NJU7505A データシート

NJU7505A
スペクトルアナライザ表示用フィルタ
概 要
■ 外 形
NJU7505A は、スペクトルアナライザ表示用バンドパス
フィルタです。
オーディオ帯域の高域、低域のバンドパスフィルタ、発振
回路、制御回路、パワーオンリセット回路、DC レベル変換回
路等で構成されています。
高域及び低域のバンドパスフィルタはスイッチトキャパ
シタフィルタで構成され、内部クロックでのフィルタ定数
の切替によりオーディオ帯域は 5 帯域時分割処理されて、シ
リアル出力されます。
また、2 個カスケード接続することにより、10 帯域に対応
可能です。
NJU7505AD
特 徴
NJU7505AM
■ 端子配列
5 帯域スペクトルアナライザ表示用フィルタ
2 個カスケード接続することにより 10 帯域へ拡張可
バンドパスフィルタはスイッチトキャパシタフィルタで構成
発振回路内蔵(CR 外付け、外部クロック入力可能)
パワーオンリセット回路内蔵(外部リセット信号入力可能)
C-MOS 構造
外形
DIP / DMP8
OSC1
1
8
VDD
OSC2
2
7
AIN
RSTb/CLKO
3
6
AOUT
RD
4
5
VSS
ブロック図
音声信号
RSTb/CLKO
RD
制御信号
クロック信号
OSC1
OSC2
OSC
fOSC
fOSC/16
fOSC/4 iH
高域 BPF
AIN
入力 BUF
VDD
+
VSS
Ver. 2008-07-30
iL RL
RH
ΦH
ΦL
高域(半波)
ピーク検出器
DC レベル変換
& 出力 BUF
LPF
VDD
-
パワーオン
リセット
制御回路
低域 BPF
AOUT
低域(全波)
ピーク検出器
AGND
VSS
-1-
NJU7505A
端子説明
NO.
1
2
OSC1
OSC2
3
RSTb/CLKO
4
5
6
7
8
RD
VSS
AOUT
AIN
VDD
記 号
機
能
発振用抵抗接続端子
発振用抵抗及びコンデンサ接続端子/外部クロック入力端子
リセット信号入力端子
原発振の 2/3 の周波数のクロック出力端子を兼用しています。
各帯域のピーク値読み出し用トリガ出力端子
GND
0V
各帯域のピーク値出力端子
音声信号入力端子
電源 +5.0 V
各帯域の中心周波数
NJU7505A の各帯域の中心周波数は、IC 単体での使用時に 5 帯域、2 個カスケード接続で使用時に 10 帯域が
適当な帯域間隔で分割されるように設定されています。
帯域
単体で使用
12k
3.5k
1k
250
63
-
f1a
f1b
f2a
f2b
f3a
f3b
f4a
f4b
f5a
f5b
中心周波数 ( Hz )
2 個カスケード接続で使用
12k
8k
3.5k
2.3k
1k
670
250
165
63
42*
注1) *で示した中心周波数では 1 周期分のサンプリングができない為、期待通りの出力が得られない場合があり
ます。
注2) 2 個カスケード接続した場合マスター側が f1a~f5a、スレーブ側が f1b~f5b の中心周波数が出力されます。
2 個カスケード接続での使用例
単体での使用例
OSC1
AOUT
OSC1
f1a~f5a
NJU7505A
NJU7505A
fOSC
VSS
-2-
OSC2
AOUT
fOSC
(マスター側)
OSC2
RSTb/
CLKO
OSC1
f1a~f5a
2/3 x fOSC
AOUT
NJU7505A
f1b~f5b
(スレーブ側)
OSC2
VSS
Ver. 2008-07-30
NJU7505A
NJU3555
機能説明
•
外部コントローラとのインターフェース
NJU7505A は外部コントローラとのインターフェースとして下記の 2 つの方法があります。
(1) マイコンとのインターフェース例 1 (単体使用時)
NJU7505A はコントロール用マイコンから RSTb 信号を受け内部ロジックがイニシャライズされた後、
各帯域成分のデータが下図のタイムチャートのように出力されます。
帯域が切り替わる直前に RD 信号が出力されますので、コントロール用マイコンで RD 信号をカウント
して帯域の判断を行い A/D 変換回路を介して出力データ AOUT をマイコンに取り込みます。
RSTb/CLKO 端子への RSTb 入力は RSTb/CLKO 端子電圧が VSS を超えないように、マイコン側の出力に
Nch オープンドレイン型を使用するか、マイコン出力端子と RSTb/CLKO 端子間に下図のようにダイオー
ドを接続して下さい。
AIN
OSC1
NJU7505A
A/D
変換
AOUT
OSC2
fOSC
RD
RSTb/
CLKO
VSS
µ CON
14
3 x 2 / fosc
AOUT
f1
f2
f1
f3
f2
f5
f3
f5
f1
f1
f2
f4
f2
f4
f3
f1
f1
f3
f2
f1
f3
f2
RD
RSTb
248 / fOSC
RD 信号は、帯域出力切り替えの 248/fOSC 前に
出力されますので、出力データの読み出しは
RD 信号を受けてから右図の期間内に行って下
さい。
RSTb 信号を 4/fOSC 以上の”L”レベルパルスで
