ETC BH3856S/FS

BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
2 線式シリアルコントロール制御
サウンドコントロール IC
BH3856S / BH3856FS
BH3856S、BH3856FS は、TV、ミニコンポ等の音量、音質制御用に開発された信号処理 IC です。制御方式を2線シ
リアルコントロール(I2C BUS)制御としているため、TV 等の音量、音質等をマイコン等信号により、変化させるこ
とができます。
!用途
テレビ、テレビデオ、パソコンテレビ、ミニコンポ、カーオーディオ
!特長
1)音量(メインボリウム)
、バランス(右/左)
、トーン(バス、トレブル)を I2C BUS により、マイコンから直接
制御できます。DC の制御も可能です。
2)ボリウムは低歪率、低雑音の VCA で、ステップノイズを抑える構成になっています。
3)安定な基準電圧源、入出力バッファ内蔵で外付けが少なく、パッケージも SSOP-A32 なので、省スペース設計に
最適です。
4)マトリクス・サラウンドで、音の広がりを楽しめます。
!絶対最大定格(Ta
= 25°C)
絶対最大定格
Parameter
電源電圧
Symbol
Limits
VCC
10.0
Unit
V
∗1
BH3856S
BH3856FS
Pd
1200
850 ∗2
mW
動作温度範囲
Topr
−40∼+85
°C
保存温度範囲
Tstg
−55∼+150
°C
許容損失
∗1 Ta=25°C以上で使用する場合は、1°Cにつき12mWを減じる。
∗2 Ta=25°C以上で使用する場合は、1°Cにつき6.8mWを減じる。
!推奨動作条件
Parameter
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
Vcc
6.0
9
9.5
V
電源電圧
注)I2C BUS はフィリップ社の登録商標です。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!ブロックダイアグラム
BH3856S
30k
A_GND 1
30k
VCC
30
FILTER
29
IN2
28
BVN2
27
BIN2
26
BVO2
25
TVN2
+ −
IN1 2
BVN1 3
47k
BVO1 5
5.1k
Matrix surround
(Treble)
2.1k
Volume
Volume
(Treble)
TIN1
7
+ −
Tone
Tone
TVN1 6
(Bass)
5.1k
47k
− +
(Bass)
BIN1 4
OUT1 9
Volume
30k
Control
VCC 10
−
Volume
VCC
SC 11
TIN2
23
TVO2
22
OUT2
21
VC1
20
VC2
19
TC
18
BC
+
+
−
24
2.1k
TVO1 8
30k
200k
30k
N.C. 12
30k
SDA 13
SCL 14
17
Refrence Voltage
Vref
SLAVE ADDRESS
D_GND 15
16 SELECT SW
BH3856FS
30k
A_GND 1
30k
32
FILTER
IN1 2
31
IN2
BVN1 3
30
BVN2
VCC
+ −
47k
BIN1
47k
− +
+ −
−
BIN2
27
BVO2
26
TVN2
25
TIN2
TVO1 9
24
TVO2
OUT1 10
23
OUT2
Volume
Volume
Matrix
surround
(Treble)
(Treble)
TVN1 7
TIN1 8
5.1k
Tone
Tone
BVO1 6
(Bass)
N.C.
28
5.1k
N.C. 5
(Bass)
29
4
2.1k
2.1k
VCC
SC 12
−
Volume
22
VC1
21
VC2
20
TC
19
BC
200k
30k
30k
N.C. 14
D_GND 16
30k
30k
SDA 13
SCL 15
+
+
VCC 11
Volume
Control
−
Refrence Voltage
18 Vref
SLAVE ADDRESS
17 SELECT SW
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!各端子説明
Pin No.
