AKM AK8152

[AK8152]
‐暫定版‐
AK8152
Single PLL Two Output Clock Generator
AK8152は1個のPLLを内蔵したクロックジェネレータICです。入力クロック又はPLLで生成した信号を、分周し
て2つの出力端子から出力します。各出力端子毎に分周比を設定できますので、異なる2つの周波数を出力す
ることが可能です。PLLの出力周波数および分周比は、I2Cバスに接続可能な2線式インタフェースを介して設
定します。
特
長
□ 電源電圧:
1.7 ~ 1.9V (コア)
1.7 ~ 2.8V (クロック出力端子用)
□ 低消費電力:
4.3mA Typical at 1.8V
□ 入力クロック:
12M/19.2M/26M/27M/48MHz
□ 出力クロック:
PLL出力(76M/78M/80M/81M/90M/96M/100M/108MHz) 又は
ICLK端子入力を2/4/6/8/10/12分周したクロック (レジスタ設定)
をCLKOUT1,CLKOUT2端子より出力
<例> PLL出力=96MHz、DIV1=2, DIV2=4の時、
CLKOUT1=48MHz CLKOUT2=24MHz
□ シリアルIF:
2線式インタフェース: I2Cバスに接続可 (負荷容量200pFmax)
□ 出力負荷:
25pF max
□ ジッタ出力
ピリオドジッタ:
35ps typ (1s)
□ 小型パッケージ:
draft-J-00b
10ピンSON (鉛フリー)
Body Size: 3.0mm x 2.9mm
- 1 -
2010/3
[AK8152]
VDD
VSS
VDDO1
76M/78M/80M/81M/90M/96M/100M/108MHz
ICLK
DIV1
PLL
OUTPUT
Buffer
2/4/6/8/10/12 divider
DIV2
CLKOUT1
100kW
OUTPUT
Buffer
CLKOUT2
100kW
POR
Serial IF
SCL
draft-J-00b
SDA
-2-
SVSS
VDDO2
2010/3
[AK8152]
1.端子説明
1-1) 端子配置図
1:CLKOUT1
10: VDD
2:VDDO1
9:VSS
3:SVSS
8:ICLK
4: SDA
7:VDDO2
5: SCL
6:CLKOUT2
1-2) 端子機能説明
端子番号
1
2
3
端子名
(端子タイプ)
CLKOUT1
(DO)
VDDO1
(PWR)
SVSS
(PWR)
4
SDA
(DIO)
5
SCL
(DI)
6
CLKOUT2
(DO)
7
VDDO2
(PWR)
8
ICLK
(DI)
9
10
draft-J-00b
VSS
(PWR)
VDD
(PWR)
説明
クロック出力1
PLL出力またはICLK端子入力を分周器DIV1で分周したクロックを出力します。
レジスタCLK1EN=0の時、”L”出力になります(100kΩ プルダウン)。
出力電圧はVDDO1端子で設定します。
クロック出力端子用電源1
CLKOUT1端子用の電源端子です。1.7~2.8Vを供給して下さい。
グランド
シリアルデータ入出力(オープンドレイン)
2線式デジタルI/Fバス用データ入出力端子です。
1.8V系の入出力ですが、3.6Vまでのバスラインに接続可能です。
シリアルクロック入力
2線式デジタルI/Fバス用クロック入力端子です。
1.8V系の入出力ですが、3.6Vまでのバスラインに接続可能です。
クロック出力2
PLL出力またはICLK端子入力を分周器DIV2で分周したクロックを出力します。
レジスタCLK2EN=0の時、”L”出力になります(100kΩ プルダウン)。
出力電圧はVDDO2端子で設定します。
クロック出力端子用電源2
CLKOUT2端子用の電源端子です。1.7~2.8Vを供給して下さい。
クロック入力
入力周波数は、12M/19.2M/26M/27M/48MHzの中から選択します。
1.8V入力です。CLK無入力時はSTBYレジスタを“1”を設定してください。
グランド
コア用電源
1.8V±0.1Vを供給して下さい。
-3-
2010/3
[AK8152]
2.電気的特性
2-1) 絶対最大定格
項
目
記号
MIN
MAX
単位
VDD
VDDO1
VDDO2
VSS
SVSS
VIN
-0.3
4.6
V
0
0
V
VSS-0.3
VDD+0.3
V
入力電流
IIN
-10
10
mA
保存温度
Tstg
-55
130
℃
電源電圧
グランド・レベル
入力端子電圧
備考
注)この値を超えた条件で使用した場合、デバイスを破壊することがあります。
またこの範囲内全てでの通常動作は保証されません。
2-2) 動作条件
項
目
記号
MIN
Ta
-20
電源電圧 1
VDD
1.7
電源電圧 2
VDDO1
