S-19190シリーズ 車載用 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC www.sii-ic.com Rev.1.1_00 © SII Semiconductor Corporation, 2015-2016 S-19190シリーズは、高精度電圧検出回路と遅延回路を内蔵したセルバランス機能付き電圧監視用ICです。 バッテリーおよびキャパシタのセルバランス、過充電保護に最適なICです。 注意 本製品は、車両機器、車載機器へのご使用が可能です。これらの用途でご使用をお考えの際は、必ず弊社窓口までご相 談ください。 特長 ・高精度電圧検出回路 セルバランス検出電圧 : 2.0 V ~ 4.6 V (5 mVステップ) セルバランス解除電圧 : 2.0 V ~ 4.6 V*1 過充電検出電圧 : 2.0 V ~ 4.6 V (5 mVステップ) 過充電解除電圧 : 2.0 V ~ 4.6 V*2 ・CB端子 − VSS端子間にオン抵抗5 Ω typ.のNchトランジスタを内蔵 ・消費電流 : 2.0 μA max. (Ta = +25°C) ・各種検出遅延時間は内蔵回路のみで実現 (外付け容量は不要) ・CO端子出力形態、出力論理選択可能 : CMOS出力 Nchオープンドレイン出力 _____ ・CE 端子によるパワーセービングモードへの切り換えが可能 ・動作温度範囲 : Ta = −40°C ~ +105°C ・鉛フリー (Sn 100%)、ハロゲンフリー *3 ・AEC-Q100進行中 *1. *2. *3. 精度±12 mV (2.0 V≦VBU<2.4 V) 精度±0.5% (2.4 V≦VBU≦4.6 V) 精度±24 mV (2.0 V≦VBL<2.4 V) 精度±1.0% (2.4 V≦VBL≦4.6 V) 精度±12 mV (2.0 V≦VCU<2.4 V) 精度±0.5% (2.4 V≦VCU≦4.6 V) 精度±24 mV (2.0 V≦VCL<2.4 V) 精度±1.0% (2.4 V≦VCL≦4.6 V) アクティブ "H"、アクティブ "L" アクティブ "H"、アクティブ "L" セルバランス解除電圧 = セルバランス検出電圧 − セルバランスヒステリシス電圧 (セルバランスヒステリシス電圧は、0 Vまたは0.1 V ~ 0.7 Vの範囲内にて50 mVステップで選択可能) 過充電解除電圧 = 過充電検出電圧 − 過充電ヒステリシス電圧 (過充電ヒステリシス電圧は、0 Vまたは0.1 V ~ 0.7 Vの範囲内にて50 mVステップで選択可能) 詳細は、弊社営業部までお問い合わせください。 用途 ・二次電池モジュール ・キャパシタモジュール パッケージ ・SOT-23-6 1 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 ブロック図 VDD CB + 制御回路 − 遅延回路 CO + − DP 1 MΩ パワーセービングモード _____ CE 切り換え回路 1 MΩ VSS *1. 図中のダイオードはすべて寄生ダイオードです。 図1 2 車載用 Rev.1.1_00 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ AEC-Q100進行中 AEC-Q100の信頼性試験の詳細については、弊社営業部までお問い合わせください。 品目コードの構成 1. 製品名 S-19190 xx H - M6T1 U 環境コード U : 鉛フリー (Sn 100%)、ハロゲンフリー *1 パッケージ略号とICの梱包仕様 M6T1 : SOT-23-6、テープ品 動作温度 H : Ta = −40°C ~ +105°C 追番 AA ~ ZZ まで順次設定 *1. テープ図面を参照してください。 2. パッケージ 表1 パッケージ図面コード パッケージ名 SOT-23-6 外形寸法図面 MP006-A-P-SD テープ図面 MP006-A-C-SD リール図面 MP006-A-R-SD 3 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 3. 製品名リスト 製品名 S-19190AOH-M6T1U 備考 備考 1. 2. 3. セルバランス 検出電圧 [VBU] 2.000 V セルバランス 解除電圧 [VBL] 2.000 V 表2 過充電 検出電圧 [VCU] 3.000 V 過充電 解除電圧 [VCL] 3.000 V CO端子 出力論理 遅延時間の 組み合わせ アクティブ "H" (1) CO端子 出力形態 CMOS 出力 上記検出電圧値以外の製品をご希望の場合は、弊社営業部までお問い合わせください。 VCU>VBU となるように選択してください。 遅延時間の組み合わせの詳細については、表3を参照してください。 