si-7510 an jp

2008 年 3 月
サンケン電気株式会社
PPD 事業部モーター技術 2G
5相ステッピングモータードライバーコントロール IC
SI‐7510
アプリケーションノート(Ver.3)
〔目次〕
1.はじめに
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
2頁
2.特徴 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
3.製品仕様
2頁
3‐1 絶対最大定格 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
3‐2 推奨動作条件 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
3頁
3頁
3‐3 電気的特性 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
4.限定格図 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
3頁
4頁
5.入力ロジック真理値表 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
6.内部ブロック図‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
4頁
5頁
7.ピン配列、機能表 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
8.標準外付け回路図(推奨定数) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
5頁
6頁
9.入出力タイミングチャート及びモーターコイル励磁シーケンス
9‐1 出力タイミングチャート‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
7頁
9‐2 モーターコイル励磁シーケンス‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
10.外形寸法図、捺印
8頁
10‐1 外形図 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐-‐‐‐‐‐‐‐ 9 頁
10‐2 捺印 -‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 9 頁
11.設定電流の計算
11‐1 設定電流の計算
11‐2 パワーダウン方法
12.チョッピング動作
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
10 頁
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
10 頁
12‐1 チョッピング OFF 時間 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 11 頁
12‐2 ブランキング時間 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ‐‐ 11 頁
12‐3 チョッピング ON 時間 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
13.出力素子(パワーMOS FET)の損失計算方法
11 頁
13‐1 損失計算に必要なパラメータ ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 12 頁
13‐2 損失計算(概算) ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 12 頁
14.使用上の注意
14-1 ノイズについて
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
14-2 電源シーケンスについて
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
14 頁
14 頁
1/14
1.はじめに
本製品は、5 相ステッピングモーター新ペンタゴン駆動専用のコントロール IC です。
励磁シーケンス回路を内蔵しているため外部から Clock(CL)を入力することでモーター
を駆動できます。
出力段には、Nch パワーMOS FET アレイを使用し、SI-7510+MOS アレイ×2 の
3 パッケージでドライバを構成します。
※本製品で使用しています駆動方式は、オリエンタルモーター(株)殿の所有する特許が
あります。このため、モーター選定には十分注意をしてご使用下さい。
