Configuring the Vicor BCM with low power niPOLs

Application Note AN:001
Configuring the Vicor BCM with low power ni-POLs
BCMと小電力niPOLの構成
By Johnny Yuen, David Berry, Patrick Kowalyk, Gabe Pietromonaco, Tom Curatolo Applications Engineering Group
目次
はじめに
Page
はじめに
このアプリケーションノートでは、非絶縁型の POL コンバータ(niPOL)にバス電圧を供給する中間バ
スコンバータ(IBC)として Vicor のバスコンバータモジュール(BCM)を使用するための基本的な設計
1
方法を説明しています。ここでは、00W 以下の電源システムについて扱います。さらに大電力の電
BCMと小電力niPOL
の構成について
2
さいごに
5
源システムについては、BCM を複数個使用することによって構成することができます。
最初に、分散型電源システム(DPA)と中間バス電源システム(IBA)との相違点について見てみましょ
う。
Fig.1 は、DC-DC コンバータに 8V バスを給電する典型的な分散型電源アーキテクチャを示していま
す。アプリケーションによっては、
この分散型システムはいくらかの難点を持っているかもしれません。
例えば、複数の絶縁型 DC-DC コンバータは重複した絶縁機能をそれぞれが持ち、プリント基板上の
貴重な面積をそれぞれ占拠しています。niPOL を使用する場合は、8V から 5V 以下に変換する niPOL
の一般的な効率は 70% 程度しかありません。
Fig. は、中間バスアーキテクチャ(IBA)を示しており、ここでは 8V バスを Vicor の 8V/1V(K =
1/)BCM に給電しています。この K = 1/ は、BCM の一定の電圧変換比率を意味しています。この
IBA の手法は、Fig.1 に示されたように 8V バスを使用するときにいくらかの利点がありますが、この
利点はアプリケーションに左右されます。
Figure1
分散型電源システム(DPA)
48 V
LOAD 1
48 V
Isolated DC-DC
Converter
+3.3 V
48 V
Isolated DC-DC
Converter
+5 V
48 V
Isolated DC-DC
Converter
+12 V
48 V
Isolated DC-DC
Converter
1.2 V
LOAD 2
BAC KPLANE
48 V
LOAD 3
LOAD 4
LOAD 5
Figure2
中間バス電源システム(IBA)
48 V
LOAD 1
+In
BAC KPL ANE
48 V
48 V
-Out
TM
RSV
PC
niPOL
+Out
BCM
+3.3 V
+Out
-In
-Out
niPOL
+5 V
Unregulated +12 V
niPOL
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LOAD 2
12 V
1.2 V
LOAD 3
LOAD 4
LOAD 5
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IBA の中での niPOL は、低電圧で絶縁された電力を供給するために、高い比率で電圧変換を行う絶縁
型バスコンバータによって給電されます。通常の場合、
niPOL の使用はコスト面でメリットがあります。
8V/1V(K = 1/)BCM は、電源の入り口の基板上に配置でき、負荷点における基板スペースを開
放すると同時にバックプレーンの高電圧 8V から負荷点を安全に絶縁します。
システムの設計者は、1 つの BCM が給電できる niPOL の数を決定するときに、BCM の入力電圧の下
限と、niPOL の入力電流が入力電圧に反比例して増加することについて考慮する必要があります。こ
の事前の配慮は、低入力電圧条件、もしくは起動時において、BCM が過電流制限機能が動作状態にな
らないことを保証するために必要です。
BCM と小電力 niPOL の構成について
・
「電圧変換」
・
「レギュレーション(出力電圧の一定化)
」の
IBA は、DC-DC コンバータの機能−「絶縁」
つの機能を分割し、それらを つのデバイスに割り当てます。Fig. において、BCM は「電圧変換」
と「絶縁」を提供し、そして niPOL コンバータは精度の良い「レギュレーション」を提供します。BCM