遅延時間の組み合わせ セルバランス 検出遅延時間 [tBU] (1) 128 ms 表3 セルバランス 解除遅延時間 [tBL] 1.0 ms 過充電検出 遅延時間 [tCU] 過充電解除 遅延時間 [tCL] 128 ms 1.0 ms 下記範囲内で遅延時間の変更も可能です。弊社営業部までお問い合わせください。 表4 遅延時間 セルバランス検出遅延時間*1 セルバランス解除遅延時間 記号 tBU tBL tCU 過充電検出遅延時間*1 過充電解除遅延時間 tCL *1. tCU≧tBU となるように選択してください。 *2. 標準品の遅延時間です。 4 選択範囲 64 ms 0.5 ms 64 ms 0.5 ms *2 128 ms 1.0 ms*2 *2 128 ms *2 1.0 ms 備考 256 ms 2.0 ms 256 ms 2.0 ms 左記から選択 左記から選択 左記から選択 左記から選択 車載用 Rev.1.1_00 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ ピン配置図 1. SOT-23-6 表5 Top view 6 5 4 端子番号 1 2 3 1 2 3 図2 4 端子記号 CO VSS DP _____ CE 5 VDD 6 CB 端子内容 過充電信号出力端子 負電源入力端子 テストモード切り換え端子 "H" : テストモード (遅延時間短縮) "L" : 通常動作モード パワーセービングモード切り換え端子 "H" : パワーセービングモード "L" : 通常動作モード 正電源入力端子 セルバランス信号出力端子 (Nchオープンドレイン出力) 5 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 絶対最大定格 表6 (特記なき場合 : Ta = +25°C) 項目 記号 適用端子 絶対最大定格 単位 VDD端子 − VSS端子間入力電圧 VDS VDD V V − 0.3 ~ V + 6.0 SS SS _____ VSS − 0.3 ~ VDD + 0.3≦VSS + 6.0 入力端子電圧 VIN V CE , DP 出力端子電圧 VOUT CO, CB VSS − 0.3 ~ VDD + 0.3≦VSS + 6.0 V 動作周囲温度 Topr °C − −40 ~ +105 保存温度 Tstg °C − −55 ~ +125 注意 絶対最大定格とは、どのような条件下でも越えてはならない定格値です。万一この定格値を越えると、製品の劣化 などの物理的な損傷を与える可能性があります。 熱抵抗値 表7 項目 ジャンクション温度 − 周囲温度間 熱抵抗値*1 *1. 備考 6 記号 θja 条件 SOT-23-6 基板1 基板2 Min. − − Typ. 159 124 測定環境 : JEDEC STANDARD JESD51-2A準拠 許容損失、測定基板の詳細については、" パッケージ熱特性" を参照してください。 Max. − − 単位 °C/W °C/W 105°C動作 車載用 Rev.1.1_00 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 電気的特性 測定回路図、測定方法の詳細は " 測定回路" を参照してください。 注意 表8、表9で特に記述していない場合、V2 = V3 = 0 V、SWn (n = 1 ~ 4) = OFFに設定してください。 1. Ta = +25°C 表8 (1 / 2) (特記なき場合 : Ta = +25°C) 項目 記号 条件 Min. Typ. Max. 単位 検出電圧 2.0 V≦VBU<2.4 V セルバランス検出電圧 VBU SW1 = ON 2.4 V≦VBU≦4.6 V 2.0 V≦VBL<2.4 V セルバランス解除電圧 VBL SW1 = ON 2.4 V≦VBL≦4.6 V 2.0 V≦VCU<2.4 V 過充電検出電圧 VCU 2.4 V≦VCU≦4.6 V 2.0 V≦VCL<2.4 V 過充電解除電圧 VCL 2.4 V≦VCL≦4.6 V 入力電圧 VDD端子 − VSS端子間 動作電圧 VDS CO端子、CB端子出力電圧固定 VBU − 0.012 VBU × 0.995 VBL − 0.024 VBL × 0.99 VCU − 0.012 VCU × 0.995 VCL − 0.024 VCL × 0.99 VBU VBU VBL VBL VCU VCU VCL VCL VBU + 0.012 VBU × 1.005 VBL + 0.024 VBL × 1.01 VCU + 0.012 VCU × 1.005 VCL + 0.024 VCL × 1.01 V V V V V V V V 1.5 − 5.0 V VC EH − − − VDD × 0.9 V CE 端子電圧 "L" VC EL − VDD × 0.1 − − V DP端子電圧 "H" VDPH − − − VDD × 0.9 V DP端子電圧 "L" VDPL − VDD × 0.1 − − V 入力電流 動作時消費電流 パワーセービング時消費電流 IOPE IPSV − − 1.2 − 2.0 0.1 μA μA _____ CE 端子電圧 "H" _____ _____ _____ V1 = VBL − 0.1 V時のIVDD V1 = V2 = VBL − 0.1 V時のIVDD 7 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 表8 (2 / 2) 項目 遅延時間 セルバランス検出遅延時間 セルバランス解除遅延時間 過充電検出遅延時間 過充電解除遅延時間 出力電流 CB端子出力電流 記号 tBU tBL tCU tCL (特記なき場合 : Ta = +25°C) Typ. Max. 単位 条件 Min. − − − − tBU × 0.8 tBL × 0.8 tCU × 0.8 tCL × 0.8 V1 = VBU + 0.1 V, SW2 = ON, 30 V4 = 0.5 V V1 = VBL − 0.1 V, SW2 = ON, CB端子リーク電流 ICBL − V4 = 6.0 V CO端子出力電流 (出力形態 : CMOS出力、出力論理 : アクティブ "H") V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 ICOL 5.0 V5 = 0.5 V V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子ソース電流 1.0 ICOH V5 = V1 − 0.5 V CO端子出力電流 (出力形態 : CMOS出力、出力論理 : アクティブ "L") V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 ICOL 5.0 V5 = 0.5 V V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子ソース電流 ICOH 1.0 V5 = V1 − 0.5 V CO端子出力電流 (出力形態 : Nchオープンドレイン出力、出力論理 : アクティブ "H") V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 5.0 ICOL V5 = 0.5 V V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子リーク電流 ICOHL − V5 = 6.0 V CO端子出力電流 (出力形態 : Nchオープンドレイン出力、出力論理 : アクティブ "L") V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 5.0 ICOL V5 = 0.5 V V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子リーク電流 ICOHL − V5 = 6.0 V CB端子シンク電流 8 ICBS tBU tBL tCU tCL tBU × 1.2 tBL × 1.2 tCU × 1.2 tCL × 1.2 ms ms ms ms − − mA − 0.1 μA − − mA − − mA − − mA − − mA − − mA − 0.1 μA − − mA − 0.1 μA 105°C動作 車載用 Rev.1.1_00 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 2. Ta = −40°C ~ +105°C 表9 (1 / 2) (特記なき場合 : Ta = −40°C ~ +105°C) 項目 記号 条件 Min. Typ. Max. 単位 検出電圧 2.0 V≦VBU<2.4 V セルバランス検出電圧 VBU SW1 = ON 2.4 V≦VBU≦4.6 V 2.0 V≦VBL<2.4 V セルバランス解除電圧 VBL SW1 = ON 2.4 V≦VBL≦4.6 V 2.0 V≦VCU<2.4 V 過充電検出電圧 VCU 2.4 V≦VCU≦4.6 V 2.0 V≦VCL<2.4 V 過充電解除電圧 VCL 2.4 V≦VCL≦4.6 V 入力電圧 VDD端子 − VSS端子間 動作電圧 VDS CO端子、CB端子出力電圧固定 VBU − 0.040 VBU × 0.984 VBL − 0.080 VBL × 0.968 VCU − 0.040 VCU × 0.984 VCL − 0.080 VCL × 0.968 VBU VBU VBL VBL VCU VCU VCL VCL VBU + 0.040 VBU × 1.016 VBL + 0.080 VBL × 1.032 VCU + 0.040 VCU × 1.016 VCL + 0.080 