8.5A昇降圧µModuleレギュレータ電力増大のため簡単に並列化可能

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36V 入力、8.5A 昇降圧 µModule レギュレータ
電力増大のため簡単に並列化可能
デザインノート540
Andy Radosevich
相インターリービングを簡単に行えます。 入力コンデ
ンサ、出力コンデンサ、および必要な場合は電流検知
LTM 8055 は、昇 降 圧 µModule レギュレータで、
5V ~ 36V の入力範囲に対応でき、負荷電流容量を 抵抗を含む完全なソリューションを、LTM8055 のフッ
増やすため簡単に並列化できます。4 スイッチの昇降 トプリントである 15mm×15mm よりもそれほど大きく
圧トポロジ機能により高い効率を実現し、出力より低 ない面積に収めることができます。
い、同じ、または出力より高い入力電圧に対応でき、 4 スイッチの昇降圧コンバータ設計は本質的に効率が
レギュレーション・モード間でスムーズな移行が行われ 高いのが利点で、これは NMOS スイッチの電力損失
ます。LTM8055 は定電圧(CV)および定電流(CC) が低いことが主な理由です。2 スイッチのコンバータ
出力をレギュレートでき、出力電流をアナログでプログ
L、LT、LTC、LTM、Linear Technology、Linear の ロ ゴ お よ び
ラム可能です。 逆相のクロック出力と、スイッチング µModule はリニアテクノロジー社の登録商標です。その他すべての商標の
周波数同期との組み合わせにより、並列動作での位 所有権は、それぞれの所有者に帰属します。
はじめに
®
C2
4.7µF
2×
0.22µF
+
C5
68µF
C7
22µF
VOUT
12V
12A AT 18V ≤ VIN ≤ 36V
DERATE IOUT
BELOW 18VIN
6A MAXIMUM IOUT AT 7VIN
100k
GND
IINMON
C3
22µF
47pF
36.5k
600kHz
11k
IIN
IOUT
VIN
SVIN
RUN
CLKOUT
SS
U2
LTM8055
CTL
MODE
LL
IOUTMON
SYNC
RT
0.01µF
R1
0.008Ω
VOUT
36.5k
600kHz
47pF
9.31k
R2
0.008Ω
VOUT
C4
22µF
+
C6
68µF
C8
22µF
100k
GND
+ –
U3
FB
RT
0.01µF
IINMON
0.22µF
COMP
4.7µF
2×
IIN
IOUT
VIN
SVIN
RUN
CLKOUT
SS
U1
LTM8055
CTL
MODE
LL
IOUTMON
SYNC
FB
VIN
7V TO 36V
COMP
®
C1, C2 MURATA GRM32ER71H475K
C3, C4, C7, C8 SAMSUNG CL21A226MAQNNNE
C5, C6 AVX TPSE686M025R0200
R1, R2 VISHAY WSL20108L000FEA
U3 LT1636CMS8
DN4AR F01
図 1.144W の昇降圧レギュレータ回路:出力電力を増やすため、2 つの LTM8055 を簡単に
並列化できます。この並列化回路は、入力が 18V ~ 36V のとき、12A の出力電流を生成できます。
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も同様に効率的ですが、これは降圧または昇圧どちら
かのトポロジに限定されます。さらに、2 スイッチでな
く単一のスイッチと整流ダイオードを使用する DC/DC
電源は、ダイオードの電力損失のため効率が悪くなり
ます。
並列動作
出力電力容量を増やすため、複数の LTM8055 を簡
単に並列化できます。 図 1 は、2 つの LTM8055 の
並列動作で構成される 12V 出力のレギュレータです。
1 つは CV マスタ・レギュレータ U1、もう 1 つは CC
スレーブ・レギュレータ U2 で、入力が 18V ~ 36V
のときに 12A の出力電流を生成できます。 図 2 は、
図 1 の回路が 24V 入力時に約 93% の効率を得られ
ることを示しています。入力電圧が 18V 未満のときは、
出力電流が低下します。
マスタ・レギュレータの CV 動作と、スレーブ・レギュ
レータの CC 動作により、電流シェアリングのバラン
スが保証されます。IOUTMON は出力電流を監視し、
CTL ピンは電流源レギュレータの出力電流をプログラ
ムします。マスタは必要な出力電圧にプログラムされ
ます。これに対してスレーブは、通常は電圧ではなく
電流をレギュレートするため、より高い出力電圧にプロ
グラムされます。マスタは出力電圧をレギュレートし、
マスタの IOUTMON ピンがスレーブの CTL ピンに接
続されることで、2 つの LTM8055 間で負荷電流が
強制的に等しくシェアリングされます。ユニティゲイン
バッファにより、マスタの IOUTMON ピンはスレーブの
CTL ピンを駆動できます。図 3 は、図 1 に示す 2 つ
の並列レギュレータによる負荷シェアリングを示してい
ます。ここで、6A から 10A への負荷遷移テスト時に、
IOUTMON 出力は一定に保たれています。
U1 の CLKOUT を U2 の SYNC ピンへ接続するだけ
で、2 つのスイッチング・サイクルが 180°
離れて同期
されます。逆相の同期により、入力および出力に必要
な容量が減少します。 複数の LTM8055 間のランダ
ムなスイッチング・サイクル関係により発生するビート
周波数ノイズは、同期により防止されます。
一つのユニティゲインバッファを使用してマスタの
IOUTMON ピンをスレーブの CTL ピンへ接続すると、
3 つ以上の LTM8055 を並列化することもできます。
チャネルの正しいインターリービングには、2 つ以上の
フェーズを持つ外部クロック・ジェネレータが必要にな
ることがあります。
電流レギュレーションとモニタリング
LTM8055 の電流レギュレーション機能には、並列動
作以外の使用法もあります。バッテリやスーパーコンデ
ンサの充電に、または出力を過電流や短絡フォルトか
ら保護するためにも使用できます。また、LTM8055
は入力電流レギュレーションとモニタリングも提供して
います。 入力電流の制限により、LTM8055 の入力
電源が過負荷になることを防止できます。
まとめ
LTM8055 を使用すると、最少の設計労力でコンパク
トかつ高パフォーマンスのコンバータを製造できます。
この 36V の昇降圧 µModule レギュレータは、簡単
に並列化して出力電力を増やすことができ、2 フェー
ズの設計により外部クロックは必要ありません。
100
95
VOUT
200mV/DIV
EFFICIENCY (%)
90
85
80
IOUTMON, MASTER
500mV/DIV
75
IOUTMON, SLAVE
500mV/DIV
70
60
VIN = 24V
VIN = 12V
VIN = 18V
VIN = 24V
65
100µs/DIV
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
IOUT (A)
IOUT
5A/DIV
DN540 F03
DN4AR F02
図 2.図 1 の回路は 24V 入力時に約 93% の
効率を得られます。入力電圧が 18V 未満の
ときは、出力電流が低下します。
図 3.図 1 のマスタおよびスレーブ・レギュレータの
IOUTMON 出力は、6A から 10A への負荷遷移に
おいて、バランスされた電流シェアリングを示します。
データシートのダウンロード
www.linear-tech.co.jp/LTM8055
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