PWM Control IC Included 650V MOSFET Application Note

Datasheet
Application
Note
AC/DC Drivers
PWM Control IC Included 650V MOSFET
BM2PXX4 Series
●特長















●概要
AC/DC 用 MOSFET 内蔵 PWM コントローラ IC
BM2PXX4 はコンセントが存在する製品すべてに最適
なシステムを供給します。絶縁、非絶縁の両者に対応
しており、さまざまな形式の低消費電力コンバータを
容易に設計可能です。
650V 耐圧起動回路内蔵により、低消費電力に貢献し
ます。スイッチング用電流検出抵抗を外付けにするこ
とで、自由度の高い電源設計を実現します。電流モー
ド制御を用いているため、サイクルごとに電流制限が
かけられ、帯域幅と過度応答にすぐれた性能を発揮し
ます。スイッチング周波数は固定方式で 65kHz です。
軽負荷時には、周波数低減を行い、高効率を実現しま
す。周波数ホッピング機能を内蔵しており、低 EMI に
貢献します。 650V 耐圧 MOSFET を内蔵し、設計容
易となります。
●基本仕様
●パッケージ
DIP7
 動作電源電圧範囲:
VCC 8.9V to 26.0V DRAIN:~650V
 動作電流:
通常時:
(BM2P014):0.950mA (Typ.)
(BM2P034):0.775mA (Typ.)
(BM2P054):0.600mA (Typ.)
(BM2P094):0.500mA (Typ.)
バースト時: 0.400mA(Typ.)
 発振周波数:
65kHz(Typ.)
 動作温度範囲:
- 40deg. to +105deg.
 MOSFET ON 抵抗:
BM2P014:1.4Ω (Typ.)
BM2P034:2.4Ω (Typ.)
BM2P054:4.0Ω (Typ.)
BM2P094:8.5Ω (Typ.)
AC
85-265Vac
●ラインアップ
FUSE
Filter
9.20mm×6.35mm×4.30mm pitch 2.54mm
(Typ.)
(Typ.) (Typ.)
(TYP.)
●アプリケーション
AC アダプタ、TV、各種家電(掃除機,加湿器,空気清浄
機,エアコン,IH クッキングヒーター,炊飯器, etc.)
●アプリケーション回路
+
PWM 周波数=65kHz
PWM カレントモード方式
周波数ホッピング機能内蔵
軽負荷時バースト動作 / 周波数低減機能
650V 起動回路内蔵
650V スイッチング MOSFET 内蔵
VCC 端子 低電圧保護
VCC 端子 過電圧保護
SOURCE 端子 オープン保護
SOURCE 端子 ショート保護
SOURCE 端子 Leading-Edge-Blanking 機能
サイクルごとの過電流リミッタ機能
過電流リミッタ AC 補正機能
ソフトスタート機能
2 次側 過電流保護回路
Diode
Bridge
-
品番
MOSFET ON抵抗
BM2P014
BM2P034
BM2P054
1.4Ω
2.4Ω
4.0Ω
BM2P094
8.5Ω
ERROR
AMP
Figure 1. アプリケーション回路
○製品構造 : シリコンモノシリック集積回路
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○耐放射線設計はしておりません
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BM2PXX4 Series
●絶対最大定格(Ta=25℃)
項
最大印加電圧 1
最大印加電圧 2
最大印加電圧 3
目
記号
Vmax1
Vmax2
Vmax3
定
格
-0.3~30
-0.3~6.5
650
単位
V
V
V
ドレイン電流
パルス
IDP
10.40
A
ドレイン電流
パルス
IDP
5.20
A
ドレイン電流
パルス
IDP
2.60
A
ドレイン電流
パルス
IDP
1.30
A
Pd
Topr
Tjmax
Tstr
1000
-40 ~ +105
150
-55 ~ +150
mW
o
C
o
C
o
C
許容損失
動作温度範囲
最大ジャンクション温度
保存温度範囲
条
件
VCC
SOURCE, FB
DRAIN
PW=10us, Duty cycle=1%
(BM2P014)
PW=10us, Duty cycle=1%
(BM2P034)
PW=10us, Duty cycle=1%
(BM2P054)
PW=10us, Duty cycle=1%
(BM2P094)
(Note1) 74.2×74.2×1.6mm(ガラスエポキシ 1 層基板)に実装時。Ta=25℃以上で使用する時は 8.0 mW/℃で減じる。
●推奨動作条件(Ta=25℃)
項
電源電圧範囲 1
電源電圧範囲 2
●MOSFET 部
目
記号
VCC
VDRAIN
定
格
8.9~26.0
~650
単位
V
V
条
件
VCC 端子電圧
DRAIN 端子電圧
電気的特性 (特に指定のない限り Ta=25℃)
項目
記号
最小
仕様
標準
最大
単位
条件
[MOSFET Block ]
ドレイン・ソース間電圧
ドレイン漏れ電流
V(BR)DDS
IDSS
650
-
-
100
V
uA
オン抵抗
RDS(ON)
-
1.4
2.0
Ω
オン抵抗
RDS(ON)
-
2.4
3.6
Ω
オン抵抗
RDS(ON)
-
4.0
5.5
Ω
オン抵抗
RDS(ON)
-
8.5
12.0
Ω
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ID=1mA / VGS=0V
VDS=650V / VGS=0V
ID=0.25A / VGS=10V
(BM2P014)
ID=0.25A / VGS=10V
(BM2P034)
ID=0.25A / VGS=10V
(BM2P054)
ID=0.25A / VGS=10V
(BM2P094)
1.Oct.2013.Rev.002
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BM2PXX4 Series
