NJU6062 PWM 制御型 3 色 LED 多色化コントローラドライバ 概 要 NJU6062 は、3 色 LED(赤(R), 緑(G), 青(B)を 1 パッケ ージにした LED)の輝度を制御し、多色化が可能な PWM 制御型 3 色 LED 多色化コントローラドライバです。 PWM 調光回路、LED ドライバ、I2C インターフェース で構成され、接続した 3 色 LED を個々に制御することが 可能です。 CPU から PWM 調光回路を制御することにより LED の多色化が可能です。 イネーブル端子を設け、音源などに同期してオン・オ フが可能です。 外付け部品は LED 電流制限抵抗のみと少ないため、省 スペース化できます。 マルチデバイス制御が可能で、1つの I2C アドレスで 複数の NJU6062 を制御できます。 携帯電話、カーステレオ、各種家電、イルミネーショ ン等に最適です。 特 長 3 色 LED を個々に輝度制御可能 4 チャンネル出力(ILED=30mA x4 出力) PWM 調光回路内蔵 I2C インターフェース内蔵 マルチデバイス制御 CR 発振回路内蔵 動作電圧 1.8 ~ 5.5V 外形 SSOP14 CMOS 構造 2012/07/30 外 形 NJU6062V (SSOP14) NJU6062 PIN 配置図 EN NC LED4 VDD LED3 SCL LED2 Top View LED1 SDA RSTb VSS NC OSC DATAOUT SSOP14 端子説明 -2- No. 記 号 12 SCL 入出力 入力 11 SDA 入出力 10 RSTb 入力 8 DATAOUT 出力 7 OSC 入力 6 VSS 電源 5 LED1 出力 4 LED2 出力 3 LED3 出力 2 LED4 出力 14 EN 入力 13 VDD 電源 1,9 NC - 説 明 シリアルクロック入力端子 シリアルデータ入出力端子 リセット信号入力端子 この端子を”L”にすることによりリセット状態となり、”H”に戻す ことで動作状態に戻ります。 マルチ・デバイス制御端子 マルチ・デバイス制御する際に次段の NJU6062 の RSTb 端子と 接続してください。 外部クロック入力端子 インストラクションにて、外部クロックで使用する場合に入力し ます。 通常はオープンにしてください。 GND 端子 LED 出力端子 オープンドレイン出力。 インストラクションにより 256 ステッ プの PWM 波形が出力されます。 各 LED のカソード側を接続して下さい。 イネーブル端子(音源同期端子) プルアップ抵抗内蔵。 “H”:LED 点灯、“L”:LED 消灯 電源供給端子 電気的にオープンです。 NJU6062 ブロック図 3.6 to 6.0V 1.8 to 5.5V OSC PWM調光制御回路 OSC Driver 30mA LED1 VDD PWM調光制御回路 Driver 30mA LED2 RSTb SCL SDA C P U I2C I/F Instruction Decoder PWM調光制御回路 PWM調光制御回路 Driver 30mA Driver 30mA LED3 LED4 EN DATAOUT 機能説明 (1) 内部動作/機能説明 (1-1) PWM 調光制御回路 NJU6062 は、PWM 調光制御回路を 4 チャンネル内蔵しています。 内部は 256step の PWM 回路で動作します。ユーザー側で任意に PWM データの設定が可能です。 PWM データは LED 端子毎にスタートポイント(S)とエンドポイント(E)を指定することで設定で きます。 LED1 LED2 LED3 LED4 1 フレーム fOSC=1MHz 時 1/256step 1us(1MHz) 1 フレーム=256step=256us(3.9kHz) LED1 LED2 LED3 LED4 LED1 E LED1 S LED2 S LED3 S LED2 E LED4 S LED3,4 E -3- NJU6062 (1-2) 発振回路 発振回路は、内蔵容量と内蔵抵抗により、PWM を生成するクロックを発生します。 インストラクションによりオン・オフをさせることが可能です。これにより未使用時の消費電流を下 げることが可能です。 また、発振周波数(fOSC)は、インストラクションにより16種類から選択出来ます。 