MAXIM MAX197EVKIT

19-0398; Rev 1; 7/95
概要 _______________________________
特長 _______________________________
MAX197評価システム(EVシステム)は、MAX197評価
キット(EVキット)とマキシム80C32又は68HC16マイク
ロコントローラ(µC)モジュールからなる、低価格の完
全8チャネルデータ収集システムです。MAX197の様々
な機能を試すために、IBM PCコンパチブルのソフト
ウェアがソースコード付で提供されています。
◆ 実証済みのPCボードレイアウト
MAX197 EVキットは+5V単一電源を必要とし、±15V電
源で動作する入力バッファアンプがオプションとして
入っています。
◆ 完全実装済み、試験済み
MAX197 EVキット及びEVシステムは、MAX197及び
MAX199の両方に用いることができます。MAX199を評
価するときには、MAX197 EVキットと共にMAX199の
サンプルもご注文ください。
◆ 完全評価システム
◆ 便利なテストポイントをボード上に配置
◆ データロギングソフトウェア
◆ ソースコード付
◆ マイクロコントローラモジュール80C32又は68HC16
のいずれかを選択可能
型番 _______________________________
PART
MAX197EVKIT-DIP
MAX197EVC16-DIP
MAX197EVC32-DIP
MAX197 EVC16システムの
部品リスト __________________________
QTY
DESCRIPTION
TEMP. RANGE
0°C to +70°C
0°C to +70°C
0°C to +70°C
BOARD TYPE
Through-Hole
Through-Hole
Through-Hole
MAX197 EVC32システムの
部品リスト __________________________
QTY
DESCRIPTION
1
MAX197 Evaluation Kit (MAX197EVKIT-DIP)
1
MAX197 Evaluation Kit (MAX197EVKIT-DIP)
1
68HC16 µC Module (68HC16MODULE-DIP)
1
80C32 µC Module (80C32MODULE-DIP)
MAX197 EVC16システム ______________________________________________________
68HC16 Module
MAX197 EV Kit
________________________________________________________________ Maxim Integrated Products
1
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
MAX197 EVキット部品リスト ___________
DESIGNATION QTY
DESCRIPTION
C1, C8, C15,
C16, C17
5
0.1µF ceramic capacitors
C2–C7, C9,
C12, C13
0
Open
C10, C14, C18
3
10µF tantalum capacitors
C11
1
100pF ceramic capacitor
J11
1
2 x 20 header
J15, J16
2
8-pin headers
JU1
1
2-pin header
JU2
1
3-pin header
JU3, JU4
0
Open
R1, R2, R3
0
Open
U1
1
MAX197BCNI
U2
1
MAX874CPA 4.096V reference
U3, U4
2
MXL1014CN quad op amps
MAX197スタンドアロンEVキット________
MAX EVキットは、MAX197の評価を容易にする実証済
みのPCボードレイアウトを提供します。正しく動作さ
せるためには、適切なタイミング信号にインタフェース
させる必要があります。タイミングの必要条件について
はMAX197のデータシートを参照してください。
MAX197 EVシステムのクイックスタート____
1) 配布されたディスク上のファイルを、ハードディス
ク又は空のフロッピーディスクにコピーします。
MAX197 EVキットのソフトウェアは専用のディレク
トリに収めてください。必要なファイルは、配布さ
れたディスクのルートディレクトリに入っていま
す。ソースコードはSOURCEサブディレクトリに
入っています。EVキットはSOURCEサブディレクトリ
がなくても動作します。
2) MAX197 EVキットの40ピンヘッダとµCモジュール
の40ピンコネクタを注意深く合わせてから軽く押し
込み、二つのボードを接続します。ボード同士が
ぴったり接触するはずです。
3) +15V/-15V DC電 源 を MAX EVキ ッ ト の OPAMP
V+/OPAMP V-入力に接続します。電源のCOMMON
端子をキットのAGNDパッドに接続します。
4) 9V∼15VのDC電源をµCモジュールに接続します。