入力すると、解除後 52/fOSC で内部ロジックが初
期化されて、AOUT 端子から f1 帯域が出力されま
す。
AOUT
RD
8 / fOSC
読出可能期間
AOUT
fn
4 / fOSC[MIN]
f1
52 / fOSC
RSTb
Ver. 2008-07-30
-3-
NJU7505A
(2) マイコンとのインターフェース例 2 (2 個カスケード接続時)
NJU7505A を下図の様にカスケード接続することで、帯域の検出数を 10 帯域に増やすことができます。
NJU7505A はコントロール用マイコンからマスター側とスレーブ側にそれぞれ RSTb 信号を受け内部ロ
ジックがイニシャライズされた後、各帯域成分のデータが下図のタイムチャートのように出力されます。
マスター側とスレーブ側のそれぞれの帯域が切り替わる直前に RD 信号が出力されますので、コントロ
ール用マイコンで RD 信号をカウントして帯域の判断を行い A/D 変換回路を介して出力データ AOUT をマ
イコンに取り込みます。
スレーブ側のクロックはマスター側の RSTb/CLKO 端子からのクロックが供給されます。マスター側の
RSTb/CLKO 端子は、リセット入力端子を兼用しており、マイコンからマスター側への RSTb 信号入力時
にはスレーブ側のクロック入力も停止します。
マスター側及びスレーブ側の RSTb/CLKO 端子への RSTb 入力は RSTb/CLKO 端子電圧が VSS を超えな
いように、マイコン側の出力に Nch オープンドレイン型を使用するか、マイコン出力端子と RSTb/CLKO
端子間に下図のようにダイオードを接続して下さい。
AIN
AIN
OSC1
OSC2
NJU7505A
NJU7505A
(スレーブ側)
(マスター側)
AOUT
AOUT
A/D
変換
RD
RSTb/
CLKO
OSC2
RD
RSTb/
CLKO
VSS
µ CON
マスター側
AOUT
RD
14
3 x 2 / fosc
f1
f2
f1
f3
f2
f3
f5
f5
f1
f1
f2
f2
f4
f4
f3
f3
f1
f2
f1
f3
f1
f2
f3
f2
f1
RSTb
スレーブ側
AOUT
RD
14
3 x 2 / fosc x 3/2
f1
f2
f1
f3
f2
f5
f3
f1
f5
f2
f1
f4
f4
f2
f3
f1
f2
f3
f1
RSTb
マスター及びスレーブのそれぞれの RD 信号
は、帯域出力切り替えの 248/fOSC (248/fOSC x
3/2)前に出力されますので、出力データの読み
出しは RD 信号を受けてから右図の期間内に行
って下さい。
※ ( )はスレーブ側
マスター側は、RSTb 信号を 4/fOSC 以上の”L”
レベルパルスで入力すると、解除後 52/fOSC で内
部ロジックが初期化されて、AOUT 端子から f1 帯
域が出力されます。
スレーブ側への RSTb 信号は、マスター側の
RSTb 信号入力中に”L”レベルとし、マスター側
の RSTb 信号解除後 6/fOSC 以上”L”レベルを保持
した後、78/fOSC で同様に初期化されます。
-4-
248 / fOSC
(248 / fOSC x 3/2)
AOUT
RD
8 / fOSC
(8 / fOSC x 3/2)
読出可能期間
AOUT
fn
4 / fOSC[MIN]
f1
52 / fOSC
RSTb
RSTb
AOUT
6 / fOSC
[MIN]
fn'
78 / fOSC
f1’
Ver. 2008-07-30
NJU7505A
NJU3555
絶対最大定格
項目
電源電圧
入力電圧
出力電圧
許容損失
動作温度範囲
保存温度範囲
記号
VDD
VIN
VIO
VOUT
PD
Topr
Tstg
定格
-0.3 ~ +7
-0.3 ~ VDD+0.3
-0.3 ~ 0
-0.3 ~ VDD+0.3
500(DIP), 300(DMP)
-30 ~ 85
-55 ~ 125
(Ta=25°C)
単位
注
V
7
V
5, 8
V
mW
°C
°C
注3) 絶対最大定格をこえて LSI を使用した場合、LSI の永久破壊となることがあります。 また、通常動作で
は電気的特性の条件で使用することが望ましく、この条件をこえると LSI の誤動作の原因になると共に LSI
の信頼性に悪影響をおよぼすことがあります。
注4) 電圧はすべて VSS=0V を基準とした値です。
注5) RSTb/CLKO 端子電圧が 0V を越えないために、直列にダイオードを挿入して回避して下さい。
注6) IC を安定して動作させるために、VDD-VSS 間にデカップリングコンデンサを挿入して下さい。
注7) AIN, OSC2 端子に適用。
注8) RSTb/CLKO 端子に適用。
DC 特性
項目
出力オフセット電圧
記号
VDD
IDD
IIL1
IIH1
IIL2
VILC
VIHC
VOL1
VOH1
VOL2
VOH2
VOS
BPF 出力電圧
VOUT
動作電圧
消費電流
入力電流 1
入力電流 2
外部クロック入力電流
出力電圧 1
出力電圧 2
条件