の非常に高い変換効率と、niPOL に必要とされる降圧比率が小さくなることによって、電源システム
の効率は高くなります。BCM の効率は、出力電圧を一定化せずに一定の電圧変換を行うだけなので、
95% を超えています。IBA システムは、絶縁型ブリックコンバータを使用する DPA に比べて、個々
のコンバータに含まれていた重複した絶縁機能を除去したため、使用するボードスペースは比較的少
なくなります。
Figure3
BCM の入力電圧 8 ∼ 55Vdc に
対応する出力電圧は
9.5 ∼ 1.7Vdc
+In
Vo = 9.5 - 13.7 V
+Out
-Out
48 Vin
(38 - 55 Vdc)
TM
RSV
PC
BCM
+Out
-In
-Out
niPOL
1
niPOL
2
niPOL
3
LOAD
1
LOAD
2
LOAD
3
強制空冷の条件下で、実装面積が非常に小さな直立実装タイプの niPOL を使用することにより、高密
度に実装することも可能です。niPOL は負荷に密接して配置できるので、高速なトランジェント負荷
応答は niPOL コンバータによって効果的に行われます。同時にこれは、同じボード上の他の回路にノ
イズが伝達される可能性を減少させます。
niPOL コンバータから給電される負荷を分割するときに、負荷デバイス、もしくは各回路部分に対して、
起動シーケンスを設ける等の適切な配慮が必要になるかもしれません。プリント基板については複数
の電圧がボード全体を横切る必要がないので、基板の層数はそれほど多くは必要ないでしょう。給電
する電力を拡張したい場合、BCM は元々、内部の出力抵抗分による負荷分担機能を持っているので、
追加の制御回路や相互接続なしに並列運転が可能です。
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BCM は、サイン・アンプリチュード・コンバージョン(SAC)と呼ばれる新しい電力変換技術を使用
しています。SAC は、高効率、高速なトランジェント応答と共に、一般的なクォータ・ブリックの電
力密度 168W/in をはるかに上回る非常に高い電力密度 1095W/in を実現する能力を提供します。
BCM の詳細については、Vicor ウェブサイト(http://www.vicorpower.jp/)で利用可能なデータシー
トをご参照下さい。
左側は一般的な
クォータ・ブリック、
右側は Vicor の BCM
高速なトランジェント応答によって、負荷点に必要とされるバイパスコンデンサは小さくなります。
BCM の伝導機構は、一定の比率で双方向に電圧を伝達できることから、独特なキャパシタンス乗算機
能を提供します。コンデンサに蓄積されるエネルギーは 1/CV なので、BCM の入力コンデンサは、
BCM の電圧変換比率の二乗倍の入力容量に相当する出力コンデンサと等価なエネルギー蓄積効果を
持っています。例えば、K=1/BCM を使用する場合では、使用する入力コンデンサ容量の 16 倍(=
)の等価容量が出力コンデンサとして追加されたことになります。これは、BCM の出力側に加える
べきコンデンサが非常に小さくてすむことを意味します。同様に、これは SAC テクノロジーにおいて、
入力および出力ノイズが小さく、その結果、必要なフィルタが小型で済むことによって補足されます。
BCM のキャパシタンス増倍能力とダイナミック応答の効果を確認するために、異なるメーカーのいく
つかの niPOL を、それらの推奨するコンデンサ容量と、BCM 入力容量による等価容量についてそれ
ぞれのパフォーマンスを比較しました。Fig.6 ∼ 9 はその結果です。Fig.、Fig.5 は、試験回路の構成
です。
Figure4
試験回路 1
Test Board
niPOL の入力に推奨、
コンデンサ 68 μ F を使用
Test Board
Input C
12 Vdc
Lab supply
Input C
12 Vdc
Lab supply
niPOL
niPOL
Load and Scope
Load and Scope
Test Board
Figure5
試験回路 7 μ F を入力に配置した
BCM を使用
Test Board
48 Vdc
Lab supply
Lab supply
12 Vdc
48 Vdc
BCM
47 µF
12 Vdc
BCM
niPOL
47 µF
niPOL
Load and Scope
Load and Scope
ここで示すのは、niPOL(S151-100-BB, C&D/Celestica Technologies)を使用したときの出力
リップルとトランジェント応答の波形です。負荷ステップは、定格電流の 10% から 90%(1.5A から
