本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。 FUJITSU SEMICONDUCTOR DATA SHEET DS04–21359–6 ASSP DTS 用 Bi-CMOS プリスケーラ内蔵 PLL周波数シンセサイザ (1.2 GHz 対応 ) MB15E03SL ■ 概 要 MB15E03SL は , 1.2 GHz で動作する 64/65, 128/129 分周を選択可能な 2 モジュラスプリスケーラを内蔵した , PLL (Phase Locked Loop) 周波数シンセサイザ用 LSI です。パルススワロー方式の PLL 周波数シンセサイザを構成できます。 従来の当社 MB15E03, E03L とピンコンパチでありながら , 最新 Bi CMOS テクノロジを駆使して , 2 mA (VCC = 2.7 V) という低消費電流を実現し , VCC = 2.4 V からの低電圧動作が可能です。また , チャージポンプ出力に , 1.5 mA, 6 mA の 2 種類の電流がシリアルデータにて切換え可能で , 温度や電源電圧の依存特性を改良した定電流型を採用しています。 これらにより , 従来のダイレクトパワーセーブやロック検出といった使いやすい機能と高速チューニング 性能をその ままにして , 低電流かつ低ノイズなシステム構築が可能となります。 ■ 特 長 ・ 高速動作 ・ 低電圧動作 ・ 超低消費電流 :∼ 1200 MHz :VCC = 2.4 V ∼ 3.6 V :標準 2.0 (2.5) mA (VCC = Vp = 2.7 V, Ta =+ 25 °C, ロック動作 ) 2.5 mA は , VCC = Vp = 3.0 V 時 ・ ダイレクトパワーセーブ機能内蔵:パワーセーブ時の電源電流 標準 0.1 μA (VCC = Vp = 3 V, Ta =+ 25 °C) 最大 10 μA (VCC = Vp = 3 V) ・ 2 モジュラスプリスケーラ分周比:64/65, 128/129 ・ 基準分周器 バイナリ 14bit リファレンスカウンタ (3 ∼ 16383 分周 ) ・ 比較分周器 バイナリ 7bit スワロウカウンタ (0 ∼ 127 分周 ) バイナリ 11bit プログラムカウンタ (3 ∼ 2047 分周 ) ・ 高速チューニング , 低ノイズな位相比較器 , 電流切換え型定電流回路を内蔵 ・ フェーズ変換機能付の位相比較器を内蔵 ・ PLL のロック , アンロックを検出するためのディジタルロック検出回路を内蔵 ・ 動作温度 :Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C Copyright©2000-2012 FUJITSU SEMICONDUCTOR LIMITED All rights reserved 2012.5 MB15E03SL ■ 端子配列図 QFN-16 (TOP VIEW) SSOP-16 (TOP VIEW) OSCOUT OSCIN R OSCIN 1 16 φR OSCOUT 2 15 φP VP 3 14 LD/fout VCC 4 13 ZC DO 5 12 PS GND 6 11 LE Xfin 7 10 Data fin 8 9 Clock (FPT-16P-M05) 2 16 15 14 P 13 VP 1 12 LD/fout VCC 2 11 ZC DO 3 10 PS 9 GND 4 5 Xfin LE 6 7 8 fin Clock Data (LCC-16P-M69) DS04–21359–6 MB15E03SL ■ 端子機能説明 端子番号 端子記号 I/O 15 OSCIN I 基準分周器の入力端子です。TCXO からの信号を AC 結合で入力してください。 2 16 OSCOUT O 基準分周器の出力端子です。 3 1 VP ⎯ チャージポンプ出力用の電源端子です。 4 2 VCC ⎯ 電源端子です。 5 3 DO O 内蔵チャージポンプの出力端子です。FC ビットの設定により , 位相特性が反転します。 6 4 GND ⎯ GND 端子です。 7 5 Xfin I プリスケーラの相補入力端子です。容量接地にて使用してください。 8 6 fin I プリスケーラの入力端子です。AC 結合にて入力してください。 9 7 Clock I 19 bit シフトレジスタのクロック入力端子です ( オープンでの使用禁止 ) 。 クロックパルスの立上り時にデータを読み込みます。 10 8 Data I バイナリ・コードによるシリアルデータの入力端子です。 データの最後のビットはコントロールビットです ( オープンでの使用禁止 ) 。 