オペアンプ,コンパレータの選択法 IF

お客様各位
カタログ等資料中の旧社名の扱いについて
2010 年 4 月 1 日を以って NEC エレクトロニクス株式会社及び株式会社ルネサステクノロジ
が合併し、両社の全ての事業が当社に承継されております。従いまして、本資料中には旧社
名での表記が残っておりますが、当社の資料として有効ですので、ご理解の程宜しくお願い
申し上げます。
ルネサスエレクトロニクス ホームページ(http://www.renesas.com)
2010 年 4 月 1 日
ルネサスエレクトロニクス株式会社
【発行】ルネサスエレクトロニクス株式会社(http://www.renesas.com)
【問い合わせ先】http://japan.renesas.com/inquiry
ご注意書き
1.
本資料に記載されている内容は本資料発行時点のものであり、予告なく変更することがあります。当社製品
のご購入およびご使用にあたりましては、事前に当社営業窓口で最新の情報をご確認いただきますとともに、
当社ホームページなどを通じて公開される情報に常にご注意ください。
2.
本資料に記載された当社製品および技術情報の使用に関連し発生した第三者の特許権、著作権その他の知的
財産権の侵害等に関し、当社は、一切その責任を負いません。当社は、本資料に基づき当社または第三者の
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3.
当社製品を改造、改変、複製等しないでください。
4.
本資料に記載された回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報は、半導体製品の動作例、応用例を説
明するものです。お客様の機器の設計において、回路、ソフトウェアおよびこれらに関連する情報を使用す
る場合には、お客様の責任において行ってください。これらの使用に起因しお客様または第三者に生じた損
害に関し、当社は、一切その責任を負いません。
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輸出に際しては、「外国為替及び外国貿易法」その他輸出関連法令を遵守し、かかる法令の定めるところに
より必要な手続を行ってください。本資料に記載されている当社製品および技術を大量破壊兵器の開発等の
目的、軍事利用の目的その他軍事用途の目的で使用しないでください。また、当社製品および技術を国内外
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6.
本資料に記載されている情報は、正確を期すため慎重に作成したものですが、誤りがないことを保証するも
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ても、当社は、一切その責任を負いません。
7.
当社は、当社製品の品質水準を「標準水準」
、
「高品質水準」および「特定水準」に分類しております。また、
各品質水準は、以下に示す用途に製品が使われることを意図しておりますので、当社製品の品質水準をご確
認ください。お客様は、当社の文書による事前の承諾を得ることなく、「特定水準」に分類された用途に当
社製品を使用することができません。また、お客様は、当社の文書による事前の承諾を得ることなく、意図
されていない用途に当社製品を使用することができません。当社の文書による事前の承諾を得ることなく、
「特定水準」に分類された用途または意図されていない用途に当社製品を使用したことによりお客様または
第三者に生じた損害等に関し、当社は、一切その責任を負いません。なお、当社製品のデータ・シート、デ
ータ・ブック等の資料で特に品質水準の表示がない場合は、標準水準製品であることを表します。
標準水準:
コンピュータ、OA 機器、通信機器、計測機器、AV 機器、家電、工作機械、パーソナル機器、
産業用ロボット
高品質水準: 輸送機器(自動車、電車、船舶等)
、交通用信号機器、防災・防犯装置、各種安全装置、生命
維持を目的として設計されていない医療機器(厚生労働省定義の管理医療機器に相当)
特定水準:
航空機器、航空宇宙機器、海底中継機器、原子力制御システム、生命維持のための医療機器(生
命維持装置、人体に埋め込み使用するもの、治療行為(患部切り出し等)を行うもの、その他
直接人命に影響を与えるもの)
(厚生労働省定義の高度管理医療機器に相当)またはシステム
等
8.
本資料に記載された当社製品のご使用につき、特に、最大定格、動作電源電圧範囲、放熱特性、実装条件そ
の他諸条件につきましては、当社保証範囲内でご使用ください。当社保証範囲を超えて当社製品をご使用さ
れた場合の故障および事故につきましては、当社は、一切その責任を負いません。
9.
当社は、当社製品の品質および信頼性の向上に努めておりますが、半導体製品はある確率で故障が発生した
り、使用条件によっては誤動作したりする場合があります。また、当社製品は耐放射線設計については行っ
ておりません。当社製品の故障または誤動作が生じた場合も、人身事故、火災事故、社会的損害などを生じ
させないようお客様の責任において冗長設計、延焼対策設計、誤動作防止設計等の安全設計およびエージン
グ処理等、機器またはシステムとしての出荷保証をお願いいたします。特に、マイコンソフトウェアは、単
独での検証は困難なため、お客様が製造された最終の機器・システムとしての安全検証をお願いいたします。
10.
当社製品の環境適合性等、詳細につきましては製品個別に必ず当社営業窓口までお問合せください。ご使用
に際しては、特定の物質の含有・使用を規制する RoHS 指令等、適用される環境関連法令を十分調査のうえ、
かかる法令に適合するようご使用ください。お客様がかかる法令を遵守しないことにより生じた損害に関し
て、当社は、一切その責任を負いません。
11.
本資料の全部または一部を当社の文書による事前の承諾を得ることなく転載または複製することを固くお
断りいたします。
12.
本資料に関する詳細についてのお問い合わせその他お気付きの点等がございましたら当社営業窓口までご
照会ください。
注 1.
本資料において使用されている「当社」とは、ルネサスエレクトロニクス株式会社およびルネサスエレク
トロニクス株式会社がその総株主の議決権の過半数を直接または間接に保有する会社をいいます。
注 2.
