SMD-01 光エンコーダヘッド ■概要 SMD-01 は、回 折イ メージ 投影方 式を 利用し た高精 度光 エンコ ーダヘ ッド です。SMD-01 は、OEIC (OptElectronic Integrated Circuit) と LED を 1 パッケージに実装しています。LED から出射された光をスケールに投 影し、その反射光の回折イメージをフォトダイオードで受光することにより、SMD-01 とスケール間の相対移 動量を検出します。また、受光部のフォトダイオードをアレー化することで、取り付け位置誤差による位相特 性の劣化を少なくしています。これにより、SMD-01 は容易に取り付けを行うことができます。 ■特長 ■端子配置 • パッケージ:小型クリアーモールドパッケージ (Top view) (5.3 × 4.3 × 1.68mm) • 出力信号周期:20µm (20µm 周期の A 相 /B 相信号より、5µm 分解能を SWL1 1 14 GND 容易に実現可能 ) • OEIC と光学設計の最適化により、取り付け位置 SWL2 2 13 NC VCC 3 12 VA 調整が容易 • LED と OEIC を 1 パッケージに実装 NC 4 11 VAB NC 5 10 VB • 外部端子設定により LED 輝度調整可能 NC 6 9 VBB SWV 7 8 VREF • アナログ ( サイン波 ) 出力 • 電源電圧:3.13 ∼ 5.25V • 消費電流:12.2mA (typ) ■アプリケーション ■外形寸法図 (Unit:mm) • リニアモーター 0.4 ± 0.1 • 精密ステージ • スライダー • 実装装置 4.3 ± 0.1 0.6 × 6 = 3.6 Au電極 (0.3) 横面2 OEIC ヘッド中心 エポキシ樹脂 ガラエポ基板 横面1 0.3 ± 0.075 • 各種エンコーダ製品 等 1.68 ± 0.15 • 角度測定器 LED スリット 0.6 × 6 = 3.6 • ロボット 表面 5.3 ± 0.1 14 − R0.15 裏面 0.6 SEIKO NPC CORPORATION —1 SMD-01 ■ブロック図 スケール 非反射部 反射部 LED フォトダイオード GND VCC SWL1 LED ドライバ SWL2 VA VAB VB VBB Vref 信号処理回路 SWV フォトダイオード搭載集積回路 エンコーダヘッド ■端子説明 端子番号 端子名 I/O *1 1 SWL1 IP LED 輝度設定端子 1 2 SWL2 IP LED 輝度設定端子 2 3 VCC − + 電源端子 4 NC − No connection ( オープンにして下さい ) 5 NC − No connection ( オープンにして下さい ) 6 NC − No connection ( オープンにして下さい ) 7 SWV IP 基準電圧 (VREF) 設定端子 H:VREF = 1.45V (typ) L:VREF = 2.25V (typ) 8 VREF O 基準電圧出力端子 9 VBB O B 相反転アナログ信号 (BB 相 ) 出力端子 10 VB O B 相アナログ信号出力端子 11 VAB O A 相反転アナログ信号 (AB 相 ) 出力端子 12 VA O A 相アナログ信号出力端子 13 NC − No connection ( オープンにして下さい ) 14 GND − GND 端子 機能 *1. IP:プルアップ抵抗付き入力端子 SEIKO NPC CORPORATION —2 SMD-01 ■絶対最大定格 項目 記号 定格 単位 電源電圧*1 V CC −0.3 ∼ +5.5 V 保存温度*2 TSTG −40 ∼ +80 °C *1. 一瞬たりとも超えてはならない値です。万が一、定格を超えた場合は、IC の破壊、 特性劣化、信頼性低下の懸念があります。 *2. 定格を超え ないようにご 使用下さい。万が一、定 格を超えた場 合は、特性劣化、信 頼性低下の懸念があります。 注 ) 結露なきこと。 ■推奨動作条件 項目 記号 定格 単位 電源電圧 V CC 3.13 ∼ 5.25 V 動作温度 Ta −20 ∼ +60 °C 応答速度 Rt 0∼2 m/sec 注 ) 推奨動作条件範囲外で使用すると信頼性に影響を与える場合がありますので、この 範囲内で使用して下さい。 結露なきこと。 SEIKO NPC CORPORATION —3 SMD-01 ■電気的特性 特記なき場合 V CC = 5V, Ta = 27 °C 項目 端子 記号 条件 消費電流 1 VCC ICC1 消費電流 2 VCC 消費電流 3 消費電流 4 基準電圧 TYP MAX SWL1 = H, SWL2 = H 4.0 12.2 23.0 mA ICC2 SWL1 = H, SWL2 = L 7.0 16.9 30.0 mA VCC ICC3 SWL1 = L, SWL2 = H 11.0 21.0 35.5 mA VCC ICC4 SWL1 = L, SWL2 = L Vref VA VAP-P VAB VABP-P VB VBP-P BB 相出力信号振幅 VBB VBBP-P A 相信号オフセット電圧 VA VAO VAB VABO VB VBO VBB VBBO VA,VB DP AB 相出力信号振幅 B 相出力信号振幅 AB 相信号オフセット電圧 B 相信号オフセット電圧 BB 相信号オフセット電圧 A 相 −B 相位相差 出力電圧変動 1 VREF, VA, VAB, VB, VBB 出力電圧変動 2 ∆VO1 ∆VO2 2.0 6.0 13.5 mA SWV = H 1.00 1.45 2.00 V SWV = L 1.40 2.25 3.20 V Vp-p, SWL1 = H, SWL2 = H, 標準スケール条件 0.13 0.85 3.00 V SWL1 = L, SWL2 = L, VREF との差分 −0.25 0.00 0.25 V 50 90 130 ° 0 +30 mV −30 0 mV 0.8VCC V CC V 0 0.2VCC V 20 µA 標準スケール条件 sink 電流 50µA 時と 0µA 時との差分 source 電流 50µA 時と 0µA 時との差分 V IH 入力 HIGH レベル電圧 SWL1, SWL2, SWV 入力 LOW レベル電圧 単位 MIN VREF A 相出力信号振幅 規格 入力電流 VIL Io_SW 端子電圧 = 0V 時 1 VB VBO VBP-P中心 Vref VAP-P中心 VAP-P VBP-P VAO 20µm VA (VAO, VBO は VA, VB の振幅中心値と Vref の差を示します ) • 電気的特性は以下の条件で規定されています。( 標準スケール条件 ) 項目 反射部反射率 スケール 非反射部反射率 単位 57 % 5 % 20µm ピッチ (10µm Cr ライン /10µm スペース ) − ギャップ (∆Gap) 0.3 mm ヨー回転 (∆θy) ロール回転 (∆θr) ピッチ回転 (∆θ) 0 ° パターン 取り付け 条件 SEIKO NPC CORPORATION —4 SMD-01 ■機能説明 SMD-01 は、中心波長 635nm の可視光 LED を、スリットを通して 20 μm ピッチ(ライン 10 μm / スペース 10 μm) パターンを有するスケールに投影し、その反射光の回折イメージをフォトダイオードで受光することにより、ヘッドとスケー ル間の相対移動量を検出します。そして、検出状態に対応した 20 μm 周期の疑似正弦波 A 相(VA)、A 相と 90 度位相 差を有する B 相(VB) および、これらの反転信号(VAB, VBB) を出力します。 ●LED 輝度切り替え機能 LED 輝度バラツキによる信号振幅のバラツキを調整することができます。LED 電流を変更することで輝度を変更し、 信号振幅を下表のように変更することができます。 SWL1 H H L L SWL2 H L H L A,B 相アナログ信号振幅 ×1.0 ×1.8 ×2.6 ×0 ■スケール取り付け条件 エンコーダヘッドの光学的中心は物理的中心から垂直方向に 0.77mm(下図ΔY)、水平方向に 0.1mm(下図ΔX)ずれて います。