回路ノート CN-0187 接続/参考にしたデバイス Circuits from the Lab™ 実用回路は今日のアナログ・ ミックスド・シグナル、RF 回路の設計上の課題の解 決に役立つ迅速で容易なシステム統合を行うために 作製、テストされました。詳しい情報やまた支援に ついては www.analog.com/jp/CN0187 をご覧ください ADL5502 450 MHz~6 GHz クレスト・ファクタ検出 器 AD7266 差動/シングル・エンド入力、デュアル、 同時サンプリング、2 MSPS、12 ビット、3 チャンネル SAR、AD コンバータ ADA4891-4 低価格、クワッド、CMOS、高速、レール to レール・オペアンプ ADP121 150 mA、低静止電流、15 ピン TSOT また は 4 ボール WLCSP パッケージ収納、 CMOS リニア・レギュレータ 高速、低消費電力、3.3 V 単電源の条件に最適なクレスト・ファクタ、ピーク、 RMS RF 電力の測定回路 回路の機能とその利点 評価と設計支援 回路評価基板 図 に示す回路は 450MHz ~ 6GHz の任意の周波数でのピーク と 電力を約 の範囲で測定します。測定結果はノイズ を避けるために差動信号に変換され、シリアル・インターフェ ースでリファレンス内蔵の ビット ・ の出力からデ ジタル・コードとして出力します。簡単な ポイント・キャリ ブレーションがデジタル領域で実行されます。 CN-0187 回路評価基板(EVAL-CN0187-SDPZ) システム・デモ用プラットホーム(EVAL-SDP-CB1Z) 設計と統合ファイル 回路、レイアウト・ファイル 、部品表 +3.3V +3.3V +3.3V 220Ω *SEE TEXT 8 1000pF 0.1µF 1 0.01µF FLTR * U2-B 442Ω +3.3V U6 VPOS PEAK 6 * * AD7266 220Ω U3-B VDRIVE 220Ω 27Ω 3 RFIN CNTL 5 COMM 75Ω VA1 VRMS 7 U1 0.01µF RFIN AVDD DVDD 27Ω U2-A ADL5502 2 0.01µF * ENBL CFLTR* 4 VA2 +1.25V U2-D CONTROL (HIGH RESET; LOW PEAK HOLD) SDP BOARD AND SUPPORT CIRCUITS +2.5V 10kΩ NOTE: U2 AND U3 ARE ADA4891-4 0.47µF DCAP A U2-C 10kΩ CS DOUTA 0.47µF SCLK 220Ω 442Ω +3.3V +5.5V VIN 1µF VOUT U5 +3.3V 27Ω U3-A U3-A VB1 1µF ADP121 220Ω EN GND 220Ω 27Ω VB2 U3-D +1.25V U3-D +2.5V 0.47µF 10kΩ DCAP B U3-C AGND DGND 0.47µF 09569-001 10kΩ 図 1. 高速、低消費電力、クレスト・ファクタ、ピーク、RMS電力測定回路 (簡略化した回路:全ての接続及びデカップリングは示されていません。) Rev. 0 アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期していますが、その情報の 利用に関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許やその他の権利の侵害に関して一切の責任を負いま せん。また、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するもので もありません。仕様は、予告なく変更される場合があります。本紙記載の商標および登録商標は、各社の所有 に属します。 ※日本語資料は REVISION が古い場合があります。最新の内容については、英語版をご参照ください。 © Analog Devices, Inc. All rights reserved. 本 社/〒105-6891 東京都港区海岸 1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワービル 電話 03(5402)8200 大阪営業所/〒532-0003 大阪府大阪市淀川区宮原 3-5-36 新大阪トラストタワー 電話 06(6350)6868 CN-0187 ADL5502 は変調信号のクレスト・ファクタ(CF)を高精度に決 定する、エンベロープ検出と組み合わせた真の RMS(true rms) 電力検出器です。このデバイスは、10MHz 以上のエンベロー プ帯域幅で 450MHz~6GHz の周波数範囲の高周波レシーバ/ トランスミタ・シグナル・チェーンで利用できます。サンプ リング・レートが低い ADC でもピーク・ホールド機能がある ので、エンベロープの短いピークでも取り込むことができま す。合計消費電流はわずか 3 mA@ 3 V です。 ADA4891-4 は高速、クワッド、CMOS オペアンプで、低価格 にもかかわらず高性能になっています。