® PSoC Creator™ コンポーネント・データシート EEPROM 1.60 特長 512 B ~ 2 KB EEPROM メモリ 1,000,000 サイクル、20 年間の保管期間 一度に 1 バイト読み取り 一度に 16 バイト プログラム 概要説明 EEPROM コンポーネントには、1 行データ (16 バイト) を書き込む API が装備されています。「書き込み」とは、 いずれかの操作で削除してプログラミングすることをプログラムすることを意味します。 EEPROM コンポーネントは、 cy_boot コンポーネント内に含まれているさまざまなシステム エレメントと厳密に結 合されています。これらのエレメントは、正常にビルドした場合に生成されます。cy_boot コンポーネントとエレメン トについては、『システム リファレンス ガイド 』を参照してください。 EEPROM を使用する場合 以下の EEPROM コンポーネントを使用することができます。 データの補助ストレージ (オンチップ RAM の解放) 用 読み取り専用 (または "rarely-changing") プログラム データ用 パワー サイクル (例えば、キャリブレーション テーブルやデバイス設定) を存続する必要があるデータ用 入出力接続 EEPROM コンポーネントには I/O 接続がありません。API のみです。 コンポーネント パラメータ EEPROM には、標準インスタンス名と組み込みパラメータ以外の設定できるパラメータはありません。 Cypress Semiconductor Corporation • 198 Champion Court • San Jose, CA 95134-1709 • 408-943-2600 Document Number: 001-79476 Rev. ** Revised May 21, 2012 ® EEPROM PSoC Creator™ コンポーネント・データシート リソ ース API メモリ (バイト) デジタル ブロック ア ナ ロ グ ブ ロ ック データパス マ ク ロ セル 状態レジスタ 制御 レ ジス タ 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし Counter7 フ ラ ッシ ュ RAM ピン(外部入 出 力 ご と) 該当なし 724 0 該当なし アプリケーション プログラミング インタフェース アプリケーション プログラミング インターフェース (API) ルーチンにより、ソフトウェアを使用してコンポーネントを設定 できます。次の表は、各関数へのインターフェースとその説明を示しています。続くセクションでは、各関数について 詳しく説明します。 API を使用して EEPROM から読み取る必要はありません。EEPROM のコンテンツ全体をメモリ空き領域に割 り当てられ直接読み取ることができます。EEPROM の読み取りには以下の定義を使用します。 CYDEV_EE_BASE – EEPROM メモリの基本ポインタ CYDEV_EE_SIZE – EEPROM メモリ空き容量 (バイト) EEPROM_1_EEPROM_SIZE は、EEPROM メモリ 空き容量として定義されます (EEPROM_1 は EEPROM コンポーネントのインスタンス名です)。 EEPROM へ書き込むには、最初に CySetTemp() と CySetFlashEEBuffer() 関数を呼び出してダイ温度を 取得する必要があります。書き込み関数を使用するには、その温度を 1 回だけ取得する必要があります。アプリ ケーショインが、ダイ温度が 20 °C またはそれ以上に変化する環境で使用する場合は、Smart Write Algorithm(スマート書き込むアルゴリズム) が正しく機能するように温度をリフレッシュする必要があります。 デフォルトでは、PSoC Creator はインスタンス名「EEPROM_1」を設計上のコンポーネントの最初のインスタン スに割り当てます。コンポーネントのインスタンス名称は、識別子の文法ルールに従って固有の名前に変更できま す。インスタンス名は、すべてのグローバル関数名、変数名、定数名のプリフィックスになります。便宜上、以下の 表では「PrISM」というインスタンス名を使用しています。 関数 説明 EEPROM_Enable() EEPROM ブロック動作を有効にします EEPROM_Start() EEPROM を起動します EEPROM_Stop() EEPROM を停止して電源を切ります EEPROM_EraseSector() EEPROM セクタを削除します EEPROM_Write() 行データの EEPROM への書き込み中ブロックします Page 2 of 8 Document Number: 001-79476 Rev. ** ® PSoC Creator™ コンポーネント・データシート 関数 EEPROM 説明 EEPROM_StartWrite() 行データの EEPROM への書き込みを開始します EEPROM_QueryWrite() EEPROM への書き込み状態を確認します void EEPROM_Enable(void) 説明: EEPROM ブロック オペラーションを有効にします。