VDDO2
1.7
動作温度
出力端子負荷容量
TYP
1.8
CL
MAX
単位
備考
85
℃
1.9
V
コア用電源
2 線式デジタル
IF 用電源
2.8
V
出力バッファ用
電源
25
pF
CLKOUTn
(n=1,2)
注)電圧は全て接地端子基準:VSS=SVSS=0V
2-3) 消費電流
VDD=1.8V VDDO1/2 =1.8V
項目
端子
記号
MIN
TYP
MAX
Ta=-20~85℃
単位
備考
VDD
Ivdd
2.7
mA
*1
VDDO1
Ivddo1
0.8
mA
VDDO2
Ivddo2
0.8
mA
VDD
Ivdd
0
10
uA
スタンバイ時
VDDO1
Ivddo1
0
10
uA *2
VDDO2
Ivddo2
0
10
uA
*1) CLKOUT1,CLKOUT2 端子無負荷
入力周波数=19.2MHz 出力周波数: CLKOUT1=48MHz CLKOUT2=48MHz
*2)レジスタ STBY=“1” SCL=SDA=VSS 時
全回路動作時
draft-J-00b
-4-
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[AK8152]
VDD=1.7-1.9V,VDDO1,2 =1.7-2.8V Ta=-20~85℃
2-4) DC特性
項目
端子
MIN
高レベル入力電圧
ICLK
低レベル入力電圧
入力リーク電流
高レベル出力電圧
低レベル出力電圧
MAX
単位
0.7*VDD
VDD
V
ICLK
VSS
0.3*VDD
V
ICLK
-10
+10
μA
CLKOUTn
(n=1,2)
CLKOUTn
(n=1,2)
0.8*VDDOn
0.2*VDDOn
端子
MIN
TYP
外部入力クロック
周波数
出力クロック
立ち上がり時間
出力クロック
立ち下がり時間
出力クロック
ピリオドジッタ
出力クロック
デューティサイクル
出力ロック時間
ICLK
MAX
V
IOH=-4mA
V
IOL=4mA
40
50
CLKOUTn
(n=1,2)
単位
備考
入力周波数はレジスタ
ICLKn(n=1,2)で設定
12.0
19.2
26.0
27.0
48.0
ICLK
外部入力クロック
デューティサイクル
出力周波数
備考
VDD=1.7-1.9V,VDDO1,2=1.7-2.8V Ta=-20~85℃
2-5) AC特性
項目
TYP
MHz
60
[*3]
%
MHz
CLKOUTn
(n=1,2)
4.0
ns
CL=25pF
0.2*VDDOn→0.8*VDDOn
*1
CLKOUTn
(n=1,2)
4.0
ns
CL=25pF
0.2*VDDOn→0.8*VDDOn
*1
CLKOUTn
(n=1,2)
CLKOUTn
(n=1,2)
35ps
(1s)
40
CLKOUTn
(n=1,2)
ps
50
60
%
0.1
1
ms
CL=25pF
ICLK=19.2MHz
CLKOUTn=48MHz
*1
CL=25pF
*1
*1 *2
*1) 設計値
*2) スタンバイ解除後(レジスタ STBY=1→0 設定後)、出力が所定の周波数の±0.1%に安定するまでの時間
*3) 表 1 に規定される周波数、又は、ICLK 端子の入力信号をレジスタ DIVn(n=1,2)で設定した分周比で分周した周波数。
draft-J-00b
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2010/3
[AK8152]
2-6) シリアルインタフェース
VDD=1.7-1.9V,VDDO1,2 =1.7-2.8V Ta=-20~85℃
2-6-1) SDA/SCL 入出力特性
項目
適用端子
記号
MIN
(1)
VLH
0.7*VDD
3.6
(1)
ViL
VSS
0.3*VDD
SDA/SCL
Vhys
160m
SDA
VOL
0
0.2*VDD
入力電流
SDA/SCL
Ii
-10
10
μA
入力フィルタで抑圧される
スパイクのパルス幅
SDA/SCL
TSP
50
ns
入力容量
SDA/SCL
Ci
10
pF
高レベル入力電圧
SDA/SCL
低レベル入力電圧
SDA/SCL
シュミットトリガ入力の
ヒステリシス
低レベル出力電圧
(シンク電流 3mA 時)
TYP
単位
MAX
V
(1)SDA、SCL 端子は 3.6V 耐圧
2-6-2) 2 線式デジタルインタフェースバスライン特性
項目
記号
Min
Max
単位
SCL クロック周波数
fSCL
-
400
kHz
バスフリー時間(ストップ条件とスタート条件の間)
tBUF
1.3
-
ms
tHD:STA
0.6
-
ms
SCL クロックの”L”期間
tLOW
1.3
-
ms
SCL クロックの”H”期間
tHIGH
0.6
-
ms
