NJM2516 47µF 出力コンデンサ対応 LPF 内蔵広帯域 3ch ビデオドライバ ■ 概要 NJM2516 は HD 信号用の LPF を内蔵した 3ch ビデオドライバです。 独自開発の ASC(Advanced SAG Correction)回路により、外付け出力コ ンデンサを 47µF に小容量化することができますので、省スペース化に貢 献します。 NJM2516 では DC カットの出力コンデンサを使用するため、出力コン デンサレスタイプのビデオドライバで懸念されるショート時の不安やチャ ージポンプ回路のノイズの心配は不要です。 主にコンポーネント信号用を目的としておりますので、HD 信号出力 に対応する映像機器に最適です。 ■ 特徴 ● 電源電圧 ● 出力コンデンサ ● Y,Pb,Pr 入力 ● 6dB アンプ ● 75Ωドライバ ● LPF 内蔵 ● パワーセーブ回路内蔵 ● バイポーラ構造 ● PKG ■ 外 形 NJM2516VC3 4.5∼9.5V 47µF Y,Pb,Pr 13.5MHz/ 30MHz (切り替え SW 内蔵) SSOP20-C3 ■ ブロック図 GND 13.5MHz LPF YIN 0.1µF CLAMP V+ 6dB 75ΩDRV 75Ω YOUT 47µF + 30MHz LPF YSAG ASC PbIN 13.5MHz LPF 1µF 30MHz LPF BIAS 6dB 75ΩDRV SREFY SSIGY 75Ω PbOUT47µF + PbSAG ASC SREFPb SSIGPb PrIN 13.5MHz LPF 1µF 30MHz LPF BIAS 6dB 75ΩDRV 75Ω PrOUT 47µF + PrSAG ASC LPFSW Ver.1 SREFPr SSIGPr PS -1- NJM2516 ■ 絶対最大定格(Ta=25℃) 電 消 動 保 項目 源 電 費 電 作 温 存 温 圧 力 度 度 記号 V+ PD Topr Tstr 最大定格 10.0 1500 -40 ∼ +85 -40 ∼ +150 単位 V mW ℃ ℃ ※EIA/JDAC 仕様基板 ( 114.3×76.2×1.6mm,4 層,FR-4)実装時 ■ 推奨動作条件 項目 動作電源電圧 ■ 電気的特性 費 電 条件 最小 4.5 標準 - 最大 9.5 単位 V 最小 標準 最大 単位 無信号時 - 40 60 mA - 0.8 1.4 mA + V + (Ta=25℃, V =5.0V, 150Ω終端。特に指定無き場合左記条件とする) 項目 消 記号 Vopr 記号 流 ICC 条件 パワーセーブ時 消 費 電 流 Isave 無信号時,パワーセーブ時 最大出力レベル Vom 100kHz 正弦波信号入力,THD=1% 2.4 - - Vp-p Gv 1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力 5.5 6.0 6.5 dB ΔGvI 1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力 -0.25 0 +0.25 dB GfSD13.5M 13.5MHz/1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力 -1.0 0 1.0 dB GfSD54 M 54MHz/1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力 - -40.0 -24.0 dB GfHD30M 30MHz/1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力 GfHD74M 74MHz/1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力 電 圧 利 得 入 力 端 子 間 電 圧 利 得 差 LPF 特性 1 LPF 特性 2 dB - -40.0 -24.0 dB - 0.5 - % - 0.3 - deg - 80 - dB VthH 2.5 - V+ V VthL 0 - 1.0 V 微 分 利 得 DG 微 分 位 相 DP S / N 比 SN SW 切り替え HIGH レベル SW 切り替え LOW レベル -2.0 (YIN)1.0Vp-p, (PBIN,PRIN)0.7Vp-p, 10step ビデオ信号入力 (YIN)1.0Vp-p, (PBIN,PRIN)0.7Vp-p, 10step ビデオ信号入力 (YIN)1.0Vp-p, (PBIN,PRIN)0.7Vp-p, ホワイトビデオ信号入力 帯域 100kHz∼6MHz,75Ω終端 SW 流入電流 H IthH V=5V - - 120 µA SW 流入電流 L IthL V=0.3V - - 8.0 µA Ver.1 -2- NJM2516 ■ 制御端子説明 端子 PS LPF 制御 備考 H パワーセーブ:OFF 