NJW1230

NJW1230
1ch ビデオアンプ&2Vrms 出力ステレオラインアンプ
Q 概要
NJW1230 は 1ch ビデオアンプを内蔵した単電源 3.3V の供給電圧
で 2Vrms の出力振幅を得られるステレオラインアンプです
オーディオのラインアンプはチャージポンプ回路を内蔵しており、
グランド基準出力であるため、出力のカップリングコンデンサが不要
です。またポップノイズ抑制回路により電源投入/遮断時のポップノ
イズを除去します。
ビデオアンプは LPF 内蔵の 1ch ビデオアンプです。75Ωドライバ
回路内蔵のため、TV モニタ等の映像機器に直結ができます。
入力はコンポジット信号に対応しております。
Q 外形
NJW1230V
Q アプリケーション
OBD/DVD プレイヤ
Oホームシアター/STB
OAV レシーバ
Q 特徴
O 動作電源電圧
O パワーセーブ回路内蔵
O パッケージ
2.7∼3.6V
SSOP16
・オーディオ部
O 出力カップリングコンデンサレス
O ポップノイズ抑制回路内蔵
・ビデオ
O LPF内蔵
4.5MHz
O 6dBアンプ内蔵
O 75Ωドライバ内蔵(2系統ドライブ可、AC/DC結合可)
V+1 V+2
Q ブロック図
GND1
GND2 CP
CN V-
Charge Pump
Bias
PS
Bias
Line
INL
1st order
LPF
OUTL
Line
INR
1st order
LPF
VIN
CLAMP
4.5MHz
LPF
OUTR
6dB
75ΩDriver
VOUT
VS
Ver.2.0J
NJW1230
■端子配列
SSOP16
1
8
-2-
16
9
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
端子名
V+1
CP
CN
VMUTE
GND1
VIN
VS
VOUT
PS
GND2
V+2
OUTR
INR
INL
OUTL
機能
オーディオ用電源端子
オーディオ用極性変換用コンデンサ接続端子
オーディオ用極性変換用コンデンサ接続端子
オーディオ用負電圧端子
オーディオ用 MUTE/ボツ音制御端子
オーディオ用接地端子
ビデオ入力端子
サグ補正端子
ビデオ出力端子
ビデオ用パワーセーブ機能
ビデオ用接地端子
ビデオ用電源端子
Rch 出力端子
Rch 入力端子
Lch 入力端子
Lch 出力端子
NJW1230
■絶対最大定格(Ta = 25℃)
項
目
記 号
定
格
値
+
電
源
電
圧
4
V
消
費
電
力
PD
430(Note1)
最 大 入 力 電 圧
VIN
-0.3 ~ V+ +0.3
動
作
温
度
Topr
-40∼+85
保
存
温
度
Tstg
-40∼+125
(Note1) EIA/JEDEC 仕様基板 (76.2x114.3x1.6mm, 2layer, FR-4) 実装時
単位
V
mW
V
℃
℃
■推奨動作範囲 (指定なき場合には Ta = 25℃)
項
動
作
目
電
源
電
圧
記 号
V+1
V+2
条
件
最 小
2.7
2.7
1pin
12pin
標 準
3.3
3.3
最 大
3.6
3.6
単位
V
■電気的特性
◆オーディオ特性
♦電源特性(指定なき場合には Ta=25℃, V+=3.3V, f=1kHz, Vin=1Vrms, Mute=OFF, RL=47kΩ)
項
費
圧
チ ャ ン ネ ル 間 利 得 差
記 号
IDD
GV
ΔGV
最
消
電
目
電
利
流
得
電
圧
VOMAX
ベ
ル
VMUTE
入 力 換 算 雑 音 電 圧
全 高 調 波 歪 率
VNO
THD
チャンネルセパレーション
CS
カ ッ ト オ フ 周 波 数
fC
VOS
PSRR
MuteH
MuteL
ミ
出
電
M
M
大
ュ
出
ー
力
ト
レ
力 オ フ セ ッ ト 電 圧
源 リ ッ プ ル 除 去 比
U T E
端 子
H
U T E
端 子
L
条
件
無信号
THD=1%
Rg=0Ω, MUTE=ON
Rg=0Ω, BW:400Hz-22kHz
BW:400Hz-22kHz
Rg=600Ω
最 小
−
5.2
標 準
5
6.2
最 大
10
7.2
単位
mA
dB
-0.5
−
0
dB
2.2
0.5
−
Vrms
-
-110
-
dB
−
-106
dB
0.003
−
−
−
dB
150
200
kHz
1
45
-
5
−
V+
0.2V+
mV
dB
V
V
80
2 次 LPF
100
−
−
+
0.8V
0
Rg=0Ω