反復スタート条件のセットアップ時間
tSU:STA
0.6
-
ms
データホールド時間
tHD:DAT
0
-
ms
データセットアップ時間
tSU:DAT
0.1
-
ms
SDA 及び SCL 信号の立ち上がり時間
tR
-
0.3
ms
SDA 及び SCL 信号の立ち下がり時間
tF
-
0.3
ms
tSU:STO
0.6
-
ms
Cb
-
200
pF
スタート条件ホールド時間
(この後、最初のクロックパルスを生成)
ストップ条件のセットアップ時間
バスラインの容量性負荷
draft-J-00b
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Typ
2010/3
[AK8152]
3.パッケージ外形寸法図(SON 10pin 単位mm)
4.マーキング図
a.
1ピン表示
b.
マーケティングコード
c.
日付コード
AK8152
b
8 1 5 2
YMA
c
a
1pin
draft-J-00b
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2010/3
[AK8152]
5.機能説明
MDIV1[7:0]
MDIV2[7:0]
PLL
DIV1[2:0]
ICLK
CLKOUT1
MDIV
PH
CMP
CP
LPF
VCO
NDIV
NDIV1[7:0]
NDIV2[7:0]
DIV1
DIV2[2:0]
CLKOUT2
DIV2
図 1 AK8152 内部ブロック図
5-1) 入力クロック
ICLK 端子から入力可能なクロック周波数は、12MHz、19.2MHz、26MHz、27MHz、48MHz の5つです。レジスタ
MDIV1[n],MDIV2[n](n=0-7)で、入力する周波数を一つを選択します。レジスタは表 1 を参照して設定して下さ
い。
5-2) PLL
PLL で生成可能な周波数は、108M, 100M, 96M, 90M, 81M, 80M, 78M, 76MHz の 8 周波数です。出力周波数の
設定は、レジスタ MDIV1[n], MDIV2[n], NDIV1[n], NDIV2[n] (n=0-7)で行います。レジスタは表 1 を参照して設定
して下さい。
5-3) 出力分周器 DIV1,DIV2
PLL 出力または ICLK 端子入力が出力分周器 DIV1,DIV2 で分周され、CLKOUTn (n=1,2)端子から出力されます。
分周数は、2,4,6,8,10,12 の 6 つです。分周数の設定は、レジスタ DIV1[n]、DIV2[n](n=0,1,2)で行います。出力分
周器の入力信号の選択はレジスタ DIVnINSEL(n=1,2)で行います。
5-4) 出力クロック周波数とレジスタ設定
CLKOUTn 端子から出力されるクロック周波数は、以下の関係で求められます。
CLKOUTn 端子(n=1,2)の出力周波数 = PLL 出力 または ICLK 端子入力 / DIV1,DIV2 の分周数
PLL 出力を分周して出力する場合の出力周波数を表 2 に、ICLK 端子入力を分周して出力する場合の出力周波
数を表 3 にを示します。所望の出力周波数を得るには、表 1 を参照してレジスタを設定して下さい。
draft-J-00b
-8-
2010/3
[AK8152]
表 1 レジスタ設定値と求め方
レジスタ
PLL 出力を分周する場合
ICLK 端子入力を分周する場合
DIVnINSEL(n=1,2)
0
1
DIV1[n], DIV2[n]
表 2 から求める。
表 3 から求める。
表 4 から求める
設定不要
(n=0,1,2)
MDIV1[n], MDIV2[n]
NDIV1[n], NDIV2[n]
(PLL を使用しない為)
(n=0~7)
表 2
PLL 出力分周時の CLKOUTn(n=1,2)出力周波数 [MHz]
PLL 出力周波数 [MHz]
DIVn
分周数
108
100
96
90
81
80
78
76
2
54.000
50.000
48.000
45.000
40.500
40.000
39.000
38.000
4
27.000
25.000
24.000
22.500
20.250
20.000
19.500
19.000
6
18.000
16.667
16.000
15.000
13.500
13.333
13.000
12.667
8
13.500
12.500
12.000
11.250
10.125
10.000
9.750
9.500
10
10.800
10.000
9.600
9.000
8.100
8.000
7.800
7.600
12
9.000
8.333
8.000
7.500
6.750
6.667
6.500
6.333
表 3
