日本語参考資料 最新英語回路ノートはこちら 回路ノート CN-0205 使用したリファレンス・デバイス テスト済み回路設計集“Circuits from the Lab™ ”は共 通の設計課題を対象とし、迅速で容易なシステム 統合のために製作されました。さらに詳しい情報 又は支援は http://www.analog.com/jp/CN0205 をご覧 ください。 AD9122 デュアル、1.2GSPS、16 ビット、 TxDAC® D/A コンバータ ADL5375 ブロードバンド直交変調器 I/Q 変調器 ADL5375 とデュアル・チャンネル 1.2GSPS 高速 DAC AD9122 間のインターフェース 評価および設計サポート環境 回路評価ボード AD9122/ADL5375 評価ボード(AD9122-M5375-EBZ) 設計と統合ファイル 回路図、レイアウト・ファイル、部品表 回路の機能とその利点 この回路は、デュアル高速 TxDAC D/A コンバータ AD9122 と広帯域 I/Q 変調器 ADL5375-05 間のシンプルで応用の広い インターフェース方法を提供します。DAC の出力と I/Q 変調 器 ADL5375-05 の入力は 0.5V のバイアス・レベルを共用して いるので、アクティブやパッシブのレベル・シフト回路は不 要です。インターフェースは DC 結合されているので、DAC によって I/Q 変調器のローカル発振器(LO)のリーク補償を 行うことができます。 AD9122 DAC の 1.2GSPS のサンプリング・レートと ADL5375-05 変調器の I 入力と Q 入力の広い帯域幅により、ゼ ロ IF(ZIF)アーキテクチャと複素 IF(CIF)アーキテクチャ のどちらもサポートできます。ナイキスト・イメージのフィ ルタ処理に加えて、ベースバンド・フィルタは DAC の差動と 同相の両方のスプリアスに対する優れた除去性能を提供しま す。 回路説明 図 1 に示す回路と図 2 に示すボードでは、AD9122 TxDAC と ADL5375-05 広帯域送信変調器を使用しています。インター フェース回路での信号のバイアスとスケーリングは、それぞ れ 4 本のグラウンド基準抵抗(RBIP、RBIN、RBQP、 RBQN)と 2 本のシャント抵抗(RSLI、RSLQ)によって制御 されます。 AD9122 ADL5375-05 67 21 IOUT1P IBBP RBIP 50Ω 66 LOW-PASS FILTER RBIN 50Ω RSLI 100Ω 22 IBBN IOUT1N 59 9 IOUT2N QBBN LOW-PASS FILTER RBQP 58 50Ω RSLQ 100Ω 10 QBBP IOUT2P 09740-001 RBQN 50Ω 図 1. AD9122 と ADL5375-05 間のインターフェース。50Ω 抵抗をグラウンドに接続し、 ADL5375-05 のベースバンド入力に対して 500mV の DC バイアスを発生(簡略回路図) アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の利用に関して、あるいは利用に よって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利 の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。仕様は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標 は、各社の所有に属します。※日本語資料は REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。 Rev. 0 ©2015 Analog Devices, Inc. All rights reserved. 本 社/〒105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 03(5402)8200 大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 06(6350)6868 CN-0205 回路ノート TOP VIEW BOTTOM VIEW ADL5375 MODULATOR FILTER AD9122 09740-002 DAC 図 2. 回路実装済み AD9122-M5375-EBZ 評価ボード DAC のフルスケール出力電流(IFS)は 10mA~30mA に設定 可能です。公称値およびデフォルト値は 20mA です。この構 成では、DAC 出力は 4 本のグラウンド基準の 50Ω 抵抗(RB = RBIP = RBIN = RBQP = RBQN)のそれぞれに 0mA~20mA を 流します。これにより、各出力ペア(無負荷)に 500mV の DC バイアス・レベルと 2Vp-p のフルスケール振幅差動電圧が 生じます。