CMOS 低電圧4 ΩデュアルSPSTスイッチ ADG721/ADG722/ADG723 特長 機能ブロック図 +1.8 V ∼ +5.5 Vの単電源動作 平坦な低いON抵抗 S1 −3 dB帯域幅>200 MHz D1 レール・ツー・レール動作が可能 ADG722 ADG721 ON抵抗4Ω(Max) S1 IN1 IN1 D1 D2 IN2 D2 IN2 8ピンのμSOICパッケージを使用 S2 S2 高速スイッチング時間 tON 20 ns tOFF 10 ns 低消費電力(<0.1 mW) ADG723 TTL/CMOS互換 S1 IN1 D1 アプリケーション D2 IN2 バッテリー駆動のシステム S2 通信システム サンプル・ホールド・システム スイッチは論理"0"入力に対して示してあります。 音声信号のルーティング 映像信号のスイッチング 製品のハイライト 機械的リード・リレーの置換え 1. +1.8 V∼+5.5 Vの単電源による動作 ADG721、ADG722、ADG723は、低ON抵抗、高速スイッチング時 概要 間、+3 V電源および+5 V電源での完全な動作保証など、高性能 ADG721、ADG722、ADG723はモノリシックCMOS SPSTスイッチ であり、高速スイッチング動作、低ON抵抗、低リーク電流を維持し たまま低消費電力を可能にする最新のサブミクロン・プロセスに基 づいて設計されています。 ADG721、 ADG722、 ADG723は+1.8 V∼+5.5 Vの単電源で動作する ように設計されているため、 バッテリー駆動機器での使用やアナロ グ・デバイセズ社の新世代DACおよびADCとの組合わせ使用に最適 です。 を提供します。 2. 非常に小さいRON抵抗(5 Vで最大4Ω、3 Vで最大10Ω) 1.8 V動作で、RONは規定全温度範囲に対して40Ω(typ.)です。 3. ON抵抗は小さく平坦です。 4. −3 dB帯域幅>200 MHz 5. 低消費電力 CMOS構造により低消費電力を保証 6. tON/tOFFが小さい ADG721、ADG722、ADG723には、独立した2つのSPST(single− 7. 8−ピンのμSOICを使用 pole/single−throw)スイッチが内蔵されています。ADG721と ADG722は、それぞれノーマル・オープンとノーマル・クローズの スイッチを内蔵している点が異なります。ADG723では、スイッチ 1がノーマル・オープンでスイッチ2がノーマル・クローズです。 ADG721、ADG722、ADG723の各スイッチのON状態は信号の伝達 方向に依存しません。ADG723はブレーク・ビフォ・メークのスイッ チ動作機能を持っています。 アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、 当社はその情報の利用、また利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権 利の侵害に関して一切の責任を負いません。さらにアナログ・デバイセズ社の特許また は特許の権利の使用を許諾するものでもありません。 REV.0 アナログ・デバイセズ株式会社 本 社/東京都港区海岸1 - 1 6 - 1 電話03(5402)8200 〒105−6891 ニューピア竹芝サウスタワービル 大阪営業所/大阪市淀川区宮原3 - 5 - 3 6 電話06(6350)6868㈹ 〒532−0003 新大阪第2森ビル ADG721/ADG722/ADG723―仕様1 (特に指定のない限り、VDD=+5 V±10%、GND=0 V。全ての仕様は−40℃∼+85℃で規定) Bバージョン パラメータ +25℃ −40℃ ∼ +85℃ 単位 テスト条件/コメント 0 V ∼ VDD V ON抵抗(RON) 4 5 Ωmax VS=0 V ∼ VDD、IS=−10 mA、テスト回路1 チャンネル間ON抵抗値差(ΔRON) 0.3 Ωtyp VS=0 V ∼ VDD、IS=−10 mA アナログ・スイッチ アナログ信号範囲 ON抵抗平坦性(RFLAT(ON)) 1.0 Ωmax 1.5 Ωmax 0.85 Ωtyp VDD=+5.5 V リーク電流 ソースOFFリークI(OFF) S ±0.01 ±0.25 ドレインOFFリークID(OFF) nA typ VS=4.5 V/1 V、VD=1 V/4.5 V ±0.35 nA max テスト回路2 nA typ VS=4.5 V/1 V、VD=1 V/4.5 V ±0.35 nA max テスト回路2 ±0.01 ±0.25 チャンネルONリークID、IS(ON) VS=0 V ∼ VDD、IS=−10 mA ±0.01 ±0.25 ±0.35 nA typ VS=VD=1 V、またはVS=VD=4.5 V nA max テスト回路3 デジタル入力 入力HIGH電圧、VINH 2.4 V min 