ICLK 入力分周時の CLKOUTn(n=1,2)出力周波数 [MHz]
ICLK 入力周波数 [MHz]
DIVn
分周数
12
19.2
26
27
48
2
6.000
9.600
13.000
13.500
24.000
4
3.000
4.800
6.500
6.750
12.000
6
2.000
3.200
4.334
4.500
8.000
8
1.500
2.400
3.250
3.375
6.000
10
1.200
1.920
2.600
2.700
4.800
12
1.000
1.600
2.167
2.250
4.000
draft-J-00b
-9-
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[AK8152]
表 4 各周波数設定における分周レジスタ設定表
入力周波数
[MHz]
PLL
出力周波数
[MHz]
NDIV1[7:0]
(アドレス FDh)
NDIV2[7:0]
(アドレス FCh)
108
100
96
90
81
80
78
76
108
100
96 (*)
90
81
80
78
76
108
100
96
90
81
80
78
76
108
100
96
90
81
80
78
76
108
100
96
90
81
80
78
76
00001010
00001000
00000111
00001000
00000111
00001000
00001010
00000111
00001010
00001010
00001010
00001000
00000111
00000110
00000100
00000110
00000100
00001011
00001010
00010000
00001101
00000110
00001100
00000101
00001010
00001010
00001010
00001000
00000111
00000110
00000100
00000110
12
19.2
26
27
48
00001101
00001010
00001000
00000111
00001000
00000111
00001000
00001010
00000111
00001110
00011100
00001010
00001000
00000101
00010010
00000100
00010000
00001010
00001000
00000111
00001000
00000111
00001000
00001010
00000111
00001110
00001010
00001010
00001010
00001000
00000111
00000110
00000100
00000110
MDIV1[7:0]
(アドレス FBh)
MDIV2[7:0]
(アドレス FAh)
00000001
00000010
00000100
00000100
00000110
00000110
00000100
00000110
00000100
00000101
00000100
00000111
00001100
00000111
00000111
00000111
00001100
00000111
00001100
00000111
00001011
00000111
00000111
00000111
00001011
00000111
00001011
00001010
*) POR 時、初期設定値
draft-J-00b
- 10 -
2010/3
[AK8152]
5-5) 出力周波数の切り替え
出力中のクロックの周波数を切り替える場合、以下の手順を推奨致します。
クロック出力中の状態からスタンバイ状態を経由せずに周波数を変更した場合、変更後のクロック出力
開始時に、所望の周波数と異なる周波数が一時的に出力されることがあります。出力周波数は出力ロ
ック時間内に設定周波数に安定しますが、この現象を回避したい場合は、下記の様に、1)スタンバイ状
態解除の前に、CLKOUT 端子を一旦ディスエーブルにする 2)スタンバイ解除後、CLKOUT 端子をイ
ネーブルにする、という手順で設定して下さい。
スタンバイ状態に設定
STBY=”1”
分周器用レジスタを設定
MDIV1[n], MDIV2[n],
NDIV1[n], NDIV2[n]
DIV1[m], DIV2[m]
(n=0-7, m=0-2)
CLKOUT 端子をディスエーブル
レジスタ CLKnEN=”0”
(n=1,2)
スタンバイ状態を解除
STBY=”0”
CLKOUT 端子をイネーブル
レジスタ CLKnEN=”1”
(n=1,2)
図 2 出力周波数切り替え手順
draft-J-00b
- 11 -
2010/3
[AK8152]
5-6)レジスタ構成