消費電流は 3V でた った 4.4 mA/アンプです。このアンプは、真の単電源動作能力 を備えており、入力電圧範囲は負側レールの下側 300 mV ま で拡張されています。出力段もレール to レールになっており、 出力電圧は各レールから 50mV 以内まで振れ、最大のダイナ ミック・レンジが得られます。低歪みでセトリング時間が速 いので、このアプリケーションに最適です。 AD7266 は、単電源 2.7 V~5.25 V で動作する、デュアル、12 ビット、高速、低消費電力の逐次比較型 ADC で、最大 2 MSPS のサンプリング・レートが特長です。AD7266 は 2 個の ADC を備えており、それぞれ前段に 3 チャンネルのマルチプ レクサと、30MHz 超の入力周波数を処理できる低ノイズ広帯 域トラック&ホールド・アンプが接続されています。消費電 流は 3 V でわずか 3 mA です。AD7266 はまた 2.5 V リファレ ンスを内蔵しています。 この回路は ADP121 から出力する+3.3 V 単電源で動作します。 ADP121 は、2.3 V~5.5 V で動作し、最大 150 mA の出力電流 で、低静止電流、低ドロップアウト(LDO)のリニア・レギュ レータです。150 mA 負荷でのドロップアウト電圧は 135 mV と低いため効率が向上するとともに、広い入力電圧範囲にわ たって動作可能になります。最大負荷時の静止電流が 30μA と 小さい ADP121 はバッテリ駆動のポータブル機器に最適です。 ADP121 には、1.2 V~3.3 V の範囲の各種出力電圧が用意され ています。この製品は、小型 1μF のセラミック出力コンデン サで、安定動作するように最適化されています。ADP121 は、 最小のボード面積で優れた過渡性能を提供します。 短絡回路防止とサーマル過負荷保護回路は、悪条件での破損 を防止します。ADP121 は小型の 5 ピン TSOT または 4 ボー ル 0.4mm ピッチのハロゲン・フリーWLCSP パッケージに収 納されており、多様なポータブル・アプリケーションに適応 できるようにフットプリントが最小になっています。 回路の説明 測定する RF 信号を ADL5502 に入力します。 RF 入力端子で ADL5502 の入力インピーダンスと並列に1つ の 75 Ω の終端抵抗を 接続する事により広帯域の 50 Ω マッチ ングが得られます。狭周波数帯域の使用により、より精度の 高い抵抗性マッチングまたはリアクタンス・マッチングが得 られます(ADL5502 データシートの RF 入力インターフェー ス・セクションを参照) ADL5502 に内蔵のフィルタ用コンデンサにより 2 乗した状態 でのの平均値が得られますが、出力に多少の残留 AC が残り ます。W-CDMA または CDMA2000 のようなピーク to 平均比 の高い信号の場合は ADL5502 の VRMS・DC 出力に AC 残留 電圧が出る可能性があります。波形のこれら低周波成分の影 響を減少させるためには、多少の追加のフィルタリングが必 要です。ADL5502 に内蔵の平方領域フィルタ・コンデンサは 1 ピン (FLTR) と 2 ピン (VPOS)の間に CFLTR コンデンサを接続 する事により強化されます。VRMS 出力にコンデンサを追加 する事により残留 AC をさらに減らす事ができます。内蔵の 100 Ω 出力抵抗と追加の出力コンデンサの組み合わせにより ローパスフィルタを形成し、VRMS 出力の出力リップルを削 減します(詳しくは ADL5502 データシートの the Selecting the Square-Domain Filter and Output Low-Pass Filter セクションを参 照してください)。 波形のピークを測定するために、コントロール・ライン (CNTL)を1次的にロジック・ハイに設定する必要があります (>1 µS の間リセット・モード)そしてその後ロジック・ロ ー(ピーク・ホールド・モード)に戻します。この処理によ り、ADL5502 は既知の状態に初期化されます。ピークを測定 するためにデバイスを設定する時、入力 rms 電力とクレス ト・ファクタ(CF)が変化しそうもない期間にピーク・ホール ド・モードをトグロする必要があります。 もし ADL5502 がピーク・ホールド・モードで、CF が“ハ イ”から“ロー”に変化するかまたは入力電力が“ハイ”か ら“ロー”に変わると、異常なピーク測定値が表示されます。 ADL5502 はピーク・ホールド・モードが駆動していて、入力 電力または CF が高かった時生じた最高のピーク値を単純に 出力し続けます。もし CNTL をリセットしなければ、PEAK 出力は信号の新しいピークを反映しません。 ADL5502 は約 3 mA の VRMS 出力電流を供給する能力があり ます。出力電流は内蔵の 100 Ω 直列抵抗を通して供給されま す;従って負荷抵抗はすべてこの内蔵抵抗と電圧デバイダを 形成する事になります。ADL5502 の VRMS 出力の出力振幅を 維持するために、高い抵抗性負荷を駆動する事をお勧めしま す。