VCL × 1.032 V V V V V V V V 1.5 − 5.0 V VC EH − − − VDD × 0.9 V CE 端子電圧 "L" VC EL − VDD × 0.1 − − V DP端子電圧 "H" VDPH − − − VDD × 0.9 V DP端子電圧 "L" VDPL − VDD × 0.1 − − V 入力電流 動作時消費電流 パワーセービング時消費電流 IOPE IPSV − − 1.2 − 2.1 0.15 μA μA _____ CE 端子電圧 "H" _____ _____ _____ V1 = VBL − 0.1 V時のIVDD V1 = V2 = VBL − 0.1 V時のIVDD 9 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 表9 (2 / 2) 項目 遅延時間 セルバランス検出遅延時間 セルバランス解除遅延時間 過充電検出遅延時間 過充電解除遅延時間 出力電流 CB端子出力電流 記号 tBU tBL tCU tCL 条件 − − − − (特記なき場合 : Ta = −40°C ~ +105°C) Min. Typ. Max. 単位 tBU × 0.5 tBL × 0.5 tCU × 0.5 tCL × 0.5 V1 = VBU + 0.1 V, SW2 = ON, 30 V4 = 0.5 V V1 = VBL − 0.1 V, SW2 = ON, CB端子リーク電流 ICBL − V4 = 6.0 V CO端子出力電流 (出力形態 : CMOS出力、出力論理 : アクティブ "H") V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 ICOL 5.0 V5 = 0.5 V V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子ソース電流 1.0 ICOH V5 = V1 − 0.5 V CO端子出力電流 (出力形態 : CMOS出力、出力論理 : アクティブ "L") V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 ICOL 5.0 V5 = 0.5 V V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子ソース電流 ICOH 1.0 V5 = V1 − 0.5 V CO端子出力電流 (出力形態 : Nchオープンドレイン出力、出力論理 : アクティブ "H") V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 5.0 ICOL V5 = 0.5 V V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子リーク電流 ICOHL − V5 = 6.0 V CO端子出力電流 (出力形態 : Nchオープンドレイン出力、出力論理 : アクティブ "L") V1 = VCU + 0.1 V, SW4 = ON, CO端子シンク電流 5.0 ICOL V5 = 0.5 V V1 = VCL − 0.1 V, SW4 = ON, CO端子リーク電流 ICOHL − V5 = 6.0 V CB端子シンク電流 10 ICBS tBU tBL tCU tCL tBU × 1.5 tBL × 1.5 tCU × 1.5 tCL × 1.5 ms ms ms ms − − mA − 0.15 μA − − mA − − mA − − mA − − mA − − mA − 0.15 μA − − mA − 0.15 μA 車載用 Rev.1.1_00 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 測定回路 RCB = 100 kΩ IVDD A VDD SW3 SW2 SW4 CB DP _____ VSS SW1 CO S-19190 シリーズ V1 RCO = 100 kΩ CE V2 V3 V4 V5 ICB A ICO A 図3 表8で特に記述していない場合、V2 = V3 = 0 V、SWn (n = 1 ~ 4) = OFFに設定してください。 注意 1. _____ CE端子電圧 "H" _____ V1 = VBL − 0.1 Vとし、V2を0 Vから上げ、IVDDがIOPEからIPSVとなる電圧をCE 端子電圧 "H" (V C E H) とします。 _____ 2. _____ CE端子電圧 "L" _____ V1 = V2 = VBL − 0.1 Vとし、V2をVBL − 0.1 Vから下げ、IVDDがIPSVからIOPEとなる電圧をCE 端子電圧 "L" (V C E L) とします。 _____ 3. DP端子電圧 "H"*1 V1 = VBL − 0.1 Vとし、V3を0 Vから上げ、テストモードに切り換わる電圧をDP端子電圧 "H" (VDPH) とします。 