11 9 LE I ロードイネーブル信号入力端子です ( オープンでの使用禁止 ) 。 LE 立上りエッジ時シリアルデータのコントロールビットの組み合せにより , シフトレ ジスタの内容をラッチへ転送します。 12 10 PS I パワーセーブ制御信号入力端子です ( オープンでの使用禁止 ) 。 PS =“H”時:通常動作 , PS =“L”時:パワーセーブ状態 電源投入時には必ず PS =“L”に設定してください。 13 11 ZC I チャージポンプ出力の強制ハイインピーダンス制御端子です。 ZC =“H”時:通常動作 , ZC =“L”時:ハイインピーダンス状態 ( プルアップ抵抗付き ) 14 12 LD/fout O ロック検出の出力 (LD) 端子 / 位相比較器入力のモニタ (fout) 端子です。 シリアルデータの LDS ビットにより LD/fout の出力を切り換えます。 LDS =“H”時:fout 出力 , LDS =“L”時:LD 出力 15 13 φP O 位相比較器の外付けチャージポンプ用出力端子です。 FC 端子の設定により , 位相特性が反転します。 N-ch オープンドレイン出力です。 16 14 φR O 位相比較器の外付けチャージポンプ用出力端子です。 FC 端子の設定により , 位相特性が反転します。CMOS 出力です。 SSOP QFN 1 DS04–21359–6 機能説明 3 MB15E03SL ■ ブロックダイヤグラム (15) OSCIN 1 (14) 16 R fr 位相比較器 水晶発振回路 (16) OSCOUT 2 (13) 15 P (1) VP 3 バイナリ 14 bit リファレンス カウンタ SW FC LDS CS 14 bit ラッチ 4 bit ラッチ ディジタル ロック 検出回路 選択回路 (12) 14 LD/fout fp VCC C N T (2) 4 (3) DO 5 電 流 切 換 え チ ャ | ジ ポ ン プ 19 bit シフトレジスタ 7 bit ラッチ バイナリ 7 bit スワローカウンタ (11) 13 ZC 11 bit ラッチ バイナリ 11 bit プログラマブル カウンタ 間欠動作 制御回路 (10) 12 PS (9) 11 LE (4) GND 6 コント ロール 1 bit (5) Xfin 7 MD (8) 10 Data プリスケーラ (6) fin 8 64 / 65 128 / 129 (7) 9 Clock ( ) 内数字は , QFN パッケージの端子番号です。 4 DS04–21359–6 MB15E03SL ■ 絶対最大定格 定格値 項目 記号 単位 最小 最大 VCC − 0.5 4.0 V VP VCC 6.0 V 入力電圧 VI − 0.5 VCC + 0.5 V 出力電圧 VO GND VP V 保存温度 Tstg − 55 + 125 °C 電源電圧 <注意事項> 絶対最大定格を超えるストレス ( 電圧 , 電流 , 温度など ) の印加は , 半導体デバイスを破壊する可能性があ ります。したがって , 定格を一項目でも超えることのないようご注意ください。 ■ 推奨動作条件 規格値 項目 記号 単位 最小 標準 最大 VCC 2.4 3.0 3.6 V VP VCC ⎯ 5.5 V 入力電圧 VI GND ⎯ VCC V 動作温度 Ta − 40 ⎯ + 85 °C 電源電圧 <注意事項> 推奨動作条件は , 半導体デバイスの正常な動作を保証する条件です。電気的特性の規格値は , すべてこの条 件の範囲内で保証されます。常に推奨動作条件下で使用してください。この条件を超えて使用すると , 信頼 性に悪影響を及ぼすことがあります。 データシートに記載されていない項目 , 使用条件 , 論理の組合せでの使用は , 保証していません。記載され ている以外の条件での使用をお考えの場合は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。 DS04–21359–6 5 MB15E03SL ■ 電気的特性 (VCC = 2.4 V ∼ 3.6 V, Ta =− 40 °C ∼+ 85 °C) 規格値 記号 項目 電源電流 ICC *1 パワーセーブ電流 IPS 単位 条件 最小 標準 最大 ( ) 内は VCC = VP = 3.0 V 時 ⎯ 2.0 (2.5) ⎯ mA ZC =“H”またはオープン ⎯ 0.1 *2 10 μA fin fIN *3 ⎯ 100 ⎯ 1200 MHz OSCIN fOSC ⎯ 3 ⎯ 40 MHz fin *3 Pfin − 15 ⎯ +2 dBm OSCIN *3 VOSC ⎯ 0.5 ⎯ VCC VP − Data, LE, PS, ZC, Clock VIH ⎯ 