2.SI-7510 の特徴
【1】主電源 Vcc1=10~42V 対応
【2】コントロール電源電圧 Vcc2 =3~5.5V 対応
【3】正転(CW)/逆転(CCW)切替え機能
【4】4 相励磁(Full)/4-5 相励磁(Half)切替え機能
【5】Enable/Disable 切替え機能
Disable 時において内部カウンタは働いているので Clock を入力するとシーケンスは
進みます。
【6】ハイサイドドライブ用チャージポンプ回路内蔵
本製品は、出力段の構成に全て Nch MOS FET を使用します。
このため、ハイサイドドライブ用としてチャージポンプ回路を内蔵しています。
【7】外付け Rt/Ct による自励方式の定電流制御を採用。
【8】最大出力電流は、ペアで使用する MOS FET アレイの定格で決まります。
出力電流
推奨 MOS FET
Io=6A
SLA5073+SLA5074
Io=7A
SLA5068+SLA5065
2/14
3.製品仕様
3‐1 絶対最大定格
項目
主電源電圧
Logic 電源電圧
Logic 入力電圧
REF 入力電圧
Sense 入力電圧
チャージポンプ出力電
圧
許容損失
動作周囲温度
保存温度
ジャンクション温度
記号
Vcc1
Vcc2
VIN
VREF
Vsense
VMC3
規格
44
7
-0.3~Vcc2
-0.3~Vcc2
2
48
単位
V
V
V
V
V
V
PD
Ta
Tstg
Tj
1.6
-10~80
-20~150
150
W
℃
℃
℃
記号
Vcc1
Vcc2
VREF
動作範囲
10~42(※)
3~5.5
0.1~1
単位
V
V
V
3‐2 推奨動作条件
項目
主電源電圧
Logic 電源電圧
REF 電圧
※Vcc1 を 35V 以上で使用する場合、Vcc1~VMC3 間に 5V のツェナー Di を挿入して下さい。
3‐3 電気的特性
項目
記号
条件
Min
主電源電流
Logic 電源電流
Logic 入力電圧
Logic 入力電流
ENA 入力電流
REF 入力電流
Sense 電圧
Sense 電流
Mo 出力電圧
RC 端子スレッシュ電圧
RC 端子流出電流
チャージポンプ出力電
圧
ハイサイド出力電圧
(ゲート‐ソース間)
ローサイド出力電圧
最大入力 Clock 周波数
最小入力 CL 幅(on)
パワーオンリセット時間
出力遅延時間
CW/CCW,F/H 入力
データーセットアップ時間
CW/CCW,F/H 入力
データーホールド時間
Icc1
Icc2
VIL
VIH
IIL
IIH
IENA
IREF
Vsense
Isense
VMOL
VMOH
VRCL
VRCH
IRC
VMC3
VHGSL
VHGSH
VLGL
VLGH
fck
TCON
TPW
TIO
TICS
TICH
Vcc2=5V
Vcc2=5V
VIL=0V
VIH=5.5V
VENA=0V
IENA=0~5.5V
VREF=1V
Vsense=0V,2V
IMOL=1mA
IMOH=-1mA
規格
Typ
3.75
‐20
‐20
‐100
‐20
単位
Max
25
10
1.25
20
20
20
20
1
20
1
‐20
4
0.5
1.5
300
Vcc1+9
VRC=0V
ZDi 無し
1
8.5
1
7.5
100
1
1.5
2
対 CL↑
mA
mA
V
V
μA
μA
μA
V
μA
V
V
V
V
μA
V
V
V
V
V
kHz
μs
μs
μs
500
ns
500
ns
3/14
4.限定格図
主電源電圧 Vcc1 (V)
Load supply Voltage
45
40
35
30
25
20
15
10
0
10
20
30
40
50
60
70
80
周囲温度 Ta (℃)
Ambient Temperature
5.入力ロジック真理値表
機能(Pin No.)
L
H
Enable(5)
Disable※1
Enable
Full/Half(9)
Full
Half
CW/CCW(10)
CW
CCW
Reset※2
Clock
Reset(11)
Enable
※上記、各機能は CL 信号とは非同期に働きます。
※1 Disable 状態において、CL を入力すると内部カウンタが働き出力シーケンスが進み
ます。
※2 Reset 時(原点)に出力が ON する相は、ハイサイド:A 相,ロウサイド:C 相、D 相
になります。
4/14
6.内部ブロック図
Vcc2
Vcc1
MC2
MC3
MC1
チャージポンプ
回路
発振器
ハイサイド
ドライブ回路
OHGA
OHSA
OHGB
OHSB
OHGC
OHSC
OHGD
OHSD
OHGE
OHSE
ロウサイド
ドライブ回路
OLA
OLB
OLC
OLD
OLE
Enable
MO
CL
F/H
励磁信号
発生器
CW/CCW