1.5A)で、変化率は 0.5A/ μ sec の割合です。出力リップルの測定は、全負荷条件(15A)において、
出力コンデンサ 0 μ F を使用して行っています。
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これらの波形から観測されるように、双方のシステムの出力リップルとトランジェント応答はほぼ同
じです。これは、この niPOL についてメーカー推奨の入力容量が、パフォーマンスの劣化なしに、
BCM の非常に小さな入力容量と交換され得ることを論証しています。なお、プリント基板の端面から
niPOL までのパターンのインピーダンスが更に大きい場合、niPOL の入力コンデンサをさらに増加す
ることが必要になる事があります。また、BCM のキャパシタンス乗算機能に関して、今回テストした
入力容量 7 μ F は、K=1/ の場合、出力容量 75 μ F に相当します。
個々のアプリケーションによって、プリント基板端面から niPOL までのパターンのインピーダンスは
異なりますので、niPOL に必要とされる入力コンデンサについてはそれぞれのメーカーに確認すると
ともに、評価試験が必要になる事があります。その際、BCM の入力コンデンサが niPOL の入力側に
有効に反映されます。
Figure6
試験回路 1 のトランジェント応答
波形(上)
niPOL 出力
波形(下) 負荷電流
Figure7
試験回路 のトランジェット応答
波形(上)
niPOL 出力
波形(下) 負荷電流
Figure8
試験回路 1 の出力リップル電圧
NiPOL 出力コンデンサ 0 μ F
Figure9
試験回路 の出力リップル電圧
NiPOL 出力コンデンサ 0 μ F
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さいごに
Vicor の BCM と既製の niPOL コンバータを組み込む中間バスアーキテクチャ(IBA)は、効率的であり
費用対効果に優れた電源システムです。Vicor の BCM の高いスイッチング周波数、高速なトランジェ
ント応答は、システムの設計者がキャパシタンス乗算機能を利用することを可能にします。BCM の入
力に置かれたあらゆるコンデンサは、∼ 800kHz の帯域まで、BCM の出力において、その入力コン
デンサ容量に K を掛けた値と同じく効果的でしょう。アプリケーションによっては、BCM の出力側
に反映される入力コンデンサと、niPOL に追加した入力コンデンサの つの組合せが、メーカーの推
奨する入力コンデンサ容量を構成することが最適かもしれません。
BCM の出力コンデンサは、そのデータシートに規定されている最大容量を超えないことをご確認下さ
い。
当然ながら、ダイナミック負荷におけるあらゆる電源システムの設計と同様に、レイアウト、および、
プリント基板のパターンのインピーダンスについて配慮が必要です。BCM の出力と niPOL の入力の
間に存在するあらゆる基板パターンのインダクタンスは、動的なパフォーマンスに影響を及ぼすでしょ
う。負荷電流の変化に迅速に対応できるように、BCM への入力インピーダンスを可能な限り低く保つ
ことは重要です。
下記は、同様の試験回路を使用してテストを行った他の niPOL のリストです。テスト結果については、
Vicor アプリケーションエンジニアリング部にお問い合わせ下さい。
メーカー
製品名
実装形態
出力電圧・電流
National
LM676-Adj
Thru / surface discrete
1.-7 @ A max
National
Thru / surface discrete
1.-7 @ 5 A max
Thru hole
. @ 15 A
C&D
LM678-Adj
S151-10BB
LSM-1.8/10-D1
Surface
1.8 @ 10 A
C&D
LSN-1.8/10-D1
Thru hole
1.8 @ 10 A
C&D
NEF-0100181BO
Thru hole
1.8 @ 10 A
Artesyn
PTH1010WAS
Surface
1.-5 @ 1 A
Tyco
NXA05ADJ
Thru hole
0.8-5 @ 5 A
TI
PTH1010
Thru hole
1.-5.5 @ 1 A
TI
PTH1050
Thru hole
1.-5.5 @ 6 A
TI
PTH1060
Thru hole
1.-5.5 @ 10 A
C&D
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