企業ITシステムの運用課題に対する NECストレージの取り組み 2015年 2月 13日 日本電気株式会社 ITプラットフォーム事業部 シニア・エキスパート 竹森 恭子 目次 ▌ICT投資の変化 ▌クラウド環境における企業ITシステムの新たな課題 lNECのSDSに対する取り組み ▌新しいビジネスを生み出すビッグデータ基盤 Page 1 © NEC Corporation 2015 ICT投資の変化 利益に直結する仕組みや ICT投資をより有効に l新ビジネス創出 lデータ活用 l導入迅速化 l品質確保 l維持コスト低減 l運用コスト低減 クラウド 既存システムの 維持・運用を効率化 既存システムの維持・運用を効率化 新ビジネス創出に貢献するICTに投資 Page 2 © NEC Corporation 2015 ビッグ データ クラウド環境における 企業ITシステムの新たな課題 Page 3 © NEC Corporation 2015 クラウドの進展により顕在化してきた課題 ▌ビジネス環境に変化がうまれ、今まで見えていなかった課題が クローズアップされてきました 数 管理しきれないほどのICT機器 マーケティング IT IoT※2 モバイル ワーカー 在宅勤務 多種多様な デバイス 柔軟な対応力 ※1 O2O : Online to Offline Page 4 © NEC Corporation 2015 センサーネット 電 子 看 板 テレマティクス ウェアラブル グローバル化 O 2 O インターネット 海外拠点 国内拠点 ソーシャル 距 離 ビッグデータ パブリック クラウド 企業WAN パートナー 拠点 M&A拠点 モバイルアプリ SaaS/PaaS/IaaS 災害対策 自動運用 PaaS/IaaS 機器連携 生産設備連携 センサーネット プライベート クラウド M2M ※1 ※2 IoT : Internet of Things 時 間 管理しきれないほどのICT機器 数 ▌ICT機器の爆発的増加により、従来型システムでは対応不能 多種多様なシステムの運用管理負荷を軽減するICT基盤が必要 今後 課題 ・・・ ・・・ システムA システムB システムA システムC システムB 仮想リソース ・・・ システムC システムD 仮想リソース 仮想リソース 仮想化基盤 仮想化基盤 仮想化基盤 物理リソース 物理リソース 物理リソース 多種多様なシステム システムごとに異なる管理 不調の原因追究 Page 5 © NEC Corporation 2015 多種多様なシステムの 運用管理負荷を軽減 ・・・ 時 間 柔軟な対応力 ▌従来のシステム構築ではビジネス部門の「すぐに始めたい!」に 対応不能。リソースデリバリの即応力が必要 今後 課題 利用者 システム企画 SIerのSEが システム設計 サーバー ストレージ スイッチ 機器購入 システム構築 AP開発&サービスイン Page 6 © NEC Corporation 2015 数 か 月 以 上 数分 SIerと見積交渉 払出し要求 リソース払出し クラウド 柔軟な対応力 距 離 グローバル化 ▌一カ所もしくは近地で行われたビジネスが、今後はグローバル 規模に拡大 データセンタ間の負荷分散、災害対策の容易化が必要 課題 今後 国内近距離 グローバル展開 遠隔サイト (災対*1システム) 海外DC 負荷分散 DC*2間で負荷分散できない 本番サイト パブリック クラウド NW切替 VM移動 同期は? 本番DC AP停止 災対システム ・・・・ XXXX Page 7 クリック! 人による判断 © NEC Corporation 2015 *1:災害対策 *2:データセンター 容易化 ICT環境を取り巻く課題とSoftware-Defined Infrastructure ①管理しきれないほどの ICT機器 数 システムA システムB ②柔軟な対応力 時 間 ③グローバル化 距 離 システムC 多種多様なシステムの 運用管理負荷の軽減 リソースデリバリの即応力 DC間の負荷分散 災害対策の容易化 抽象化・自動化・スケーラビリティ Software-Defined Infrastructure (SDI) Page 8 © NEC Corporation 2015 Software-Defined Infrastructure(SDI)とは ▌SDIとは、リソースをソフトウェアで抽象化、自動化し、 