 C7(SC8,9) ON 1 2 3 4 5 6 7 8 − ON 1 2 3 4 1 2 3 + SW1 (8) EML S5 SC2 ASEL − C6(SC6,7) + C2(SC4,5) EML S4 − EML USR INIT TRST EML USR (5) C11(SC10,11) M2(SC1) (4) SC3 X0A/X1A X0A USR X1A CN5 X0/X1 (6) X0 USR X1 (10) (7) 図 2 外観図 4 (1) エミュレータコネクタ エミュレータと接続するコネクタです ( 裏面実装 )。 (2) 評価 MCU 実装用 IC ソケット 評価 MCU 実装用の PGA-401 ピン IC ソケットです。 (3) メモリ容量切換え用スイッチ 外部メモリエミュレーション使用時に , メモリボードの容量を切り換えます。 (4) DVCC 用バイパスコンデンサ実装用ソケット 各 DVCC 端子 - GND 間にバイパスコンデンサを実装するためのソケットです。 (5) リセット信号設定用ショートプラグ リセット信号供給元の設定を行うショートプラグです。 (6) メモリボードコネクタ メモリボード ( 外部メモリエミュレーション用 ) を実装するためのコネクタです。 (7) フラットケーブルコネクタ 本製品付属のフラットケーブルを用い , ヘッダまたはユーザシステムと接続します。 (8) メモリ接続用スイッチ 外部メモリエミュレーション機能を使用する場合に , 評価 MCU の I/O ポートと外部 メモリエミュレーション信号とを接続するスイッチです。 (9) 評価 MCU 電源設定用ショートプラグ 評価 MCU の電源周りの設定を行うショートプラグです。 (10) クロック入力用 IC ソケットおよびクロック入力切換え設定用ショートプラグ メインおよびサブクロックの発振子 , コンデンサを実装する IC ソケットと , クロック 供給元の設定を行うショートプラグです。 5 3. 仕様 ■ 一般仕様 アダプタの一般仕様を表 2 に示します。 表 2 一般仕様 項目 仕様 名称 DSU-FR エミュレータ PGA-401P アダプタ タイプ 2 型格 MB2198-130-E 電源 評価 MCU: 内部電源 * 0 V ∼ +5.5 V (UVcc) 評価 MCU: I/O 電源 * 0 V ∼ +5.5 V (UVcc) アダプタボード電源 +3.3 V ( エミュレータより供給 ) MCU 内部動作 周波数 最大 : 34 MHz 温度 動作時 : +5 °C ∼ +35 °C 保存時 : 0 °C ∼ +70 °C 湿度 動作時 : 20 % ∼ 80 % ( ただし , 結露しないこと ) 保存時 : 20 % ∼ 80 % ( ただし , 結露しないこと ) 外形寸法 (W) 205 mm × (D) 110 mm × (H) 30 mm (IC ソケットおよびコネクタを含みます ) 重量 173 g * : 評価 MCU に供給する内部電源および I/O 電源については , 各評価 MCU の電源仕様を ご確認ください。供給する各供給電源については , ご使用前に各評価 MCU のハード ウェアマニュアルをご覧いただくか , 不明な場合はお問い合わせください。 <注意事項> 一般仕様の範囲外で動作させると装置が故障する恐れがあります。使用範囲内でお使いくだ さい。 6 ■ 機能仕様 アダプタの機能仕様を表 3 に示します。 表 3 アダプタ機能仕様 項目 内容 アダプタ機能 DSU-FR エミュレータ , ヘッダと組合わせて使用し , エミュレータ⇔評価 MCU ⇔ユーザシステムを接続するアダプタとして機能します。 外部トレースメモリ 外部トレース機能をサポート。トレース長 64K フレーム。 内蔵 ROM エミュレーション 内蔵 ROM エミュレーションメモリ機能をサポート。最大 1M バイト。 外部メモリエミュレーション *1 機能をサポート。RAM/ROM 設定および容 量切換え可能。アダプタボード上に , 別売のメモリボードを実装すること で , 機能を実現します。 メモリ容量 切換え メモリボードの容量を , 2M ワード∼ 32K ワード (1 ワー ド= 16 ビット ) の範囲で , 7 段階に切り換えることがで きます。 メモリ接続 メモリ容量切換え機能により無効となったアドレス線 については , バッファへの接続を切断し , ユーザリソー スとして使用することができます。 また , 外部メモリエミュレーション機能を使用しない場 合も同様に切断することで , ユーザリソースとして使用 する際の負荷を減らすことができます。 外部メモリエミュレーション パワーオンデバッグ 評価 MCU 電源投入直後からプログラム実行を行うパワーオンデバッグ機 能 *2 をサポート。 ショートプラグ アダプタボード上にショートプラグを持ち , アダプタの各種設定が可能で す。 クロック用 IC ソケット アダプタボード上に発振子用の IC ソケットを持ち , アダプタ上より評価 MCU のメインクロック (X0/X1), サブクロック (X0A/X1A) 端子にクロック 信号の供給を行います。 *1 : 評価 MCU が外部メモリエミュレーション機能に対応している必要があります。 また , 使用できるメモリ容量は , メモリボードの容量およびメモリ容量切換えスイッチおよび評価 MCU の設定により異なります。