同時サンプリング デュアル250 kSPS 12ビットA/Dコンバータ AD7862 特長 機能ブロック図 ふたつの高速12ビットA/Dコンバータ 4つの入力チャンネル 同時サンプリング&変換 4μsスループット時間 単電源動作 入力レンジの選択 ±10 V(AD7862-10) ±2.5 V(AD7862-3) 0 V∼2.5 V(AD7862-2) 高速パラレル・インタフェース 低消費電力、標準60 mW 電力セーブ・モード、標準50μW アナログ入力部には過電圧保護 14ビットヘピンコンパチブルでアップグレード(AD7863) アプリケーション ACモーター・コントロール 無停電電源 データ測定システム 通信 AD7862はアナログ・デバイセズのリニア・コンパチブルCMOS (LC2 MOS)プロセスと呼ばれる高精度のバイポーラ回路に低消費 電力CMOSロジックを混合したミックス・テクノロジ・プロセスで 造られています。このデバイスは、28ピンのSSOP、SOIC、DIPパッ 概要 ケージで供給されます。 AD7862は高速で低消費電力の12ビットA/Dコンバータで、+5 V 単電源で動作します。この製品は、二つの4μs逐次比較型A/D、二 製品のハイライト つのトラック/ホールド・アンプ、内部+2.5 V基準電源および高速 1. AD7862は二つのチャンネルの同時サンプリングと変換を行う二 のパラレルインタフェースを持っています。4つのアナログ入力は つの完全なA/Dコンバータ機能を持っています。各A/Dコン 2つのチャンネル(AとB)にグループ分けされてA0入力によって選 バータは2チャンネルの入力マルチプレクサを持っています。 両 択されます。各チャンネルは二つの入力(VA1&VA2またはVB1&VB2) チャンネルの変換結果は変換を始めてから3.6μs後に有効になり を持ち、それらは同時にサンプルを行い変換を行えますので、両ア ます。 ナログ入力の信号の相対位相情報を保持する事ができます。 このデ 2. AD7862は+5 V単電源で動作し、典型値で60 mWの消費電力で バイスはアナログ入力範囲として、±10 V(AD7862-10)、±2.5 V す。自動パワーダウン・モードで、このデバイスは一度変換が終 (AD7862-3)、0∼2.5 V(AD7862-2)を受けつけます。過電圧保護回 了するとパワーダウン状態に入り、 次の変換サイクルの前に目を 路がアナログ入力部に備えてありますので、それぞれ±17 V、±7 覚まします。これにより、AD7862はバッテリ駆動やポータブル V、+7 Vの入力電圧まで損傷を起こしません。 単一の変換スタート信号(CONVST)が両方のトラック/ホール ドを同時にホールド状態にして両入力の変換を始めさせます。 BUSY信号が変換の終了を示し、この時に両チャンネルの変換結果 機器のアプリケーションに最適です。 3. このデバイスは高速のパラレル・インタフェースを持ち、 マイク ロプロセッサやマイクロコントローラ、 DSPなどに簡単に接続が できます。 を読み出す事が可能になります。変換後の最初の読み出しはVA1ま 4. このデバイスには異なったアナログ入力範囲を持つ3つのバー たはVB1の結果にアクセスし、 2番目の読み出しアクセスはVA2または ジョンが用意されています。 AD7862-10は標準の工業入力範囲± VB2の結果です。この選択はマルチプレクサの選択ピンA0の状態に 10 Vに対応し、AD7862-3は一般の信号処理入力範囲±2.5 Vに対 依存し、LOならば前者、HIならば後者が選ばれます。データは、標 応し、 AD7862-2はユニポーラの0 V∼+2.5 Vのアプリケーション 準のCSとRD信号を使って12ビットのパラレル・データ・バスから 読み出されます。 直線性や、 フルスケールとオフセットの誤差等の従来のdc精度の で使えます。 5. このデバイスは二つの入力サンプル/ホールド・アンプの間で、 とてもきびしいアパーチャ遅延マッチングになっています。 規定に加え、このデバイスでは高調波歪みやS/N比を含んだダイナ ミック性能のパラメータも規定されています。 REV.0 アナログ・デバイセズ株式会社 アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、 当社はその情報の利用、また利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権 利の侵害に関して一切の責任を負いません。さらにアナログ・デバイセズ社の特許また は特許の権利の使用を許諾するものでもありません。 本 社/東京都港区海岸1 - 1 6 - 1 電話03(5402)8200 〒105−6891 ニューピア竹芝サウスタワービル 大阪営業所/大阪市淀川区宮原3 - 5 - 3 6 電話06(350)6868㈹ 〒532−0003 新大阪第2森ビル AD7862―仕様 (特に指定のない限りV DD=+5 V±5%、AGND=DGND=0 V、REF=内部、TMIN∼TMAX) パラメータ Aバージョン1 Bバージョン Sバージョン 単位 サンプル/ホールド −3 dB小信号帯域幅 アパーチャ遅延 アパーチャ・ジッタ アパーチャ遅延マッチング 3 20 100 200 3 20 100 200 3 20 100 200 MHx typ ns typ ps typ ps typ ダイナミック特性2 信号と(ノイズ+歪み)比3 @+25℃ TMIN ∼ TMAX 高調波歪み3 ピーク高調波及びスプリアス・ノイズ3 変調歪み3 2次項 3次項 チャンネル間絶縁3 DC精度 分解能 ノーミスコードが保証される最小分解能 相対精度3 微分非直線性3 正ゲイン誤差3 正ゲイン誤差マッチング3 AD7862-10 負ゲイン誤差3 バイポーラ・ゼロ誤差 バイポーラ・ゼロ誤差マッチング AD7862-3 負ゲイン誤差3 バイポーラ・ゼロ誤差 バイポーラ・ゼロ誤差マッチング AD7862-2 ユニポーラ・オフセット誤差 ユニポーラ・オフセット誤差マッチング テスト条件/コメント fIN=100.0 kHz、fS=250 kSPS 70 70 −78 −85 71 70 −78 −85 70 70 −78 −85 dB min dB min dB max dB typ −85 −85 −80 −85 −85 −80 −85 −85 −80 dB typ dB typ dBmax 12 12 ±1 ±1 ±4 4 12 12 ±1 ±1 ±3 3 12 12 ±1 ±1 ±4 4 ビット ビット LSB max LSB max LSB max LSB max ±4 ±4 4 ±3 ±3 3 ±4 ±4 4 LSB max LSB max LSB max ±4 ±4 4 ±3 ±3 3 ±4 ±4 4 LSB max LSB max LSB max +4 4 +3 3.5 +4 4 LSB max LSB max ±10 24 ±10 24 ±10 24 V kΩmin 入力 fa=49 kHz、fb=50 kHz fIN=100 kHzサイン波 いずれのチャンネルも 0.4LSB (typ) アナログ入力 AD7862-10 入力電圧範囲 入力抵抗 AD7862-3 入力電圧範囲 入力抵抗 AD7862-2 入力電圧範囲 入力電流 ±2.5 6 ±2.5 6 ±2.5 6 V kΩmin 入力 +2.5 500 +2.5 500 +2.5 500 V nA max 入力 リファレンス入出力 REF IN入力電圧範囲 REF IN入力容量4 REF OUT出力電圧 REF OUT誤差@+25℃ REF OUT誤差TMIN ∼ TMAX REF OUT温度係数 REF