スケーラビリティを持たせる柔軟なICT基盤です メインDC ミドルウェア API パブリック クラウド 自動化 SDC SDS SDN サブDC(海外) 仮想サーバ 仮想ストレージ 仮想ネットワーク 抽象化 仮想リソース 物理リソース Compute Network Storage スケーラビリティ SDC: Software-Defined Computing Page 9 © NEC Corporation 2015 SDS: Software-Defined Storage SDN: Software-Defined Networking 抽象化:一元管理 ▌多種多様のストレージを同じ手法で一元管理 運用管理の負荷を軽減、コスト削減 従来 VM SDS VM ・・・ VM VM 同じ手法 ブロック 専用画面 HDD 容量・・・ ・・・ VM 一元管理 オブジェクト ファイル 専用画面 HDD 容量・・・ 個別管理 Page 10 VM © NEC Corporation 2015 専用画面 HDD 容量・・・ 管理者 ブロック ファイル オブジェクト 抽象化:ポリシーベース管理 ▌サービスレベルを定義したポリシーベースによるプロビジョニング を実現。ストレージ機能と連携しさらに運用性を向上 • IOPS保証:性能上限値、下限値を設定し、性能見積もりを簡単に • 自動バックアップ:ポリシー設定でバックアップを自動化 IOPS保証 ストレージ機能と連携したポリシー 松 IOPS保証 竹 高負荷 梅 自動バックアップ 性能安定 ストレージ IOPS 下限値 SSD Page 11 負荷抑止 自動バックアップ 抽象化 ブロック 普通 普通 重要 ファイル © NEC Corporation 2015 オブジェクト プライマリストレージ NLSAS バックアップ 自動化:APIによる運用自動化 ▌ミドルウェアやグローバルに標準化されたOpenStackに対する APIで運用自動化し、リソースデリバリ即応力を実現 ミドルウェア OpenStack OpenStack API RESTful API 自動化 仮想ストレージ 松 竹 IOPS保証 梅 自動バックアップ 抽象化 物理ストレージ ブロック Page 12 © NEC Corporation 2015 ファイル オブジェクト スケーラビリティ:距離を意識しない運用 ▌ストレージ筐体を仮想化することで、距離を意識しない運用を 実現し、負荷分散や災害対策の容易化を実現 l負荷に応じて最適なストレージへデータ配置、災害対策強化 l業務無停止での構成変更、新機種への世代交代 ストレージ筐体間仮想化 最適配置 災害対策 構成変更・世代交代 Page 13 © NEC Corporation 2015 SAS SSD NECのSDSに対する取り組み Page 14 © NEC Corporation 2015 NECのSDS(Software-Defined Storage)の構成 ▌抽象化、自動化、スケーラビリティを「管理の仮想化」と 「物理リソースの仮想化」の二つのレイヤーで実現します SDS 管理の仮想化 抽象化 自動化 物理リソースの仮想化 Mシリーズ HSシリーズ スケーラビリティ Page 15 © NEC Corporation 2015 管理の仮想化:ポリシーベース管理 抽象化 ▌ポリシーベースの一元管理 lサーバとストレージリソースをプール化し、多種多様な機器を一元管理 lサービスレベルを定義したポリシーベースのプロビジョニングで運用性向上 App App OS OS App OS テナントB テナントA 高性能 低コスト 松 竹 リソースプール サーバ Page 16 © NEC Corporation 2015 ストレージ 多種多様な機器を 同じ手法で一元管理 抽象化 管理の仮想化:性能のIOPS保証 ▌ソフトウェアでストレージ性能のサービスレベルを設定 l重要業務にIOPS下限値を設定し重要業務の性能をしっかり確保 l通常業務にIOPS上限値を設定することにより、特定業務の突発的な 高負荷が、他の業務へ与える影響を抑止 業務レベル 重要 普通 普通 高負荷 IO Load Manager 性能安定 性能確保 A [IOPS] Page 17 © NEC Corporation 2015 Mシリーズ 負荷抑止 B 性能安定 C A A:下限値を設定 重要業務の下限性能を確保 B C B:上限値を設定 その他業務を一定以下の性能に抑制 