●制御 IC 部
電気的特性
(特に指定のない限り Ta=25℃、VCC=15V)
項目
記号
最小
仕様
標準
最大
単位
条件
[回路電流]
FB=2.0(PULSE 動作時)
BM2P014
FB=2.0(PULSE 動作時)
BM2P034
FB=2.0(PULSE 動作時)
BM2P054
FB=2.0(PULSE 動作時)
BM2P094
回路電流(ON)1
ION1
700
950
1200
μA
回路電流(ON)1
ION1
550
775
1050
μA
回路電流(ON)1
ION1
410
600
790
μA
回路電流(ON)1
ION1
350
500
650
μA
回路電流(ON)2
ION2
-
400
500
μA
FB=0.0V(バースト動作時)
VUVLO1
VUVLO2
VUVLO3
VOVP1
VOVP2
VLATCH
VCHG1
VCHG2
TLATCH
TSD
12.50
7.50
26.0
13.50
8.20
5.30
27.5
23.5
14.50
8.90
29.0
VCC 上昇時
VCC 下降時
VUVLO3= VUVLO1- VUVLO2
VCC 上昇時
VCC 下降時
7.70
12.00
50
110
VUVLO2-0.5
8.70
13.00
100
-
9.70
14.00
150
-
V
V
V
V
V
V
V
V
us
C
制御 IC 部
FSW1
FSW2
FDEL1
FCH
TSS1
TSS2
TSS3
TSS4
Dmax
RFB
Gain
VBST
VDLT
VFOLP1A
VFOLP1B
TFOLP1
TFOLP1b
TFOLP2
60
20
75
0.30
0.60
1.20
4.80
68.0
23
0.300
1.100
2.60
40
26
358
65
25
4.0
125
0.50
1.00
2.00
8.00
75.0
30
4.00
0.400
1.250
2.80
2.60
64
32
512
70
30
175
0.70
1.40
2.80
11.20
82.0
37
0.500
1.400
3.00
88
38
666
KHz
KHz
KHz
Hz
ms
ms
ms
ms
%
kΩ
V/V
V
V
V
V
ms
ms
ms
FB=2.00V
FB=0.40V
FB=2.0V
VCS
VCS_SS1
0.380
-
0.400
0.100
0.420
-
V
V
Ton=0us
0[ms] ~ Tss1[ms]
過電流検出電圧 SS2
VCS_SS2
-
0.150
-
V
TSS1 [ms] ~ TSS2 [ms]
過電流検出電圧 SS3
VCS_SS3
-
0.200
-
V
TSS2 [ms] ~ TSS3[ms]
過電流検出電圧 SS4
TSS3 [ms] ~ TSS4 [ms]
[VCC 端子 保護機能]
VCC UVLO 電圧 1
VCC UVLO 電圧 2
VCC UVLO ヒステリシス
VCC OVP 電圧 1
VCC OVP 電圧 2
ラッチ解除 VCC 電圧
VCC リチャージ開始電圧
VCC リチャージ停止電圧
ラッチマスク時間
サーマルシャットダウン温度
PWM 方式 DC/DC ドライバー部]
発振周波数 1
発振周波数 2
周波数ホッピング幅 1
ホッピング変動周波数
ソフトスタート時間 1
ソフトスタート時間 2
ソフトスタート時間 3
ソフトスタート時間 4
最大 DUTY
FB 端子プルアップ抵抗
FB / SOURCE ゲイン
FB バースト電圧
周波数低減開始 FB 電圧
FB OLP 電圧 1a
FB OLP 電圧 1b
FB OLP ON タイマー
FB OLP 起動タイマー
FB OLP OFF タイマー
[ 過電流検出部 ]
過電流検出電圧
過電流検出電圧 SS1
VCS_SS4
-
0.300
-
V
Leading Edge Blanking 時間
TLEB
-
250
-
ns
過電流検出 AC 補正係数
KCS
12
20
28
mV/us
VCSSHT
0.020
0.050
0.080
V
ISTART1
ISTART2
0.100
1.000
0.500
3.000
1.000
6.000
mA
mA
ISTART3
-
10
20
uA
VSC
0.800
1.500
2.100
V
SOURCE 端子ショート保護電圧
[ 起動回路部
起動電流 1
起動電流 2
FB 下降時
過負荷検出(FB 上昇時)
過負荷検出(FB 下降時)
]
OFF 電流
起動電流切り替え電圧
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VCC= 0V
VCC=10V
UVLO 解除後の DRAIN 端子から
の流入電流。(MOSFET OFF 時)
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BM2PXX4 Series
●ピン配置
Table 1. ピン配置
NO.
Pin Name
I/O
1
2
3
4
5
6
7
SOURCE
N.C.
GND
FB
VCC
DRAIN
DRAIN
I/O
I/O
I
I
I/O
I/O
ESD Diode
VCC
GND
○
○
○
○
○
-
Function
MOSFET SOURCE 端子
GND pin
フィードバック信号入力端子
電源入力端子
MOSFET DRAIN 端子
MOSFET DRAIN 端子
●入出力等価回路図
7
DRAIN
DRAIN
6
DRAIN
Internal
Circuit
5
Internal
Circuit
Internal MOSFET
VCC
Internal MOSFET
SOURCE
1
VCC
DRAIN
SOURCE
SOURCE
2
3
N.C.
4
GND
VRE
F
VREF
SOURC
E
FB
N . C.
GND
FB
R FB
Figure 2. 入出力等価回路図
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BM2PXX4 Series
●ブロックダイアグラム
Figure 3.
