日本語版

低価格、高速
レールtoレール出力オペアンプ
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
特長
ピン配置
ADA4851-1
6
+VS
–VS 2
5
POWER DOWN
+IN 3
4
–IN
VOUT 1
05143-001
高速
−3dB帯域幅:130MHz
スルーレート:375V/μs
セトリング時間(0.1%)
:55ns
優れたビデオ性能
0.1dB平坦性:11MHz
微分ゲイン:0.08%
微分位相:0.09°
+3V、+5V、±5Vの電源で完全に仕様を規定
レールtoレール出力
出力振幅:各電源レールから60mV以内
低電圧オフセット:0.6mV
幅広い電源電圧範囲:3∼10V
低消費電流:2.5mA / 1アンプ
パワーダウン・モード
省スペースのパッケージ:SOT-23-6、TSSOP-14、MSOP-8
上面図(実寸ではありません)
図1. ADA4851-1、6ピンSOT-23(RJ-6)
ADA4851-2
8
+VS
–IN1 2
7
OUT
+IN1 3
6
–IN2
–VS 4
5
+IN2
上面図
(実寸ではありません)
05143-058
OUT1 1
図2. ADA4851-2、8ピンMSOP(RM-8)
VOUT 1 1
アプリケーション
14
VOUT 4
–IN 1
2
13
–IN 4
+IN 1
3
12
+IN 4
ADA4851-4
+VS 4
+IN 2 5
11 –VS
上面図
(実寸ではありません)
10 +IN 3
–IN 2
6
9
–IN 3
VOUT 2
7
8
VOUT 3
05143-054
民生用ビデオ機器
業務用ビデオ機器
ビデオ・スイッチ
アクティブ・フィルタ
図3. ADA4851-4、14ピンTSSOP(RU-14)
概要
ADA4851-1(シングル)/ADA4851-2(デュアル)/ADA4851-4(クワッド)
ADA4851ファミリーは、拡張工業用温度範囲(3)
(−40∼+125℃)
で動
は低価格、高速、電圧帰還型のレールtoレール出力オペアンプです。低
価格にもかかわらず、全体的に優れた性能と高い融通性を発揮します。
作するように設計されています。
4
るように設計されています。入力振幅の範囲は負の電源レールの下側
200mVから正の電源レールの下側2.2Vまでで、真の単電源動作が可
能となっています。一方、出力側では、負の電源レールの上側60mVか
ら正の電源レールの下側60mVまでの振幅動作が可能となっています。
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
ADA4851ファミリーは、+3Vから±5Vまでの範囲の電源電圧で動作す
G = +1
VS = 5V
RL = 1kΩ
CL = 5pF
3
2
1
0
–1
–2
–3
–4
これらのアンプは低価格、優れた微分ゲイン
(0.08%)
と微分位相
(0.09°
)
、
–5
および11MHzまでの0.1dB平坦性という特性を兼ね備えているので、民
生用ビデオ機器のアプリケーションに最適です。
–6
1
10
100
周波数(MHz)
1k
05143-004
これらのアンプは130MHzの−3dB帯域幅と375V/μsのスルーレートを
備えているので、数多くの汎用高速アプリケーションに最適です。
図4. 小信号の周波数応答特性
アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用
に関して、あるいはその利用によって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いませ
ん。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもあ
りません。仕様は予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有に属します。
日本語データシートは、REVISIONが古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。
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REV.B
アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1
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(5402)8200
〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06(6350)6868(代)〒532-0003
新大阪MTビル2号
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
目次
仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
代表的な性能特性 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥7
+3V電源時の仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
回路の説明‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
+5V電源時の仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
ヘッドルームに関する考慮事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
±5V電源時の仕様 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
過負荷に対する応答性と過負荷回復時間‥‥‥‥‥‥‥‥‥14
絶対最大定格 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
単電源ビデオ・アンプ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
熱抵抗値 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
外形寸法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16
ESDに関する注意 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
オーダー・ガイド‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
改訂履歴
4/05-Rev. A to Rev. B
1/05-Rev. 0 to Rev. A
Added ADA4851-2 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Universal
Added ADA4851-4 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Universal
Added 8-Lead MSOP ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Universal
Added 14-Lead TSSOP ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥Universal
Changes to Features ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
Changes to Features ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
Changes to General Description ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
Changes to General Description ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