0.7 VCC ⎯ ⎯ V VIL ⎯ ⎯ ⎯ 0.3 VCC V IIH *4 ⎯ − 1.0 ⎯ + 1.0 μA IIL *4 ⎯ − 1.0 ⎯ + 1.0 μA IIH ⎯ 0 ⎯ + 100 μA “L”レベル入力電流 IIL *4 ⎯ − 100 ⎯ 0 μA “H”レベル入力電流 IIH *4 ⎯ − 1.0 ⎯ + 1.0 μA − 100 ⎯ 0 μA ⎯ ⎯ 0.4 V VCC − 0.4 ⎯ ⎯ V ⎯ ⎯ 0.4 V ⎯ ⎯ V 動作周波数 50 Ω 系 入力感度 “H”レベル入力電圧 “L”レベル入力電圧 “H”レベル入力電流 “L”レベル入力電流 Clock, Data, LE, PS “H”レベル入力電流 OSCIN ZC “L”レベル入力電流 IIL *4 プルアップ入力 P “L”レベル出力電圧 φP VOL オープンドレイン出力 “H”レベル出力電圧 φR LD/fout VOH VCC = VP = 3.0 V, IOH =− 1 mA VOL VCC = VP = 3.0 V, IOL = 1 mA VDOH VCC = VP = 3.0 V, IDOH =− 0.5 mA VP − 0.4 VDOL VCC = VP = 3.0 V, IDOL = 0.5 mA ⎯ ⎯ 0.4 V Do IOFF VCC = VP = 3.0 V Voff = 0.5 V ∼ VP − 0.5 V ⎯ ⎯ 2.5 nA “L”レベル出力電流 φP IOL オープンドレイン出力 1.0 ⎯ ⎯ mA “H”レベル出力電流 φR LD/fout IOH ⎯ ⎯ ⎯ − 1.0 mA IOL ⎯ 1.0 ⎯ ⎯ mA CS ビット=“H” ⎯ − 6.0 ⎯ CS ビット=“L” ⎯ − 1.5 ⎯ CS ビット=“H” ⎯ 6.0 ⎯ CS ビット=“L” ⎯ 1.5 ⎯ “L”レベル出力電圧 “H”レベル出力電圧 Do “L”レベル出力電圧 ハイインピーダンス カットオフ電流 “L”レベル出力電流 “H”レベル出力電流 IDOH *4 Do “L”レベル出力電流 チャージポンプ 電流変動率 IDOL VCC = VP = 3 V VDO = VP / 2 Ta =+ 25 °C mA mA IDOL/IDOH IDOMT *5 VDO = VP / 2 ⎯ 3 ⎯ % 対 VDO IDOVD *6 0.5 V ≦ VDO ≦ VP − 0.5 V ⎯ 10 ⎯ % 対 Ta IDOTA *7 − 40 °C ≦ Ta ≦+ 85 °C ⎯ 10 ⎯ % (続く) 6 DS04–21359–6 MB15E03SL (続き) *1: fin=1200 MHz, fOSC =12 MHz, VCC =VP =2.7 V, Ta=+25 °Cロック時です。 * 2: VCC = VP = 3 V, Ta =+ 25 °C, fOSC = 12.8 MHz 時。 * 3: AC 結合にしてください。最小動作周波数は 1000 pF 結合時です。 IDOL * 4: −記号は IC から流れ出す方向を示します。 * 5: VCC = VP = 3.0 V, Ta =+ 25 °C 時です。 ( | I3 | − | I4 | ) /[ ( | I3 | + | I4 | ) / 2]× 100 % * 6: VCC = VP = 3.0 V, Ta =+ 25 °C 時です。 IDOH [ ( | I2 | − | I1 | ) / 2]/[ ( | I1 | + | I2 | ) / 2]× 100 % (IDOL, IODH 各々) * 7: VCC = VP = 3.0 V, VDO = VP / 2 時です。 ( | IDO ( + 85 °C) − IDO ( − 40 °C) | / 2) / ( | IDO ( + 85 °C) + IDO ( − 40 °C) | / 2) × 100 % (IDOL, IODH 各々) DS04–21359–6 I1 I3 I2 I4 I2 I1 0.5 VP/2 VP − 0.5 VP チャージポンプ出力電圧 (V) 7 MB15E03SL ■ 機能説明 1. パルススワロー機能 下記の式に従って , 各設定値を設定してください。 fVCO = [ (M × N) + A] × fOSC ÷ R fVCO:外部に接続される VCO の出力周波数 M :プリスケーラの分周比 (64 または 128) N :バイナリ 11 bit プログラマブルカウンタ設定値 (3 ∼ 2047) A :バイナリ 7 bit スワローカウンタ設定値 (0 ∼ 127, ただし A < N) fOSC:基準発振周波数 (OSCIN 入力周波数 ) R :バイナリ 14 bit リファレンスカウンタ設定値 (3 ∼ 16383) 2. シリアルデータ入力方法について シリアルデータの入力は Data 端子 , Clock 端子 , LE 端子の 3 入力で行います。