この 2Vp-p の電圧振幅は 500mV のバイアス・レベ ルに影響を与えることなく、シャント抵抗 RL(RL = RSLI = RSLQ)によって調整することができます。I/Q 変調器の入力 に生じるピーク to ピークの差動振幅は次式で与えられます。 VSIGNAL = I FS × Rev. 0 この信号レベルを計算する際、ADL5375 の相対的に高い差動 入力インピーダンス(標準 60kΩ 以上)は無視できることに 注意してください。50Ω のバイアス設定用抵抗が使用された 際のピーク to ピーク電圧振幅と RL の関係を図 3 に示します。 ADL5375-05 と AD9122 はダイナミック・レンジとゲインが一 致しています。このため、デバイス間にアクティブ・ゲイン は不要です。上記のように RL の値を調整することにより、 I/Q 変調器の駆動レベルを必要に応じて微調整することができ ます。大部分のアプリケーションには、RL に 100Ω の値を推 奨します。この結果、1 V p-p のフルスケール信号レベルにな ります(DAC 出力は 0dBFS)。 [2 × RB × RL ] [2 × RB + RL ] -2/9 - CN-0205 回路ノート 2.0 0 36 MAGNITUDE –10 30 –20 24 1.4 1.2 1.0 0.8 GROUP DELAY –30 18 –40 12 –50 6 GROUP DELAY (ns) 1.6 MAGNITUDE (dB) 0.6 0.4 0.2 –60 100 1k 10k RL (Ω) 09740-003 1 0 10 図 3. 50Ω のバイアス設定抵抗を使ったときの ピーク to ピーク差動振幅と振幅制限抵抗(RL) 10 0 100 FREQUENCY (MHz) 図 5. 10MHz の 3 次ベッセル・フィルタを使った DAC 変調器間インターフェースの周波数応答 ベースバンド・フィルタリング 複素 IF(CIF)アプリケーションのフィルタ処理 DAC に起因したナイキスト・イメージ(折り返しノイズ)、 スプリアス、広帯域ノイズを除去するため、AD9122 と ADL5375 の間にフィルタを挿入する必要があります。フィル タは DC バイアス設定抵抗と AC 振幅制限抵抗の間に設置し ます。この構成では、DC バイアス設定抵抗(図 4 の RB)と 信号スケーリング抵抗(図 4 の RL )により、フィルタ設計に おける信号源抵抗と負荷抵抗が適切に設定されます。 ADL5375 のベースバンドの I 入力と Q 入力の周波数応答を図 6 に示します。このデバイスは広帯域で平坦な周波数応答 (−3dB ポイント = 750MHz)を備えているので、DAC からの 出力信号がデジタル的にアップ・コンバージョンされる複素 IF(CIF)のアプリケーションに最適です。CIF のアプリケー ションでは、ローパス・ナイキスト・フィルタも必要としま す。その主な理由は DAC 出力から変調器入力への DC バイア ス・レベルを維持できるからです。 −3dB の周波数が 10MHz の 3 次ベッセル・ローパス・フィル タを図 4 に示します。フィルタの入力インピーダンスと出力 インピーダンスが一致していることにより、フィルタ設計が 容易になりパスバンドの平坦度が良好になるため、広帯域幅 のフィルタ設計を可能にします。この例では、シャント抵抗 に 100Ω が選択され、1Vp-p の AC 差動振幅が得られます。こ のフィルタの周波数応答を図 5 に示します。 ADL5375-05 LPI 771.1nH 67 21 OUT1_P RBIP 50Ω OUT1_N RBIN 66 50Ω 53.62pF C1I 350.1pF C2I RSLI 100Ω 22 LNI 771.1nH LNQ 771.1nH 59 9 OUT2_N RBQN 50Ω OUT2_P RBQP 58 50Ω 53.62pF C1Q 350.1pF C2Q このフィルタの応答のシミュレーション結果を図 8 に、測定 結果を図 9 に示します。平坦度の測定結果は DC~250MHz で ±0.6dB、125MHz~250MHz で±0.4dB です。データは AD9122 の反転同期機能をオンにして測定しました。この構成での、 図 7 に示す IF フィルタ有無の場合の同相周波数に対する 2 × FDAC の同相スプリアスの同相除去性能を図 10 に示します。 IBBP IBBN QBBN RSLQ 100Ω 10 QBBP LPQ 771.1nH 09740-004 AD9122 図 7 に示すフィルタ・トポロジーは、コーナー周波数が 300MHz の 5 次バターワース・フィルタで、推奨するフィル タ・トポロジーです。純粋な差動フィルタは、DAC から差動 イメージ、スプリアス、およびノイズを除去することができ ます。