省レアアース リニアモータXXX KB

新製品紹介
省レアアース リニアモータ
Reduced Rare Earth Material Linear Motor
TM
Linear motor module :ALTO-MAX ALT-270B/ALT-400S
NEOMAX エンジニアリングは , 省
式は,凸極の配置ピッチを 10 mm
であった最高速度 3 m/s,最大加速
レアアースのリニアモータALTO-MAXTM
未満の狭ピッチ化することで推力を
度29.8 m/s2を実現した
(表 1)
(
,図 3)
。
を開発した
(図 1)
。
確保する。しかし,配置ピッチを狭
さらに開発品のもうひとつの特長
多くのリニアモータは,固定子全
くすると,高速駆動時に駆動電流の
は,一つの励磁コイルで多数の凸極
長にわたり永久磁石を配置する構造
交番周波数の高周波化を招き,リニ
を一括励磁する構造を使用している
をとっているが,省資源の観点から
アモータ自体の鉄損が増大するとい
ため励磁コイル巻線の低抵抗化が容
磁石使用量の削減ニーズが高まって
う課題があった。そのため,本方式
易である。一括励磁方式は特に最大
いる。開発品は,可動子側に磁石と
は専ら低速用途(2 m/s)に限定使用
推力 1000 N 以下の小・中容量領域
励磁コイルを集中配置させたことに
されてきた。
において有効であり,コアレス方式
より磁石使用量を大幅に削減した
本開発品は,磁気回路構成の検討
はもとより,従来の有鉄心リニア
により,凸極の配置ピッチを 20 mm
モータと比較しても,良好な温度特
(図 2)
。
従来,凸形状をもつ強磁性体のみ
以上の大ピッチに保ったまま,推力
で固定子を構成したリニアモータ方
特性の向上を図り従来構造では困難
性を持っている(図 4)。
(NEOMAX エンジニアリング株式会社)
100 mm
TM
図 1 ALTO-MAX の外観
Fig. 1 Appearence of ALTO-MAXTM
3,500
1,200
3,000
1,000
2,500
400
200
1,000
0
Command force
500
0
0.4
U相
Phase U
コイル 永久磁石
Coil Magnet
Fe
ZSL28
V相
W相
Phase V Phase W
(固定子凸極)
(Teeth)
可動子 Mover
(固定子凸極)
(Teeth)
磁極ピッチ
Magnetic pole pitch
600
1,500
(a)
磁性ヨーク
Yoke
(b)
800
Actual velocity
2,000
0.5
−200
0.6
Command force (N)
Velocity (mm/sec)
【Conditions】
Payload 7kg, Maximum Velocity 3 m/s,
Maximum acceleration 29.8 m/s2
−400
0.8
0.7
Time (sec)
図 3 速度特性(ALT-400S)
Fig.3 Velocity characteristics (ALT-400S)
表 1 主要仕様
Table 1 Principal specifications
項目 Category
(単位 Unit) ALT-270B
ALT-400S
定格推力
Rated thrust
(N)
270
400
最大推力
Maximum thrust
(N)
650
900
最大速度
Maximum velocity
(m/s)
3
3
定格電流
Rated current
(Arms)
6.6
12
最大電流
Maximum current
(Arms)
17
30
Armature length
(mm)
160
200
電機子質量 Armature weight
(kg)
2.4
3.8
磁極ピッチ Magnetic pole pitch (mm)
30
48
140×47
135×62
電機子長
断面寸法
Section size
(mm)
コイル表面温度上昇(K)
The temperature rise of coil (K)
TM
図 2 リニアモータの構造比較(a)従来方式(b)ALTO-MAX
Fig. 2 Structure comparison of linear motor
TM
(a) conventional type (b) ALTO-MAX
80
70
Coreless linear motor
60
50
40
ALT-270
30
20
Conventional cored linear motor
10
0
10
20
30
40
50
60
70
時間 Time (min.)
図 4 温度特性
Fig. 4 Thermal characteristics
日立金属技報 Vol. 30(2014) 61