BH3856S BH3856FS
機 能
端子名
アナログ系グランド
1
1
A_GND
2
2
IN1
3
3
BVN1
1ch 低域フィルタ接続用端子
4
4
BIN1
1ch 低域フィルタ接続用端子
5
6
BVO1
1ch 低域フィルタ接続用端子
6
7
TVN1
1ch 高域フィルタ接続用端子
7
8
TIN1
1ch 高域フィルタ接続用端子
8
9
TVO1
1ch 高域フィルタ接続用端子
1ch ボリウム出力端子
1ch ボリウム入力端子
9
10
OUT1
10
11
VCC
電源端子
11
12
SC
切換ショック防止用時定数取付端子
13
13
SDA
SDAデータ入力端子
14
15
SCL
SCLデータ入力端子
15
16
D_GND
デジタル系グランド
16
17
SASS
スレーブアドレス選択端子
17
18
Vref
基準電圧出力端子
18
19
BC
切換ショック防止用時定数取付端子
19
20
TC
切換ショック防止用時定数取付端子
20
21
VC2
切換ショック防止用時定数取付端子
21
22
VC1
切換ショック防止用時定数取付端子
22
23
OUT2
2ch ボリウム出力端子
23
24
TVO2
2ch 高域フィルタ接続用端子
24
25
TIN2
2ch 高域フィルタ接続用端子
25
26
TVN2
2ch 高域フィルタ接続用端子
26
27
BVO2
2ch 低域フィルタ接続用端子
27
28
BIN2
2ch 低域フィルタ接続用端子
28
30
BVN2
2ch 低域フィルタ接続用端子
29
31
IN2
30
32
FILTER
12
5‚14‚29
N.C.
2ch ボリウム入力端子
フィルタ端子
内部に接続されていません。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!入出力回路図
Symbol
端子電圧
等 価 回 路
端 子 説 明
VCC
IN1
IN2
4.5V
4.5V
メインボリウムの入力端子です。
入力インピーダンスは、47kΩ
(Typ.)に設計しています。
2pin
31pin
47kΩ
A_GND
2/1VCC
VCC
BVN1
BVN2
4.5V
4.5V
50kΩ
A_GND
低域フィルタ接続用の端子です。
3pin
30pin
VCC
BIN1
BIN2
4.5V
4.5V
4pin
28pin
低域フィルタ接続用の端子です。
5.1kΩ
2/1VCC
A_GND
VCC
BVO1
BVO1
4.5V
4.5V
6pin
27pin
50kΩ
低域フィルタ接続用の端子です。
A_GND
VCC
30kΩ
FILTER
5.2V
32pin
A_GND
フィルタ入力端子です。
フィルタ端子には10μF程度のコンデ
ンサをつけてください。プリチャージ、
ディスチャージ回路内蔵。 30kΩ
VCC
TVN1
TVN2
4.5V
4.5V
25kΩ
A_GND
高域フィルタ接続用の端子です。
7pin
26pin
VCC
TIN1
TIN2
4.5V
4.5V
8pin
25pin
高域フィルタ接続用の端子です。
2.1kΩ
2/1VCC
A_GND
※pin番号はBH3856Sのものです。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
Symbol
端子電圧
等 価 回 路
端 子 説 明
VCC
TVO1
TVO2
4.5V
4.5V
25kΩ
高域フィルタ接続用の端子です。
9pin
24pin
A_GND
VCC
OUT1
OUT2
4.5V
4.5V
メインボリウムの出力端子です。
OUT1はCH1のボリウム出力 OUT2はCH2のボリウム出力
10pin
24pin
A_GND
VCC
Digital
SC
BC
TC
VC1
VC2
VREF
12pin
19pin
20pin
22pin
21pin
A_GND
ステップ切替時ショックノイズ
防止用時定数取付端子
SC:サラウンド用端子
BC:バス用端子
TC:トレブル用端子
VC1:ボリウム用端子(CH1)
VC2:ボリウム用端子(CH2) VCC
Vref
3.8V
3.8Vレギュレータの出力端子です。
出力には発振止めのコンデンサが必要で
す。出力端子にはプリチャージ、ディス
チャージ回路が内蔵されておりコンデン
サが大きくなっても、立上がり、立下が
りは問題ありません。高域フィルタ接続
用の端子です。
18pin
A_GND
VCC
SDA
SCL
SASS
2kΩ
13pin
15pin
17pin
A_GND
VCC
・I 2 C-BUSバス入力端子
SDA : シリアルデータライン
SCL : シリアルクロックライン