本資料において使用されている「当社製品」とは、注 1 において定義された当社の開発、製造製品をいい
ます。
インフォメーション
オペアンプ,コンパレータの選択法
資料番号 G10617JJBV0IF00(第11版)
発行年月 July 2006 N CP(K)
•
本資料に記載されている内容は2006年7月現在のもので,今後,予告なく変更することがあります。量
産設計の際には最新の個別データ・シート等をご参照ください。
•
文書による当社の事前の承諾なしに本資料の転載複製を禁じます。当社は,本資料の誤りに関し,一切
その責を負いません。
•
当社は,本資料に記載された当社製品の使用に関連し発生した第三者の特許権,著作権その他の知的財
産権の侵害等に関し,一切その責を負いません。当社は,本資料に基づき当社または第三者の特許権,
著作権その他の知的財産権を何ら許諾するものではありません。
•
本資料に記載された回路,ソフトウエアおよびこれらに関する情報は,半導体製品の動作例,応用例を
説明するものです。お客様の機器の設計において,回路,ソフトウエアおよびこれらに関する情報を使
用する場合には,お客様の責任において行ってください。これらの使用に起因しお客様または第三者に
生じた損害に関し,当社は,一切その責を負いません。
•
当社は,当社製品の品質,信頼性の向上に努めておりますが,当社製品の不具合が完全に発生しないこ
とを保証するものではありません。当社製品の不具合により生じた生命,身体および財産に対する損害
の危険を最小限度にするために,冗長設計,延焼対策設計,誤動作防止設計等安全設計を行ってください。
•
当社は,当社製品の品質水準を「標準水準」,「特別水準」およびお客様に品質保証プログラムを指定
していただく「特定水準」に分類しております。また,各品質水準は,以下に示す用途に製品が使われ
ることを意図しておりますので,当社製品の品質水準をご確認ください。
標準水準:コンピュータ,OA機器,通信機器,計測機器,AV機器,家電,工作機械,パーソナル機
器,産業用ロボット
特別水準:輸送機器(自動車,電車,船舶等),交通用信号機器,防災・防犯装置,各種安全装置,
生命維持を目的として設計されていない医療機器
特定水準:航空機器,航空宇宙機器,海底中継機器,原子力制御システム,生命維持のための医療機
器,生命維持のための装置またはシステム等
当社製品のデータ・シート,データ・ブック等の資料で特に品質水準の表示がない場合は,標準水準製
品であることを表します。意図されていない用途で当社製品の使用をお客様が希望する場合には,事前
に当社販売窓口までお問い合わせください。
(注)
(1)本事項において使用されている「当社」とは,NECエレクトロニクス株式会社およびNECエレク
トロニクス株式会社がその総株主の議決権の過半数を直接または間接に保有する会社をいう。
(2)本事項において使用されている「当社製品」とは,(1)において定義された当社の開発,製造
製品をいう。
M8E 02.11
2
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本版で改訂された主な箇所
箇 所
内 容
p.6
表1−1 オペアンプ,コンパレータ一覧表の記載品名見直し。
p.8
図2−1 オペアンプの使用電源電圧範囲の記載品名見直し。
p.10
図2−2 オペアンプの同相入力電圧範囲の記載品名見直し。
p.16
表2−1 オペアンプのスルーレート値の記載品名見直し。
p.18
図2−11 各オペアンプのスルーレート,GB積マップの記載品名見直し。
p.22
図3−5 オペアンプの製品をコンパレータとして使用した場合の同相入力電圧範囲
の記載品名見直し。
p.24, 25
表4−1 オペアンプ,コンパレータ規格一覧表の記載品名見直し。
本文欄外の★印は,本版で改訂された主な箇所を示しています。
この“★”をPDF上でコピーして「検索する文字列」に指定することによって,改版箇所を容易に検索できます。
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3
はじめに
オペアンプ,コンパレータの特性改善に伴う応用分野の拡大につれて当社の汎用リニアICは合計62品種を数えるま
でになりました。特に基本機能は同一であってもそれぞれ特徴のある多くの品種から,応用回路,使用装置に対して
最適のコストパフォーマンスが得られる製品を選択することは,回路設計技術者にとって大切な問題といえましょう。
本技術資料は,オペアンプ,コンパレータの特徴を比較検討し,何を基準として品種選定すべきかについて解説する
ものです。
4
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目 次
1.オペアンプ,コンパレータ一覧 … 6
2.オペアンプ … 7
2.1 使用電源電圧範囲 … 7
2.2 同相入力電圧範囲 … 9
2.3 出力電圧範囲 … 13
2.4 単電源オペアンプの出力電圧対ひずみ率特性 … 14
2.5 スルーレート … 15
2.6 利得帯域幅積 … 18
3.コンパレータ … 19
3.1 応答速度 … 19
3.2 電源電圧範囲 … 21
3.3 同相入力電圧範囲 … 21
3.4 出力回路形式 … 23
4.オペアンプ,コンパレータの規格一覧 … 24
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5
1.オペアンプ,コンパレータ一覧
★
表1−1 オペアンプ,コンパレータ一覧表
(a)オペアンプ一覧
大分類
小 分 類
品 名
回路数
通工用
一般用
2
μPC258C/G2
μPC4558C/G2
4
μPC458C/G2
μPC4741C/G2
大出力電流,出力特性改善
2
μPC259C/G2
μPC4560C/G2
広帯域(限定位相補正)
2
μPC4556C/G2
超低ノイズ,広帯域
2
μPC4570C/G2/GR-9LG
4
μPC4574C/G2/GR-9LG
超低ノイズ,広帯域,低電圧動作
2
μPC4572C/G2
低ノイズ
2
μPC1251C/G2
μPC358C/G2/GR-9LG
4
μPC451C/G2
μPC324C/G2/GR-9LG
高速,クロスオーバひずみなし
4
μPC452C/G2
μPC3403C/G2
高速,クロスオーバひずみなし,広帯域
2
μPC842C/G2