リニアスケール使用の場合はスケール幅方向ずれ(ΔY)のみ考慮して下さい。ロータリスケールを使用する場合 はスケール水平ずれ(ΔX)も考慮して下さい。 ロール回転 スケール ∆θr ヨー回転 ヘッド - スケール間 位置合わせ中心 ∆θy ヘッド (SMD-01) ギャップ ∆Gap ∆θ ピッチ回転 ヘッド - スケール間 位置合わせ中心 ヘッド中心 スケール幅方向の中心 +SW スケール垂直ずれ (∆Y) -SW ヘッド中心 本製品の光学最適条件は光学素子の実装ばらつき により変わることがあります。条件の設定にあたっては 十分なご評価をお願いします。特に小径のロータリス ケールを使用する場合は、リニアスケールに比べて取 り付け状態による振幅および位相差への影響が大きく なります。より良い製品特性を得るためには個別の取 スケール水平ずれ (∆X) 【参考データ】 項目 スケール 取り付け 条件 単位 スケール幅(±SW) ±1 以上 mm スケール垂直ずれ(ΔY) 0.77 mm スケール水平ずれ(ΔX) 0.1 mm り付け調整を推奨します。 SEIKO NPC CORPORATION - 5 SMD-01 ● スケール取り付け条件別特性例 Phase difference [°] 100 Amplitude [%] 80 60 40 20 0 0.10 0.15 0.20 0.25 0.30 0.35 0.40 0.45 0.50 Gap [mm] 5 4 3 2 1 0 −1 −2 −3 −4 −5 0 振幅対ギャップ (∆Gap) Phase difference [°] Amplitude [%] 80 60 40 20 1.0 1.5 2.0 5 4 3 2 1 0 −1 −2 −3 −4 −5 −4 振幅対ヨー回転 (∆θy) Phase difference [°] 80 Amplitude [%] 0.3 0.4 Gap [mm] 0.5 0.6 −3 −2 −1 0 1 Yaw [°] 2 3 4 2 3 4 位相対ヨー回転 (∆θy) 100 60 40 20 0 −2.0 −1.5 −1.0 −0.5 0.0 0.5 Roll [°] 0.2 位相対ギャップ (∆Gap) 100 0 −2.0 −1.5 −1.0 −0.5 0.0 0.5 Yaw [°] 0.1 1.0 振幅対ロール回転 (∆θr) 1.5 2.0 5 4 3 2 1 0 −1 −2 −3 −4 −5 −4 −3 −2 −1 0 1 Roll [°] 位相対ロール回転 (∆θr) SEIKO NPC CORPORATION —6 SMD-01 100 Phase difference [°] Amplitude [%] 80 60 40 20 0 −2.0 −1.5 −1.0 −0.5 0.0 0.5 Pitch [°] 1.0 1.5 2.0 5 4 3 2 1 0 −1 −2 −3 −4 −5 −4 振幅対ピッチ回転 ( ∆θ) −3 −2 −1 0 1 2 3 4 位相対ピッチ回転 ( ∆θ) ■温度と周波数特性 Encoder amplitude [dB] 130 Amplitude [%] 120 110 100 90 80 70 −40 −20 0 20 Temperature [°C] 振幅対温度特性 (Ta) 40 60 0 −1 −2 −3 −4 −5 −6 −7 −8 −9 10 100 Frequency [kHz] 1000 振幅対周波数特性 SEIKO NPC CORPORATION —7 SMD-01 ■梱包形態概略 SMD-01 はトレーでの供給となります。また、同トレーはリフロー前のベーク温度にも耐えるため、トレー に載せたままベーク処理が可能です。 注 ) トレーは重ね合わせた状態でも問題なくベークを行えますが、テープおよび、ラベルははがす必要があ ります。 製品の向き 収納数:100pcs (10 × 10) テープで固定 SEIKO NPC CORPORATION —8 SMD-01 ■実装時の注意事項 SMD-01 の実装時には、以下の点にご留意下さい。 ●はんだ付け時の注意 • 本製品は吸 湿しやすい 製品です。ヘッ ドが吸湿し た状態で はんだ付け を行います と、ヘッドの樹 脂にク ラックが入ったり、樹脂とその他の部材との界面に剥離が発生します。 • はんだ付けは、本製品表面に異物がついていない状態で行って下さい。 • はんだ付け終了後は、常温になるまで機械的応力や過度の振動が加わらないようにご注意下さい。 ●赤外線リフロー法 全体加熱法により、はんだ付けを行う場合は、下記の温度プロファイル条件を推奨いたします。 ○温度プロファイル条件 ( パッケージ表面温度 ) 250°C −1.5 to −5°C/sec +1.5 to +5°C/sec 225°C 4°C/sec以下 MAX40sec プリヒート MAX120sec 190°C 150°C 4°C/sec以下 • リフロー前に必ず、125°C ± 5°C にて 3 時間乾燥させてから、30°C70% 以下の乾燥雰囲気で 12 時間以内にリ フローして下さい。なお、乾燥は 1 回のみとして下さい。 • リフロー炉内の雰囲気は N2 雰囲気として下さい。 • リフロー回数は 1 回までとします。 • プリヒートの温度リップルは極力小さくして下さい。 • リフロー後は、樹脂が変形しますので、室温に戻るまで触らないようにして下さい。 • リフロー条件によっては、出力信号振幅がリフロー前後で大きく変動する場合があります。 SEIKO NPC CORPORATION —9 SMD-01 ※この資料に記載されている商品のご使用に際しては、次の点にご注意くださいますようお願い申し上げます。 1. この資料に記載されている商品は、パーソナル機器・工作機器・計測機器などの一般的な信頼性を必要とする電子機器および電気機器に使用 されることを目的として設計・製造されたものであり、航空宇宙機器・原子力制御機器・医療機器・輸送機器・防災機器・防犯機器などの極めて高 い信頼性・安全性を必要とする機器に使用されることを想定したものではありません。また、その故障または誤動作が直接人命に関わる商品に 使用されることを想定したものではありません。本資料の商品をこのような機器に使用するご希望がありましたら、必ず事前に当社営業部まで お問い合わせください。 なお、事前のご相談無しに本資料の商品をそのような機器に使用され、そのことによって発生した損害等については、当社では一切の責任を 負いかねますのでご了承ください。 2. この資料に記載されている内容は、商品の特性や信頼性等の改善のため予告なしに変更されることがありますので予めご了承ください。 3. この資料に記載されている内容については、その商品の使用に際して第三者の知的財産権その他の権利を侵害していないことを保証するも のではなく、また、その実施権の許諾が行われるものでもありません。したがって、その使用に起因する第三者の権利に対する侵害について 当社は責任を負いかねますのでご了承下さい。 4. この資料に記載されている回路等の定数は一例を示すものであり、量産に際しての設計を保証するものではありません。 5. この資料に記載されている商品の全部または一部が外国為替及び外国貿易法その他の関係法令に定める物資に該当する場合は、それらの 法令に基づく輸出の承認、許可が必要になりますので、お客様にてその申請手続きをお願いいたします。 セ イ コ - N P C 株 式 会 社 本社・東京営業所 〒104-0032 東京都中央区八丁堀 1-9-9 TEL 03-5541-6501 FAX 03-5541-6510 那須塩原事業所 〒329-2811 栃木県那須塩原市下田野 531-1 TEL 0287-35-3111(代) FAX 0287-35-3120 関 西 営 業 所 〒550-0004 大阪市西区靭本町 2-3-2 TEL 06-6444-6631(代) FAX 06-6444-6680 http://www.npc.co.jp/ Email: [email protected] NC0906B 2015.07 SEIKO NPC CORPORATION - 10