端子ブロックはµCモジュールの右上隅のオン/オフ
スイッチの隣にあります。ボードに表示されている
極性に注意してください。OPAMP V+用の+15V電源
は、µCモジュールにも用いることができます。
2
5) ケーブルを用いてコンピュータのシリアルポートを
µCモジュールに接続します。9ピンシリアルポート
の場合は、ストレートスルー型9ピン雌−雄ケーブル
を使用します。使用できるシリアルポートが25ピン
コネクタしかない場合は、標準の25ピンー9ピンア
ダプタが必要です。EVキットのソフトウェアがモデ
ムの状態ライン(CTS、DSR、DCD)を確認し、正しい
ポートが選択されていることを確認します。
6) マ キ シ ム の プ ロ グ ラ ム が 入 っ た デ ィ レ ク ト リ を
カレントディレクトリに設定し、プログラム名
「MAX197」をタイプすることで、MAX197のソフ
トウェアをIBM PC上でスタートさせます。プログ
ラムの実行中は、µCモジュールをターンオフした
り切断したりしないでください。ターンオフある
いは切断した場合は、プログラムをリスタートす
る必要があります。
7) どのµCモジュールが使用されているか、及びµC
モジュールがどのポートに接続されているかをプロ
グラムが聞いてきます。正しいポートがハイライト
されるまでスペースバーを押し、次に正しいµCモ
ジュールがハイライトされるまでCを押します。両
方が正しく選択されていることを確認し、ENTERを
押します。これでMAX197はターミナルエミュレー
ションモードに入ります。
8) µCモジュールの電源をオンにします。するとµC
モジュールはログオン標識を表示し、RAMテストを
実行します。
9) ALT+L(ALTキーを押しながらL キー)を押してµ C
モジュールのRAM常駐プログラムをダウンロード
し、実行します。プログラムがファイル名を聞いて
きます。ここでENTERキーを押してそのファイルを
ダウンロードし、実行します。
10) RAM常駐プログラムのダウンロードが無事に完了し
た後、ALT+Cを押してコントロールパネルの画面に
切換えます。
11) MAX197 EVキットボードの右端のCH0∼CH7入力
に入力信号を印加し、画面上の読取り値を観察し
ます。コントロールパネル画面で用いることので
きるコマンドを表1に示します。
12) A L T + X を 押 し て プ ロ グ ラ ム を 終 了 さ せ た 後 に 、
MAX197 EVキットの電源をオフにします。
_______________________________________________________________________________________
MAX197評価キット
MAX197の読取り
ソースコードリスティング1a及び1bに示すアルゴリズム
を用いて、EVキットはMAX197を読取ります。
電源を最初に入れた状態では、MAX197は外部クロック
モードにあります。しかし、初期化ソフトがMAX197を
内部クロックモードに設定します。
3) PD1 = 1、PD0 = 0 (スタンバイ)と書込むことで変換
を開始します。
4) I N T ピ ン が ロ ー に な っ た 後 、 16 ビ ッ ト の 結 果 を
MAX197から読取ります。
5) SHDNピンをローにしてMAX197をパワーダウンし
ます。
外部収集モード --- 変換と変換の間がスタンバイパワー
ダウンの場合
EVキットソフトウェアを用いることで、MAX197の数多
くの動作モードを試すことができます。ユーザのアプ
リケーション特有のソフトウェアを書込む場合は、以
下に太字で示す簡易アルゴリズムの内の1つを用いてく
ださい。これらのアルゴリズムは、パワーダウン及び
取込みモード制御ビットを用いることで実施可能な
オプションを示しています。特に記されていない限り、
ACQMOD = 0です。
1) PD1 = 1、PD0 = 0 (スタンバイ)、ACQMOD = 1と書込
むことでアクイジションタイムを開始します。
外部リファレンスを使用している場合は、パワーアップ
ディレーは必要ありません。MAX197の内部リファレンス
を使用する場合は、パワーアップ時及びフルパワー
ダウンモード終了時にREFコンデンサが充電できるだけ
の時間を確保してください。全制御ビットの詳細につ
いてはMAX197のデータシートを参照してください。
外部収集モード --- 変換と変換の間がフルパワーダウン
の場合
内部収集モード --- 変換と変換の間がスタンバイパワー
ダウンの場合
1) PD1 = 1、PD0 = 0と書込むことで変換を開始します。
これによりMAX197はパワーアップし、変換を実行
し、変換完了後にスタンバイモードに入ります。
2) INTピンがローになった後、結果をMAX197から読取
ります。
2) アクイジションタイム・ディレーを実行します。
3) PD1 = 1、PD0 = 0(スタンバイ)、ACQMOD = 0と書
込むことで変換を開始します。
4) INTピンがローになった後、結果をMAX197から読取
ります。
1) P D 1 = 1、 P D 0 = 0 ( ス タ ン バ イ ) と 書 込 む こ と で