それぞれ片側を接地された 2 個のコンデンサ(図 7 の C2 と C4)を使って同相電流の一部をグラウンドに迂回させ ることで、純粋な差動フィルタを使った場合よりも高周波信 号の同相除去性能が良好になります。 図 4. 10MHz の 3 次ベッセル・フィルタを使った DAC 変調器間インターフェース Rev. 0 -3/9 - 09740-005 DIFFERENTIAL SWING (V p-p) 1.8 CN-0205 回路ノート 0 4.0 MAGNITUDE 3.5 0 –5 –2.0 –3.0 2.5 –10 2.0 –15 1.5 GROUP DELAY GROUP DELAY (ns) 3.0 –1.0 MAGNITUDE (dB) 1.0 –4.0 –20 0.5 –5.0 0 –25 10M 1G 100M BB FREQUENCY (Hz) 09740-006 1 –6.0 1M 10 100 09740-008 BASEBAND FREQUENCY RESPONSE (dB) 1.0 500 FREQUENCY (MHz) 図 8. 300MHz の 5 次バターワース・フィルタを使った DAC 変調器間インターフェースの周波数応答の シミュレーション結果 図 6. ADL5375-05 のベースバンド(BB)周波数応答 0 66 RBIN 50Ω IOUT1N L1PI 33nH C1I 3.6pF IBBP C3I 6pF RSLI 100Ω 22 L1NI 33nH C2NI 22pF IBBN L2NI 33nH C4NI 3pF C2NQ 22pF C4NQ 3pF 59 IOUT2N RBQN 50Ω RBQP 50Ω 58 IOUT2P 21 L2PI 33nH 9 L1NQ 33nH C1Q 3.6pF L2NQ 33nH C3Q 6pF –10 –20 –30 QBBN RSLQ 100Ω –40 0 100 200 10 L1PQ 33nH C2PQ 22pF QBBP L2PQ 33nH C4PQ 3pF 300 400 500 FREQUENCY (MHz) 図 9. 300MHz の 5 次バターワース・フィルタを使った DAC 変調器間インターフェースの周波数応答の測定結果 図 7. Fc =300MHz の 5 次バターワース・フィルタを使った DAC 変調器間の推奨インターフェース・トポロジー OUTPUT POWER OF COMMON MODE (dBm) 0 –10 –20 –30 –40 NO FILTER –50 –60 –70 –80 –90 WITH FILTER –100 –110 –120 300 400 500 600 700 800 900 1000 COMMON MODE FREQUENCY (MHz) 図 10. フィルタの有無による ADL5375-05 の RF 出力の 同相除去性能の測定結果 Rev. 0 09740-009 RBIP 50Ω ADL5375-05 -4/9 - 09740-010 67 IOUT1P C4PI 3pF FILTER RESPONSE (dBm) C2PI 22pF 09740-007 AD9122 CN-0205 09740-011 回路ノート 図 11. 変調器の出力電力を計算するためのスプレッドシート AD9122 バイアス設定抵抗と信号スケーリング抵抗の他、ADL5375 の 出力の電力レベルは、DAC のデジタル・バックオフ・レベル (dBFS)、信号のピークと平均の比、DAC のフルスケール電 流、ナイキスト・フィルタの挿入損失、I/Q 変調器の電圧ゲイ ンの関数になります。図 11 に示すスプレッドシートを使って この計算を行うことができます。 OUT1_P OUT1_N RSIP 1kΩ OUT2_N RBQN 45.3Ω ADL5375-15 を駆動するためのレベル・シフト 58 OUT2_P ADL5375-15 は 1500mV の DC バイアス・レベルを必要としま す。バイアス・レベルの違い以外は ADL5375-05 と ADL537515 は同一です。AD9122 で ADL5375-15 を駆動するには、パ ッシブまたはアクティブのレベル・シフト回路を使用する必 要があります。図 12 に示すパッシブ・レベル・シフト回路ネ ットワークでは、4 本の直列抵抗と 4 本のプルアップ抵抗を 使って ADL5375-15 の入力に 1500mV のバイアス・レベルを 生成します。このパッシブ・レベル・シフト回路ネットワー クでは信号レベルに約 2dB の損失が生じます。 22 RBQP 45.3Ω 9 RLQN 3480Ω RSQP 1kΩ RLQP 3480Ω IBBP 5V RLIN 3480Ω RSQN 1kΩ 59 このスプレッドシートは URL(www.analog.com/CN0205PowerCalculator)からダウンロードできます。 