NJM2512 データシート

NJM2512
47F 出力コンデンサ対応 LPF 内蔵 1ch ビデオドライバ
■特長
■概要
+
・動作電源電圧 V =+3.0 to +6.0V
・出力コンデンサ 47µF
・6dB アンプ、75Ωドライバ内蔵
・LPF 内蔵
0dBtyp.@4.5MHz
-33dBtyp. @19MHz
・パワーセーブ回路内蔵
・バイポーラ構造
・外径
TVSP8
NJM2512 は LPF を内蔵した 1ch ビデオアンプです。
当社オリジナルの ASC(Advanced SAG Correction)回路
により、従来の外付け出力コンデンサを小容量化
(47F)、省スペース化に貢献しております。
NJM2512 ではコンデンサを使用するため、コンデンサ
レスビデオアンプで懸念されるショート時の不安や、
チャージポンプのノイズに心配する必要がありません。
NJM2512 はあらゆるビデオアプリケーションに幅広く
ご使用いただけます。
■アプリケーション
■応用回路図
・車載カメラ
・カーナビゲーション
1
SSIGV
VCC
8
0.1µF
0.1µF
68kΩ
1µF
68kΩ
2
VSAG
VOUT
7
75Ω
SREFV
4
VIN
PS
6
GND
5
VCC
47µF
+
47µF
3
+
75Ω
0.1µF
■ブロック図
GND
VCC
6dB
VIN
75ΩDRV
4.5MHz
LPF
+
0.1µF
VOUT
47µF 75Ω
75Ω
+
VSAG
CLAMP
68kΩ
1µF
68kΩ
0.1µF
SREFV
ASC
SSIGV
PS
Ver.11
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-1-
NJM2512
■電圧利得 バリエーション
電圧利得
12dB
品名
NJM2512A
■端子配置図
1
8
2
7
3
6
4
5
端子番号
端子名
機能
1
SSIGV
サグ補正端子
2
VSAG
サグ補正端子
3
SREFV
サグ補正端子
4
VIN
ビデオ信号入力端子
5
GND
GND 端子
6
PS
パワーセーブ端子
7
VOUT
ビデオ信号出力端子
8
VCC
電源端子
■品名の付け方
■オーダーインフォメーション
製品名
NJM2512RB1
パッケージ
TVSP8
RoHS
○
HalogenFree
-(※)
めっき組成
マーキング
Sn-2Bi
2512
製品重量
(mg)
18
最低発注数量
(pcs)
2,000
※”-“は未評価です。詳細は営業にお問い合わせください。
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-2-
NJM2512
■絶対最大定格
項目
記号
定格
単位
電源電圧
VCC
7.0
V
消費電力(Ta=25℃)
PD
580 *1)
mW
動作温度
Topr
-40 to 85
°C
保存温度
Tstg
-40 to 150
°C
*1) EIA/JDAC 仕様基板 ( 114.3×76.2×1.6mm,2 層,FR-4)実装時
■推奨動作条件
項目
記号
値
単位
動作電源電圧
Vopr
3.0 to 6.0
V
■消費電力−周囲温度特性例
Power Dissipation Pd [mW]
800
600
400
200
0
0
50
100
150
Ambient Temperature Ta [˚C]
Ver.11
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-3-
NJM2512
■電気的特性(Ta=25℃, VCC =3.3V, 150Ω 終端 特に指定無き場合左記条件とする)
項目
記号
消費電流
パワーセーブ時
消 費 電 流
最大出力レベル
Icc
電圧利得
最小
標準
最大
単位
無信号時
-
10
15
mA
Isave
無信号時,パワーセーブ時
-
20
50
µA
Vom
100KHz 正弦波信号入力,THD=1%
2.2
-
-
Vp-p
1MHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力
5.5
6.0
6.5
dB
Gf4.5M
4.5MHz/100KHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力
-0.6
-0.1
+0.4
Gf19M
19MHz/100kHz, 1.0Vp-p 正弦波信号入力
-
-33.0
-23.0
Gv
LPF 特性
条件
dB
微分利得
DG
VIN=1.0Vp-p, 10step ビデオ信号入力
-
0.5
-
%
微分位相
DP
-
0.5
-
deg
S/N 比
SN
VIN=1.0Vp-p, 10step ビデオ信号入力
VIN=1.0Vp-p,100%ホワイトビデオ信号入力
帯域 100KHz∼6MHz,75Ω終端
-
60
-
dB
パワーセーブ切替
H レ ベ ル
パワーセーブ切替