OUT出力インピーダンス 2.375/2.625 10 2.5 ±10 ±25 25 2 2.375/2.625 10 2.5 ±10 ±25 25 2 2.375/2.625 10 2.5 ±10 ±25 25 2 V min/V max pF max V nom mV max mV max ppm/℃typ kΩnom 2.5 V±5% ロジック入力 入力HI電圧、V INH 入力LO電圧、V INL 入力電流、IIN 入力容量、CIN 4 2.4 0.8 ±10 10 2.4 0.8 ±10 10 2.4 0.8 ±10 10 V min V max μA max pF max VDD=5 V±5% VDD=5 V±5% −2 − REV.0 AD7862 パラメータ ロジック出力 出力HI電圧、V OH 出力LO電圧、V OL DB11-DB0 フローティング状態リーク電流 フローティング状態容量4 出力コード AD7862-10、AD7862-3 AD7863-2 Aバージョン1 Bバージョン Sバージョン 単位 テスト条件/コメント 4.0 0.4 4.0 0.4 4.0 0.4 V min V max ISOURCE=200μA ISINK=1.6 mA ±10 10 ±10 10 ±10 10 μA max pF max 2の補数 ストレート・バイナリ 変換レート 変換時間 3.6 トラック/ホールド・アクイジション時間2、3 0.3 電源 VDD IDD 通常モード 待機モード 消費電力 通常モード 待機モード 3.6 0.3 3.6 0.3 μs max μs max 両チャンネル +5 +5 +5 V nom ±5%(仕様内の性能のため) 15 25 15 25 15 25 mA max μA max 論理入力=0 V or VDD 75 125 75 125 75 125 mW max μW max 60 mW (typ) 75μW (typ) 注意 1. 温度範囲は以下の通りです。A、Bバージョン:−40∼+85℃;Sバージョン:−55∼+ 125℃ 2. 性能はフルチャンネル(マルチプレクサ、SHAそしてA/D)で計測されます。 3. 用語説明を参照してください。 4. サンプルは条件を保証するために@+25℃でテストされています。 仕様は予告なしに変更することがあります。 絶対最大定格* プラスチックDIPパッケージ、消費電力 ……………… 670 mW θJA温度インピーダンス …………………………… (特に指定のない限りTA=+25℃) VDD ∼ AGND 116℃/W …………………………………… −0.3 V ∼ +7 V リード温度(ハンダ付け、10秒) …………………… +260℃ VDD ∼ DGND …………………………………… −0.3 V ∼ +7 V セラミックDIPパッケージ、消費電力 ………………… 670 mW AGND ∼ DGND …………………………………………… ±0.3 V θJA温度インピーダンス …………………………… アナログ入力電圧 ∼ AGND リード温度(ハンダ付け、10秒) …………………… +260℃ AD7862-10 ………………………………………………… ±17 V 116℃/W SOICパッケージ、消費電力 …………………………… 450 mW AD7862-3 …………………………………………………… ±7 V θJA温度インピーダンス …………………………… AD7862-2 …………………………………………………… +7 V リード温度、ハンダ付け リファレンス入力電圧 ∼ AGND ………… −0.3 V ∼ V DD+0.3 V 蒸着方式で(60秒) ………………………………… +215℃ デジタル入力電圧 ∼ DGND ……………… −0.3 V ∼ V DD+0.3 V 赤外線で(15秒) …………………………………… +220℃ デジタル出力電圧 ∼ DGND ……………… −0.3 V ∼ V DD+0.3 V SSOPパッケージ、消費電力 …………………………… 450 mW 動作温度範囲 θJA温度インピーダンス …………………………… 商業用(A、Bバージョン) …………………… −40℃ ∼ +85℃ リード温度、ハンダ付け 拡張範囲用(Sバージョン)………………… −55℃ ∼ +125℃ 蒸着方式で(60秒) ………………………………… +215℃ 保管温度範囲 −65℃ ∼ +150℃ 赤外線で(15秒) …………………………………… +220℃ ………………………………………………… +150℃ *“絶対最大定格”を越えるストレスはデバイスに永久破壊をもたらすことがあります。この 定格はデバイスの単なるストレスの度合いであり、基本的は動作あるいは動作の項に示す 他の条件においてこの定格は考慮されていません。デバイスをある項目についての絶対最 大定格の状態に長時間さらすとデバイスの信頼性に影響を与えます。 接合温度 ……………………………… 110℃/W 110℃/W オーダー・ガイド モデル名 入力範囲 相対精度 温度範囲 パッケージ パッケージ番号 AD7862AR-10 AD7863BR-10 AD7862ARS-10 AD7862AN-10 AD7862SQ-10 AD7862AR-3 AD7862BR-3 AD7862ARS-3 AD7862AN-3 AD7862AR-2 AD7862ARS-2 ±10 V ±10 V ±10 V ±10 V ±10 V ±2.5 V ±2.5 V ±2.5 V ±2.5 V 0 V ∼ 2.5 V 0 V ∼ 2.5 V ±1LSB ±1LSB ±1LSB ±1LSB ±1LSB ±1LSB ±1LSB ±1LSB +1LSB ±1LSB ±1LSB −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −55℃ ∼ +125℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ −40℃ ∼ +85℃ 28ピンSOP 28ピンSOP 28ピンSSOP 28ピンプラスチックDIP 28ピン・サーディップ 28ピンSOP 28ピンSOP 28ピンSSOP 28ピンプラスチックDIP 28ピンSOP 28ピンSSOP R-28 R-28 RS-28 N-28 Q-28 R-28 R-28 RS-28 N-28 R-28 RS-28 REV.0 −3 − AD7862 タイミング特性1、2(特に指定のない限りV DD=+5 V±5%、AGND=DGND=0 V、REF=内部、TMIN ∼TMAX) パラメータ A、 Bバージョン Sバージョン 単位 テスト条件/コメント tCONV 3.6 3.6 μs max 変換時間 tACQ 0.3 0.3 μs max アクイジション時間 t1 0 0 ns min CSからRDセットアップ時間 t2 0 0 ns min CSからRDホールド時間 t3 35 45 ns min CONVSTパルス幅 t4 35 45 ns min 読み出しパルス幅 t53 12 12 ns min RDの立ち下がりエッジ後のデータ・アクセス時間 60 70 ns max 5 5 ns min 30 40 ns max 40 40 ns min パラレル・インタフェース t64 t7 RDの立ち上がりエッジ後のバス放棄時間 連続読み出し間の時間 注意 1 サンプルは条件を保証するために@+25℃でテストされています。すべての入力信号はtr=tf=1ns(+5 Vの10%∼90%)で電圧レベル+1.6 Vからの時間です。 2 図1参照。 3 図2の負荷回路で計測され、出力が0.8V∼2.0Vを横切るのに必要な時間として定義されます。 