入力LOW電圧、VINL 0.8 V max ±0.1 μA max ns typ RL=300Ω、CL=35 pF 20 ns max VS=3 V、テスト回路4 入力電流 IINLまたはIINH 0.005 μA typ VIN=VINLまたはVINH ダイナミック特性2 tON tOFF 14 6 10 ブレーク・ビフォ・メーク時間遅延tD 7 (ADG723の場合) 1 ns typ RL=300Ω、CL=35 pF ns max VS=3 V、テスト回路4 ns typ RL=300Ω、CL=35 pF、 ns min VS1=VS2=3 V、テスト回路5 電荷注入 2 pC typ VS=2 V;RS=0Ω、CL=1 nF、テスト回路6 OFF時アイソレーション −60 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=10 MHz −80 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=1 MHz、テスト回路7 チャンネル間クロストーク −77 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=10 MHz −97 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=1 MHz、テスト回路8 −3 dB帯域幅 200 MHz typ RL=50Ω、CL=5 pF、テスト回路9 C(OFF) S 7 pF typ CD(OFF) 7 pF typ CD、CS(ON) 18 pF typ 電源電流 VDD=+5.5 V デジタル入力=0 Vまたは5 V IDD 0.001 μA typ 1.0 μA max 注 1 温度範囲:Bバージョン、−40℃∼+85℃. 設計上保証しますが、出荷テストは行いません。 仕様は予告無く変更することがあります。 2 −2− REV.0 ADG721/ADG722/ADG723 仕様1―ADG721/ADG722/ADG723 (特に指定のない限り、VDD=+3 V±10%、GND=0 V。全ての仕様は−40℃∼+85℃で規定) Bバージョン パラメータ +25℃ −40℃ ∼ +85℃ 単位 テスト条件/コメント アナログ・スイッチ アナログ信号範囲 0 V ∼ VDD ON抵抗(RON) 6.5 チャンネル間ON抵抗値差(ΔRON) 0.3 10 ON抵抗平坦性(RFLAT(ON)) V Ωtyp Ωmax Ωtyp 1.0 Ωmax 3.5 Ωtyp ±0.01 ±0.25 ドレインOFFリークID(OFF) VS=0 V ∼ VDD、IS=−10 mA nA typ VS=3 V/1 V、VD=1 V/3 V ±0.35 nA max テスト回路2 nA typ VS=3 V/1 V、VD=1 V/3 V ±0.35 nA max テスト回路2 ±0.01 ±0.25 チャンネルONリークID、IS(ON) VS=0 V ∼ VDD、IS=−10 mA VDD=+3.3 V リーク電流 ソースOFFリークI(OFF) S VS=0 V ∼ VDD、IS=−10 mA、テスト回路1 ±0.01 ±0.25 ±0.35 nA typ VS=VD=1 V、または3 V nA max テスト回路3 デジタル入力 入力HIGH電圧、VINH 2.0 V min 入力LOW電圧、VINL 0.4 V max ±0.1 μA max ns typ RL=300Ω、CL=35 pF 24 ns max VS=2 V、テスト回路4 入力電流 IINLまたはIINH 0.005 μA typ VIN=VINLまたはVINH 動的特性2 tON tOFF 16 7 11 ブレーク・ビフォ・メーク時間遅延tD 7 (ADG723の場合) 1 ns typ RL=300Ω、CL=35 pF ns max VS=2 V、テスト回路4 ns typ RL=300Ω、CL=35 pF, ns min VS1=VS2=2 V、テスト回路5 電荷注入 2 pC typ VS=1.5 V;RS=0Ω、CL=1 nF、テスト回路6 OFF時アイソレーション −60 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=10 MHz −80 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=1 MHz、テスト回路7 チャンネル間クロストーク −77 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=10 MHz −97 dB typ RL=50Ω、CL=5 pF、f=1 MHz、テスト回路8 −3 dB帯域幅 200 MHz typ RL=50Ω、CL=5 pF、テスト回路9 C(OFF) S 7 pF typ CD(OFF) 7 pF typ CD、CS(ON) 18 pF typ 電源電流 VDD=+3.3 V デジタル入力=0 Vまたは3 V IDD 0.001 μA typ 1.0 注 1 温度範囲:Bバージョン、−40℃∼+85℃。 