・スレーブアドレス選択端子 SASS : スレーブ・アドレス・セレクト・
スイッチ
電源電圧端子です。
A_GND
アナログ系のGND端子です。IC基板と接続されています。
D_GND
デジタル系のGND端子です。アナログ系のGNDと分離されています。
※pin番号はBH3856Sのものです。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!電気的特性(特に指定のない限り
Ta = 25°C, VCC = 9V, f = 1kHz, BW = 20~20kHz, VOL = Max., TONE = ALL FLAT,
電気的特性
Rg = 600Ω, RL = 10kΩ)
Parameter
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
Conditions
IQ
−
20
27
mA
最大入力
Vim
2.3
2.5
−
Vrms
最大出力
Vom
2.3
2.5
−
Vrms
電圧利得
Gv
−1.5
0
+1.5
dB
Vin=1Vrms
ATT
90
110
−
dB
Vo=1Vrms
無信号時電流
最大減衰量
クロストーク
低域コントロール幅
無信号
THD=1%, VOL=−20dB (ATT)
THD=1%
VCT
70
80
−
dB
Vo=1Vrms
VB Max.
+12
+15
+18
dB
100Hz, VIN=100mVrms
VB Min.
−18
−15
−12
dB
100Hz, VIN=100mVrms
VT Max.
+12
+15
+18
dB
100kHz, VIN=100mVrms
VT Min.
−18
−15
−12
dB
100kHz, VIN=100mVrms
GSR
4
6
8
dB
Vo=1Vrms
全高調波歪率
THD
−
0.01
0.1
%
Vo=0.5Vrms, BPF=400Hz∼30kHz
出力雑音電圧
VNO1
−
45
65
μVrms
無信号, VOL=Max., Rg=0
∗
残留出力雑音電圧
VMNO
−
2
10
μVrms
無信号, VOL=−∞, Rg=0
∗
基準電源出力電圧
VREF
3.5
3.8
4.1
V
高域コントロール幅
マトリクスサラウンド
片 chゲイン
Iref=3mA
基準電源出力電流能力
IREF
3.0
10
−
mA
Vref>3.7V
チャンネルバランス
GCB
−1.5
0
+1.5
dB
ch1を基準として測定
入力インピーダンス
RIN
33
47
61
kΩ
f=1kHz
出力インピーダンス
ROUT
−
−
10
Ω
f=1kHz
リップル・リジェクション
RR
40
−
−
dB
f=100Hz, VRR=1Vrms
入力電圧 H
VIH
4
−
−
V
SCL, SDA
入力電圧 L
VIL
−
−
1
V
SCL, SDA
∗の測定は松下通工製 VP-9690A(平均値検波、実効値表示)を使用しています。
◎耐放射線設計はしておりません。
◎信号の入出力位相は、同位相です。
∗
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!測定回路図
30k
1000μF
30k
30
VCC
1
0.47μF
0.47μF
+ −
2
S4
3
2
C1
0.1μF
C2
27
5.1k
ボリウム
C3
マトリクス・サラウンド
2200pF
2.1k
2200pF
23
10μF
10μF
10
ボリウム
ボリウム
VCC
V
22
−
VVC1
30k
VVC2
30k
11
10k
21
20
VOUT2
+
VOUT1
10k
VAOUT1
−
+
9
V
V
200k
T1
12
S5
2
1
10μF
T2
VBC
30k
2
THD
19
S6
1
V
VTC
30k
I VCC A
10μF
V
2200pF
8
THD
V
24
2.1k
2200pF
10μF
25
7
C4
4.7k
ボリウム
6
1 2 3
2
0.1μF
26
5
V
S2
1
VAOUT2
VAIN1
VAIN11
0.1μF
+ −
5.1k
0.1μF
10μF
47k
− +
4
4.7k
V
28
47k
VAIN22
S3
1
VAIN2
S1
3 2 1
29
13
18
14
17
S7
10μF
1
2
基準電圧源
VCC
VCC
15
BH3856S
1.2k
16
Units:R[Ω]
C[ F ]
Fig.1
注:図は、BH3856Sのものです。
V1 V
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!データ設定の方法
(1)I2C BUS タイミング
Symbol
Min.