AK8152 は 8 ビットレジスタ 7 個を内蔵しており、2 線式デジタルインタフェースバスを使用してアクセスします
(5-7参照)。以下に構成を示します。
Address
Data
A[7:0]
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
FFh
CLK2EN
CLK1EN
---
---
---
---
---
---
FEh
DIV2
INSEL
DIV22
DIV21
DIV20
DIV1
INSEL
DIV12
DIV11
DIV10
FDh
NDIV1
[7]
NDIV1
[6]
NDIV1
[5]
NDIV1
[4]
NDIV1
[3]
NDIV1
[2]
NDIV1
[1]
NDIV1
[0]
FCh
NDIV2
[7]
NDIV2
[6]
NDIV2
[5]
NDIV2
[4]
NDIV2
[3]
NDIV2
[2]
NDIV2
[1]
NDIV2
[0]
FBh
MDIV1
[7]
MDIV1
[6]
MDIV1
[5]
MDIV1
[4]
MDIV1
[3]
MDIV1
[2]
MDIV1
[1]
MDIV1
[0]
FAh
MDIV2
[7]
MDIV2
[6]
MDIV2
[5]
MDIV2
[4]
MDIV2
[3]
MDIV2
[2]
MDIV2
[1]
MDIV2
[0]
F9h
STBY
---
CLK2
SEL
---
---
---
---
---
注1)”---“には常に 0 を設定して下さい。
注2)レジスタはパワーオンリセット(POR)で初期値に設定されます。
初期値は各レジスタ項目を参照して下さい。
POR をご利用になる場合、5-9に記載の規定に従って電源を立ち上げて下さい。
draft-J-00b
- 12 -
2010/3
[AK8152]
5-7)各レジスタビットの機能説明
5-7-1)ADDRESS : FFh
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
CLK2EN
CLK1EN
---
---
---
---
---
---
0
0
0
0
0
0
0
0
(下段:パワーオンリセット時の初期値)
-
CLK1EN [Read/Write] : CLKOUT1 端子のイネーブル/ディスエーブル設定を行います。
CLK2EN [Read/Write] : CLKOUT2 端子のイネーブル/ディスエーブル設定を行います。
CLK1EN
CLK2EN
CLKOUTn(n=1,2)端子の出力状態
0
Low
1
クロック出力*
*CLKnEN の設定はレジスタ STBY=”0”の時に有効となります。
5-7-2)ADDRESS : FEh
D7
DIV2
INSEL
0
D6
D5
D4
DIV22
DIV21
DIV20
0
0
0
D3
DIV1
INSEL
0
D2
D1
D0
DIV12
DIV11
DIV10
0
0
0
(下段:パワーオンリセット時の初期値)
-
-
DIV1n (n=0,1,2) [Read/Write] : CLKOUT1 用分周期 DIV1 の設定を行います。
DIV2n (n=0,1,2) [Read/Write] : CLKOUT2 用分周期 DIV2 の設定を行います。
DIV12
DIV22
DIV11
DIV21
DIV10
DIV20
DIV1 の分周比選択
DIV2 の分周比選択
0
0
0
2
0
0
1
4
0
1
0
6
0
1
1
8
1
0
0
10
1
0
1
12
1
1
0
---
1
1
1
---
DIV1INSEL [Read/Write] : CLKOUT1 用分周期 DIV1 の入力信号を選択します。
DIV2INSEL [Read/Write] : CLKOUT2 用分周期 DIV2 の入力信号を選択します。
DIV1INSEL
DIV2INSEL
DIV1 の入力信号
DIV2 の入力信号
0
PLL 出力
1
ICLK
注)DIV1INSEL、DIV2INSEL が共に ”1”の時、PLL はパワーダウンします。
draft-J-00b
- 13 -
2010/3
[AK8152]
5-7-3)ADDRESS : FDh,FCh
FDh
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
NDIV1
[7]
0
NDIV1
[6]
0
NDIV1
[5]
0
NDIV1
[4]
0
NDIV1
[3]
1
NDIV1
[2]
1
NDIV1
[1]
0
NDIV1
[0]
1
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
NDIV2
[7]
0
NDIV2
[6]
0
NDIV2
[5]
0
NDIV2
[4]
0
NDIV2
[3]
1
NDIV2
[2]
0
NDIV2