基準分周器と比較分周器をそれぞれ単独 にコントロールできます。 Data 端子にはバイナリコードのシリアルデータを入力してください。 シリアルデータはクロックの立上りで内部のシフトレジスタに順次取り込まれ , ロードイネーブル (LE) の立上りで , コ ントロールビットの組合せにより , 各ラッチへ転送されます。 ・ コントロールビット“H”→リファレンスカウンタへデータ転送 ・ コントロールビット“L”→プログラマブルカウンタへデータ転送 (1) データビットの構成 ・基準分周の構成 (LSB) (MSB) データの入力方向 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 CNT R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 R9 R10 R11 R12 R13 R14 SW 17 18 19 FC LDS CS R1 ∼ R14:リファレンスカウンタの分周比設定ビット (3 ∼ 16383) SW :プリスケーラ分周比の選択ビット FC :位相比較器のフェイズ切換えビット LDS :LD/fout の切換えビット CS :チャージポンプ電流設定ビット CNT :コントロールビット ( 注意事項 ) データは MSB 側から入力してください。 ・比較分周の構成 (LSB) データの入力方向 (MSB) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 CNT A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 N1 N2 N3 N4 N5 N6 N7 N8 N9 N10 N11 A1 ∼ A7 :スワローカウンタの分周比設定ビット (0 ∼ 127) N1 ∼ N11:プログラマブルカウンタの分周比設定ビット (3 ∼ 2047) CNT :コントロールビット ( 注意事項 ) データは MSB 側から入力してください。 8 DS04–21359–6 MB15E03SL (2) データ設定について ・バイナリ 14 bit リファレンスカウンタの設定 (R1 ∼ R14) 分周比 R14 R13 R12 R11 R10 R9 R8 R7 R6 R5 R4 R3 R2 R1 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 4 ・ ・ ・ 16383 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 1 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 (注意)分周比 3 未満は禁止です。 ・バイナリ 11 bit プログラマブルカウンタの設定 (N1 ∼ N11) 分周比 N11 N10 N9 N8 N7 N6 N5 N4 N3 N2 N1 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 4 ・ ・ ・ 2047 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 1 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 (注意)分周比 3 未満は禁止です。 ・バイナリ 7 bit スワローカウンタの設定 (A1 ∼ A7) 分周比 A7 A6 A5 A4 A3 A2 A1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 ・ ・ ・ 127 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 0 ・ ・ ・ 1 1 ・ ・ ・ 1 ・プリスケーラ分周比の選択 (SW) 分周比 SW 64/65 1 128/129 0 ・チャージポンプ電流の選択 (CS) 分周比 CS ± 6.0 mA 1 ± 1.5 mA 0 DS04–21359–6 9 MB15E03SL ・LD/fout 出力の設定 (LDS) 出力 LDS fout 1 LD 0 ・位相比較器のフェイズ切換えビット (FC) FC ビットは位相比較器のフェイズ切換え用端子です。 FC ビットを制御して内蔵チャージポンプ出力 (DO) , 外付け チャージポンプ用出力 (φR, φP) の特性を選択できます。 また , 位相比較器に入力される信号のモニタ出力 (LD/fout 出力 ) の選択も制御できます。 