ご使用前に各評価 MCU のハードウェアマニュアルをご覧いただく か , 不明な場合はお問い合わせください。詳細については , 「6.4 外部メモリエミュレーションの設 定」を参照してください。 また , 本機能は評価 MCU の外部バスに付加されます。本機能を使用する場合は , 「7. 注意事項」を よくお読みになってからお使いください。 *2 : 本機能は , 評価 MCU がパワーオンデバッグ機能に対応している必要があります。ご使用前に各評価 MCU のハードウェアマニュアルをご覧いただくか , 不明な場合はお問い合わせください。 7 ■ コネクタ , ソケット仕様 アダプタ上に実装されている各種コネクタ , IC ソケットの仕様を表 4 に示します。 表 4 コネクタ , IC ソケット仕様 項目 内容 エミュレータコネクタ アダプタとエミュレータを接続します。 エミュレータの接続方法については , 「4. 接続方法 ■ ア ダプタボードとエミュレータの接続」を参照してくださ い。 フラットケーブルコネクタ アダプタ付属のフラットケーブルを使用してヘッダと接 続します。 フラットケーブルの接続方法については , 「4. 接続方法 ■ アダプタボードとヘッダボードの接続」を参照してく ださい。 評価 MCU (PGA-401P パッケージ ) を実装します。 評価 MCU 実装用 IC ソケット 評価 MCU の実装方法については , 「5.1 評価 MCU の実 装」を参照してください。 メモリボードコネクタ 別売品のメモリボードを実装します。 メモリボードの実装方法については , 「5.2 メモリボード の実装」を参照してください。 発振子用 IC ソケット 発振子および発振子指定のコンデンサを実装します。 発振子 , コンデンサの実装方法については , 「6.2 クロッ ク供給の設定」を参照してください。 評価 MCU にデジタル電源 (DVCC 電源など ) を持つ品種 を使用する場合 , 必要に応じてデジタル電源上にバイパ DVCC 用バイパスコンデンサ スコンデンサを実装することができます。 実装用ソケット バイパスコンデンサの実装方法については , 「5.3 DVCC 用バイパスコンデンサの実装」を参照してください。 8 4. 接続方法 ■ アダプタボードとエミュレータの接続 図 3 に従って , エミュレータ上のアダプタボードコネクタにアダプタボードを接続しま す。 アダプタボード エミュレータコネクタ インデックス アダプタボードコネクタ エミュレータ ・ エミュレータとアダプタボードを接続するコネクタは , 誤挿入防止のため各コネ クタのインデックス (▲) を合わせて , 奥までしっかりと差し込んでください。 ・ エミュレータからアダプタボードを取り外す場合は , 一箇所に力をかけずに均一 に力をかけて取り外してください。 図 3 アダプタボードとエミュレータの接続 <注意事項> ボードの抜き差しは , 電源を切ってから行ってください。 ボードを取り外す場合は一箇所に力をかけずに , 均一に力をかけて取り外してください。 9 ■ アダプタボードとヘッダボードの接続 図 4 に従って , アダプタボードとヘッダボードをアダプタ付属のフラットケーブルによ り接続します。 アダプタボード フラットケーブル コネクタ A フラットケーブル コネクタ B エジェクトロック フラットケーブル エジェクトロック フラットケーブル コネクタ A フラットケーブル コネクタ B ヘッダボード ・ フラットケーブルを接続する場合は , フラットケーブルコネクタのエジェクトロッ クが各ボードのフラットケーブルコネクタにロックするまで差し込んでください。 ・ フラットケーブルを外す場合は , フラットケーブルコネクタのエジェクトロックを つまみ , ロックを解除してからフラットケーブルを取り外してください。 ・ フラットケーブルを使用してアダプタボードとユーザシステムを直接接続する場合 は , 「8. ユーザインタフェース」の項を参考にユーザシステム上へ指定のコネクタ を実装してください。 図 4 アダプタボードとヘッダボードの接続 <注意事項> ケーブルの抜き差しは , 電源を切ってから行ってください。 ケーブルを抜く場合は , ケーブルを引っ張らずにケースやコネクタなどを持って抜いてくだ さい。 10 5. 実装方法 5.1 評価 MCU の実装 図 5 ∼図 7 に従って , 評価 MCU をアダプタボード上の評価 MCU 実装用 IC ソケットに 実装します。また , 評価 MCU を取り外す場合は , 図 8 に従ってください。 ■ 評価 MCU の取付け 評価MCU実装用ICソケット (SC1) のレバーを点線の位置から実線の位置まで開きます。 評価 MCU 評価 MCU 実装用 IC ソケット 図 5 評価 MCU の取付け ■ 取付け位置 評価 MCU と評価 MCU 実装用 IC ソケット (SC1) の 1 番ピンの位置を合わせ , 水平に挿 入します ( 上面から見て確認してください )。 評価 MCU M2(SC1) 評価 MCU 実装用 IC ソケット 1 番ピンの位置 図 6 取付け位置 11 ■ 評価 MCU の固定 評価 MCU 実装用 IC ソケット (SC1) のレバーを点線の位置から実線の位置まで閉じて , 評価 MCU をロックしてください。 