4. DP端子電圧 "L"*1 V1 = V3 = VBL − 0.1 Vとし、V3をVBL − 0.1 Vから下げ、通常動作モードに切り換わる電圧をDP端子電圧 "L" (VDPL) とし ます。 5. セルバランス検出遅延時間 SW1をON, V1 = VBU − 0.1 Vに設定した状態から、V1 = VBU + 0.1 Vとし、CB端子出力が反転するまでの時間をセルバラ ンス検出遅延時間 (tBU) とします。 6. セルバランス解除遅延時間 SW1をON, V1 = VBL + 0.1 Vに設定した状態から、V1 = VBL − 0.1 Vとし、CB端子出力が反転するまでの時間をセルバラ ンス解除遅延時間 (tBL) とします。 7. 過充電検出遅延時間 SW1をON, V1 = VCU − 0.1 Vに設定した状態から、V1 = VCU + 0.1 Vとし、CO端子出力が反転するまでの時間を過充電検 出遅延時間 (tCU) とします。 8. 過充電解除遅延時間 SW1をON, V1 = VCL + 0.1 Vに設定した状態から、V1 = VCL − 0.1 Vとし、CO端子出力が反転するまでの時間を過充電解 除遅延時間 (tCL) とします。 *1. DP端子によるテストモード切り換えについては、" 動作説明"、"5. DP端子" を参照してください。 11 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 標準回路 VDD RVDD CO CVDD S-19190 シリーズ CB RCB DP _____ VSS CE 図4 記号 部品 目的 ESD 対策、 電源変動対策 RVDD 抵抗 CVDD 容量 電源変動対策 RCB 抵抗 セルバランス電 流値設定 *1. 表10 外付け部品定数 Min. Typ. Max. 150 Ω 330 Ω 1.0 kΩ 0.068 μF 0.1 μF 1.0 μF − − − 備考 消費電流による過充電検出精度の悪化を防ぐた *1 め、なるべく小さくしてください。 VDD端子 − VSS端子間に0.068 μF以上の容量を *1 付けてください。 所望のセルバランス電流値は、" 動作説明"、"2. セルバランス状態" を参照して設定してくださ *2 い。 RVDDに150 Ω未満の抵抗、またはCVDDに0.068 μF未満の容量を付けた場合、大きな電源変動時に誤動作を起こす場合が あります。 *2. セルバランス電流値を設定する場合は、許容損失を越えないようなRCBの値を設定してください。 注意 1. 上記定数は予告なく変更することがあります。 2. 上記接続例および定数は、動作を保証するものではありません。実際のアプリケーションで十分な評価の上、 定数を設定してください。 12 車載用 Rev.1.1_00 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 動作説明 備考 " 標準回路" を参照してください。 1. 通常状態 S-19190シリーズは、VDD端子 − VSS端子間電圧 (VDS) がセルバランス検出電圧 (VBU) 未満である場合、CB端子出 力はハイインピーダンスとなり、CO端子出力は出力形態と出力論理の選択により表11のようになります。この状態を 通常状態といいます。 表11 CO端子の出力形態と出力論理 CB端子出力 CO端子出力 CMOS出力、アクティブ "H" "H" "L" CMOS出力、アクティブ "L" "H" "H" Nchオープンドレイン出力、アクティブ "H" "H" "L" Nchオープンドレイン出力、アクティブ "L" "H" "H" 2. セルバランス状態 S-19190シリーズは、VDSがVBU以上となり、その状態をセルバランス検出遅延時間 (tBU) 以上保持した場合、CB端子 出力が "L" となります。この状態をセルバランス状態といいます。 VDSがセルバランス解除電圧 (VBL) 以下となり、その状態をセルバランス解除遅延時間 (tBL) 以上保持した場合、セル バランス状態を解除します。 S-19190シリーズは、CB端子 − VSS端子間にオン抵抗5 Ω typ. (RCBON) のNchトランジスタを内蔵しています。これに より、セルバランス状態時にセルバランス電流 (ICB) を流し、セルバランス動作させることができます。 セルバランス状態時のICBは、CB端子に抵抗 (RCB) を接続することにより以下の式から設定することが可能です。 ICB = VBU / (RCBON + RCB) S-19190 シリーズ VDD CB RCB ICB 制御回路 VSS RCBON = 5 Ω typ. 図5 13 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 3. 