VDD 端子に適用
VIL1=0V
VIH1=5V
RSTb/CLKO 端子に適用 VIH2=0V
OSC2 端子に適用
短形波入力 DUTY 50±10%
IOL1=100µA
RD 端子に適用
IOH1=-100µA
RSTb/CLKO
IOL1=100µA
端子に適用
IOH1=-5µA
AOUT 端子に適用 AIN:端子開放
AOUT 端子に適用 Sin 波入力
fIN=f1 ~ f5 VIN=200mVp
AIN 端子に適用
MIN
4.5
-0.1
0.033
-0.2
0
3.5
0
4.5
0
4.25
3.5
(VDD=5V, VSS= 0V, Ta=25°C)
単位
注
TYP
MAX
5.0
6.0
V
6.0
12.0
mA
-0.05 -0.033
mA
0.05
0.1
-0.1
-0.05
mA
1.5
V
5.0
0.5
V
5.0
0.5
V
4.5
4.75
300
mV
26.0
dB
9,10,11
V
9,10
注9) 外部クロックを OSC2 端子より AC カップリングコンデンサを介して入力し fCLK=400kHz で測定。
注10) 入力周波数 f1~f5 は、"各帯域の中心周波数" の表を参照下さい。
注11) VOUT/VIN の計算式より測定。
Ver. 2008-07-30
-5-
NJU7505A
AC 特性
項
目
記号
発振周波数
fOSC
外部クロック周波数
fCLK
RD パルス幅
tPWRD
RSTb パルス幅
tPWRS
RSTb 立ち上がり
立ち下がり時間
tr, tf
条
件
RSTb/CLKO 端子に適用
VDD=5V
RSTb/CLKO 端子に適用
VILC=0V
VIHC=VDD
RD 端子に
適用
RSTb/CLKO
端子に適用
( VDD=4.5 ~ 6.0V, VSS=0V, Ta=25°C)
単位 注
MIN
TYP
MAX
360
スレーブ側
スレーブ側
RSTb/CLKO 端子に適用
440
kHz
12
400
800
kHz
13
µs
14
µs
15
µs
15
8/fOSC
8/fCLK
12/fOSC
12/fCLK
マスター側
マスター側
400
4/fOSC
4/fCLK
6/fOSC
6/fCLK
100
注12) CR 発振動作に適用
OSC1
RT: 13kΩ(±2%)
CT: 220pF(±5%)
RT
OSC2
CT
※発振クロック周波数は、RSTb/CLKO 端子の出力周波数を
3/2 倍した値になります。
VSS
注13) 外部クロック動作に適用
Open
OSC1
OSC 端子へは、DUTY50±10%の短形波を入力して下さい。
※ 発振クロック周波数は、RSTb/CLKO 端子の出力周波数を
3/2 倍した値になります。
OSC2
発振器
注14) RD 出力信号波形
0.8VDD
0.8VDD
tPWRD
注15) RSTb 入力信号波形
tf
-6-
tPWRS
tr
0.8VDD
0.8VDD
0.2VDD
0.2VDD
Ver. 2008-07-30
NJU7505A
NJU3555
応用回路例 1
AUDIO IN
AUDIO IN
Lch
AUDIO OUT
Rch
–
+
–
+
共振回路網
NJU7305
or
NJU7306
AUDIO OUT
共振回路網
*1
ATT
*2
AIN
OSC1
13kΩ
NJU7505A
OSC1
220pF
RSTb/
CLKO
RD
AOUT
*3
A/D
µ CON
DISPLAY DRIVER
DISPLAY
*1) オーディオ入力には必ず AC カップリングコンデンサを使用して下さい。
*2) アッテネータを入れることで表示レベルの調整が可能です。
*3) µCON の出力が 0V 以上になる場合はダイオードを挿入して下さい。
Ver. 2008-07-30
-7-
NJU7505A
応用回路例 2
AUDIO IN
AUDIO IN
Lch
Rch
–
+
AUDIO OUT
–
+
NJU7305
or
NJU7306
共振回路網
AUDIO OUT
共振回路網
*1
ATT
ATT
*2
*2
AIN
AIN
OSC1
13kΩ
OSC2
NJU7505A
NJU7505A
OSC2
220pF
RSTb/
CLKO
RSTb/
CLKO
RD
AOUT
A/D
RD
AOUT
*3
*3
A/D
µ CON
DISPLAY DRIVER
DISPLAY
*1) オーディオ入力には必ず AC カップリングコンデンサを使用して下さい。
*2) アッテネータを入れることで表示レベルの調整が可能です。
*3) µCON の出力が 0V 以上になる場合はダイオードを挿入して下さい。
-8-
<注意事項>
このデータブックの掲載内容の正確さには
万全を期しておりますが、掲載内容について
何らかの法的な保証を行うものではありませ
ん。特に応用回路については、製品の代表的
な応用例を説明するためのものです。また、
工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴
うものではなく、第三者の権利を侵害しない
ことを保証するものでもありません。
Ver. 2008-07-30