更に、内蔵の発振回路を使用せず、外部からのクロックでの動作も可能です。 注)発振回路をオフすると、その時点での PWM の状態により点灯したままになる場合があります。 必ず PWM データセットでスタートポイント、エンドポイントを” 00h”に設定し、1フレーム以上動作さ せてから、発振回路をオフして下さい。又は、EN 端子を”L”にし LED を消灯させて下さい。 (1-3) イネーブル機能 イネーブル端子(EN 端子)を設け、外部よりオン・オフ信号を入れることにより、点灯/消灯制御が 可能です。この信号により内部のレジスタ値が変わることはありません。また、内部でプルアップ抵抗 が接続されているため、イネーブル機能を使用しない場合はオープンにしてください。 -4- NJU6062 (2) インストラクション NJU6062 は、I2C インターフェースにより、PWM データの設定が可能です。 NJU6062 のインストラクションセットを表 1 に示します。 表 1. インストラクション一覧表 インストラクション 機 下位 能 説 アドレス D7 (a) (*: Don’t Care) 初期設定 00h LED1 スタート 01h LED2 スタート 02h LED3 スタート 03h LED4 スタート 04h LED1 エンド 05h LED2 エンド 06h AI D6 PWM D5 FC1 D4 FC0 D3 FD1 D2 FD0 D1 EXT 明 D0 FS アドレスインクリメント設定 (AI) PWM 出力(PWM) 周波数調整(FC1∼FC0) 分周比選択(FD1∼FD0) 内蔵発振/外部クロック切り替 え(EXT) 発振オン・オフ(FS) PWM データのスタートポイン ト/エンドポイントの設定 PWM データ/スタートポイント (b) PWM データ/エンドポイント LED3 エンド 07h LED4 エンド 08h アップデート(UD4∼UD1) (c) アップデート/ スタティックオン 09h UD4 UD3 UD2 UD1 GP4 GP3 GP2 GP1 各 LED 端子のデータをアッ プデートします。 フルオン(GP4∼GP1) NOP (d) マルチ・デバイス アドレスセット NOP (e) テストコマンド 使用禁止 ノンオペレーション 動作しません。 0Ah∼0Fh * * * * * * * * 10h MA7 MA6 MA5 MA4 MA3 MA2 MA1 MA0 11h∼1Eh * * * * * * * * ノンオペレーション 動作しません。 1Fh T7 T6 T5 T4 T3 T2 T1 T0 使用禁止 20h∼FFh * * * * * * * * 使用禁止 マルチ・デバイス制御時の上位 アドレス設定 -5- NJU6062 (2-1) インストラクション送信例 NJU6062 のインストラクション送信例です。 下位アドレスが 00h∼09h、以下 05h∼09h のループをしてインクリメントしますので、ストップ条件が成立す るまで、LED1 エンドポイントからアップデートまでのインストラクションを連続して書き込むことが可能です。 インストラクション スタート 条件 スレーブアドレス 上位アドレス 下位アドレス 初期設定 LED1 スタート LED2 スタート LED3 スタート LED4 スタート LED1 エンド LED2 エンド LED3 エンド LED4 エンド アップデート LED1 エンド LED2 エンド LED3 エンド LED4 エンド アップデート ストップ 条件 スタート 条件 スレーブアドレス 上位アドレス 下位アドレス LED1 エンド LED2 エンド LED3 エンド LED4 エンド アップデート ストップ 条件 -6- データ 40h 00h 00h 01h 00h 00h 00h 00h 10h 10h 10h 10h F0h 20h 20h 20h 20h F0h 40h 00h 05h 30h 30h 30h 30h F0h 備考 I2C スタート条件 デバイスのスレーブアドレス マルチデバイスアドレス 内部レジスタのアドレス 発振などの初期設定 スタートポイント設定 エンドポイント設定 スタート、エンドポイントのアップデート エンドポイント再設定 スタート、エンドポイントのアップデート I2C ストップ条件 I2C スタート条件 デバイスのスレーブアドレス マルチデバイスアドレス 内部レジスタのアドレス エンドポイント再設定 スタート、エンドポイントのアップデート I2C ストップ条件 NJU6062 (2-2) インストラクションコード (a) 初期設定 初期設定インストラクションは、アドレスインクリメント設定、発振周波数などの設定を行います。 