NJU7388 データシート

NJU7388
150 度通電角制御三相 DC ブラシレスモータコントロール IC
■概 要
NJU7388 は、150°の通電角制御と進み角制御により、低静音、
低振動を実現した 3 相 DC ブラシレスモータ制御用 IC です。
外部ホール素子からの信号入力と任意の進角指令を基に三相
150°通電シーケンスを生成し、コントロール信号を出力します。
また、内蔵された CLOCK GENERATOR は、通電角と進み角の
制御のほか、PWM 基準周波数、電流検出部パルス・バイ・パルス
などに同期信号として処理を行います。
5V ロジックによる制御機能に特化した製品であり、出力部に
PchMOS FET と NchMOS FET を選定することによって幅広いアプ
リケーションに対応します。
■特 長
●電源電圧範囲
●150°通電角制御
●進み角設定
●CLOCK GENERATOR 内蔵
●ホール素子入力
●電流検出
●速度指令入力
●FG 出力
●正逆転切替機能
●ロック保護機能(ラッチ方式)
●UVLO 保護回路内蔵
●外形
■外 形
NJU7388VC3
VDD=4.5V~5.5V
4bit A/D 入力(0~28.125° / 16 段階)
PWM 基準周波数:各バージョン±5%
VDETLIM=0.5V±5%、PWM 周波数によるパルス・バイ・パルス
6bit A/D 入力(最大デューティ 98.43% / 63 段階)
H1 同期信号出力
SSOP20-C3
■CLOCK 周波数バージョン情報
製品名
PWM 周波数
NJU7388VC3-A
20kHz
*バージョン化は 13kHz~30kHz の範囲で検討可能です。
Ver.2016-04-08
-1-
NJU7388
■ブロック図
FG
VDD
VREF
UVLO
H1+
H1-
H2+
H2UH
H3+
H3-
VH
VLA
Lead Angle
4Bit
A/D Conv.
Control
Logic
Output
Logic
CT
WH
Lock Det
UL
Clock
Generator
VL
FR
WL
VERR
6Bit
A/D
Conv.
+
-
PWM
Logic
ILIMIT
GND
-2-
Ver.2016-04-08
NJU7388
■端子配列
H1H1+
H2H2+
H3H3+
VLA
VERR
FR
FG
20 VDD
19 UL
1
2
4
18 VL
17 WL
5
16 UH
6
15 VH
14 WH
3
7
9
13 ILIMIT
12 GND
10
11 CT
8
SSOP20-C3
■端子機能表
端子番号
端子名
1
2
3
4
5
6
H1H1+
H2H2+
H3H3+
7
VLA
8
VERR
9
10
FR
FG
ホール素子入力端子 H1ホール素子入力端子 H1+
ホール素子入力端子 H2ホール素子入力端子 H2+
ホール素子入力端子 H3ホール素子入力端子 H3+
進み角制御用 A/D コンバータ
入力端子
速度指令用 A/D コンバータ
入力端子
正逆転切替端子
FG 出力端子
11
CT
ロック保護設定端子
12
GND
13
ILIMIT
14
15
16
17
18
19
20
WH
VH
UH
WL
VL
UL
VDD
Ver.2016-04-08
機能
グラウンド端子
過電流検出端子
出力端子 WH
出力端子 VH
出力端子 UH
出力端子 WL
出力端子 VL
出力端子 UL
電源端子
備考
H1+端子と合わせて使用します
H1-端子と合わせて使用します
H2+端子と合わせて使用します
H2-端子と合わせて使用します
H3+端子と合わせて使用します
H3-端子と合わせて使用します
DC 電圧を印可し、進み角を設定します
未使用時はオープン、またはグラウンドに接続します
DC 電圧を印可し、PWM DUTY を設定します
L またはオープン=正転、H=逆転
H1 同期の回転信号を出力します
グラウンド間にキャパシタを接続し、ロック保護動作時の出力期間を
設定します
未使用時はグラウンドに接続します
グラウンドを接続します
モータ出力素子側に電流検出抵抗を接続し、フィードバック側を接
続します
未使用時はグラウンドに接続します
ハイサイド側 W 相用に出力します
