ディスプレイ検査用 2 次元 色彩輝度計 RICOH CV-10A 使用説明書 目次 1. はじめに ............................................................................................................................................................................................................................................................................... 1 2. 安全上のご注意 .............................................................................................................................................................................................................................................................. 1 3. 免責事項 ............................................................................................................................................................................................................................................................................... 2 4. ご使用上のお願い ........................................................................................................................................................................................................................................................ 2 5. ご使用の前に.................................................................................................................................................................................................................................................................... 2 6. 仕様........................................................................................................................................................................................................................................................................................... 4 7. ソフトウェア(CV-10A Player).................................................................................................................................................................................................................. 5 8. SDK(SoftwareDepelopmentKit)....................................................................................................................................................................................................... 14 9. 付録....................................................................................................................................................................................................................................................................................... 19 1. はじめに このたびは株式会社リコー CV-10A をお求めいただき、ありがとうございます。 ご使用の前に必ずこの「使用説明書」をお読みの上、正しくお使いください。 本書をすぐに利用できるよう保管してください。 2. 安全上のご注意 表示について 本書及び製品への表示では、製品を安全に正しくお使いいただき、あなたや他の人々への危害や財産への損害を未然 に防止するために、色々な表示をしています。その表示と意味は次のようになっています。 危険 この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を負う可能性が差し迫って発生 する可能性がある内容を示しています。 警告 この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が死亡または重傷を負う可能性が想定される内容 を示しています。 注意 この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が傷害を負う可能性が想定される内容および物的 損害のみの発生が想定される内容を示しています。 表示の例 記号は行為を強制したり指示する内容を告げるものです。 記号は禁止の行為であることを告げるものです。 の中に具体的な禁止内容が描かれています。 ●表示例 意味:接触禁止 意味:分解禁止 本製品を安全にお使いいただくために以下の内容をお守りください。 危険 • 本製品を分解、修理、改造しないでください。 • 異臭、発煙、過熱などの異常が発生したときは、すぐに使用をやめてください。 修理はリコー問い合わせ先にご依頼ください。 警告 • 万一、煙が出ている、へんなにおいがするなどの異常状態がみられる場合は、すぐに電源を切ってください。感電 や火傷に注意しながら速やかに AC アダプターを取り外してください。そして問い合わせ先に連絡してください。 故障したり不具合のまま使用し続けないでください。 • 万一、本製品内部に異物(金属、水、液体など)が入った場合には、すぐに電源を切ってください。感電や火傷に 注意しながら速やかに AC アダプターを取り外してください。そして問い合わせ先に連絡してください。故障した り不具合のまま使用し続けないでください。 • 落下や損傷により内部が露出したときは、内部には手を触れないでください。感電や火傷に注意しながら速やかに AC アダプターを取り外してください。そして問い合わせ先に連絡してください。故障したり不具合のまま使用し 続けないでください。 • 引火性ガスやガソリン、ベンジン、シンナー等の近くで使用しないでください。爆発や火災、火傷の原因となります。 • 航空機の中など、使用が制限または禁止されている場所では使用しないでください。 事故等の原因となります。 • 同梱されている AC アダプター及び電源コード以外は使用しないでください。故障の原因になります。 • 表示された電源電圧以外の電圧で使用しないでください。火災や感電の原因になります。 • 電源コードを傷つけたり、破損したり、加工しないでください。また、重いものを乗せたり引っ張ったり、無理に 曲げたりすると、電源コードをいため、火災や感電の原因になります。 • 電源プラグを抜くときは、必ず電源プラグをもって抜いてください。電源コードを引っ張らないでください。電源 コードが傷つき、火災や感電の原因になります。 • 電源プラグにほこりが付着している場合は、よくふいてください。火災の原因になります。 • 濡れた手で電源プラグを抜いたり、差し込んだりしないでください。感電の原因になります。 • 不安定なところに置いて使用しないでください。落下、転倒により怪我の原因になります。 • この製品を幼児・子供の手の届く範囲に放置しないでください。幼児、子供には「安全上のご注意」の内容が理解 できずに事故発生の原因となります。 1 注意 • お手入れの際は安全のために電源プラグをコンセントから抜いて行ってください。ご使用にならないときは、安全 のため必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。 • 布などに包んで使用しないでください。火災の原因になります。端子部や電源コードの金属部をショートさせない でください。火災の原因になります。 台所などの油煙や湿気の当たるところ、水気のあるところでは使用しないでください。火災や感電の原因になりま す。 • レンズを太陽に向けて長時間放置しないでください。 3. 免責事項 • 使用説明書で説明された使用方法以外の使い方によって損害が発生しても、当社は一切責任を負いません。 • 本製品の使用から生じる付随的な損害が発生しても、当社は一切責任を負いません。 • 本製品のソフトウェアのインストールや起動によって、PC の誤作動や他のソフトウェアに損害が発生しても、当社 は一切責任を負いません。 • 使用者の故意または過失により損害が発生しても、当社は一切責任を負いません。 • 火災、地震など異常な条件により損害が発生しても、当社は一切責任を負いません。 4. ご使用上のお願い • 太陽光など非常に明るいものを測定しないでください。受光素子などに損傷が発生し、測定できなくなる場合があ ります。 • カメラとレンズを外さないでください。外した場合、正しく測定できなくなります。 • 温度や湿度が急激に変化する環境では使用しないでください。正しく測定できない場合があります。また、故障の 原因になります。 • 使用条件内の温度、湿度でご使用ください。 • レンズ前面にNDフィルターなどの光学フィルターを装着して使用しないでください。正しく測定できない場合があ ります。 • 本製品を使用中、本体が高温になる場合があります。ご使用後、電源を切ってしばらくたってから扱うようにして ください。 • 本製品は精密な光学部品を使用しています。そのため、使用時、保管時及び運搬時に、強い振動、落下などの衝撃 を与えないでください。故障の原因になります。 • 本製品を使用にならない場合は、レンズキャップを取り付け、レンズにゴミ、傷がつかないように保護してください。 • 保管は常温常湿で行ってください。また、保管時には必ず AC アダプターを接続していない状態で行ってください。 • 測定精度を維持するために、校正を年1回程度行ってください。また、校正のために本機を発送するときには緩衝 材を入れたダンボール等で発送してください。 5. ご使用の前に (1) 付属品の確認 ご使用の前に本体と付属品が揃っていることを確認してください。 • CV-10A 本体(レンズキャップ含む) • AC アダプター及び電源コード • 三脚アダプター(取り付け用ネジ 3 個付き。六角レンチ付き) • フォーカスリング用ロックレバー 1 個 • フォーカスリング固定用ネジ 3 個 製品出荷時に仮固定されています。ご使用の際にはネジを緩めてからご使用ください。 • CD - ROM 使用説明書 PDF (本書) インストーラ(測定用アプリケーション CV-10A Player 及び SDK) キャリブレーションファイル ユーザーキャリブレーション用画像データ 校正証明書 2 (2) 名称と機能 LAN コネクタ USB コネクタ 使用しません。接続しないでください。 電源コネクタ 使用しないでください。 三脚アダプタ取り付け穴 三脚アダプタ取り付け穴 3 6. 仕様 レンズ部 カメラ部 焦点距離 25mm 絞り 固定(7.0 相当) 画角 約 29 度(水平) 約 22 度(垂直) 測定ポイント数 120 × 90 露光時間 2μ 秒~ 64 秒 測定輝度範囲 1cd/m2 ~ 10000cd/m2 輝度直線性(※1) ±5%(使用温度 25 ℃の場合) 輝度繰り返し特性(※1) ±0.5%(2σ) 色度精度(※1) ⊿ x ±0.01 ⊿ y ±0.01 (使用温度 25 ℃の場合) 色度周辺誤差(※2) ⊿ x ±0.005 ⊿ y ±0.005 色度繰り返し特性(※1) ⊿ x ±0.003 ⊿ y ±0.003 色度繰り返し特性周辺誤差(※2) ⊿ x ±0.002 ⊿ y ±0.002 温度特性(使用条件の温度範囲において) インターフェース AC アダプター 輝度:±5% 色度:±0.01 (使用温度 25 ℃を基準としたときの変化量) LAN(Gigabit Ethernet) 電源 12VDC 2A 消費電力 5.3W 使用条件 温度 0 ℃~ 40 ℃ 湿度 85%RH 以下(結露なきこと) 保存条件 温度 -30 ℃~ 65 ℃ 湿度 85%RH 以下(結露なきこと) 外形寸法 46mm × 46mm × 125mm(W × H × D) 質量 約 314g 電源 AC 100V ~ 240V(50/60Hz) 定格出力 12V 2A 動作温度 0 ℃~ 40 ℃ 外形寸法 43.8mm × 28.5mm × 95.9mm(W × H × D) 重量 約 160g (※1)画面中央部約 50% 範囲の平均値にて評価 (※2)画面中央部約 50% 範囲に対する周辺部誤差 4 7. ソフトウェア(CV-10A Player) (1) 機能概要 主な機能は • プレビュー表示:連続的に画像を取り込み、リアルタイムで表示します。 • 色計測:被写体の色を計測します。 • 輝度計測:被写体の輝度を計測します。 • 計測結果の表示: ① 擬似カラー表示:計測結果を擬似カラー画像として表示します。 ② ヒストグラム:計測結果をヒストグラム表示します。 ③ 色度図:計測結果を xy 色度図に表示します。 ④ 数値表示:計測結果を数値として表示します。 ⑤ ROI 表示:指定した領域内の計測結果の平均値及び分散値を表示します。 • 計測結果の保存:計測結果を CSV 形式で保存します。 • ユーザーキャリブレーション: 計測結果が所望の値と異なる場合に、所望の計測結果に近づけることができ ます。 (2) 動作条件 本ソフトウェアの推奨している動作条件は、以下となります。 OS Windows® 7 Professional(32/64bit) ※ Windows® 8 (32/64bit) ※ CPU Intel Core i5 2.8GHz 以上 メモリ 4 GB 以上 HDD 1 GB 以上の空き容量 LAN ポート Gigabit Ethernet 1 ポート ディスプレイ 1280×800 以上 1677 万色(32bit)以上 ※Windows® は米国マイクロソフト社の商標または登録商標です (3) インストール方法 CV-10A のインストーラを使用することで以下をインストールすることができます。 • CV-10APlayer(測定用プログラム) • ドライバ • SDK(Software DevelopmentKit) キャリブレーションファイルは任意の場所にコピーしてください。 