Reset
RC
定電流
回路
Ref
Sense
Gnd
7.ピン配列、機能表
Pin 番号
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
記号
MC1
MC3
MC2
Vcc1
Enable
Vcc2
MO
CL
F/H
CW/CCW
Reset
RC
Ref
Sense
Gnd
VOLE
VOLD
VOLC
VOLB
VOLA
VOHSE
VOHGE
VOHSD
VOHG
VOHSC
VOHGC
VOHSB
VOHGB
VOHSA
VOHGA
機能
チャージポンプ用コンデンサ接続端子(対 MC2)
チャージポンプ用コンデンサ接続端子(対 Gnd)
チャージポンプ用コンデンサ接続端子(対 MC1)
主電源電圧入力
出力 OFF
Logic 電圧入力
モーター位置検出用モニター
クロック
4Φ,4‐5Φ切替
正転,逆転切替
リセット
チョッピング OFF 時間設定用 RC 接続
モーター電流設定用基準電圧入力
モーター電流検出用
Gnd
ロウサイド MOS FET ゲート接続端子(E 相)
ロウサイド MOS FET ゲート接続端子(D 相)
ロウサイド MOS FET ゲート接続端子(C 相)
ロウサイド MOS FET ゲート接続端子(B 相)
ロウサイド MOS FET ゲート接続端子(A 相)
ハイサイド MOS FET ソース接続端子(E 相)
ハイサイド MOS FET ゲート接続端子(E 相)
ハイサイド MOS FET ソース接続端子(D 相)
ハイサイド MOS FET ゲート接続端子(D 相)
ハイサイド MOS FET ソース接続端子(C 相)
ハイサイド MOS FET ゲート接続端子(C 相)
ハイサイド MOS FET ソース接続端子(B 相)
ハイサイド MOS FET ゲート接続端子(B 相)
ハイサイド MOS FET ソース接続端子(A 相)
ハイサイド MOS FET ゲート接続端子(A 相)
5/14
8.標準外付け回路図(推奨定数)
C1
C2
24V
Io=VRS/Rs
IOM=Io/2
5V
Vcc2
6
MC1
MC2
3
1
2
MC3
Vcc1
4
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
C4
5
MO
7
CL
8
F/H
9
CW/CCW
10
Reset
11
SI-7510
ロジック信号
入出力
Enable
R3
R1Ref
C3
20
19
18
R2
15
RC
Ct
Gnd
Rt
4 5 10 15
3
9
1
7
14SLA5073 8
12
2
13
6
11
※IOM:モーターコイル電流
tOFF=1.1*Rt*Ct
5相SPM
新ペンタゴン
13
12
OHGA
OHSA
OHGB
OHSB
OHGC
OHSC
OHGD
OHSD
OHGE
OHSE
OLA
OLB
OLC
4
3
17
16
OLD
OLE
14
Sennse
11~15pinはNC
5
9
7 SLA5074
10
2
6
1 8
Rs
Io
R1=510Ω
R2=100Ω(VR)
R3=20KΩ
Rs=0.33Ω(1~2W)
Rt=15~75KΩ
Ct=420~1100pF
C1=2200pF
C2=0.01μF
C3=0.1μF
C4=0.01μF
☆Vcc ラインのノイズに注意して下さい。
Vcc ラインのノイズが 0.5V 以上になると製品が誤動作する場合があります。
6/14
9.入出力タイミングチャート及びモーターコイル励磁シーケンス
9‐1 入出力タイミングチャート
CL
Reset
Enable
CW/CCW
F/H
OHA
OHB
OHC
OHD
OHE
OLA
OLB
OLC
OLD
OLE
MO
0
Reset
CL
Reset
Enable
CW/CCW
F/H
OHA
OHB
OHC
OHD
OHE
OLA
OLB
OLC
OLD
OLE
MO
5
10
15
CW,Full
75
80
85
20
25
30
35
CCW,Full
90
95
100
40
45
50
60
65
70
75
CW,Half
CCW,Half
105
55
110
*各入力信号切替え条件
CL
CW/CCW
F/H
切替え禁止範囲
切替え禁止範囲
500ns
500ns
切替え可能範囲
CW,Half
Disable
CCW,Full
Disable
Reset
7/14
8/14
4-5相励磁
Half Step
4相励磁
Full Step
励磁方式
B
B
B
E
B
C
C
C
E
B
新ペンタゴン
5相モーター
B
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
A
E
C
11
D
D
新ペンタゴン
5相モーター
10
新ペンタゴン
5相モーター
D
D
E
B
E
B