μPC4742C/G2/GR-9LG
4
μPC844C/G2
μPC4744C/G2/GR-9LG
1
μPC801C
μPC4081C/G2
2
μPC803C/G2
μPC4082C/G2
4
μPC804C
μPC4084C
低ノイズ
1
μPC821C/G2
μPC4071C/G2
2
μPC822C/G2
μPC4072C/G2
4
μPC824C/G2
μPC4074C/G2
マイクロパワー
1
μPC831C/G2
μPC4061C/G2
2
μPC832C/G2
μPC4062C/G2
4
μPC834C/G2
μPC4064C/G2
高精度
1
μPC811C/G2
μPC4091C/G2
2
μPC812C/G2
μPC4092C/G2
高精度,高速
1
μPC813C/G2
μPC4093C/G2
2
μPC814C/G2
μPC4094C/G2
超高精度,VIO = 60μV MAX
1
μPC815C
超高精度,高速,VIO = 60μV MAX
1
μPC816C
マイクロパワー
1
μPC802C/G2
μPC4250C/G2
汎用
1
μPC151C/G2
μPC741C/G2
1
μPC251C/G2
μPC1458C/G2
単電源
J-FET入力
高精度
6
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(b)コンパレータ一覧
大分類
小 分 類
回路数
品 名
通工用
高速
一般用
伝達遅延時間200 ns単電源,両電源可
1
μPC271C/G2
μPC311C/G2
伝達遅延時間80 ns単電源,両電源可
2
μPC272C/G2
μPC319C/G2
2
μPC277C/G2
μPC393C/G2/GR-9LG
4
μPC177C/G2
μPC339C/G2/GR-9LG
単電源
2.オペアンプ
2.1 使用電源電圧範囲
従来のオペアンプの使用電源電圧は±15 Vや±12 Vと比較的高く,正負の両電源で使用することが標準でした。し
かし,現在では,オペアンプをディジタルICとのインタフェースなどに使用する例が増えてきました。これに伴い,
オペアンプを+5 V単一電源や±5 Vといった比較的低い電源電圧で使用することが多くなっています。
そのような状況において,最近のオペアンプでは,正電源端子と負電源端子間に適正な電位差が与えられていれば
内部バイアスを正常な状態に保てるようになりました。
ただし,同相入力電圧範囲,出力電圧範囲などは電源電圧と直接対応する(正電源で負出力は得られない)ため,
この点には特に注意して品種を選定する必要があります。
図2−1に,各オペアンプの使用電源電圧範囲を示します。
インフォメーション G10617JJBV0IF
7
図2−1 オペアンプの使用電源電圧範囲
分 類
品 名
通工用
低ノイズ
★
電源電圧(V)
一般用
0
±5
±10
±15
±20
0
10
20
30
40
μPC258
μPC4558
±4V
μPC458
μPC4741
±4V
μPC259
μPC4560
μPC4556
±18 V
±20 V
±4V
±18 V
μPC4570
μPC4574
単電源
J-FET入力
高精度
μPC4572
±2V
μPC1251
μPC358
+3V
μPC451
μPC324
μPC452
μPC3403
μPC842
μPC4742
μPC844
μPC4744
μPC801
μPC4081
μPC803
μPC4082
μPC804
μPC4084
μPC821
μPC4071
μPC822
μPC4072
μPC824
μPC4074
μPC831
μPC4061
μPC832
μPC4062
μPC834
μPC4064
μPC811
μPC4091
μPC812
μPC4092
μPC813
μPC4093
μPC814
μPC4094
μPC815
±7 V
+32 V
+3V
+36 V
±5V
±2V
±18 V
±18 V
±5V
±3V
±18 V
±22 V
μPC816
マイクロパワー
μPC802
μPC4250
汎用
μPC151
μPC741
μPC251
μPC1458
8
±1V
±18 V
±7.5 V ±18 V
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2.2 同相入力電圧範囲
オペアンプの同相入力電圧範囲は,電源電圧に対し,一定の範囲に制限されます。この範囲を越えた入力電圧では
正常な動作は期待できず,最悪の場合誤動作を引き起こします。
図2−2にオペアンプの同相入力電圧範囲(TYP. 値)を,図2−3に代表的オペアンプの入力回路と,それぞれの
同相入力電圧範囲の考え方を示します。
インフォメーション G10617JJBV0IF
9
図2−2 オペアンプの同相入力電圧範囲
分 類
品 名
通工用
★
低ノイズ
同相入力電圧範囲(TYP.)(V)
一般用
μPC258
μPC4558
μPC458
μPC4741
μPC259
μPC4560
−
V
−
−
V +1 V +2 V−+3
V+−3 V+−2 V+−1 V+
μPC4556
μPC4570
μPC4574
μPC4572
単電源
J-FET入力
高精度
μPC1251
μPC358
μPC451
μPC324
μPC452
μPC3403
μPC842
μPC4742
μPC844
μPC4744
μPC801
μPC4081
μPC803
μPC4082
μPC804
μPC4084
μPC821
μPC4071
μPC822
μPC4072
μPC824
μPC4074
μPC831
μPC4061
μPC832
μPC4062
μPC834
μPC4064
μPC811
μPC4091
μPC812
μPC4092
μPC813
μPC4093
μPC814
μPC4094
μPC815
V+−1
V−+2.3
V−+1.5
μPC816
マイクロパワー
μPC802
μPC4250
汎 用
μPC151
μPC741
μPC251
μPC1458
10
V+−1.3
V−+0.9
インフォメーション G10617JJBV0IF
V+−2.5
V+−0.9
V+−0.5
図2−3 代表的オペアンプの入力回路と同相入力電圧範囲
(a)μPC358, 324
(b)μPC4556, 4558, 4570, 4572, 4574, 4741
V+
VCE(sat)
V+
VCE(sat)