L
レ ベ ル
SW 流入電流 H
SW 流入電流 L
VthH
IC 動作
1.8
-
V
+
V
VthL
IC 待機
0
-
0.3
V
IthH
IthL
V=3V
V=0.3V
-
-
300
5
µA
µA
■制御端子説明
端子
制御
H
PS
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備考
パワーセーブ:OFF 動作状態
L
パワーセーブ:ON ミュート状態
OPEN
パワーセーブ:ON ミュート状態
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NJM2512
■測定回路図
1
SSIGV
VCC
8
0.1µF
0.1µF
68kΩ
1µF
68kΩ
2
VSAG
VOUT
7
75Ω
Ver.11
SREFV
4
VIN
PS
6
GND
5
47µF
VCC
+
47µF
3
+
75Ω
75Ω
0.1µF
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-5-
NJM2512
■応用回路図 1
1
SSIGV
VCC
8
+
0.1µF
0.1µF
68kΩ
1µF
68kΩ
2
VSAG
VOUT
SREFV
4
VIN
PS
6
GND
5
VCC
+
7
47µF
3
47µF
75Ω
0.1µF
75Ω
■応用回路図 2(2 系統ドライブ)
1
SSIGV
VCC
8
0.1u
0.1u
68k
2
VSAG
VOUT
7
47u
+
+
47u
VCC
75Ω
+
1u
47u
68k
75Ω
3
SREFV
4
VIN
PS
6
GND
5
75Ω
0.1u
注) 出力(7pin)にセラミックコンデンサを用いる場合、セラミックコンデンサの種類によっては、低周波帯域での静電容量低下が
発生する可能性があります。
セラミックコンデンサの容量低下が発生した場合、サグが発生する可能性があります。
ご使用されるセラミックコンデンサの容量低下を考慮した定数にて、十分な検証をお願い致します。
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-6-
NJM2512
 端子説明
端子番号
端子名
機能
内部等価回路
端子電圧
VCC
150
1
SSIVG
150
サグ補正端子
1.4V
150
GND
VCC
2
VSAG
サグ補正端子
7.5k
c
150
1.4V
GND
VCC
150
3
SREFV
サグ補正端子
1.4V
GND
VCC
150
4
VIN
ビデオ信号入力端子
1.4V
GND
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-7-
NJM2512
 端子説明
端子
端子名
5
GND
機能
内部等価回路
端子電圧
GND 端子
-
-
49k
c
6
PS
パワーセーブ制御端子
-
125k
GND
VCC
7.7k
7
VOUT
ビデオ信号出力端子
c
0.7V
GND
8
Ver.11
VCC
電源端子
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-
-
-8-
NJM2512
■特性例
Gain vs Frequency
20
10
0
Gv(dB)
-10
-20
-30
-40
-50
-60
1.E+05
1.E+06
1.E+07
Frequency(Hz)
1.E+08
ICC vs Voltagel
Isave vs Voltagel
1
0.9
0.8
40
Icc(mA)
Icc(mA)
0.7
20
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
0
2.8
3.2
3.6
4
4.4
4.8
5.2
5.6
6
2.8
3.2
3.6
4
VCC(V)
5.2
5.6
6
5.2
5.6
Gv vs Voltagel
VOM vs Voltagel
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
4.4 4.8
VCC(V)
7
Gv(dB)
VOM(V)
6.5
6
5.5
5
2.8
3.2
3.6
4
4.4
4.8
5.2
5.6
6
2.8
3.2
3.6
4
4.4
4.8
VCC(V)
VCC(V)
Ver.11
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6
NJM2512
■特性例
Gf 19MHz vs Voltagel
Gf 4.5MHz vs Voltagel
0.5
-35
Gf(dB)
-30
Gf(dB)
1
0
-0.5
-40
-45
-1
-50
2.8 3.2 3.6
4
4.4 4.8 5.2 5.6
6
2.8 3.2 3.6
4
VCC(V)
DP vs Voltagel
2
DP(deg)
