炎センサ UVtron ® UVtron ®は、金属の光電効果と放電による電流のガ ス増倍効果を利用した紫外線ON-OFFセンサです。 感度波長範囲は185 nm ∼ 300 nmと非常にせまく、 可視光にはまったく感度を持ちません。また放電現 象を利用しているため、検出感度が高く、充分な出 力電圧が得られますので、簡単な回路構成で高感度・ 高速応答の紫外線検知が可能です。 UVtron ®は炎から放射される微弱な紫外線を確実に 検知できますので、火災警報器・放火監視センサや バーナ燃焼監視装置などの用途に最適です。また高 圧送電線のコロナ放電など放電現象の検知にも利用 できます。 特 長 ●微弱な紫外線を確実に検知(1 pW検出可能) ●可視光や赤外線に感度をもたない (ソーラブラインド特性) ●高速応答(数ms) ●低電流動作 ●小型・軽量 用 途 ●ガスバーナ・オイルバーナの燃焼監視装置 ●火災警報器 ●放火監視センサ ●光電カウンタ ●紫外線の漏れ検知 ●放電現象の検知 炎センサ UVtron ® 項目 外形寸法図 R244 R259 R1753-01 R2868 R9454 R9533 R1868 R259-01 単位 1 1 2 3 4 5 6 1 — W Mo — 4 3 g 電極材質 Ni 質量 3 3 分光感度特性 / 記号(図1) 1.5 575 最大 平均放電電流 A B 動作温度 420 420 放電維持電圧 (DC) 特性 感度 C (at 25 °C) バックグラウンド D 2.5 185 ∼ 280 / B 185 ∼ 300 / C 400 500 400 nm 425 (300 G) 420 V 3 1 10 5 mA 50 30 200 100 mA -20 / +125 放電開始電圧 (DC) 1.5 185 ∼ 260 / A 印加電圧 (DC) 定格 ピーク電流 4 °C -20 / +125 -20 / +60 Max. 440 260 260 280 360 280 240 (170 G) Typ. 330 220 185 240 300 230 170 200 V Typ. 480 600 10000 5000 4000 10000 1500 200 min-1 Max. 5 260 V min-1 10 平均寿命 E h 10000 印加電圧 (DC) 推奨 動作 平均放電電流 条件 クエンチングタイム F Min. 500 ± 50 3 1 2 2 2 適合ソケット(オプション) (図3) — — E678-9C — — 325 ± 25 325 ± 25 325 ± 25 400 ± 25 310 ± 30 (220 ± 20 G) 325 ± 25 V 2 0.5 mA 1 2 1 ms E678-8F E678-9C — — 350 ± 25 0.3 A この電流値で使用しても電極はすぐには消耗しませんが、著しく寿命が短くなりますので、推奨電流値内でご使用ください。 B 瞬間的に流すことのできる電流値で図のようにピークの半値幅が10 µs以下の場合です。 iP 10 µs t C 波長200 nm、光量10 pW/cm2での各品種の代表値を示してあります。この値は品種相互の感度の比較として考えてください。実際の使用にあたっては、 入射する紫外線の波長や駆動回路によって感度は変化します。 D 推奨動作条件において室内光下(約500 lx)での値です。屋外で使用される場合は太陽光などにより多少増加しますのでご注意ください。 E 推奨動作条件で使用した場合の寿命時間です。周囲温度が高いと、寿命が短くなりますので、バーナ監視など温度が上がる場合は冷却用に空気を流入す るなどの配慮をしてください。なお、保証期間は1年間となっております。 F 外部クエンチング回路を構成する場合、クエンチングタイムがこれ以上となるよう定数を決めてください。C・Rによるパルス駆動回路の場合、印加電 圧が推奨電圧範囲ならば次式で計算される値がクエンチングタイムtqです。(推奨動作回路図を参照) tq ≒ 0.5 × C1・R1 G 脈流電圧を供給した場合の電圧 (Vrms) 図1: 分光感度特性 100 TPT B0035JB 相対感度 (%) 10 C 1 A B 0.1 160 180 200 220 240 260 波長 (nm) 280 300 320 図2: 外形寸法図(単位: mm) 1R244, R259, R259-01 2R1753-01 3R2868 陰極 15 MAX. 陽極 上面図 A – A' 断面図 20.2 MAX. 11.5±1.0 11±1 A 陽極 20±2 陰極 32 MIN. 6 陽極 (メッシュ) 陰極 3 72° 1 8 陽極 リード線径: 0.65 ± 0.05 陰極 12 MAX. 4±1 8 ± 1 陽極 4ピンベース JEDEC No. E9-37 陰極 5 × 12 23 ± 1 44 MAX. ハードピン 1 フレキシブル リード線: 0.5 A' UV透過ガラス 陽極 18 MAX. 7 MAX. 38 MIN. 6 MAX. 32 MAX. 26±2 34±2 9.0 ± 0.5 陽極リード 陰極リード 8±1 側面図 陰極 TPT A0038JA TPT A0039JA 4R9454 5R9533 TPT A0023JB 6R1868 13.5 ± 1.0 陰極 陽極 陰極 上面図 A – A' 断面図 陽極 20.2 MAX. 上面図 9.0 ± 0.5 45 12 MAX. ハードピン 1 8- 0.70 ± 0.05 4.15 MAX. 15±2 20 ± 2 7 MAX. 32 MIN. 陰極 5 × 10 24 ± 1 44 MAX. 20 MAX. 10 ± 2 A' UV透過ガラス 陽極 6.4 ± 1.0 A 陽極 14 MAX. 