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ブロックダイアグラム
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BM2PXX4 Series
●各ブロックのアプリケーション説明
( 1 )起動回路 (DRAIN : 6,7pin)
本 IC は、起動回路(650V 耐圧)を内蔵しています。そのため、低待機電力かつ高速起動が可能となります。
起動後は、アイドリング電流 ISTART3(typ=10uA)のみの消費電力となります。
ex) Vac=100V 時、起動回路単体の消費電力
PVH=100V*√2*10uA=1.41mW
ex) Vac=240V 時、起動回路単体の消費電力
PVH=240V*√2*10uA=3.38mW
起動時間の参考値を Figure 6 に示します。Cvcc=10uF 時は、0.1sec 以下の VCC 端子への充電が可能です。
VCC 端子が GND ショートした場合は Fig-5 の ISTART1 の電流が流れます。
+
FUSE
AC
85- 265 Vac
Diode
Bridge
-
DRAIN
SW1
VCC
Cvcc
+
VCCUVLO
Figure 4. 起動回路ブロック図
1.0 0.9 0.8 起動時間[sec]
0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
Cvcc [uF]
Figure 5. 起動電流 vs
VCC 電圧
Figure 6. 起動時間(参考値)
*起動電流は、DRAIN 端子からの電流です。
ex) Vac=100V 時、起動回路単体の消費電力
PVH=100V*√2*10uA=1.41mW
ex) Vac=240V 時、起動回路単体の消費電力
PVH=240V*√2*10uA=3.38mW
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BM2PXX4 Series
起動時の動作波形は以下 Fig-7 になります。
Figure.7 起動時波形
A: コンセント差込みにより、VH 電圧印加。この時点から VH 端子から起動回路を通して、VCC 端子に充電開始。
この時点では VCC < VSC(typ=0.8V)のため、VH input current は VCC 端子ショート保護機能により、ISTART1 に
制限されます。
B: VCC 電圧> VSC(typ=0.8V)のために VCC ショート保護が解除され、VH input current から電流が流れます。
C: VCC 電圧>VUVLO1(typ=13.5V)のため、起動回路が停止し、VH input current は ISTART3(typ=10uA)のみ流れます。
さらに、スイッチングを開始するため、Secondary output が上がり始めますが、Secondary output は低いため、
VCC 端子電圧は低下します。VCC の立下り速度は VCC 端子コンデンサ容量と IC の消費電流および VCC 端子に
接続されている負荷電流によって決まります。( V/t = Cvcc/Icc )
D: Secondary output が一定電圧まで上昇した為、補助巻線から VCC 端子に電圧印加され、VCC 電圧が安定します。
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1.Oct.2013.Rev.002
Application
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BM2PXX4 Series
(2 )起動シーケンス (起動ソフトスタート動作、軽負荷動作、過負荷保護による自己復帰動作)
起動シーケンスを Figure 8 に示します。
各々の詳細な説明は、各章で説明します。
VH
VCC=13.5V
VCC(1pin)
VCC=8.2V
Within
Internal REF
Pull Up
Within
32ms
Within
32ms
32ms
FB(8pin)
Vout
Over Load
Normal Load
Light LOAD
Iout
Burst mode
Switching
stop
Switching
Soft
Start
A
BC
D
E
F
GH
IJ
K
Figure8. 起動シーケンス タイムチャート
A : 入力電圧 VH が印加
B : VCC 電圧が上昇し、VCC 電圧>VUVLO1(13.5Vtyp)を超えると IC 動作開始。
保護機能(VCC, SOURCE,FB 端子,温度)=正常と判断した場合、スイッチング動作を開始します。
そのとき VCC 端子の消費電流により、必ず VCC 端子電圧が降下します。VCC< VCHG1 (8.7V typ)となった場合、
起動不良を防ぐ為に、起動回路が動作して、VCC 端子を充電します。充電開始後は VCC> VCHG1 (13.0V typ)となるま
で充電を続けます。起動回路動作については(3-2)を参照してください。
起動開始から 2 次側出力電圧が一定以上になるまでの間、VCC 端子消費電流によって VCC 電圧が降下するため、
スイッチング開始するまで VCC 電圧> VUVLO2 (8.2Vtyp)となるように設定してください。
C : ソフトスタート機能を有しており、過度な電圧上昇、電流上昇が起こらないように、ソフトスタート中は SOURCE
端子の過電流検出電圧を VCC_SS1 から VCC_SS4 に変更して、過電流リミッタ値を制限します。VCC_SS については、下の Table2
になります
Table 2. 起動時過電流検出電圧
Vlim1
ソフトスタート
起動~0.5ms
0.5ms ~1ms
0.10V ( 12%)
1ms ~2ms
2ms ~8ms
0.20V ( 50%)
0.30V ( 75%)
8ms ~
0.400V (100%)
0.15V ( 25%)
D : スイッチング動作が開始すると、出力電圧 VOUT が上昇します。
スイッチング開始後、出力電圧 VOUT は TFOLP1b (32ms. typ)以内に規定の電圧となるように設定してください。
E : 軽負荷時、FB 電圧<VBST(0.40Vtyp)となると、消費電力を抑えるためバースト動作となります。
バースト動作時は、低消費電流モードで動作します。
F : FB 電圧>VFOLP1A(=2.8V.typ)の時、過負荷動作となります。
G : FB 電圧>VFOLP1A(=2.8V.typ)の状態が T FOLP1 (64ms typ)続いた場合、過負荷保護回路により T OLPST (512ms typ)の間、
スイッチング停止します。
FB 電圧<VFOLP1B の状態になると、IC 内部タイマーTFOLP1 (64ms typ)はリセットされます。
H : VCC 電圧< VUVLO2 (7.7Vtyp)以下になると、再起動します。