動作状態 L パワーセーブ:ON ミュート状態 OPEN パワーセーブ:ON ミュート状態 H 30MHz LPF L 13.5MHz LPF OPEN 13.5MHz LPF ■ピン配置 Ver.1 1 20 2 19 3 18 4 17 5 1. YIN 11. PROUT 2. PBIN 12. GND2 3. PRIN 13. PBOUT 16 4. SREFPB 14. LPFSW 6 15 5. PBSAG 15. YOUT 7 14 6. SSIGPB 16. V+ 7. GND1 17. PS 8 13 8. SREFPR 18. SSIGY 9 12 9. PRSAG 19. YSAG 10 11 10. SSIGPR 20. SREFY -3- NJM2516 ■ 測定回路図 75Ω YIN 2 PBIN SREFY 20 YSAG 19 68kΩ 1µF 68kΩ 0.1µF 1µF 75Ω 3 PRIN 4 SREFPB 5 PBSAG SSIGY 18 1µF 75Ω 1µF 1 0.1µF 68kΩ PS 17 V+ 16 0.1µF 0.1µF VCC 47µF 68kΩ 6 Ver 1 + 1µF 68kΩ 0.1µF 68kΩ SSIGPR YOUT 15 7 GND1 LPFSW 14 8 SREFPR PBOUT 13 9 PRSAG GND2 12 10 SSIGPR PROUT 11 + 47µF 75Ω 75Ω 75Ω 75Ω 75Ω 75Ω + 47µF + 47µF -4- NJM2516 ■ 応用回路図 75Ω YIN 2 PBIN SREFY 20 YSAG 19 68kΩ 1µF 68kΩ 0.1µF 1µF 75Ω 3 PRIN 4 SREFPB 5 PBSAG SSIGY 18 1µF 75Ω 1µF 1 0.1µF 68kΩ PS 17 V+ 16 0.1µF 0.1µF + 47µF VCC 68kΩ 6 SSIGPR YOUT 15 + 47µF 75Ω + 7 GND1 LPFSW 14 8 SREFPR PBOUT 13 47µF 75Ω + 47µF 75Ω + 1µF 68kΩ 0.1µF 68kΩ 47µF 9 PRSAG GND2 12 10 SSIGPR PROUT 11 75Ω + 47µF 75Ω + 47µF 75Ω ■使用上の注意 出力(11pin,13pin,15pin)にセラミックコンデンサを用いる場合、セラミックコンデンサの種類によっては、低周波 帯域での静電容量低下が発生する可能性があります。 セラミックコンデンサの容量低下が発生した場合、サグが発生する可能性があります。 ご使用されるセラミックコンデンサの容量低下を考慮した定数にて、十分な検証をお願い致します。 Ver 1 -5- NJM2516 ■クランプ回路について (1)シンクチップクランプの動作 入力回路のシンクチップクランプ回路について説明します。シンクチップクランプ回路(以下ではクランプ回路) は、ビデオ信号の最低電位であるシンクチップを一定の電位に保つように動作します。 クランプ回路は、外付けの入力コンデンサ Cin の充放電を行う回路であり、ビデオ信号のシンクチップで外付け の入力コンデンサ Cin に電荷を充電し、シンクチップの電位を固定します。ビデオ信号のシンクチップ以外の期間 は、IC 内部への微小な放電電流によりコンデンサ Cin から電荷を放電します。 このようにクランプ回路はビデオ信号の 1 水平期間毎に入力コンデンサ Cin の充放電行うことでビデオ信号のシ ンクチップを一定の電位に固定します。 ビデオ信号のシンクチップ部以外の期間では、微小な放電電流によって入力コンデンサ Cin から電荷を放電しま す。この放電による電位低下は入力コンデンサ Cin の大きさに依存します。入力コンデンサの値を小さくすると H サグと呼ばれる歪が発生します。このため、入力コンデンサの容量は 0.1uF 以上にしてください。 【クランプ回路】 【Vin 端子の信号波形】 (A)Cin が大きい場合 (B)Cin が小さい場合(H サグの発生) (2)クランプ回路の入力インピーダンス クランプ回路の入力インピーダンスは、入力コンデンサへの充電期間と放電期間で異なります。充電期間の入力 インピーダンスは、数 kΩです。一方、放電期間の入力インピーダンスは、微小な放電電流が IC 内部に流れるため、 非常に高く数 MΩです。このように入力インピーダンスはクランプ回路の動作状態によって変わります。 (3)信号源のインピーダンス 入力端子に接続する信号源のインピーダンスは 200Ω以下としてください。信号源のインピーダンスが大きい場 合には信号が歪んでしまうことがあります。信号源のインピーダンスが大きい場合には、インピーダンス変換用に バッファを挿入するようにお願いします。 -6- NJM2516 <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 -7-