Q7
VF2
Q5
VF1
VF1
Q2
VF2
Q3
Q1
Q1
VCE(sat)
Q2
Q4
Q6
Q8
+
V
Q7
Q10
0 Vでも可
Q9
Q3
V−
−VICM(+)= VF1+VF2+VCE(sat)注1
Q4
VF3
VF4
V−
注1
+
V −VICM(+)= VF1+VCE(sat)≦1V(TA = 25 ℃)
注2
V−−VICM(−)= VF3+VF4−VF2+VCE(sat)≦1V
(TA = 25 ℃)
≦1.5 V
(TA = 25 ℃)
V−−VICM(−)≒ 0V注2
(c)μPC4072, 4062
(d)μPC741
IO
R1
VCE(sat)
VCE(sat) Q5
VGS
II
Q6
Q2
Q1
Q1
VDS(sat)
IN
V+
Q4
Q3
Q16
Q7
Q3
R2
R3
Q5
Q11
Q4
VF1
R4
R5
VF2
Q6
Q17
V−
R7
注1
V+−VICM(+)= R1IO+VCE(sat)−VGS≦−0.4 V
(TA = 25 ℃)
注1
V+−VICM(+)= VCE(sat)≦0.5 V
(TA = 25 ℃)
注2
V−−VICM(−)= VF1+VF2−VDS(sat)+VGS≦2.3 V
(TA = 25 ℃)
V−−VICM(−)= VF1+VCE(sat)+VF2+VF3注2
≦2.5 V(TA = 25 ℃)
注1.VICM(+)…正側の同相入力電圧
2.VICM(−)…負側の同相入力電圧
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11
ここで同相入力電圧範囲を越えるとオペアンプはどのように動作するか,μPC4558を例に考えてみます。
μPC4558の場合,同相入力をV−に近づけると,図2−4(a)の等価回路中のQ6がOFF, Q10もOFFになります。
そのため出力はV+側へ飽和します。
逆にV+に同相入力を近づけると,同様のモードで出力はV+側へ飽和します。
このように同相入力が各オペアンプの同相入力電圧範囲を越えると,出力は予期されにくい動作をします。この動
作はオペアンプの回路構成で全く異なりますので,オペアンプの等価回路で充分な予備検討が必要です。
図2−4 μPC4558の等価回路と入出力特性
(a)等価回路(1回路)
V+
R1
Q7
Q5
Q13
Q11
Q8
II
Q1
Q15
R6
Q9
Q2
R7
R5
IN
C2
Q12
R8
Q14
Q6
Q3
R2
Q10
Q4
C1
R3
R4
OUT
R9
D
−
V
(b)μPC4558ボルテージフォロワの入出力特性
+15 V
+15 V
−
VIN +15 V
−15 V
VIN
+
VOUT
−15 V
−15 V
12
インフォメーション G10617JJBV0IF
VOUT
2.3 出力電圧範囲
±両電源使用を前提として設計されているオペアンプ(μPC741など)では,出力段はエミッタフォロワ・プッシ
ュプル回路であるため出力電圧範囲は電源電圧より正,負側とも2∼3V程度狭くなります。
また,単電源使用を前提として回路設計されたオペアンプ(μPC358, 324など)では,低レベル出力電圧をGND電
位に近づけるため,出力段の構成が工夫されています。これらのオペアンプの出力段はC級プッシュプル回路で,負
荷が出力−GND間に接続されていれば,図2−5(a)中の50μAの定電流源により,出力電圧VOLをほぼ0Vにまで
下げられます。
出力電圧VOHについてはQ5, Q6の飽和電圧により,V+より1.5 V低い電位までとなります。
図2−5(b),(c)にそれらの特性を示します。
図2−5 μPC358, 324の等価回路と特性曲線
(a)等価回路(1回路)
(b)VOーIO特性
10
V+
V+= 15 V
6μA
6μA
Q5
Q2

−
INPUTS 


+
Q3
Q1
CC
Q6
Q7
Q4
RSC
OUTPUT
Q13
Q11
Q10
Q8
出力電圧 VO(V)
100μA
1.0
V+
0.1
+
V /2
−
IO
+
VO
Q12
Q9
0.01
0.001
50μA
GND
0.01
0.1
1.0
10
100
出力吸い込み電流 IO(mA)
(c)ΔVーIO特性
電源出力間電圧差 ΔV(V)
5
V+
4 V+/2
ΔV
+
3
−
IO
2
1
0
0.001
0.01
0.1
1.0
10
100
出力吐き出し電流 IO(mA)
インフォメーション G10617JJBV0IF
13
2.4 単電源オペアンプの出力電圧対ひずみ率特性
μPC358, 324出力段はC級プッシュプル回路です。
そのため,±2電源使用時に,負荷抵抗が対GND間に接続されている場合には,出力電圧の正,負サイクルに応じ
Q5, Q6とQ13が交互に切り替わります。そのため各トランジスタの蓄積による時間遅れで,クロスオーバひずみを生じ
ます。
ただし,負荷供給電流が数10μA以下の場合は,50μAの定電流源により出力回路が見かけ上NPNエミッタフォロワ
となり,クロスオーバひずみをほとんど発生しなくなります。
RL = 10 kΩ時に出力電圧0.4 V付近でひずみが大きく変化しているのはそのためです。
クロスオーバひずみを減少させるためには,出力段のトランジスタ,Q5, Q6あるいはQ13をエミッタフォロワ(A級
動作)として動作させればよく,プルアップ抵抗あるいはプルダウン抵抗を出力端子に接続することにより可能とな
ります。
たとえば,V± = ±15 V, RL = 10 kΩ, RP = 3 kΩ(+プルアップ)の場合にはQ13は常に非飽和動作し,クロスオーバ
ひずみはほとんど発生しません。
またμPC3403は単電源オペアンプですが,出力段がAB級プッシュプル回路であるため,前述のようなクロスオーバ
ひずみは発生しません。
図2−6 μPC358, 324の出力段動作
(b)IO<50μAの場合の出力回路動作
(a)出力段等価回路(正負二電源)
V+
V+
Q5
Q5
Q6
Q6
IO SOURCE
RL
Q13
50μA
50μA
V−
V−
(c)ブリーダ抵抗の効果
V+
Q6
V+orV−
RP
VOUT
IO
RL
ISINK
Q13
V−
14
RL
IO SINK
インフォメーション G10617JJBV0IF
図2−7 μPC358, 324のひずみ率−出力電圧特性
+15 V
+15 V or −15 V
3 kΩ
−
2.0
+
×
+
33 μF