ハイサイド側 V 相用に出力します
ハイサイド側 U 相用に出力します
ローサイド側 W 相用に出力します
ローサイド側 V 相用に出力します
ローサイド側 U 相用に出力します
電源を接続します
-3-
NJU7388
■絶対最大定格
項 目
電源端子電圧
出力端子電圧
出力端子電流
ホール入力端子電圧
A/D 入力端子電圧
FR 入力端子電圧
ILIMIT 端子電圧
FG 出力端子電圧
FG 出力端子電流
(Ta=25°C)
単 位
備考
7
V
VDD 端子
V
-0.3~7
UH/VH/WH/UL/VL/WL 端子
10
mA
UH/VH/WH/UL/VL/WL 端子
V
-0.3~7
H1+/H1-/H2+/H2-/H3+/H3-端子
V
-0.3~7
VLA/VERR 端子
V
-0.3~7
FR 端子
V
-0.3~7
ILIMIT 端子
V
-0.3~7
FG 端子
5
mA
FG 端子
1.0
W
2 層基板実装時(注 1)
PD
消費電力
1.5
W
4 層基板実装時(注 2)
Tj
°C
接合部温度範囲
-40~+150
Topr
°C
動作温度範囲
-40~+105
Tstg
°C
保存温度範囲
-50~+150
(注 1):基板実装時 76.2 114.3 1.6mm(2 層 FR-4)で EIA/JEDEC 準拠による
(注 2):基板実装時 76.2 114.3 1.6mm(4 層 FR-4)で EIA/JEDEC 準拠による (4 層基板内箔: 74.2 74.2mm)
■推奨動作範囲
項目
電源端子電圧
出力端子電流
A/D 入力端子電圧
FG 出力端子電圧
記 号
VDD
Vo
Io
VIH
VIN
VFR
VILIM
VFG
IFG
記号
VDD
Io
VIN
VFG
定
格
条件
■端子動作条件
項目
記号
条件
◆ホール入力端子(H1+, H1-, H2+, H2-, H3+, H3-端子)
peak to peak
ホール入力感度
VMIH
VICMIH
ホール入力電圧範囲
◆ILIMIT 端子
VICMILIM
ILIMIT 入力電圧範囲
◆FR 端子
VHFR
H レベル入力電圧
VLFR
L レベル入力電圧
-4-
標準
-
(Ta=25°C)
最大
単位
5.5
V
3
mA
5.5
V
5.5
V
最小
標準
(VDD=5V, Ta=25°C)
最大
単位
0.04
0.6
-
4.0
V
V
0
-
3.0
V
2.3
0
-
5.5
0.8
V
V
最小
4.5
-3
0
0
Ver.2016-04-08
NJU7388
■電気的特性
項目
記号
◆全体
VDD
動作電源電圧
IDD
消費電流
Vref
内部基準電圧
◆低電圧保護動作部
VDUVLO
UVLO 検出動作電圧
VRUVLO
UVLO 検出解除電圧
UVLO 検出
VUVLO
ヒステリシス電圧幅
◆ホール入力部
ヒステリシス電圧幅
VHYSIH
IBIH
入力バイアス電流
◆ハイサイド/ローサイド出力部
VOH
H 出力電圧
VOL
L 出力電圧
◆FG 出力部
VFGL
L 出力電圧
IFGLEAK
出力リーク電流
◆電流検出部
VDETLIM
検出電圧
IBLIM
入力バイアス電流
tBLIM
ブランキングタイム
tDLIM
検出遅延時間
◆進み角部
進み角 1
ФVLA1
進み角 2
ФVLA2
入力バイアス電流
入力プルダウン抵抗
◆VERR 部
PWM 発振周波数
最小デューティ比
IBVLA
RVLA
PWMMIN
最大デューティ比
PWMMAX
LSB 閾値電圧
入力バイアス電流
入力プルダウン抵抗
◆FR 部
入力バイアス電流
入力プルダウン抵抗
◆ロック保護部
ON 時間
H レベル検出電圧
L レベル検出電圧
ロック充電電流
ロック放電電流
VPWMMIN
IBVERR
RVERR
Ver.2016-04-08
条件
最小
標準
4.5
4.116
5
2.3
4.2
5.5
5.0
4.284
V
mA
V
3.7
3.9
4.0
4.2
4.3
4.45
V
V
-
0.2
-
V
1 入力あたり
10
-
20
-
30
1
mV
µA
ISOURCE=3mA
ISINK=3mA
4.3
-
4.8
0.02
0.7
V
V
-
0.01
-