下位アドレス D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 00h AI PWM FC1 FC0 FD1 FD0 EXT FS AI:下位アドレスのオートインクリメント設定 データ書き込み時のアドレスのインクリメントを設定します。PWM データを書き込む一連の作業 を、アドレス設定無しに書き込むことが可能です。 D7 0:エンドポイントループ(09h から 05h へ戻る)(デフォルト値) 1:オールループ(09h から 00h へ戻る) AI を”L”の時、下位アドレスは 09h から 05h へ戻り、以下ループする。 (例)00h→01h→02h ・・・ 09h→05h ・・・ 09h→05h ・・・ AI を”H”の時、下位アドレスは 09h から 00h へ戻り、以下ループする。 (例)00h→01h→02h ・・・ 09h→00h ・・・ 09h→00h ・・・ PWM:PWM 信号出力切り替え LED4 で設定した PWM 波形を、DATAOUT 端子より出力します。PWM 制御を必要とする外部の回 路の制御が可能です。 マルチ・デバイス制御時は使用禁止。 D6 0:通常動作(デフォルト値) 1:DATAOUT 端子より LED4 の PWM データを出力する。この時 LED4 端子は”L”になります。 FC1∼FC0:発振周波数調整 内蔵発振回路の発振周波数を 4 段階に切り替えることが可能です。 FC1 0 0 1 1 FC0 0 1 0 1 発振周波数(fosc) 1MHz 1.2MHz 2.2MHz 800kHz FD1∼FD0:発振周波数分周比選択 フレーム周波数の設定をします。発振周波数調整と組み合わせることで、16通りのフレーム周波 数を作ることができます。 外部クロック入力時は、4 通りの周波数になります。 FD1 FD0 フレーム周波数 0 0 1 1 0 1 0 1 fosc / 256 fosc / 512 fosc / 1024 fosc / 2048 fosc=1MHz 3.9kHz 1.95kHz 975Hz 488Hz フレーム周波数例 fosc=1.2MHz fosc=2.2MHz 4.69kHz 8.59kHz 2.34kHz 4.30kHz 1.17kHz 2.15kHz 586Hz 1.07kHz fosc=800kHz 3.1kHz 1.56kHz 781Hz 391Hz 1/256step フレーム周波数 -7- NJU6062 EXT:内蔵発振/外部クロック切り替え NJU6062 は内蔵発振回路を使用せず、外部からのクロック入力で動作することが可能です。外部ク ロックで使用する場合は、D1 =”H”に設定し、OSC 端子より入力してください。 D1 0:内蔵発振(デフォルト値) 1:外部クロック入力(内蔵発振オフ) FS:発振オン・オフ 内蔵発振または、外部クロックをオン・オフします。 D0 0:発振オフ(デフォルト値) 1:発振オン (b) PWM データセット このインストラクションにより、LED1∼LED4 端子に出力する PWM データをセットします。 各 LED 端子に対応する PWM データのスタートポイント(S)とエンドポイント(E)を設定すること により、内部カウンタによって PWM データが変化します。 PWM データは 0∼255 まで 256step の PWM 出力の設定が可能です。 256/256 はスタティックオンで設定が可能です。 PWM データ設定例 1 フレーム LED1 LED2 LED3 LED4 LED1 E LED1 S LED2 S LED3 S LED2 E LED4 S LED3,4 E スタートポイントを 00h に固定し、エンドポイントを変化させた時の DUTY は下表の様になります。 