10 kΩ
47 kΩ
1.0
−15 V
クロスオーバひずみの影響
0.5
ひずみ率(%)
○
○
○
○
○
0.2
○
○
○
0.1
○
f = 1 kHZ,
RL = 10 kΩのみ
○
0.05
×
○
○
○
0.02
○
ノイズの影響
×
○
○×
0.01
×
○
f = 10 kHZ
RL = 10 kΩ
プルアップ,
プルダウン
3 kΩで変化なし
×
×
0.005
○
○
○
○
f = 1 kHZ
RL = 10 kΩ
0.002
0.1
○
プルアップ,プルダウン
3 kΩで変化なし
1.0
10
出力電圧(Vr. m. s. )
2.5 スルーレート
スルーレートは,そのオペアンプのゼロクロス周波数(ωu)が決まれば,初段素子のアイドリング電流(I)と順
伝達コンダクタンス(gm)の比で決定されます。すなわち,
SR =
2ωu×I
〔V/μs〕
gm
で表されます。
この式から,高スルーレート・オペアンプ実現のためには,初段電流により大きな値を設定する必要があることが
わかります。
しかしながら初段にバイポーラ・トランジスタを用いたオペアンプでは,初段電流と入力特性(入力バイアス電流,
オフセット電圧)は相反するため,高スルーレート化には限界があります。
逆に,FET入力オペアンプ(μPC4062シリーズ,4072シリーズ,4091シリーズ)ではもともとFETのgmが小さい
ため,高スルーレート特性が容易に得られます。
このようにスルーレートは,オペアンプの回路構成でかなり異なり,それに付随してほかの特性にも差を生じます
ので,品種選択にあたっては充分な配慮が必要です。
図2−8 オペアンプの高速応答
入力
10 V
+15 V
0
100
200
t(μs)
−10 V
出力
10 V
+
μPC151
−15 V
出力
入力
−
0
100
200
t(μs)
−10 V
インフォメーション G10617JJBV0IF
15
(1)各オペアンプ固有のスルーレートを得るためには
オペアンプは単に動作可能電源電圧を印加しても,カタログ記載のスルーレートは得られません。
それを得るためには,初段が正規のアイドリング電流でバイアスされなければなりません。
このバイアス回路は品種で少しずつ異なっておりますので,表2−1を参照してください。
表2−1 オペアンプのスルーレート値
分 類
品 名
通工用
★
低ノイズ
単電源
J-FET入力
高精度
電源電圧
μPC258
μPC4558
1
±4V以上
μPC458
μPC4741
1
±4V以上
μPC259
μPC4560
2.8
±4V以上
μPC4556
5
±4V以上
μPC4570
7
±4V以上
μPC4574
7
±4V以上
μPC4572
6
±4V以上
μPC1251
μPC358
0.3
±2.5 V以上
μPC451
μPC324
0.3
±2.5 V以上
μPC452
μPC3403
0.8
±1.5 V以上
μPC842
μPC4742
7
±2.5 V以上
μPC844
μPC4744
7
±2.5 V以上
μPC801
μPC4081
13
±5V以上
μPC803
μPC4082
13
±5V以上
μPC804
μPC4084
13
±5V以上
μPC821
μPC4071
13
±5V以上
μPC822
μPC4072
13
±5V以上
μPC824
μPC4074
13
±5V以上
μPC831
μPC4061
3
±3V以上
μPC832
μPC4062
3
±3V以上
μPC834
μPC4064
3
±3V以上
μPC811
μPC4091
15
±5V以上
μPC812
μPC4092
15
±5V以上
μPC813
μPC4093
25
±5V以上
μPC814
μPC4094
25
±5V以上
1.6
±15 V
μPC815
μPC816
マイクロパワー
スルーレート(V/μs)
一般用
μPC802
μPC4250
7.6
±15 V
0∼1.0
±1.5 V以上
(初段のプログラム電流により可変)
汎 用
16
μPC151
μPC741
0.5
±15 V
μPC251
μPC1458
0.5
±15 V
インフォメーション G10617JJBV0IF
また,これらのスルーレートもオペアンプの製造条件のばらつきなどにより±50 %程度までの,ばらつきが考
えられますので,充分な配慮が必要です。
(2)動作モードでスルーレートは大きく変化
オペアンプをコンパレータとして用いる場合には,その動作モードで大きな差を生じます。たとえばμPC358,
324などは高速応答には主眼がおかれておりません。そのため内部回路がほかのオペアンプとはかなり異なってお
り,注意が必要です。
たとえば,図2−9のような回路で数10 mVの電圧比較を行う場合に,次のような問題を生じます。
オペアンプにμPC358, 324を用いますと,図2−9(a)の等価回路で出力が“L”の場合,Q12は完全飽和と
なり,“H”に反転する場合Q12のCobの放電時間による遅れが生じ,オーバドライブ不足により,その出力波形は
図2−10のようになります。
ところがμPC4558系オペアンプでは,Q6∼Q10に過飽和防止用ダイオードDIが付加されており,Q10が完全に飽
和しません。
そのため出力波形に遅れは生じず,また微小入力でも充分な応答が期待できます。
このように,μPC358, 324ではオーバドライブによりその応答時間は10倍程度変わりますので注意を要しま
す。
図2−9 オペアンプの電圧増幅段等価回路
(a)μPC358, 324の内部等価回路
(b)μPC4558の内部等価回路
V+
V+
C2
−
VO
オペアンプ
出力段
D1
+
Q6
Q10
V−
V+
出力段
Q11
Q12
V−
インフォメーション G10617JJBV0IF
17
★
図2−10 各オペアンプによる出力応答波形の差 図2−11 各オペアンプのスルーレート,GB積マップ
100
μPC358,324
出力波形
60 mV
オーバドライブ
20 mV
5 V/DIV.
60 mV
スルーレート(V/μs)
入力信号注
μPC4558
出力波形
20 mV
μPC4093, 4094
μPC4091, 4092
10
μPC4072シリーズ μPC4570
μPC4556
μPC4062シリーズ
μPC4741
1.0
μPC3403
μPC4558
μPC151,741
μPC451,324
50 μs/DIV.