I : IC の回路電流が減少し、VCC 電圧が上昇します。(B と同様)
J : F と同様です。
K : G と同様です。
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Note
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BM2PXX4 Series
(3) VCC 端子保護機能
本 IC には VCC 端子の低電圧保護機能 VCC UVLO(Under Voltage Protection)と過電圧保護機能 VCC OVP
(Over Voltage Protection),および VCC 電圧が低下した場合に動作する VCC 充電機能が内蔵されています。VCC UVLO、
VCC OVP 機能は VCC 電圧が低下時や過大時にスイッチング用 MOSFET の破壊を防止するための機能です。
VCC 充電機能は VCC 電圧低下時に起動回路より高電圧ラインから充電を行い、二次側出力電圧を安定化します。
(3-1) VCC UVLO / VCC OVP 機能
VCC UVLO は電圧ヒステリシスを持つ自己復帰型のコンパレータ、VCC OVP は自動復帰型のコンパレータとなります。
VCCOVP には、TLATCH(typ=100us)の delay 時間が内蔵しています。これは、VCC 端子電圧> VOVP(typ=27.5V)の状態が、
が TLATCH(typ=100us)続いた場合に、検出を行います。
この機能により、VCC 端子のサージ等による誤検出を防ぎます。
Vovp1=27.5Vtyp
Vovp1=23.5Vtyp
VCCuvlo1=13.5Vtyp
Vchg1=13.0Vtyp
Vchg2= 8.7Vtyp
VCCuvlo2 8.2Vtyp
ON
ON
OFF
ON
OFF
OFF
ON
ON
OFF
ON
OFF
OFF
A
B C
D
E F
G
H
I
J
A
Figure 9. VCC UVLO / OVP タイムチャート
A :DRAIN 端子電圧印加、VCC 端子電圧が上昇開始
B: VCC 端子電圧> VUVLO1、VCC UVLO 機能が解除され、DC/DC 動作開始します。
C: VCC 端子電圧< VCHG1 、VCC 充電機能が動作して VCC 端子電圧を上昇します。
D: VCC 端子電圧> VCHG2 、VCC 充電機能が停止します。
E: VCC 端子電圧>VOVP1 の状態が TLATCH(typ =100us)続いたとき、VCCOVP 機能によりスイッチング停止します。
F: VCC 端子電圧<VOVP2 、DC/DC 動作再開します。
G :高電圧ライン VH が低下。
H:C と同じです。
I: D と同じです。
J: VCC<VUVLO2、VCC UVLO 機能が動作します。
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BM2PXX4 Series
・VCC 端子のコンデンサ値について
IC の安定動作のために、VCC 端子のコンデンサ値は 1uF 以上を設定してください。
VCC 端子のコンデンサが大きすぎる場合は Secondary output に対して、VCC 端子の応答が遅くなってしまいます
ので、注意してください。またトランスの結合度が低い場合、VCC 端子に大きなサージが発生するため、IC が破壊
する可能性があります。この場合には補助巻き線後のダイオードとコンデンサの間のパスに 10Ωから 100Ω程度の抵抗
を付けてください。定数については、VCC 端子の波形評価を実施して、VCC 端子のサージが VCC 端子の絶対最大定格
を超えないように設定してください。
・Secondary output が大きくなった場合の VCC OVP 電圧保護設定方法について
VCC 端子電圧は Secondary output とトランス比(Np:Ns)で決定されます。
そのため、Secondary output が大きくなった場合、VCCOVP によって保護することが可能です。
VCCOVP 保護の設定は以下になります。
Vout
Np
Ns
Nb
Figure 9
VCCOVP 設定方法
VCC 電圧 = Vout×Nb/Ns で決定されます。(Vout : Secondary output, Nb:補助巻き数, Ns:二次側巻き数)
Secondary output×1.3 となった場合に保護をかけたいときは、1.3×Vout×(Nb/Ns) > VOVP1 となるように巻き数を
設定してください。
VCCOVP 保護には TLATCH(typ=100us)のブランキング時間があるため、VCC 端子の瞬間的なサージノイズに対しては、
VCCOVP 保護を検出しません。
しかし、トランスの結合度が低いなどの影響で、TLATCH 以上の期間、VCC 端子電圧が VOVP1 よりも高くなった場合には
VCCOVP を検出しますので、必ずアプリケーション評価を確認して VCCOVP を設定してください。
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1.Oct.2013.Rev.002
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BM2PXX4 Series
(3-2)VCC 充電機能
一度 VCC 端子>VUVLO1 となり IC が起動後に VCC 端子電圧が VCC 端子<VCHG1 に低下すると、VCC 充電機能が動作します。
このとき VH 端子から起動回路を通して VCC 端子を充電します。この動作により、VCC 起動不良が発生しません。
VCC 端子を充電して、VCC 端子>VCHG2 に上昇しますと、充電を終了します。この動作を Fig- 10 に示します。
VH
VUVLO1
VCHG2
VCC VCHG1
VUVLO2
Switching
VH charge
charge
charge charge charge
OUTPUT
voltage
A
B C D E
F G H
Figure 10. VCC 端子充電動作
A :DRAIN 端子電圧が上昇して、VCC 充電機能により VCC 端子に充電開始
B: VCC 端子電圧> VUVLO1、VCC UVLO 機能が解除され、VCC 充電機能が停止し、DC/DC 動作開始します。
C: 起動時、出力電圧が低いため VCC 端子電圧が低下します。
D: VCC 端子電圧< VCHG1 、VCC 充電機能が動作して VCC 端子電圧を上昇します。
E: VCC 端子電圧> VCHG2 、VCC 充電機能が停止します。
F: VCC 端子電圧< VCHG1 、VCC 充電機能が動作して VCC 端子電圧を上昇します。
G: VCC 端子電圧> VCHG2 、VCC 充電機能が停止します。
H: 出力電圧が起動終了し、補助巻線より VCC 端子に充電され、VCC 端子が安定します。