陰極 4±1 8 ± 1 陽極リード 4 陰極リード P.C.D. 7.9 ± 0.1 TPT A0036JC 72 ° 3 6 2 7 1 底面図 陰極 1 8 陽極 11.9 陰極 8 陽極 TPT A0035JB TPT A0040JB 図4: 推奨駆動回路 E678-8F 35 28.6 10 6 陰極 陽極 3 5 陽極 図3: 適合ソケット(単位: mm) オプション E678-9C 陽極 14-25.71° 陰極 陰極 8±1 側面図 4ピンベース JEDEC No. E9-37 陽極マーク(赤) 側面図 リード線径: 0.65 ± 0.05 ° 32 MAX. 15 . AX M 10 MΩ + 24 4.7 kΩ* 陽極 23.6 18 印加電圧 2- 2.2 2- 3.2 陰極 220 pF 500 V パルス出力 i 2.0 13 10 2.8 – * この4.7 kΩの抵抗は、UVtronの陽極リード端から 2.5 cm以内に必ず接続してください。 3.4 17.4 10 kΩ 1000 pF TACCA0283JA 11 TACCA0289JA TPT C0016JA 炎センサ UVtron ® ■取り扱い上の注意 ●設置方法 UVtronは放電時に紫外線を放射します。複数のUVtronを近くで同時に使用する場合には、互いに光学的な干渉を生じ ないように配置してください。 ●湿度 UVtronのリード線付近に湿度によるリーク電流が発生しますと、アノード供給電圧が低下して動作しなくなることが あります。特に汚れ、ほこりなどが付着していると、湿気を吸着しやすくなりますので、リード線付近は清浄に保って ください。 ●窓の汚れ UVtronは高電圧を供給して動作させますので、ガラスバルブの表面に静電吸着によってほこりなどが付着しやすくな っています。これらは紫外線透過率の低下を招き、感度が下がりますので、アルコールをつけたガーゼで定期的にふき とるなどの保守・点検が必要です。 ●半田付け UVtronをプリント基板などに取りつける場合、半田付けは手早く行ってください(350 ℃、5秒以内)。リード線を加 熱しすぎるとガラスが割れたり特性が劣化する場合があります。また、半田付け後のフラックスはアルコールなどでよ く拭き取ってください。汚れが残っていると湿気による電気リークでUVtronへの供給電圧が下がり、感度が低下した り動作しなくなることがあります。ハードピンのものはソケットを用意してありますので、そちらを使用してください。 ●振動・衝撃 UVtronはJIS C 60068-2-6(正弦波振動試験方法/R9454・R9533: 3.0 mm peak to peak、200 m/s2、10 Hz ∼ 2000 Hz /その他: 1.5 mm peak to peak、100 m/s2、10 Hz ∼ 500 Hz)、JIS C 60068-2-27(衝撃試験方法/R9454・R9533: 10000 m/s2、1 ms/その他: 1000 m/s2、11 ms)、をパスしていますが、万一落下などの強い衝撃を受けますとガラス が割れたり、内部の電極が変形し、電気的特性が劣化する場合がありますので、取扱いには十分注意してください。 また、リード線をニッパで切断するなどの加工を施しますと、内部電極が上述以上の振動・衝撃を受けてしまう場合が あり、落下時と同様に電気的特性が劣化する場合があります。 ●極性 UVtronはアノードとカソードがありますので、極性を間違えないように正しく接続してください。誤って逆に接続し ますと誤動作や故障などの原因になります。 ■保証期間とその範囲 浜松ホトニクス㈱出荷後、1年以内に製造上の原因と認められる故障が発生した場合は無償交換いたします。保証の範囲 は製品の代替納入を限度といたします。 関連製品 UVtron®用小型駆動回路 C10423, C10807(オプション) C10423, C10807はUVtron®用小型駆動回路です。 1枚のプリント基板に高圧電源と信号処理回路を内蔵 していますので、DC 12 V ∼ DC 24 Vを印加し UVtron ®を接続するだけで炎センサとして動作します。 C10423はR9454、C10807はR9533で使用してください。 ただし、ハードピンを直接ハンダ付けすることはでき ませんので、R9533との接続の際はソケット(E678-8F) をご使用ください。 詳しくは駆動回路のカタログを参照してください。 ▲ C10807 ※この資料の内容は、平成22年6月現在のものです。仕様・性能は改良のため予告なく変更することがあります。 ご注文の際には、最新の内容をご確認下さい。 WEB SITE jp.hamamatsu.com □仙台営業所 〒980-0011 □筑波営業所 〒300-2635 □東京営業所 〒105-0001 □中部営業所 〒430-8587 □大阪営業所 〒541-0052 仙台市青葉区上杉1-6-11(日本生命仙台勾当台ビル2階) TEL (022)267-0121 茨城県つくば市東光台5-9-2 TEL (029)847-3821 東京都港区虎ノ門3-8-21(虎ノ門33森ビル5階) TEL (03)3436-0491 浜松市中区砂山町325-6(日本生命浜松駅前ビル4階) TEL (053)459-1112 大阪市中央区安土町2-3-13(大阪国際ビル10階) TEL (06)6271-0441 □電子管営業推進部 〒438-0193 静岡県磐田市下神増314-5 TEL (0539)62-5245 FAX (0539)62-2205 FAX (022)267-0135 FAX (029)847-8654 FAX (03)3433-6997 FAX (053)459-1114 FAX (06)6271-0450 TPT 1021J06 JUN. 2010 IP