4 これらの時間は、図2の負荷回路でデータ出力が0.5V変化する時に計測された時間です。計測された値は外挿法によって50pFの容量の充電や放電の影響を取り除かれます。つまりタイミング 特性で見積られている時間は真のバスを放棄する時間であり、外部のバスの負荷容量から独立した値であるということです。 仕様は予告なく変更になる事があります。 図1.タイミング図 図2.アクセス時間とバス放棄時間のための負荷回路 注意 ESD(electrostatic discharge)センシティブ・デバイスです。4000 Vもの高電圧が人体や計測装置などに、帯電し、検出さ れることなく放電されることがあります。AD7862は独自のESD保護回路を備えていますが、デバイスが高エネルギーの静 電界にさらされると永久破壊を引き起こすことがあります。したがって性能の劣化や機能の損失を避けるために適切な ESD対策を施すことを推奨します。 −4 − WARNING! ESD SENSITIVE DEVICE REV.0 AD7862 ピンの機能説明 ピン 名前 説明 1 NC 無接続 2 DB11 データ・ビット11(MSB)。スリーステートTTL出力。AD7862-10とAD7862-3においては出力コードは2の補数。 3-6 DB10-DB7 データ・ビット10からデータ・ビット7。スリーステートTTL出力。 7 DGND ディジタル・グラウンド。ディジタル回路のグラウンド・リファレンス。 8 CONVST 変換スタート入力。ロジック入力。HIからLOへの遷移でトラック/ホールドがホールド・モードになり両チャンネ 9-15 DB6-DB0 データ・ビット6からデータ・ビット0。スリーステートTTL出力。 16 AGND アナログ・グラウンド。マルチプレクサ、トラック/ホールド、リファレンス、D/A回路のグランド・リファレンス。 17 VB2 チャンネルBの入力2。アナログ入力電圧範囲は±10 V(AD7862-10)、±2.5 V(AD7862-3)、0∼2 V(AD7862-2)。 18 VA2 チャンネルAの入力2。アナログ入力電圧範囲は±10 V(AD7862-10)、±2.5 V(AD7862-3)、0∼2 V(AD7862-2)。 19 VREF AD7862-2においては出力コードはストレート・バイナリ。 ルの変換が開始。 リファレンス入出力。このピンは内部リファレンスに直列抵抗を介して接続され、またA/Dコンバータの出力リ ファレンス源。名目のリファレンス電圧は2.5 Vで、これはピン上で与えられます。 20 A0 マルチプレクサ選択。この入力はRDとCSのLOレベルとともに使われ、データ出力を有効にする。A0が論理0の時、変 換後の読み出しはA/DのそれぞれよりVA1、V A2の順番で読み出し、その後A0がHIになったときVB1、VB2からのデータを 読む。 21 CS チップ・セレクト入力。負論理入力。この入力がLOの時、デバイスは選択されます。 22 RD 読み出し入力。負論理入力。この入力はA0とCSとともに使われてデータの出力をイネーブルにします。A0が論理0の 時、変換後の読み出しはA/DのそれぞれよりVA1、VA2の順番で読み出し、その後A0がHIになったときVB1、VB2からの データを読みます。 23 BUSY ビジー出力。ビジー出力はCONVSTの立ち下がりエッジでHIになり、変換が終了するまでHIになっています。 24 VDD アナログおよびディジタル正電源電圧。+5.0 V±5% 25 VA1 チャンネルAの入力1。アナログ入力電圧範囲は±10 V(AD7862-10)、±2.5 V(AD7862-3)、0∼2 V(AD7862-2)。 26 VB1 チャンネルBの入力1。アナログ入力電圧範囲は±10 V(AD7862-10)、±2.5 V(AD7862-3)、0∼2 V(AD7862-2)。 27 AGND アナログ・グラウンド。マルチプレクサ、トラック/ホールド、リファレンス、D/A回路のグラウンド・リファレンス。 28 NC 無接続。 ピン構成 REV.0 −5 − AD7862 用語説明 相対精度 信号対(ノイズ+歪み)比 相対精度やエンドポイント非直線性は、 A/D伝達関数のエンドポ これはA/Dコンバータの出力における信号と「ノイズ+歪み」と イントを通る直線からの最大偏差です。 の比として計測されます。この信号とは基本波のrms値です。ノイ ズはサンプリング周波数の半分 (fS/2) までのすべての高調波のrms 微分非直線性 これは、 計測値とA/Dにおいて隣接した二つのコードの間隔が理 値の和で、DC分は含みません。この比はディジタル化処理におけ る量子化レベルの数に依存し、量子化レベルが増加すれば、その量 想的には1LSBで変化するのとの差です。 子化ノイズは減少します。 サイン波が入力に与えられた時の理想的 なNビットのコンバータにおける信号対(ノイズ+歪み)比は以下 正のフルスケール誤差 これは最後のコード遷移(01... 110から01... 111) の、バイポーラ・ のようになります。 オフセット誤差を調整した後の理想的な4 ×V R E F - 3 / 2 L S B 信号対(ノイズ+歪み)=(6.02N+1.76)dB (AD7862-10、±10 Vレンジ)またはVREF-3/2LSB(AD7862-3、±2.5 したがって、12ビットのコンバータでは、この値は74 dBです。 Vレンジ)からの偏差です。 正のフルスケール誤差(AD7862-2、0 V∼2.5 V) 全高調波歪み これは最後のコード遷移(01... 110から01... 111) の、ユニポーラ・ 全高調波歪み(THD)は、基本波に対する高調波のrms値の合計 オフセット誤差を調整した後の理想的なVREF-3/2LSBからの偏差 の比です。AD7862では、この値は以下のように定義されます。 です。 √V22+V32 +V42+V52 THD(dB)=20log―――――――――― V1 バイポーラ・ゼロ誤差 ここでV1は基本波のrms値でV2、V3、V4、V 5は2次から5次までの高 (AD7862-10、±10 V、AD7862-3、±2.5 V) 調波のrms値です。 これは、中間点の遷移(全部1から全部0)と理想的なAGND-1/ 2LSBとの偏差です。 ピーク高調波またはスプリアス・ノイズ ピーク高調波またはスプリアス・ノイズはA/D出力スペクトラ ユニポーラ・オフセット誤差(AD7862-2、0 V∼2.5 V) ム(fS/2まででDCを除く)中で基本波に次いで大きいrms値を持つ 高調波と基本波rms値との比です。通常この規定の値は、スペクト これは、最初のコードの遷移(00... 000から00... 001)と理想的な AGND+1/2LSBとの偏差です。 ラム中の最大の高調波によって決定されますが、高調波がノイズ・ フロアに埋もれているデバイスではノイズのピークが使われます。 負のフルスケール誤差 (AD7862-10、±10 V、AD7862-3、±2.5 V) 相互変調歪み これは最初のコード遷移(10・・・000 から10・・・001)の、バ 入力が2種類の周波数faとfbのサイン波から構成されているとき、 イポーラ・オフセット誤差を調整した後の理想的な−4×VREF+ 非直線性を持つデバイスは和と差の周波数mfa±nfb(m、n=0、1、 1/2LSB(AD7862-10 、±10 Vレンジ)または−VREF+1/2LSB 2、3 …)で(m+n)次の歪みを発生します。相互変調歪みの項はm (AD7862-3、±2.5 Vレンジ)からの偏差です。 とnが両方とも0でない場合のものです。