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( 4 ) DC/DC ドライバー(PWM コンパレータ、周波数 Hopping 、Slope 補償、OSC、バースト)
(4-1)PWM 基本動作について
PWM 基本ブロック図と基本動作 Figure-11,12 に示します。
Figure-11
IC 内部 PWM 動作ブロック図
Figure-12 PWM 基本動作
A:
B:
C:
D:
E:
IC 内部の発振器により、SET 信号が出力され、MOSFET がターン ON します。
このとき MOSFET のドレイン-ソース間容量が放電されるため、SOURCE 端子にノイズが発生します。
このノイズを Leading Edge と呼びます。
本 IC ではこのノイズに対するフィルタが内蔵されています。((6)参照)
このフィルタおよび遅延時間により IC の最小パルス幅は 800ns(typ)となります。
その後、MOSFET に電流が流れ、SOURCE 端子には Vcs=Rs*Ip の電圧が印加されます。
SOURCE 端子電圧が FB 端子電圧/Gain(typ=4)または過電流検出電圧 Vcs よりも上昇すると、RESET 信号
を出力し、MOSFET がターン OFF します。
B の時点から実際にターン OFF するまでに遅延時間 Tondelay があります。この時間が原因で AC 電圧
に対する最大電力が変化します。本 IC はこの変化を抑える機能を内蔵しております。((5-4)参照)
Ton 中にトランスに蓄えられたエネルギーを二次側に放電し、Drain 電圧がトランス Lp 値と MOSFET の
Cds(ドレイン-ソース間容量)による自由振動が始まります。
IC 内部でスイッチング周波数は決まっているため、A から一定期間経過すると内部発振器から SET 信号が
出力され、MOSFET をターン ON します。
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(4-2)周波数動作について
Figure-13
IC 内部 PWM 動作
Fig-13 の OSC ブロック(内部発振器)で PWM 周波数を作っています。
発振器はスイッチング周波数ホッピング機能があり、スイッチング周波数は Fig-14 に示すように変動します。
変動周期は 125Hz です。この周波数ホッピング機能により、周波数スペクトルが分散されるため、周波数スペクトル
のピークが下がります。このため EMI 試験でのマージンがUPします。
カレントモード PWM 制御を行います。
内部発振器により、スイッチング周波数(65kHz typ)は固定されています。
スイッチング周波数ホッピング機能を内蔵しており、スイッチング周波数は図-14 に示すように変動します。
変動周期は 125Hz です。
Figure 14.
周波数ホッピング機能
MAXDUTY=75%(typ), MIN Pulse 幅=800ns(typ) に固定されています。
カレントモード制御では、DUTY サイクルが 50%を超えるとサブハーモニック発振を起こす場合があります。
この対策としてスロープ補償回路を内蔵しています。
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軽負荷時低消費電力を実現するために、バーストモード回路と周波数低減回路を内蔵しています。
FB 端子は、内部電源に RFB(30kΩ.typ)でプルアップされています。2 次側出力電圧(2 次側負荷電力)により、
FB 端子電圧が変化します。FB 端子電圧をモニタして、バーストモード動作と周波数低減動作に入ります。
Fig- 15 に FB 電圧及び DC/DC 動作状態を示します。
・mode1 : バースト動作
・mode2: 周波数低減動作 (最大周波数を低減します。)
・mode3 : 固定周波数動作 (最大周波数で動作します。)
・mode4 : 過負荷動作 (過負荷状態を検知してパルス動作を止めます。)
Figure 15.
FB 端子電圧によるスイッチング動作状態遷移
(5-1) 過電流検出動作について
FB 端子は内部電源(4.0V)に対して、RFB(30kΩ.typ)でプルアップされています。
2 次側出力電圧(2 次側負荷電力)の負荷が変化すると、フォトカプラ電流が変化するため、FB 端子電圧が変化します。
FB 電圧 VFB は次の式で決定します。 FB 電圧= 4V - IFB
*IFB:フォトカプラ電流
例えば負荷が重くなると FB 電流が低くなるため FB 電圧は上昇します。
負荷が軽くなると FB 電流が増加するため、FB 電圧は低下します。
このように FB 端子で二次側の電力を監視しています。
FB 端子電圧をモニタして、負荷が軽い場合(FB 電圧が低い場合)、バーストモード動作や周波数低減動作をします。
Figure 16 に FB 電圧に対する SOURCE 検出電圧を示します。
Y
VCS
mode1
mode2
mode3
mode4
Vcs
⊿CS/⊿FB Gain : 1/4
0.1V
VBST
(0.4V)
1.25V
2.00V
2.80V FB [V]
X
Figure 16 FB 電圧 – SOURCE 電圧特性
FB 電圧<2.0V のときは 、SOURCE 電圧>FB 電圧/Gain(typ=4) となったときに MOSFET がターン OFF します。
(Fig-12 の時点 C)
FB 電圧>2.0V のときは、SOURCE 電圧=Vcs+Kcs*Ton となります。Kcs*Ton は AC 電圧補正です。(5-2 参照)
そのためピーク電流 Ip は Ip=Vcs1/Rs で決定されます。
MOSFET の電流値はこの式から求められる Ip に対して、マージンを持った値に設定してください。
2
最大電力は Pmax=1/2×Lp×Ip ×Fsw で決定します。(Lp : 一次側インダクタンス値、Ip : 一次側ピーク電流、
Fsw : switching Frequency)
Vcs1 は Vcs1 = Vcs(typ=0.4V) + Kcs(typ=20)*Ton + Vdelay で決定します。
Vdelay は Fig-12 の B-C の遅延時間 Tondelay による SOURCE 電圧増加分です。
Vdelay = Vin/Lp*Tondelay*Rs で計算されます。
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( 5-2 ) 過電流リミッタ
本 IC は AC 電圧補正機能を内蔵しています。この機能は、時間とともに過電流リミッタレベルを増加させることで、
AC 電圧に対する補正を行います。これは下の式で(A)と(B)を AC100V と AC200V で同様の数値にすることで、
補正するものです。
Vcs1 = Vcs(typ=0.4V) + Kcs(typ=20)*Ton + Vdelay
(A)
(B)
この動作を Figure 17,18,19 に示します。
Figure 17.