もしアプリケーション上で低抵抗負荷を駆動する必要が ある場合は(公称変換ゲインを大きくしたい場合も同様に) バッファ回路が必要です。 PEAK 出力は 2 pF 負荷を駆動するように設計されています。 ADL5502 の PEAK 出力が駆動する容量負荷を小さくして、出 力応答時間を損なわないようにする事をお勧めします。容量 負荷が大きい場合の影響は得に立下り遷移時のエンベロープ に追従する時見られます。エンベロープが立下り遷移の時、 負荷容量は内蔵の 1.9 kΩ 負荷抵抗を通して放電します。もし さらに大きな容量負荷が避けられない場合は、その追加のコ ンデンサに対応するために PEAK 出力とグランドの間にシャ ント抵抗を接続して速く放電させる事ができます。このよう なシャント抵抗はまた ADL5502 の動作電流を大きくするので その値は 500Ω 以下にする必要があります。 Rev. 0| Page 2 of 7 CN-0187 2.0 回路の代表的な実測性能特性を図 2~5 に示します。 1.8 10 1.6 OUTPUT (V) 1 1.0 0.8 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz 0.6 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz 0.1 1.2 0.4 0.2 0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.01 –25 –20 –15 –10 –5 0 INPUT (dBm) 5 10 09569-002 INPUT (V rms) 15 図 2.実測 VRMS 出力対入力レベル(対数スケール)、450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源+3.3 V 2.0 1.8 1.6 図 5.実測 PEAK 出力対入力レベル(リニア・スケール)、 450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源+3.3 V ターン・オン時間とパルス応答は平方領域フィルタ(CFLTR) と VRMS 出力に接続した出力にシャントされるコンデンサの大 きさに大きく影響されます。図 6(ADL5502 データシートから 引用)は出力フィルタ容量 0.1uF で、平方領域フィルタ容量 (CFLTR)が無い場合の RFIN ピンに印加した RF パルスに対する 出力応答の図です。立下りエッジは得に出力にシャントされ るコンデンサの容量に影響されます。 1.2 1.0 PULSED RFIN 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz 0.6 400mV rms RF INPUT 0.4 0 0 0.2 0.4 0.6 INPUT (V rms) 0.8 1.0 09569-003 0.2 250mV rms 160mV rms 70mV rms 図 3.実測 VRMS 出力対入力レベル(リニア・スケール)、 450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源 +3.3 V VRMS 10 1ms/DIV 09569-053 0.8 VRMS (250mV/DIV) OUTPUT (V) 1.4 09569-005 OUTPUT (V) 1.4 図 6.各種 RF 入力パルス・レベルに対する出力応答、電源 3V , 周 波数 900MHz、平方領域フィルタ:開放、出力フィルタ 0.1 μF 出力にシャントされるコンデンサの容量と並列に抵抗を接続 して、イネーブルとパルス応答の立下りエッジを改善する事 ができます。追加抵抗は出力フィルタ容量の放電を助けます。 この方法によりパワーオフ時間は短くなりますが、負荷抵抗 を追加する事によりまた出力は低下します(ADL5502 データ シートの Output Drive Capability and Buffering セクションを参 照してください)。図 7(ADL5502 データシートから引用)は 並列 1 kΩ 抵抗を追加した事により得られた改善を示します。 OUTPUT (V) 1 0.1 0.01 –25 –20 –15 –10 –5 INPUT (dBm) 0 5 10 15 09569-004 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz 図 4.実測 PEAK 出力対入力レベル(対数スケール)、450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源+3.3 V Rev. 0| Page of CN-0187 PULSED RFIN 図 8 と図 9 は 25°C(ADL5502 がキャリブレーションされる温 度)での VRMS 誤差と PEAK 誤差の図です。誤差がゼロでは ない事に注目してください。なぜなら ADL5502 はその動作領 域以内でさえ完璧には理想のリニア公式に従わないからです。 