DG(%)
6
VCC(V)
DG vs Voltagel
2
4.4 4.8 5.2 5.6
1
0
1
0
2.8
3.2
3.6
4
4.4
4.8
5.2
5.6
6
2.8
VCC(V)
3.2
3.6
4
4.4 4.8
VCC(V)
5.2
5.6
6
S/N vs Voltagel
80
SN(dB)
70
60
50
40
2.8
3.2
3.6
4
4.4
4.8
5.2
5.6
6
VCC(V)
Ver.11
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- 10 -
NJM2512
■特性例
3
2.5
2.5
2
2
VthL(V)
VthH(V)
VthH vs Voltagel
3
1.5
1.5
1
1
0.5
0.5
0
2.8
3.2
3.6
4
4.4 4.8
VCC(V)
5.2
5.6
VthL vs Voltagel
0
6
2.8
3.2
3.6
4
4.4
4.8
5.2
5.6
6
5.6
6
VCC(V)
IthH vs Voltagel
200
190
7
180
170
6
160
5
IthL(uA)
IthH(uA)
IthL vs Voltagel
8
150
140
4
3
130
2
120
1
110
100
0
2.8
3.2 3.6
4
4.4
4.8 5.2
5.6
6
2.8
3.2
VCC(V)
Ver.11
3.6
4
4.4
4.8
5.2
VCC(V)
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- 11 -
NJM2512
■特性例
Isave vs Temperature
ICC vs Temperature
50
30
40
Icc(uA)
Icc(mA)
20
30
20
10
10
0
0
-50
0
50
100
Temperature(0C)
150
-50
VOM vs Temperature
0
50
100
Temperature(0C)
150
Gv vs Temperature
6
7
5
6.5
Gv(dB)
VOM(V)
4
3
2
6
5.5
1
5
0
-50
-50
0
50
100
50
100
150
Temperature(0C)
Temperature(0C)
Gf 19MHz vs Temperature
Gf 4.5MHz vs Temperature
-20
0.5
-30
Gf(dB)
1
Gf(dB)
0
150
0
-0.5
-40
-50
-1
-60
-50
0
50
100
150
-50
Temperature(0C)
Ver.11
0
50
100
150
Temperature(0C)
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- 12 -
NJM2512
■特性例
DG vs Temperature
DP vs Temperature
2
DP(deg)
DG(%)
2
1
1
0
-50
0
50
100
150
0
-50
0
50
Temperature(0C)
100
150
Temperature(0C)
S/N vs Temperature
80
SN(dB)
70
60
50
40
-50
0
50
100
Temperature(0C)
150
3
2.5
2.5
2
2
VthL(V)
VthH(V)
VthH vs Temperature
3
1.5
1.5
1
1
0.5
0.5
0
0
-50
Ver.11
0
50
100
Temperature(0C)
150
VthL vs Temperature
-50
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0
50
100
Temperature(0C)
150
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NJM2512
■特性例
IthL vs Temperature
IthH vs Temperature
200
8
190
7
180
6
160
IthL(uA)
IthH(uA)
170
150
140
130
5
4
3
2
120
1
110
0
100
-50
0
50
100
150
-50
Ver.11
0
50
100
150
Temperature(0C)
Temperature(0C)
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NJM2512
■クランプ回路について
(1)シンクチップクランプの動作
入力回路のシンクチップクランプ回路について説明します。シンクチップクランプ回路(以下ではクランプ回路)は、
ビデオ信号の最低電位であるシンクチップを一定の電位に保つように動作します。