AC 電圧補正機能なしの場合
Figure 18.
AC 電圧補正機能ありの場合
過負荷モードに入る 1 次側ピーク電流は下記の式で決定されます。
1 次側ピーク電流 Ipeak = Vcs/Rs + Kcs*Ton/Rs + Vin/Lp*Tondelay
Vcs:IC 内部の過電流リミッタ電圧、Rs:電流検出抵抗、Vin 入力 DC 電圧、Lp:1 次側ピーク電流、
Tondelay:過電流リミッタ検出後の遅れ時間
Figure 19. 過電流リミッタ電圧
(6)L.E.B ブランキング時間
ドライブ用 MOSFET のターン ON 時に、Figure-14 の時点 A で示すサージ電流が発生します。
このとき、SOURCE 電圧が上昇するため、過電流リミッタ回路が誤検出する可能性があります。
この誤検出防止用に、MOSFET が L→H に切り替わってから 250ns 間過電流リミッタをマスクする
L.E.B 機能(Leading Edge Blanking 機能)が内蔵されています。このブランキング機能により、MOSFET が
L→H に切替り時発生するノイズに対する、CS 端子ノイズフィルタを削減できます。
Figure 20. LEB ブランキングブロック
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(7) SOURCE 端子ショート保護
SOURCE 端子がショートになった場合、過度の熱が IC にかかり、破壊する可能性があります。
破壊を防止するために、ショート保護回路が内蔵されています。SOURCE 端子ショート保護は MOSFET がターン ON
した時点から 2us 後の SOURCE 端子電圧が VCSSHT (typ=0.05V)よりも低い場合にターン OFF します。
この説明を Fig-21 に示します。
SOURCE 端子ショートが動作した場合は、負荷が軽いときは出力電圧が増加して、VCCOVP 保護がかかります。
負荷が重いときは出力電圧が下がるため、FBOLP 保護が動作します。
Lp 値が低く、入力電圧が高いような場合は、2us 経過時点で流れるピーク電流が大きくなるため、この保護機能が動作
する前にピーク電流により、MOSFET が破壊する場合があります。
Lp 値の設定に気を付けてください。
Figure 21-1.
SOURCE 端子通常動作時
Figure 21-2. SOURCE 端子ショート動作時
(8) SOURCE 端子オープン保護
SOURCE 端子が OPEN になった場合、ノイズ等により過度の熱が IC にかかり、破壊する可能性があります。
破壊を防止するために、オープン保護回路が内蔵されています。(自己復帰保護)
Figure 22. SOURCE オープンブロック
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( 9 ) 出力過負荷保護機能 (FB OLP コンパレータ)
出力過負荷保護機能とは 2 次側出力の負荷状態を FB 電圧でモニタし、過負荷状態時にスイッチング停止する機能です。
過負荷状態では、出力電圧が低下するためフォトカプラに電流が流れなくなり、FB 電圧は上昇します。
FB 電圧>VFOLP1A (2.8Vtyp)の状態が TFOLP1 (64ms typ)間続いた場合、過負荷状態と判断して、スイッチング停止しま
す。FB 端子>VFOLP1A (2.8Vtyp)の状態から、TFOLP1 (64ms typ)以内に FB 端子<VFOLP1B (2.6Vtyp)よりも低下した場
合は、過負荷保護のタイマーがリセットされます。TFOLP1 (64ms typ)の間はスイッチング動作を行います。起動時、FB
端子は IC 内部電圧に抵抗プルアップされているため、VFOLP1A (2.8Vtyp)以上の電圧から動作します。そのため、起動時は
必ず TFOLP1 (64ms typ)以内に FB 電圧が VFOLP1B (2.6Vtyp)以下になるように、2 次側出力電圧の起動時間を設定してく
ださい。
一度、FBOLP を検出してからの復帰は、TFOLP2 (512ms typ)間後となります
Figure 23. 過負荷保護
自己復帰
A: FB>VFOLP1A のため、FBOLP コンパレータが過負荷を検出。
B: A の状態が TFOLP(typ=64ms)の期間続くと、過負荷保護により、スイッチングを停止します、
C: 過負荷保護によりスイッチング停止中、VCC 電圧が低下して VCC 端子電圧< VCHG になると VCC 充電機能が動作
して VCC 端子電圧を上昇します。
D: VCC 充電機能により VCC 端子電圧> VCHG2 になると VCC 充電機能が停止します。
E: B の時点から TOLPST (typ =512ms)が経過すると、ソフトスタート動作でスイッチングを開始します。
F: 過負荷状態が続いている場合は FB>VFOLP1A の状態が続き、E の時点から TFOLP(typ=64ms)の期間経過するとスイッチングを
停止します。
G: スイッチング停止中、VCC 電圧が低下して VCC 端子電圧< VCHG1 になると VCC 充電機能が動作して、
VCC 端子電圧を上昇します。
H: VCC 充電機能により VCC 端子電圧> VCHG2 になると VCC 充電機能が停止します。
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(10-1) 基板レイアウトパターンの注意点
+
AC
85-265
Vac
[絶縁アプリケーションの場合]
FUSE
Filter
Diode
Bridge
-
ERROR