0.7
1
V
µA
0.475
0.2
-
0.5
0.4
500
0.525
1
0.6
-
V
µA
µs
ns
-
0
-
°
-
28.125
-
°
-
100
1
-
µA
kΩ
-5%
-
1.56
+5%
-
kHz
%
-
98.43
-
%
1.26
-
1.3
100
1.34
1
-
V
µA
kΩ
-
120
1
-
µA
kΩ
1.0
1.0
5
3.5
1.0
3.0
3.0
5.5
5.5
s
V
V
µA
µA
無負荷時
Output Disable, VDD Decreasing
Output Enable, VDD Increasing
IFG=2mA
VFG=5.5V
VLIM=0.5V
VINVLA=0V, fIH=100Hz,
ФIH(H1/H2/H3)=120°
VINVLA=4.5V, fIH=100Hz,
ФIH(H1/H2/H3)=120°
VINVLA=0V
fPWM
IBFR
RFR
tONCT
VHCT
VLCT
ICHGCT
IDCHGCT
(VDD=5V, Ta=25°C)
最大
単位
VINVERR=1.317V, fPWM=20kHz
VINVERR=4.5V, fIH=100Hz,
fPWM=20kHz
VINVERR=0V
VINFR=0V
CCT=0.01µF
-5-
NJU7388
■端子・回路動作定義
ホール入力端子同相入力電圧範囲
VICMIH
ホール入力ヒステリシス電圧幅
<VDD=5V時>
VICMIH
<VDD=5V時>
論理反転
論理反転
4.0V
4.0V
VHYSIH
0.6V
0.6V
低電圧保護動作電圧
VDD
5.5V
推奨動作電圧 max.
4.5V
推奨動作電圧 min.
VRUVLO
VDUVLO
UVLO解除電圧(通常動作)
VUVLO : ヒステリシス電圧
UVLO動作電圧(出力停止)
0V
ロック保護
-6-
Ver.2016-04-08
NJU7388
VLA 入力端子(進み角設定端子)
進み角設定用に DC 電圧を印加します。
4 ビットの A/D-Converter により進み角 0~28.125°を 16 段階で設定します。
尚、進み角の設定は、ホール信号の周波数が所定値を超えると有効になります。(動作説明項を参照ください)
進み角[° ]
0.000
1.875
3.750
5.625
7.500
9.375
11.250
13.125
15.000
16.875
18.750
20.625
22.500
24.375
26.250
28.125
VLA電圧 対 進み角
(理論値)
30
進み角 [°]
VLA電圧[V]
0.000
0.263
0.525
0.788
1.050
1.313
1.575
1.838
2.100
2.363
2.625
2.888
3.150
3.413
3.675
3.938
15
*理論値
0
0
1
2
3
4
5
VLA電圧 [V]
Ver.2016-04-08
-7-
NJU7388
VERR 入力端子
速度指令用に DC 電圧を印加します。
6 ビットの A/D-Converter により 63 段階で PWM DUTY を設定します。
0V≦VERR<1.294V typ.は、ハイサイド、ローサイドともに L 出力となります。
また、外部より PWM 信号が直接入力される場合では、外付けに RC フィルタ 2 段程度を構成して平滑された DC
入力としてください。
PWM-Duty[%]
1.56
3.12
4.68
6.25
7.81
9.37
10.93
12.50
14.06
15.62
17.18
18.75
20.31
21.87
23.43
25.00
26.56
28.12
29.68
31.25
32.81
34.37
35.93
37.50
39.06
40.62
42.18
43.75
45.31
46.87
48.43
50.00
51.56
53.12
54.68
56.25
57.81
59.37
60.93
62.50
64.06
65.62
67.18
68.75
70.31
71.87
73.43
75.00
76.56
78.12
79.68
81.25
82.81
84.37
85.93
87.50