しかし、キャリブレーション・ポイントでの誤差は定義によ りゼロに等しくなります。 VRMS (250mV/DIV) 400mV rms RF INPUT 250mV rms 160mV rms 70mV rms 3 1 ERROR (dB) 図 7.各種 RF 入力パルス・レベルに対する出力応答、電源 3V、周 波数 900 MHz 、平方領域フィルタ;開放、1kΩ と並列の出力フィ ルタ 0.1 μF 0 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz –1 ADL5502 の rms 出力 と PEAK 出力はユニティ・ゲイン・バッ ファを通過します。そしてこのユニティ・ゲイン・バッファ はシングル・エンド出力を差動信号に変換する相互結合回路 を駆動します。AD7266 に内蔵の+2.5 V リファレンス(DCAPA ピン と DCAPB ピンを介して)は他のユニティ・ゲイン・バッ ファと分圧器を通ります。 これにより回路の同相電圧が+1.25 V に設定されます。 –2 –3 –25 –20 –15 –10 –5 0 5 10 15 INPUT (dBm) 09569-008 1ms/DIV 09569-054 2 VRMS 図 8.実測 VRMS リニア誤差対入力レベル、450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源 +3.3 V AD7266 は rms 出力と PEAK 出力の同時サンプルを実行し、 データを 1 µs 応答時間以内に転送します。このデータは、1 つのシリアルデータ・ラインで送信されます。傾きとインタ ーセプトはデバイスごとに変わるので、高精度を実現するに は基板レベルのキャリブレーションを実施する必要がありま す。一般的に、キャリブレーションは、ADL5502 に 2 つの入 力電力レベルを供給し、対応する出力電圧を測定することに より実施されます。キャリブレーション・ポイントは一般的 に、デバイスのリニア動作範囲以内で選ばれます。最大適合 直線は次の式を使って変換ゲイン(または傾き)とインター セプトを計算する事により特性化されます。 3 2 ERROR (dB) 1 0 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz –1 Gain = (VVRMS2 − VVRMS1)/(VIN2 − VIN1) (1) Intercept = VVRMS1 − (Gain × VIN1) (2) –2 –3 –25 VIN は RFIN の rms 入力電圧です。 –10 –5 VIN = (VVRMS − Intercept)/Gain (3) 理想の(既知の)入力電力の場合には、実測データの法則適 合性誤差を次のように計算する事ができます。 0 5 10 15 図 9.実測 PEAK リニア誤差対入力レベル、450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源+3.3 V 一度ゲインとインターセプトが計算されれば、実測した出力 電圧に基づいて(未知の)入力電力を計算できる式を記述す る事ができます。 –15 INPUT (dBm) VVRMS は VRMS での出力電圧です。 –20 09569-009 ここで: (4) VRMS 出力と PEAK 出力の特性(傾きとインターセプ ト)が分かった時、CF の計算が完了します。任意の波 形のクレスト・ファクタの測定、計算は 3 段階で行い ます。最初に、未知の信号を RF 入力に供給し、対応す る VRMS レベルを測定します。このレベルは図 10 に VVRMS-UNKNOWN として示されています。VVRMS-UNKNOWN と式 3 を使って RF 入力(VIN)を計算します。 Rev. 0| Page 4 of 7 - CN-0187 3.0 2.5 CREST FACTOR (dB) 2.0 1.5 450MHz 900MHz 1900MHz 2350MHz 2600MHz 1.0 0.5 0 図 10.クレスト・ファクタの計算手順 を使って の リファレンス・レベル を計算します(すなわち、入力波形が 信号の場合観察される出力電圧) VPEAK-CW = (VIN GainPEAK) + InterceptPEAK (5) 最後に、PEAKの実際の大きさ(VPEAK-UNKNOWN)を測定します。 そこで、CFを次のように計算する事ができます。V CF = 20 log10 (VPEAK-UNKNOWN /VPEAK-CW) (6) ここで VPEAK-CW は VPEAK-UNKNOWN と比較するリファレンス・ポ イントとして使用されます。もし両方の VPEAK 値が等しけれ ば、図 11 に CW で示すように CF は 0 dB になります (ADL5502 データシートから引用)。ダイナミック・レンジ 全体に渡り、計算した CF は 0 dB ライン付近を保ちます。