FC ビットと DO 出力 , φR 出力 , φP 出力との関係は次のようになります。 FC: “1” FC: “0” DO φR φP fp < fr H L L fr < fp L H Z fp = fr Z L Z LD/fout fout = fr DO φR φP L H Z H L L Z L Z LD/fout fout = fp Z:ハイインピーダンス状態 PLL 周波数シンセサイザを設計する際には , ローパスフィルタ , VCO の極性に応じて FC ビットを設定してください。 ローパスフィルタ , VCO 極性が (1) の場合:FC: “1” ローパスフィルタ , VCO 極性が (2) の場合:FC: “0” 高 → ( 注意事項 ) アクティブ型のローパスフィルタを使用する場 合には , その極性に注意してください。 V C O (1) 出 力 周 波 数 (2) ローパスフィルタ出力電圧 大 → 3. Do 出力制御 (ZC 端子 ) Do 出力 ZC 端子 通常動作 H ハイインピーダンス状態 L 10 DS04–21359–6 MB15E03SL 4. パワーセーブ ( 間欠動作について ) PS 端子 状態 H 動作モード L パワーセーブモード パワーセーブとは , 内部回路を必要なときに動作させ , 不必要なときには停止させる間欠動作により , 回路全体の消費 電力を抑える機能です。しかし , 回路を単純に停止状態から動作させると , 位相比較器に入力した基準周波数 (fr) と比較周 波数 (fp) が同じであっても位相関係が不定であるため , 位相比較器から過大な誤差信号が出力され , PLL のロックが外れ てしまうという問題が生じます。そこで , このような問題を解決するため , 動作開始の際に強制的に位相を合わせ , ロック した周波数の変動を抑えて間欠動作制御を実現しています。 ( 動作モード ) 全回路が動作状態にあり , 通常の PLL 動作を行います。 ( パワーセーブモード ) 動作を停止しても , 不都合でない回路を停止して , 低消費電流状態になります。この状態での消費電流は標準で 0.1 μA, 最大で 10 μA です。 このときの Do および LD は PLL がロックしたときと同じレベルです。Do の場合は , ハイインピーダンス状態になり , 電圧制御発振器 (VCO) への入力電圧は , 低域通過フィルタの時定数で動作モード時 ( つまりロック時 ) の電圧に保持され るため VCO の出力周波数はほぼロック周波数を保てます。 ( 注意事項 )シリアルデータの入力は電源電圧が安定した後に行い , データの設定が完了したら , パワーセーブモードを解 除してください。 OFF VCC ON tV ≥ 1 μs Clock Data LE tPS ≥ 100 ns PS (1) (2) (3) (1) 電源立上げ時 , PS 端子は“L”レベル ( パワーセーブ状態 ) (2) 電源電圧が安定 (VCC ≧ 2.2 V) して 1 μs 以上経過後 , データを設定開始 (3) データの設定が完了して 100 ns 以上経過後 , PS 端子を“L”→“H”レベルにして , パワーセーブ状態を解除 DS04–21359–6 11 MB15E03SL 5. シリアルデータ入力タイミングについて 分周比の設定は Data 端子 , Clock 端子 , LE 端子のシリアルインタフェースで行います。 設定データは Clock 信号の立上りでシフトレジスタに読み込み , LE 信号の立上りエッジでラッチへ転送されます。設定 データの入力タイミングを示します。 1st データ 2nd データ コントロールビット 無効データ ∼ Data MSB LSB ∼ ∼ Clock t1 t2 t3 t6 t0 LE ∼ t4 t5 100 ns ≦ t0, t5 20 ns ≦ t1, t2, t6 30 ns ≦ t3, t4 シフトレジスタにデータを読み込む際には , LE は“L”レベルにしてください。 12 DS04–21359–6 MB15E03SL ■ 位相比較器の出力波形 fr fp t WU t WL LD (FC ビット=“H”設定時 ) DO (FC ビット=“L”設定時 ) DO ( 注意事項 )・位相差の検出は− 2 π ∼+ 2 π です。 ・ロック時の Do パルス ( ひげ ) は不感地帯をなくすために出力しています。 ・LD 出力は位相差 tWU 以上になったとき“L”になり , tWL 以下の状態が 3 周期以上連続したとき“H”にな ります。 ・tWU, tWL は , OSCIN 入力周波数で決定され , 下記のとおりになります。 