Changes to Table 1 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
Changes to Figure 3 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
Changes to Table 2 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥4
Changes to Specifications ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
Changes to Table 3 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
Changes to Figure 4 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
Changes to Table 4 and Figure 5 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6
Changes to Figure 8 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥7
Changes to Figure 12, Figure 15, and Figure 17 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥8
Changes to Figure 11 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥8
Changes to Figure 18 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9
Changes to Figure 22 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9
Changes to Figure 28 Caption‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
Changes to Figure 23, Figure 24, and Figure 25‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
Changes to Figure 33 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥11
Changes to Figure 27 and Figure 28 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥10
Changes to Figure 36 and Figure 38 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12
Changes to Figure 29, Figure 30, and Figure 31‥‥‥‥‥‥‥‥‥11
Added Figure 39 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12
Changes to Figure 34 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥11
Changes to Circuit Description Section ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
Added Figure 37 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12
Changes to Headroom Considerations Section ‥‥‥‥‥‥‥‥‥13
Changes to Ordering Guide ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
Changes to Overload Behavior and Recovery Section ‥‥‥‥‥‥14
Updated Outline Dimensions ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
Added Single-Supply Video Amplifier Section ‥‥‥‥‥‥‥‥‥15
Updated Outline Dimensions ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥16
10/04-Revision 0: Initial Version
Changes to Ordering Guide ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
2
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
仕様
+3V電源電圧時の仕様
特に指定のない限り、TA=25℃、RF=0Ω(G=+1)
、RF=1kΩ(G >+1)
、RL=1kΩで仕様を規定。
表1
パラメータ
条件
Min
Typ
Max
単位
G=+1、VO=0.1Vp-p
G=+1、VO=0.5Vp-p
104
80
130
105
MHz
MHz
G=+2、VO=1.0Vp-p、RL=150Ω
40
MHz
G=+2、VO=1Vp-p、RL=150Ω
G=+2、VO=1Vステップ
15
MHz
100
V/μs
G=+2、VO=1Vステップ、RL=150Ω
50
ns
高調波歪み
(dBc)HD2/HD3
入力電圧ノイズ
fC=1MHz、VO=1Vp-p、G=−1
f=100kHz
−73/−79
10
入力電流ノイズ
f=100kHz
2.5
dBc
nV/ Hz
pA/ Hz
微分ゲイン
微分位相
G=+3、NTSC、RL=150Ω、VO=2Vp-p
G=+3、NTSC、RL=150Ω、VO=2Vp-p
0.44
0.41
%
度
f=5MHz、G=+2、VO=1.0Vp-p
−70/−60
dB
ダイナミック性能
−3dB帯域幅
0.1dB平坦性帯域幅
スルーレート
セトリング時間(0.1%)
ノイズ/歪み性能
クロストーク
(RTI)―ADA4851-2/ADA4851-4
DC性能
入力オフセット電圧
0.6
3.3
mV
入力オフセット電圧ドリフト
入力バイアス電流
4
2.3
4.0
μV/℃
μA
入力バイアス電流ドリフト
入力バイアス・オフセット電流
6
20
nA/℃
nA
102
dB
オープン・ループ・ゲイン
入力特性
入力抵抗値
VO=0.25∼0.75V
80
差動/同相
0.5/5.0
MΩ
1.2
−0.2∼+0.8
pF
V
60/60
ns
−103
dB
パワーダウン
<1.1
V
イネーブル時
ターンオフ時間
>1.6
0.7
V
μs
ターンオン時間
60
ns
入力容量
入力同相電圧範囲
入力オーバードライブ回復時間
(立上がり/立下がり)
同相ノイズ除去比
パワーダウン
パワーダウン入力電圧
パワーダウン時のバイアス電流
イネーブル時
パワーダウン
出力特性
VIN=+3.5V、−0.5V、G=+1
VCM=0∼0.5V
−81
パワーダウン=3V
4
6
μA
パワーダウン=0V
−14
−20
μA
出力オーバードライブ回復時間
(立上がり/立下がり)
出力電圧振幅
出力短絡電流
電源
VIN=+0.7V、−0.1V、G=+5
0.05∼2.91
シンク/ソース
動作範囲
ns
V
90/70
mA
2.7
無負荷時電源電流(アンプ当たり)
無負荷時電源電流(パワーダウン時)
パワーダウン=ローレベル
正側電源電圧変動除去比
負側電源電圧変動除去比
+VS=+2.5∼+3.5V、−VS=−0.5V
+VS=+2.5V、−VS=−0.5∼−1.5V
REV.B