5 (4) Windows の設定 カメラを PC に接続する前に以下の設定を行ってください。 ネットワークアダプターの Gigabit Ethernet Controller の設定を変更します。 以下は Windows® 7 Professional での設定例です。 スタートメニューを開き、 「コントロールパネル」を開きます。そして「ハードウェアとサウンド」を選択します。 「デバイスマネージャー」を選択します。 6 「デバイスマネージャー」の「ネットワークアダプター」から使用する Gigabit Ethernet Controller を選択し、 右クリックを押し、「プロパティ」を選択します。 プロパティの「詳細設定」タブを選択し、プロパティの「ジャンボフレーム」を選択します。値を「9KB(※) 」 に指定します。 (※) お使いの Gigabit Ethernet Controller によって、表示が異なる場合があります。また、9KB を設定でき ない場合があります。 その場合には、設定可能な最大値を設定してください。 以上で設定は終了です。 7 (5) 測定の準備 • CV-10A との接続 CV-10A と PC を LAN ケーブルで接続します。 CV-10A に AC アダプタを接続します。AC アダプタをコンセントに接続します。 接続することで電源が入ります。 CV-10A Player を起動し、 「Connect」ボタンを押します。 ダイアログが表示されますので、キャリブレーションファイルを選択し、「開く」ボタンを押します。 次にネットワーク上にある CV-10A を選択します。 問題なく接続できると「Connect」ボタンが「Disconnect」に変化します。 注 キャリブレーションファイルはカメラごとに異なります。CD-ROM に入っているキャリブレーションファイル を任意のフォルダにコピーし、選択してください。キャリブレーションファイルとカメラの組み合わせが正し くないと接続出来ませんのでご注意ください。 8 (6) 測定する • プレビュー表示を行いながら、撮影する被写体の画角、フォーカスの確認を行います。プレビュー表示を行う には「Preview Start」ボタンを押します。 プレビュー表示にグリッド線を表示したい場合には「Grid Line」にチェックをいれてください。 画角の調整はカメラと被写体の距離と位置を変えながら調整してください。 フォーカスはレンズのフォーカスリングを回転させながら調整してください。 フォーカスの調整が終了したら、被写体とカメラ(レンズの先端)のおおよその距離を「Distance」に設定 してください。 (以下は被写体とカメラとの距離が 0.7mm の場合) 次に測定を行うときの露光時間の設定をします。 測定を行う場合、Exposure の Mode 設定は「Auto」にすることを推奨します。 測定に適した露光時間になるように自動調整します。 露出を合わせる領域は「AE Area」にチェックを入れることで確認することができます。 領域の位置を変更する場合、黄色い枠の上にマウスカーソルを置き、左クリックボタンを押しながら移動させ ることが可能です。枠の大きさを変更したい場合は「AE Area」から 3 種類の大きさを選択することが可能 です。 9 一度測定を行った被写体を繰り返し撮影する場合には Exposure の Mode 設定を「Manual」に変更し、露光 時間の自動調整を行わないようにすることで測定時間を短縮することが可能です。 「Auto」で測定したときの露光時間は に表示されています。 この露光時間を ExposureTime に設定してから測定を行ってください。 また、任意の露光時間を設定することも可能ですが、その場合には正確な色の計 測結果が得られない場合があります。設定可能な露光時間は 2μ 秒~ 64 秒です。 画角、フォーカス、露光時間の設定が終了したら、色を測定する準備は完了です。 色を計測する前にプレビュー表示を停止してください。 プレビュー表示を停止するには「Preview Stop」ボタンを押します。 「Measure」ボタンを押すと、色及び輝度の測定を開始します。 Exposore の Mode 設定を「Auto」に設定している場合、測定に 1 秒から最大 180 秒ほどになる場合があり ます。被写体が暗いほど時間がかかります。 測定中にキャンセルすることは出来ません。 (7) 測定結果を確認する a) 擬似カラー画像 測定した結果を擬似カラーで表示します。 10 擬似カラーで表示することが出来るのは、測定結果の x,y,Luminance です。 ViewMode で選択することが可能です。 Scale の MAX 及び MIN の数値を変更することで、擬似カラーの色の割り当てを変更することが可能です。 MIN の設定値より小さな測定値は黒、MAX の設定値より大きな測定値は白で表示されます。 また、測定した色が所望の色の範囲に入っているかを確認することができます。 ⊿ x、⊿ y の「x」に基準となる x の値、「y」に基準となる y の値、「⊿ x」に x の範囲、「⊿ y」に y の範囲を設定してください。 ViewMode で「⊿ x」「⊿ y」 「⊿ xy」のいずれかを選択してください。 設定された値を元に以下の結果を表示します。 x の測定値 ≦ 「x」の設定値 ±「⊿ x」の場合:OK y の測定値 ≦ 「y」の設定値 ±「⊿ y」の場合:OK 上記以外の場合:NG 擬似カラー上で OK は緑、NG は赤で表示されます。 