評価 MCU 評価 MCU 実装用 IC ソケット 図 7 評価 MCU の固定 ■ 評価 MCU の取外し 評価 MCU を取り外す場合は , 評価 MCU 実装用 IC ソケット (SC1) のレバーを点線の位 置から実線の位置まで開き , 評価 MCU を取り外してください。 評価 MCU 評価 MCU 実装用 IC ソケット 図 8 評価 MCU の取外し 12 5.2 メモリボードの実装 外部メモリエミュレーション機能を使用する場合 , 図 9 ∼図 11 に従ってアダプタボー ド上のメモリボードコネクタに , 別売のメモリボードを実装します。また , メモリボードを 取り外す場合は , 図 12 に従ってください。 ■ 取付け位置 メモリボードのくぼんだ部分とメモリボードコネクタの突起部分を合わせます。 メモリボード ツメ メモリボードコネクタ CN5 合わせる 図 9 取付け位置 ■ メモリボードの差込み メモリボードを図 10 で示されるように , メモリボードコネクタへ斜めに差し込みます ( 側面から見て確認してください )。 メモリボード メモリボードコネクタ 図 10 メモリボードの差込み 13 ■ メモリボードの固定 メモリボードを点線の位置から実線の位置で示されるところまで倒し , 両側のツメには さみこみ , パチンと音がすることを確認し , メモリボードを固定してください。 メモリボード メモリボードコネクタ 図 11 メモリボードの固定 ■ メモリボードの取外し メモリボードを取り外す場合は , メモリボードコネクタ両側のツメの部分を外側に開い てください ( 図 12 左図参照 )。 次に , メモリボードを点線の位置から実線の位置まで引き起こしてから取り外してくだ さい ( 図 12 右図参照 )。 メモリボード ツメ メモリボードコネクタ CN5 メモリボード メモリボード コネクタ 図 12 メモリボードの取外し 14 5.3 DVCC 用バイパスコンデンサの実装 評価 MCU にデジタル電源 (DVCC 端子 ) を持つ品種を使用する場合のみ , バイパスコン デンサを実装します。 評価 MCU にデジタル電源 (DVCC 端子 ) を持たない品種を使用する 場合 , バイパスコンデンサの実装は必要ありません。 ■ バイパスコンデンサの実装 バイパスコンデンサに電解コンデンサのような極性を持つコンデンサを使用する場合 は , 極性に十分注意しプリント基板のシルクに示している極性に合わせて , 実装してくだ さい。 コンデンサの種類 , 容量 , 耐圧はご使用になる環境に合わせてお選びください。 図 13 にコンデンサの実装方法を , 表 5 に各コンデンサ実装用ソケットに接続されてい る評価 MCU のデジタル電源端子信号名を示します。 コンデンサ ( 足の長い方がプラス ) ( − ) のインデックス 16V 10 コンデンサ実装用ソケット コンデンサの 極性に注意! − + 図 13 コンデンサの実装 表 5 デジタル電源端子信号 コンデンサ実装用 ソケット名称 対応信号線 評価 MCU 端子番号 SC4, SC5 PF2 127 SC6, SC7 PD3 241 SC8, SC9 P85 36 SC10, SC11 P65 39 15 6. 設定方法 6.1 評価 MCU 電源の設定 図 14 に評価 MCU 周辺の電源供給回路形式を , 図 15 に評価 MCU 電源のショートプラ グの製品出荷時の設定を , 表 6 に VSEL1 ∼ VSEL4 の各ショートプラグの設定による評価 MCU の電源仕様を示します。 ■ 評価 MCU 周辺の電源供給回路形式 ユーザシステム ( ボード ) アダプタボード エミュレータ コネクタ +3.3V MCU 実装部 VSEL1 EML エミュレータ 専用電源 評価 MCU フラットケーブル コネクタ (MCU 実装部 ) USER VSEL2 USER MCU 内部電源 内部電源 コンデンサ 0.1uF C GND VSEL3 A メインクロック電源 B I/O 電源 外部メモリ エミュレーション部 MCU I/O 電源 VSEL4 EML USER 図 14 評価 MCU 電源供給回路形式 ■ 評価 MCU 電源設定用ショートプラグ (VSEL1 ∼ VSEL4) の設定 VSEL1 USR EML VSEL2 USR C VSEL3 B A VSEL4 USR EML 図 15 評価 MCU 電源設定用ショートプラグの設定 ( 製品出荷時 ) 16 表 6 ショートプラグの設定 ショートプラグ 名称 設定 評価 MCU 電源仕様 USR 側 エミュレータ専用電源をユーザシステムから供給 EML 側 エミュレータ専用電源をエミュレータから供給 *1 USR 側 ユーザシステムの電源を評価 MCU 内部電源端子 *2 へ供給 C側 評価 MCU 内部電源 *2 にコンデンサ (0.1 µF) を付加 A側 メインクロック電源 *3 を評価 MCU 内部電源から供給 B側 メインクロック電源 *3 を評価 MCU I/O 電源から供給 (B 側固定 ) USR 側 バックアップ電源 *4 をユーザシステム ( 評価 MCU I/O 電源 ) から供給 (RAM として使用 ) EML 側 バックアップ電源 *4 をエミュレータから供給 (ROM として 使用 ) 外部メモリエミュレーション機能未使用時は , 必ずこちらに 設定してください。 