IBBN QBBN 5V 10 QBBP 図 12. AD9122 TxDAC で ADL5375-15 をバイアスするための パッシブ・レベル・シフト回路ネットワーク 前述のように、AD9122 と ADL5375-15 の間にフィルタを設置 する必要があります。この LC フィルタは、DAC の終端抵抗 (図 13 の R1)と AC 振幅制限抵抗(図 13 の R4)の間の任意 の場所に配置することができます。ただし、図 13 の回路では R2 による損失が小さいことと変調器の駆動レベルが大きいこ とで、レベル・シフト回路の設計に柔軟性が得られます。ま た、この回路によって信号源と負荷のインピーダンスが一致 します。フィルタを使った推奨パッシブ・レベル・シフト回 路網を図 13 に示します。 アクティブ・レベル・シフト回路には ADA4938 のようなデュ アル差動アンプを使用することができます。この場合、 VOCM ピンに 1500mV を印加することによって出力 DC バイ アス・レベルが設定されます。ただし、この方法ではインタ ーフェースの帯域幅がオペアンプによって制限されます。 Rev. 0 RBIN 45.3Ω 21 RLIP 3480Ω RBIP 45.3Ω 66 ADL5375-15 RSIN 1kΩ 67 -5/9 - 09740-012 AD9122 と ADL5375 の出力電力の計算 CN-0205 回路ノート REQUIRED DC LEVEL B = 1.5V R2 B R1 R3 AD9122 LC FILTER R1 IOUT_N A ADL5375-15 R4 V1 R3 B R2 図 13. LC フィルタを使った推奨パッシブ・レベル・ シフト回路網 フィルタの差動信号源インピーダンスと負荷インピーダンス はそれぞれ 2 × (R1 + R2) A 点と B 点の DC バイアス・レベルと AC 振幅レベル(図 13)、R2 による減衰、フィルタの信号源インピーダンスと負 荷インピーダンスを計算するのに、下記のスプレッドシート を使用することができます。このスプレッドシートは URL (www.analog.com/CN0205-LevelShifter)からダウンロードで きます。 2 × {R3||(R4/2)} です。 DAC から見たシングルエンドのインピーダンスは R1||{R2+R3||(R4/2)} です。 R4 は DAC の AC 負荷として機能します。DAC 出力の差動 AC 振幅は ADIsimRF ツールを使って DAC と変調器の電力レベルを計算 することもできます。このツールは www.analog.com/ADIsimRF からダウンロードできます。 2 × IFS × R1||{R2+R3||(R4/2)} です。 また、変調器入力の差動 AC 振幅は レイアウトに関する推奨事項 2 × {R3||(R4/2)}÷{R2+(R3||(R4/2)} に DAC 変調器間のインターフェースのレイアウトには特に注意 してください。いくつかの推奨事項があります。これらの推 奨事項に従った上面のレイアウトを図 15 に示します。 DAC 出力の差動 AC 振幅を乗じた値です。 DAC MOD FILTER 34.0 R2 (Ω) 218 • 全ての I/Q 差動信号のパターン長を一致させます。 R3(Ω) 760 • R4 (Ω) 750 フィルタの終端抵抗を変調器入力にできるだけ近づ けて設置します。 IFS (MA) 20 • DAC 出力の 50Ω 抵抗を DAC にできるだけ近づけて 設置します。 • 信号損失を低減するため、フィルタ回路ネットワー ク全体のパターン幅を広くします。 • DAC 出力の全てのパターン、フィルタ回路ネットワ ーク、変調器出力のパターン、LO 入力のパターン の周囲にビアを設置します。 • 信号の不要な結合を防止するため、LO 出力と変調 器出力は異なる層に配線するか互いに 90°の角度で 配線します。 V1 (V) 5.00 DAC R (SINGLE) 31.70 DAC COMMON VOLTAGE (V) 0.50 DAC SWING (V p_p) (SINGLE) 0.63 MODULATOR COMMON VOLTAGE (V) 1.50 MOD INPUT SWING (V p_p) 0.34 (SINGLE) LOSS BY R2 (DB) –5.43 INPUT IMPEDANCE (Ω) 504 OUTPUT IMPEDANCE (Ω) 502 09740-014 SETUP R1 (Ω) 図 14. レベル・シフト回路のスプレッドシート Rev. 0 09740-015 A 09740-013 IOUT_P リターン電流経路を短くするため、LC フィルタは DAC の近 くに配置する必要があります。5V バイアス電源(V1)は変 調器と共用するため、変調器の近くに配置する必要がありま す。R1、R2、R3、R4 がそれぞれ 34Ω、218Ω、760Ω、750Ω の場合、AD9122 DAC の出力の 500mV DC バイアスは ADL5375-15 の 1500mV DC バイアスに相当します。