MAX197をパワーアップします。
2) パワーアップディレーを実行し、リファレンスコン
デンサが再充電する時間を確保します。
3) PD1 = 1、PD0 = 0 (スタンバイ)、ACQMOD = 0と書込
むことでアクイジションタイムを開始します。
4) アクイジションタイム・ディレーを実行します。
5) PD1 = 1、PD0 = 1 (フルパワーダウン)、ACQMOD = 0
と書込むことで変換を開始します。
6) INTピンがローになった後、結果をMAX197から読取
ります。
内部収集モード --- 変換と変換の間がフルパワーダウン
の場合
SHDNがローの場合
外部収集モード ---変換と変換の間がS
1) P D 1 = 1、 P D 0 = 0 ( ス タ ン バ イ ) と 書 込 む こ と で
MAX197をパワーアップします。
1) SHDNをハイに設定してMAX197をパワーアップし
ます。
2) パワーアップディレーを実行し、リファレンスコン
デンサが再充電する時間を確保します。
2) パワーアップディレーを実行し、リファレンスコン
デンサが再充電する時間を確保します。
3) PD1 = 1、PD0 = 1 (フルパワーダウン)と書込むこと
で変換を開始します。
3) PD1 = 1、PD0 = 0 (スタンバイ)、ACQMOD = 0と書込
むことでアクイジションタイムを開始します。
4) INTピンがローになった後、結果をMAX197から読取
ります。
4) アクイジションタイム・ディレーを実行します。
SHDN ローの場合
内部収集モード ---変換と変換の間がS
5) PD1 = 1、PD0 = 0 (スタンバイ)、ACQMOD = 0と書込
むことで変換を開始します。
1) SHDNをハイに設定してMAX197をパワーアップし
ます。
6) INTピンがローになった後、結果をMAX197から読取
ります。
2) パワーアップディレーを実行し、リファレンスコン
デンサが再充電する時間を確保します。
7) SHDNピンをローにしてMAX197をパワーダウンし
ます。
_______________________________________________________________________________________
3
Evaluates: MAX197/MAX199
ソフトウェアの詳細 ___________________
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
リスティング1a.
4
68HC16を用いてMAX197を読取る
_______________________________________________________________________________________
MAX197評価キット
Evaluates: MAX197/MAX199
リスティング1b.
80C32を用いてMAX197を読取る
_______________________________________________________________________________________
5
80C32モジュール
標準的なタイミング特性 _______________
SAMPLE RATE vs. DELAY BETWEEN SAMPLES
(COMMAND "D")
SAMPLE RATE vs. DELAY BETWEEN SAMPLES
(COMMAND "D")
100,000
MAX197-01
100,000
MAX197-04
68HC16モジュール
標準的なタイミング特性 _______________
10,000
SAMPLE (sps)
SAMPLE (sps)
10,000
1000
1000
NO ACQUISITION DELAY
NO POWER-UP DELAY
SHDN = HIGH
NO ACQUISITION DELAY
NO POWER-UP DELAY
SHDN = HIGH
100
10
100
1
10
1k
100
1
10k
EXTERNAL ACQUISITION TIME vs.
USER-SELECTED INPUT VALUE (COMMAND "A")
EXTERNAL ACQUISITION TIME (µs)
100
10
1
1k
100k
MAX197-05
10
10k
1
10
100
1000
80C32 "A" COMMAND VALUE
POWER-UP DELAY vs. USER-SELECTED
INPUT VALUE (COMMAND "P")
POWER-UP DELAY vs. USER-SELECTED
INPUT VALUE (COMMAND "P")
POWER-UP DELAY (µs)
100
10
MAX197-06
100,000
MAX197-03
1000
10,000
1000
100
10
1
10
100
1k
68HC16 "P" COMMAND VALUE
6
10k
100
68HC16 "A" COMMAND VALUE
10,000
1k
1000
1000
100
100
EXTERNAL ACQUISITION TIME vs.