70/100
0.03∼2.94
3
2.4
0.2
−81
−80
−100
−100
12
V
2.7
0.3
mA
mA
dB
dB
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
+5V電源電圧時の仕様
特に指定のない限り、TA=25℃、RF=0Ω(G=+1)
、RF=1kΩ(G > +1)
、RL=1kΩで仕様を規定。
表2
パラメータ
条件
Min
Typ
Max
単位
ダイナミック性能
−3dB帯域幅
G=+1、VO=0.1Vp-p
96
125
MHz
G=+1、VO=0.5Vp-p
G=+2、VO=1.4Vp-p、RL=150Ω
72
96
35
MHz
MHz
0.1dB平坦性帯域幅
スルーレート
G=+2、VO=1.4Vp-p、RL=150Ω
G=+2、VO=2Vステップ
11
200
MHz
V/μs
セトリング時間(0.1%)
G=+2、VO=2Vステップ、RL=150Ω
55
ns
fC=1MHz、VO=2Vp-p、G=+1
−80/−100
dBc
f=100kHz
f=100kHz
10
2.5
nV/ Hz
pA/ Hz
微分ゲイン
G=+2、NTSC、RL=150Ω、VO=2Vp-p
0.08
%
微分位相
クロストーク
(RTI)―ADA4851-2/ADA4851-4
G=+2、NTSC、RL=150Ω、VO=2Vp-p
f=5MHz、G=+2、VO=2.0Vp-p
0.11
−70/−60
度
dB
ノイズ/歪み性能
高調波歪み
(dBc)HD2/HD3
入力電圧ノイズ
入力電流ノイズ
DC性能
入力オフセット電圧
入力オフセット電圧ドリフト
入力バイアス電流
0.6
3.4
mV
4
2.2
3.9
μV/℃
μA
入力バイアス電流ドリフト
6
nA/℃
入力バイアス・オフセット電流
オープン・ループ・ゲイン
20
107
nA
dB
入力特性
入力抵抗値
VO=1∼4V
97
0.5/5.0
MΩ
入力容量
1.2
pF
入力同相電圧範囲
入力オーバードライブ回復時間
−0.2∼+2.8
V
50/45
−105
ns
dB
<1.1
>1.6
V
V
0.7
50
μs
ns
(立上がり/立下がり)
同相ノイズ除去比
差動/同相
VIN=+5.5V、−0.5V、G=+1
VCM=0∼2V
−86
パワーダウン
パワーダウン入力電圧
パワーダウン
イネーブル時
ターンオフ時間
ターンオン時間
パワーダウン時のバイアス電流
イネーブル時
パワーダウン
パワーダウン=5V
パワーダウン=0V
33
−22
40
−30
μA
μA
出力特性
出力オーバードライブ回復時間
(立上がり/立下がり)
VIN=+1.1V、−0.1V、G=+5
出力電圧振幅
出力短絡電流
0.09∼4.91
シンク/ソース
電源
動作範囲
60/70
0.06∼4.94
ns
V
110/90
mA
2.7
12
V
mA
mA
パワーダウン=ローレベル
正側電源電圧変動除去比
+VS=+5∼+6V、−VS=0V
−82
−101
dB
負側電源電圧変動除去比
+VS=+5V、−VS=−0∼−1V
−81
−101
dB
4
2.5
0.2
2.8
0.3
無負荷時電源電流(アンプ当たり)
無負荷時電源電流(パワーダウン時)
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
±5V電源電圧時の仕様
特に指定のない限り、TA=25℃、RF=0Ω(G=+1)
、RF=1kΩ(G > +1)
、RL=1kΩで仕様を規定。
表3
パラメータ
条件
Min
Typ
Max
単位
ダイナミック性能
−3dB帯域幅
0.1dB平坦性帯域幅
スルーレート
G=+1、VO=0.1Vp-p
83
105
MHz
G=+1、VO=1Vp-p
G=+2、VO=2Vp-p、RL=150Ω
52
74
40
MHz
MHz
G=+2、VO=2Vp-p、RL=150Ω
G=+2、VO=7Vステップ
11
375
MHz
V/μs
G=+2、VO=2Vステップ
190
V/μs
G=+2、VO=2Vステップ、RL=150Ω
55
ns
高調波歪み
(dBc)HD2/HD3
入力電圧ノイズ
fC=1MHz、VO=2Vp-p、G=+1
f=100kHz
−83/−107
10
入力電流ノイズ
f=100kHz
2.5
dBc
nV/ Hz
pA/ Hz
微分ゲイン
微分位相
G=+2、NTSC、RL=150Ω、VO=2Vp-p
G=+2、NTSC、RL=150Ω、VO=2Vp-p
0.08
0.09
%
度
f=5MHz、G=+2、VO=2.0Vp-p
−70/−60
dB
セトリング時間(0.1%)
ノイズ/歪み性能
クロストーク
(RTI)―ADA4851-2/ADA4851-4
DC性能
入力オフセット電圧
入力オフセット電圧ドリフト
0.6
4
3.5
入力バイアス電流
2.2
4.0
入力バイアス電流ドリフト
入力バイアス・オフセット電流
6
20
nA/℃
nA
106
dB
オープン・ループ・ゲイン
入力特性
入力抵抗値
VO=±2.5V
99
差動/同相
入力容量
入力同相電圧範囲
入力オーバードライブ回復時間
(立上がり/立下がり)
VIN=±6V、G=+1
同相ノイズ除去比
VCM=0∼4V
パワーダウン
パワーダウン入力電圧
−90
mV
μV/℃
μA
0.5/5.0
MΩ
1.2
−5.2∼+2.8
pF
V
50/25
ns
−105
dB
パワーダウン
<−3.9
V
イネーブル時
ターンオフ時間
>−3.4
0.7
V
μs
ターンオン時間
30
ns
パワーダウン時のバイアス電流
イネーブル時
パワーダウン
出力特性
出力オーバードライブ回復時間
(立上がり/立下がり)
パワーダウン=+5V
100
130
μA
パワーダウン=−5V
−50
−60
μA
VIN=±1.2V、G=+5
出力電圧振幅
出力短絡電流
電源
−4.87∼+4.88
シンク/ソース
動作範囲
無負荷時電源電流(アンプ当たり)
ns
−4.92∼+4.92
V
125/110
mA
2.7
無負荷時電源電流(パワーダウン時)
パワーダウン=ローレベル
正側電源電圧変動除去比
+VS=+5∼+6V、−VS=−5V
負側電源電圧変動除去比
+VS=+5V、−VS=−5∼−6V
REV.B
80/50
5
−82
−81
2.9
12
3.2
V
mA
0.2
0.3
mA
−101
−102
dB
dB
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
絶対最大定格
表4
パラメータ
定格値
電源電圧
12.6V
消費電力
図5参照
荷時消費電力は、電源ピン間の電圧(VS)
を無負荷時電源電流(IS)
と
乗算した値になります。
PD=無負荷時消費電力+
(全駆動電力−負荷電力)
同相入力電圧
−VS−0.5V∼+VS+0.5V
差動入力電圧
+VS∼−VS
保存温度範囲
−65∼+125℃
動作温度範囲
−40∼+125℃
リード温度範囲(ハンダ付け10秒)
300℃
RMS出力電圧を考慮に入れる必要があります。単電源動作の場合の
ジャンクション温度
150℃
ようにRLが−VSを基準にすると仮定すれば、全駆動電力はVS×IOUTに
なります。rms信号レベルが不確定の場合には、RLが中間電源を基準


PD = (VS × I S ) +
V S VOUT  VOUT 2
×
–
2
RL 
RL
にするVOUT=VS/4の最悪時のケースを考慮に入れてください。
上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えると、デバイスに恒久的な
損傷を与えることがあります。この規定はストレス定格のみを指定するも
のであり、この仕様の動作セクションに記載する規定値以上でのデバイ
ス動作を定めたものではありません。デバイスを長時間絶対最大定格
PD = ( VS × I S ) +
状態に置くと、デバイスの信頼性に影響を与えることがあります。
(VS / 4)2
RL
熱抵抗値
RLが−VSを基準にする単電源動作では、VOUT=VS/2が最悪時のケー
スです。
θJAは最悪の条件、すなわち、回路基板に表面実装パッケージをハンダ
付けした状態で規定しています。
エアフローによって放熱が増進され、θJAが効果的に低下します。さら
表5.