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
12
新ペンタゴン
5相モーター
A
A
A
C
新ペンタゴン
5相モーター
2
D
B
1
D
E
A
2
0(原点)
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
A
新ペンタゴン
5相モーター
1
0(原点)
D
D
D
E
E
E
B
B
B
C
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
13
新ペンタゴン
5相モーター
A
3
新ペンタゴン
5相モーター
A
3
CCW
D
D
D
E
E
E
B
B
B
C
C
C
E
B
B
C
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
6
新ペンタゴン
5相モーター
新ペンタゴン
5相モーター
新ペンタゴン
5相モーター
新ペンタゴン
5相モーター
A
D
D
E
B
A
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
5
D
E
A
B
B
C
新ペンタゴン
5相モーター
16
E
E
B
A
6
15
D
D
D
E
A
5
14
新ペンタゴン
5相モーター
A
4
新ペンタゴン
5相モーター
A
4
9‐2 モーターコイル励磁シーケンス
D
D
D
E
E
E
B
B
B
CW
C
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
17
新ペンタゴン
5相モーター
D
D
B
E
B
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
18
新ペンタゴン
5相モーター
A
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
E
B
8
D
E
A
8
7
新ペンタゴン
5相モーター
A
7
D
D
D
E
E
E
B
B
B
C
C
C
新ペンタゴン
5相モーター
A
19
新ペンタゴン
5相モーター
A
9
新ペンタゴン
5相モーター
A
9
D
D
D
E
E
E
10.外形寸法図、捺印
SI‐7510 は、Pin ピッチが 1.778mm の Dip タイプの IC です。
10-1 外観図
27.10(1.067)
27.10max(1.106max)
16
8.80(0.346)
10.0max
(0.394max)
30
1
15
1.778±0.25
(0.007±0.010)
10.16
(0.400)
2.54min
5.08max
(0.100min) (0.200max)
0.51min(0.020min)
1.0(0.039)
0.48±0.1
(0.019±0.004)
0.25 +0.11
-0.05
(0.010 +0.004
-0.002 )
0°~15°
10-2 捺印
(1) (2) (3) (4)
SK
JAPAN
SI-7 510
カラム
項目
仕様
(1)
年コード
西暦下1桁
(2)
月コード
月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
アルファベット
1
2
3
4
5
6
7
8
9
O
N
D
(3)
管理コード
1~9,
0 の数字
(4)
管理コード
1~9,0 の数字
○年,月,はマーク捺印時で設定。
9/14
11.設定電流の計算
11‐1 設定電流の計算
図 11.1 は、Reset 時(励磁原点)におけるモー
IOM
ター電流経路を示しています。
本製品は、トータール電流制御を行っている
Io=2×IOM
又、検出電圧 VRS と比較する基準電圧 VREF
のデバイダー比率は 1:1 になっていますので
設定電流 Io は、以下の式で表されます。
新ペンタゴン
5相モーター
IOM
2×IOM
ため設定電流 Io とモーターコイル電流 IOM の
関係は、以下のようになります。
IOM
IOM
IOM
Vcc1
ON
A
B
C
ON
SI-7510へ
検出抵抗
Rs
(図 9.2 参照)
Io=VREF/RS
D
E
ON
IO
図 11.1 モーター電流経路
VREF=Vcc2×r2/(r1+r2)
11‐2 パワーダウン方法
モーターホールド時等にモータートルクを
パワーダウンする場合、図 11.2 のように rx と
Tr.の回路を追加しすます。
Vcc2
SI-7510
r1
この設定電流 Iopd の計算式を以下に示します。
Iopd=
1
Vcc2
・
r1(r2+rx)
Rs
1+
r2・rx
なお、上記計算式には、トランジスタの飽
和電圧は考慮されていません。
Ref(13)
rx
パワーダウン
信号
r2
Tr.