この API は PSoC 3 Production またはそれ以降でのみ 使用できます。 パラメータ: なし 戻り値: なし 副作用: EEPROM_Start() への呼び出しは EEPROM_Enable() を呼び出します。EEPROM_Start() または EEPROM_Enable() のいずれかを直接呼び出すことができます。両方とも同じ効果があります。 void EEPROM_Start(void) 説明: EEPROM を起動します。この API は PSoC 3 Production またはそれ以降でのみ使用できます。 パラメータ: なし 戻り値: なし 副作用: EEPROM_Start() への呼び出しは EEPROM_Enable() を呼び出します。EEPROM_Start() または EEPROM_Enable() のいずれかを直接呼び出すことができます。両方とも同じ効果があります。 void EEPROM_Stop(void) 説明: EEPROM を停止して電源を切ります この API は PSoC 3 Production またはそれ以降でのみ使用でき ます。 パラメータ: なし 戻り値: なし 副作用: なし Document Number: 001-79476 Rev. ** page 3 of 8 ® EEPROM PSoC Creator™ コンポーネント・データシート cystatus EEPROM_EraseSector(uint8 sectorNumber) 説明: メモリノのセクタ(64 行) を削除します。この関数は、操作が完了するまでブロックします。この API は PSoC 5 および PSoC 3 Production またはそれ以降でのみ使用できます。 パラメータ: uint8 sector. 削除するセクタ数 戻り値: CYRET_SUCCESS (操作が正常に終了した場合) CYRET_BAD_PARAM (パラメータが正しくない場合) CYRET_LOCKED (EEPROM コントロール ブロックがビジーの場合) CYRET_UNKNOWN (EEPROM コントロール ブロック エラーの場合) 副作用: なし cystatus EEPROM_Write(uint8 * rowData, uint8 rowNumber) 説明: EEPROM へ 行データ (16 バイト) を書き込みます。これはブロッキング呼び出しです。関数が成功または 失敗するまで戻りません。 パラメータ: uint8 * rowData. EEPROM へ書き込むデータのアドレス uint8 rowNumber. プログラムの EEPROM 行数 戻り値: CYRET_SUCCESS (操作が正常に終了した場合) CYRET_BAD_PARAM (パラメータが正しくない場合) CYRET_LOCKED (EEPROM コントロール ブロックがビジーの場合) CYRET_UNKNOWN (EEPROM コントロール ブロック エラーの場合) 副作用: なし cystatus EEPROM_StartWrite(uint8 * rowData, uint8 rowNumber) 説明: SPC 書き込み関数を開始します。この関数はヴロックしません。コマンドが SPC 書き込み関数を開始した 後に戻ります。関数が呼び出された後、SPC は、EEPROM_QueryWrite() が CYRET_STARTED を 返さなくなるまでロックされます。書き込みを中止するには、CySpcUnlock() を呼び出して SPC のロックを 解除します。 パラメータ: uint8 * rowData. EEPROM へ書き込むデータのアドレス uint8 rowNumber. プログラムの EEPROM 行数 戻り値: CYRET_STARTED (書き込みコマンドが正常に開始した場合) CYRET_BAD_PARAM (パラメータが正しくない場合) CYRET_LOCKED (EEPROM コントロール ブロックがビジーの場合) CYRET_UNKNOWN (EEPROM コントロール ブロック エラーの場合) 副作用: Page 4 of 8 なし Document Number: 001-79476 Rev. ** ® PSoC Creator™ コンポーネント・データシート EEPROM cystatus EEPROM_QueryWrite(void) 説明: EEPROM への書き込みの状態を確認します。