89.06
90.62
92.18
93.75
95.31
96.87
98.43
VERR電圧 対 PWM Duty
(理論値)
100
90
80
70
PWM Duty [%]
VERR電圧[V]
1.294
1.340
1.386
1.432
1.478
1.524
1.570
1.617
1.663
1.709
1.755
1.801
1.847
1.893
1.939
1.986
2.032
2.078
2.124
2.170
2.216
2.262
2.309
2.355
2.401
2.447
2.493
2.539
2.585
2.631
2.678
2.724
2.770
2.816
2.862
2.908
2.954
3.001
3.047
3.093
3.139
3.185
3.231
3.277
3.323
3.370
3.416
3.462
3.508
3.554
3.600
3.646
3.693
3.739
3.785
3.831
3.877
3.923
3.969
4.015
4.062
4.108
4.154
60
50
40
30
20
10
0
0
1
2
3
4
5
VERR電圧 [V]
通電期間
出力OFF期間
*理論値
-8-
Ver.2016-04-08
NJU7388
ILIMIT 入力端子
モータ電流の過電流を検出します。
過電流を検出した場合、内部回路の遅延時間(tDELAY)後にローサイドは L 出力となります。
パルス・バイ・パルスで動作し、fPWM と同周波数で過電流機能をリセットします。
検出電圧は 0.5V typ.ですので、電流値に応じて検出抵抗値を設定ください。
出力素子の容量成分などにより、スパイク電流が発生する場合には、誤検出防止用に外部でローパスフィルタを
構成してください。
抵抗値は 5~10kΩ、キャパシタは 1000pF 程度が目安となります。
PWM DUTY
ローサイド出力
PWM DUTY
L出力
カレントリミット検出
カレントリミット動作信号
(検出時:H)
PWM DUTY
PWM DUTY
L出力
カレントリミット検出
tDELAY
tDELAY
CT 端子
モータのロック状態の判定は、各ホール信号入力のエッジ間の周期を検出することで行われます。
各ホール信号入力のエッジ間の周期が tH_LOCK 以下の場合、ロック保護回路動作状態に移行します。
CT 端子はロック保護回路動作状態時に、CCT に充電を開始し、CT 端子電圧が VHCT に達すると放電、VLCT に達す
ると充電するサイクルを繰り返します。
このサイクルを内部でカウントし、出力期間(tON)を生成します。
出力期間(tON)ではロック状態の判定は行われますので、この間に tH_LOCK 以下のホール入力信号周期を検出し
た場合は、通常動作状態に移行します。
出力期間(tON)後は、ロック保護状態となりローサイドは L 出力にラッチされます。
ロック保護状態は、電源電圧の再投入、及び VERR≦1.294V typ.で解除されます。
モータ起動時にロック状態を検出する可能性がある場合は、出力期間(tON)を十分に確保してください。
<計算式>
tON [s] = 500 CCT [µF]
tH_LOCK [s] = 2.048 / fPWM [kHz]
: CCT=0.01µF の場合、tON = 500 0.01= 5 [s]
: fPWM=20kHz の場合、tH_LOCK = 2.048 / 20 = 102.4 [ms]
(1 相あたりのホール信号入力周波数換算 1.628 [Hz])
*tH_LOCK: ロック状態と判定される各ホール信号入力のエッジ間周期
モータのロック状態を検出
通常動作状態
動作状態
ラッチ状態を解除
ロック保護回路動作状態
出力期間、ロック判定期間
出力、ロック判定状態
ラッチ状態を解除
出力停止期間、ロック非判定期間
VHCT
CT端子電圧
VLCT
t
tON
VERR端子電圧
電源端子電圧
Ver.2016-04-08
tON
1.294V typ.
4.2V typ.
-9-
NJU7388
■入力対出力真理値表
(H1+>H1-,H2+>H2-,H3+>H3-="H", Don't Care="X")
No.