クランプ回路は、外付けの入力コンデンサ Cin の充放電を行う回路であり、ビデオ信号のシンクチップで外付けの入力
コンデンサ Cin に電荷を充電し、シンクチップの電位を固定します。ビデオ信号のシンクチップ以外の期間は、IC 内部への
微小な放電電流によりコンデンサ Cin から電荷を放電します。
このようにクランプ回路はビデオ信号の 1 水平期間毎に入力コンデンサ Cin の充放電行うことでビデオ信号のシンクチッ
プを一定の電位に固定します。
ビデオ信号のシンクチップ部以外の期間では、微小な放電電流によって入力コンデンサ Cin から電荷を放電します。この
放電による電位低下は入力コンデンサ Cin の大きさに依存します。入力コンデンサの値を小さくすると H サグと呼ばれる歪
が発生します。このため、入力コンデンサの容量は 0.1uF 以上にしてください。
【クランプ回路】
【Vin 端子の信号波形】
(A)Cin が大きい場合
(B)Cin が小さい場合(H サグの発生)
(2)クランプ回路の入力インピーダンス
クランプ回路の入力インピーダンスは、入力コンデンサへの充電期間と放電期間で異なります。充電期間の入力インピー
ダンスは、数 kΩです。一方、放電期間の入力インピーダンスは、微小な放電電流が IC 内部に流れるため、非常に高く
数 MΩです。このように入力インピーダンスはクランプ回路の動作状態によって変わります。
(3)信号源のインピーダンス
入力端子に接続する信号源のインピーダンスは 200Ω以下としてください。信号源のインピーダンスが大きい場合には信号が
歪んでしまうことがあります。信号源のインピーダンスが大きい場合には、インピーダンス変換用にバッファを挿入するようにお願
いします。
Ver.11
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- 15 -
NJM2512
■ASC(Advanced SAG Correction)回路について
Advanced SAG Correction 回路は当社独自のサグ補正技術(特許)であり、従来のサグ補正回路よりも出力カップリングコンデ
ンサを小さくすることができます。ASC 回路を使用すれば、省スペース化に貢献し、出力コンデンサレスのビデオアンプで懸念さ
れる出力ショート時の不安も無くなります。
以下では、次の 4 項目について説明します。
(1)ASC 回路の概要
(2)外付け回路の設定方法
(3)2 系統ドライブ時の回路例
(4)使用上の注意事項
(1)ASC 回路の概要
サグは出力カップリングコンデンサと負荷抵抗により構成されるハイパスフィルタによって、信号の低周波成分が減衰すること
で引き起こされます。ASC 回路は信号の低周波成分を増幅し、ハイパスフィルタによる低周波成分の減衰を補正するように動作
します。
下図は ASC 周辺回路を表しています。
SAG 端子は、サグを補正するための信号出力端子です。抵抗 R1 とコンデンサ C1 のローパスフィルタは、OUT 端子に接続さ
れる出力カップリングコンデンサと負荷抵抗 RL で構成するハイパスフィルタを打ち消すように構成し、SSIG 端子に接続されます。
SSIG 端子に入力される信号を IC 内部で処理することにより、サグを補正する信号を生成します。
ASC 回路は信号の低周波成分を増幅するため、広いダイナミックレンジを必要とします。抵抗 R2 とコンデンサ C2 のローパス
フィルタは、信号の APL(Average Picture Level)電圧を生成し、SREF 端子に入力します。この SREF 端子電圧を使用して、IC 内
部の電圧を最適化しています。
ASC 回路は、SSIG 端子と SREF 端子の信号を処理することによって、サグ補正波形を生成します。サグ補正成分が大きい場
合、IC のダイナミックレンジを超えてしまう場合があります。ASC 回路は、サグ補正回路によってダイナミックレンジを超える場合
にサグ補正機能の動作を停止します。このため、信号がダイナミックレンジ内に収まり、クリップされることを防いでいます。
【ASC 周辺回路図】
OUT1
Ver.11
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- 16 -
NJM2512
(2)外付け回路の設定方法
ASC 周辺回路の定数設定手順について説明します。
1: OUT 端子の出力コンデンサ COUT と抵抗 RL で構成されるハイパスフィルタのカットオフ周波数 fcout を求めます。
(出力コンデンサ COUT は、47uF 以上にする必要があります。)
fcout 
1
2  COUT  RL
2: 抵抗 R1(>10kΩ)とコンデンサ C1 で構成するローパスフィルタのカットオフ周波数 fc1 が fcout と同じになる
ように R1 と C1 を設定します。
fc1 
1
 fcout
2  C1  R1
3: 抵抗 R2(>10kΩ)とコンデンサ C2 で構成するローパスフィルタはカットオフ周波数 fc2 が 3Hz 以下となるよう