この関数は、戻り値が CYRET_STARTED でなくなるま で呼び出す必要があります。 パラメータ: void 戻り値: CYRET_SUCCESS (操作が正常に終了した場合) CYRET_STARTED (書き込みコマンドが正常に開始した場合) CYRET_UNKNOWN (EEPROM コントロール ブロック エラーの場合) 副 作 用: なし ファームウェア・ソースコードのサンプル PSoC Creator は、[Find Example Project (サンプルプロジェクトを検索)] ダイアログに多数のサンプルプロジェ クトを提供しており、そこには回路図およびサンプル コードが含まれています。コンポーネント固有の例を見るには、 [Component Catalog ] または回路図に置いたコンポーネント インスタンスからダイアログを開きます。一般例に ついては、[Start Page] または [File (ファイル)] メニューからダイアログを開きます。必要に応じてダイアログにある Filter Options を使用し、選択できるプロジェクトのリストを絞り込みます。 詳しくは、PSoC Creator ヘルプの「Find Example Project (サンプルプロジェクトを検索)」を参照してくだ さい。 参考資料 Die Temperature (ダイ温度) コンポーネント・データシートと『システム リファレンス ガイド 』を参照してください。 PSoC 3 の DC および AC 電気的特性 以下の値は、期待される性能を示しており、初期特性データを基にしています。 DC 仕様 パラメータ 説明 消去およびプログラム電圧 Document Number: 001-79476 Rev. ** 条件 Min Typ Max 1.71 -- 5.5 単位 V page 5 of 8 ® EEPROM PSoC Creator™ コンポーネント・データシート AC 仕様 パラメータ TWRITE 説明 条件 Typ Max -- 2 15 ms 1M -- -- プログラム/ 消去サイクル 20 -- -- 年 1行の消去/書き込みサイクル時間 EEPROMの耐久性 EEPROM データ保存期間 最後の消去サイクル(最大100K サイクル)から計算された保存 期間 単位 Min PSoC 5 DC/ AC 電気的特性 以下の値は、期待される性能を示しており、初期特性データを基にしています。 DC 仕様 パラメータ 説明 条件 消去およびプログラム電圧 単位 Min Typ Max 2.7 -- 5.5 Min Typ Max -- 8.3 32 ms 20 -- -- 年 V AC 仕様 パラメータ TWRITE 説明 1行の消去/書き込みサイクル時間 EEPROMデータ保持期間、最後の 消去サイクルからの保持期間 Page 6 of 8 条件 平均周囲温度、TA £ 55 °C, 1 M 消 去/プログラム サイクル 単位 Document Number: 001-79476 Rev. ** ® PSoC Creator™ コンポーネント・データシート EEPROM コンポーネントの変更 ここでは、過去のバージョンからコンポーネントに加えられた主な変更を示します。 バージョン 1.60 変 更 の理 由 / 影 響 変 更 の説 明 EEPROM_Write()、EEPROM_StartWrite()、 EEPROM_QueryWrite() のAPI のコードのマイ ナー変更。 性能改善のため。 PSoC 5 をサポートするために EEPROM_ EraseSector() API のコードを変更。 PSoC 5 シリコンは Erase Sector コマンドに対応。 データシートの中の EEPROM_EraseSector() API の説明が変更 データシートに PSoC 5 特性データを追加 1.50.b 温度取得方法で、追加の説明をデータシートに 追加。 1.50.a データシートに特性データを追加 明確にするため PSoC 3 Production 、またはそれ以降でのみ使 用できる EEPROM_EraseSector() API をデー タシートに明記。 データシートのマイナーな編集と更新 1.50 EEPROM.c ファイルが含んでいるファイルを、 cydevice.h ファイルから cydevice_trm.h へ切り 変えるために修正。 cydevice.h ファイルは旧ファイルです。したがって、生成された ソースと、PSoC Creator にある API はその代わりに cydevice_trm.h を使用してください。 例題コードの EEPROM_EraseSector() セクショ Erase Sector(セクタ消去) コマンドは、PSoC 3 ES1 と ES2 シ ンを更新。 リコン、または PSOC 5 シリコンで機能しません。