VSEL1 VSEL2 VSEL3 VSEL4 *1 : パワーオンデバッグ機能を使用する場合は , エミュレータ専用電源をエミュレータ から供給 (EML 側 ) し , さらに評価 MCU がパワーオンデバッグ機能に対応している 必要があります。 評価MCUがパワーオンデバック機能に対応しているかは, 各評価MCUのハードウェ アマニュアル , またはデータシートを参照してください。不明な場合はお問い合わせ ください。 *2 : 評価 MCU 内部電源仕様については , 各 評価 MCU のハードウェアマニュアルを参照 してください。不明な場合はお問い合わせください。 *3 : メインクロック電源には , 評価 MCU I/O 電源を供給してください。 *4 : バックアップ電源は , アダプタボード上の外部メモリエミュレーション回路用の電 源です。データバックアップ機能を使用する場合 , バックアップ電源をエミュレータ から供給してください。その場合 , エミュレータにてユーザシステムの電源投入およ び電源切断を検出しアダプタボード上のデータバックアップ (ROM相当動作) を行い ます。 17 6.2 クロック供給の設定 図 16 に評価 MCU へのクロック周辺回路形式を , 図 17 に発振子の実装方法を , 図 18 に クロック切換え用ショートプラグの製品出荷時の設定を , 表 7 にクロック切換え用ショー トプラグの設定とクロック供給との対応を示します。 ■ クロック周辺回路形式 ユーザシステム ( ボード ) アダプタボード USR X1 EML X1 X1 USR X0 EML X0 X0 X0/X1 1 2 3 4 評価 MCU 8 7 6 5 GND GND USR X1A EML X1A/PF6 X1A USR X0A EML フラットケーブル コネクタ X0A/PF5 X0A X0A/X1A 1 2 3 4 GND 8 7 6 5 GND 図 16 評価 MCU クロック周辺回路形式 ■ 発振子の実装 評価 MCU のメインクロック (X0/X1), サブクロック (X0A/X1A) に対してアダプタボー ド上からクロック信号を供給する場合は , アダプタボード上の発振子用 IC ソケット (SC2, SC3) に , 発振子とコンデンサをそれぞれ実装してください。 発振子 5, 6 番端子または 5, 7 番端子に コンデンサを実装してください。 2, 4 番端子または 3, 4 番端子に コンデンサを実装してください。 コンデンサ コンデンサ ・ 発振子の周波数などは評価 MCU のデータシートを参照してください。 ・ コンデンサの容量については発振子のデータシートなどを参照してください。 ・ 発振子およびコンデンサは本製品に添付されていませんので別途ご用意ください。 図 17 発振子の実装 18 <注意事項> 発振子と組合わせて実装するコンデンサは , 発振子の推奨値よりも 10pF 程度小さな値のもの を使用してください。 発振子の推奨値のものを実装した場合,ソケットの寄生容量や配線負荷の影響により発振安定 時間が標準値よりも長くなる場合があり,クロック切換え動作が不安定になるなどの問題が出 る場合があります。 ■ クロック切換え用ショートプラグの設定 図 18 にショートプラグの製品出荷時の設定を , 表 7 にクロック切換え用のショートプ ラグの設定とクロック供給との対応を示します。 X0 USR X1 EML X0/X1 X0A USR X1A EML X0A/X1A 図 18 クロック切換え設定用ショートプラグの設定 ( 製品出荷時 ) 表 7 ショートプラグの設定 ショートプラグ 名称 設定 USR 側 ユーザシステムよりメインクロックを供給 EML 側 アダプタボード上の発振子用 IC ソケットよりメイ ンクロックを供給 EML 側 アダプタボード上の発振子用 IC ソケットよりサブ クロックを供給 (EML 側固定 ) X0, X1 X0A, X1A クロック供給 * * : アダプタからユーザシステムへのクロック信号供給の機能はありません。 <注意事項> ユーザシステム上からメインクロックを供給する場合は , ユーザシステム上で発振回路を作 成し , CMOS バッファなどを介して供給してください。 ユーザシステム上からのサブクロックの供給は , 動作不安定となる可能性がありますので , 必 ずアダプタボード上からサブクロックを供給してください。 19 6.3 リセット信号の設定 ユーザシステムおよびエミュレータより , 評価 MCU へリセット信号を供給します。 ショートプラグの設定は製品出荷時の設定で使用してください。 ■ リセット信号の設定 図19 にショートプラグの製品出荷時の設定を示します。本設定によりINITX信号 (INIT) はユーザシステム上の INITX 信号をエミュレータを経由して評価 MCU に供給し , TRSTX 信号 (TRST) はエミュレータからのリセット信号を評価 MCU に供給します。 INIT USR EML USR EML TRST 図 19 リセット信号設定用ショートプラグの設定 ( 製品出荷時 ) 20 6.4 外部メモリエミュレーションの設定 図 20 に外部メモリエミュレーションの周辺回路形式を , 図 21 にスイッチの製品出荷時 の設定を , 表 8 にスイッチの設定によるメモリボードの容量 , 有効アドレスを , 図 22 にメ モリ接続用スイッチ製品出荷時の設定を , 表 9 にメモリ接続用スイッチの各素子と , それ に対応する信号線および評価 MCU ピン番号を示します。 ■ 外部メモリエミュレーション周辺回路形式 アダプタボード アドレスバス P4[5:0],P3[7:0],P2[7:1],P5[4] P1[7:0],P0[7:0] Y ヘッダへ メモリ接続 スイッチ 74LVCH16244A 外部メモリ エミュレー ション回路 フラット ケーブル コネクタ データバス 評価 MCU A *OE GND 図 20 外部メモリエミュレーション周辺回路形式 ■ メモリ容量切換え用スイッチの設定 外部メモリエミュレーション機能を使用する場合に , 接続するメモリボードの容量を切 り換えることができます。 ASEL ON 1 2 3 4 1 2 3 SW1 図 21 メモリ容量切換え用スイッチの設定 ( 製品出荷時 ) 表 8 スイッチの設定 ASEL3 1 1 1 ASEL2 1 1 0 ASEL1 1 0 1 容量 有効アドレス 2 M ワード A[21:1] 1 M ワード A[20:1] 1 0 0 512 K ワード A[19:1] 0 1 1 256 K ワード A[18:1] 0 1 0 128 K ワード A[17:1] 0 0 1 64 K ワード A[16:1] 0 0 0 32 K ワード A[15:1] 21 ■ メモリ接続用スイッチの設定 外部メモリエミュレーション機能を使用する場合 , メモリ容量切換え機能により無効と なったアドレス線については , バッファへの接続を切断し , ユーザリソースとして使用す ることができます。また , 外部メモリエミュレーション機能を使用しない場合も同様に切 断することで , ユーザリソースとして使用する場合の負荷を減らすことができます。 図 22 にスイッチの製品出荷時の設定を , 表 9 にスイッチの各素子と , それに対応する信 号線および評価 MCU 端子番号を示します。 SW2 RD A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 1 2 3 4 5 6 7 8 ON A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15 1 2 3 4 5 6 7 8 ON SW3 A16 A17 A18 A19 A20 A21 1 2 3 4 5 6 7 8 ON SW4 図 22 メモリ接続用スイッチの設定 ( 製品出荷時 ) 表 9 スイッチの設定 部品番号 ( 基板に記載 ) SW2 SW3 SW4 素子番号 ( スイッチに記載 ) 1 2 3 4 5 6 7 8 1 2 3 4 5 6 7 8 1 2 3 4 5 6 対応信号線 * 評価 MCU 端子番号 * P54 (RDX) P21 (A1) P22 (A2) P23 (A3) P24 (A4) P25 (A5) P26 (A6) P27 (A7) P30 (A8) P31 (A9) P32 (A10) P33 (A11) P34 (A12) P35 (A13) P36 (A14) P37 (A15) P40 (A16) P41 (A17) P42 (A18) P43 (A19) P44 (A20) P45 (A21) 140 310 201 357 257 144 309 256 200 356 308 92 44 255 143 199 307 91 142 254 43 198 * : 使用する評価 MCU によって上記ピン番号に対応するユーザリソースは異なります。 詳細は , 使用する評価 MCU のハードウェアマニュアルまたは「8. ユーザインタフェー ス」を参照してください。 22 6.5 電源投入 / 切断手順 電源投入は , すべての接続が終了してから , ホストマシン→エミュレータ→ユーザシス テムの順に行ってください。 電源切断は , ユーザシステム→エミュレータ→ホストマシンの順に行ってください。 ■ 電源投入手順 電源投入は , すべての接続が終了してから , 図 23 の順序で行ってください。 エミュレータの電源投入は , エミュレータ背面の電源スイッチを押し込むことにより行 います。 このときスイッチは押し込まれた状態で固定されます。 電源スイッチの位置については , エミュレータの取扱説明書を参照してください。 ホストマシンの電源を投入する。 エミュレータの電源を投入する。 POWER LED 点灯 「SOFTUNE Workbench」を起動する。 「Emulator Debugger」 を起動する。 ダイアログ表示を確認する ( 図 24 参照 )。 ユーザシステムの電源を投入する。 ダイアログ表示の 「OK」をクリックする ( 図 24 参照 )。 図 23 電源投入の順序 図 24 ダイアログ表示 23 ■ 電源切断順序 電源切断は , 図 25 に示す順序で行ってください。 エミュレータの電源切断は , エミュレータ背面の電源スイッチを押し込んで手を離すこ とにより行います。このとき押し込んだスイッチは , OFF の状態 ( スイッチが突き出した状 態 ) に戻ります。 電源スイッチの位置については , エミュレータの取扱説明書を参照してください。 