Typ.
Max.
Unit
SCLクロック周波数
Parameter
tSCL
0
−
100
kHz
SCLクロックのHIGH状態ホールドタイム
tHIGH
4
−
−
μs
SCLクロックのLOW状態ホールドタイム
tLOW
4.7
−
−
μs
SDAおよびSCL信号の立上がり時間
tr
−
−
1
μs
SDAおよびSCL信号の立下がり時間
tf
−
−
0.3
μs
再送「開始」条件のセットアップ時間
tSU;STA
4.7
−
−
μs
ホールドタイム(再送)「開始」条件
(この期間の後、最初のクロックパルス
が生成されます。)
tHD;STA
4
−
−
μs
tSU;STO
4.7
−
−
μs
tBUF
4.7
−
−
μs
tSU;DAT
250
−
−
ns
「停止」条件のセットアップ時間
「停止」条件と「開始」条件の間の
バスフリータイム
データセットアップタイム
tr
tf
SLC
tLOW
tHIGH
SDA start condition
tSU ; STA
tHD ; STA
tSU ; STO
tBUF
SDA stop condition
SDA
tSU ; DAT
tSU ; STA=start code set-up time.
tHD ; DAT
tBUF=bus free time.
tHD ; STA=start code hold time.
tSU ; DAT=data set-up time.
tSU ; STO=stop code set-up time.
tHD ; DAT=data hold time.
I2C BUS タイミング規定
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
(2)I2C BUS データフォーマット
MSB
LSB
MSB
LSB
MSB LSB
S
スレーブアドレス
A
セレクトアドレス
A
データ
A
P
1bit
8bit
1bit
8bit
1bit
8bit
1bit
1bit
・S
・スレーブアドレス
・A
・セレクトアドレス
・データ
・P
= スタートコンディション(スタートビットの認識)
= IC の認識。上位 7 ビットは任意。
最下位ビットは、書き込みのため“L”
。
= アクノリッジビット(確認応答の認識)
= ボリウム、バス、トレブル、マトリクスサラウンドの選択。
= 各音量、音質量のデータ。
= ストップコンディション(ストップビットの認識)
(3)BH3856S / FS のスレーブアドレス
MSB
LSB
A6
A5
A4
A3
A2
A1
A0
R/W
1
0
0
0
0
0
A
0
・スレーブアドレスの選択
1)A = 1 (10000010) [SASS 端子 HIGH]
2)A = 0 (10000000) [SASS 端子 LOW]
(4)インターフェースプロトコル
1)基本形
S
スレーブアドレス
MSB
A
LSB
セレクトアドレス
MSB
A
LSB
データ
A
P
MSB LSB
2)オートインクリメント(セレクトアドレスが、データ数だけインクリメント(+1)します。
)
S
スレーブアドレス
MSB
LSB
A
A
セレクトアドレス
MSB
LSB
データ1,データ2, ‥‥‥‥‥‥, データN
MSB
A
P
A
P
LSB
(例1) データ1は、セレクトアドレスで指定したアドレスのデータとして設定します。
(例2) データ2は、セレクトアドレス +1 で指定したアドレスのデータとして設定します。
(例3) データ N は、セレクトアドレス +N−1 で指定したアドレスのデータとして設定します。
3)送信できない構成(この場合は、セレクトアドレス 1 のみ設定されます。
)
S
スレーブアドレス
MSB
LSB
A セレクトアドレス1
MSB
LSB
A
データ
MSB
LSB
A
セレクトアドレス2
MSB
LSB
A
データ
MSB
LSB
注意:データの次にセレクトアドレス 2 としてデータを送信した場合、セレクトアドレス 2 として
認識せず、データとして認識します。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