に、より多くの金属部分をパッケージのリードとデバイスの下のスルーホ
ールに直接的に接触させると、θJAが低下します。
熱抵抗値
パッケージ
θJA
単位
6ピンSOT-23
170
℃/W
14ピンTSSOP
120
℃/W
8ピンMSOP
150
℃/W
図5に、JEDEC規格に適合した4層ボード上に実装される6ピンSOT-23
(170℃/W)
、8ピンMSOP(150℃/W)
、14ピンTSSOP(120℃/W)
を対象
とした最大安全消費電力の周囲温度特性を図示します。θJAは概算値
です。
2.0
最大消費電力
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4のパッケージの最大安全消費電
TSSOP
が電力に伴って上昇することによ
力は、ダイ上のジャンクション温度(TJ)
って制限されます。ガラス遷移温度である約150℃で、プラスチックの特
最大消費電力(W)
1.5
性が変化します。この温度限界値を一時的に超過しても、パッケージが
ダイに加える応力が変化し、アンプのパラメータ性能が恒久的に変化し
ます。長時間にわたってジャンクション温度が150℃を超えると、シリコ
ン・デバイスの特性が変化し、動作不良が生じる可能性が高くなります。
MSOP
1.0
SOT-23-6
0.5
0
–55 –45 –35 –25 –15 –5
5
15 25 35 45 55 65 75 85 95 105 115 125
周囲温度(℃)
05143-057
は、無負荷時の消費電力、およ
パッケージ内部で消費される電力(PD)
びアンプの出力駆動によって消費される電力を合計したものです。無負
図5. 4層ボードの最大消費電力の温度特性
注意
ESD(静電放電)
の影響を受けやすいデバイスです。人体や試験機器には4,000Vもの高圧の静電気が容易に蓄積され、検
知されないまま放電されることがあります。本製品は当社独自のESD保護回路を内蔵してはいますが、デバイスが高エネルギ
ーの静電放電を被った場合、回復不能の損傷を生じる可能性があります。したがって、性能劣下や機能低下を防止するため、
ESDに対する適切な予防措置を講じることをお勧めします。
6
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
代表的な性能特性
特に指定のない限り、TA=25℃、RF=0Ω(G=+1)
、RF=1kΩ(G > +1)
、RL=1kΩで仕様を規定。
1
0
G = –1
–1
–2
–3
G = +10
–4
G = +2
–5
–6
10pF
G = +1
VS = 5V
RL = 1kΩ
VOUT = 0.1V p-p
3
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
2
1
0
5pF
–1
0pF
–2
–3
–4
1
10
100
周波数(MHz)
–6
05143-006
–7
1
10
100
図6. さまざまなゲイン設定時の小信号周波数応答特性
図9. さまざまな容量性負荷時の小信号周波数応答特性
1
1
+125˚C
RL = 150Ω
0
VS = ± 5V
G = +1
VOUT = 0.1V p-p
–1
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
RL = 1kΩ
–2
–3
–4
–40˚C
VS = ± 5V
G = +1
VOUT = 0.1V p-p
–1
+25˚C
–2
–3
–4
–5
–5
1
10
100
300
周波数(MHz)
–6
05143-009
–6
1
10
100
図10. さまざまな温度時の小信号周波数応答特性
2
1
G = +1
RL = 150Ω
VOUT = 0.1V p-p
VS = ± 5V
RL = 150Ω
VOUT = 1V p-p
VS = +5V
0
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
1
0
–1
300
周波数(MHz)
図7. さまざまな負荷時の小信号周波数応答特性
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
+85˚C
05143-008
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
0
VS = ± 5V
–2
–3
–4
–5
–1
–2
–3
–4
G = +2
G = +10
–5
G = –1
–6
1
10
100
300
周波数(MHz)
–7
05143-007
–6
1
10
100
周波数(MHz)
図8. さまざまな電源時の小信号周波数応答特性
REV.B
300
周波数(MHz)
05143-010
–5
図11. さまざまなゲイン設定時の大信号周波数応答特性
7
05143-012
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
4
VS = ± 5V
RL = 150Ω
VOUT = 0.1V p-p
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
–40
6.2
VS = ± 5V
G = +2
RL = 150Ω
RF = 1kΩ
G = –1
VS = 3V
RL = 150Ω
VOUT = 2V
–50
6.0
HD2
–60
5.9
VOUT = 100mV p-p
5.8
VOUT = 1V p-p
高調波歪み(dBc)
VOUT = 2V p-p
5.7
–70
–80
HD3
–90
5.6
1
10
100
周波数(MHz)
–110
0.1
05143-021
5.4
0.1
図15. 高調波歪みの周波数特性
図12. 0.1dB平坦性応答
–50
1
VS = ± 5V
G = +1
VOUT = 1V p-p
G = +2
VS = ± 5V