にします。
fc 2 
1
3
2  C 2  R 2
4: 抵抗 R1 と R2 の合成抵抗 R1//R2 が 5kΩ 以上であること確認して、サグ特性など問題ないか確認します。
【定数設定例】
上記手順に従って、出力コンデンサ COUT=47uF、抵抗 RL=150Ω とした場合の定数を設定します。
① OUT 端子のコンデンサ 47uF と抵抗 150Ω で構成されるハイパスフィルタのカットオフ周波数を求めます。
fcout 
1
1

 22.6[Hz]
2  COUT  RL 2  47u  150
② 抵抗 R1(>10kΩ)とコンデンサ C1 の LPF のカットオフ周波数 fc1 が、fcout と同じになるようにします。コンデンサ C1 を
0.1uF とすると、以下のようになります。
1
1

 22.6
2  C1 R1 2  0.1u  R1
1
R1 
 70.4[k]  68[k]
2  0.1u  22.6
fc1 
抵抗 R1 の計算結果は 70.4[kΩ]になりますが、E6 系列で入手できる 68kΩ とします。
③ 抵抗 R2(>10kΩ)とコンデンサ C2 の LPF カットオフ周波数 fc2 は 3Hz 以下となるようにします。
コンデンサ C2 を 1uF とすると、以下のようになります。
1
1

3
2  C 2  R 2 2  1u  R 2
1
R2 
 53[k]  68[k]
2  1u  3
fc 2 
抵抗 R2 の計算結果は、53kΩ 以上にする必要があるため、抵抗 R1 と同じ 68kΩ とします。
④ R1 と R2 の合成抵抗が 5kΩ 以上であること確認します。
R1// R 2  68k // 68k  34k
定数決定後、各特性で問題ないことを確認してください。
(本設定例は、データシートの測定回路図と同じとなります。)
Ver.11
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NJM2512
(3)2 系統ドライブ時の回路例
2 系統ドライブの回路例を下図に示します。2 系統出力の場合には、出力コンデンサは COUTa と COUTb の 2 つが必要になり
ます。また、出力コンデンサ(COUTa、COUTb)と抵抗(RLa、RLb)で構成するハイパスフィルタのカットオフ周波数が同じになる
ようにしてください。
fcout 
1
1

2  COUTa  RLa 2  COUTb  RLb
SAG 端子、SSIG 端子、SREF 端子の素子定数は、前項の設定方法に従って設定してください。
【2 系統ドライブの周辺回路図】
RLb=RL1b+RL2b
COUTb
RL1b
COUTa
RL1a
OUT
ASC
DRV
RLa=RL1a+RL2a
SSIG
SREF
RL2a
RL2b
SAG
R2
C2
R1
C1
(4)使用上の注意事項
・SAG 端子に接続する抵抗値 R(=R1//R2)は、5kΩ 以上としてください。
抵抗値が小さいと OUT 端子に出力される信号が歪む場合があります。
・SAG 端子と SREF 端子、SSIG 端子の配線は、なるべく短くするようにしてください。
これらの端子にノイズが混入すると、OUT 端子に出力される信号にノイズが混入します。
・セラミックコンデンサを使用する場合には、DC バイアス特性の良いコンデンサを使用してください。
セラミックコンデンサは、印可される DC 電圧によって容量値が変動します。この特性を DC バイアス特性といいます。
セラミックコンデンサを使用する場合には、この DC バイアス特性によって所望の容量値と実際の容量値がずれてしまい、
サグ補正機能がうまく働かない場合があります。
・外付け素子の定数を設定してもサグ補正機能が働かない場合があります。
サグ補正成分が大きい場合、信号が IC のダイナミックレンジを超える波形となります。
ASC 回路は、ダイナミックレンジを超えて信号がクリップすることを防ぐためにサグ補正機能を停止します。
この場合には、電源電圧を高くするか、出力コンデンサを大きくして各素子定数を変更してください。
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NJM2512
Cout=100uF,R1=R2=150kΩ,
C1=0.1uF,C2=1uF
Vcc=5.0V
Vcc=3.0V
■参考資料【サグ特性例】
入力信号:バウンス信号(IRE0%、IRE100%、30Hz)、負荷:RL=150Ω
波形=黄:入力信号、緑:OUT 信号、紫:OUT1 信号、赤:サグ補正停止期間
Cout=33uF,R1=R2=51kΩ,
Cout=47uF,R1=R2=68kΩ,
C1=0.1uF,C2=1uF
C1=0.1uF,C2=1uF
電源電圧が低い場合及び出力コンデンサが小さい場合、信号が OUT 端子のダイナミックレンジを超えてクリップすること