過充電状態 S-19190シリーズは、VDSが過充電検出電圧 (VCU) 以上となり、その状態を過充電検出遅延時間 (tCU) 以上保持した 場合、CO端子出力が反転します。CO端子出力は出力形態と出力論理の選択により表12のようになります。この状 態を過充電状態といいます。過充電状態時、CB端子出力は "L" となります。 表12 CO端子の出力形態と出力論理 CB端子出力 CO端子出力 CMOS出力、アクティブ "H" "L" "H" CMOS出力、アクティブ "L" "L" "L" Nchオープンドレイン出力、アクティブ "H" "L" "H" Nchオープンドレイン出力、アクティブ "L" "L" "L" VDSが過充電解除電圧 (VCL) 以下となり、その状態を過充電解除遅延時間 (tCL) 以上保持した場合、過充電状態を解 除します。 _____ 4. CE端子 _____ _____ S-19190シリーズは、CE 端子 (パワーセービングモード切り換え端子) を備えています。CE 端子に入力する電圧を VCEH以上にすることにより、S-19190シリーズはパワーセービングモードとなります。 ____ 表13 _____ 状態 CE 端子 オープン (V C E = VSS) 通常動作モード "H" (V C E ≧V C E H) パワーセービングモード "L" (V C E ≦V C E L) 通常動作モード _____ _____ _____ _____ _____ パワーセービングモードでは、消費電流をパワーセービング時消費電流 (IPSV) まで減らします。また、パワーセービ ングモード時のCB端子出力、CO端子出力は通常状態時と同じになります。 _____ _____ CE 端子は内部抵抗により、VSSにプルダウンされます。パワーセービングモード時以外はCE 端子をオープンまたは VSSにショートしてください。 14 車載用 Rev.1.1_00 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 5. DP端子 S-19190シリーズは、DP端子 (テストモード切り換え端子) を備えています。DP端子に入力する電圧をVDPH以上に することにより、S-19190シリーズはテストモード (遅延時間短縮) になります。 表14 DP端子 オープン (VDP = VSS) "H" (VDP≧VDPH) "L" (VDP≦VDPL) 状態 通常動作モード テストモード 通常動作モード テストモードでは、セルバランス検出遅延時間 (tBU)、過充電検出遅延時間 (tCU) が通常動作モードの遅延時間の1/64 に短縮されます。 DP端子は内部抵抗により、VSSにプルダウンされます。テストモード時以外はDP端子をオープンまたはVSSにショー トしてください。 15 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 タイミングチャート VCU VCL (VCU − VHC) 電池電圧 VBU VBL (VBU − VHB) VCB *1 CB端子電圧 VSS VDD CO端子電圧 (アクティブ "H") VSS VDD CO端子電圧 (アクティブ "L") VSS 充電器接続 セルバランス検出遅延時間 (tBU) tBU 過充電検出遅延時間 (tCU) セルバランス解除遅延時間 (tBL) 状態 *2 (1) (2) (1) *1. CB端子は外付け抵抗によりプルアップされます。 *2. (1) : 通常状態 (2) : セルバランス状態 (3) : 過充電状態 備考 定電流での充電を想定しています。 図6 16 過充電解除遅延時間 (tCL) (2) (3) (2) tBL (1) 車載用 Rev.1.1_00 105°C動作 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 注意事項 ・ IC内での損失が許容損失を越えないように、入出力電圧、負荷電流の使用条件に注意してください。 ・ 本ICは静電気に対する保護回路が内蔵されていますが、保護回路の性能を越える過大静電気がICに印加されないよう にしてください。 ・ 弊社ICを使用して製品を作る場合には、その製品での当ICの使い方や製品の仕様また、出荷先の国などによって当IC を含めた製品が特許に抵触した場合、その責任は負いかねます。 17 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 諸特性データ (Typical データ) 1. 消費電流 1. 1 IOPE − Ta 1. 