(5)セレクトアドレスとデータの指定
機 能
MSB
セレクトアドレス
MSB
LSB
D6
D7
D5
データ
D4
D3
D2
D1
D0
LSB
0 ボリューム ch1
(L) 0
0
0
0
0
0
0
0
VL7
VL6
VL5
VL4
VL3
VL2
VL1
VL0
1 ボリューム ch2
(R) 0
0
0
0
0
0
0
1
VR7
VR6
VR5
VR4
VR3
VR2
VR1
VR0
2 バス
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
BA5
BA4
BA3
BA2
BA1
BA0
3 トレブル
0
0
0
0
0
0
1
1
0
0
TR5
TR4
TR3
TR2
TR1
TR0
4 サラウンド
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
SR0
・オートインクリメント機能により、セレクトアドレスが、(図-A)のように巡回します。
(図-A) 0 → 1 → 2
↑
↓
4 ← ← ←3
・最初に指定したセレクトアドレスから巡回します。
(6)サラウンドデータ
MSB
機 能
D7
D6
D5
データ
D4
D3
LSB
D2
D1
D0
マトリクスサラウンド OFF
0
0
0
0
0
0
0
0
マトリクスサラウンド ON
0
0
0
0
0
0
0
1
(7)マトリクスサラウンドについて
L→
+
R→
×1
+
+
+
入 力
出 力
(2L−R)
+
+
×1
入 力
+
出 力
(2R−L)
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
(8)ボリウム、アッテネート量(参考例)
ATT
(dB)
ATT
(dB)
DATA
(HEX)
ATT
(dB)
DATA
(HEX)
FF
−19
85
−56
42
−1
E4
−20
82
−58
3F
−2
D8
−22
7C
−60
3C
−3
CF
−24
78
−62
39
−4
C8
−26
74
−64
36
−5
C2
−28
70
−66
34
−6
BD
−30
6D
−68
32
−7
B8
−32
6A
−70
2F
−8
B2
−34
68
−72
2D
−9
AD
−36
65
−74
2A
−10
A9
−38
61
−76
28
−11
A5
−40
5C
−78
26
−12
A0
−42
59
−80
24
−13
9C
−44
55
−82
22
−14
98
−46
52
−84
20
−15
94
−48
4E
−86
1E
−16
90
−50
4B
−90
1A
−17
8C
−52
48
−100
13
−18
89
−54
45
−112
00
0
DATA
(HEX)
注意:上記設定表は、参考値です。 ご使用の際には、よくご確認いただき設定値を決定してくださるように、お願いいたします。
(9)バス・トレブルのゲイン設定表(参考例)
ATT
(dB)
DATA
(HEX)
ATT
(dB)
DATA
(HEX)
15
3F
0
1F
14
38
−1
1C
13
35
−2
1B
12
33
−3
19
11
31
−4
18
10
2F
−5
17
9
2E
−6
16
8
2D
−7
15
7
2C
−8
13
6
2B
−9
12
5
2A
−10
11
4
29
−11
0F
3
27
−12
0D
2
26
−13
0B
1
25
−14
08
0
1F
−15
05
注意:(1)上記トレブル、バスデータ設定表のゲイン値は、周波数特性図上においてビーク値もしくはボトム値が最大ゲイン、最小ゲインになるように、
フィルタ定数を設定したときのデータです。
(2)上記設定表は、参考値です。 ご使用の際には、よくご確認していただき設定値を決定してくださるように、お願いいたします。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!応用例
応用例
30k
1
30k
0.47μF
10μF
30
VCC
AGND