実際には、 図 13 の A 点を 500mV にする必要はありませんが、500mV に することで DAC 出力のコンプライアンス電圧を超えることな く、AC 振幅レベルに柔軟性が与えられます。DAC の負荷は 31.7Ω です。フィルタの入力インピーダンスは 504Ω、出力イ ンピーダンスは 502Ω です。R2 による減衰(DAC 出力と変調 器入力の間の R2 による電圧降下)は、R2 と R3||(R4/2) の組 み合わせによって設定され、この値は約 5.4dB になります。 図 15. レイアウトの一般的な推奨事項 -6/9 - CN-0205 回路ノート 0mA TO 20mA IOUT1 50Ω IOUT1 DPG DATA PATTERN GENERATOR FDATA BB FILTER 50Ω 100Ω 20mA TO 0mA J6 AD9122 0mA TO 20mA IOUT2 50Ω IOUT2 DPG USB DOWNLOADER SOFTWARE SPECTRUM ANALYZER ADL5375-05 BB FILTER 50Ω 100Ω 20mA TO 0mA J9 J1 AD9122-M5375-EBZ SIGNAL GENERATOR FOR LO LO USB FDAC AD9122 SOFTWARE SIGNAL GENERATOR FOR FDAC POWER SUPPLY 09740-016 PC 5V 図 16. テスト・セットアップの機能ブロック図 適切なレイアウトの詳細については、設計サポート・パッケ ージ(www.analog.com/CN0205-DesignSupport)の AD9122M5375-EBZ レイアウト・ファイルを参照してください。 セットアップとテスト バリエーション回路 この回路ノートで説明したインターフェースは、20mA のフ ルスケール電流に設定される TxDAC D/A コンバータ (AD9779A、AD9788、AD9125、AD9148)と 0.5V のベース バンド DC バイアス・レベルを必要とする I/Q 変調器のファ ミリー(ADL5370、ADL5371/ADL5372、ADL5373、ADL5374、 ADL5385、ADL5386 など)の間に使用することができます。 1. セットアップと測定システムを図 16 に示すように接 続します。 2. 電源を+5V に設定します。 3. FDAC の信号発生器は 5dBm で 368.64MHz に、LO の信 号発生器は 0dBm で 2140MHz に設定します。 4. 電源と信号発生器をオンします。スペクトル・アナラ イザを 2 × FDAC MHz(1MHz スパン)に設定します。 5. 図 17 に示す AD9122/AD9125 SPI 制御ソフトウェアを USB を介して AD9122 にセットアップし、実行します。 www.analog.com-CN0205-DesignSupport の AD9122 評 価ボードのクイック・スタート・ガイドを参照してく ださい。 このインターフェースは、DAC の終端抵抗を適切に選択する ことによってバイアス・レベルをある程度調整することで、 低電流変調器 AD8345/AD8349 に適用することもできます。 回路の評価とテスト 同相テストの詳細を以下のセクションで説明します(結果は 図 10 参照)。テスト・セットアップには柔軟性があり、この 回路ノートに示されている以外の測定を行うこともできます。 必要な装置(相当品で置き換え可) • DPG:ADI デジタル・パターン発生器 6. • クロック信号発生器:Agilent E4437B • LO 信号発生器:Agilent 8665B • Interpolation(図 17 の“1”):1× • Fine Modulation(図 17 の“2”):ON • Data Rate(図 17 の“3”): FDAC 周波数と同 一 • NCO Frequency(図 17 の“4”):173.32 MHz DPG をセットアップします(AD9122 評価ボードのク イック・スタート・ガイドを参照)。 • DCO Frequency(図 18 の“1”)が FDAC 周 波数に近くなるようにします。 • Sample Rate(図 18 の“2”)を FDAC 周波数 と同一に、Desired Frequency を 1MHz に設 定します。 • スペクトル・アナライザ:Agilent E4440A • 電源:Agilent E3631A Rev. 0 -7/9 - CN-0205 • “3”と“4”を図 18 に示すように設定します。 8. • 図 18 の“1”のボタンをクリックすることに より、I ベクトルと Q ベクトルをダウンロ ードします。 信号発生器の FDAC の周波数を変更し、(5)で説明し た“Data Rate”と(6)で説明した“Sample Rate”を変更 します。 