Vripple=1kHz / 100mVrms
Mute=OFF
Mute=ON
%
♦制御端子説明
端子
M
U
制御
T
E
備
H
OFF(Active)
L
ON (Mute)
考
-3-
NJW1230
◆ビデオ特性
♦電源特性(指定なき場合には (Ta=25℃, V+=3.3V, RL=150Ω)
項
目
記 号
得
相
ICC
Isave
Vom
Gv
Gfy4.5M
Gfy19M
DG
DP
比
SNv
S W 切 替 H レ ベ ル
S W 切 替 L レ ベ ル
VthH
VthL
消
費
電
流
パワーセーブ時消費電流
最 大 出 力 レ ベ ル
電
圧
利
得
L
P
F
微
微
分
分
S
/
特
利
位
N
性
条
件
最小
標準
最大
単位
2.2
5.6
-0.6
-
8.0
30
2.5
6.0
-0.1
-33
0.5
0.5
12.0
50
6.4
0.4
-23
-
mA
µA
Vp-p
dB
-
65
-
dB
1.8
0
-
V+
0.3
V
無信号時
無信号時、パワーセーブ時
f=100kHz、THD=1%、
Vin=100kHz,1.0Vp-p、正弦波信号入力
Vin=4.5MHz/100kHz、1.0Vp-p
Vin=19MHz/100kHz、1.0Vp-p
Vin=1.0Vp-p、10step ビデオ信号入力
Vin=1.0Vp-p、10step ビデオ信号入力
Vin=1.0Vp-p、100%ホワイトビデオ
信号、75Ω終端,帯域 100KHz∼6MHz
IC 動作状態
IC 待機状態
♦制御端子説明
端子
P o w e r
-4-
制御
S a v e
備
H
Power Save:OFF(Active)
L
Power Save:ON (Mute)
考
dB
%
deg
NJW1230
■応用回路例 1(ビデオ出力 AC 結合 1 系統)
V+1
10uF
+
OUTL
z
0.1uF
INL
CP
1uF
1kΩ
Regulator
1uF
820pF
CN
INR
V-
1kΩ
10u
22kΩ
1uF
820pF
MUTE
4.7uF
Bias1
OUTR
400kΩ
V+2
GND
+
0.1uF
GND1
GND2
Bias2
VIN
LPF
0.1uF
10uF
CLAMP
PS
VOUT
+6dB
+
100uF
75Ω
VS
22uF
+
-5-
NJW1230
■応用回路例 2(ビデオ出力 AC 結合 2 系統)
V+1
10uF
+
OUTL
z
0.1uF
INL
CP
1kΩ
Regulator
1uF
1uF
820pF
CN
INR
V-
+
1kΩ
10uF
22kΩ
1uF
820pF
MUTE
4.7uF
Bias1
OUTR
400kΩ
V+2
GND
0.1uF
GND1
Bias2
LPF
VS
10uF
GND2
VIN
0.1uF
+
CLAMP
PS
VOUT
+6dB
+
470u
75Ω
75Ω
ビデオ出力を AC カップリングにて使用、且つ 150Ωを 2 系統で使用する場合、
Vout 端子と Vsag 端子を IC 出力端でショートした後に、470µF 以上の出力カップリングコンデンサを接続してください。
-6-
NJW1230
■応用回路例 3(ビデオ出力 DC 結合)
V+1
10uF
+
OUTL
z
0.1uF
INL
CP
1kΩ
Regulator
1uF
1uF
820pF
CN
INR
+
V-
1kΩ
10uF
22kΩ
1uF
820pF
MUTE
4.7uF
Bias1
OUTR
400kΩ
V+2
GND
0.1uF
GND1
Bias2
LPF
VS
10uF
GND2
VIN
0.1uF
+
CLAMP
PS
VOUT
+6dB
75Ω
75Ω
Vout 端子は、DC:0.33V を常時出力します。
-7-
NJW1230
■ アプリケーションノート
NJW1230 は、ステレオラインアンプを内蔵しています。本ステレオラインアンプは、内部に負電圧レギュレ
ータを搭載しており、出力をグラウンド基準で動作させることでカップリングコンデンサが不要になります。
また、出力にはポップノイズ抑制回路を内蔵しており、電源投入時、遮断時、ミュート制御時のポップノイズ
を低減します。
ビデオブロックは LPF を内蔵した低電圧動作ビデオアンプです。本ビデオアンプは 75Ω ドライバ回路内蔵の
ため、TV モニタ等の映像機器に直結ができます。AC 結合、DC 結合両方に対応しております。
入力はコンポジットビデオ信号に対応しており、パワーセーブ回路を兼ねたミュート回路も備わり、低消費設