例えば、2次項は(fa+fb) と(fa−fb)で、3次項は(2fa+fb)、 (2fa−fb) (fa+2fb)、 (fa−2fb)で トラック/ホールド・アクイジション時間 す。 トラック/ホールド・アクイジション時間は変換が終わった後 AD7862では、CCIF標準を使ってテストされます。ここでは二つ (トラック/ホールドがトラック・モードに戻る点)から、トラック の入力周波数を入力帯域幅の最大値近辺の周波数にしています。 こ /ホールド・アンプの出力がその最終値の±1/2LSB以内に到達す の場合、2次や3次の項ははっきりと違ったものになります。2次項 るまでに必要とする時間です。これは又、選択された入力チャンネ は通常、オリジナルのサイン波形から離れたものになり、 3次項は入 ルの変更が起こったり、AD7862の選択されたV AX/BX入力に与えられ 力周波数に近い周波数になります。結果として、2次と3次の項が た入力電圧がステップ入力変化だったような時にも適用されます。 別々に規定されます。相互変調歪みの計算は、個々の歪みの積の これは、デバイスに仕様通りの動作を保証させるためには、次の変 rms和と基本波のrms振幅との比となるTHDの規定により、 dBで表 換を始める前にユーザーの方は変換が終わった後やV AX/BX入力の されます。 チャンネルが変わった後/ステップ入力の変化があった後には、 ト ラック/ホールド・アクイジション時間の間は待機しなければなら チャンネル間の絶縁 ない事を意味します。 チャンネル間の絶縁としては、 チャンネル間のクロストークのレ ベルの計測が行われます。これは、4入力の個々にフルスケール100 kHzのサイン波を与える事で計測されます。これらは順番に、個々 にグラウンドに入力を接続している他の3つのチャンネルと比べら れます。そしてA/D出力は、他のチャンネルからのクロストークの レベルを決めるために測定されます。 与えられている値はすべての 4つのチャンネルを通しての最悪値です。 −6 − REV.0 AD7862 コンバータの詳細 トラック/ホールド・アンプのアクイジション時間はこの点か AD7862は高速で低消費電力の12ビットA/Dコンバータで、5 V単 ら始まります。 電源で動作します。この製品は、二つの4μs逐次比較型A/D、二つ のトラック/ホールド・アンプ、内部+2.5 V基準電源および高速の リファレンス部 パラレル・インタフェースを持っています。4つのアナログ入力は AD7862はVREFという名前の単一のリファレンスピンを持ちま 二つのチャンネル(AとB)にグループ分けされ、A0入力によって選 す。これはデバイス内部の+2.5 Vリファレンスへのアクセスやデ 択されます。各チャンネルは二つの入力(VA1&VA2またはVB1&VB2) バイスのリファレンス源に外部の+2.5 Vを接続するのに使われま を持ち、それらは同時にサンプルを行い変換を行えますので、両ア す。このデバイスは+2.5 Vのリファレンスをもとに規定されてい ナログ入力の信号の相対位相情報を保持する事ができます。 このデ ます。リファレンス源での誤差はAD7862の伝達関数ではゲイン誤 バイスはアナログ入力範囲として、±10 V(AD7862-10)、±2.5 V 差として現れ、 デバイスの規定されたフルスケール誤差に加算され (AD7862-3)、0∼2.5 V(AD7862-2)を受けつけます。過電圧保護回 ます。AD7862-10およびAD7862-3では結果として、アッテネータ段 路がアナログ入力部に備えてありますので、それぞれ±17 V、±7 のオフセット誤差として現れます。 V、+7 Vの入力電圧まで損傷を起こしません。AD7862は、二つの動 AD7862は内部に+2.5 Vのリファレンス源を持っています。 この 作モードを持ちます。ひとつはハイ・サンプリング・モードでもう リファレンスをAD7862のリファレンス源として使うには、単純に ひとつはデバイスが変換の後で自動的にスリープ状態になる自動ス 0.1μFのディスク・セラミック・コンデンサをVREFピンとAGND リープ・モードです。これらのモードに関しての詳細は「タイミン の間に接続します。 このピンに現れる電圧はA/Dに与えられる前に グとコントロール」の節に書かれています。 内部的にバッファされます。もしこのリファレンスをAD7862の外 AD7862の変換を始めるにはCONVST入力を与えます。CONVST 部で使用する要求があった時には、このデバイスがリファレンス出 の立ち下がりエッジで、両方の内部トラック/ホールドが同時に 力に直列してFFTスイッチを持つようにバッファリングして、 結果 ホールド状態になります。 そして両方のチャンネルで変換シーケン としてこの出力のソース・インピーダンスが名目的に3kΩになるよ スが開始されます。このデバイスのための変換クロックはレー うにして下さい。 この内部リファレンスの誤差は25℃で±10 mVで ザー・トリミングされたクロック・オシレータ回路によって内部で 典型的な温度係数は25 ppm/℃で全温度範囲を通しての最大誤差は 生成されます。BUSY信号が変換の終了を示し、この時に両チャン ±25 mVです。 ネルの変換結果を読み出す事が可能になります。 変換後の最初の読 もし、より誤差基準の厳しさを要求するアプリケーションや み出しはVA1またはVB1の結果にアクセスし、 2番目の読み出しアクセ AD7862がシステムのリファレンスの使用を必要とするような時に スはVA2またはVB2の結果です。 この選択はマルチプレクサの選択ピ は、ユーザーの方は外部リファレンスをこのVREFピンに接続する ンA0の状態に依存し、LOならば前者、HIならば後者が選ばれます。 事ができます。外部リファレンスは事実上、内部リファレンスを抑 データは、標準のCSとRD信号を使って12ビットのパラレル・デー えてA/Dへのリファレンス源となります。 このリファレンス入力は タ・バスから読み出されます。 A/Dに与えられる前に最大入力電流が±100μAでバッファされま AD7862の変換時間はハイ・サンプリング・モードでは3.6μsで 自動スリープ・モードでは6μsであり、トラック/ホールドのアク す。AD7862に適したリファレンス源はAD680、AD780、REF43など の高精度+2.5Vリファレンスです。 イジション・タイムは0.3μsです。このデバイスの最適な性能を得 るには、 変換の最中や次の変換まで300 ns以内の間では読み出し操 回路の説明 作を行わないで下さい。これから、このデバイスのスループットは アナログ入力部 250 kHzまででデータシートの仕様が実現できます。 AD7862は3つのタイプが用意されています。AD7862-10は±10 V の入力電圧範囲を扱い、AD7862-3は±2.5 V、 AD7862-2は0 V∼+2.5 トラック/ホールド部 Vの入力電圧範囲を扱います。 AD7862のトラック/ホールド・アンプによって、このA/Dはフ ルスケール振幅のサイン波入力を12ビットの精度で変換できます。 このトラック/ホールドの入力帯域幅はA/Dが250 kHzの最大ス ループット・レートで動作している時のナイキスト・レートよりも 大きくなっています (すなわち、 このトラック/ホールドは125 kHz を越えた入力周波数を扱う事ができます)。 このトラック/ホールド・アンプは入力信号を12ビットの精度 で400 ns未満で捕らえます。 このトラック/ホールドの動作は本質 的にユーザーの方が把握できます。二つのトラック/ホールド・ア ンプはその入力チャンネルに対応してサンプリングを、 CONVSTの 立ち下がりエッジに同時に行います。 