H1
H2
H3
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
H
L
L
UH
VH
WH
UL
VL
WL
FG
L
L
H
H/L
L
L
L
H
H
L
L
H
L
L
L
H
L
H/L
L
L
H
L
L
L
H/L
L
Hi-Z
L
H
H
H
L
L
L
L
H/L
Hi-Z
L
L
H
L
H
L
L
L
H/L
Hi-Z
H
H
L
H
L
H
L
H/L
L
L
L
L
L
H
H
L
L
L
H
L
Hi-Z
L
H
H
L
L
H
H
L
H
H
L
L
L
L
H
H
H
L
L
L
H
L
H
L
H
L
L
L
H
H
H
L
L
L
L
H
L
H
L
Hi-Z
H
L
H
L
H
L
L
H
L
L
L
L
H
L
H
H
L
L
L
H
L
L
H
L
H
L
L
Hi-Z
L
H
H
H
L
L
L
L
H
L
H
L
Hi-Z
H
L
H
L
H
L
L
H
L
L
H
H
L
L
H
L
L
H
H
L
L
H
Hi-Z
H
L
H
L
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
H
L
H
H
L
L
L
H/L
L
L
L
L
H
L
L
H
L
H/L
L
Hi-Z
L
H
H
L
L
H
H/L
L
L
Hi-Z
L
H
L
L
H
L
H/L
L
L
Hi-Z
H
H
L
L
H
L
L
L
H/L
L
H
L
L
H
L
L
L
L
H/L
L
H
L
H
L
L
L
H
Hi-Z
L
H
H
L
H
L
H
H
L
H
L
L
H
L
H
H
L
L
L
L
L
H
L
L
H
Hi-Z
L
H
H
L
L
H
L
H
L
L
H
L
H
H
L
L
H
L
L
H
L
L
H
L
L
L
H
L
H
H
L
L
L
L
L
H
L
L
H
Hi-Z
L
H
H
L
L
H
L
H
L
L
H
L
H
H
L
L
H
L
L
H
L
L
H
L
L
L
H
L
H
L
L
L
H
Hi-Z
L
H
H
L
H
L
H
H
L
L
H
L
L
L
FR
UVLO VERR ILIMIT
OFF
H
L
CT
L
COMMENT
通常動作時(正転)
1.294Vtyp.≦VERR端子電圧
ローサイドPWM出力
L
OFF
L
X
X
L
L
L
L
L
L
Hi-Z
出力 停 止 時( 正 転 )
VERR端 子 電 圧<1.294Vtyp.
Hi-Z
L
L
OFF
OFF
X
X
X
H
H
X
L
L
L
L
L
L
L
L
Hi-Z
ロック保護動作状態(正転)
Hi-Z
(出力OFF期間)
Hi-Z
過電流検出動作時(正転)
(出力OFF期間)
L
L
ON
OFF
OFF
X
H
L
X
L
X
X
L
X
L
L
L
L
L
L
L
L
L
L
L
L
Hi-Z
Hi-Z
Hi-Z
Hi-Z
低電圧保護動作時(正転)
(ロック保護ラッチ時解除)
通常動作時(逆転)
1.294Vtyp.≦VERR端子電圧
ローサイドPWM出力
出力 停 止 時( 逆 転 )
VERR端 子 電 圧<1.294Vtyp.
L
L
H
OFF
OFF
ON
X
X
X
X
H
X
H
X
X
L
L
L
L
L
L
L
L
L
L
L
L
Hi-Z
ロック保護動作状態(逆転)
Hi-Z
(出力OFF期間)
Hi-Z
Hi-Z
Hi-Z
Hi-Z
過電流検出動作時(逆転)
(出力OFF期間)
低電圧保護動作時(逆転)
(ロック保護ラッチ時解除)
*ホール信号入力順序について
内部 LOGIC CONTROL 部は、以下の入力パターンに対応しています。
1
2
3
4
5
6
*起動点は任意
その他のパターン入力時は、誤動作を引き起こす可能性がありますので、ご注意ください。
- 10 -
Ver.2016-04-08
NJU7388
■タイミングチャート
(1)120°通電・正転(FR=L)時
ハイサイド、ローサイドともに出力が H レベル時の通電期間が 120°となります。
PWM 出力は、ローサイドで行われ、ハイサイドは 100%出力となります。
PWM DUTY の分割数は 63 段階です。
No.
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
60°
H1
H2
H3
UH
VH
WH
UL
VL
WL
拡大
UH
UL
tPWMMAX
tPWMMIN
ローサイド最大 PWM 幅: tPWMMAX=49.22µs typ.
ローサイド最小 PWM 幅: tPWMMIN=0.78µs typ.