2 VDD = VBL − 0.1 V 2.50 VDD = VBL − 0.1 V 0.10 2.00 0.08 IPSV [A] IOPE [A] IPSV − Ta 1.50 1.00 0.50 0.06 0.04 0.02 0.00 40 25 0 25 50 Ta [C] 75 0.00 40 25 105 0 25 50 Ta [C] 75 105 0 25 50 Ta [C] 75 105 0 25 50 Ta [C] 75 105 1. 3 IOPE − VDD IOPE [A] 4.00 3.00 2.00 1.00 0.00 0.0 1.0 2.0 3.0 VDD [V] 4.0 5.0 2. セルバランス検出 / 解除電圧、過充電検出 / 解除電圧、および各遅延時間 2. 2 2.64 2.61 2.62 2.60 2.59 2.58 40 25 0 25 50 Ta [C] 75 2.56 40 25 105 2. 4 VCL − Ta 2.77 2.79 2.76 2.77 VCL [V] VCU [V] 2.60 2.58 2. 3 VCU − Ta 2.75 2.74 2.73 40 25 18 VBL − Ta 2.62 VBL [V] VBU [V] 2. 1 VBU − Ta 2.75 2.73 0 25 50 Ta [C] 75 105 2.71 40 25 車載用 Rev.1.1_00 2. 5 tBU − Ta 105°C動作 2. 6 1.1 140 120 1.0 0.9 100 40 25 0 25 50 Ta [C] 75 0.8 40 25 105 2. 7 tCU − Ta 2. 8 160 0 25 50 Ta [C] 75 105 0 25 50 Ta [C] 75 105 tCL − Ta 1.2 1.1 140 tCL [ms] tCU [ms] tBL − Ta 1.2 tBL [ms] tBU [ms] 160 セルバランス機能付き電圧監視用IC S-19190シリーズ 120 1.0 0.9 100 40 25 0 25 50 Ta [C] 75 0.8 40 25 105 3. 出力電流 3. 1 ICBH − VCB 3. 2 ICBL − VCB Ta = +25°C, VDD = VBL − 0.1 V Ta = +25°C, VDD = VBU + 0.1 V 0.10 400 ICBL [mA] ICBH [A] 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00 300 200 100 0 0.0 1.0 2.0 3.0 VCB [V] 4.0 5.0 3. 3 ICOH − VCO 0.0 1.0 4.0 5.0 3. 4 ICOL − VCO Ta = +25°C, VDD = VCU + 0.1 V Ta = +25°C, VDD = VCL − 0.1 V 8.0 40.0 6.0 30.0 ICOL [mA] ICOH [mA] 2.0 3.0 VCB [V] 4.0 2.0 0.0 20.0 10.0 0.0 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 VCO [V] 2.5 3.0 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 VCO [V] 2.5 3.0 19 車載用 105°C動作 S-19190シリーズ セルバランス機能付き電圧監視用IC Rev.1.1_00 パッケージ熱特性 1. SOT-23-6 Tj = 125C max. 1.0 基板2 0.81 W 許容損失 (PD) [W] 0.8 0.6 基板1 0.63 W 0.4 0.2 0 0 50 100 周囲温度 (Ta) [C] 150 図7 パッケージ許容損失 (基板実装時) 1. 1 基板 1*1 76.2 mm 114.3 mm 表15 項目 熱抵抗値 (θja) サイズ 材料 銅箔層数 銅箔層 1 2 3 4 サーマルビア 仕様 159°C/W 114.3 mm × 76.2 mm × t1.6 mm FR-4 2 ランドパターンおよび測定用配線 : t0.070 mm − − 74.2 mm × 74.2 mm × t0.070 mm − 図8 1. 2 基板 2*1 76.2 mm 114.3 mm 表16 項目 熱抵抗値 (θja) サイズ 材料 銅箔層数 銅箔層 サーマルビア 図9 *1. 20 基板はSOT-23-3、SOT-23-5、SOT-23-6で同一です。 