tWU ≧ 2/fosc [s] 例 ) fosc = 12.8 MHz 時:tWU ≧ 156.3 ns :tWL ≦ 312.5 ns tWL ≦ 4/fosc [s] ・スタンバイ状態 (PS =“L”) 時には LD 出力は“H”になります。 DS04–21359–6 13 MB15E03SL ■ 測定回路例 (fin, OSC IN 入力感度測定 ) 1000 pF 0.1 μF 1000 pF 0.1 μF 1000 pF S.G. S.G. 50 Ω fin Xfin GND DO VCC VP OSCOUT OSCIN 8 7 6 5 4 3 2 1 9 10 11 12 13 14 15 16 Clock Data LE PS ZC LD/fout φP φR VCC コントローラ ( 分周比設定 ) 50 Ω オシロスコープ (注意事項)端子番号は , SSOP パッケージの端子番号です。 14 DS04–21359–6 MB15E03SL ■ 標準特性 1. fin 入力感度特性 入力感度−入力周波数特性 Ta = +25 °C 入力感度 Pfin (dBm) 10 0 カタログ保証範囲 -10 -20 VCC = 2.4 V -30 VCC = 2.7 V VCC = 3.0 V -40 VCC = 3.6 V -50 0 500 1000 1500 2000 入力周波数 fin (MHz) 2. OSCIN 入力感度 入力感度−入力周波数特性 Ta = +25 °C 10 カタログ保証範囲 入力感度 VOSC (dBm) 0 -10 -20 -30 -40 VCC = 2.4 V VCC = 3.0 V -50 VCC = 3.6 V -60 0 50 100 入力周波数 fOSC (MHz) DS04–21359–6 15 MB15E03SL 3. Do 出力電流特性 1.5 mA モード VDO − IDO 特性 Ta = +25 °C VCC = 3.0 V VP = 3.0 V チャージポンプ出力電流 IDO (mA) 10.00 2.000 /div IOL 0 IOH −10.00 4.800 0 .6000/div チャージポンプ出力電圧 VDO (V) 6.0 mA モード VDO − IDO 特性 Ta = +25 °C VCC = 3.0 V VP = 3.0 V チャージポンプ出力電流 IDO (mA) 10.00 IOL 2.000 /div 0 IOH −10.00 0 .6000/div 4.800 チャージポンプ出力電圧 VDO (V) (続く) 16 DS04–21359–6 MB15E03SL 4. fin 入力インピーダンス特性 1 : 297.63 Ω −656.53 Ω 100 MHz 2 : 24.523 Ω −185.55 Ω 400 MHz 3 : 9.3789 Ω −77.168 Ω 800 MHz 4 : 10.188 Ω −33.143 Ω 1200 MHz 1 2 4 3 START 100.000 000 MHz STOP 1 200.000 000 MHz 5. OSCIN 入力インピーダンス特性 1 : 9.063 kΩ −3.113 kΩ 3 MHz 2 : 3.8225 Ω −4.6557 kΩ 10 MHz 3 : 1.5735 Ω −3.2154 kΩ 4 20 MHz 1 3 3 4 : 405.69 Ω −1.8251 Ω 40 MHz START 3.000 000 MHz DS04–21359–6 STOP 40.000 000 MHz 17 MB15E03SL ■ ループ特性測定例 ( ロックアップタイム , 位相ノイズ , リファレンスリーク ) S.G. OSCIN DO LPF fin スペクトラム アナライザ VCO fVCO = 810.425 MHz kV = 17 MHz / V fr = 25 kHz fOSC = 14.4 MHz exp current: 6.0 mA ・LPF 9.1 kΩ Do VCO 4.2 kΩ 4700 pF 1500 pF 47.000 pF (続く) 18 DS04–21359–6 MB15E03SL (続き) ・PLL リファレンスリーク ATTEN 10 dB RL −5.0 dBm ΔMKR −79.83 dB 25.0 kHz 79.8 dBc CENTER 810.42500 MHz RBW 1.0 kHz VBW 1.0 kHz SPAN 200.0 kHz SWP 1.00 s ・PLL 位相ノイズ ATTEN 10 dB RL −5.0 dBm ΔMKR −53.00 dB 2.23 kHz 73.0 dBc/Hz CENTER 810.42500 MHz RBW 100 Hz VBW 100 