AMP
Figure 24. 基板レイアウトパターン
・注意点
①Fig24 で示す赤ラインは大電流経路であり、リンギングや損失の発生要因となるため、できるだけ太く短く、
レイアウトしてください。
さらに赤ラインで発生するループができるだけ小さくなるようにレイアウトしてください。
②Fig24 の二次側の橙色ラインも赤ライン同様に太く短く、小さいループでレイアウトしてください。
③赤ライン、青ライン、緑ラインの GND は一点接地してください。
④緑ラインはサージを二次側のサージを一次側に逃がす経路であり、瞬間的に大きな電流が流れるため、
赤ラインや青ラインと独立して配線レイアウトしてください。
⑤青ラインは IC 制御用の GND ラインです。大きな電流は流れないですが、ノイズの影響を受けやすくなるため、
赤ラインや緑ライン、茶色ラインと独立して配線レイアウトしてください。
⑥茶色ラインは VCC 端子に流れる電流経路です。スイッチング時に電流が流れるため、この経路も独立して
レイアウトしてください。
⑦トランスの直下は磁束の影響を受けるため、IC 制御ラインを引かないで下さい。
⑧VCC、FB 端子のコンデンサは IC の Pin にできるだけ近い位置に配置してください。
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(10-2) 基板レイアウトパターンの注意点
[非絶縁アプリケーションの場合]
Figure 25. 基板レイアウトパターン
・注意点
①Fig25 で示す赤ラインは大電流経路であり、リンギングや損失の発生要因となるため、できるだけ太く短く、
レイアウトしてください。
さらに赤ラインで発生するループができるだけ小さくなるようにレイアウトしてください。
②赤ライン、青ラインの GND は一点接地してください。
③青ラインは IC 制御用の GND ラインです。大きな電流は流れないですが、ノイズの影響を受けやすくなるため、
赤ラインと独立して配線レイアウトしてください。
④コイルの直下は磁束の影響を受けるため、IC 制御のためのハイインピーダンスラインを引かないで下さい。
⑤ VCC、FB 端子のコンデンサは IC の Pin にできるだけ近い位置に配置してください。
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(アプリケーション回路例
ACIN_L
AC90V
-264V
ACIN_N
F1
1.6A/
AC250V
:
絶縁アプリケーション)
LF1
BR1
800V 1A
ZNR1
T1
1
C3
0.1uF/X2
C12
1000uF
25V
D3
FRD
650V 0.5A
D4
200V 0.5A
R5
5.1
GND
R11
2k
IC1
BM2P014
C7
2200pF/Y1
4
1
3
2
C10
0.1uF
IC2
TL431
PC1
PC817
R12
43k
R13
2.7k
R6
1.2k
5
C6
1000pF
12V
1.5A
4
C5
10uF
50V
R3
0.39
C15
0.1uF
16V
6,7
3
C8
100pF
1kV
Vout
8,9
C2
2200pF
R4
120k
C1
47uF
400V
D6
FRD 200V 5A
R7
1k
R8
12k
Figure 26. アプリケーション回路例(絶縁)
(アプリケーション回路例
:
非絶縁アプリケーション)
Figure 27. アプリケーション回路例
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(非絶縁 負電圧出力)
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●保護回路の動作モード
各保護機能の動作モードを Table3 に示します。
Table 3. 保護回路の動作モード
Function
Operation mode
VCC Under Voltage Locked Out
Auto recovery
VCC Over Voltage Protection
Auto recovery
TSD
Latch(with 100us timer)
FB Over Limited Protection
SOURCE Short Protection
SOURCE Open Protection
Auto recovery(with 64ms timer)
Auto recovery
Auto recovery
●シーケンス
シーケンス図を Fig-24 に示します。
すべての状態において、VCC<8.2V となった場合は、OFF モードに遷移します。
VCC<8.2V
ALL MODE
OFF MODE
VCC>13.5V
Soft Start 1
Time>0.5ms
Soft Start 2
Time>1.0ms
Soft Start 3
Time>2.0ms
VCC<7.7V
VCC OVP
(Pulse Stop )
Soft Start 4
VCC<23.5V
FBOLP
OFF TIMER
( 512ms)
Time>8.0ms
SOURCE OPEN
(Pulse Stop )
NORMAL
OPEN
VCC>27.5V
Temp>145℃
Normal MODE
FB>2.80V
LATCH OFF MODE
(Pulse Stop )
NORMAL
SHORT
PULSE OFF
FB>2.80V
(64ms)
FB<2.60V
OLP MODE
( Pulse Stop )
FB<0.40V
SOURCE SHORT
(Pulse Stop )
Burst MODE
(Pulse OFF )
Figure 28.