[1]
1
NDIV2
[0]
0
FCh
(下段:パワーオンリセット時の初期値)
-
NDIV1[n](n=0~7) [Read/Write]
NDIV2[n](n=0~7) [Read/Write]
PLL 帰還分周数を設定します。各周波数における設定値は表 3 を参照してください。
5-7-4)ADDRESS : FBh,FAh
FBh
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
MDIV1
[7]
0
MDIV1
[6]
0
MDIV1
[5]
0
MDIV1
[4]
0
MDIV1
[3]
0
MDIV1
[2]
1
MDIV1
[1]
0
MDIV1
[0]
0
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
MDIV2
[7]
0
MDIV2
[6]
0
MDIV2
[5]
0
MDIV2
[4]
0
MDIV2
[3]
0
MDIV2
[2]
1
MDIV2
[1]
0
MDIV2
[0]
0
FAh
(下段:パワーオンリセット時の初期値)
-
MDIV1[n](n=0~7) [Read/Write]
MDIV2[n](n=0~7) [Read/Write]
PLL 入力分周数を設定します。各周波数における設定値は表 3 を参照してください。
draft-J-00b
- 14 -
2010/3
[AK8152]
5-7-5)ADDRESS : F9h
D7
D6
STBY
---
1
0
D5
CLK2
SEL
0
D4
D3
D2
D1
D0
---
---
---
---
---
0
0
0
0
0
(下段:パワーオンリセット時の初期値)
- STBY [Read/Write] : スタンバイ設定を行います。
STBY
CLKOUTn(n=1,2)端子
デバイスの状態
の出力状態
0
通常動作
CLKnEN の値に従う
1
スタンバイ
Low
・スタンバイ時は、2 線式デジタル IF 部のみ動作し、他はパワーダウンします。
・ICLK 無入力時は STBY=”1”を設定してください。
・STBY レジスタは、POR 後、”1”に設定されています。通常動作に入るには、STBY=”0”に設定
して下さい。
- CLK2SEL [Read/Write] : CLKOUT2 端子の出力設定を行います。
CLK2SEL
CLKOUT2 端子の出力
0
DIV2n 設定有効
1
CLKOUT1 と同出力
・CLK2SEL=”1” の時、CLKOUT2端子は DIV2n(n=0,1,2)の設定によらず、CLKOUT1 と
同じ周波数が出力されます。本機能を使用すると、CLKOUT1と CLKOUT2 の位相関係が
常に一定となります。但し、位相の前後関係は指定できません。動作中に、本レジスタの
設定を変更する場合、5-5の記述の様に、一度スタンバイ状態にした後、設定を変更して
下さい。
draft-J-00b
- 15 -
2010/3
[AK8152]
5-8) 2 線式 デジタルインターフェース
本 IC のレジスタへのアクセスは 2 線式デジタルインターフェース(SCL 端子,SDA 端子)で行います。
I2C バスに接続可能ですが、バスの負荷容量は 200pF 以下となっておりますのでご注意下さい。
電源投入後のレジスタ設定は、電源立ち上げ開始時点から 150ms 経過後に実施して下さい。
150ms 以内にアクセスした場合、書込みが正しく実行されないことがあります。POR 回路の動作については、
5-8を参照して下さい。
◎データ転送
バス上のICへのアクセスには、最初にスタートコンディションを入力します。次に、1バイトで構成されるデ
バイスのアドレスを含んだスレーブアドレスを入力します。この時、本ICはこのアドレスと自分自身のアドレ
スを比較し、アドレスが一致した場合アクノリッジを生成します。アドレスが一致した後に、READ、又は、
WRITEを実行します。命令終了時には、ストップコンディションを入力して下さい。
◎データの変更
SDAラインのデータ変更はSCLラインが“L”の間に行って下さい。クロックが“H”の間にはSDAラインの状
態は一定でなければなりません。データラインが“H”と“L”の間で状態を変更できるのはSCLラインのクロッ
ク信号が “L”の時に限られます。SCLラインが“H”の時にSDAラインを変更するのは、スタートコンディショ
ン、ストップコンディションを入力する時のみです。
SCL
SDA
DATA LINE
STABLE :
DATA VALID
CHANGE
OF DATA
ALLOWED
図 2 データの変更
◎スタートコンディションとストップコンディション
SCLラインが“H”の時にSDAラインを“H”から“L”にすると、スタートコンディションが作られます。