この API を PSOC 3 Production、またはそれ以降の EEPROM で使用で きません。 EEPROM_Enable()、EEPROM_Start()、 EEPROM_Stop() の API を追加。 PSoC 3 Production シリコンをサポートするために、EEPROM はデフォルトで電源がオンになっています。 EEPROM_Start() の呼び出しは EEPROM_Enable() を呼び 出します。EEPROM_Start() またはEEPROM_Enable() 関 数のいずれかを直接呼び出すことができます。両方とも同じ効果 があります。 1.20.a コンポーネント カタログのサブフォルダにコンポーネン トを移動。 シリコン リビジョンとの互換性について知らせる情報 このツールは、コンポーネントが不整合のシリコン上で使用された をコンポーネントに追加。 場合にエラー/警告を発します。エラーが表示されたら、対象デバ イスをサポートするリビジョンにアップデートしてください。 1.20 Configure(設定) ダイアログが更新。 Document Number: 001-79476 Rev. ** デジタル ポートを回路図のピン コンポーネントに変更しました。 page 7 of 8 ® EEPROM PSoC Creator™ コンポーネント・データシート Copyright © 2005-2012 Cypress Semiconductor Corporation 本文書に記載される情報は、予告なく変更される場合があります。Cypress Semiconductor Corporationは、サイプレス製品に組み込まれた回路以 外のいかなる回路を使用することに対しても一切の責任を負いません。特許又はその他の権限下で、ライセンスを譲渡又は暗示することもありません。サイプレス製品は、サイプレスとの書面による合意に基づくものでない限り、 医療、生命維持、救命、重要な管理、又は安全の用途のために仕様することを保証するものではなく、また使用することを意図したものでもありません。さらにサイプレスは、誤動作や故障によって使用者に重大な傷害をもた らすことを合理的に予想される、生命維持システムの重要なコンポーネンツとしてサイプレス製品を使用することを許可していません。生命維持システムの用途にサイプレス製品を供することは、製造者がそのような使用におけ るあらゆるリスクを負うことを意味し、その結果サイプレスはあらゆる責任を免除されることを意味します。 ® PSoC Designer™及びProgrammable System-on-Chip™は、Cypress Semiconductor Corp.の商標、PSoC は同社の登録商標です。本文書で言及するその他全ての商標又は登録商標は各社の所有物です。 全てのソースコード(ソフトウェア及び/又はファームウェア)はCypress Semiconductor Corporation (以下「サイプレス」)が所有し、全世界(米国及びその他の国)の特許権保護、米国の著作権法並びに国際協定の条項に より保護され、かつそれらに従います。サイプレスが本書面によるライセンシーに付与するライセンスは、個人的、非独占的かつ譲渡不能のライセンスであって、適用される契約で指定されたサイプレスの集積回路と併用される ライセンシーの製品のみをサポートするカスタムソフトウェア及び/又はカスタムファームウェアを作成する目的に限って、サイプレスのソースコードの派生著作物を複製、使用、変更、そして作成するためのライセンス、並びにサイプ レスのソースコード及び派生著作物をコンパイルするためのライセンスです。上記で指定された場合を除き、サイプレスの書面による明示的な許可なくして本ソースコードを複製、変更、変換、コンパイル、又は表示することは 全て禁止されます。 免責条項:サイプレスは、明示的又は黙示的を問わず、本資料に関するいかなる種類の保証も行いません。これには、商品性又は特定目的への適合性の黙示的な保証が含まれますが、これに限定されません。サイプレス は、本文書に記載される資料に対して今後予告なく変更を加える権利を留保します。サイプレスは、本文書に記載されるいかなる製品又は回路を適用又は使用したことによって生ずるいかなる責任も負いません。サイプレス は、誤動作や故障によって使用者に重大な傷害をもたらすことが合理的に予想される生命維持システムの重要なコンポーネンツとしてサイプレス製品を使用することを許可していません。生命維持システムの用途にサイプレス 製品を供することは、製造者がそのような使用におけるあらゆるリスクを負うことを意味し、その結果サイプレスはあらゆる責任を免除されることを意味します。 ソフトウェアの使用は、適用されるサイプレスソフトウェアライセンス契約によって制限され、かつ制約される場合があります。 Page 8 of 8 Document Number: 001-79476 Rev. **