トラック/ホールドのアパー チャ時間 (すなわち外部CONVST信号とトラック/ホールドが実際 にホールド状態になる間の遅延)は15 ns(typ)で、さらに大事な事 図3.AD7862-10/-3アナログ入力構造 はデバイス中の二つのトラック/ホールドや又別のデバイス間でも 非常に良くマッチングがとられている事です。 これによって異なっ 図3はAD7862-10とAD7862-3のアナログ入力部を示しています。 た入力チャンネル間の相対位相情報が正確に得られます。 また複数 AD7862-10のアナログ入力範囲は±10 Vで入力抵抗の典型値は33 k のAD7862が2チャンネル以上のサンプルを同時にとる事を可能にし Ωです。AD7862-3は±2.5 Vの入力範囲で12 kΩの入力抵抗を典型 ます。変換の最後で、デバイスはトラック・モードに戻ります。 値として持ちます。この入力はトラック/ホールド・アンプの高入 REV.0 −7 − AD7862 力インピーダンス段がある抵抗段ですので、ダイナミック・チャー るものがあります。そのようなアプリケーションでは、オフセット ジ電流も無くおだやかです。AD7862-10では、R1=30 kΩ、R2=7.5 とフルスケールの誤差はゼロに調整しなければなりません。 図4は、 AD7862においてのオフセットとフルスケール誤差の調整 kΩ、R3=10 kΩです。AD7862-3ではR1=R2=6.5 kΩでR3は開放で に使える回路です (AD7862-10バージョンのVA1が参考の目的でのみ す。 AD7862-10とAD7862-3において、設計上のコードの遷移は連続し 示されています)。調整を行う時はオフセット誤差をフルスケール た整数のLSB値(すなわち1LSB、2LSB、3LSB…)で発生します。出 誤差の前に調整しなければなりません。これは、AD7862の入力電 力コードは2の補数の2進数で1LSB=FS/4096です。AD7862-10と 圧がアナログ・グラウンドよりも1/2LSB低くなるときのアナログ AD7862-3の理想的な入/出力の伝達関数が表Ⅰに示されています。 入力をドライブするオペアンプのオフセットをトリミングすること で行えます。このトリミングの手順は以下の通りです。 表Ⅰ.AD7862-10/-3の理想的な入/出力コード表 まず−2.44 mV(−1/2LSB)をVA1に与え(図4参照)、A/Dの出力 アナログ入力1 ディジタル出力コード遷移 コードが1111 1111 1111と0000 0000 0000の間でいったりきたりす +FSR/2−1LSB2 011... 110 ∼ 011... 111 るように、オペアンプのオフセット電圧を調整します。 +FSR/2−2LSBs 011... 101 ∼ 011... 110 +FSR/2−3LSBs 011... 100 ∼ 011... 101 GND+1LSB 000... 000 ∼ 000... 001 GND 111... 111 ∼ 000... 000 GND−1LSB 111... 110 ∼ 111... 111 −FSR/2+3LSBs 100... 010 ∼ 100... 011 −FSR/2+2LSBs 100... 001 ∼ 100... 010 −FSR/2+1LSB 100... 000 ∼ 100... 001 注意 1 FSRはフルスケール・レンジでREF IN=+2.5 Vの時、FSR=20 V(AD7862-10)でFSR=5 V(AD7862-3)。 2 REF IN=+2. 5Vの時、LSB=FSR/4096=4.883 mV(AD7862-10)、1.22 mV(AD7862-3)。 AD7862-2のアナログ入力部にはバイアス用の抵抗は無く、 VAX/BX ピンはマルチプレクサとトラック/ホールド・アンプの回路を直接 図4.フルスケール調整回路 ドライブします。このアナログ入力範囲は0∼+2.5Vで入力電流は 500 nA未満のハイインピーダンス段になっています。この入力はダ ゲイン誤差は、最初のコード遷移(A/Dの負のフルスケール)で イナミック・チャージ電流がなく、おだやかです。やはり、この設 も最後のコード遷移 (A/Dの正のフルスケール)でも調整できます。 計上のコードの遷移は連続した整数のLSB値で発生します。出力 その両方の手順は以下の通りです。 コードはストレート・バイナリで1LSB=FS/4096=0.61 mVです。 表ⅡはAD7862-2の理想的な入/出力の伝達関数を示しています。 +9.9927V(FS/2-3/2LSB)をV A1に与えます。そしてA/Dの出力 表Ⅱ.AD7862-2の理想的な入/出力コード表 アナログ入力1 +FSR−1LSB 2 正のフルスケール調整 コードが0111 1111 1110と0111 1111 1111の間でいったりきたりす ディジタル出力コード遷移 るようにR2を調整します。 111... 110 ∼ 111... 111 +FSR−2LSB 111... 101 ∼ 111... 110 +FSR−3LSB 111... 100 ∼ 111... 101 −9.9976 V(−FS+1/2LSB)をV A1に与えます。そしてA/Dの出 GND+3LSB 000... 010 ∼ 000... 011 力コードが1000 0000 0000と1000 0000 0001の間でいったりきたり GND+2LSB 000... 001 ∼ 000... 010 するようにR2を調整します。 GND+1LSB 000... 000 ∼ 000... 001 負のフルスケール調整 外部リファレンスを使っているシステムのフルスケール調整を 行うための他の方法は、どのチャンネルのフルスケール誤差も調整 注意 1 FSRはフルスケール・レンジでREF IN=+2.5 Vの時、2.5 Vです。 2 REF IN=+2.5 Vの時、LSB=FSR/4096=0.61 mV。 されるまでVREFピンの電圧を調整する事です。チャンネル間のフ ルスケール・マッチングを良くすることで他チャンネルとのフルス オフセットとフルスケールの調整 ケール誤差を小さくできます。 ほとんどのディジタル信号処理(DSP)アプリケーションでは、 オフセットとフルスケール誤差は、 システムの性能にほとんど影響 タイミングとコントロール を与えません。オフセット誤差はACカップリングをする事でアナ 図5aはAD7862で最適な性能(モード1)を引き出すために要求さ ログ領域において常に取り除く事が可能です。 フルスケール誤差の れるタイミングとコントロールのシーケンスを示しています。 この 影響は線形であり入力信号がA/Dのフル・ダイナミック・レンジ内 シーケンスで、変換はCONVSTの立ち下がりエッジで開始されま である限り問題は起こりません。しかし、いくつかのアプリケー す。 これにより両方のトラック/ホールドが同時にホールド状態に ションは入力信号がフルのアナログ入力ダイナミック・レンジに渡 なります。 そしてこの変換からの新しいデータが3 . 6 μ s 後に −8 − REV.0 AD7862 図5a.ハイ・サンプリング動作のためのモード1タイミング操作図 AD7862の出力レジスタに用意されます。BUSY信号は変換の終了 を示し、両方の入力の変換結果を読み出す事ができます。そして2 番目の変換が始まります。もしマルチプレクサ・セレクトA0がLO ならば、最初の変換後の1番目と2番目のリード・パルスはチャンネ ルAからの結果(VA1、VA2の順)にアクセスします。2回目の変換後 でA0がHIの時、3番目と4番目のリード・パルスではチャンネルBか らの結果(V B1、V B2の順)にアクセスします。