「Emulator Debugger」を終了する。 ユーザシステムの電源を切断する。 エミュレータの電源を切断する。 ホストマシンの電源を切断する ( 必要な場合 )。 図 25 電源切断の順序 24 7. 注意事項 ■ アダプタ全般の注意事項 • アダプタボード上のショートプラグ , スイッチの設定はアダプタ , エミュレータ , ユーザシステムすべての電源を切断した状態で行ってください。 • VSEL1∼VSEL4は電源関連の設定であるため, 誤った設定を行った場合, システム全 体を破壊する恐れがあります。 • ユーザシステムに発振子を搭載して評価 MCU へクロック信号を供給する場合は , ユーザシステム側のクロック信号の供給元からの配線パターンが長いため , 発振し ない場合があります。 • ユーザシステムより発振器を用いて評価 MCU にクロック信号を供給する場合 , 評価 MCU の制限事項として , X0 もしくは X1 端子をオープンと設定するよう指示がある 場合は , 指示された側のクロック信号の供給源を切り替えるショートプラグを取り 外してください。X0A/X1A についても同様です。 • エミュレータ使用時 , 評価 MCU の INITX 端子の制御元について設定を行うリセット 信号設定用ショートプラグはエミュレータ側に設定してください。エミュレータ使 用時 , 評価 MCU の INITX 端子はエミュレータが制御し , ユーザシステムからのリ セット入力は評価用 MCU に直結せずにエミュレータを経由します。このため , リ セットのタイミングは実際のリセットタイミングよりも数クロック分遅延します。 また , エミュレータのリセットコマンドによるリセットでは評価 MCU のみリセット され , ユーザシステムはリセットされません。 さらに , ブレーク中のユーザシステムからの INITX 端子への信号はエミュレータで マスクされます。 • 評価 MCU がユーザホールド/低消費電力モード中のユーザバスの端子状態は , 評価 MCU のハードウェアマニュアルに示された状態と同様の状態になります。 • フラットケーブル ( ロング ) は MCU のクロック周波数が低い場合や , ユーザ端子の負 荷が非常に軽い場合に使用可能となります。通常はフラットケーブル ( 標準 ) を使用 してください。 • アダプタおよびヘッダを使用する場合は , ユーザシステム上の MCU は必ずソケット 実装にして , 取外し可能としてください。IC ソケットは指定の IC ソケットを使用し てください。 • アダプタおよびヘッダ , エミュレータからユーザシステムへの電源供給は行いませ ん。 • 外部メモリエミュレーション機能を使用しないときはメモリ接続用スイッチを全て OFF にしてください。メモリ接続用スイッチを ON にした状態で , 外部より信号を印 加する場合 , ± 750 µA 以上の電流でドライブしてください。 ± 750 µA 以下の場合 , バッファIC のバスホールド機能により正常な電位が得られない場合があります。 25 ■ 外部メモリエミュレーション機能使用時の注意事項 • 外部メモリエミュレーションを使用する場合は , 有効アドレスバス信号 ( A[21:1] 相 当 , メモリ容量の設定により変化します ) および制御線 (RDX 相当 ) に対応するメモ リ接続用スイッチの設定を ON にして使用してください。 • 外部メモリエミュレーションで使用する有効アドレスバス信号 ( メモリ容量の設定 により変化します ) および制御線にはバッファIC が接続されているため , 各信号線 に 6pF 程度の容量が付加された状態となります。 • 外部メモリエミュレーションで使用する有効アドレスバス信号および制御線には バッファIC が接続されているため , メモリボードに供給される各信号線に 6 ns 程度 の遅延が発生します。 • 外部メモリエミュレーションで使用するデータバスは , 評価 MCU のデータバス信号 (D[31:16] 相当 ) に直結しているため , 評価 MCU の外部 I/O 電源は必ず +3.3 V とし てください。 外部 I/O 電源が +3.3 V 以上の場合は , メモリボードを破壊する恐れがあ ります。 • 外部メモリエミュレーションのデータバスは , 評価 MCU のデータバスに直結してい るため , メモリボードを搭載した場合は各信号線に 6 pF 程度の容量が付加された状 態となります。 • 外部メモリエミュレーションのデータバスは , 16 ビット幅固定となります。 • メモリボードのアドレスバス信号 , データバス信号 , 制御線の一部はユーザシステム にも接続されていますが , チップセレクト信号が接続されていないため , ユーザシス テムからメモリボードへのデータアクセスは行えません。 ■ パワーオンデバッグ機能使用時の注意事項 • パワーオンデバッグを行う場合は電源関連の設定について十分注意してください。 • パワーオンデバッグにより電源をオフにするときは , 次の三つの条件を満たす状態 で行ってください。 1. 評価 MCU のすべての電源レベルが 0.9 Vcc から 0.5 Vcc まで低下する時間 が 25µs 以上であること。 2. CPU 動作周波数が 1 MHz 以上であること。 