計に適しております。
このアプリケーショノートでは、NJW1230 の製品概要と使用上の注意について述べています。
1. オーディオブロック動作概要
NJW1230 のオーディオブロックはステレオラインアンプです。図1にて、非反転オペアンプ、負電圧レギュ
レータ、ポップノイズ抑制回路、バイアス回路、ミュートトランジスタ回路で構成されています。
負電圧レギュレータを搭載しているため、出力をグラウンド基準で動作させることができ、カップリングコン
デンサが不要となります。また、出力にはポップノイズ抑制回路を内蔵しており、電源投入時、遮断時、ミュー
ト制御時のポップノイズを低減します。
オーディオブロック
V+1
C12
10uF
+
OUTL
z
0.1uF
C11
INL
CP
1uF
(chip)
Regulator
R1
C3
Mute-Tr
C4 CN
INR
C6
V-
+
10uF
22kΩ
R2
C7
C9
Bias1
MUTE
4.7uF
400kΩ
33uF
0.1uF
Pop Noise
Suppression
C8
1kΩ
1uF
820pF
Bias2
CLAMP
+
10uF
GND2
PS
VOUT
+6dB
+
75Ω
33uF
+
ビデオブロック
図 1:NJW1230 ブロック図
-8-
R3
V+2
LPF
VS
1uF
820pF
OUTR
VIN
0.1uF
C2
Mute-Tr
GND
GND1
1kΩ
NJW1230
1.1 外付け素子
図1について各外付け素子の役割および注意事項を記載します。
1.1.1 入力カップリングコンデンサ Ci(C2,C8)
入力信号は、入力カップリングコンデンサ Ci と入力端子の LPF 用抵抗 R1 と入力端子の入力抵抗 218kΩとで
形成されるハイ・パス・フィルタによって低域がカットされます。カットオフ周波数は次式により求めることが
出来、Ci=1uF 以上を推奨します。
fc=1/(2*π*(R1+218kΩ)*Ci)
1.1.2 フライングコンデンサ(C4)
負電圧生成効率を確保するため、積層セラミックコンデンサのような ESR の低いコンデンサを使用して下さ
い。また、フライングコンデンサ C4 と CP 端子(2pin)と CN 端子(3pin)を出来る限り近づけて配置して下さい。
CP (2pin)
C4=1uF
CN (3pin)
図 2:2pin, 3pin 周辺回路図
1.1.3 負電圧出力コンデンサ(C6)
負電圧の生成効率を確保するため、積層セラミックコンデンサのような ESR の低いコンデンサを推奨致しま
す。C6 と V-端子(4pin)は出来る限り近づけて配置し、基板の GND パターンも出来る限り短くして下さい。
GND 端子へのスイッチングノイズの影響を避けるため、V-端子(4pin)が接続される GND パターンと出来る限り
共通インピーダンスを避けてレイアウト設計して下さい。
V-端子(4pin)は V+端子(1pin)とパターンレイアウト上でショートしないように注意して下さい。
V- (4pin)
C6
GND1 (6pin)
図 3:4pin, 6pin 周辺部回路図
-9-
NJW1230
1.1.4 ミュート回路時定数(R2,C7)
MUTE 端子(5pin)は R2, C7 による時定数により、ミュート切り替え時のポップノイズを低減します。
R2×C7≧0.1 とし、R2≦22kΩを推奨します。
MUTE (5pin)
R2=22kΩ
Vcnt
C7=4.7uF
400kΩ
図 4:5pin 周辺部回路図
1.2 V+1 端子/MUTE 端子制御方法
1.2.1 V+1 投入時シーケンス
ミュートコントロール電圧 Vcnt を Low に設定し、V+を立ち上げます。
V+が安定した後、100msec 以上の間隔を置いてミュートコントロール電圧 Vcnt を High に設定することを推奨
致します。
1.2.2 V+1 遮断時シーケンス
ミュートコントロール電圧 Vcnt を Low に設定し、IC がミュート状態へ移行するまでの時間(≒2RC)電源を保持
した後、V+1 を立ち下げてください。
EX)R2=22kΩ,C7=4.7uF の場合、2×R2×C7=200msec 以上となります。
V+1
(1pin)
t
100mse
200mse
Vcnt
t
MUTE ON
MUTE OFF
MUTE ON
MUTE
(5pin)
t
図 5:V+1 投入時、遮断時タイミングチャート
- 10 -
NJW1230