A0の状態はCONVST がHIになった後、すなわちトラック/ホールドがホールド状態に 図5c.読み出しオプションB なってCONVSTの次の立ち下がりエッジの400 ns前まで、 ならいつ でも変更することができます。データは12ビットのパラレル・デー タ・バスを使って標準のCSとRD信号を使って読み出されます。す なわち、読み出し操作はCSピンの負の方向へのパルスとRDピンの (CSがLOの間の)二つの負の方向へのパルスから構成され、二つの 12ビットの結果にアクセスします。一度読み出し操作が行われる と、次の変換を始める前にトラック/ホールド・アンプのセトリン グを最適化するために、次のCONVSTの立ち下がりエッジの前に 300 nsは間をあけて下さい。最大の内部クロック周波数(3.7 MHz、 外部からのアクセスは不可)の時、このデバイスの最高のスルー プットは3.6μs(変換時間)+100 ns(読み出し時間)+0.3μs(アク イジション時間)です。結果として、最小のスループット時間は4 図5d.読み出しオプションC μs(250 kHzのスループット・レート)になります。 操作モード 読み出しオプション 上記で説明され、図5aで表示されている読み出し操作から離れ モード1操作(ハイ・サンプリング動作) て、他のCSとRDの組み合わせは結果として異なったチャンネル/ 図5aのタイミング図はCONVSTの立ち下がりエッジが変換を開 入力の異なった組み合わせでの読み出しを可能にします。 適当な組 始してトラック/ホールド・アンプをホールド・モードにする操作 み合わせが図5bから図5dに示されています。 モード1の最適化動作です。このCONVSTの立ち下がりエッジはま た、B U S Y 信号をH I にして変換が実行中である事を示します。 BUSY信号は変換が終了した時LOになり、これはCONVSTの立ち下 がりエッジから最大で3.6μs後で、 この変換による新しいデータが AD7862の出力ラッチ内に有効になります。読み出し操作は、この データにアクセスをします。もしマルチプレクサ・セレクトA0が LOならば、最初の変換後の1番目と2番目のリード・パルスはチャ ンネルAからの結果(V A1、V A2の順)にアクセスします。2回目の変 換後でA0がHIの、3番目と4番目のリード・パルスではチャンネルB 図5b.読み出しオプションA REV.0 からの結果(VB1 、VB2の順)にアクセスします。データは12ビットの −9 − AD7862 パラレル・データ・バスを使って標準のCSとRD信号を使って読み がりエッジでトラック/ホールド・アンプがホールド・モードに 出されます。このデータ読み出し操作はCSピンの負の方向へのパ 入って、変換はその時点からさらに3.6μs経たないと終了しないた ルスとRDピンの負の方向へのパルスから構成されます。これが2回 めです。この場合、変換が終了した時を知るためには、BUSYが最 繰り返され、二つの12ビットの結果にアクセスします。(内部ク 良の目安になります。デバイスがスリープ・モードになっていて ロック周波数3.7 MHzの)このデバイスの最高のスループット・ も、データの読み出しは行えます。読み出し操作はモード1の操作 レートで読み出し時間は100 nsかかります。 と同じで、 やはり次のCONVSTの立ち下がりエッジの300 ns前まで 読み出し操作は次のCONVSTの立ち下がりエッジの300 ns前まで には読み出しを完了し、トラック/ホールドがセトリングするため には終了していなければならず、これによってフル・スループット の充分な時間を与えなければなりません。このモードは、遅いレー 時間はトータルで4μs(250 kHzと等価)になります。操作のこの トでの変換をする場合にとても便利です。モード1の操作に比べて モードはハイ・サンプリング・アプリケーションで使われるべきで 電力消費が格段に減少します。 す。 ダイナミック仕様 モード2 操作(変換の後の自動スリープ) AD7862では従来の積分および微分非直線性などのdc仕様ととも 図6のタイミング図は、変換後にBUSYがLOになると自動的にス にダイナミック動作の仕様も規定され、 100%テストされています。 リープ・モードに入り次の変換が行われる前に「目覚まし」する、操 これらのac仕様はフェィズ・アレイ・ソナーやアダプティブ・フィ 作モード2での最適化動作です。 ルタ、 スペクトル分析などの信号処理アプリケーションで必要とさ これは、 モード1操作では2番目の変換の終わりにはHIになってい れます。これらのアプリケーションではA/Dが入力信号のスペクト ますが、 CONVSTを2番目の変換の終わりにLOに保つ事で実現され ル内容にどのような影響を与えるかという情報を必要とします。 で ます。図6に示されている操作は自動スリープ・モードによって すから、AD7862で仕様が定められているパラメータには、SNR、高 チャンネルAとチャンネルBの両方のデータにどのようにアクセス 調波歪み、相互変調歪み、ピーク高調波が含まれています。これら するかを示しています。チャンネルAのみのデータ、またはチャン の用語は以下の節で詳しく説明します。 ネルBのみのデータにアクセスし、そして自動スリープ・モードに 入るためにタイミングを設定する事もできます (前のページの読み 信号対ノイズ比(SNR) 出しオプション参照)。CONVSTの立ち上がりエッジがこのデバイ これはA/Dコンバータの出力における信号とノイズとの比とし スを「目覚まし」させます。与えられたCONVSTがLOにいってト て計測されます。この信号とは基本周波数のrms値です。ノイズは ラック/ホールド・アンプがホールド・モードになる目覚まし時間 サンプリング周波数の半分(fS/2)までのすべての高調波のrms値の は外部リファレンスを使用しているときには2.5μs で、 内部リファ 和で、dc分は含みません。SNRはディジタル化処理における量子化 レンスを使用している時には5 msです。 変換はこれから3.6μsかか レベルの数に依存し、量子化レベルが増加すれば、その量子化ノイ りますので、 CONVSTの立ち上がりエッジからBUSYがLOになる事 ズは減少します。 サイン波が入力に与えられた時の信号対ノイズ比 で示される変換終了までのトータルは、6μs(外部リファレンスの は以下のようになります。 時、内部リファレンスでは5.0035 ms)になります。CONVSTの立ち 上がりエッジからの目覚まし時間は2.5μsですので、 もしCONVST SNR=(6.02N+1.76)dB (1) パルス幅が2.5μsよりも長い時には、 変換は図に示されるCONVST の立ち上がりエッジから6μs(2.5μs目覚まし時間+3.6μs変換時 ここでNはビット数を示します。 間)よりも長くなる事に注意して下さい。これはCONVSTの立ち下 したがって、12ビットのコンバータでは、この値は74 dBです。 図6.自動スリープ機能が実行された時のモード2タイミング − 10 − REV.0 AD7862 図7は5 V電源でのAD7862を使ってdc入力を8192回、変換した時 のヒストグラムをグラフにしたものです。 アナログ入力はコード遷 移のまん中にセットされています。すべてのコードがひとつの2進 数出力になっているという事はA/Dのノイズ性能がとても良い事を 示しています。 図9.AD7862FFTグラフ 有効ビット数 式1はSNRとビット数の関係を示しています。この式を式2のよ うに書き換えると、 有効ビット数で表現される性能の測定値を得る 図7.DC入力の8192回の変換のヒストグラム ことができます。 