(fPWM=20kHz 時)
Ver.2016-04-08
- 11 -
NJU7388
(2)120°通電・逆転(FR=H)時
ハイサイド、ローサイドともに出力が H レベル時の通電期間が 120°となります。
PWM 出力は、ローサイドで行われ、ハイサイドは 100%出力となります。
PWM DUTY の分割数は 63 段階です。
No.
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
60°
H1
H2
H3
UH
VH
WH
UL
VL
WL
拡大
WH
WL
tPWMMAX
tPWMMIN
ローサイド最大 PWM 幅: tPWMMAX=49.22µs typ.
ローサイド最小 PWM 幅: tPWMMIN=0.78µs typ.
(fPWM=20kHz 時)
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Ver.2016-04-08
NJU7388
(3)150°通電・正転(FR=L)時
ハイサイド、ローサイドともに出力が H レベル時の通電期間が、120°通電時に対して前後 15°オーバーラップし
150°となります。
PWM 出力は、ローサイドで行われ、ハイサイドは 100%出力となります。
PWM DUTY の分割数は 63 段階です。
No.
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
60°
H1
H2
H3
UH
VH
WH
UL
VL
WL
拡大
UH
UL
tPWMMAX
tPWMMIN
ローサイド最大 PWM 幅: tPWMMAX=49.22µs typ.
ローサイド最小 PWM 幅: tPWMMIN=0.78µs typ.
(fPWM=20kHz 時)
Ver.2016-04-08
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(4)150°通電・逆転(FR=H)時
ハイサイド、ローサイドともに出力が H レベル時の通電期間が、120°通電時に対して前後 15°オーバーラップし
150°となります。
PWM 出力は、ローサイドで行われ、ハイサイドは 100%出力となります。
PWM DUTY の分割数は 63 段階です。
No.
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
1
2
3
4
5
6
60°
H1
H2
H3
UH
VH
WH
UL
VL
WL
拡大
WH
WL
tPWMMAX
tPWMMIN
ローサイド最大 PWM 幅: tPWMMAX=49.22µs typ.
ローサイド最小 PWM 幅: tPWMMIN=0.78µs typ.
(fPWM=20kHz 時)
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Ver.2016-04-08
NJU7388
■動作説明
(1)制御範囲
起動時は 120°通電で動作し、ホール信号の周波数が所定値を超えると 150°の通電角及び進み角の設定が有効
となります。
また、この通電モードの切り替えには、切り替わり時の誤動作を回避するためヒステリシスが設定されています。
120°から 150°に切り替わるホール周波数 fHALL(120-150)、
150°から 120°に切り替わるホール周波数 fHALL(150-120)は以下のようになります。
fHALL(120-150) [Hz] = fPWM [kHz] 0.222
fHALL(150-120) [Hz] = fPWM [kHz] 0.163
: fPWM=20kHz の場合、fHALL(120-150) = 20
: fPWM=20kHz の場合、fHALL(150-120) = 20
0.222 = 4.44 [Hz]
0.163 = 3.26 [Hz]
尚、通電角、進角のタイミング生成、及びロック保護状態の判定は、各ホール信号のエッジ間毎(60°毎)に行われま
す。
60°
H1
H2
H3
(2)ローサイド側出力(WL、VL、UL)
3 相モータの下アーム用出力で、トーテムポール構成です。
PWM 機能、および ILIMIT 機能はローサイド出力側で制御されます。
直接出力 FET を駆動できますが、出力電流定格は 10mA です。
定格を超える出力電流が必要な場合は、外付けにバッファ回路を構成してください。
出力直列抵抗はスイッチング時の過渡電流やリンギングを抑制します。
直接 FET を接続する場合は 500 Ω 程度を挿入してください。
(3)ハイサイド側出力(WH、VH、UH)
3 相モータの上アーム用出力で、トーテムポール構成です。
