19-1265; Rev 1; 3/98 MAX1617温度センサ評価キット 必要な機器 _____________________________ MAX1617評価キット(EVキット)は、MAX1617温度 センサICのデモ用プラットフォームです。本キットはIC の接合部温度とリモート(外部)ダイオード接続トランジ スタの温度の両方を監視し、これらの温度を8ビット 2線シリアルデータに変換します。2N3904リモート温度 センサトランジスタをボードにハンダ付けしたものが SOT23パッケージで提供されていますが、これを取り 外し、ツイストペアを通じてDXP及びDXN端子に接続 することができるため、より現実に近い実験も可能です。 • IBMコンパチブルPC(386/20MHz以上) 本EVキットは標準IBMコンパチブルPCパラレルプリンタ ポートに接続するように設計されています。パラレル ポートからの信号は、ボード上の74HC05ロジック チップによってオープンドレインSMBusTMクロック及び データに変換されます。内蔵MAX883リニアレギュ レータ(逆電圧保護機能付)が非安定化DC入力を5Vに降圧 して外付ロジック、MAX1617及びSMBusのプルアップ 抵抗に電力を供給します。 1) ハードウェアをセットアップします。パラレルケー ブルをコンピュータポートとE Vキットボードに接続 します(あるいはケーブルを使わずにボードを直接 ポートに差し込みます)。パラレルポートには通常 LPT又はPRINTERラベルが付いています。電源を DC+9Vに調節し、E VキットのPOS9及びグランド 端子に接続します。+11V以上の電圧を印加しない で下さい。 ソフトウェアはWindowsTM3.1又は95上で動作します。 このプログラムはメニュー方式になっており、コント ロールボタンと数値データディスプレイによる操作し やすいグラフィックユーザインタフェースを提供して います。 2) ソフトウェアをインストールします。MAX1617.EXE ソフトウェアはフロッピーあるいはハードドライブ から実行することができます。Windowsのプログラ ムマネージャを使ってプログラムを実行して下さい。 プログラムは正しいパラレルポートを選ぶように指示 してきます。自動検出ルーチンが正しいポートを 識別し、それをデフォルトとしてハイライトします。 別の自動検出ルーチンが、9つの可能なアドレスを 巡回してMAX1617を探します。 特長 ___________________________________ ◆ センサ温度を測定、表示 ◆ パッケージとリモートセンサを同時に監視 ◆ 警報、構成及び変換速度をプログラム ◆ 動作温度範囲: -55℃∼+125℃(リモートセンサ) 0℃∼+70℃(ボード) ◆ 操作が容易 • Windows 3.1又はWindows 95 • パラレルプリンタケーブル、ストレート型 スルー25ピン雄-雌タイプ • DC電源(9V、50mA) クイックスタート _______________________ パラレルポートとアドレスがセットアップされると、 ユーザインタフェースパネルが表示されます。この時 MAX1617はデフォルトのパワーオンリセット(POR) モードで動作し、0.25Hzの変換速度で自動変換してい ます。ディスプレイにはリモート及びローカルチャネル の現在の温度が表示されます。 詳細 ___________________________________ ◆ 本キットに含まれるもの: Windows 3.1/95ソフトウェア デモプリント基板 3.5インチフロッピーディスク ユーザインタフェースパネル 型番 ___________________________________ PART TEMP. RANGE BOARD TYPE MAX1617EVKIT-QSOP 0°C to +70°C Surface Mount WindowsはMicrosoft Corp.の商標です。 SMBusはIntel Corp.の商標です。 本キットは、操作しやすいユーザインタフェースを使用 しています。マウスを使うか、あるいはタブキーを押 し、矢印キーで画面内を移動して下さい。各ボタンが コマンド、変換速度及びコンフィギュレーションバイト のビットに対応しています。これらをクリックすると 正しいSMBus書込み動作が実行され、内部レジスタが 更新されます。プログラムは連続的にデバイスを ポーリングして新しい温度データ及びステータスを チェックし、最高変換速度よりも速度が上昇すると アラートを発生します。THIGH及びTLOW警報スレッショ ルド比較レジスタを変更するには、該当するデータフィー ルドを選択して新たな値を入力して下さい。新たな値 を入力した後でEnterを押すと内部レジスタが更新され ます。 ________________________________________________________________ Maxim Integrated Products 1 無料サンプル及び最新版データシートの入手にはマキシム社のホームページをご利用下さい。http://www.maxim-ic.com Evaluates: MAX1617 概要 ___________________________________ Evaluates: MAX1617 MAX1617温度センサ評価キット シングルショット変換を行うには、Configurationの下 のStopボタンをクリックし、次にMeasure Nowボタン をクリックします。シングルショット変換はデバイス が自動変換している時にも実行することができます。 この場合、シングルショットコマンドが自動変換を無視 します。シングルショットが終わると、デバイスは自動 動作に戻ります。 割込み条件が発生すると(通常は温度が警報スレッショ ルドレベルのうちの1つを超過した場合)、アラート ボックスに(ALERT! INT = LOW)というメッセージが 表示されます。割込みをクリアするには、まず原因と なった条件を排除して(通常は警報スレッショルドを再 設定します)、Read Alertをクリックします。これによ り、アラート応答アドレスが読取られ、現在の MAX1617のスレーブアドレスの値がリターンされ、 割込みがクリアされます。 シンプルなSMBusコマンド MAX1617を操作する方法は、通常のユーザインタフェー スパネルによる方法と、SMBusプルダウンメニューに あるシンプルなSMBusコマンドを使う方法の2通りが あります。メニューにはRead Byte(バイト読取り)、 Write Byte(バイト書込み)等のシンプルなSMBusプロ トコルがリストされています。手動で設定した値を無効 にしないように通常のユーザインタフェースの実行を 停止するには、Automatically Update Displaysボタン をクリックし、プログラムを変換速度に従属させる更新 タイマをディセーブルして下さい。 スレーブアドレスが8ビット値を求めてくるところで は、このスレーブアドレスは、ADD0及びADD1で決ま るMAX1617の7ビットスレーブアドレス(最後のL S B は常に1に設定)であることに注意して下さい。 データロギング データロギングコマンドは「MAX1617」と書かれたプル ダウンメニューを通じてアクセスします。データロ ギングは両方のチャネルの温度データをテキストファ イルで保存します。このテキストファイルは各データ ポイントの隣りに日時スタンプが付けられています。 変換速度が速い場合、ファイルが書込まれているディ スクドライブの速度との関係で、全てのデータポイント のログが得られるとは限りません。データロギングを 止めるには、プルダウンメニューからLoggingを選択し て下さい。 ジャンパ及びスイッチ設定 2つのジャンパがMAX1617のスレーブアドレスを設定 します。デフォルトアドレスは0101= 010(ADD0 = ADD1 = High-Z)です。その他の設定にするためには ジャンパJU1又はJU2を取り付ける必要があります(図1)。 JU1はADD0に対応し、JU2はADD1に対応します。 スレーブアドレスの全リストはMAX1617のデータ シートの表8を参照して下さい。新規アドレスが有効と なるためには、MAX1617をパワーオンリセットする 必要があります。 MAX1617のパワーオンリセットを強制する手段として スライドスイッチSW1が備えられてれています。この スイッチはデバイスへの電力供給をディセーブルします。 STBYハードウェアスタンバイ制御入力はV CCに固定配線 で接続されています。STBYに外部ディセーブル信号を 印加するためには、まず始めにJU3の細いプリント基板 トレースを切断する必要があります。図2は部品配置図 です。図3及び図4はプリント基板レイアウトです。 表1. トラブルシューティングガイド 症状 SMBus Hardware Detectedメッセージが 表示されない 状態及び温度データフィールドに疑問符が 表示されている SMB Clock Stuck Low又はSMB Data Stuck Low メッセージ 両方のチャネルの読取り値が常に0℃になるか、 新たなリミットが受け付けられない。あるいは ALERT割込みがプログラムから認識されない。 考えられる原因 解決法 接続不良 パラレルケーブルをチェックして下さい。ストレートスルー型の場合は、別の ケーブルを試すか、あるいはケーブルを使わずに直接ポートに接続して下さい。 電源 MAX1617が接続 されていない 短絡 DMMを使ってSMBCLK及びSMBDATA端子を監視して下さい。 誤って短絡している可能性があります。 