SNR−1.76 N=―――――― 6.02 同じデータが図8でも与えられていますが、 図7との違いはこの場 合変換中に出力データの読み出しを行った事です。これによって ビットの決定を行っている所にノイズが入りAD7862によって生成 されるノイズが増加してしまいます。 結果として8192回の変換結果 (2) デバイスの有効ビット数は測定したSNRから直接計算する事が できます。 のヒストグラムを見ると、 同じdc入力がコードの拡散をまねいてい 図10はサンプリング周波数が245.76 kHzの時のAD7862BNの有効 るのがわかります。この影響は変換処理のビット・テストに対応す ビット数と周波数との関係の典型的なグラフです。 この有効ビット るシリアル・クロック・エッジの位置に依存して変化します。シリ 数は、典型的にはSNRが71.59 dBから65.57 dBに落ちるのに対応し アル・クロック・エッジとビットのテスト・ポイントとの関係で、 て、11.6から10.6に低下します。 変換中の読み出しと変換後の読み出しの動作レベルが同じになる可 能性もあります。 A/Dの出力スペクトラムは、非常に低い歪みのサイン波を245.76 kHzのサンプリング・レートでサンプリングするVAX/BX入力に与え る事で評価できます。高速フーリエ変換(FFT)のグラフを生成し、 それからSNRデータを得ることができます。図9は入力信号が10 kHzでサンプリング周波数が245.76 kHzの時のAD7862の典型的な 2048ポイントのFFTのグラフです。 このグラフから読みとれるSNR は72.95 dBです。SNRを計算するときには高調波も考慮する事に注 意して下さい。 図10.有効ビット数対周波数 全高調波歪み(THD) 全高調波歪み(THD)は、基本周波数に対する高調波のrms値の 合計の比です。AD7862では、この値は以下のように定義されます。 √V 22+V32+V4 2+V52 THD(dB)=20log―――――――――― V1 ここでV1は基本周波数のrms値でV2、V3、V4、V5は2次から5次まで の高調波のrms値です。このTHDはまた、A/D出力スペクトラムの 図8.変換中に読み出しを行なった時の FFTのグラフからも求める事ができます。 8192回の変換のヒストグラム REV.0 − 11 − AD7862 相互変調歪み V (i) 、すなわち予測されるコードの遷移点は以下のように与えら 入力が2種類の周波数faとfbのサイン波から構成されているとき、 れます。 非直線性を持つデバイスは和と差の周波数mfa±nfb(m、n=0、1、 π×cum(i) V(i)=−A×Cos ―――――― N [ 2、3...)で(m+n)次の歪みを発生します。相互変調項はmとnが両 方とも0でない場合のものです。例えば、2次項は(fa+fb)と(fa− fb)で、3次項は(2fa+fb)、 (2fa−fb) (fa+2fb)、 (fa−2fb)です。 ] ここでAはピーク信号の振幅で、Nはヒストグラムのサンプル数 AD7862では、CCIF標準を使ってテストされます。これでは二つ です。また、 の入力周波数を入力帯域の高い端の近くの周波数にしています。 こ i cum(i)=n=0 Σ V(n)occurences の場合、2次や3次の項ははっきりと違ったものになります。2次項 は通常、オリジナルのサイン波形から離れたものになり、 3次項は入 力周波数に近い波形になります。結果として、2次と3次の項が別々 に規定されます。相互変調歪みの計算は、個々の歪みの積のrms和 と基本周波数のrms振幅との比となるTHDの規定により、 dBで表さ れます。この場合の入力は、同じ振幅で低歪みの二つのサイン波か らなります。図11は、AD7862の典型的なIMD(相互変調歪み)のグ ラフです。 図12.AD7862 AC INL グラフ 電力に関する考察 図11.AD7862 IMDグラフ 自動パワーダウン・モードでは、200 kHz以下でのサンプリング・ ピーク高調波またはスプリアス・ノイズ レートでの動作を考えています。この場合、電力消費はサンプリン ピーク高調波またはスプリアス・ノイズはA/D出力スペクトラ グ・レートに応じて減少します。図13は自動パワーダウン・モード ム (fS/2までdcを除く) 中で基本周波数に次いで大きいrms値を持つ での、電力消費と100 Hz∼90 kHzの間のサンプリング・レートとの 高調波と基本周波数のrms値との比です。通常この規定の値は、ス 関係のグラフです。条件は5 V電源で25℃で、データの読み出しは ペクトラム中の最大の高調波によって決定されますが、 高調波がノ 変換後に行っています。 イズ・フロアに埋もれているデバイスではノイズのピークが使われ ます。 ACの直線性のグラフ 規定された周波数のサイン波がAD7862のVIN入力に与えられて、 その数百万のサンプルがとられたとき、 4096のA/Dコードのそれぞ れの発生の度数を示すヒストグラムが生成できます。 このヒストグ ラムのデータから、 図12に示されるようなac積分直線性のグラフを 生成できます。これは10 kHzの入力周波数におけるAD7862のとて も良い積分直線性を示しています。 グラフ中に大きなスパイクもあ りませんので微分直線性も良好である事を示しています。 使用され た式の簡略形が以下に示されています。 (V(i)−V(0)×4096) INL(i)= ―――――――――― −i V(fs)−V(o) [ ] ここでINL(i)はコードiでの積分直線性です。V(fS)とV(o)は 図13.自動パワーダウン・モードでの電力とサンプル・レート 予測されるフルスケールとオフセットの遷移で、 V (i) はi thコードの 予測される遷移です。 − 12 − REV.0 AD7862 マイクロプロセッサとのインタフェース AD7862の高速バス・タイミングにより、DSPプロセッサや最近 の16ビット・マイクロプロセッサへの直接インタフェースができま す。適したマイクロプロセッサ・インタフェースを図14から図18に 示します。 AD7862-ADSP21xxインタフェース 図14はAD7862とADSP-21xxアナログ・デバイセズ社固定小数点 DSPファミリとのインタフェースを示しています。CONVST信号は ADSP-21xxからも外部ソースからも与える事ができます。ADSP21xxの読み出しラインはRDという名前がついています。このイン タフェースでは、プロセッサのRDパルス幅はデータ・メモリ・ウ エイト・ステート・コントロール・レジスタを使ってプログラミン グする事ができます。 AD7862はBUSY信号をADSP-21xxの割り込み 線として出力し、4つすべてのチャンネルで変換が終了した事を知 らせます。4つの変換結果は、同じメモリ・アドレスからの4つの連 続した読み出し操作によってAD7862から読み出されます。以下に 図15.AD7862-TMS32010インタフェース 示すインストラクションはひとつの結果を読み出します (このイン ストラクションを4回繰り返す事で4つの結果すべてを読み出す事が AD7862-TMS320C25インタフェース できます)。 MR0=DM(A/D) MR0はADSP-21xx のMR0レジスタで、A/DはDSP から見た AD7862が配置されているアドレスを示します。 図16はAD7862とTMS320C25とのインタフェースです。前記の二 つと同様、変換はTMS320C25からも外部からも始めさせる事がで き、変換が終了すると割り込みがかかります。TMS320C25は、 AD7862のRD入力を直接ドライブできる単独のRD出力を持ちませ ん。ですから外付けロジックを使用してSTRBとR/W出力から信号 をつくらなければなりません。