直接出力 FET を駆動できませんので、一段 NPN トランジスタを介した駆動回路を構成してください。
<動作波形例: VDD=5V, VM=12V, RM=4Ω, RLIM=2.5Ω>
120°通電期間
150°通電期間
H1+入力端子波形
(ホール IC 入力)
UL 出力端子波形
ILIMIT 設定値
U 相モータ電流波形
U 相モータ電圧波形
起動
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(4)ホール入力(H1+、H1-、H2+、H2-、H3+、H3-)
ホール素子信号用入力端子で、IC 内部で入力差動アンプ(ホールアンプ)に接続されます。
内部回路は電圧レベルが H+>H-で”H”、 H+<H-で”L”と検出します。
ホールアンプには最大 30mV の入力ヒステリシス電圧が設定されています。
そのため、ホールバイアス抵抗は 100mVp-p 以上の振幅が得られるように設定してください。
また、ホール信号のピーク値がホール入力端子同相入力電圧範囲 VICMIH を超えないようにしてください。
VICMIH
4.0V
0.6V
t
ホール信号には相電流切替による GND 変動や、出力信号経路のアンバランスなどが原因でノイズが重畳される
場合があります。 出力チャタリングなどの誤動作が発生する場合は、正負端子間に 1nF~100nF のフィルタコンデ
ンサを接続してください。
<ホール IC を使用する場合の回路例>
5V
Hall IC
R5
H1
R3
R1
10k
1k
VDD
信号振幅
NJU7388
H1
3.3V
H1+
2.8k
R4
20k
約0V
0V
H1-
t
信号振幅
3.3V
R2
1k
*H2とH3も同様
H1+
2.5V
H1-
1V
0.6V以上必要です
0V
t
(5)FG 出力
FG はモータ回転に比例した周期のパルスとして、H1 と同期した信号を出力します。
FG は絶対最大定格 7V のオープンドレイン出力ですので、5V までの電源に抵抗でプルアップしてください。
モータ電源(VM)には接続しないようご注意ください。
<FG 真理値表(H1 同期信号)>
●正転(FR=L)
●逆転(FR=H)
H1
H2
H3
FG
H1
H2
H3
FG
H
H
L
L
L
H
L
H
H
H
L
L
L
L
L
H
H
H
L
L
Hi-Z
Hi-Z
Hi-Z
L
H
L
L
L
H
H
L
L
H
H
H
L
H
H
H
L
L
L
L
Hi-Z
Hi-Z
Hi-Z
L
L
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Ver.2016-04-08
NJU7388
(6)VLA 入力(進み角機能)
モータは回転数が高くなると、電気的遅延の比率が大きくなる為、実効通電期間が短くなります。
これにより、効率の低下や高速回転化に影響を与えます。
進み角機能は、所定値より遅れる通電期間分を任意に補正させます。
<固定値設定>
VDD
VLA
<自動進角の応用例>
自動進角の応用として簡単な方法としては、回転数に準ずる VERR 電圧に連動するように VLA 電圧を設定しま
す。
①VERR=VLA 設定時
VERR電圧 対 進み角(理論値)
VERR
速度指令
進み角 [°]
VLA
②R1/R2 任意設定時
VERR
速度指令
R1
30
28.125
26.25
24.375
22.5
20.625
18.75
16.875
15
13.125
11.25
9.375
7.5
5.625
3.75
1.875
0
①VERR=VLA設定時
②R1/R2=0.9設定時
0
VLA
1
2
3
4
5
VERR電圧 [V]
R2
1
VERR
R1
1
R2
例)最大回転数 VERR=4.5V の時、進み角を 15°に設定する場合
進み角 15°の設定は、VLA 端子に 2.36V を印加する必要があります。
VLA
そのため、R1,R2 の比は、
R1
R2
VERR
1
VLA
4 .5
1 0.906
2.36
R2=10kΩ とすると、R1=9.1kΩ となります。
Ver.2016-04-08
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NJU7388
■アプリケーション回路例
5V
Reg
FG
VDD
+24V
VREF
UVLO
GND
H1+
H1-
H2+
H2UH
H3+
H3-
VH
VLA
Lead Angle
4Bit
A/D Conv.
Control
Logic
Output
Logic
WH
Motor
CT
N
S
Lock Det
S
N
UL
Clock
Generator
VL
FR
WL
VERR
6Bit
A/D
Conv.