全ての命令は、スタート·コンディションから始まります。
SCLラインが“H”の時にSDAラインを“L”から“H”にすると、ストップコンディションが作られます。
全ての命令は、ストップコンディションにより終了します。
SCL
SDA
START CONDITION
STOP CONDITION
図 3 スタートコンディションとストップコンディション
draft-J-00b
- 16 -
2010/3
[AK8152]
◎アクノリッジ
データを送出しているICは、1バイトのデータを送出した後SDAラインを解放します(”H”の状態にする)。デ
ータを受信した場合、次のクロックでSDAラインを“L”にします。この動作はアクノリッジと呼ばれ、この動作
により正しくデータ転送が行われた事を確認することができます。
本ICはスタートコンディションとスレーブアドレスを受け取るとアクノリッジを生成します。またWRITE命令
の場合には各バイトの受信を完了する度にアクノリッジを生成します。READ命令の場合には、本ICはア
クノリッジ生成に続いて指定されたアドレスのデータを出力した後SDAラインを解放し、SDAラインをモニタ
します。マスターがストップコンディションを送らずアクノリッジを生成した場合、本ICは次のアドレスのデー
タを出力します。マスターがアクノリッジを生成せずストップコンディションを送ると、本ICはデータ出力を終
了します。
Clock pulse
for acknowledge
SCL FROM
MASTER
1
8
9
DATA
OUTPUT BY
TRANSMITTER
DATA
OUTPUT BY
RECEIVER
not acknowledge
acknowledge
START
CONDITION
図 4 アクノリッジの生成
◎第一バイト
スレーブアドレスを含む第一バイトはスタートコンディションの後に入力され、スレーブアドレスによりバス上
のICの中からアクセスするICが選ばれます。スレーブアドレスは上位7ビットで構成されます。本ICのスレ
ーブアドレスは、“1011101”です。スレーブアドレスが入力されると、本ICはアドレスが一致していると判断
してアクノリッジを生成、その後命令を実行します。第一バイトの8番目のビット(最下位ビット)はR/Wビット
です。R/Wビット= “1”のときREAD命令が実行され、R/Wビット=“0”のときWRITE命令が実行されます。
1
0
1
1
1
0
1
R/W
図 5 第一バイトの構成
draft-J-00b
- 17 -
2010/3
[AK8152]
◎WRITE命令
R/Wビットが“0”の場合、本ICはWRITE動作を行います。WRITE動作では、スレーブアドレス受信後、第
二バイトを受信します。第二バイトは内部コントロールレジスタのアドレスを指定するバイトです。
A7
A6
A5
A4
図 6
A3
A2
A1
A0
第二バイトの構成
第三バイト以降がコントロールデータになります。コントロールデータは8ビット、MSB firstで構成されます。
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
図 7 第三バイト以降の構成
本ICは複数のバイトのデータを一度に書き込むことができます。
データを1バイト送った後ストップコンディションを送らず更にデータを送ると、内部アドレスカウンタは自動
的にインクリメントし、データは次のアドレスに格納されます。カウンタはFFHを越えるとロールオーバーし
て、次のデータはアドレスF9Hから順に格納されます。
S
T
A
R
T
SDA
Slave
Address
Register
Address(n)
Data(n)
S
T
Data(n+x) O
P
Data(n+1)
S
P
RA
WC
K
A
C
K
A
C
K
A
C
K
A
C
K
図 8 WRITE 命令
draft-J-00b
- 18 -
2010/3
[AK8152]
◎READ命令
R/Wビットが“1”の場合、本ICはREAD動作を行います。指定されたアドレスのデータが出力された後、マ
スターがストップコンディションを送らずアクノリッジを生成すると、次のアドレスのデータを読み出すことが
できます。アドレス:FFHのデータを読み出した後、さらに次のアドレスを読み出す場合にはアドレス:F9H
のデータが読み出されます。本ICはカレントアドレスリードとランダムリードの二つのREAD命令を持ってい
ます。
◎カレントアドレス・リード
本ICは内部にアドレスカウンタを持っており、カレントアドレスリードではこのカウンタで指定されたアドレス
のデータを読み出します。内部のアドレスカウンタは最後にアクセスしたアドレスの次のアドレス値を保持