仕様 1 2 3 4 124°C/W 114.3 mm × 76.2 mm × t1.6 mm FR-4 4 ランドパターンおよび測定用配線 : t0.070 mm 74.2 mm × 74.2 mm × t0.035 mm 74.2 mm × 74.2 mm × t0.035 mm 74.2 mm × 74.2 mm × t0.070 mm − 2.9±0.2 1.9±0.2 6 0.95 4 5 1 2 3 +0.1 0.15 -0.05 0.95 0.35±0.15 No. MP006-A-P-SD-2.1 TITLE SOT236-A-PKG Dimensions No. MP006-A-P-SD-2.1 ANGLE UNIT mm SII Semiconductor Corporation 4.0±0.1(10 pitches:40.0±0.2) +0.1 ø1.5 -0 +0.2 ø1.0 -0 2.0±0.05 0.25±0.1 4.0±0.1 1.4±0.2 3.2±0.2 3 2 1 4 5 6 Feed direction No. MP006-A-C-SD-3.1 TITLE SOT236-A-Carrier Tape No. MP006-A-C-SD-3.1 ANGLE UNIT mm SII Semiconductor Corporation 12.5max. 9.0±0.3 Enlarged drawing in the central part ø13±0.2 (60°) (60°) No. MP006-A-R-SD-2.1 TITLE SOT236-A-Reel No. MP006-A-R-SD-2.1 ANGLE QTY UNIT 3,000 mm SII Semiconductor Corporation 免責事項 (取り扱い上の注意) 1. 本資料に記載のすべての情報 (製品データ、仕様、図、表、プログラム、アルゴリズム、応用回路例等) は本資料発 行時点のものであり、予告なく変更することがあります。 2. 本資料に記載の回路例、使用方法は参考情報であり、量産設計を保証するものではありません。 本資料に記載の情報を使用したことによる、製品に起因しない損害や第三者の知的財産権等の権利に対する侵害に関 し、弊社はその責任を負いません。 3. 本資料に記載の内容に記述の誤りがあり、それに起因する損害が生じた場合において、弊社はその責任を負いません。 4. 本資料に記載の範囲内の条件、特に絶対最大定格、動作電圧範囲、電気的特性等に注意して製品を使用してください。 本資料に記載の範囲外の条件での使用による故障や事故等に関する損害等について、弊社はその責任を負いません。 5. 本資料に記載の製品の使用にあたっては、用途および使用する地域、国に対応する法規制、および用途への適合性、 安全性等を確認、試験してください。 6. 本資料に記載の製品を輸出する場合は、外国為替および外国貿易法、その他輸出関連法令を遵守し、関連する必要な 手続きを行ってください。 7. 本資料に記載の製品を大量破壊兵器の開発や軍事利用の目的で使用および、提供 (輸出) することは固くお断りしま す。核兵器、生物兵器、化学兵器およびミサイルの開発、製造、使用もしくは貯蔵、またはその他の軍事用途を目的 とする者へ提供 (輸出) した場合、弊社はその責任を負いません。 8. 本資料に記載の製品は、身体、生命および財産に損害を及ぼすおそれのある機器または装置の部品 (医療機器、防災 機器、防犯機器、燃焼制御機器、インフラ制御機器、車両機器、交通機器、車載機器、航空機器、宇宙機器、および 原子力機器等) として設計されたものではありません。ただし、弊社が車載用等の用途を指定する場合を除きます。 弊社の書面による許可なくして使用しないでください。 特に、生命維持装置、人体に埋め込んで使用する機器等、直接人命に影響を与える機器には使用できません。 これらの用途への利用を検討の際には、必ず事前に弊社営業部にご相談ください。 また、弊社指定の用途以外に使用されたことにより発生した損害等について、弊社はその責任を負いません。 9. 半導体製品はある確率で故障、誤動作する場合があります。 弊社製品の故障や誤動作が生じた場合でも人身事故、火災、社会的損害等発生しないように、お客様の責任において 冗長設計、延焼対策、誤動作防止等の安全設計をしてください。 また、システム全体で十分に評価し、お客様の責任において適用可否を判断してください。 10. 本資料に記載の製品は、耐放射線設計しておりません。お客様の用途に応じて、お客様の製品設計において放射線対 策を行ってください。 11. 本資料に記載の製品は、通常使用における健康への影響はありませんが、化学物質、重金属を含有しているため、口 中には入れないようにしてください。また、ウエハ、チップの破断面は鋭利な場合がありますので、素手で接触の際 は怪我等に注意してください。 12. 本資料に記載の製品を廃棄する場合には、使用する地域、国に対応する法令を遵守し、適切に処理してください。 13. 本資料は、弊社の著作権、ノウハウに係わる内容も含まれております。 本資料中の記載内容について、弊社または第三者の知的財産権、その他の権利の実施、使用を許諾または保証するも のではありません。これら著作物の一部を弊社の許可なく転載、複製し、第三者に開示することは固くお断りします。 14. 本資料の内容の詳細については、弊社営業部までお問い合わせください。 1.0-2016.01 www.sii-ic.com