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 PWM 7 PWM 6 PWM 5 PWM 4 PWM 3 PWM 2 PWM 1 PWM 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 1 1 0 0 0 1 0 1 0 1 0/256 1/256 2/256 3/256 4/256 5/256 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 1 1 1 0 1 253/256 254/256 255/256 計算式で表すと式 1 のようになります。 DUTY = E − S ・・・ (式 1) また、式 1 にて結果がマイナスになる場合は、式 2 のようになります。 DUTY = E − S + 256 ・・・ (式 2) -8- DUTY NJU6062 (c) アップデート/スタティックオン アップデートインストラクションにより、あらかじめ設定された PWM データ出力します。 また、スタティックオンインストラクションにより常時オンを設定できます。 下位アドレス D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 09h UD4 UD3 UD2 UD1 GP4 GP3 GP2 GP1 UD4∼UD1:アップデート 各 LED 端子の PWM データのアップデート設定をします。 各 LED 端子に対応した UD4∼UD1 のビットを”H”にすることで PWM 出力を(b)で設定した PWM デ ータにアップデートします。 PWM データをアップデートしない場合は”L”に設定して下さい。 UD4=LED4、UD3=LED3、UD2=LED2、UD1=LED1、に対応します。 PWM データのアップデートはフレームに同期しており、次フレームで有効になります。 GP4∼GP1:スタティックオン 各 LED 端子に対応した GP 4∼GP 1 のビットを”H”にすることで、PWM データを無効にし、出力を 常時オンします。 各 LED 端子を常時オフにする場合は、GP 4∼GP 1 のビットを”L”にして、PWM データを有効にし、 PWM データセットのスタートポイント(S)とエンドポイント(E)を 00h に設定して下さい。 また、EN 端子を”L”にすることで全ての端子を”L”にすることができます。 GP 4=LED4、GP 3=LED3、GP 2=LED2、GP 1=LED1、に対応します。 スタティックオンはフレームに同期していません。アップデートが”L”でもスタティックオンは有効 です。 また、マルチ・デバイス制御時は使用禁止です。 (d) マルチ・デバイスアドレスセット マルチ・デバイス接続をする際に、マルチ・デバイスアドレスセットを行います。マルチ・デバイス アドレス(MA)は 01h∼FEh まであり、254 通りのアドレスが設定できます。 下位アドレス D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 10h MA7 MA 6 MA 5 MA 4 MA 3 MA 2 MA 1 MA 0 PWM 7 PWM 6 PWM 5 PWM 4 PWM 3 PWM 2 PWM 1 PWM 0 上位アドレス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 1 1 0 0 1 0 1 0 1 01h 02h 03h 04h 05h 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 1 1 0 FDh FEh -9- NJU6062 (3) データ入力タイミング データのフォーマットは下記のようになります。 スレーブアドレスのほかに、上位アドレスと下位アドレスがあり、上位アドレスは、マルチ・デバイス制 御を行う場合のデバイス指定に使用します。下位アドレスは各インストラクションの識別に用いられます。 マルチ・デバイス制御を使用しない場合(1 個使いの場合)は 00h を指定してください。 SCL の立ち上がりで SDA のデータを取り込みます。 下位アドレスのオートインクリメント設定(AI)に基づき、下位アドレスがインクリメントしますので、ス トップ条件が成立するまで、連続してインストラクションを書き込むことが可能です。 