同 様に、CF が 3 dB、6 dB、 9 dB の複雑な波形についても、計 算値は正確に各々の CF レベルの付近を保ちます。 10 7 4-TONE WAVEFORM, 6dB CF 6 5 4 2-TONE WAVEFORM, 3dB CF 3 2 –5 INPUT (dBm) 5 15 図 12.CW 信号の実測クレスト・ファクタ対入力レベル、450 MHz, 900 MHz, 1900 MHz, 2350 MHz, 2600 MHz, 電源 +3.3 V この回路あるいは任意の高速回路の性能は適正な PCB レイア ウトに大きく依存します。PCB レイアウトの中には電源バイ パス、(必要に応じて)特性インピーダンス・ライン、部品 配置、信号配線、電源とグラウンド・プレーンが含まれます (しかし限定はされません)。(PCB レイアウトに関するよ り詳しい情報については、 MT-031 Tutorial, MT-101 Tutorial, と Analog Dialogue 「高速プリント回路基板 レイアウトの実務 ガイド」をご参照ください) この回路ノートのための完全な設計支援パッケージは http://www.analog.com/CN0187-DesignSupport に載っています。 RF 検出範囲がもっと狭いアプリケーションには rms 検出器 AD8363 を使用する事ができます。AD8363 は、50 dB の検出 範囲があり、最大 6 GHz の周波数で動作します。rms 検出の 無いアプリケーションには、AD8317/AD8318/AD8319 または ADL5513 を使用する事ができます。これらのデバイスは各種 の検出範囲を提供し、10GHz までの各種の入力周波数範囲が あります(さらに詳しくは CN-0150 を参照してください) 回路評価とテスト 1 CW, 0dB CF 0 –1 –25 –20 –15 –10 –5 0 5 10 INPUT (dBm) 15 09569-058 CREST FACTOR (dB) 8 –15 バリエーション回路 8-TONE WAVEFORM, 9dB CF 9 –1.0 –25 09569-012 次に、 –0.5 図 11.各種波形の報告されたクレスト・ファクタ Rev. 0| Page この回路は回路基板(EVAL-CN0187-SDPZ)とシステム・デ モ用プラットホーム(SDP) 評価基板の EVAL-SDP-CB1Z を使 用します。2 つの基板には、回路の性能の迅速な設定と評価 を可能にする 120 ピン適合コネクタが使用されています。回 路基板(EVAL-CN0187-SDPZ)は(このノートに記述されて いるように)評価対象の回路を含みます。そして回路基板 (EVAL-CN0187-SDPZ)からデータを取り込むために、SDP 評価基板を CN0187 評価ソフトウエアと共に使用します。 of CN-0187 回路ノートのデータは Rohde & Schwarz の SMT-03 RF 信号源 と Agilent E3631A 電源を使用して生成されました。信号源は 図に示した周波数に設定しました。そして入力電力をステッ プ状に加え、1 dB 単位でデータを記録しました。 必要な装置 USB ポートがあり Windows® XP または Windows Vista®(32-bit)または Windows® 7 (32-bit)対応の PC データ取り込みのための評価ソフトウエアの使用方法に関す る情報と詳細は CN0187 評価ソフトウエアの Readme ファイル に載っています。 回路評価基板(EVAL-CN0187-SDPZ) 評価基板(EVAL-SDP-CB1Z SDP) 評価ソフトウエア(CN0187) SDP 基板に関する情報は SDP ユーザー・ガイド(英語)に 載っています。 電源電圧:+6 V または+6 V ”AC アダプタ” RF 信号源 SMA コネクタ付き同軸 RF ケーブル さらに詳しくは 評価開始にあたって CN0187 Design Support Package CN0187 評価ソフトウエア・ディスクを PC の CD ドライブに 入れて評価ソフトウエアをロードしてください。”マイ コン ピュタ”を使用して、評価ソフトウエア・ディスクを含むドラ イブを見つけ、Readme ファイルを開いてください。Readme ファイルに含まれているインストラクションに従って、評価 ソフトウエアをインストールし、使用してください。 http://www.analog.com/CN0187-DesignSupport SDP User Guide http://www.analog.com/system_dev_platform Analog Dialogue 39 高速プリント回路基板 レイアウトの実務ガイド CN-0150 Circuit Note 機能ブロック図 回路ブロック図についてはこの回路ノートの図 1 を、そして 回路図については“EVAL-CN0187-SDPZ-SCH”pdf ファイルを ご覧ください。このファイルは、CN0187 Design Support Package に含まれています。 