しています。例えば、最後にアクセス(READでもWRITEでも)したアドレスがnであり、その後カレントアド
レスリードを行った場合、アドレス:n+1のデータが読み出されます。
カレントアドレスリードでは、本ICはREAD命令のスレーブアドレス(R/Wビット= “1”)の入力に対してアクノ
リッジを生成し、次のクロックから内部のアドレスカウンタで指定されたデータを出力したのち内部カウンタ
を1つインクリメントします。1バイトのデータが出力された後、マスターがアクノリッジを生成せずストップコン
ディションを送ると、READ動作は終了します。
S
T
A
R
T
SDA
Slave
Address
Data(n)
Data(n+1)
S
Data(n+x) T
O
P
Data(n+2)
S
P
RA
WC
K
A
C
K
A
C
K
A
C
K
図 9 CURRENT ADDRESS READ 命令
◎ランダム・リード
ランダムリードにより任意のアドレスのデータを読み出すことができます。ランダムリードはREAD命令のス
レーブアドレス(R/Wビット=“1”)を入力する前に、ダミーのWRITE命令を入力する必要があります。
ランダムリードでは最初にスタートコンディションを入力し、次にWRITE命令のスレーブアドレス(R/Wビット
=“0”)、読み出すアドレスを順次入力します。本ICがこのアドレス入力に対してアクノリッジを生成した後、
再びスタートコンディション、READ命令のスレーブアドレス(R/Wビット=“1”)を入力します。本ICはこのス
レーブアドレスの入力に対してアクノリッジを生成し、指定されたアドレスのデータを出力し、内部アドレス
カウンタを1つインクリメントします。データが出力された後、マスターがアクノリッジを生成せず、ストップコ
ンディションを送ると、READ動作は終了します。
S
T
A
R
T
SDA
Slave
Address
S
T
A
R
T
Word
Address(n)
S
Slave
Address
Data(n)
S
Data(n+x) T
O
P
Data(n+1)
S
RA
WC
K
P
RA
WC
K
A
C
K
A
C
K
A
C
K
図 10 RANDOM READ 命令
draft-J-00b
- 19 -
2010/3
[AK8152]
5-9)パワーオンリセット(POR)
AK8152 は以下の規定に従って電源を立ち上げると、POR 回路が動作して IC 内部用のリセットパルスを発生
します。リセットパルスが発生すると、レジスタは初期値に設定され、出力端子は表 4 の様な状態になります。
POR 回路を有効とするための電源立ち上げ規定
電源立ち上げ開始時から 20ms 以内に、目標とする電源電圧の 90%に達すること。
注意! 電源投入時のレジスタ設定は、電源が立ち上がり始めた時点から 150ms 経過後に実施して下さい。
表 5 POR 時の端子状態
端子名
端子状態
SDA
入力モード
CLKOUT1
Low
CLKOUT2
Low
0.9VDD
VDD
VDDO1
VDDO2
POR
SDA/SCL 入力可
SDA/SC
≦20mS
150mS
図 11 推奨立ち上げシーケンス
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- 20 -
2010/3
[AK8152]
重要な注意事項
● 本書に記載された製品、および、製品の仕様につきましては、製品改善のために予告なく
変更することがあります。従いまして、ご使用を検討の際には、本書に掲載した情報が最新
のものであることを弊社営業担当、あるいは弊社特約店営業担当にご確認下さい。
● 本書に掲載された情報・図面の使用に起因した第三者の所有する特許権、工業所有権、そ
の他の権利に対する侵害につきましては、当社はその責任を負うものではありませんので、
ご了承下さい。
● 本書記載製品が、外国為替および、外国貿易管理法に定める戦略物資(役務を含む)に該
当する場合、輸出する際に同法に基づく輸出許可が必要です。
● 医療機器、安全装置、航空宇宙用機器、原子力制御用機器など、その装置・機器の故障や
動作不良が、直接または間接を問わず、生命、身体、財産等へ重大な損害を及ぼすことが通
常予想されるような極めて高い信頼性を要求される用途に弊社製品を使用される場合は、必
ず事前に弊社代表取締役の書面による同意をお取り下さい。
● この同意書を得ずにこうした用途に弊社製品を使用された場合、弊社は、その使用から生
ずる損害等の責任を一切負うものではありませんのでご了承下さい。
● お客様の転売等によりこの注意事項の存在を知らずに上記用途に弊社製品が使用され、そ
の使用から損害等が生じた場合は全てお客様にてご負担または補償して頂きますのでご了承
下さい。
draft-J-00b
- 21 -
2010/3