USER-SELECTED INPUT VALUE (COMMAND "A")
MAX197-02
EXTERNAL ACQUISITION TIME (µs)
10,000
10
10
80C32 "D" COMMAND VALUE
68HC16 "D" COMMAND VALUE
POWER-UP DELAY (µs)
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
10k
1
10
100
1k
10k
80C32 "P" COMMAND VALUE
_______________________________________________________________________________________
100k
MAX197評価キット
高速データサンプリング
コントロールパネルの上下矢印キーでパワーダウンモード
を選択してください。STANDBYパワーサイクリングで
は、MAX197は読取り動作間でスタンバイモードに入り、
FULLPDでは、2.5Vバンドギャップリファレンス以外は
全てターンオフします。変換中はMAX197の電圧は常に
完全にオンになっています。シャットダウンピンを用い
ることでMAX197をFULLPDモードにすることができま
す。FULLPDやSHDNを使用する場合、リファレンス
バッファを再充電する時間を確保するために、パワー
アップディレーが必要になることがあります。このパワー
オンディレーは、コントロールパネルのPコマンドで
設定できます。68HC16のソフトウェアでは68µs∼
6000µsのディレーが可能です。80C32のソフトウェア
では8µs∼65535µsのディレーが可能です。値を0にする
とディレーがディセーブルされます。選択値とそれに対
応するパワーアップディレーの関係については、「標準
的なタイミング特性」の項を参照してください。
10spsを超えるサンプリングレートではSコマンドを
使用することができます。68HC16モジュールの場合、
データは8つのチャネルの内の1つのみから収集するこ
とができ、このときのレートは100sps∼45kspsです
(80C32モジュールの場合は10sps∼10ksps)。まず最初に
数字キー0∼7の内の1つを押してチャネルを選択しま
す。次に、Fを押してサンプルの書込み先ファイル名を
指定します。ファイルがすでに存在するときには画面
に「***file already exists***」と表示されます。Bを押す
とデータの収集が開始されます。収集されたサンプル
の数が1,024個に達すると、データは自動的にホストに
アップロードされ、サンプルファイルに保存されます。
低速データロギング
サンプル又はオシロスコープデモコマンドで使用する
ときは、D、大体のディレー時間、そして最後に「usec」
とタイプしてマイクロ秒単位のディレー時間を指定し
ます。選択した値と対応するサンプル間のディレーの
関係については、「標準的なタイミング特性」を参照し
てください。コードオーバーヘッドのため、ディレー
は完全に直線的ではありません。従って常にオシロス
コープでタイミングを確認してください。高速サンプ
リング画面及びオシロスコープデモモードでは、100µs∼
1000µsのディレー時間を使用します。80C32ソフト
ウェアは24µs∼73msのディレーをサポートしますが、
68HC16ソフトウェアは68µs∼6000µsのディレーしか
サポートできません。
RS-232シリアルリンクによって、データロギングの
サンプルレートは10sps(サンプル/秒)以下に制限されて
います。データロギングコマンドを用いることで、
値同士をコンマで仕切ったテキストフォーマットで、
データをユーザ指定のファイルに書込むことができます。
まずコントロールパネルの画面でLを押します。ログ
ファイルがまだ開いていない場合はソフトウェアが
ファイル名を聞いてきます。1セッション当たりログ
ファイルは1つしか許されません。一旦ログファイルを
開けば、Lを押すことでデータロギングのオン/オフが
切換わります。データロギングがイネーブルされてい
る間は、画面上で「Logging」という文字が点滅します。
イネーブルされたチャネルが全てサンプリングされる
と、1行分のデータがログファイルに書込まれます。
ログファイルの最初の行にはカラムの見出しが含まれ
ています。ログファイルのその後の各行には、コンマ
で仕切られた全8個のチャネルが含まれています。値は、
生の10進出力コードあるいはスケーリングされた電圧
として書込まれます。この区別はコントロールパネル
に表示されている設定に依存します。表示フォーマット
を選択するにはC及びVコマンドを使用してください(表
1を参照)。F3(ログデータマーカコマンド)を使用して
ログファイルの様々なセクションに順番に標識を付け、
セットアップ又は入力条件の変化を示すことができま
す。F3を押すことでデータログの現在の行の行末に余
分のエントリーが書込まれ、このエントリーはセット
アップ又は入力条件の変化を示すのに役立ちます。
