各位 2012年5月1日 ヤマハ株式会社 2012 年 3 月期 連結決算の概要と 2013 年 3 月期 業績予想について □ 2012 年 3 月期 連結決算の概要 ― 対前期、減収減益 ― 2012 年 3 月期の売上高は、為替による 103 億円の減収影響を受けたことに加え、東日本大震災による電子 楽器を中心とした部品調達難、電子部品事業及びその他事業における法人顧客の減産に伴う生産・出荷減、さ らにタイの洪水による部品調達難等により、全ての事業セグメントで減収となり、前期に比べ 173 億円(4.6%) 減少の 3,566 億円となりました。 営業利益は、AV・IT 事業が増益となったものの、全体では、為替による 27 億円の減益影響もあり、対前期 51 億円(38.4%)減少の 81 億円となりました。営業利益の減少に伴い、経常利益は対前期 37 億円(33.9%) 減少の 73 億円となりました。 当期純損益は、繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額(税金費用)の増加により、294 億円の純損失 (前期は 51 億円の純利益)となりました。繰延税金資産の取崩しは、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検 討した結果、連結納税を行っている当社及び国内子会社の繰延税金資産 321 億円を取崩したものです。 □ 事業セグメント別の売上高・営業損益の状況 ・楽器事業 売上高 2,651 億円(前期比 2.2%減) 営業利益 77 億円(前期比 10.5%減) ピアノは、中国をはじめとする新興国市場で好調を維持し、全体で増収となりました。電子楽器は、部品 調達難による生産遅れにより、主に欧米市場において販売の機会損失が発生し、減収となりました。管弦打 楽器は、概ね堅調に推移し、特にギターは売上げを伸ばしました。PA 機器は、中国をはじめとする新興国 市場で売上げを伸ばしました。音楽教室による収入は、ほぼ前年並みとなりました。 セグメント全体の売上高は、前期に比べ、為替による 80 億円の減収影響があり、60 億円(2.2%)減少の 2,651 億円となりました。 営業利益は、為替による 27 億円の減益影響があり、9 億円(10.5%)減少の 77 億円となりました。 ・AV・IT 事業 売上高 532 億円(前期比 6.8%減) 営業利益 29 億円(前期比 12.7%増) AV 機器は、新興国市場で売上げを伸ばし、フロントサラウンドシステム及びデスクトップオーディオの 新商品も国内外で好調に推移したものの、全体では、日本及び欧米市場での落ち込みをカバーできず、減収 となりました。 ルーター及び会議システムといった主に国内向けの通信機器は、売上げを伸ばしたものの、業務用通信カ ラオケ機器は、市況の悪化により減収となりました。 セグメント全体の売上高は、前期に比べ、為替による 19 億円の減収影響があり、39 億円(6.8%)減少 の 532 億円となりました。 営業利益は、為替による 1 億円の増益影響に加え、粗利率の改善および経費削減等により、3 億円(12.7%) 増加の 29 億円となりました。 ・電子部品事業 売上高 162 億円(前期比 21.2%減) 営業損失 29 億円(前期 5 億円の営業利益) 半導体は、 携帯電話用音源 LSI の市場縮退に加え、 アミューズメント用 LSI の震災による顧客の減産及び、 その後の需要回復遅れ、地磁気センサー(電子コンパス)の競争激化等により、売上げが落ち込みました。 セグメント全体の売上高は、前期に比べ、44 億円(21.2%)減少の 162 億円となりました。 損益面では、減収に伴い、29 億円の営業損失に転じました。 ・その他の事業 売上高 221 億円(前期比 11.9%減) 営業利益 4 億円(前期比 70.6%減) 自動車用内装部品は、震災による納入先での生産調整の影響を受け、減収となりました。また、ゴルフ用 品事業、FA 機器事業及びレクリェーション事業も、厳しい市況の影響を受け、減収となりました。 セグメント全体の売上高は、前期に比べ、30 億円(11.9%)減少の 221 億円となりました。 営業利益は、減収に伴い、11 億円(70.6%)減少の 4 億円となりました。 □ 2012 年 3 月期 ヤマハ株式会社個別業績の概要 ― 対前期、減収減益 ― 2012 年 3 月期 ヤマハ株式会社個別業績の売上高については、2,393 億円(前期比 3.6%減)となりました。 損益面では、営業損失 43 億円(前期 1 億円の営業利益)、経常利益 6 億円(前期比 92.6%減)、当期純損 失 304 億円(前期 39 億円の純利益)となりました。 □ 2013 年 3 月期 業績予想について ― 増収増益を予想 ― 2013年3月期は、中国をはじめとする新興国市場の成長継続や北米市場の回復等とともに、電子楽器、PA機 器、AV機器を中心に売上げ伸長を見込むほか、震災影響を受けた電子楽器やタイ洪水による影響を受けたAV 機器の生産が正常化していること等から、増収増益を見込んでおります。 