RL = 1kΩ
f = 2MHz
–60
HD2
–70
RL = 1kΩ
–2
RL = 150Ω
–3
–80
HD3
–90
–4
–100
–5
–110
–120
–6
1
10
100
300
周波数(MHz)
0
0
–40
–30
–50
–90
60
–120
40
–150
GAIN
20
–180
0
–210
–20
10
100
1k
10k
100k
1M
10M
100M
4
5
6
7
8
9
10
G = +1
VOUT = 2V p-p
VS = ± 5V
–240
1G
周波数(MHz)
–60
RL = 1kΩ HD2
高調波歪み(dBc)
80
オープン・ループ位相(度)
PHASE
–70
RL = 150Ω HD2
–80
RL = 150Ω HD3
–90
RL = 1kΩ HD3
–100
–110
0.1
05143-029
–60
100
3
図16. 出力電圧 対 高調波歪み
VS = ± 5V
120
2
出力振幅(Vp-p)
図13. さまざまな負荷時の大信号周波数応答特性
140
1
05143-017
高調波歪み(dBc)
–1
05143-015
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
0
オープン・ループ・ゲイン
(dB)
10
1
周波数(MHz)
05143-014
–100
5.5
1
10
周波数(MHz)
05143-016
クローズド・ループ・ゲイン
(dB)
6.1
図17. さまざまな負荷時の高調波歪みの周波数特性
図14. オープン・ループ・ゲインおよび位相の周波数特性
8
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
–40
G = +1または+2
RL = 1kΩ
±5V時の出力電圧(V)
–60
高調波歪み(dBc)
RL = 1kΩ HD2
–70
RL = 150Ω HD2
RL = 150Ω HD3
0.050
2.550
0.025
2.525
0
2.500
2.475
–0.025
5V時の出力電圧(V)
–50
–80
2.575
0.075
G = +1
VOUT = 2V p-p
VS = 5V
VS = ±5V
–90
VS = +5V
2.450
–0.050
–100
10
0
05143-013
1
周波数(MHz)
50
100
図21. さまざまな電源時の小信号過渡応答特性
2.575
6
G = +5
VS = ±5V
RL = 150Ω
f = 1MHz
出力
5
4
150
時間(ns)
図18. さまざまな負荷時の高調波歪みの周波数特性
10pF
G = +1
VS = 5V
RL = 150Ω
2.550
0pF
5 × 入力
3
2.525
2
出力電圧(V)
入力および出力電圧(V)
2.425
200
–0.075
–110
0.1
05143-024
RL = 1kΩ HD3
1
0
–1
2.500
2.475
–2
–3
2.450
–4
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1k
時間(ns)
2.425
0
120
140
160
180
200
3.0
1.0
±5V電源時の出力電圧(V)
入力および出力電圧(V)
100
G = +2
RL = 150Ω
3
出力
2
80
1.5
G = +1
VS = ±5V
RL = 150Ω
f = 1MHz
4
60
図22. さまざまな容量性負荷時の小信号過渡応答特性
6
入力
40
時間(ns)
図19. 出力オーバードライブ回復特性
5
20
1
0
–1
–2
–3
–4
2.5
VS = ±5V
VS = +5V
0.5
2.0
0
1.5
–0.5
1.0
–1.0
0.5
+5V電源時の出力電圧(V)
0
05143-019
–6
05143-026
–5
0
100
200
300
400
500
600
700
800
時間(ns)
900
1k
–1.5
05143-022
–6
0
100
150
0
200
時間(ns)
図20. 入力オーバードライブ回復特性
REV.B
50
図23. さまざまな電源時の大信号過渡応答特性
9
05143-028
–5
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
1.5
6
3.0
G = +1
RL = 150Ω
5
2.5
VS = +5V
2.0
0
1.5
–0.5
1.0
–1.0
VDISABLE
4
電圧(V)
VS = ±5V
0.5
±5V電源時の出力電圧(V)
±5V電源時の出力電圧(V)
1.0
G = +2
VS = 5V
fIN = 400kHz
3
2
1
0.5
0
50
100
150
時間(ns)
–1
05143-027
0
0
200
15
0
図24. さまざまな電源時の大信号過渡応答特性
45
図27. イネーブル/ディスエーブル時間
0.5
3.5
+VS – VOUT
3.0
0.4
VS = ±5V
2.5
VS = ±5V
VS = +3V
電源電流(mA)
VSからのDC差電圧(V)
30
時間(μs)
05143-033
VOUT
–1.5
0.3
–VS – VOUT
0.2
VS = +5V
2.0
VS = +3V
1.5
1.0
0.1
0
5
10
15
20
25
30
35
負荷電流(mA)
0
–5
05143-049
0
0
1
2
3
4
5
入力オフセット電圧(μV)
200
300
正のスルーレート
200
100
VS = +3V
100
VS = ±5V
0
VS = +5V
–100
–200
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
出力電圧ステップ(Vp-p)
9
10
–400
–40
–25
–10
5
20
35
50
65
80
95
110
125