サンプリングレートの制御
高速サンプリング、データロギング及びオシロスコープ
デモモードのレート(表1のOキーを参照)はD(サンプル間
ディレー)コマンドで制御されます。
低速のデータロギングコマンドで使用するときは秒単
位でディレーを指定してください。このディレーは連
続する2つの変換の間の時間として定義されています。
テアコマンド(ソフトウェアによるオフセットヌル)
テアコマンドは、オフセット電圧をソフトウェアで
補正するときに使用します。チャネル0の入力ピンを
グランドに接続してください(オペアンプで駆動してい
る場合はチャネル0のオペアンプの入力をグランドに
接 続 し て く だ さ い ) 。 T コ マ ン ド は チ ャ ネ ル 0の オ フ
セット電圧を測定し、測定されたオフセットを、その
後読取られる全チャネルの全値から差し引きます。
テアコマンドはCTRL+Tでキャンセルできます。
_______________________________________________________________________________________
7
Evaluates: MAX197/MAX199
シャットダウン・パワーサイクリング
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
ハードウェアの詳細 ___________________
アナログ入力の駆動
オペアンプは、セトリング時間の速さを考慮した上で
選択してください。ここでは、スルーレートの速さよ
りもセトリング時間の速さの方が重要です。EVキット
のU3及びU4の位置は、電圧フォロワ構成の工業標準ク
ワッドオペアンプにおけるピン配置になっています。
低速のオペアンプを使用する場合は、コントロール
パネルのAコマンドでアクイジションタイムを延長して
ください。68HC16ソフトウェアのアクイジションタイム
は68µs∼6000µs、80C32ソフトウェアのアクイジション
タイムは12µs∼560µsです。値を0にすることでディレー
をディセーブルできます。
高速サンプリングレートでは、マキシム社のMXL1014
等の高速セトリングオペアンプが好適です。選択され
た値と対応する外部アクイジションタイム・ディレー
の関係については、「標準的なタイミング特性」の項を
参照してください。低速サンプリングレートでは、
クワッド741タイプのオペアンプであれば何でも使用で
きますが、安価な解決法としてはLM348が挙げられます。
+5V単一電源の場合はMAX414が推奨されます。
リファレンス電圧の変更
MAX197は内部リファレンスと外部リファレンスのどち
らでも使用できます。EVキットでは、REFADJピンを
+5V(JU1)にプルアップし、REFピンをMAX874の4.096V
リファレンス(JU2)で駆動することで、内部リファレンス
をディセーブルしています。REFピンを外部リファレンス
で駆動する場合は、JU1にシャントを取付け、JU2を1-2
の位置に設定してください。REFADJピンを外部リファ
レンスで駆動する場合は、ジャンパJU1をオープンのま
まにし、JU2を2-3の位置に設定してください。
部品点数を少なくしたい場合は、JU1とJU2からシャント
を外してMAX197の内部リファレンスをイネーブルして
ください。これによって内部バンドギャップリファ
レンス及びリファレンスバッファがイネーブルされ、
REFは内部的に4.096Vで駆動されます。最良の結果を得
るためには、REFADJピンの近くに0.01µFのセラミック
バイパスコンデンサ(EVキットではC7)を取付けてくだ
さい。
8
MAX197 EVキットのソフトウェアは、特に指定のない
限りリファレンス電圧を4.096Vと仮定します。これ
以外のリファレンス電圧を用いる場合は、プログラム
のスタート時にリファレンス値を指定する必要があり
ます。例えば、REFADJピンを2.048Vのリファレンスで
駆動する場合は、MAX197のスタート時に以下をタイプ
してください。
MAX197 REFADJ 2.048
あるいは、REFADJピンがハイにプルアップされ、REF
が3.00Vのリファレンスで駆動される場合は、MAX197
をスタートするときに以下をタイプしてください。
MAX197 REF3.00
外部クロックの使用
JU4を切断してオープンにしてください。コントロール
パ ネ ル で F8 を 押 し て 外 部 ク ロ ッ ク モ ー ド を 選 択 し 、
EXTCLK入力パッドに外部クロックを印加してください。
MAX199の評価
MAX197 EVキットでMAX199を評価するには、まずU1
をMAX199で置換えます。次にDOSプロンプトが表示さ
れたところで、以下をタイプしてMAX197のソフトウェア
をスタートします。
MAX197 199
電圧リファレンスがデフォルトの4.096V以外の場合は、
それをMAX197 EVキットのソフトウェアに知らせる必
要があります。例えば、REFADJピンが2.048Vのリファ