Rs(14)
VREF
Rs
図 11.2 電流設定回
10/14
12.チョッピング動作
図 12.1 にチョッピング動作時の各端子の動作
波形、図 12.2 にチョッピング動作時の電流経路
を示します(実線:チョッピング ON 電流 ION,
チョッピングON時間
ブランキング時間
点線:チョッピング OFF 電流 IOFF)。
12‐1 チョッピング OFF 時間
本製品は、チョッピング動作のうちチョッ
1.5V
RC端子電圧
Vrc
0.5V
リンギングノイズ
ピング OFF 時間を制御しています。チョッピ
ング OFF 時間は、RC 端子に接続します Rt/
Ct の時定数により決定され、RC 端子電圧が
約 1.5V から約 0.5V に減少するまでの時間に
基準電圧Vref
検出電圧
Vrs
0
なります。
・チョッピング OFF 時間 tOFF の計算式
tOFF ≒1.1×Rt×Ct
Rt=15~75KΩ,Ct=420~1100pF(推奨値)
チョッピング0FF時間
設定電流Io
12‐2 ブランキング時間
IOFF
ION
モーター電流
Io
0
図 12.1 チョッピング動作波形
Rt/Ct は、ブランキング時間 tBRK について
も関係しております。ブランキング時間は、チョ
ッピング動作にて OFF から ON に動作した際に
発生するリンギングノイズによる誤動作を防ぎま
Vcc1
す。ブランキング時間は RC 端子電圧が約 0.5V
から約 1.5V に増加するまでの時間になります。
IOFF
RC 端子電圧が増加する際には RC 端子から約
200μA の電流が流れ出ます。
・ブランク時間 tBRK の計算式
tBRK≒Ct/(200×10 ‐ 6)
なお、ブランキング時間内では基準電圧より検出
電圧が高くなっても電源制御回路は動作せずに常
に ON 状態となります。このため Ct の定数が大
きすぎると出力電流値を小さく設定しようとした
際に設定値まで下がらなくなる可能性があります。
また、Ct の定数が小さすぎるとリンギングノイズ
ON
IOFF
ION
新ペンタゴン
5相モーター
OFF
OFF
ION
ON⇔OFF
ION
ON⇔OFF
検出抵抗
Rs
ION
IOFF
図 12.2 チョッピング電流経路
による誤動作の原因になります。
12‐3 チョッピング ON 時間
本製品の場合は、チョッピング ON 時間は、主電源電圧 Vcc1,モーター時定数及び
チョッピング OFF 時間等により決定されます
尚、モーター回転実動作時において、モーターコイルのインダクタンス成分は磁束を
横切ることで常に変化するため、チョッピング ON 時間が変動します。
11/14
13.出力素子(パワーMOS FET)の損失計算方法
SI‐7510 は、出力段にパワーMOS FET を接続しモーターを駆動します。
このパワーMOS FET の概略損失計算方法を以下に示します。尚、この計算方法は近似式
であり実動作時のパラメータ変動等の要素は考慮されていません。このため、最終的な判断
として実動作におけるパワーMOS FET の発熱を確認して下さい。
13‐1 損失計算に必要なパラメータ
パワーMOS FET の損失を算出するには、以下のパラメータが必要になります。
①制御電流 IOM(電流リップルの平均)
②励磁方式
③電流制御時のチョッピング時間:tON,tOFF
④パワーMOS FET の ON 抵抗:RDS(ON)
⑤パワーMOS FET のボディーDi 順方向電圧 VSD
ここで、④,⑤は使用されるパワー MOS FET の仕様上の最大値を使用してください。
又、③は実動作にて確認が必要になります。
13‐2 損失計算(概算)
以下に各励磁方式における各相の損失状態を示します。
※MOS アレイに SLA5073(3ch 分)と SLA5074(2ch 分) を用いた場合を例に示します。
下記状態の表中に記載している各記号の損失は下記の式で表されます。
・H1 = IO2×RDS(ON) [W]
・H2 = IOM2×RDS(ON) [W]
・L1 = IO2×RDS(ON)×tON/(tON +tOFF)+IO×VSD×tOFF/(tON +tOFF) [W]
・L2 = IOM2×RDS(ON) ×tON/(tON +tOFF)+IOM×VSD ×tOFF/(tON+tOFF) [W]
※IO = IOM×2 倍
(Io=Vref÷Rs)
tON 対 tOFF の比率=1:5 (概算)
4 相励磁(フルステップ)
原点
B C
Step
SLA5073