2013 年 3 月期連結業績については、売上高 3,780 億円(前期比 6.0%増)、営業利益 145 億円(前期比 78.8% 増)、経常利益 130 億円(前期比 79.2%増)、当期純利益 90 億円(前期 294 億円の純損失)を予想しており ます。 注)文章中の売上高、損益の数値は、原則億円未満四捨五入で記載しております。 また( )内は原則前年同期比増減率です。 以上 ヤマハ株式会社 広報部 〒108-8568 東京都港区高輪 2-17-11 広報部(浜松)〒430-8650 静岡県浜松市中区中沢町 10-1 TEL 03-5488-6601 TEL 053-460-2210 2012年3月期業績資料 2012年5月1日 前期実績 当期予想 当期実績 次期予想 次期中間期予想 (12/2/2発表) 売上高 国内売上高 海外売上高 営業利益 経常利益 当期利益 為替レート(決済レート) ROE ROA 1株当たり利益 設備投資 (減価償却費) 研究開発費 (キャッシュフロー) 営業活動 投資活動 フリーキャッシュフロー 期末在庫高 (要員数) 国内 海外 合計 (*3) (連結範囲変動による増減) (事業別売上高) 楽器 AV・IT 電子部品 その他 (事業別営業利益) 楽器 AV・IT 電子部品 その他 (単独の状況) 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 11年3月期 3,739億円 1,796億円 (48.0%) 1,943億円 (52.0%) 132億円 (3.5%) 110億円 (2.9%) 51億円 (1.4%) 86円/US$ 12年3月期 3,540億円 1,666億円 (47.1%) 1,874億円 (52.9%) 75億円 (2.1%) 60億円 (1.7%) 0億円 78円/US$ 12年3月期 13年3月期 13年3月期 3,566億円 3,780億円 1,825億円 1,671億円 (46.9%) 1,771億円 (46.9%) 871億円 (47.7%) 1,895億円 (53.1%) 2,009億円 (53.1%) 954億円 (52.3%) 81億円 (2.3%) 145億円 (3.8%) 80億円 (4.4%) 73億円 (2.0%) 130億円 (3.4%) 70億円 (3.8%) ▲294億円 90億円 (2.4%) 55億円 (3.0%) 79円/US$ 75円/US$ 75円/US$ 115円/EUR 112円/EUR 112円/EUR 105円/EUR 2.1% 1.3% 25.9円 104億円 (128億円) 224億円 0% 0% 0円 130億円 (120億円) 223億円 ▲13.2% ▲7.8% ▲151.7円 113億円 (120億円) 228億円 4.4% 2.4% 46.5円 152億円 (127億円) 224億円 226億円 ▲97億円 129億円 717億円 132億円 ▲96億円 36億円 735億円 109億円 ▲90億円 19億円 771億円 215億円 9,315人 17,501人 26,816人 9,200人 19,100人 28,300人 (0人) (0人) 2,711億円 570億円 206億円 251億円 (72.5%) (15.3%) (5.5%) (6.7%) 86億円 25億円 5億円 15億円 2,483億円 1億円 79億円 39億円 2,630億円 525億円 165億円 220億円 75億円 25億円 ▲30億円 5億円 (74.3%) (14.8%) (4.7%) (6.2%) 5.4% (*1) 2.9% (*2) 28.4円 94億円 (59億円) 113億円 ▲48億円 ▲99億円 ▲167億円 48億円 715億円 ▲147億円 9,085人 19,106人 28,191人 9,400人 19,400人 28,800人 9,500人 20,500人 30,000人 (0人) (200人) (200人) 2,651億円 532億円 162億円 221億円 (74.3%) (14.9%) (4.6%) (6.2%) 77億円 29億円 ▲29億円 4億円 (3.2%) 2,393億円 ▲43億円 6億円 (1.6%) ▲304億円 (0.0%) 105円/EUR 2,800億円 550億円 170億円 260億円 130億円 30億円 ▲20億円 5億円 815億円 (74.0%) (14.6%) (4.5%) (6.9%) 1,370億円 250億円 75億円 130億円 (75.1%) (13.7%) (4.1%) (7.1%) 70億円 15億円 ▲10億円 5億円 (0.3%) - *1, 2 ROE・ROAは年換算値 *3 要員数=期末正社員在籍数+期中平均正社員外要員在籍数 当資料の記載内容のうち、将来に関する見通し及び計画に基づいた将来予測には、リスクや不確定な要素などが含まれており、実 際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。