温度(℃)
図26. 出力電圧 対 スルーレート
05143-035
–300
05143-032
スルーレート
(V/μs)
–1
300
負のスルーレート
400
–2
図28. POWERDOWNピン電圧 対 電源電流(ADA4851-1)
G = +2
VS = ±5V
RL = 1kΩ
VOの25∼75%
500
–3
ディスエーブル電圧(V)
図25. 負荷電流 対 出力飽和電圧
600
–4
05143-034
0.5
図29. さまざまな電源時の入力オフセット電圧の温度特性
10
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
2.2
1000
G = +1
電圧ノイズ(nV/ Hz )
入力バイアス電流(μA)
(
2.0
IB+, VS = ±5V
1.8
IB–, VS = ±5V
IB+, VS = +5V
1.6
IB–, VS = +5V
100
10
–25
–10
5
20
35
50
65
80
95
110
125
温度(℃)
1
10
05143-036
1.2
–40
100
1k
10k
100k
1M
10M
100M
周波数(Hz)
図30. さまざまな電源時の入力バイアス電流の温度特性
05143-044
1.4
図33. 電圧ノイズの周波数特性
0.09
100
G = +2
VS = ±5V
電流ノイズ(pA/ Hz )
VSからのDC差電圧(V)
0.08
+VS – VOUT
VS = +5V
0.07
+VS – VOUT
–VS – VOUT
0.06
10
0.05
–25
–10
5
20
35
50
65
80
95
110
125
温度(℃)
1
05143-037
0.04
–40
10
100
10k
100k
1M
10M
100M
周波数(Hz)
図31. さまざまな電源時の出力飽和電圧の温度特性
図34. 電流ノイズの周波数特性
80
3.2
VS = ±5V
VS = ±5V
N = 420
x = –260µV
σ = 780µV
70
3.0
60
2.8
50
VS = +5V
2.6
個数
40
30
2.4
VS = +3V
20
2.2
0
–25
–10
5
20
35
50
65
80
95
110
125
温度(℃)
05143-038
2.0
–40
10
–4
–2
–1
0
1
2
VOFFSET電圧(mV)
図32. さまざまな電源時の電源電流の温度特性
REV.B
–3
図35. 入力オフセット電圧の分布
11
3
4
05143-047
電源電流(mA)
1k
05143-045
–VS – VOUT
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
0
–30
VS = ±5V
–40
–20
クロストーク(dB)
–60
–70
–80
–90
–100
作用側:アンプ1、2、4
受け側:アンプ3
–30
–40
–50
–60
作用側:アンプ1
受け側:アンプ2
–70
–80
–110
10k
100k
1M
10M
100M
1G
周波数(Hz)
05143-020
1k
–100
0.1
1
10
05143-055
–90
–120
100
周波数(Hz)
図36. 同相ノイズ除去比(CMRR)の周波数特性
図38. RTIクロストークの周波数特性(ADA4851-4)
0
0
VS = ±5V
–10
–10
–20
–20
クロストーク(dB)
–30
–40
+PSR
–50
–60
–PSR
–70
–80
–90
G = +2
VS = 5V
RL = 1kΩ
VIN = 1V p-p
–30
–40
–50
作用側:アンプ1
受け側:アンプ2
–60
–70
作用側:アンプ2
受け側:アンプ1
–80
–100
–90
1k
10k
100k
1M
10M
100M
1G
周波数(Hz)
–100
0.1
05143-023
–110
100
1
10
05143-060
同相ノイズ除去比(dB)
–50
電源電圧変動除去比(dB)
G = +2
VS = 5V
RL = 1kΩ
VIN = 1V p-p
–10
100
周波数(Hz)
図37. 電源電圧変動除去比(PSR)の周波数特性
図39. RTIクロストークの周波数特性(ADA4851-2)
12
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
回路の説明
440
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4は、真の単電源動作に対応する
高速スルーレートの入力段を特長としており、この入力段は負の電源レ
460
ールまたはそれよりも低い電圧範囲で信号を検出する能力を備えてい
480
ます。レールtoレールの出力段は、軽い負荷の駆動時に各電源レール
の60mV以内まで、そして150Ω負荷の駆動時に0.17V以内までの電圧
VOS ( µV)
500
振幅を扱うことが可能です。2.7Vの非常に低い電源電圧時でも、高速
性能を維持します。
520
540
560
ヘッドルームに関する考慮事項
580
これらのアンプは、低電圧システムで使用するように設計されています。
–5
–4
–3
–2
–1
0
1
2
4
05143-046
–6
1000
05143-050
600
最適な性能を得るには、入力および出力信号がこのアンプのヘッドルー
ムの限界に近づいたときに見られる挙動特性を理解することです。アン
3
VCM (V)
プの入力同相電圧範囲は、負側の電源電圧から200mV下側まで拡張
図40. 入力同相電圧 対 VOS(VS=±5V)
されています
(単電源動作の場合にはグラウンド電位)
。正側の電源電
圧においては、2.2V下側となっています。したがって、3.3Vの低電源電
2
圧で動作させる場合には、アンプの出力は完全なレールtoレール出力
の振幅動作を行うことから、最大ゲイン3で使用できます。また、3Vシス