管理の仮想化:自動バックアップ 抽象化 ▌異なる特性のストレージを直結し、ハードウェア構成を意識しない 自動バックアップシステム ▌構成がシンプルになり、設定簡易化、バックアップの時間短縮 松 竹 梅 自動バックアップ DirectDataShadow (自動バックアップ) Mシリーズ Page 18 © NEC Corporation 2015 HSシリーズ 自動化 管理の仮想化:APIによる運用自動化 ▌ミドルウェアやグローバルで標準化されたOpenStackのAPIで、 ストレージ機能を利用可能 ポータル 管理者 標準化された インタフェース vDC Automation API 自動バックアップ IOPS保証 Mシリーズ プライマリストレージ Page 19 OpenStack © NEC Corporation 2015 HSシリーズ バックアップストレージ スケーラビリティ 物理リソースの仮想化:自律最適配置 ▌ 業務負荷に応じてオンラインで最適なデバイスへ再配置、 ハードウェアを効率よく使用。事前の性能設計を容易化 業務サーバ アクセス頻度 高 中 低 データベース トランザクション数 (TPS) 500 ストレージ (効果例) 約60%UP! 400 LD 300 再配置前 200 再配置 100 LD 0 再配置後 SSD プール SAS プール 導入前 NL-SAS プール Mシリーズ Page 20 © NEC Corporation 2015 導入後 再配置 1回目 導入後 再配置 2回目 スケーラビリティ 物理リソースの仮想化:災害対策 ▌ お客様サイトのストレージからクラウドにバックアップ ▌ パブリッククラウドを活用することで災害対策システムを 初期投資を抑えて効率的に実現 NEC Cloud IaaS (パブリッククラウド) お客様サイト 北海道 HS3/HS8 神奈川 (FISC準拠) 九州 災害発生時は IaaS環境で業務再開 Page 21 © NEC Corporation 2015 四国 (FISC準拠) 新しいビジネスを生み出すビッグデータ基盤 Page 22 © NEC Corporation 2015 非構造化データの増加 ▌IoTのセンサデータや、ソーシャルメディア上のテキストデータ、 カメラなどの画像・映像データなど非構造化データが増加 国内ディスクストレージシステム市場 構造化データ/非構造化データ別出荷容量実績と予測 データセンタ 12,000 [PB] 2013-2018年の 年間平均成長率 10,000 ネットワーク 8,000 非構造化データ 6,000 46.8% 4,000 構造化データ 2,000 センサ/デバイス 22.0% 0 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 (年) 業種向け端末 Page 23 デジタルサイネージ © NEC Corporation 2015 出典:IDC Japan、2014年7月、 「2014年 国内非構造化データ向けストレージの需要動向分析」(J14440108) 新たなデータ活用による価値創造 ▌直接的に入手可能な情報からだけでなく、表面的には見えない 隠れた膨大なデータを分析し、ICTによる新しい価値を創造 直接的に入手可能な情報 実世界データ ex) 交通・物流、映像、テキスト など 見えるデータ (氷山の一角) これまでの価値 隠れた膨大なデータ (水面下の隠れた巨大な氷の塊) ICTによる 分析技術を駆使し 新たな価値創造 表面的には見えない情報 ex) 行動履歴、故障原因、 リスク、商品需給、教育 など Page 24 © NEC Corporation 2015 NECのビックデータに対する取り組み ▌「新たなデータの活用策」と「情報活用を高度化するデータ 格納」を実現する、4つの分野に取り組み 新たなデータの活用策 情報活用を高度化する データ格納 Page 25 M2M・センシングデバイス 画像解析 l モバイルデバイスからユーザログ収集 l 顔認証技術を活用したユーザ属性収集 l 自動車のドライブレコーダ情報収集 l 顔認証を活用した会員入退履歴の収集 l 農産物の生育状況・環境情報収集 l 画像認識技術を活用したO2O誘導 DWH/BI 大容量アーカイブストレージ l 散在するDBの統合、データ整理の対応 l 分析に有益な大量の動画・画像の保管 l 集計業務の負荷、多様な分析要望への 