レンスで駆動されている場合は、以下をタイプして
MAX197のソフトウェアをスタートします。
MAX197 199 REFADJ 2.048
あるいは、REFADJピンがハイにプルアップされ、REF
が3.00Vのリファレンスで駆動される場合は、MAX197
のスタート時に以下をタイプしてください。
MAX197 199 REF 3.00
REFとREFADJの関係については「リファレンス電圧の
変更」の項を参照してください。
_______________________________________________________________________________________
MAX197評価キット
キー
機 能
F1
入力スケールの選択(バイポーラ10V、ユニポーラ10V、バイポーラ5V、ユニポーラ5V)。現在アクティブなスケールは
棒グラフ表示の下に表示されます。
0–7
対応する入力チャネル0,1,2,3,4,5,6又は7をイネーブル又はディセーブルします。EVキットのソフトウェアは選択された全チャネルをスキャンニングします。
C
入力コードを10進法で表示。
V
入力電圧を表示。
D
サンプル間のディレー。1秒以上のディレーはIBM PCで制御されます。その他のディレーはµCモジュールで制御され
ます。タイミングは概略値であるため、オシロスコープで確認する必要があります。
↑,↓
スタンバイ、急速パワーダウン、SHDNパワーダウン又はノーパワーダウンを選択します。
P
パワーアップディレー。タイミングは概略値であるため、オシロスコープで確認する必要があります。パワーアップ
ディレーは、どのパワーサイクリングモードが選択された場合でも使用されます。スタンバイモードではパワーアップ
ディレーは不要なため、ゼロに設定してください。
A
低速オペアンプ用の外部アクイジションタイム。タイミングは概略値であるため、オシロスコープで確認する必要が
あります。収集中はMAX197はスタンバイモードに入ります。
F7
内部クロックモード。タイミングはコンデンサC11で制御されます。このモードを使用するときはJU4を閉じてください。
F8
外部クロックモード。EXTCLK入力パッドにクロックを入力する必要があります。このモードを使用するときはJU4を切断してください。
O
オシロスコープデモ。サンプルはできるだけ速く収集、廃棄されます。オシロスコープで波形とタイミングを観察し
てください。
S
8つの入力の内1つを高速サンプリングし、ユーザ指定のファイルにアップロードします。サンプリングレートはP、
A及びDディレーで制御されます。プログラムオーバーヘッドのため、OとSコマンドは異なるレートで動作します。
タイミングをオシロスコープで確認してください。
T
テア(オフセット電圧ヌル)。チャネル0がAGNDに接続されていると仮定します。チャネル0のコードを測定し、その値
をその後の全読取り値から差し引きます。
CTRL+T
テア(T)機能をキャンセル。
L
データロギングのイネーブル及びディセーブル。-Lコマンド行オプションが指定されていない場合、Lコマンドがログ
ファイル名を聞いてきます。
F3
データログファイルにマーカを書込みます(「低速データロギング」の項を参照)。
ALT+T
ターミナルモードに切換え。
ALT+X
終了してDOSへ。
_______________________________________________________________________________________
9
Evaluates: MAX197/MAX199
表1. MAX197 EVキットコマンド
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
表2. MAX197ソフトウェアのスタート時
のコマンド行オプション
コマンド
機 能
表3. MAX197 EVキットの
ジャンパ設定
ジャンパ
状態
機 能
クローズ
(デフォルト)内部バンドギャップリファ
レンスをディセーブル。REFピンは入力。
モノクロ又はLCDディスプレイ用。
オープン
内部バンドギャップリファレンスを
イネーブル。REFピンは4.096V出力。
-Lfilename 「filename」というファイルをデータロギング用に開
き、データロギングコマンドをイネーブルします。
1-2
(デフォルト)外部4.096Vリファレンス
(MAX874)をREFピンに接続。JU1は閉じ
ていなければなりません。
2-3
外部リファレンスをREFADJピンに接続。
1
デフォルト(PCのCOM1部分)
2
デフォルト(PCのCOM2部分)
MONO
REF vvv
REFピンの電圧を指定(公称4.096V)。REFは
REFADJピンの状態によって入力にも出力にもな
ることに注意してください。MAX197データシート
を参照してください。
JU1
JU2
オープン
REF = 4.096V出力、REFADJ = 2.5V出力
(内部リファレンス)
クローズ
(デフォルトトレース)電流検出ジャン
パ。MAX197はこのトレースを通して