Hz SPAN 20.00 kHz SWP 3.00 s (続く) DS04–21359–6 19 MB15E03SL (続き) PLL ロックアップタイム PLL ロックアップタイム 810.425 MHz → 826.425 MHz ± 1 kHz Lch → Hch 1.4 ms 826.425 MHz → 810.425 MHz ± 1 kHz Hch → Lch 1.52 ms 850.00500 MHz 860.00000 MHz 10.00000 MHz/div 10.00000 MHz/div 810.00000 MHz 810.00000 MHz 5.0000000 ms 5.0000000 ms 830.00500 MHz 830.00500 MHz 2.00 kHz/div 2.00 kHz/div 829.99500 MHz 829.99500 MHz 5.0000000 ms 20 5.0000000 ms DS04–21359–6 MB15E03SL ■ 応用回路例 VP 10 kΩ OUTPUT VCO LPF 12 kΩ 12 kΩ 10 kΩ Lock Det. コントローラ より φR φP LD/fout ZC PS LE Data Clock 16 15 14 13 12 11 10 9 1 2 3 4 5 6 7 8 OSCIN OSCOUT VP VCC DO GND Xfin fin 1000 pF 1000 pF 1000 pF 0.1 μF 0.1 μF TCXO VP:5.5 V Max (注意事項)・ 端子番号は SSOP パッケージの番号です。 ・ 水晶振動子をご使用の際は , 水晶振動子と LSI のマッチングを行い , 充分にシステム評価をして ください。水晶振動子メーカとご相談のうえ , ご使用することを推奨します ( 基準発振回路部は 自己パイアス型です。帰還抵抗は , 100kΩ です。)。 DS04–21359–6 21 MB15E03SL ■ 使用上の注意 静電気破壊に対しては , 静電防止素子を付加し , また回路上で向上を図っておりますが , 取扱いについては下記の事項 を守ってください。 ・保管や移動の際には , 導電性ケースにいれてください。 ・取扱う前に , 作業者および治具 , 工具類が帯電のない状態 ( アース ) であることを確認し , 作業台にはアースされた導 電性シートをご用意ください。 ・LSI をソケットに挿入 , またはソケットから取り外す際には , 電源をオフにしてください。 ・LSI を実装したボードを取り扱う ( 運搬など ) 際には , リードを導電性のシートで保護してください。 22 DS04–21359–6 MB15E03SL ■ オーダ型格 型格 パッケージ MB15E03SLPFV1 プラスチック・SSOP, 16 ピン (FPT-16P-M05) MB15E03SLWQN プラスチック・QFN, 16 ピン (LCC-16P-M69) DS04–21359–6 備考 23 MB15E03SL ■ パッケージ・外形寸法図 プラスチック・SSOP, 16 ピン (FPT-16P-M05) プラスチック・SSOP, 16 ピン (FPT-16P-M05) リードピッチ 0.65mm パッケージ幅× パッケージ長さ 4.40 × 5.00mm リード形状 ガルウィング 封止方法 プラスチックモールド 取付け高さ 1.45mm MAX 質量 0.07g コード(参考) P-SSOP16-4.4×5.0-0.65 注 1)*1 印寸法のレジン残りは片側 +0.15(.006)MAX 注 2)*2 印寸法はレジン残りを含まず。 注 3)端子幅および端子厚さはメッキ厚を含む。 注 4)端子幅はタイバ切断残りを含まず。 *1 5.00±0.10(.197±.004) 0.17±0.03 (.007±.001) 9 16 *2 4.40±0.10 6.40±0.20 (.173±.004) (.252±.008) INDEX Details of "A" part +0.20 1.25 –0.10 +.008 .049 –.004 LEAD No. 1 8 0.65(.026) "A" 0.24±0.08 (.009±.003) 0.10(.004) C 24 (Mounting height) 2003-2010 FUJITSU SEMICONDUCTOR LIMITED F16013S-c-4-8 0.13(.005) M 0~8° 0.50±0.20 (.020±.008) 0.60±0.15 (.024±.006) 0.10±0.10 (Stand off) (.004±.004) 0.25(.010) 単位:mm (inches) 注意:括弧内の値は参考値です。 