2.ビデオブロック動作概要
ビデオブロックは LPF を内蔵した低電圧動作ビデオアンプです。本ビデオアンプは 75Ω ドライバ回路内蔵の
ため、TV モニタ等の映像機器に直結ができます。AC 結合、DC 結合両方に対応しております。
入力はコンポジットビデオ信号に対応しており、パワーセーブ回路を兼ねたミュート回路も備わり、低消費設
計に適しております。
2.1
標準回路例(サグ補正使用回路)
本回路は実装面積が制約されるポータブル機器を想定した回路例です。サグ補正の使用により出力カップリン
グコンデンサの容量値を小さくすることができます。ただし、サグの悪化及び、輝度変化の大きな動画信号を出
力した時に同期外れを起こす場合がありますので、必ず白⇔黒バウンス信号等、低域の周波数成分を多く含む信
号で波形を確認してください。
VSAG (8pin)
VOUT (9pin)
+
33uF
+
C1
33uF
75Ω
図 6:標準回路例
2.2 サグ補正端子未使用回路例
実装面積の制約がないアプリケーションでは本回路を推奨いたします。VOUT 端子と VSAG 端子を IC 出力端
でショートした後に、470uF 以上の出力カップリングコンデンサを接続して下さい。
VSAG (8pin)
VOUT (9pin)
470uF
+
75Ω
図 7:サグ補正端子未使用回路例
2.3 2 系統ドライブ回路例、及び注意事項
本回路は 150Ω負荷を 2 系統駆動する為の回路です。
APL 変動が大きい(White100%、1Vpp 以上)を入力した場合に同期潰れが発生します。必ず APL 変動が大
きい信号で波形確認を行った上で御使用の検討をお願いします。
VSAG (8pin)
75Ω
VOUT (9pin)
+
図 8:2 系統ドライブ回路例
75Ω
470uF
- 11 -
NJW1230
2.4 DC 結合時
VOUT 端子は 0.33V を常時出力します。
VSAG (8pin)
VOUT (9pin)
75Ω
75Ω
図 9:DC 結合時回路例
3. V+1 端子(1pin),V+2 端子(12pin)および GND1 端子(6pin),GND2(11pin)端子の配線について
NJW1230 は、電源端子および GND 端子が、V+1 端子,GND1 端子(オーディオブロック)、V+2 端子,GND2 端
子(ビデオブロック)となります。オーディオブロックはチャージポンプ内蔵であり、V+1 端子,GND1 端子間には
チャージポンプのクロックノイズが乗ります。V+2 端子,GND2 端子間にクロックノイズが入りますと、映像出
力に影響が出る恐れがあります。
それぞれの端子は配線を別にし、オーディオブロック・ビデオブロック間の共通インピーダンスを極力減らす
ようにして下さい。
V+1 (1pin)
GND1 (6pin)
V+2 (12pin)
GND2 (11pin)
図 9:1pin,6pin,11pin,12pin 周辺部回路図
- 12 -
NJW1230
◆サグ補正について
サグ補正回路は、出力カップリング容量と負荷抵抗で構成されるハイパスフィルターによる周波数低域の減衰を
補正する回路です。周波数低域の減衰は、ビデオ信号の垂直期間でのサグを発生させます。
Vsag 端子のコンデンサ Csag が増幅器の負帰還に挿入されており、周波数低域で利得を増加し、周波数低域の
減衰を補正します。
サグ補正回路使用例
Vout
Cout
Vsag
Csag
負荷RL
Vout1
サグ補正回路未使用例
Vout
Cout
負荷RL
Vout1
Vsag
Vout 端子と Vout1 端子の波形
「サグ補正回路使用時」
Vout 波形
「サグ補正回路未使用時」
Vout 波形
Vout1 波形
1 垂直期間
Vout1 波形
1 垂直期間
- 13 -
NJW1230
サグ補正回路は、Vout 端子に低周波成分を増幅した信号を生成します。輝度変化の大きな信号を出力する場合、
輝度信号の変化分が低周波成分となり、この輝度変化分を補正する信号を Vout 端子に生成します。この時、信号
が Vout 端子のダイナミックレンジを超えてしまい、同期信号が欠けるなどの波形歪を引き起こす場合があります。
ビデオ信号が白 100%から黒となるような輝度変化が大きな信号を出力する場合、下図(緑波形)のように出力
信号が Vout 端子のダイナミックレンジを超えて信号が欠けることがあります。
入力信号
Vout 波形
Vout 端子のダイナミックレンジを超えてしまうため、
同期信号が欠けています。