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FB>0.40V
各状態遷移図
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●熱損失について
熱設計において、次の条件内で動作させてください。
1. 周囲の温度 Ta が 105℃以下であること。
2. IC の損失が許容損失 Pd 以下であること。
熱軽減特性は次の通りです。( PCB : 74.2mm×74.2mm×1.6mm 一層ガラスエポキシ基板実装時 )
3000
2500
Pd[mW]
2000
1500
1000
500
0
0
25
50
75
100
125
150
Ta[℃]
Figure 29 熱軽減特性
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●使用上の注意
(1)絶対最大定格について
印加電圧及び動作温度範囲などの絶対最大定格を越えた場合、破壊する恐れがあり、ショートもしくはオープンなどの
破壊モードが特定できませんので、絶対最大定格を越えるような特殊モードが想定される場合には、ヒューズなどの物理
的な安全対策を施すよう検討お願いします。
(2)電源及びグランドラインについて
基板パターンの設計においては、電源及びグランドラインの配線は、低インピーダンスになるようにしてください。複
数の電源及びグランドがある場合は、配線パターンの共通インピーダンスによる干渉に気をつけてください。グランドラ
インについては特に、外付け回路も含めて大電流経路と小信号経路の分離について注意してください。また、LSI のすべ
ての電源端子について電源-グランド端子間にコンデンサを挿入するとともに、コンデンサ使用の際は、低温で容量ぬけが
起こることなど、使用するコンデンサの諸特性に問題ないことを十分ご確認のうえ、定数を決定してください。
(3)グランド電位について
グランド端子の電位はいかなる動作状態においても、最低電位になるようにしてください。
(4)端子間ショートと誤装着について
セット基板に取り付ける際、LSI の向きや位置ずれに十分ご注意ください。誤って取り付けた場合、LSI が破壊する恐
れがあります。また、端子間や端子と電源、グランド間に異物が入るなどしてショートした場合についても破壊の恐れが
あります。
(5)強電磁界中の動作について
強電磁界中でのご使用は、誤動作をする可能性がありますのでご注意ください。
(6)各入力端子について
LSI の構造上、寄生素子は電位関係によって必然的に形成されます。寄生素子が動作することにより、回路動作の干渉
を引き起こし、誤動作、ひいては破壊の原因となり得ます。したがって、入力端子にグランドより低い電圧を印加するな
ど、寄生素子が動作するような使い方をしないよう十分注意してください。また、LSI に電源電圧を印加していないとき、
入力端子に電圧を印加しないでください。さらに、電源電圧を印加している場合にも、各入力端子は電源電圧以下の電圧
もしくは電気的特性の保証値内としてください。
(7)外付けコンデンサについて
外付けコンデンサに、セラミック・コンデンサを使用する場合、直流バイアスによる公称容量の低下、および温度など
による容量の変化を考慮の上定数を決定してください。
(8)熱設計について
実際の使用状態での許容損失(Pd)を考えて十分なマージンを持った熱設計を行ってください。
また、出力 Tr が定格電圧及び ASO を超えない範囲で使用してください。
(9)ラッシュカレントについて
CMOS IC では電源投入時に内部論理不定状態で、瞬間的にラッシュカレントが流れる場合がありますので、電源カッ
プリング容量や電源、GND パターン配線の幅、引き回しにご注意ください。
(10)テスト用端子、未使用端子処理について
テスト用端子、未使用端子につきましては機能説明書やアプリケーションノートなどの説明に従って、実使用状態で問
題ないように処理して下さい。また、特に説明のない端子については、弊社担当者へ問い合わせください。
(11)資料の内容につきまして
アプリケーションノートなどはアプリケーション設計を行うための設計資料であり、その内容につきましては保障する
ものではありません。外付け部品を含めて十分な検討・評価をおこなった上でアプリケーションを決定してください。
この文章の扱いについて
この文書の日本語版が正式な仕様書です。この文書の翻訳版は、正式な仕様書を読むための参考としてください。
なお、相違が生じた場合は、正式な仕様書を優先してください。
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●発注形名セレクション
B
M
2
P
X
形名
X
4
パッケージ
Blank: DIP7
包装、フォーミング仕様
Blank:チューブ
●包装図、フォーミング仕様
DIP7
●標印図
DIP7
●ラインアップ
形名(BM2PXX4)
BM2P014
BM2P034
BM2P054
BM2P094
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ご 注 意
1) 本資料の記載内容は改良などのため予告なく変更することがあります。
2) 本資料に記載されている内容は製品のご紹介資料です。ご使用に際しては、別途最新の仕様書を必ず
ご請求のうえ、ご確認ください。
3) ロームは常に品質・信頼性の向上に取り組んでおりますが、半導体製品は種々の要因で故障・誤作動する
可能性があります。
万が一、本製品が故障・誤作動した場合であっても、その影響により人身事故、火災損害等が起こらない
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をお願いします。定格を超えたご使用や使用上の注意書が守られていない場合、いかなる責任もローム
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や使い方を説明するものです。
したがいまして、量産設計をされる場合には、外部諸条件を考慮していただきますようお願いいたします。
5) 本資料に記載されております技術情報は、製品の代表的動作および応用回路例などを示したものであり、
ロームまたは他社の知的財産権その他のあらゆる権利について明示的にも黙示的にも、その実施また
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7) 本資料に掲載されております製品は、耐放射線設計はなされておりません。
8) 本製品を下記のような特に高い信頼性が要求される機器等に使用される際には、ロームへ必ずご連絡
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・輸送機器(車載、船舶、鉄道など)、幹線用通信機器、交通信号機器、防災・防犯装置、安全確保のため
の装置、医療機器、サーバー、太陽電池、送電システム
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10) 本資料の記載に従わないために生じたいかなる事故、損害もロームはその責任を負うものではありません。
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せん。
12) 本製品のご使用に際しては、RoHS 指令など適用される環境関連法令を遵守の上ご使用ください。
お客様がかかる法令を順守しないことにより生じた損害に関して、ロームは一切の責任を負いません。
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13) 本製品および本資料に記載の技術を輸出又は国外へ提供する際には、「外国為替及び外国貿易法」、
「米国輸出管理規則」など適用される輸出関連法令を遵守し、それらの定めにしたがって必要な手続を
行ってください。
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ローム製品のご検討ありがとうございます。
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R1102A