11 ViewSetting の設定内容を変更した場合、Update ボタンを押すと設定にあわせて表示を更新します。 b) ヒストグラム 測定結果をヒストグラムで表示します。 横軸は測定値、縦軸はカウント数になります。 c) xy 色度図 測定結果を xy 色度図に表示します。 d) 数値表示 測定結果を数値で表示します。 擬似カラー画像上でマウスの左クリックボタンをダブルクリックすると、その座標の結果を示すセルへ移動 します。 12 e) ROI 表示 測定結果を任意の領域に分割し、その領域毎の平均値、分散を表示します。 領域の指定方法はマウスを使って領域を指定する方法と、座標を設定した CSV ファイルを読み込むことで 行えます。 マウスを使って領域を指定する場合、擬似カラー表示の上で左クリックボタンを押しながらマウスを移動さ せることで領域を指定します。 領域が決まった後、Add Region ボタンを押すことで領域を登録します。 登録が完了すると、指定した領域の平均値、分散が表示されます。 CSV ファイルを読み込んで領域指定を行う場合、Load ボタンを押し、あらかじめ用意しておいた CSV ファイルを読み込んでください。 CSV ファイルのフォーマットは、列 A に左上の水平座標、列 B に左上の垂直座標、列 C が右下の水平座 標、列 D が右下の垂直座標になります。 指定可能な範囲は 水平座標:0 ~ 119 垂直座標:0 ~ 89 です。 以下の例は9つの領域を指定した場合です。 また、登録可能な領域の数は最大 50 個です。 (8) 測定結果の保存 測定結果を保存するには、DataView の Save ボタンを押してください。 保存形式は CSV 形式のみです。 CSV ファイルには x、y、X、Y、Z の値が順に保存されます。 それぞれのデータは 2 次元的に記録されています。 列方向は水平方向、行方向は垂直方向です。 (9) ユーザーキャリブレーション ユーザーキャリブレーションとは測定結果が所望の値と異なる場合に、所望の測定結果に近づけることができ る機能です。 ユーザーキャリブレーションを行う場合には、以下の手順に従ってください。 a) 画像の準備 ユーザーキャリブレーションは白、赤、緑、青の 4 色の画像を測定対象となる FPD に表示して行います。 CD に格納されているユーザーキャリブレーション用画像データをお使いください。 なお、FPDの解像度に適していない場合には、 FPDの解像度に合わせて以下の4つの画像をご用意ください。 なお、R、G、B の値は全て 8bit での数値です。 白画像:(R, 赤画像:(R, 緑画像:(R, 青画像:(R, G, G, G, G, B) B) B) B) = = = = (255, 255, 255) (255, 0, 0) (0, 255, 0) (0, 0, 255) b) 所望の数値の設定 測定の対象となる FPD に 4 色の画像を表示して、お手持ちの色彩輝度計などを使用して所望の測定値 (Luminance、x、y)の値を測定してください。 既に所望の測定値が分かっている場合や、理論値などにより算出された所望の測定値がある場合には測定の 必要はありません。 所望の数値を UserCalibrationSetting に設定してください。 13 c) ユーザーキャリブレーションの実行及び保存 測定する FPD を設置し、画角、フォーカスの調整を行ってください。 測定の準備ができたら Calibration ボタンを押してください。 ボタンを押すとファイル保存のダイアログが表示されますのでユーザーキャリブレーションデータの保存 先及びファイル名を指定してください。 その後、FPD に白、赤、緑、青の画像を順に表示するようにメッセージが表示されますので、画像を表示 できたら OK ボタンを押してください。 4 色分の測定が終了するとユーザーキャリブレーションデータが保存されます。 d) ユーザーキャリブレーションを使用した測定方法 ユーザーキャリブレーションデータを反映して測定を行う場合、Disconnect ボタンを押して一旦カメラと の接続を切ってください。 その後、UserCalibration にチェックを入れ、Connect ボタンを押してカメラとの接続を行ってください。 その後、CD-ROM に格納されているキャリブレーションデータとユーザーキャリブレーションデータを読 み込むためのダイアログが表示されますので、順に適切なファイルを指定してください。 これでユーザーキャリブレーションデータを使用した測定が可能になります。 通常の測定と同様に行ってください。 8. SDK(SoftwareDepelopmentKit) (1) 機能概要 SDK を利用することにより、所望のソフトウェア開発が行えます。 (2) 動作条件 本 SDK の推奨している動作条件は、以下となります。 OS Windows® 7 Professional(32/64bit) ※ Windows® 8 (32/64bit) ※ CPU Intel Core i5 2.8GHz 以上 メモリ 4 GB 以上 HDD 1 GB 以上の空き容量 開発環境 Microsoft VisualStudio 2008 Professional 開発言語 C++ ※Windows® は米国マイクロソフト社の商標または登録商標です (3) 説明 本 SDK の構成は以下の通りです。 