DS04–21359–6 MB15E03SL プラスチック・QFN, 16 ピン リードピッチ 0.50 mm パッケージ幅× パッケージ長さ 4.00 mm × 4.00 mm 封止方法 プラスチックモールド 取付け高さ 0.80 mm Max. 質量 0.04 g (LCC-16P-M69) プラスチック・QFN, 16 ピン (LCC-16P-M69) 2.60±0.10 (.102±.004) 4.00±0.10 (.157±.004) 4.00±0.10 (.157±.004) INDEX AREA 0.25±0.05 (.010±.002) 2.60±0.10 (.102±.004) 0.40±0.05 (.016±.002) 0.50(.020) TYP 0.02 (.001 C +0.03 –0.02 +.001 –.001 1PIN CORNER (C0.35 (C.014)) 0.75±0.05 (.030±.002) (0.20(.008)) ) 2010 FUJITSU SEMICONDUCTOR LIMITED HMbC16-69Sc-1-1 単位:mm (inches) 注意:括弧内の値は参考値です。 最新の外形寸法図については , 下記 URL にてご確認ください。 http://edevice.fujitsu.com/package/jp-search/ DS04–21359–6 25 MB15E03SL MEMO 26 DS04–21359–6 MB15E03SL MEMO DS04–21359–6 27 MB15E03SL 富士通セミコンダクター株式会社 〒 222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜 2-10-23 野村不動産新横浜ビル http://jp.fujitsu.com/fsl/ 電子デバイス製品に関するお問い合わせ先 0120-198-610 受付時間 : 平日 9 時∼ 17 時 ( 土・日・祝日 , 年末年始を除きます ) 携帯電話・PHS からもお問い合わせができます。 ※電話番号はお間違えのないよう , お確かめのうえおかけください。 本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。 本資料に記載された動作概要や応用回路例は , 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので , 実際に使用する機器での動作を保証するも のではありません。従いまして , これらを使用するにあたってはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害な どについては , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財産権やその他の権利の使用権または実施 権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用について , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うもので はありません。したがって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された製品は , 通常の産業用 , 一般事務用 , パーソナル用 , 家庭用などの一般的用途に使用されることを意図して設計・製造されてい ます。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保されない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を 伴う用途(原子力施設における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持のための医療機器 , 兵 器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・ 製造されたものではありません。したがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談なく使用 されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火災事故 , 社会的な損害を生じさせないよ う , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続き をおとりください。 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。 編集 プロモーション推進部