スレーブアドレス R/W S 1 SCL 2 7 8 上位アドレス A 9 1 2 7 下位アドレス A 8 2 1 9 7 A 8 9 SDA MSB MSB LSB LSB MSB LSB W 入力データ 1 S:スタート条件 A:アクノリッジ P:ストップ条件 MSB 2 A 7 8 P 9 LSB ①スタート条件 SCL 端子が HIGH レベルの時、SDA 端子に立ち下がりエッジを入力することで、データの読み込みを開始しま す。 ②スレーブアドレス 1 バイト目のデータは、スレーブアドレスと R/W 条件を入力して下さい。NJU6062 のスレーブアドレスは (0100_000)となります。スレーブアドレスが一致すると、9 ビット目にアクノリッジを出力します。ゼネラル・ コール・アドレスには対応しておりません。 ③R/W 条件 1 バイト目の 8 ビット目(LSB)のデータは R/W 信号になります。8 ビット目が”L”ならば送信(書き込み)を示 します。NJU6062 は書き込みのみの設定になります。 ④レジスタ上位アドレス 2 バイト目のデータは、レジスタ上位アドレスを入力して下さい。尚、スレーブアドレスが一致していれば上位 アドレスが一致しなくても 9 ビット目にアクノリッジを出力します。 ⑤レジスタ下位アドレス 3 バイト目のデータは、レジスタ下位アドレスを入力して下さい。下位アドレスは下位 5bit が反映され、レジ スタアドレスが一致すると、9 ビット目にアクノリッジを出力します。 ⑥データ 4 バイト目以降にデータを入力して下さい。 ⑦ストップ条件 SCL 端子が HIGH レベルの時、SDA 端子に立ち上がりエッジを入力することで、データの読み込みを終了しま す。 ⑧反復スタート条件 スタート条件設定後に SCL 端子が HIGH レベルの時、SDA 端子に立ち下がりエッジを入力することで、再度デ ータの読み込みを開始します。 - 10 - NJU6062 (4) ハードウェアリセット RSTb 端子に、400ns 以上の”L”レベルパルスを入力すると、システム全体が初期化されます。リセット信 号の立ち上がりエッジから 1us 以降にインストラクション入力可能状態に復帰します。 ハードウェアリセットによる初期設定 1. アドレスインクリメントをエンドポイントループ(09h→05h)にセット 2. PWM 信号出力切り替えをオフにセット 3. 発振周波数を 1MHz にセット 4. フレーム周波数を fOSC/256 にセット、 5. 内蔵発振使用 6. 発振回路 OFF 7. LED1~4 の PWM データ(スタートポイント、エンドポイント)を (PWM7,PWM6,PWM5,PWM4, PWM 3, PWM 2, PWM 1, PWM 0)=” 00h”にセット 8. アップデート/スタティックオン(UD4,UD3,UD2,UD1,GP4,GP3,GP2,GP1)=” 00h”にセット 9. マルチ・デバイスアドレスセットを” 00h”にセット 10. I2C インターフェース初期化 - 11 - NJU6062 (5) マルチ・デバイス制御 NJU6062 は DATAOUT 端子と RSTb 端子を接続し、レジスタのマルチ・デバイスアドレスを設定すること でマルチ・デバイス制御が可能になります。 マルチ・デバイス制御時の上位アドレス(MA)は 01h∼FEh まであり、254 通りのアドレスが設定できます。 DATAOUT 端子はマルチ・デバイスアドレスが 00h ならば”L”を、01h∼FEh ならば”H”を出力します。 リセット後は、マルチ・デバイスアドレスは”00h”に設定されています。 また、データ送信時に上位アドレス FFh を設定するとグローバルアドレスになり、マルチ・デバイスアド レスに関係なく、全デバイスにデータを送信します。ただし、グローバルアドレスによるマルチ・デバイス アドレスは変更できません。 VDD EN デバイス 2 デバイス 1 VDD デバイス 3 VDD VDD VSS EN VSS EN DATAOUT RSTb SCL SDA EN VSS ・・・・・ DATAOUT RSTb SCL SDA DATAOUT RSTb SCL SDA RSTb SCL SDA VSS (5-1) アドレス設定手順 例1)NJU6062 を 3 個使いした場合 スレーブアドレス +R/W レジスタ 上位アドレス レジスタ 下位アドレス 40h 00h 10h 01h - - デバイス 1 の上位アドレスを 01h 設定します。 