1
G = +1
RL = 1kΩ
VS = 5V
VCM = 3.0V
0
テムにおいては、ゲイン約4倍まで使用可能です。
ゲイン(dB)
VCM = 3.1V
このアンプの正側入力に加えられるリファレンス電圧がアンプの入力同
相電圧範囲内に入っている限り、ヘッドルームの限界を超えても、電源
電圧における反転ゲインについて心配する必要はありません。
–1
–2
VCM = 3.2V
–3
VCM = 3.3V
–4
入力段には正側レールに近づく信号に関してヘッドルームの制限があり
ます。図40に、±5V電源動作時におけるADA4851-1/ADA4851-2/
–5
ADA4851-4アンプの入力同相電圧対オフセット電圧の代表的な特性を
示します。負側電源よりも約200mV低い電圧(−5.2V)
から正側電源の
–6
0.1
1
10
100
周波数(MHz)
2.2V下側の電圧(+2.8V)
の範囲で、精度の高いDC性能が得られます。
ただし、高速信号の場合にはそのほかにも注意が必要です。図41に、
図41. 入力同相電圧 対 ユニティ・ゲイン・フォロアの帯域幅
ユニティ・ゲイン・フォロアのDC入力電圧対−3dB帯域幅の特性を示し
ます。同相電圧は正側電源の2V以内にあることから、同相電圧が正の
電源電圧に近づくにつれ、アンプは良好な応答性を示しますが、帯域
応答性が原因で、歪みとセトリング時間が顕著に増加します。歪み性能
を維持するためには、周波数の高い信号は、それに応じて低い周波数
よりも大きいヘッドルームが要求されます。図42は、このアンプをユニ
幅が降下し始めます。
ティ・ゲイン・フォロアとして構成したときの立上がりエッジのセトリング時
間を示しています。それによると、1Vステップ入力の上限が規定された
入力同相電圧の限界値に近づき、それを超えるにつれてセトリング時間
は長くなっています。
信号が負側電源に近づいて、反転ゲインと大きな正ゲイン設定で用い
る場合には、出力段にヘッドルームの限界が生じます。ADA4851-1/
ADA4851-2/ADA4851-4アンプは、コモン・エミッタの出力段を使用しま
す。この出力段は利用可能な電圧を最大化しますが、電圧は出力トラ
ンジスタの飽和電圧によって制限されます。出力トランジスタのコレクタ
抵抗値が原因で、出力トランジスタが供給しなければならない駆動電流
の増加に伴って、飽和電圧が大きくなります。
REV.B
13
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
3.50
3.6
G = +1
RL = 1kΩ
VS = 5V
3.4
G = +1
RL = 1kΩ
VS = 5V
3.25
3.2
出力電圧(V)
出力電圧(V)
VSTEP = 2.25V∼3.25V
3.00
3.0
VSTEP = 2V∼3V
2.8
VSTEP = 2.1V∼3.1V
2.6
VSTEP = 2.2V∼3.2V
2.4
2.50
VSTEP = 2.3V∼3.3V
2.2
VSTEP = 2.25V∼
3.5V, 4V, 5V
2.75
VSTEP = 2.4V∼3.4V
2.25
2.0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
時間(ns)
2.00
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
05143-051
0
05143-052
1.8
1k
時間(ns)
図42. 入力ヘッドルーム限界における1Vステップ時の
出力立上がりエッジ
図43. ユニティ・ゲイン・フォロアのパルス応答性
(入力段を過負荷状態にする入力ステップ時)
出力段の飽和ポイントに近づくと、それに応じて出力信号で圧縮とクリ
出力
ッピングが増加します。入力段のヘッドルームの場合と同様に、周波数
出力の過負荷からの回復時間は、アンプの入力が非過負荷の数値に
戻ってから通常、35ns以内です。図44には、電源の上限および下限か
が高くなると、それに応じて低い周波数よりも多少大きいヘッドルームが
要求されます。この点については、図16に出力振幅対歪みの代表的な
らその中間電位までの範囲内で、非反転ゲイン=1に設定されたアンプ
特性を示しています。
が飽和した出力から復帰する出力トランジェント回復時間の特性を示し
ています。
過負荷に対する応答性と回復時間
7
入力
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4の入力同相電圧は、負側電源よ
6
G = –1
RL = 1kΩ
VS = 5V
VOUT = 5V∼2.5V
入力および出力電圧(V)
5
りも200mV下側の電圧から正側電源の2.2V下側までの範囲で規定さ
れています。この限界を超えると、図41と図42に示すように帯域幅が低
下し、セトリング時間が長くなります。ユニティ・ゲイン・フォロアの入力電
圧を正側電源よりも2V下側に設定すると、図43に示すような挙動特性が
見られます。すなわち、出力誤差が増加すると同時に、セトリング時間
が非常に長くなります。2.2Vまたは正側電源に近い入力電圧からの回
復時間は約55nsですが、この時間は入力段のトランジスタで発生する
VOUT = 0V∼2.5V
4
3
入力電圧
エッジ
2
1
0
–2
0
入力電圧が両電源電圧レールを超えても、アンプは位相反転を引き
10
20
30
40
50
60
70
80
時間(ns)
起こしません。入力電圧が両電源よりも0.6V以上超える場合、入力段
の保護ダイオードがターンオンし、デバイスの消費電流が大幅に増加し
90
100
05143-053
–1
飽和から引き起こされるセトリング時間の増加による制限を受けます。
図44. 過負荷回復時間特性
ます。
14
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
単電源ビデオ・アンプ
表6.