SLA5074
A
H1
D
1
B
C
A
L2 H2 H2
E
L2
A
D
L1
E
2
B
C
A
H1
D
E
L2 L2
3
B
C
A
4
B
H2 H2 L2
D
E
L1
D
C
A
5
B
H1 L1
E
D
L2
H2
C
A
6
B
C
A
H2 L2 L2
E
D
H1
E
7
B
C
L1
D
E
H2 H2
8
B
A
C
A
9
B
L2 L2 H2
D
E
H1
D
C
L1
E
H2
ホールド時の損失:任意に停止した Step 箇所の損失について算出してください。
例)原点でホールドした場合
・SLA5073 の損失:H1+L2 [W]
・SLA5074 の損失:L2 [W]
回転時の損失:平均損失として求めます。
・SLA5073 の損失:(H1×3+H2×6+L1×3+L2×6)÷10 [W]
・SLA5074 の損失:(H1×2+H2×4+L1×2+L2×4)÷10 [W]
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4‐5 相励磁(ハーフステップ)
原点
B C
Step
SLA5073
SLA5074
A
H1
SLA5074
C
L2 H1
D
E
E
L1
10
B C
A
L1
A
E
H2
2
B
C
A
D
11
B C
D
H1
A
E
D
C
D
E
A
12
B C
A
D
H1
C
E
13
B C
A
E
E
H2 H2
C
A
H1
D
E
A
15
B C
D
E
C
A
7
B
E
A
D
16
B C
H1
E
H1
8
B
A
E
C
A
9
B
H1 L1
D
L1
E
C
H1
D
E
A
19
B C
L2
A
17
B C
D
E
L2 L2
D
C
H1 L2
L1
L1
D
6
B
H2 H2
L1
L1
D
H1
14
B C
5
B
A
L2 L2
L1
E
4
B
H1
D
L1
L2 L2
E
3
B
H1
L1
H2 L1
D
A
H2 H2
D
L2
Step
SLA5073
1
B
A
A
18
B C
L1 H2
L1 H1
D
H1
E
D
L1
E
H2
ホールド時の損失:任意に停止した Step 箇所の損失について算出してください。
例)原点でホールドした場合
・SLA5073 の損失:H1+L2 [W]
・SLA5074 の損失:L2 [W]
回転時の損失:平均損失として求めます。
・SLA5073 の損失:(H1×9+H2×6+L1×9+L2×6)÷20 [W]
・SLA5074 の損失:(H1×6+H2×4+L1×6+L2×4)÷20 [W]
又、各パワーMOS アレイの許容損失を以下に示します。
・No Fin 時
SLA5073 … 5W Θj-a=25℃/W
・無限大放熱板使用時
SLA5074 … 4.8W Θj-a=26℃/W
SLA5073 … 30W Θj-c=4.17℃/W
SLA5074 … 25W Θj-a=5℃/W
算出した損失と許容損失及び下記の限定各図を参考に放熱板を選定して下さい。
6
許容損失P(W)
5
4
各 No Fin
3
2
1
0
0
20
40
60
80
100
120
140
160
周囲温度Ta(℃)
SLA5073,SLA5074 の放熱板を決定する際は、必ず実動作にて製品の温度を確認
して下さい。上記、損失の算出値は近似値であるため誤差が含まれております。
なお、最悪条件において SLA5073,SLA5074 の裏面 AlFin 温度が 100℃以下になる
ように放熱板を選定して下さい。
SLA5073,SLA5074 の詳細な内容については、各製品仕様書を参照して下さい。
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14.使用上の注意
14-1 ノイズについて
Vcc2 やロジック入力にノイズが重畳すると、内部シーケンサがノイズに反応し
シーケンスとびを生じる可能性がありますので十分ノイズの発生には注意して
下さい。
14‐2 電源シーケンスについて
SI-7510 をご使用の際は、電源を落とす際には、Vcc1 を先に落とすことをお奨め
致します。
Vcc2 を先に落とすと、SI-7510 の出力段が MOS ゲートに蓄えられた電荷が抜け切る
前にハイインピーダンスとなり、MOS ゲートの電荷が自然放電する間 MOSFET が
オンします。この間、過電流が生じますので注意する必要があります。
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