そのRD信号はMSC信号と論理和 (OR)を取り、読み出しサイクルで正しいインタフェース・タイミ ングのために必要となる1ウエイト状態をつくりだします。変換結 果は以下のインストラクションを用いてAD7862より読み出されま す。 IN D, A/D Dは内部データ・メモリ・アドレスで、A/DはAD7862が配置され ているアドレスです。 図14.AD7862-ADSP-21xxインタフェース AD7862-TMS32010インタフェース AD7862とTMS32010とのインタフェースを図15に示します。こ の場合も、 CONVST信号はTMS32010からも外部ソースからも与え る事ができ、両方の変換が終了した時、TMS32010は割り込みがか けられます。AD7862から変換結果を読み出すインストラクション は以下のものが使用されます。 IN D、A/D DはTMS32010の内部データ・メモリ・アドレスを示し、A/Dは AD7862が配置されているアドレスです。 図16.AD7862-TMS230C25インタフェース REV.0 − 13 − AD7862 いくつかのアプリケーションでは、変換は外部のタイマーによっ て始められるよりもマイクロプロセッサによって開始されます。 ひ とつのオプションはAD7862のCONVSTをアドレス・バスからデ コードする事で、それにより書き込み操作が変換の開始になりま す。 データは前と同じように変換シーケンスの終わりに読み出され ます。図18はこの方法を使って変換を始める例を示しています。す べてのインタフェースにおいて、 変換の間は読み出し操作をしない ようにして下さい。 AD7862-MC68000インタフェース AD7862とMC68000とのインタフェースを図17に示します。前記 と同様に、 変換はMC68000からも外部ソースからも与える事ができ ます。AD7862のBUSY線をプロセッサの割り込みに使うこともで きますが、ソフトウエアによる遅延でAD7862からの読み出しを行 う前の変換終了に要する時間を確保する方法もあります。 このデバ イスの割り込み処理の特性上、 割り込みが正しく処理されるように するにはMC68000は付加ロジック回路を必要とします (これは図17 図18.AD7862-8086インタフェース には示されていません)。MC68000の割り込みに関する詳細は ベクトル・モーター・コントロール MC68000のユーザーズ・マニュアルを参照して下さい。 MC68000のASとR/W出力を使ってAD7862への単独のRD入力信 モーターによって引き込まれる電流は二つの成分に分ける事が 号を造ります。CSはMC68000のDTACK入力をドライブしてプロ できます。ひとつはトルクを生むため、もうひとつは磁束を生むた セッサがAD7862への通常の読み出し操作を実行する様にします。 めのものです。モータの最高の性能のためには、これらの二つの成 変換結果は以下のMC68000のインストラクションを使って読み出 分を独立してコントロールする必要があります。三相モーターの伝 されます。 統的なコントロール方法は、モーターに供給される電流(または電 MOVE. W A/D, D0 D0はMC68000のD0レジスタを示し、 A/DはAD7862が配置されて いるアドレスです。 圧)と駆動する周波数が基本となるコントロール変数でした。しか しながら、トルクと磁束の両方ともに電流(または電圧)と周波数 の関数です。このカップリング効果はモーターの性能を減少させる 事があります。なぜなら、もし仮に周波数をあげることでトルクを 増加させると、磁束は減少する傾向があるからです。 ACモーターのベクトル・コントロールは、駆動と電流の周波数 に加えて位相のコントロールも伴います。 モーターの位相をコント ロールするには、 モーターの回転している磁界とローターとの相対 位置情報のフィードバックが必要です。この情報を使って、ベクト ル・コントローラは算術的に3つの位相駆動電流を個々のトルクと 磁束の成分に分けます。AD7862は、その4チャンネル同時サンプリ ングの能力によって、ベクトル・モーター・コントロールのアプリ ケーションでの使用に適しています。 AD7862を使ったベクトル・モーター・コントロールのアプリ ケーションのブロック図が図19に示されています。 フィールドのポ ジションはモーターの各位相の電流を決める事によって求められま す。二つの位相電流のみ計測する必要があります。それは、二つの 位相がわかっていれば3つ目は計算により求める事ができるためで す。AD7862のVA1とVA2がこの情報をディジタル化するのに使用さ れます。 図17.AD7862-MC68000インタフェース 同時サンプリングは二つのチャンネル間の相対位相情報を管理 するために重要です。電流検出の絶縁アンプやトランスフォー AD7862-80C196インタフェース マー、ホール効果センサーなどがモーターとAD7862の間で使用さ 図18はAD7862と80C196マイクロプロセッサとのインタフェース れます。ローターの情報はモーターへの入力の二つの電圧を計測す を示しています。ここでは、マイクロプロセッサが変換を開始させ る事で得られます。AD7862のVB1とVB2がこの情報を取るために使 ます。これは80C196のWR信号とデコードされたアドレス出力 われます。ここでも、二つのチャンネルの相対位相は重要です。 (AD7862 CSアドレスとは異なります)とのゲーティングによって AD7862によってフィードバックされた情報の算術的変換やコント 実現されます。AD7862のBUSY線は変換シーケンスが終了した時 ロール・ループの演算にはDSPマイクロプロセッサが使われます。 のマイクロプロセッサへの割り込みとして使用されます。 − 14 − REV.0 AD7862 れています。ひとつのVREFピンでいくつかのAD7862REF INピン をドライブすることができます。また、外部のもしくはシステムの リファレンスをすべてのVREF入力をドライブするように構成する こともできます。共通のリファレンスを使用することで、すべての チャンネル間でのフルスケール・トラッキングを良くすることがで きます。 図19.AD7862を使ったベクトル・モーター・コントロール AD7862の複数個使い 図20は複数の入力チャンネルを扱うために構成できるAD7862の 複数個使いの例を示しています。 この構成のタイプはソナーやレー ダー等のアプリケーションではよく使われます。AD7862はアパー チャ遅延の制限で規定されます。これはユーザーの方がすべての チャンネル間のサンプルする瞬間の違いを知ることができるという ことです。 これによってユーザーの方は異なったチャンネル間の相 対位相情報を保持する事ができます。 マイクロプロセッサからの共通の読み出し信号がAD7862のRD入 力をドライブします。各AD7862はアドレス・デコーダによって選 択される別個のアドレスが与えられています。 図20ではAD7862 #1 のリファレンス出力が他のAD7862のリファレンス入力として使わ REV.0 − 15 − 図20.マルチチャンネル・システムでの複数のAD7862 AD7862 外形寸法 28ピンSOP (N-28) (R-28) 28ピン・サーデップ 28ピンSSOP (Q-28) (RS-28) うにやさ ゅ い し ちき PRINTED IN JAPAN 28ピン・プラスチック・ディップ D0211-2.7-5/97,1A 寸法はインチと(mm)で示されます。 み る 「この取扱説明書はエコマーク認定の再生紙を使用しています。」 ど りをまも − 16 − REV.0