設計上保証しますが、出荷テストは行いません。 仕様は予告無く変更することがあります。 2 REV.0 −3− μA typ ADG721/ADG722/ADG723 絶対最大定格1 用語 (特に指定のない限りTA=+25℃) VDD 正電源の電位。 VDD ∼ GND間の電圧 ……………………………… −0.3 V ∼ +7 V GND グランド(0 V)電位。 アナログ入力、デジタル入力2 …………………………… −0.3 V ∼ VDD+0.3 V S ソース端子。入力または出力。 または30 mA、いずれか先に入力される方 D ドレイン端子。入力または出力。 連続電流、SまたはD ………………………………………… 30 mA IN ロジック制御入力。 動作温度範囲 RON DとSの間の抵抗値 ΔRON 2つのチャンネル間のON抵抗値の差、すなわ 産業用(Bバージョン) ……………………… −40℃ ∼ +85℃ 保存温度範囲 …………………………………… −65℃ ∼ +150℃ 接合温度 …………………………………………………… +150℃ μSOICパッケージ、消費電力 ちRON max−RON min。 RFLAT(ON) …………………………… 450 mW 指定されたアナログ信号範囲で測定された ON抵抗の最大値と最小値の差 θJA熱抵抗 ………………………………………………… 206℃/W I(OFF) S スイッチ“OFF”時のソース・リーク電流 θJC熱抵抗 ………………………………………………… 44℃/W ID(OFF) スイッチ“OFF”時のドレイン・リーク電流 端子温度、ハンダ処理 ID 、IS(ON) スイッチ“ON”時のチャンネル・リーク電流 蒸着(60 sec)……………………………………………… +215℃ VD(VS) 端子D、端子Sのアナログ電圧 赤外線(15 sec)…………………………………………… +220℃ C(OFF) S スイッチ“OFF”時のソース容量 ESD CD(OFF) スイッチ“OFF”時のドレイン容量 ……………………………………………………………… 2 kV 注 1 2 上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えるとデバイスに永久的な損傷を与えること があります。この規定はストレス定格の規定のみを目的とするものであり、この仕様の動 作セクションに記載する規定値以上でのデバイス動作を定めたものではありません。デ バイスを長時間絶対最大定格状態に置くとデバイスの信頼性に影響を与えます。同時に 複数の絶対最大定格項目をデバイスに加えることはできません。 IN、SまたはDにおける過電圧は内蔵ダイオードでクランプされます。電流は最大定格値 に制限する必要があります。 CD、CS(ON) スイッチ“ON”時の容量 tON デジタル制御入力から出力スイッチがONに なるまでの遅延 tOFF デジタル制御入力から出力スイッチがOFFに なるまでの遅延遅延 tD 1つのアドレス状態から別のアドレス状態に 表I.真理値表(ADG721/ADG722) 切り替わる際の、90%値で測定した両スイッ ADG721入力 ADG722入力 スイッチ状態 0 1 OFF 1 0 チの“OFF”時間または“ON”時間(ADG723 の場合) クロストーク ON 寄生容量に起因してチャンネル間に混入され る不要な信号の大きさ OFF時 表II.真理値表(ADG723) ロジック スイッチ1 スイッチ2 0 OFF ON 1 ON OFF “OFF” スイッチを通して混入される不要信号 アイソレーション の大きさ 電荷注入 スイッチング時に混入されるグリッチ・イン パルスの大きさ ピン配置 8ピンμSOIC(RM−8) 8 VDD S1 1 ADG721/ 722/723 D1 2 7 IN1 6 D2 上面図 GND 4 (実寸ではありません) 5 S2 IN2 3 オーダー・ガイド モデル 温度範囲 ブランド* パッケージ パッケージ・オプション ADG721BRM −40℃ ∼ +85℃ S6B μSOIC RM−8 ADG722BRM −40℃ ∼ +85℃ S7B μSOIC RM−8 ADG723BRM −40℃ ∼ +85℃ S8B μSOIC RM−8 *ブランド=パッケージ・サイズの制限から、この3文字によりによりパーツ番号を表示します。 注意 ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000 Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、検知さ れることなく放電されることもあります。