Vout のダイナミックレンジ
Vout1 波形
ダイナミックレンジを超える波形歪の対処方法
SAG 補正回路によって Vout 端子の信号がダイナミックレンジを超えてしまう場合は以下のように対処します。
1.サグ補正コンデンサ Csag を小さくする。
→Csag を小さくするとVout 端子の低周波の変動が小さくなり、ダイナミックレンジを確保しやすくなります。
しかし、サグ特性は悪化するため出力コンデンサ Cout を大きくする必要があります。
2.サグ補正回路を使用しない。
→出力端子の DC レベルが変動しないため、ダイナミックレンジ内で信号を出力することができます。
しかし、サグ特性は悪化するため出力コンデンサ Cout を大きくする必要があります。
- 14 -
NJW1230
サグ補正回路使用時の 2 系統ドライブ回路例
サグ補正回路使用時に 2 系統ドライブする場合の回路例を下図に示します。2 系統ドライブは、負荷抵抗が小さくなります。
よって、出力コンデンサと負荷抵抗で構成される HPF のカットオフ周波数も小さくなるため、サグ特性が悪化します。サグ特
性を悪化させないためには出力コンデンサ Cout を大きくしてください。
サグ補正回路未使用時の 2 系統ドライブ回路例
サグ補正回路を使用しない場合の 2 系統ドライブ回路構成は 2 つあります。使用する状況に合わせて構成を変更してください。
以下の条件を満たすように構成すると各構成の特性を合わせることができます。
Cout = Cout 1 + Cout 2
Cout1 = Cout 2
(A)出力コンデンサを 1 つにする場合
(B)出力コンデンサを 2 つにする場合
- 15 -
NJW1230
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
Cout=47uF
Cout=33uF
【サグ補正回路使用時のサグ特性】
入力信号:バウンス信号(IRE0%、IRE100%、30Hz)、負荷 RL=150Ω
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
Csag=10uF
Csag=22uF
- 16 -
Csag=33uF
NJW1230
Csag=33uF
Cout=1000uF
Cout=470uF
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
入力信号:バウンス信号(IRE0%、IRE100%、30Hz)、負荷 RL=75Ω
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
Csag=10uF
Csag=22uF
- 17 -
NJW1230
Cout=1000uF
Cout=470uF
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
【サグ補正回路未使用時のサグ特性】
入力信号:バウンス信号(IRE0%、IRE100%、30Hz)
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
RL=75Ω
- 18 -
RL=150Ω
NJW1230
Csag=33uF
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
Cout=47uF
Cout=33uF
【サグ補正回路使用時の波形】
入力信号:黒→白 100%、負荷 RL=150Ω
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
Csag=10uF
Csag=22uF
- 19 -
NJW1230
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
Cout=47uF
Cout=33uF
入力信号:白 100%→黒、負荷 RL=150Ω
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
Csag=10uF
Csag=22uF
- 20 -
Csag=33uF
NJW1230
Csag=33uF
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
Cout=47uF
Cout=33uF
【サグ補正回路使用時の波形】
入力信号:黒→白 100%変化、負荷 RL=75Ω