+ −
2
3
C1
28
47k
0.1μF
47k
− +
4
C2
+ −
5.1k
0.1μF
5.1k
0.1μF
C2
0.1μF
C3
2200pF
C4
2200pF
26
ボリウム
ボリウム
6
25
マトリクス・サラウンド
2200pF
7
C4
C1
27
5
C3
0.47μF
29
24
2.1k
2200pF
2.1k
8
23
10μF
10μF
+
−
10
VCC
ボリウム
ボリウム
VCC
33μF
22
−
0.22μF
+
9
30k
30k
11
21
0.22μF
20
200k
DGND
30k
12
MICRO
COMPUTER
30k
13
0.033μF
19
3.3μF
18
10μF
14
17
基準電圧源
AGND
15
16
BH3856S
Fig.2
注:図は、BH3856Sのものです。
DGND
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!使用上の注意
使用上の注意
(1)動作電源電圧範囲について
動作電源電圧範囲であれば、動作周囲温度の範囲で基本の回路機能動作が保証されていますが、ご使用の際には、よく
ご確認のうえ、定数と素子の設定、電圧設定、温度設定をお願いします。
(2)バスフィルタについて
C1
BVO
−3dB
0.1μF
R2
50kΩ
C2
BIN
BVN
0.1μF
R1
5.1kΩ
IC内部のBIAS
1
(−Vcc
)
2
IC内部のBIAS
1
(−Vcc
)
2
f0
周波数 f :(Hz)
Δf
・多重帰還型アクティブフィルタでB.P.F.を構成しています。
f0は、Cの値により、変更できます。
(理論式)
1
R1R2C1C2
f0 =
1
×
2π
G=
R2
C1
× 1+
5kΩ
C2
1
2
Q
1
R2C1C2
1.0 × 10−5
C
Q
× (C1 + C2)
−1
注:フィルタのゲインは、左記の式で算出されますが、トータル出力の
ゲインは、内部回路との合成で決定されます。
−1
(R1 = 5.1kΩ, R2 = 50kΩ, C1 = C2 = Cの時)
f0 =
1
2
1.57
G = 5.0
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
(3)トレブルフィルタについて
C3
TVO
−3dB
2200pF
R2
25kΩ
C4
TIN
TVN
−
+
2200pF
R1
2.1kΩ
IC内部のBIAS
1
(−Vcc
)
2
IC内部のBIAS
1
(−Vcc
)
2
f0
周波数 f :(Hz)
Δf
・多重帰還型アクティブフィルタでB.P.F.を構成しています。
f0は、Cの値により、変更できます。
(理論式)
f0 =
1
×
2π
G=
R2
C3
× 1+
5kΩ
C4
1
R1R2C3C4
1
2
Q
R1
R2C3C4
1
2
× (C3 + C4)
−1
注:フィルタのゲインは、左記の式で算出されますが、トータル出力の
ゲインは、内部回路との合成で決定されます。
−1
(R1 = 2.1kΩ, R2 = 25kΩ, C3 = C4 = Cの時)
f0 =
2.2 × 10−5
C
Q
1.73
G = 2.5
(4)I2C BUS コントロールについて
SCL 端子、SDA 端子は高周波のデジタル信号が入力されますのでアナログ信号系のラインへ干渉しないように配線お
よびパターン配線してください。
I2C BUS でコントロールしない(DC コントロール制御する)時は、SCL 端子、SDA 端子、SASS 端子を GND へ接
続してください。
(オープンにしないでください。
)
(5)ステップ切り換えノイズについて
応用例におきましては、VC1、VC2、TC、BC、SC の各端子に一例としまして、定数を載せております。この定数は、
信号のレベル設定、実装上の配線パターンなどにより変化致します。各定数については、よくご検討、ご確認のうえ、
決定くださいますようお願いいたします。
内部等価回路を示します。
(ゆっくり変化させるために、一次の積分回路を設定しております。
)
各端子