CV10A_Lib フォルダ -------- |---- lib フォルダ lib ファイルが格納 |---- include フォルダ ヘッダーファイルが格納 以下は VisualStudio 2008 の例になります。 本 SDK を利用してソフトウェアを作成する場合、以下のプロジェクトの設定を行ってください。 プロジェクトメニュー⇒プロパティ C/C++ の「追加のインクルードディレクトリ」に本 SDK の include フォ ルダまでのパスを指定します。 リンカの「追加のライブラリディレクトリ」に本 SDK の lib フォルダまでのパスを追加します。 本 SDK は5つのクラスで構成されています。 • CV10ACamControl クラス:カメラとの接続、プレビュー画像取得、測色処理を行うクラス • CV10ABuffer クラス:プレビュー画像が格納されるバッファクラス • CV10AMeasureResult クラス:測色結果が格納されるクラス • CV10AResult クラス:処理結果が格納されるクラス • CV10AUserCalibData クラス:ユーザーキャリブレーション用データの格納クラス 14 以下に各クラスの内容を記載します。 CV10CamControl クラス Function 内容 型 説明 戻り値 CV10Result CV10Result クラスを参照 引数(in) char* calibFileName キャリブレーション用ファイルへのフルパ スを指定する 引数(in) char* userCalibFileName ユーザーキャリブレーション用ファイルへ のフルパスを指定する Connect Disconnect SetAutoExposureArea GetMaxExposureTime 機能 カメラとの接続を行う。また必要な初期化を行う 戻り値 void – 引数 void – 機能 カメラとの接続を解除する 戻り値 CV10Result CV10Result クラスを参照 引数 (in) int x : 領域の開始座標(水平)を指定する int y : 領域の開始座標(垂直)を指定する int dx : 領域の水平サイズを指定する int dy : 領域の垂直サイズを指定する 機能 プレビュー表示及び測色を行う際に自動露出機能を使用する場合、露 出を合わせる領域を指定する。 指定できる領域の最大範囲は x + dx <= 120 y + dy <= 90 x,y は 0 始まり 戻り値 Int 引数 void 機能 設定可能な最長露光時間を取得する。本カメラの場合、64 秒 戻り値 CV10Result CV10Result クラスを参照 引数 (in) long exposureTime 露光時間(usec) 0:自動露出 1 ~ 64000000:マニュアル露光時間 機能 プレビュー動作(カメラから連続して表示用画像を取り込む)の開始 を行う。 露光時間に 0 を指定した場合、SetAutoExposureArea で指定され た範囲が適正な露出になるように自動的に制御を行う。 戻り値 void 引数 void 機能 設定可能な最長露光時間 (usec) StartPreview StopPreview プレビュー動作の停止を行う 15 CV10CamControl クラス CV10Buiffer* 引数 void 機能 StartPreview() をコールした後、本関数により表示用画像を取得する 戻り値 CV10Measure Result* 測色結果クラスのポインタ 引数 (in) long exposureTime 露光時間(usec) 0:自動露出 1 ~ 64000000:マニュアル露光時間 引数 (in) focusLengthEnum focusLength レンズの焦点距離を指定する。 引数 (in) Bool userCalib true: ユーザーキャリブレーション有効 機能 測色動作を行う。 露光時間に 0 を指定した場合、SetAutoExposureArea で指定され た範囲が適正な露出になるように自動的に制御を行う。 戻り値 CV10UserCalibData* 引数 void 機能 各色のキャリブレーションを行うためのキャリブレーションデータ算 出用データを取得する。取得したデータは CreateUserCalibFile() で使 用する 戻り値 void 引数 CV10UserCalibData* 機能 GetUserCalibrationData() で取得したデータを開放する 戻り値 CV10Result CV10Result クラスを参照 引数 (in) char* 保存するファイルのフルパス + ファイル名 引数 (in) CV10UserCalibData* wData GetUserCalibrationData() で取得した データポインタ(白色) 引数 (in) CV10UserCalibData* rData GetUserCalibrationData() で取得した データポインタ(赤色) 引数 (in) CV10UserCalibData* gData GetUserCalibrationData() で取得した データポインタ(緑色) 引数 (in) CV10UserCalibData* bData GetUserCalibrationData() で取得した データポインタ(青色) 機能 ユーザーキャリブレーションデータを作成、保存する