3. ユーザプログラムが実行中であること。 • パワーオンデバッグ機能の詳細については , エミュレータの取扱説明書を参照して ください。 ■ 外部メモリエミュレーション機能およびパワーオンデバッグ機能併用時の注意事項 • 外部アドレス, RDX端子がHiレベルの時にユーザ電源を切断すると, アダプタボード 上のバッファIC のバスホールド機能のため , 各信号レベルが Low に変移するまで最 大 250 µA の電流が流れます。 26 8. ユーザインタフェース ■ ユーザインタフェース仕様 アダプタボードとヘッダまたはユーザシステム上のフラットケーブルコネクタA/Bのピ ン番号の対応を図 26 に , フラットケーブルコネクタ A/B の端子番号と評価 MCU の端子 番号との対応を表 10 および表 11 に示します。 なお , 表中の評価 MCU 信号名は「仮名称」のため , 実際の信号名は品種ごとに異なりま すのでご注意ください。 実際の評価 MCU 信号名は評価 MCU 端子番号から判定することが できます。詳細について , 不明な場合はお問合せください。 評価 MCU の各信号名の内容および注意事項を以下に示します。 • Vcc_A : 評価 MCU の内部電源 ( または C 端子 ) です。 • Vcc_B : 評価 MCU の I/O 電源 ( または単一電源 ) です。 • VCCXTL : 評価 MCU のメインクロック電源です。 • GND : 評価 MCU のグランドです。 <注意事項> 表中の評価 MCU 信号名に下線を付した端子には , 評価 MCU の制御のため , 付加回路が付加 される場合があります。このため , 実際の MCU とは電気的特性が異なります。 各信号の付加回路の詳細は以下を参照してください。 • P65/P85/PD3/PF2(DVcc) 「5.3 : DVCC 用バイパスコンデンサの実装」を参照 • X0/X1 「6.2 : クロック供給の設定」を参照 • X0A/X1A(PF5/PF6) 「6.2 : クロック供給の設定」を参照 • P54(RDX) P4[5:0](A[21:16]) P3[7:0](A[15:8]) P2[7:1](A[7:1]) P1[7:0](D[15:8]) P0[7:0](D[7:0]) 「6.4 : 外部メモリエミュレーションの設定」を参照 Vcc_A, Vcc_B について , エミュレータ内では主として評価 MCU の電源として使用し , このほ かは電圧検出目的でのみ使用しており , 大きな電力を消費する回路は搭載しておりません。 本製品に添付のフラットケーブルの使用に際して , ノイズトラブル回避のため , フラットケー ブル ( 標準 ) の使用を推奨します。 アダプタボードとユーザシステムを直接フラットケーブルで接続する場合 , ユーザシステム 上には , フラットケーブルコネクタと同等のコネクタを実装します。フラットケーブルコネク タのコネクタ型格を以下に示します。 • フラットケーブルのコネクタ型格 :8930E-100-178MS-F (KEL 社製 ) また , アダプタボード上とユーザシステム上では , フラットケーブルコネクタ A/B のピン番号 配置が異なりますのでご注意ください。 27 アダプタボード ヘッダまたはユーザシステム フラットケーブルコネクタ フラットケーブルコネクタ CN1 CN2 A B A A50 B50 A50 B50 A1 B1 A1 B1 TOP VIEW ( コネクタは裏面に実装 ) B50 B1 B A50 A1 B1 A50 A1 TOP VIEW ( コネクタは表面に実装 ) 図 26 フラットケーブルコネクタ A/B のピン番号対応 28 B50 表 10 フラットケーブルコネクタ A 端子配列 コネクタ 端子番号 評価 MCU 信号名 ( 仮名称 )* A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15 A16 A17 A18 A19 A20 A21 A22 A23 A24 A25 A26 A27 A28 A29 A30 A31 A32 A33 A34 A35 A36 A37 A38 A39 A40 A41 A42 A43 A44 A45 A46 A47 A48 A49 A50 GND P91 P93 P95 P97 AVRH AVSS PC1 PC3 PC5 PC7 PA0 Vcc_A P87 GND P84 P82 P80 P77 P75 P73 P71 GND VCC3B X0A/PF5 P66 P65(DVcc) P63 P61 P57 GND P54(RDX) P52 P51 P50 P46 VCCXTL P21(A1) GND P24(A4) P26(A6) P30(A8) P32(A10) P33(A11) P35(A13) P37(A15) P41(A17) P43(A19) P45(A21) GND 評価 MCU 端子番号 − 135 301 191 349 296 186 188 244 187 243 83 − 249 − 302 136 37 138 250 195 38 − 5 209 252 39 40 139 41 − 140 42 306 197 141 76 310 − 257 309 200 308 92 255 199 91 254 198 − コネクタ 端子番号 