電源不良 +9V電源をチェックして下さい。ボードがパラレルポート ロジック信号から寄生的に給電されている可能性があります。 V CCにおける電源電圧が低すぎる (4.5V以下、ただし1V以上)。 リモートダイオードの読取り値が常に0℃ になる。 リモートダイオードの読取り値が常に+127℃になる。 リモートダイオードの読取り値が高すぎる。 電源電圧の極性をチェックして下さい。DMMを使って、直接 ボードのところで電圧をチェックして下さい。 デバイスへの接続をチェックして下さい。SMBusインタフェース は作動していますが、MAX1617が作動していません。スライド スイッチの位置を確認して下さい。 DXP及びDXNが互いに短絡 されている、あるいはDXP リモートダイオードの接続を確認して下さい。 がGNDに短絡されている DXPがオープン リモートダイオードの接続をチェックして下さい。 抵抗が大きすぎる ダイオード経路の抵抗をチェックして下さい。 容量が大きすぎる DXPとDXNの間の容量をチェックして下さい。 ダイオードの品質が悪い 品質の良いダイオード接続小信号トランジスタを使って下さい。 2 _______________________________________________________________________________________ _______________________________________________________________________________________ J1-18 J1-19 J1-20 J1-21 J1-22 J1-23 J1-24 J1-25 SMBALERT J1-10 R12 4.7k 3 SMBDATA_OUT J1-3 R14 47k 6 R15 47k +5V SMBDATA_IN J1-11 J1-15 R11 4.7k 11 SMBCLK_OUT J1-2 R13 47k 8 +5V LOOPBACK SMBCLK_IN J1-12 J1-13 J1-5 7 14 9 4 5 10 8 2 7 OFF U12 74HC05 3 6 GND2 MAX883 OUT 5 GND1 LBI SET IN 6V < VIN <11V ALERT2 DATA2 CLK2 GND2 VCC5 DETACH HERE ALERT1 DATA1 CLK1 GND1 C11 0.1µF 4 PO55 +5V 3 10k EACH R1 (SIP) JU2 2 7, 8 11 12 14 1 JU3 ADD0 10 GND ALERT MAX1617 SMBDATA SMBCLK STBY 15 ADD1 6 DXN DXP VCC 2 3 4 3 C1 0.1µF VCC_SW POR SW1 JU1 2 1 C2 2200pF Q1 MMBT3904LT1 STBY1 Evaluates: MAX1617 POS9 +9V MAX1617温度センサ評価キット 図1. MAX1617 EVキットの回路図 3 Evaluates: MAX1617 MAX1617温度センサ評価キット 動作温度範囲 MAX1617そのものは定格が-55℃∼+125℃ですが、 本キットの動作温度範囲は0℃∼+70℃です。この温度 制限はボード上の他の部品(コネクタ、ロジックチップ等) の最大定格によるものです。仕様は別として、ボード 1.0" 図2. MAX1617 EVキットの部品配置図 は-55℃∼+125℃の温度に耐えることができます。 温度試験箱でのMAX1617の試験を容易にするため、 プリント基板を点線のところで切断し、切断面上の5つ の端子の間にワイヤを接続して下さい。パラレルケー ブルやインタフェースを温度試験箱に入れずに MAX1617を加熱、冷却することができます。 1.0" 図4. MAX1617 EVキットのプリント基板レイアウト (ハンダ面側) 1.0" 図3. MAX1617 EVキットのプリント基板レイアウト (部品面側) 〒169 -0051東京都新宿区西早稲田3-30-16(ホリゾン1ビル) TEL. (03)3232-6141 FAX. (03)3232-6149 マキシム社では全体がマキシム社製品で実現されている回路以外の回路の使用については責任を持ちません。回路特許ライセンスは明言されていません。 マキシム社は随時予告なしに回路及び仕様を変更する権利を保留します。 4 _____________________Maxim Integrated Products, 120 San Gabriel Drive, Sunnyvale, CA 94086 408-737-7600 © 1998 Maxim Integrated Products is a registered trademark of Maxim Integrated Products.