Software-Calibrated, 1 MHz to 8 GHz, 70 dB RF Power Measurement System Using the AD8318 Logarithmic Detector, Analog Devices. MT-031 Tutorial Grounding Data Converters and Solving the Mystery of “AGND” and “DGND”, Analog Devices. セットアップ 回路基板(EVAL-CN0187-SDPZ)の 120 ピン・コネクタを評価 (SDP)基板(EVAL-SDP-CB1Z)の“CON A” と表示されたコネ クタに接続してください。120 ピン・コネクタの末端にある 穴を利用して 2 つの基板をしっかり固定するためにナイロン 製ハードウエアを使用する必要があります。適切な RF ケー ブルを使用し、SMA RF 入力コネクタを介して RF 信号源を回 路基板(EVAL-CN0187-SDPZ)に接続してください。電源 を”supply off”の状態で、+6 V 電源を基板の“+6 V” と “GND”と表示されているピンに接続してください。もし+6 V 用"AC アダプタ"があれば、基板のバレル・ジャック・コネク タに接続して+6 V 電源電圧の代わりに使用する事ができます。 SDP 基板と共に提供する USB ケーブルを PC の USB ポートに 接続してください。注:この時にはまだ USB ケーブルを SDP 基板上のミニ USB コネクタに接続しないでください。 テスト MT-073 Tutorial High Speed Variable Gain Amplifiers (VGAs), Analog Devices. MT-077 Tutorial Log Amp Basics, Analog Devices. MT-078 Tutorial High Speed Log Amps, Analog Devices. MT-081 Tutorial RMS-to-DC Converters, Analog Devices. MT-101 Tutorial Decoupling Techniques, Analog Devices. Whitlow, Dana.Design and Operation of Automatic Gain Control Loops for Receivers in Modern Communications Systems.Chapter 8.Analog Devices Wireless Seminar.2006. 回路基板(EVAL-CN0187-SDPZ)に接続した+6 V 電源(また は AC アダプタ)に電源を供給してください。評価ソフトウ エアを立ち上げ、PC からの USB ケーブルを SDP 基板上の USB ミニ・コネクタに接続してください。アナログ・デバイ セズのシステム開発プラットフォーム・ドライバがデバイ ス・マネージャにリストされていれば、ソフトウエアは SDP 基板と通信する事ができます。 データシードと評価ボード 一度 USB 通信が確立されれば、SDP 基板を使用して回路基板 (EVAL-CN0187-SDPZ)からのシリアル・データの送信、受 信、取り込みを行う事ができます。 ADA4891 データシート CN-0187 回路評価基板(EVAL-CN0187-SDPZ) システム・デモ用プラットホーム(EVAL-SDP-CB1Z) AD5502 データシート 評価用基板 AD7266 データシート 評価ボード Rev. 0| Page 6 of 7 CN-0187 改訂履歴 4/11—Revision 0:初版 「Circuits from the Lab/実用回路集」はアナログ・デバイセズ社製品専用に作られており、アナログ・デバイセズ社またはそのライセンスの供与者の知的所有物です。お客さ まは製品設計で「Circuits from the Lab/実用回路集 」を使用することはできますが、その回路例を利用もしくは適用したことにより、特許権またはその他の知的所有権のも とでの暗示的許可、またはその他の方法でのライセンスを許諾するものではありません。アナログ・デバイセズ社の提供する情報は正確でかつ信頼できるものであることを 期しています。しかし、「Circuits from the Lab/実用回路集 」は現状のまま、かつ商品性、非侵害性、特定目的との適合性の暗示的保証を含むがこれに限定されないいかな る種類の明示的、暗示的、法的な保証なしで供給されるものであり、アナログ・デバイセズ社はその利用に関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許権もしくはそ の他の権利の侵害に関して一切の責任を負いません。アナログ・デバイセズ社はいつでも予告なく「Circuits from the Lab/実用回路集 」を変更する権利を留保しますが、そ れを行う義務はありません。 商標および登録商標は各社の所有に属します。 商標および登録商標は、それぞれの所有者の財産です。 Rev. 0| Page of