対応 (データ量と集計速度に限界) l 分析に有益な大量ログデータの保管 l 分析が業務(判断)に与える影響が 大きく、分析精度、即時性、予測が必要 © NEC Corporation 2015 l 大量データの短時間でのバックアップ l 法令で指定された情報の長期保管 見えない非構造データの活用 ▌大容量アーカイブストレージは、膨大な非構造化データを 効率よく蓄積し従来にない価値を生み出していく宝箱 実世界データ アーカイブするデータ例 センサ情報 医療データ 文書データ 生産品質監視 画像・映像データ 衛星画像 CADデータ 大容量アーカイブストレージ (オブジェクトストレージ) Page 26 © NEC Corporation 2015 研究データ メール 分 析 新たな価値創造 ビッグデータソリューションを支えるSDSアーキテクチャ 抽象化 ▌長期間、高信頼で容易な運用性を提供 l業務停止なく筐体増設、撤去が可能 l容量拡張が必要な際は、増設ノードにデータを自動再配置 自動化 スケーラビリティ 例 iStorage HSのハードウェア世代 増設 増設 データ移行 業務 増設 撤去 増設 撤去 HS6 Page 27 © NEC Corporation 2015 容易な増設 世代の異なるノードも可 自動データ移行で 容易な更新 大容量画像圧縮ソリューション ▌画像圧縮技術(StarPixel)を搭載。「画像劣化をさせたくない けど、容量は減らしたい」を実現。画像原本の保管コストを 大幅に削減 【活用事例】 金星探査機「あかつき」 画像圧縮エンジン ・金星-地球間の超長距離(1億km~)では通信が低速(2~32kbps) →データ圧縮は必須 ・探査衛星は電力・重量に厳しい制約 →追加LSIの不要なソフトウェア処理が望ましい ・JPEG2000は処理が重く画像1枚に60秒以上で観測周期内の伝送が困難 →StarPixelは約1秒で圧縮 探査機「あかつき」搭載装置 Page 28 © NEC Corporation 2015 「あかつき」による地球撮像画像 ビッグデータをストレージとテープで階層管理 ▌ 膨大なデータに対してストレージとテープを階層化した一元的な アーカイブシステムを実現。 「高速性」と「経済性」 を両立 一元的なアクセス 1 1 10 week year years ago ago ago StorageForce ■一般的なストレージとの比較 コスト 利用頻度に応じた自動配置 圧縮機能 HS6 テープ棚 階層化 テープ 装置 iStorage HS6 高速アクセス Page 29 © NEC Corporation 2015 経済性 容量 活用例) 情報漏えい対策 ▌ 収集したログ分析で、不正行為の検知や万が一の証拠に。 情報漏えいの抑止力にも効果あり 送受信メール 日時 ユーザ 対象 操作 アクセスログ 取引記録 申請書PDF等 ログ収集 システム メールアーカイブ システム 帳票管理 システム オブジェクトストレージ 分析 l ログ収集し操作内容分析 l メール内容を分析 l 帳票内容を分析 Page 30 © NEC Corporation 2015 新たな価値創造 l 不正行為の検知 l 万一の時の証拠 l 情報漏えいの抑止力 活用例) 映像解析 公共スペース リアルタイム 検知システム オブジェクトストレージ LAN カメラ 各種ビル・テナント 映像検索 システム カメラ 大量の映像データを ストレージに蓄積! 分析 施設受付 新たな価値創造 カメラ l 人物検出・属性分析 l 不審者検出 Page 31 © NEC Corporation 2015 l 商材・サービスのマッチング による販売促進 l 治安維持・監視の強化 まとめ ▌NECはクラウド環境に最適なSDS対応ストレージと ビッグデータ活用ストレージで、企業ITシステムの運用課題の解決 と新たなビジネス創出に貢献します 性能 Mシリーズ シンプル ①クラウド環境向け SDS対応ストレージ ②ビッグデータ 活用ストレージ プライマリ 高機能 HS3/HS8/ Tシリーズ HS6 オブジェクト バックアップ コスト Page 32 © NEC Corporation 2015 ご清聴ありがとうございました Page 33 © NEC Corporation 2015 Page 34 © NEC Corporation 2015 Page 35 © NEC Corporation 2015