0.1
100 K
1M
10 M
100 M
利得帯域幅積(Hz)
注 入力信号とは,反転,非反転入力端子電圧の差,
+
注意 応用回路の設計においては,スルーレート,GB積と
も標準値に対して1/2程度の余裕を見込む必要があり
V = +12 V
ます。
2.6 利得帯域幅積
オペアンプの大部分は,位相補正コンデンサを内蔵しており,各品種固有の利得周波数特性をもっています。
また,安全なフィードバック・アンプが構成できるように,その利得周波数特性は,一次傾斜の部分を有していま
す(図2−12参照)。
この部分では,利得と周波数が反比例し,利得と帯域幅の積は一定になります。
実際のフィードバック・アンプでの帯域幅は,アンプ利得でGB積を割った値に近くなります。
図2−12 オペアンプのAV−f特性
(倍)
106
開放電圧利得 AV
105
μPC151
104
1000
100
10
1
1
18
10
100
1k
10 k 100 k
周波数 f(Hz)
インフォメーション G10617JJBV0IF
1M
10 M
3.コンパレータ
コンパレータの機能は電圧を比較することであり,その基本回路は差動増幅回路です。
したがって,差動増幅回路を基本とするオペアンプの製品を,コンパレータとしても応用できます。
本項では,オペアンプの製品のコンパレータ応用も含め,その応答速度,電源電圧,同相入力電圧範囲,出力特性
につき比較説明します。
3.1 応答速度
コンパレータの応答波形は図3−1のようにtpd, tr, tf などで表現されますが,本項では解説の都合上,出力がその振
幅の50 %値に達するまでの時間 td を用いて比較解説します。
また図3ー2のように,入力信号の印加状態に応じて出力応答波形が変化します。オーバドライブ量の小さな入力
条件:A,Cの場合は,オーバドライブ量が大きい入力条件:Bの場合に比較して,応答時間が増大します。
オペアンプの製品をコンパレータとして使用する場合は特にこの傾向が強くなります(2.4 単電源オペアンプの
出力電圧対ひずみ率特性を参照)。
図3−1 コンパレータの応答波形
VO
50%
10%
0%
t
時間
VIN
tf
tr
td
td
t pd(L–H)
t pd(L–H)
入力
出力
100%
90%
時間
インフォメーション G10617JJBV0IF
t
19
図3−2 コンパレータの入力信号と出力応答波形
VIN
VIN
Aのオーバドライブ量
信号入力
A
基準入力
B
Bのオーバドライブ量
t
0
VO
+
基準入力
−
VO





VO
出 力
A
t
0
B
基準入力
C
信号入力
Cのオーバドライブ量
t
0
信号入力
B
出 力
Bのオーバドライブ量
入 力
入 力





B
C
t
0
図3−3 オペアンプ,コンパレータの応答速度
μPC451,324
1251,358
μPC151,741
251,1458
μPC258,4558
μPC458,4741
入力信号 100 mVステップ
20 mVオーバドライブ
TYP.値
推奨値
;;;;;
;;;;;
μPC177,339
277,393
μPC271,311
単電源+15 V使用時
μPC272,319
0.1
1.0
10
100
1000
(μs)
図3−3は50 %応答時間を,100 mVステップ,20 mVオーバドライブの入力信号の場合につき比較したものです。
回路設計時には,この推奨値までのばらつきを考慮しておく必要があります。
20
インフォメーション G10617JJBV0IF
3.2 電源電圧範囲
コンパレータの出力段は,オープン・コレクタ,オープン・エミッタなどの回路形式をとっています。この場合出
力電圧レベルは電源電圧に直接依存しませんが,オペアンプをコンパレータとして応用する場合では,その出力形式
がシングルエンド・プッシュプルであるため,出力電圧レベルは電源電圧により決定されてしまいます。
したがって,電源電圧は必要とする同相入力範囲,動作可能な電源電圧範囲などを考慮し,その適否を判断しなけ
ればなりませんが,オペアンプの製品をコンパレータとして使用する場合にはさらに出力電圧レベルも考慮に入れな
ければなりません。
コンパレータの動作電源電圧範囲は次のようになります。
μPC271, 311(±2.5 V∼±18 V or +5V∼+36 V)
μPC272, 319(±5V∼±18 V or +5V∼+18 V)
μPC177, 339, 277, 393(±1.5 V∼±18 V or +3V∼+36 V)
オペアンプの製品をコンパレータとして使用する場合はオペアンプ本来の応用と変わらず図2−1のオペアンプの
使用電源電圧範囲となります。
3.3 同相入力電圧範囲
同相入力電圧範囲は正常な動作が期待できる,反転入力,非反転入力端子の印加電圧範囲です。
この範囲を越えた入力電圧では,入力端子に加えられる電位の大小とは無関係に出力が高,低いずれか一方のレベ
ルに飽和してしまいます。
また,これとは別に大きなオーバドライブが入った状態では,どちらか一方の入力端子に限って同相入力範囲を越
えた入力が許容される特別な場合もあります。この関係を図3−4に示します。
図3−4 μPC271, 258の入出力特性
出力
入力
+10 V
+
−
+5 V
入力
10 V










同相入力電圧範囲
(微少差動入力時)
オーバドライブ時の
同相入力電圧範囲
μPC271
μPC258
+10 V
+
−
+5 V
出力
μPC271
μPC271
μPC258
μPC271
μPC258
5V
出力
μPC258
0
5V
10 V
入力
ただし,この場合でも残りの入力端子は同相入力電圧範囲を満足している必要があります。
図3−5は,オペアンプの製品をコンパレータとして使用した場合の同相入力範囲を示したものです。
インフォメーション G10617JJBV0IF
21
図3−5 オペアンプの製品をコンパレータとして使用した場合の同相入力電圧範囲
分 類
品 名
通工用
★
低ノイズ
コンパレータとして使用した場合の同相入力電圧範囲(V)
一般用
μPC258
μPC4558
μPC458
μPC4741
μPC259
μPC4560
−
V
V−+2
V+−2
V+
μPC4556
μPC4570
μPC4574
μPC4572
単電源
J-FET入力
高精度
μPC1251
μPC358
μPC451
μPC324
μPC452
μPC3403
μPC842
μPC4742
μPC844
μPC4744
μPC801
μPC4081
μPC803
μPC4082
μPC804
μPC4084
μPC821
μPC4071
μPC822
μPC4072
μPC824
μPC4074
μPC831
μPC4061
μPC832
μPC4062
μPC834
μPC4064
μPC811
μPC4091
μPC812
μPC4092
μPC813
μPC4093
μPC814
μPC4094
μPC815
μPC816
マイクロパワー
μPC802
μPC4250
汎 用
μPC151
μPC741
μPC251
μPC1458
比較判定可能な同相入力電圧範囲
オーバドライブ可能な同相入力電圧範囲
22
インフォメーション G10617JJBV0IF
3.4 出力回路形式
出力回路形式により,負荷回路の接続方法が異なります。たとえば,オペアンプの場合,その出力回路形式はシン
グルエンド・プッシュプルであるため飽和電圧が大きく,TTLをドライブするためにはバッファ・トランジスタを介し
て接続しなければなりません。
図3−6は出力回路形式ごとに,直接ドライブ可能な負荷回路を示した一覧表です。
図3−6 オペアンプ,コンパレータの出力形式と負荷接続
品
種
μPC271, 311
μPC272, 319
出力回路形式
TTL
オープン・コレクタ
CMOS
○
オープン・エミッタ
(4
オープン・コレクタ
○
○
注1
オープン・コレクタ
277, 393
μPC1251, 358
451, 324
μPC151, 741
251, 1458
(1
C級シングル
×
○
NPN
PNP
○
○
△
○
△
○
○
△注5
×
△注5
)
○
(15注4)
○
注1
△
注3
)
(4
△
注2
)
△
(15注4)
エンド・プッシュプル
AB級シングル
○
(30
)
○
バッファ・トランジスタ
注3
(2注1)
μPC177, 339
LED
×
×
×
エンド・プッシュプル
258, 4558, 452, 3403
458, 4741など
注1.ファンアウト数
2.CMOSと共通単電源 V+≧7Vの場合
3.LED電流(mA)
4.LED電流(mA),電流吐き出し,吸い込みいずれか一方のみ。
5.ドライブ電流が小さい(数mA)。
備考 ○ 直接接続可能 △ 実用上制限を受けるが接続可 × 直接接続不可
バッファ・トランジスタの構成
NPN:
V+
PNP:
V+
インフォメーション G10617JJBV0IF
23
4.オペアンプ,コンパレータの規格一覧
オペアンプ,コンパレータの品種選定に必要な情報を表4−1に示します。
製品によるバラツキは特に考慮しておりませんので,入力オフセット電圧,入力バイアス電流などの共通項目につ
いては各製品のデータ・シートを参照してください。
★
表4−1 オペアンプ,コンパレータ規格一覧表
(a)オペアンプ規格一覧表(1/2)
VIO ΔVIO/ΔT IB
ICC CMR
電源電圧
IIO
AV
V±(V) MAX. MAX. MAX. MAX. MIN. MAX. MIN.