評価 MCU 信号名 ( 仮名称 )* B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 B9 B10 B11 B12 B13 B14 B15 B16 B17 B18 B19 B20 B21 B22 B23 B24 B25 B26 B27 B28 B29 B30 B31 B32 B33 B34 B35 B36 B37 B38 B39 B40 B41 B42 B43 B44 B45 B46 B47 B48 B49 B50 GND P92 P94 P96 AVCC AVRL PC0 PC2 PC4 PC6 GND PA1 PA2 P90 P86 P85(DVcc) P83 P81 GND P76 P74 P72 Vcc_A P70 X1A/PF6 P67 GND P64 P62 P60 P56 P55 P53 Vcc_A GND P47 P20 P22(A2) P23(A3) P25(A5) P27(A7) P31(A9) GND P34(A12) P36(A14) P40(A16) Vcc_A P42(A18) P44(A20) GND 評価 MCU 端子番号 − 84 192 35 131 242 245 297 346 345 − 300 248 193 85 36 303 86 − 351 137 194 − 87 51 251 − 304 88 305 89 196 253 − − 90 202 201 357 144 256 356 − 44 143 307 − 142 43 − * : 表中の評価 MCU信号名は 「仮名称」 のため , 実際の信号名は品種ごとに異なりますのでご注意ください。 29 表 11 フラットケーブルコネクタ B 端子配列 コネクタ 端子番号 評価 MCU 信号名 ( 仮名称 )* A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15 A16 A17 A18 A19 A20 A21 A22 A23 A24 A25 A26 A27 A28 A29 A30 A31 A32 A33 A34 A35 A36 A37 A38 A39 A40 A41 A42 A43 A44 A45 A46 A47 A48 A49 A50 GND − PG4 PG2 PG0 PF2(DVcc) GND PE7 PE5 PE3 PE1 PE0 PD6 PD4 GND PD2 Vcc_B PB7 PB5 PB4 PB2 PB0 GND PA6 PA4 Vcc_B X1 P17(D15) P15(D13) P13(D11) GND P10(D8) P06(D6) P04(D4) P02(D2) Vcc_B P00(D0) MOD0 GND PI7 PI5 PI3 PI1 PI0 PH6 PH4 GND PH1 PH0 GND 評価 MCU 端子番号 − − 4 208 153 127 − 293 78 184 240 129 294 130 − 80 − 298 189 246 299 81 − 190 134 − 291 258 203 93 − 312 94 205 1 − 46 292 − 206 47 2 150 262 96 207 − 263 264 − コネクタ 端子番号 評価 MCU 信号名 ( 仮名称 )* B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 B9 B10 B11 B12 B13 B14 B15 B16 B17 B18 B19 B20 B21 B22 B23 B24 B25 B26 B27 B28 B29 B30 B31 B32 B33 B34 B35 B36 B37 B38 B39 B40 B41 B42 B43 B44 B45 B46 B47 B48 B49 B50 GND PG5 PG3 PG1 PF3 PF1 PF0 PE6 PE4 PE2 GND PD7 PD5 PD3(DVcc) PG6 PD1 PD0 PB6 GND PB3 PB1 VCC3IO PA7 PA5 PA3 X0 GND P16(D14) P14(D12) P12(D10) P11(D9) P07(D7) P05(D5) P03(D3) GND P01(D1) INITX MOD1 MOD2 PI6 PI4 PI2 GND PH7 PH5 PH3 PH2 Vcc_B − GND 評価 MCU 端子番号 − 50 315 98 182 239 31 183 128 32 − 79 185 241 97 295 344 132 − 348 133 33 247 34 82 29 − 146 259 147 204 260 45 148 − 95 126 30 77 261 313 149 − 48 151 49 3 − − − * : 表中の評価 MCU信号名は 「仮名称」 のため , 実際の信号名は品種ごとに異なりますのでご注意ください。 30 SS01-71109-1 富士通マイクロエレクトロニクス・SUPPORT SYSTEM DSU-FR エミュレータ PGA-401P アダプタ タイプ 2 MB2198-130-E 取扱説明書 2008 年 8 月 初版発行 発行 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 編集 マーケティング統括部 ビジネス推進部