GetPreviewImage Measure GetUserCalibrationData ReleaseUserCalibration Data 表示用画像が格納されている CV10Buffer クラスのポインタ 取得失敗した場合、0(null) 戻り値 CreateUserCalibFile 16 各色のキャリブレーション用データ 開放する CV10UserCalibData のポインタ CV10Buffer クラス member 型 説明 ImageData char* プレビュー画像が格納されているバッファへのポインタ Width int 画像の水平サイズ Height int 画像の垂直サイズ Channels int 画像のチャンネル数 Depth BIT_DEPTH 画像のビット深さ CV10MeasureResult クラス Function GetWidth GetHeight GetExposureTime Get_x 内容 型 説明 戻り値 int 水平サイズ 引数 void 機能 測定結果の水平サイズを取得する 戻り値 int 引数 void 機能 測定結果の垂直サイズを取得する 戻り値 long 引数 void 機能 測定時の露光時間を取得する 戻り値 double 測色結果(x) 引数(in) int h : 水平位置 (指定可能範囲は 0 ~ 119) v : 垂直位置 (指定可能範囲は 0 ~ 89) 垂直サイズ 露光時間 機能 Get_y 測色結果(x) を取得する 戻り値 double 測色結果(y) 引数(in) int h : 水平位置 (指定可能範囲は 0 ~ 119) v : 垂直位置 (指定可能範囲は 0 ~ 89) 機能 Get_z 測色結果(y) を取得する 戻り値 double 測色結果(z) 引数(in) int h : 水平位置 (指定可能範囲は 0 ~ 119) v : 垂直位置 (指定可能範囲は 0 ~ 89) 機能 Get_X 測色結果(z) を取得する 戻り値 double 測色結果(X) 引数(in) int h : 水平位置 (指定可能範囲は 0 ~ 119) v : 垂直位置 (指定可能範囲は 0 ~ 89) 機能 測色結果(X) を取得する 17 Get_Y Get_Z 戻り値 double 測色結果(Y) 引数(in) int h : 水平位置 (指定可能範囲は 0 ~ 119) v : 垂直位置 (指定可能範囲は 0 ~ 89) 機能 測色結果(Y) を取得する 戻り値 double 測色結果(Z) 引数(in) int h : 水平位置 (指定可能範囲は 0 ~ 119) v : 垂直位置 (指定可能範囲は 0 ~ 89) 機能 測色結果(Z) を取得する 内容 型 説明 戻り値 bool True:OK 引数 void 機能 結果が OK かを判定する 戻り値 Int 引数 Void 機能 処理結果コードを取得する 内容 型 説明 戻り値 戻り値 CV10Result 引数 (in) Double x x の目標値を設定する 引数 (in) Double y y の目標値を設定する 引数 (in) Double L L の目標値を設定する 機能 CV10CamControl クラスの GetUserCalibrationData() で取得した キャリブレーション算出用データに、目標とする値(x,y,L)を設定す る。 CV10Result クラス Function IsOK GetCode 結果コード CV10UserCalibData クラス Function SetTargetValue (4) サンプルソフトについて サンプルプロジェクトでは、SDK を使って以下の機能を実現しています。 • カメラとの接続 / 切断 • プレビュー画像の表示 • 測定の実行 • 測定値の保存 • ユーザーキャリブレーション 所望のソフトウェア開発の参考にご活用ください。 18 9. 付録 (1) 保証について 本製品が万一故障した場合は、ご購入日から満 1 年間無料修理致しますのでリコー問い合わせ先にお申し出く ださい。また、当社間の運賃諸掛りにつきましては、輸送方法によって一部ご負担いただく場合があります。 以下の場合は、上記期間内でも保証の対象とはなりません。 (1)使用上の誤り(使用説明書以外の誤操作など)により生じた故障 (2)当社の指定する修理取り扱い所以外で行われた修理、改造、分解掃除などによる故障 (3)火災、天災、地変、落雷、異常電圧などによる故障 (4)使用上の誤りによる浸水、落下、泥、砂等により生じた故障 (5)保管上の不備(使用説明書に記載)や手入れの不備などによる故障 本製品の故障に起因する付随的損害(記録・再生に要した諸費用および、記録・再生により得べかりし利益の 損失など)については補償しかねます。 (2) 問い合わせ先 http://www.ricoh.co.jp/fa_security/ リコーインダストリアルソリューションズ株式会社 〒 222-8530 神奈川県横浜市港北区新横浜 3-2-3 TEL:045-477-1551 受付時間:9 ~ 12 時、13 ~ 17 時(土日、祝祭日、弊社休業日を除く) ※ 受付時間を含め、記載のサービス内容は予告なく変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。 〒 222-8530 神奈川県横浜市港北区新横浜 3-2-3 2015 年 10 月 19