+5V電源に接続してください。
オープン
JU3がオープン状態で動作させないでください。
REFADJ vvv REFADJピンの電圧を指定(公称2.5V)。
199
MAX197でなくMAX199の出力コードを解釈。
MAX199のデータシートを参照してください。
JU3
クローズ
JU4
オープン
10
(デフォルトトレース)MAX197の内部ク
ロックモードのタイミングコンデンサ
としてC11を使用。
EXTCLK入力パッドをクロック入力とし
て使用。
______________________________________________________________________________________
MAX197評価キット
Evaluates: MAX197/MAX199
U2
+5V
MAX874
1
2
COMP
7
VIN
3
C11
J12
EXTCLK
J1
100pF
J9
+5V
JU4
C8
0.1µF
JU3
+5V
U1
2 x 20 HEADER
TO 68HC16 MODULE
OR 80C32 MODULE
J11-11
J11-10
J11-9
J11-15
J11-30
J11-26
J11-25
J11-24
J11-23
J11-22
J11-21
J11-20
J11-19
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
DGND
VDD
CS
WR
REF
RD
REF + ADJ
HBEN
INT
SHDN
CH7
D7
CH6
D6
CH5
D5
CH4
D4
CH3
D3
CH2
D2
CH1
VOUT
GND
0.1µF
6
5
C14
10µF
R2
1
R3
OPTIONAL
REFERENCE TRIM
CIRCUIT
J2
JU2
AGND
2
R1
AGND 3
J8
GND
AGND
MAX197
CLK
C18
10µF
REF
AGND
JU1
TO DISABLE 2.5V
BANDGAP REF
DGND
C1
0.1µF
C10
10µF
4
C15
8
28
C7
REFADJ
0.01µF
(OPTIONAL)
27
AGND
2
1
U3A
26
J17
CH7
J18
CH6
J19
CH5
J20
CH4
J21
CH3
J22
CH2
J23
CH1
J24
CH0
3
6
7
25
U3B
5
24
23
CH7
22
CH6
21
CH5
20
CH4
19
CH3
18
CH2
17
CH1
CH0
13
D1
CH0
16
14
D0
AGND
15
C2
C6
C4
C3
C5
C12
C9
C13
9
J3
8
U3C
10
J4
J5
13
14
J6
U3D
12
J7
2
J10
1
U4A
3
J13
J14
6
DIRECT OR
BUFFERED INPUTS
7
U4B
J11-27
5
9
AGND
8
OPTIONAL INPUT BYPASS CAPACITORS
U4C
10
13
14
TEST POINTS
+5V
J11-7
J11-8
J11-1
J11-2
J11-3
J11-4
DGND
DGND
J15-1
D0
J16-1
CS
J15-2
D1
J16-2
WR
J15-3
D2
J16-3
RD
J15-4
D3
J16-4
HBEN
J15-5
D4
J16-5
SHDN
J15-6
D5
INT
J15-7
D6
J16-7
J15-8
D7
J16-8
12
OPAMP V+
OPAMPV+
0.1µF
J16-6
+5V
J25
C16
U4D
C17
OPAMPV+
OPAMPV-
J26 OPAMP V-
U3
U4
4
11
4
11
OPAMPVAGND
0.1µF
図1. MAX197 EVキットの回路図
______________________________________________________________________________________
11
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
図2. MAX197 EVキットの部品配置ガイド
12
______________________________________________________________________________________
MAX197評価キット
Evaluates: MAX197/MAX199
図3. MAX197 EVキットのPCボードレイアウト(部品側)
______________________________________________________________________________________
13
Evaluates: MAX197/MAX199
MAX197評価キット
図4. MAX197 EVキットのPCボードレイアウト(半田側)
14
______________________________________________________________________________________