9. 2 × FDAC の同相ノイズ・レベルを測定します(更新)。 2 × FDAC の同相ノイズ・レベルを測定します。 10. (8)と(9)を繰り返します。 09740-017 7. 回路ノート 09740-018 図 17. データ・クロックと NCO 制御に対する SPI 制御のユーザー・インターフェースのセットアップ 図 18. DPG ダウンローダ・ソフトウェアを使った DPG のセットアップ Rev. 0 -8/9 - CN-0205 回路ノート さらに詳しい資料 データシートと評価ボード CN0205 Design Support Package: www.analog.com/CN0205-DesignSupport AD9122 データシート MT-016 Tutorial:Basic DAC Architectures III: Segmented DACs. Analog Devices. AD9122 評価ボード MT-017 Tutorial:Oversampling Interpolating DACs, Analog Devices. AD9122-M 5375-EBZ 評価ボード MT-031 Tutorial:Grounding Data Converters and Solving the Mystery of 'AGND' and 'DGND'. Analog Devices. 改訂履歴 MT-101 Tutorial:Decoupling Techniques, Analog Devices. 8/11—Revision 0: 初版 ADL5375 データシート ADL5375-05 評価ボード CN-0021 Circuit Note:I/Q モジュレータ ADL5375 と、デュア ル・チャンネル、1GSPS 高速 D/A コンバータ AD9779A と のインターフェース回路 CN-0134 Circuit Note:ブロードバンド、低誤差のベクトル・ マグニチュード(EVM)ダイレクト・コンバージョン・ トランスミッタ CN-0144 Circuit Note:1/2 にデバイドされた LO を用いた、ブ ロードバンド、低誤差のベクトル・マグニチュード (EVM)ダイレクト・コンバージョン・トランスミッタ AN-1039 Application Note:Correcting Imperfections in IQ Modulators to Improve RF Signal Fidelity, Analog Devices. AN-1100 Application Note:Wireless Tranmitter I/Q Balance and Sideband Suppression, Analog Devices. AN-0996:The Advantages of Using a Quadrature Digital Upconverter (QDUC) in Point-to-Point Microwave Transmit Systems, Analog Devices. ADIsimPLL Design Tool ADIsimRF Design Tool AD9122 Evaluation Board Quick Start Guide Analog Devices Data Pattern Generator (DPG) 「Circuits from the Lab/実用回路集」はアナログ・デバイセズ社製品専用に作られており、アナログ・デバイセズ社またはそのライセンスの供与者の知的所有物です。お客さまは 製品設計で「Circuits from the Lab/実用回路集 」を使用することはできますが、その回路例を利用もしくは適用したことにより、特許権またはその他の知的所有権のもとでの暗示 的許可、またはその他の方法でのライセンスを許諾するものではありません。アナログ・デバイセズ社の提供する情報は正確でかつ信頼できるものであることを期しています。し かし、「Circuits from the Lab/実用回路集 」は現状のまま、かつ商品性、非侵害性、特定目的との適合性の暗示的保証を含むがこれに限定されないいかなる種類の明示的、暗示 的、法的な保証なしで供給されるものであり、アナログ・デバイセズ社はその利用に関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許権もしくはその他の権利の侵害に関して一 切の責任を負いません。アナログ・デバイセズ社はいつでも予告なく「Circuits from the Lab/実用回路集 」を変更する権利を留保しますが、それを行う義務はありません。 商標お よび登録商標は各社の所有に属します。 ©2015 Analog Devices, Inc. All rights reserved. Rev. 0 商標および登録商標は各社の所有に属します。 -9/9 -