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
Csag=10uF
Csag=22uF
- 21 -
NJW1230
Cout=330uF
Cout=220uF
Cout=100uF
Cout=47uF
Cout=33uF
入力信号:白 100%→黒変化、負荷 RL=75Ω
波形=黄:入力信号、緑:Vout 信号、紫:Vout1 信号
Csag=10uF
Csag=22uF
- 22 -
Csag=33uF
NJW1230
■クランプ回路について
(1)シンクチップクランプの動作
入力回路のシンクチップクランプ回路について説明します。シンクチップクランプ回路(以下ではクランプ回路)
は、ビデオ信号の最低電位であるシンクチップを一定の電位に保つように動作します。
クランプ回路は、外付けの入力コンデンサ Cin の充放電を行う回路であり、ビデオ信号のシンクチップで外付け
の入力コンデンサ Cin に電荷を充電し、シンクチップの電位を固定します。ビデオ信号のシンクチップ以外の期間
は、IC 内部への微小な放電電流によりコンデンサ Cin から電荷を放電します。このようにクランプ回路はビデオ
信号の 1 水平期間毎に入力コンデンサ Cin の充放電行うことでビデオ信号のシンクチップを一定の電位に固定しま
す。
ビデオ信号のシンクチップ部以外の期間では、微小な放電電流によって入力コンデンサ Cin から電荷を放電しま
す。この放電による電位低下は入力コンデンサ Cin の大きさに依存します。
入力コンデンサの値を小さくすると H サグと呼ばれる歪が発生します。このため、入力コンデンサの容量は
0.1uF 以上にしてください。
【クランプ回路】
【Vin 端子の信号波形】
(A)Cin が大きい場合
(B)Cin が小さい場合(H サグの発生)
(2)クランプ回路の入力インピーダンス
クランプ回路の入力インピーダンスは、入力コンデンサへの充電期間と放電期間で異なります。充電期間の入力
インピーダンスは、数 kΩです。一方、放電期間の入力インピーダンスは、微小な放電電流が IC 内部に流れるた
め、非常に高く数 MΩです。このように入力インピーダンスはクランプ回路の動作状態によって変わります。
(3)信号源のインピーダンス
入力端子に接続する信号源のインピーダンスは 200Ω以下としてください。信号源のインピーダンスが大きい場
合には信号が歪んでしまうことがあります。信号源のインピーダンスが大きい場合には、インピーダンス変換用に
バッファを挿入するようにお願いします。
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NJW1230
■端子等価回路
端子
端子名
機能名
内部等価回路
端子電圧
V+
1
V+1
オーディオ用
電源電圧端子
V+
V-
V+
2
CN
極性変換用
コンデンサ接続端子
-
V-
GND
V+
3
CP
極性変換用
コンデンサ接続端子
GND
V-
V+
4
V-
オーディオ用
負電源端子
-[V+]
V-
V+
5
MUTE
100Ω
オーディオ用 MUTE/
ボツ音制御端子
0V
400kΩ
V-
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GND
NJW1230
■端子等価回路
端子
端子名
機能名
内部等価回路
V+
7
VIN
ビデオ入力端子
V+
端子電圧
V+
270Ω
Vin
1.10V
V+
V+
750Ω
8
VS
サグ補正端子
Vsag
-
V+
9
VOUT
ビデオ出力端子
0.33V
Vout
16k
10
PS
V+
ビデオ用
パワーセーブ端子
32k
16k
48k
GND
V+
11
V+2
3V
ビデオ用電源端子
V-
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NJW1230
■端子等価回路
端子
端子名
機能名
内部等価回路
端子電圧
V+
18kΩ
15
14
INL
INR
0V
オーディオ入力端子
30pF
1kΩ
200kΩ
V-
GND
VDD
300Ω
16
13
OUTL
OUTR
8.68kΩ
0V
オーディオ出力端子
1kΩ
14.8kΩ
V-
GND
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ん。とくに応用回路については、製品の代表
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