推奨値
ADA4851ファミリーは、ポータブル・ビデオのアプリケーションに適してい
ます。低電圧の単電源アプリケーションで動作する場合、入力信号は
電源電圧 入力範囲 RG
RF
ゲイン V′ VOUT
(V)
(V)
(kΩ) (kΩ) (V/V) (V) (V)
入力段のヘッドルームにより制限されます。詳細については、
「ヘッドルー
ムに関する考慮事項」
を参照してください。一般的なビデオ・アンプ(図
3
0∼0.8
1
1
2
1.6
0.8
3
0∼0.8
0.499
1
3
2.4
1.2
45)用の電源電圧や入力信号、さまざまなゲイン、出力信号振幅の効
5
0∼2.45
1
1
2
4.9
2.45
果について表6に示します。
RF
+VS
C1
2.2µF
+
PD
RG
C2
0.01µF
75Ω
75Ω ケーブル
VOUT
VIN
V′
75Ω
05143-059
U1
図45.ビデオ・アンプ
REV.B
15
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
外形寸法
2.90 BSC
6
5
4
2.80 BSC
1.60 BSC
1
2
3
ピン1
識別マーク
0.95 BSC
1.90
BSC
1.30
1.15
0.90
1.45 MAX
0.50
0.30
0.15 MAX
0.22
0.08
10°
4°
0°
実装面
0.60
0.45
0.30
JEDEC規格MO-178-ABに準拠
図46. 6ピン・スモール・アウトライン・
トランジスタ・パッケージ[SOT-23]
(RJ-6)
寸法単位:mm
5.10
5.00
4.90
14
8
4.50
4.40
4.30
6.40
BSC
1
7
ピン1
1.05
1.00
0.80
0.65
BSC
1.20
MAX
0.15
0.05
0.30
0.19
0.20
0.09
8°
0°
実装面
平坦性
0.75
0.60
0.45
0.10
JEDEC規格MO-153-AB-1に準拠
図47. 146ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン・パッケージ[TSSOP]
(RU-14)
寸法単位:mm
16
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
3.00
BSC
8
3.00
BSC
5
4.90
BSC
1
4
ピン1
0.65 BSC
1.10 MAX
0.15
0.00
0.38
0.22
平坦性
0.10
0.23
0.08
8°
0°
0.80
0.60
0.40
実装面
JEDEC規格MO-187-AAに準拠
図48. 8ピン・ミニ・スモール・アウトライン・パッケージ[MSOP]
(RM-8)
寸法単位:mm
オーダー・ガイド
マーキング
6ピン・スモール・アウトライン・トランジスタ・パッケージ
(SOT-23)
RJ-6
HHB
6ピン・スモール・アウトライン・トランジスタ・パッケージ
(SOT-23)
RJ-6
HHB
6ピン・スモール・アウトライン・トランジスタ・パッケージ
(SOT-23)
RJ-6
HHB
温度範囲
パッケージの説明
ADA4851-1YRJZ-R21
−40∼+125℃
ADA4851-1YRJZ-RL1
ADA4851-1YRJZ-RL71
1
パッケージ・
オプション
モデル
−40∼+125℃
−40∼+125℃
ADA4851-2YRMZ1
−40∼+125℃
8ピン・ミニ・スモール・アウトライン・パッケージ
(MSOP)
RM-8
HSB
ADA4851-2YRMZ-RL1
−40∼+125℃
8ピン・ミニ・スモール・アウトライン・パッケージ
(MSOP)
RM-8
HSB
ADA4851-2YRMZ-RL71
−40∼+125℃
8ピン・ミニ・スモール・アウトライン・パッケージ
(MSOP)
RM-8
HSB
ADA4851-4YRUZ1
−40∼+125℃
14ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン・パッケージ
(TSSOP)
RU-14
ADA4851-4YRUZ-RL1
−40∼+125℃
14ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン・パッケージ
(TSSOP)
RU-14
ADA4851-4YRUZ-RL71
−40∼+125℃
14ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン・パッケージ
(TSSOP)
RU-14
Z=鉛フリー製品
REV.B
17
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
ノート
18
REV.B
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
ノート
REV.B
19
ADA4851-1/ADA4851-2/ADA4851-4
TDS06/2005/PDF
ノート
D05143-0-4/05(B)-J
20
REV.B