を防ぐため、サグ補正機能が停止します。
Cout=100uF,R1=R2=150kΩ,
C1=0.1uF,C2=1uF
Vcc=5.0V
Vcc=3.0V
入力信号:白 100%、負荷:RL=150Ω
波形=黄:入力信号、緑:OUT 信号、紫:OUT1 信号
Cout=33uF,R1=R2=51kΩ,
Cout=47uF,R1=R2=68kΩ,
C1=0.1uF,C2=1uF
C1=0.1uF,C2=1uF
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Cout=100uF,R1=R2=150kΩ,
C1=0.1uF,C2=1uF
Vcc=5.0V 黒白
Vcc=5.0V 白黒
■参考資料【白黒変動特性例】
入力信号:白黒信号、負荷:RL=150Ω
波形=黄:入力信号、緑:OUT 信号、赤:OUT1 信号
Cout=33uF,R1=R2=51kΩ,
Cout=47uF,R1=R2=68kΩ,
C1=0.1uF,C2=1uF
C1=0.1uF,C2=1uF
白黒変動時には APL 変動によって、DC レベルが変動します。DC レベルの変化速度は Cout の容量値に依存します。
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■パッケージ外形図
TVSP8
0~10°
2.9±0.1
1
0.55±0.1
4.0±0.2
5
2.8±0.1
8
4
+0.05
0.127-0.03
0.65
0.1±0.05
1.0MAX
0.475±0.1
0.08
0.2±0.05
0.05 M
■ランドパターン
PKG
TVSP8
b
b
0.23
l
1.00
c
1.95
e
e1
3.50
0.65
l
c
注)本フットパターンは例です。基板設計の際には御社での実装検討を十分行って下さい。
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単位 : mm
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■包装仕様
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■推奨実装方法
リフローはんだ法
*リフロー温度プロファイル
f
260℃
e
230℃
220℃
d
180℃
150℃
常温
a
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b
c
a:温度上昇勾配 :
b:予備加熱温度 :
時間 :
c:温度上昇勾配 :
d:実装領域 A 温度 :
時間 :
e:実装領域 B 温度 :
時間 :
f:ピーク温度
:
g:冷却温度勾配 :
1∼4℃/s
150∼180℃
60∼120s
1∼4℃/s
220℃
60s 以内
230℃
40s 以内
260℃以下
1∼6℃/s
g
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■注意事項
1. 当社は、製品の品質、信頼性の向上に努めておりますが、半導体製品はある確率で故障が発生することがありますので、当
社半導体製品の故障により結果として、人身事故、火災事故、社会的な損害等を生じさせることのないように、お客様の責任
においてフェールセーフ設計、冗長設計、延焼対策設計、誤動作防止設計等の安全設計を行い、機器の安全性の確保に十
分留意されますようお願いします。
2. このデータシートの掲載内容の正確さには万全を期しておりますが、掲載内容について何らかの法的な保証を行うものでは
ありません。とくに応用回路については、製品の代表的な応用例を説明するためのものです。また、工業所有権その他の権
利の実施権の許諾を伴うものではなく、第三者の権利を侵害しないことを保証するものでもありません。
このデータシートに記載されている商標は、各社に帰属します。
3. このデータシートに掲載されている製品を、特に高度の信頼性が要求される下記の機器にご使用になる場合は、必ず事前に
当社営業窓口までご相談願います。
· 航空宇宙機器
· 海底機器
· 発電制御機器 (原子力、火力、水力等)
· 生命維持に関する医療装置
· 防災/ 防犯装置
· 輸送機器 (飛行機、鉄道、船舶等)
· 各種安全装置
4. このデータシートに掲載されている製品の仕様を逸脱した条件でご使用になりますと、製品の劣化、破壊等を招くことがあり
ますので、なさらないように願います。仕様を逸脱した条件でご使用になられた結果、人身事故、火災事故、社会的な損害等
を生じた場合、当社は一切その責任を負いません。
5. このデータシートに掲載されている製品の仕様等は、予告なく変更することがあります。ご使用にあたっては、納入仕様書の
取り交わしが必要です。
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