このADG721/722/723には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネル ギーの静電放電にさらされたデバイスには回復不能な損傷が残ることもあります。したがって、性能低下や機能喪失を避 けるために、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。 −4− WARNING! ESD SENSITIVE DEVICE REV.0 ADG721/ADG722/ADG723 特性―ADG721/ADG722/ADG723 6.0 5.5 1m TA = +25 °C VDD = +2.7V VDD = +5V 5.0 100µ 4.5 VDD = +4.5V 10µ VDD = +3.0V 3.5 ISUPPLY – A RON – Ω 4.0 3.0 2.5 VDD = +5.0V 2.0 1µ 100n 1.5 1.0 10n 0.5 0 0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 1n 5.0 10 100 1k VDまたはVS―ドレインまたはソース電圧―V 図1.単電源VD(VS)の関数としてのON抵抗 10M 1M –30 VDD = +3V VDD = +3V, +5V –40 OFF時アイソレーション – dB 5.0 4.0 RON – Ω 100k 図4.電源電流と入力スイッチング周波数の関係 6.0 +85°C 10k 周波数―Hz +25 °C –40 °C 3.0 2.0 1.0 –50 –60 –70 –80 –90 0 0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 –100 10k 3.0 100k VDまたはVS―ドレインまたはソース電圧―V 図2. 種々の温度におけるVD(VS)の関数としてのON抵抗、 1M 周波数―Hz 10M 100M 図5.OFF時アイソレーションと周波数の関係 VDD=+3 V 6.0 –30 VDD = +5V 5.5 VDD = +3V, +5V –40 5.0 4.5 RON – Ω +25°C クロストーク – dB –50 4.0 +85°C 3.5 3.0 2.5 2.0 –60 –70 –80 –40°C 1.5 –90 1.0 –100 0.5 0 0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 –110 10k 5.0 VDまたはVS―ドレインまたはソース電圧―V 図3. 種々の温度におけるVD(VS)の関数としてのON抵抗、 1M 周波数 – Hz 10M 図6.クロストークと周波数の関係 VDD=+5 V REV.0 100k −5− 100M ADG721/ADG722/ADG723 –6 VDD = +5V –7 ON応答 – dB –8 –9 –10 –11 –12 100 1k 10k 100k 1M 周波数 – Hz 100M 10M 図7.ON応答と周波数の関係 テスト回路 IDS IS (OFF) V1 A S ID (OFF) S D D A D VD VS VS ID (ON) S A VD VS RON = V1/IDS テスト回路1.ON抵抗 テスト回路2.Offリーク テスト回路3.Onリーク VDD 0.1µ F VIN ADG721 50% 50% VIN ADG722 50% 50% VDD S VS VOUT D RL 300V IN CL 35pF 90% VOUT 90% GND tOFF tON テスト回路4.スイッチング時間 VDD 0.1µ F VIN VDD VS1 VS2 S1 D1 S2 D2 VIN VOUT1 VOUT2 RL2 300V IN1, IN2 50% 0V RL1 300V CL1 35pF 50% 90% VOUT1 90% 0V CL2 35pF GND 90% VOUT2 90% 0V tD tD テスト回路5.ブレーク・ビフォ・メーク時間遅延、tD(ADG723の場合) −6− REV.0 ADG721/ADG722/ADG723 VDD SW ON SW OFF VDD RS VS S D VOUT VIN CL 1nF IN VOUT ∆VOUT QINJ = CL x ∆VOUT GND テスト回路6.電荷注入 VDD VDD 0.1µ F 0.1µ F VDD S VDD D S VOUT D RL 50V VS VIN IN VS GND VDD VDD NC 50V D VIN1 VIN2 S D GND VOUT RL 50V チャンネル間クロストーク = 20 3 LOG VS/VOUT テスト回路8.チャンネル間クロストーク REV.0 IN テスト回路9.