+
-
PWM
Logic
ILIMIT
GND
*モータの回転中に FR 端子を切替えないでください。
回転方向を切替える際は、モータ回転停止後に FR 端子を切替えてください。
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■特性例
消費電流(IDD) 対 電源電圧(VDD)
PWM発振周波数(fPWM) 対 電源電圧(VDD)
Ta=25ºC, Io=0mA
3.0
Ta=25ºC
22
2.5
21
fPWM [kHz]
IDD [mA]
2.0
1.5
20
1.0
19
0.5
0.0
18
0
1
2
3
4
VDD [V]
5
6
7
4
H出力電圧(VOH) 対 出力電流(IO_SOURCE)
5.5
VDD [V]
6
6.5
7
VDD=5V, Ta=25ºC
0.2
VOL [V]
VOH [V]
5
L出力電圧(VOL) 対 出力電流(IO_SINK)
VDD=5V, Ta=25ºC
5
4.5
4.5
4
0.1
0
0
5
10
IO_SOURCE [mA]
0
5
IO_SINK [mA]
FG L出力電圧(VFGL) 対 FG出力電流(IFG)
ホール入力ヒステリシス電圧幅(VHYSIH) 対
ホール入力電圧範囲(VICMIH)
VDD=5V, Ta=25ºC
0.1
10
VDD=5V, Ta=25ºC
28
26
24
VHYSIH [mV]
VFGL [V]
22
0.05
20
18
16
14
12
10
8
0
0
Ver.2016-04-08
1
2
3
IFG [mA]
4
5
0
0.5
1
1.5
2 2.5 3
VICMIH [V]
3.5
4
4.5
5
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■特性例
消費電流(IDD) 対 接合部温度(Tj)
PWM発振周波数(fPWM) 対 接合部温度(Tj)
VDD=5V, Io=0mA
2.8
VDD=5V
24
2.6
22
fPWM [kHz]
IDD [mA]
2.4
2.2
20
2.0
18
1.8
1.6
16
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
-50
H出力電圧(VOH) 対 接合部温度(Tj)
4.9
0.08
4.8
0.06
4.7
4.6
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
VDD=5V, IO_SINK=3mA
0.1
VOL [V]
VOH [V]
0
L出力電圧(VOL) 対 接合部温度(Tj)
VDD=5V, IO_SOURCE=3mA
5
-25
0.04
0.02
4.5
0
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
ホール入力ヒステリシス電圧幅(VHYSIH) 対
接合部温度(Tj)
UVLO検出電圧(VDUVLO,VRUVLO) 対 接合部温度(Tj)
4.4
VDD=5V, VIH=2V
40
35
4.3
4.1
VDUVLO
4.0
VHYSIH [mV]
VDUVLO,VRUVLO [V]
30
VRUVLO
4.2
25
20
15
10
3.9
5
3.8
0
-50
- 20 -
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
Ver.2016-04-08
NJU7388
■特性例
ロック充放電電流(ICHGCT,IDCHGCT) 対 接合部温度(Tj)
ロック検出電圧(VHCT,VLCT) 対 接合部温度(Tj)
VDD=5V
5.0
4.5
3.5
VHCT
4.0
3.0
3.5
VHCT,VLCT [V]
ICHGCT, IDCHGCT [µA]
VDD=5V
4.0
3.0
2.5
2.0
1.5
2.5
2.0
1.5
VLCT
1.0
1.0
0.5
0.5
0.0
0.0
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
-50
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
入力プルダウン抵抗(RVLA, RVERR) 対 接合部温度(Tj)
電流検出電圧(VDETLIM) 対 接合部温度(Tj)
VDD=5V
0.6
-25
130
0.58
120
0.56
RVLA, RVERR [kΩ]
VDETLIM [V]
0.54
0.52
0.5
0.48
0.46
110
100
90
0.44
0.42
80
0.4
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
-50
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
入力プルダウン抵抗(RFR) 対 接合部温度(Tj)
140
RFR [kΩ]
130
120
110
100
90
-50
Ver.2016-04-08
-25
0
25
50 75
Tj [ºC]
100 125 150
- 21 -
NJU7388
<注意事項>
このデータブックの掲載内容の正確さには
万全を期しておりますが、掲載内容について
何らかの法的な保証を行うものではありませ
ん。とくに応用回路については、製品の代表
的な応用例を説明するためのものです。また、
工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴
うものではなく、第三者の権利を侵害しない
ことを保証するものでもありません。
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