デバイス 2、3 は RSTb=”L”のため反応しません。 40h 00h 10h 02h - - デバイス 2 の上位アドレスを 02h 設定します。 デバイス 1 は”01h”に設定済み、 デバイス 3 は RSTb=”L”のため反応しません。 40h 00h 10h 03h - - デバイス 3 の上位アドレスを 03h 設定します。 デバイス 1 は”01h”に設定済み、 デバイス 2 は”02h”に設定済みです。 40h FFh 00h 01h - - 全てのデバイスに初期設定コマンドを送ります。 40h 01h 01h 00h 09h ・・・・ デバイス 1 にスタートポイント、エンドポイント の設定∼アップデートをします。 40h 02h 01h 00h 09h ・・・・ デバイス 2 にスタートポイント、エンドポイント の設定∼アップデートをします。 40h 03h 01h 00h 09h ・・・・ デバイス 3 にスタートポイント、エンドポイント の設定∼アップデートをします。 - 12 - 入力データ NJU6062 ・レジスタ上位アドレスの初期値:00h VDD EN デバイス 1 デバイス 2 EN 00h VSS DATAOUT RSTb SCL SDA RSTb “H” EN デバイス 3 VDD VDD VDD 00h VSS DATAOUT RSTb SCL SDA “L” 00h EN VSS DATAOUT RSTb SCL SDA “L” “L” SCL SDA VSS ・アドレス設定後 VDD EN デバイス 1 VDD EN 01h VSS DATAOUT RSTb SCL SDA RSTb “H” デバイス 2 VDD EN VDD 02h VSS DATAOUT RSTb SCL SDA “H” デバイス 3 EN 03h VSS DATAOUT RSTb SCL SDA “H” “H” SCL SDA VSS - 13 - NJU6062 絶対最大定格 項 目 電源電圧 Ta=25℃ 記号 条 件 定 格 単位 VDD VDD 端子 -0.3∼+7.0 V ドライバオフ耐圧 Voffmax LED1, LED2, LED3, LED4 端子 7.0 V ドライバオン耐圧 Vonmax LED1, LED2, LED3, LED4 端子 RSTb, SCL, SDA, OSC, EN 端子 5.5 V -0.3∼VDD+0.3 V 250 mW -40∼+85 ℃ -55∼+125 ℃ 入力電圧 VIN1 許容損失 Pdmax 保存温度 Tstg (注 1): 電圧は全て VSS=0V を基準とした値です。 (注 2): 絶対最大定格を超えて LSI を使用した場合、LSI の永久破壊となることがあります。 また、通常動作 では電気的特性の条件で使用することが望ましく、この条件を超えると LSI の誤動作の原因になると共 に、LSI の信頼性に悪影響を及ぼすことがあります。 推奨動作条件(Ta= 25℃) 項 電源電圧 - 14 - 目 記号 VDD 条 件 MIN TYP MAX 単位 1.8 - 5.5 V NJU6062 電気的特性(VDD=1.8V / 3.0V / 5.5V、Ta= 25℃(特に指定の無い限りこの条件に適用)) 項 目 記号 条 件 MIN TYP MAX 単位 入力部 VIH1 SCL, SDA 0.7VDD - VDD V VIH2 RSTb, EN 0.8VDD - VDD V 入力”L”レベル電圧 1 VIL1 SCL, SDA 0 - 0.3VDD V 入力”L”レベル電圧 2 VIL2 RSTb, EN 0 - 0.2VDD V IIH RSTb, SCL VIN= VDD - - 5.0 μA IIL RSTb, SCL, SDA VIN=0V -5.0 - - μA VDD=1.8V - 1.8 3.5 VDD=3.0V - 8.0 12 VDD=5.5V - 27 40 - - 6.0 μA 入力”H”レベル電圧 1 入力”H”レベル電圧 2 入力”H”レベル電流 入力”L”レベル電流 プルアップ抵抗電流 IP EN μA 出力部 出力オフリーク電流 IOFFH LED1~4: VO=5.5V, EN=0V 出力”H”レベル電圧(1) VOH(1) DATAOUT, Io=-0.1mA 0.8VDD - - V 出力”L”レベル電圧(1) VOL(1) DATAOUT, Io=0.1mA - 0.2VDD 0.4 0.4 0.5 V V VDD=1.8V , IO=10mA - VDD=3.0V , IO=30mA - - 0.5 V VDD=5.5V , IO=30mA - - 0.5 出力”L”レベル電圧(2) 出力”L”レベル電圧(3) VOL(2) VOL(3) SDA LED1∼4 VDD=3.0V , IO=3.0mA VDD=5.5V , IO=3.0mA 発振部 発振周波数 fOSC(1) FC1=0, FC0=0 0.7 1.0 1.3 MHz fOSC(2) FC1=0, FC0=1 0.84 1.2 1.56 MHz fOSC(3) FC1=1, FC0=0 1.54 2.2 2.86 MHz fOSC(4) FC1=1, FC0=1 0.56 0.8 1.04 MHz VDD=1.8V - 100 130 VDD=3.0V - 120 160 VDD=5.5V - 170 230 VDD=1.8V - - 1 VDD=3.0V - - 1 VDD=5.5V - - 1 総合特性 動作時消費電流 静止時消費電流 IDD INOP PWM DUTY: 64/256 出力オープン, FC1=0, FC0=0 出力オープン μA μA - 15 - NJU6062 AC特性 VDD=1.8V / 3.0V / 5.5V、Ta= 25℃(特に指定の無い限りこの条件に適用) 項 目 記号 条 件 MIN TYP MAX 単位 - - 400 kHz SCL, SDA 0.6 - - us I2C バスタイミング (VDD=3.0V / 5.5V) SCL クロック周波数 ホールド時間(反復) 『START』条件 fSCL tHD;STA SCL SCL クロック”L”期間 tLOW SCL 1.3 - - us SCL クロック”H”期間 tHIGH SCL 0.6 - - us 反復『START』条件 セットアップ時間 tSU;STA SCL, SDA 0.6 - - us データホールド時間 tHD;DAT SCL, SDA 0 - 0.9 us データセットアップ時間 tSU;DAT SCL, SDA 100 - - ns 立ち上がり時間 1 tr1 SCL, SDA - - 300 ns 立ち下がり時間 1 tf1 SCL, SDA - - 300 ns tSU;STO SCL, SDA 0.6 - - us SDA 1.3 - - us 『STOP』条件 セットアップ時間 『STOP』-『START』間 バス・フリー時間 tBUF 2 3.0V、5.5V の I C バスタイミングは I2C の高速モードに準拠する。 I2C バスタイミング(VDD=1.8V ) SCL クロック周波数 ホールド時間(反復) 『START』条件 fSCL SCL, SDA - - 100 kHz tHD;STA SCL, SDA 4.0 - - us SCL クロック”L”期間 tLOW SCL 4.7 - - us SCL クロック”H”期間 tHIGH SCL 4.0 - - us 反復『START』条件 セットアップ時間 tSU;STA SCL, SDA 4.7 - - us データホールド時間 tHD;DAT SCL, SDA 0 - 3.45 us データセットアップ時間 tSU;DAT SCL, SDA 250 - - ns 立ち上がり時間 1 tr1 SCL, SDA - - 1000 ns 立ち下がり時間 1 tf1 SCL, SDA - - 300 ns 4.0 - - us 4.7 - - us 『STOP』条件 tSU;STO SCL, SDA セットアップ時間 『STOP』-『START』間 SDA tBUF バス・フリー時間 2 1.8V の I C バスタイミングは I2C の標準モードに準拠する。 - 16 - NJU6062 LED 端子イネーブルタイミング LED イネーブル時間 tLZL LED ディセイブル時間 tLLZ 出力ディレイ時間 tDC LED1~4, EN, CL=10pF, RL=1KΩ ※1 DATAOUT, CL=10pF ※2 リセットタイミング tRW リセット”L”パルス幅 tR リセット時間 マルチ・デバイス・アクセスタイミング マルチ・デバイス制御時の アクセス時間 外部クロック 外部クロック最大周波数 外部クロック パルス幅 “L”期間 外部クロック パルス幅 “H”期間 入力タイミング 立ち上がり時間 2 立ち下がり時間 2 ※1 VDD=1.8V VDD=3.0V VDD=5.5V VDD=1.8V VDD=3.0V VDD=5.5V VDD=1.8V VDD=3.0V VDD=5.5V RSTb RSTb VDD=1.8V VDD=3.0V VDD=5.5V - - 200 150 150 200 150 150 600 300 300 400 1 - - ns us 15 4.5 4.5 - - us ns ns ns tMA SDA, DATAOUT tEX OSC - - 10 MHz tEXL OSC 50 - - ns tEXH OSC 50 - - ns - - 1 1 us us tr2 tf2 EN, RSTb, OSC EN, RSTb, OSC LED イネーブル時間、LED ディセイブル時間 ※2 出力ディレイ時間 1kΩ DATAOUT LED1~4 NJU6062 NJU6062 10pF tLZL、tLLZ 10pF tDC - 17 - NJU6062 2 (1) I C バスタイミング SDA tf1 tr1 tSU;DAT tBUF tHD;STA tLOW tf1 tr1 SCL tHD;STA tSU;SAT tHIGH tHD;DAT S tSU;STO Sr P S S:スタート条件 Sr:反復スタート条件 P:ストップ条件 (2) LED 端子イネーブルタイミング EN tf2 tr2 LED1∼4 tLZL (3) リセットタイミング tRW tR RSTb SDA tf2 tr2 (4) マルチ・デバイス・アクセスタイミング ・上位アドレスをセット SDA SCL 1 9 8 DATAOUT tDC tMA (5) 外部クロック tEX tEXH OSC tEXL tr2 tf2 ※ 全てのタイミングは VIH、VIL を基準にして規定されます。 - 18 - tLLZ NJU6062 応用回路 • 応用回路例 1 VLED VDD + LED4 VDD LED3 EN LED2 LED1 RLED RLED RLED RLED NJU6062 CPU RSTb SCL OSC SDA VSS RLED の抵抗値決定方法 RLED = VLED - VF - VOL ILED RLED: VLED: VF: VOL: ILED: LED 電流制限抵抗 LED 駆動電圧 LED 順方向電圧(@ILED) 出力 L レベル電圧(@ILED) LED 順方向電流 (例) ILED = 30mA, VLED = 5.0V, VF = 2.0V(@ILED = 30mA), VOL=0.5V RLED = 5.0V – 2.0V – 0.5V 30mA = 83.3Ω (注) VF, VOL は使用条件により変化します。 RLED の抵抗値決定にあたっては、実機にて確認の上で最適な値を 決定してください。 - 19 - NJU6062 • 応用回路例 2(NJU6062 を 3 個マルチ・デバイス制御接続した場合) VLED + VDD VDD LED4 EN LED3 NJU6062 LED2 CPU RSTb SCL SDA LED1 VSS OSC RLED RLED RLED RLED DATAOUT VLED VDD VDD LED4 EN LED3 NJU6062 LED2 RSTb SCL SDA LED1 VSS OSC RLED RLED RLED RLED DATAOUT VLED VDD VDD LED4 EN LED3 NJU6062 LED2 RSTb SCL SDA LED1 VSS OSC RLED RLED RLED RLED DATAOUT (注) マルチ・デバイス制御接続で使用する場合には、VDD は同一の電源を使用して下さい。 - 20 - NJU6062 • 応用回路例 3(PWM 出力切り替え) VLED VDD + LED4 VDD RLED LED3 EN RLED LED2 RLED LED1 NJU6062 RSTb CPU SCL SDA OSC DATAOUT VSS VDD VDD SW OVP (白色 LED ドライバ) PWM入力 SHDNb FB VSS <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 - 21 -