帯域幅 0.1µ F VS VIN GND テスト回路7.OFF時アイソレーション S VOUT RL 50V −7− ADG721/ADG722/ADG723 アプリケーション情報 OFF時アイソレーション ADG721/ADG722/ADG723は、 アナログ・デバイセズ社のCMOSス OFF時アイソレーションとは、 OFF状態のスイッチを通過してス イッチの新ファミリに属します。汎用スイッチのこのシリーズで イッチ出力に混入する入力信号の大きさをいいます。スイッチが は、スイッチング時間が改善され、ON抵抗が小さくなり、帯域幅が OFFのときに、 容量CDSを介して入力信号が出力負荷に出力されます 広くなり、消費電力とリーク電流が小さくなっています。 ADG721/ADG722/ADG723の電源電圧 D381-2.7-5/99,1A (図9)。 CDS ADG721/ADG722/ADG723の機能は単電源+1.8 Vから+5.5 Vに拡 S 張され、電源効率と性能が重要なデザイン・パラメータとなるバッ D VOUT テリー駆動の機器に対して最適です。 VIN CD 電源電圧が入力信号範囲、 ON抵抗、 スイッチング時間に影響を与 RLOAD CLOAD えることを知っておくことは重要です。特性と仕様から、電源電圧 図9. 外部負荷抵抗と容量により影響されるOFF時のアイソレー の影響を容易に読み取ることができます。 ション VDD=+1.8 Vで、ON抵抗は規定温度範囲内で40Ω(typ)です。 ON抵抗と周波数の関係 CDSの値が大きいほど、大きな値が出力に混入されます。図5の代 図8に、CMOSスイッチのAC性能に影響を与える寄生要素を示し 表的な性能特性に周波数の関数としてのOFF時アイソレーションの ます(スイッチはボックス内に示します) 。その他の外部容量も性 劣化を示します。DCから約1 MHzまでは、このスイッチは−80 dB 能を低下させます。これらの容量は、信号の通過、クロストーク、帯 より優れたアイソレーションを示しています。10 MHzまでの周波 域幅に影響を与えます。 数では−60 dBより優れたアイソレーションを示していますが、周 波数が大きくなると、より大きな入力信号が出力に混入します。ス CDS イッチのCDSをできるだけ小さいものを選択することにより、 OFF時 S のアイソレーションを良くすることができます。 負荷の抵抗値と容 D VOUT RON VIN CD 量値はスイッチ・オープン時における伝達関数の極とゼロ点の係数 に関係するため、 負荷の抵抗値と容量値もOFF時のアイソレーショ RLOAD CLOAD ンに影響を与えます。 図8.スイッチと等価寄生要素 スイッチの等価回路(図8)を表す伝達関数A(s)は、次のように A(s)= 表されます。 A(s)=RT [ s(RON CDS)+1 ―――――――― s(RON CT RT)+1 [ s(RLOAD CDS) ―――――――――――――― s(RLOAD) (CLOAD+CD+CDS)+1 ] ] 外形寸法 サイズはインチと(mm)で示します。 8−LeadμSOIC ここで、 (RM−8) CT=CLOAD+CD+CDS RT=RLOAD/(RLOAD+RON) 0.122 (3.10) 0.114 (2.90) 信号伝達特性は、スイッチのチャンネル容量CDSに無関係です。 この容量は、伝達関数A(s)の分子で周波数のゼロ点を構成します。 スイッチのON抵抗が小さいため、このゼロ点は、通常、高い周波数 8 0.199 (5.05) 0.187 (4.75) 1 で発生します。帯域幅は、スイッチの出力容量CDSと負荷容量を組 み合わせた値の関数になります。 これらの容量に対応する周波数極 5 0.122 (3.10) 0.114 (2.90) 4 PIN 1 0.120 (3.05) 0.112 (2.84) 出力容量CDの支配的な影響により、極のブレーク・ポイント周波 数が最初に発生します。したがって、帯域幅を最大にするために は、 スイッチの入力容量と出力容量を小さくしてスイッチの抵抗を 小さくする必要があります。 ADG721/ADG722/ADG723のON抵抗と 0.006 (0.15) 0.002 (0.05) 0.018 (0.46) 実装面 0.008 (0.20) 0.120 (3.05) 0.112 (2.84) 0.043 (1.09) 0.037 (0.94) 0.011 (0.28) 0.003 (0.08) 33° 27° 0.028 (0.71) 0.016 (0.41) うにやさ ゅ い し ちき 周波数の関係は図7に示してあります。 み る 「この取扱説明書はエコマーク認定の再生紙を使用しています。 」 ど りをまも −8− REV.0 PRINTED IN JAPAN 0.0256 (0.65) BSC は、A(s)の分母に現れます。