(推奨) (mV)(μV/℃)(nA)(nA)
(mA)(dB)
オリジナル
動作周囲温度
TA(℃)
μPC151C/G2
741
−40∼+85
±16
6
30
500
200
20,000
2.8
70
μPC251C/G2
1458
−40∼+85
±7.5∼±16
6
30
500
200
20,000
5.6
70
500
200
20,000
5.0
70
500
200
20,000
ー
70
2.0
65
2.0
65
14-pin TSSOP
1.2
65
8-pin DIP/8-pin SOP
9-pin SIP
1.2
65
8-pin TSSOP
2.0
65
品
名
μPC258C/G2
4558
−40∼+85
±4∼±16
μPC259C/G2
−
−40∼+85
±4∼±16
μPC324C/G2
324
−20∼+80
+3∼+30
μPC324GR-9LG
324
−40∼+85
+3∼+30
μPC358C/G2
358
−20∼+80
+3∼+30
μPC358GR-9LG
358
−40∼+85
+3∼+30
μPC451C/G2
324
−40∼+85
+3∼+30
μPC452C/G2
3403
−40∼+85
+3∼+32
μPC458C/G2
4741
−40∼+85
±4∼±16
μPC741C/G2
741
−20∼+80
±16
5
6.0
(TYP.)
10
6.0
(TYP.)
10
7
(TYP.)
10
7
(TYP.)
10
7
(TYP.)
10
7
(TYP.)
10
7
(TYP.)
10
7
(TYP.)
5
5.0
(TYP.)
6
30
10
(TYP.)
5
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
7
(TYP.)
7
(TYP.)
7
(TYP.)
7
(TYP.)
100,000
(TYP.)
100,000
(TYP.)
100,000
(TYP.)
100,000
(TYP.)
100,000
(TYP.)
500
50
500
50
500
50
500
50
500
50
250
50
20,000
7
70
300
50
20,000
7
80
500
200
20,000
2.8
70
0.4
0.2
25,000
2.8
70
75
20
60,000
0.1
70
0.4
0.2
25,000
5.6
70
0.4
0.2
25,000
11.2
70
0.2
0.1
25,000
3.4
70
0.2
0.1
25,000
6.8
70
0.2
0.1
25,000
3.4
70
0.2
0.1
25,000
6.8
70
外 形
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
TL081
−40∼+85
±5∼±16
15
μPC802C/G2
4250
−40∼+85
±1.5∼±16
6
μPC803C/G2
TL082
−40∼+85
±5∼±16
15
μPC804C
TL084
−40∼+85
±5∼±16
15
μPC811C/G2
ー
−40∼+85
±5∼±16
2.5
μPC812C/G2
ー
−40∼+85
±5∼±16
3.0
μPC813C/G2
ー
−40∼+85
±5∼±16
2.5
μPC814C/G2
ー
−40∼+85
±5∼±16
3.0
μPC815C
ー
−20∼+70
±3∼±20 0.06
0.3
55
50
5,000,000 4.6
110
8-pin DIP
μPC816C
ー
−20∼+70
±3∼±20 0.06
0.3
55
50
5,000,000 4.6
110
8-pin DIP
μPC801C
μPC821C/G2
TL071
−40∼+85
±5∼±16
10
μPC822C/G2
TL072
−40∼+85
±5∼±16
10
μPC824C/G2
TL074
−40∼+85
±5∼±16
10
μPC831C/G2
TL061
−40∼+85
±2∼±16
10
μPC832C/G2
TL062
−40∼+85
±2∼±16
10
μPC834C/G2
TL064
−40∼+85
±2∼±16
10
μPC842C/G2
ー
−40∼+85
+3∼+32
4.5
μPC844C/G2
ー
−40∼+85
+3∼+32
4.5
μPC1251C/G2
24
358
−40∼+85
+3∼+30
7
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
0.2
0.05 25,000
2.7
70
0.2
0.05
25,000
5.0
70
0.2
0.05
25,000 10.0
70
0.1
0.05
3,000
0.25
70
0.1
0.05
3,000
0.5
70
0.1
0.05
3,000
1.0
70
500
75
25,000
5.5
70
500
75
25,000
5.5
70
500
50 100,000 1.2
(TYP.)
65
インフォメーション G10617JJBV0IF
8-pin DIP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
(a)オペアンプ規格一覧表(2/2)
VIO ΔVIO/ΔT IB
ICC CMR
電源電圧
IIO
AV
V±(V) MAX. MAX. MAX. MAX. MIN. MAX. MIN.