R
R値(kΩ)
−
+
C
−
VC1, VC2, BC, TC
30
SC
200
(6)ボリウム、トーンのレベル設定について
当仕様書内に、参考値としまして、コントロールシリアルデータ対アッテネート量もしくはゲインを載せております。
内部の D/A コンバータは、R-2R 方式で構成されているため、データとデータの間が連続で変化していない所につきま
しては、データが存在します。細かい設定の必要なときに、ご利用ください。ただし、ボリウムは 8 ビット(256 ステ
ップ)以内、トーンは 6 ビット(64 ステップ)以内の設定に限ります。
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
(7)デジアナ分離について
この IC(BH3856)は、電源、GND すべてアナログ系、デジタル系を完全に分離しております。デジタル系は、内部
に安定な基準電圧源を内蔵しており、Vref(3.8V)ですべてを供給しております。よって、タイミングのズレや、デジ
タルノイズの干渉等を心配することなく安心してご使用いただけます。
(8)マトリクスサラウンドについて
L→
+
R→
×1
+
+
+
入 力
出 力
(2L−R)
+
+
×1
入 力
出 力
(2R−L)
+
◎上記のように、マトリクスサラウンドを構成しております。ゲイン計算は、図中の式で算出されます。
同相ゲイン
0dB
逆相ゲイン
6dB
(ただし、逆相ゲインは、片側 ch のみ入力時)
(9)DC の制御について
、SC(11pin)は、内部のインピ
DC の制御につきまして、VC1、VC2、TC、BC は、内部のインピーダンス(30kΩ)
ーダンス(200kΩ)が、各端子より見えますから、電圧源で直接の制御をお勧めします。なお、可変ボリウムをお使い
の際は、内部インピーダンスを考慮のうえ、設定をお願いします。
注意:DC 制御の電圧範囲は、0V ~ Vref です。Vref 電圧以上、各端子に印加しないように、ご注意ください。
(10)GND について
・応用例で示した外付け素子の GND は、アナログ GND へ接続してください。
・ただし、Vref 端子のコンデンサに高周波特性の良いコンデンサを並列接続していただきますと、静電気ノイズなど
に対して、特性が良くなります。
(0.001µF ~ 0.1µF 位のセラミックコンデンサを推奨します。
)
・アナログ GND、デジタル GND を長距離引き回すときは、両 GND 間に電位差を生じないようにしてください。
!電気的特性曲線
電気的特性曲線
QUIESCENT CURRENT : IQ (mA)
TOTAL HARMONIC DISTORTION : THD (%)
RL=10kΩ
22
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
5
6
7
8
9
10
25
1
VCC=9V
f=1kHz
VCC=9V
RL=10kΩ
20
0.4
VOLTAGE GAIN : GBT (dB)
24
0.1
0.04
15
10
5
0
−5
−10
−15
−20
0.01
−40
−30
−20
−10
0
10
−25
10
100
1k
10k
SUPPLY VOLTAGE : VCC (V)
INPUT VOLTAGE : VIN (dBV)
FREQUENCY : f (Hz)
Fig.3 無信号時電流−電源電圧特性
Fig.4 全高調波歪率−入力電圧特性
Fig.5 出力ゲイン−周波数
100k
BH3856S / BH3856FS
オーディオ IC
!外形寸法図(Units:mm)
外形寸法図
BH3856FS
BH3856S
28.0±0.3
16
13.6±0.2
0.3±0.1
17
1
16
0.8
0.36±0.1
0.15±0.1
7.8±0.3
10.16
32
5.4±0.2
15
1.8±0.1
1
0.11
0.51Min.
3.2±0.2 4.7±0.3
8.4±0.3
30
0.3Min
0.15
0.5±0.1
1.778
SDIP30
0゜∼15゜
SSOP-A32