(推奨) (mV)(μV/℃)(nA)(nA)
(mA)(dB)
品 名
オリジナル
動作周囲温度
TA(℃)
μPC1458C/G2
1458
−20∼+80
±7.5∼±16
6
μPC3403C/G2
3403
−20∼+80
+3∼+32
7
μPC4061C/G2
TL061
−20∼+80
±2∼±16
10
μPC4062C/G2
TL062
−20∼+80
±2∼±16
10
μPC4064C/G2
TL064
−20∼+80
±2∼±16
10
μPC4071C/G2
TL071
−20∼+80
±5∼±16
10
μPC4072C/G2
TL072
−20∼+80
±5∼±16
10
μPC4074C/G2
TL074
−20∼+80
±5∼±16
10
μPC4081C/G2
TL081
−20∼+80
±5∼±16
15
μPC4082C/G2
TL082
−20∼+80
±5∼±16
15
μPC4084C
TL084
−20∼+80
±5∼±16
15
μPC4091C/G2
ー
−20∼+80
±5∼±16
2.5
μPC4092C/G2
ー
−20∼+80
±5∼±16
3.0
μPC4093C/G2
ー
−20∼+80
±5∼±16
2.5
μPC4094C/G2
ー
−20∼+80
±5∼±16
3.0
μPC4250C/G2
4250
−20∼+80
±1.5∼±16
6
μPC4556C/G2
ー
−20∼+80
±4∼±16
6.0
μPC4558C/G2
4558
−20∼+80
±4∼±16
6.0
μPC4560C/G2
ー
−20∼+80
±4∼±16
6.0
μPC4570C/G2
ー
−20∼+80
±4∼±16
5.0
μPC4570GR-9LG
ー
−40∼+85
±4∼±16
5.0
μPC4572C/G2
ー
−20∼+80
±2∼±7
5.0
μPC4574C/G2
ー
−20∼+80
±4∼±16
5.0
μPC4574GR-9LG
ー
−40∼+85
±4∼±16
5.0
μPC4741C/G2
4741
−20∼+80
±2∼±16
3.0
μPC4742C/G2
ー
−20∼+80
+3∼+32
4.5
μPC4742GR-9LG
ー
−40∼+85
+3∼+32
4.5
μPC4744C/G2
ー
−20∼+80
+3∼+32
4.5
μPC4744GR-9LG
ー
−40∼+85
+3∼+32
4.5
30
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
7
(TYP.)
7
(TYP.)
7
(TYP.)
7
(TYP.)
5
(TYP.)
5
(TYP.)
5
(TYP.)
10
(TYP.)
5
(TYP.)
5
(TYP.)
2
(TYP.)
5
(TYP.)
5
(TYP.)
5
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
10
(TYP.)
外 形
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP/8-pin SOP
9-pin SIP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
500
200
20,000
5.6
70
250
50
20,000
7
70
0.1
0.05
3,000
0.25
70
0.1
0.05
3,000
0.5
70
0.1
0.05
3,000
1.0
70
0.2
0.05 25,000
2.7
70
0.2
0.05 25,000
5.0
70
0.2
0.05 25,000 10.0
70
0.4
0.2
25,000
2.8
70
0.4
0.2
25,000
5.6
70
0.4
0.2
25,000 11.2
70
0.2
0.1
25,000
3.4
70
0.2
0.1
25,000
6.8
70
0.2
0.1
25,000
3.4
70
0.2
0.1
25,000
6.8
70
75
20
60,000
0.1
70
500
200
20,000
5.0
70
500
200
20,000
5.0
70
500
200
20,000
ー
70
400
100
30,000
8
80
400
100
30,000
8
80
400
100
10,000
7
70
1000
200
30,000
12
80
1000
200
30,000
12
80
300
50
20,000
7
80
500
75
25,000
5.5
70
500
75
25,000
5.5
70
14-pin TSSOP
500
75
25,000
11
70
14-pin DIP
14-pin SOP
500
75
25,000
11
70
8-pin TSSOP
インフォメーション G10617JJBV0IF
14-pin DIP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP/8-pin SOP
9-pin SIP
8-pin TSSOP
8-pin DIP/8-pin SOP
9-pin SIP
14-pin DIP
14-pin SOP
14-pin TSSOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
25
(b)コンパレータ規格一覧表
AV
電源電圧
VIO
IB
IIO
td
I+
VOL
V±(V) MAX. MAX. MAX. TYP. TYP. MAX. MAX.
(mV)(nA)(nA) (ns)
(mA) (V)
品 名
オリジナル
動作周囲温度
TA(℃)
μPC177C/G2
339
−40∼+85
+2∼+32
5
250
50
1300 200,000
μPC271C/G2
311
−40∼+85
+5∼+32
7.5
250
50
200
200,000
μPC272C/G2
319
−40∼+85
+5∼+32
8.0
1000
200
80
μPC277C/G2
393
−40∼+85
+5∼+32
5
250
50
1300 200,000
μPC311C/G2
311
−20∼+80
+5∼+32
7.5
250
50
200
μPC319C/G2
319
−20∼+80
+5∼+32
8.0
1000
200
80
μPC339C/G2
339
−20∼+80
+2∼+32
5
250
50
μPC339GR-9LG
339
−40∼+85
+2∼+32
5
250
μPC393C/G2
393
−20∼+80
+5∼+32
5
μPC393GR-9LG
393
−40∼+85
+2∼+32
5
26
2
0.4
7.5
0.4
40,000 12.5
0.4
外 形
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
8-pin DIP
8-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
14-pin DIP
14-pin SOP
1
0.4
200,000
7.5
0.4
40,000
12.5
0.4
1300 200,000
2
0.4
50
1300 200,000
2
0.4
14-pin TSSOP
250
50
1300 200,000
1
0.4
8-pin DIP
8-pin SOP
250
50
1300 200,000
1
0.4
8-pin TSSOP
インフォメーション G10617JJBV0IF
【発 行】
NECエレクトロニクス株式会社
〒211-8668 神奈川県川崎市中原区下沼部1753
電話(代表):044(435)5111
お問い合わせ先
【ホームページ】
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【営業関係,技術関係お問い合わせ先】
半導体ホットライン
電 話
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(電話:午前 9:00∼12:00,午後 1:00∼5:00)
E-mail
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【資料請求先】
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C04.2T