NJU7287 バッテリーバックアップ切替用 バッテリーバックアップ切替用IC 切替用 ■概要 NJU7287はバッテリーバックアップシステム用C-MOS ICで、 3系統のレギュレータ、2系統の電圧検出器、電源切替スイッチ及 びその制御回路等を内蔵しています。 主電源の電圧低下を検出して、レギュレータ出力をバックアッ プ電源に切り替える機能を持っている他に、電源電圧に対応した2 種類の電源電圧検出出力信号を供給できます。 スイッチ制御には特殊シーケンスを採用しており、バックアッ プ電源の動作を極力抑え、また動作時の消費電流も少ないため DSC、DVCなどのバッテリーバックアップシステムの構築に最適 です。 ■外形 NJU7287xRB1 NJU7287xSC3 ■特徴 ●低消費電流 13µA max. / 通常動作時 2.1µA max. / バックアップ時 ●低入出力間電位差 0.06V max. (IRO=3mA) / REG1 0.3V max. (IOUT=23mA) / REG2 0.06V max. (ICH=3mA) / REG3 ●3系統(REG1、REG2、REG3)の出力電圧 ±2.0% ●2系統(CS、RESET)の電圧検出 ±2.0% ●主電源立ち上がり時に特殊シーケンスを採用 ●パッケージ TVSP-8(NJU7287xRB1) / PCSP12-C3 (NJU7287xSC3 : 2.5×2.5×0.86mm) ■ 端子配列 1 2 3 4 8 7 6 5 NJU7287xRB1 Ver.2007-09-03 1.VSS 2.VCH 3.VBAT 4.CS 5.RESET 6.VOUT 7.VIN 8.VRO 7 8 9 9 8 7 10 11 12 6 5 4 10 11 12 6 5 4 1 2 3 3 2 1 (TOP VIEW) (BOTTOM VIEW) NJU7287xSC3 1. VCH 2. VBAT 3. CS 4. N.C. 5. N.C. 6. RESET 7. N.C 8. VOUT 9. N.C 10. VIN 11. VRO 12. VSS -1- NJU7287 ■ バージョン情報 出力電圧 (V) 品名 NJU7287A ──────── CS電圧 (V) スイッチ電圧 (V) RESET電圧 (V) VRO VOUT VCH -VDET1 +VDET1 -VDET2 +VDET2 VSW1 3.000 3.000 3.100 4.000 4.129 2.000 2.096 +VDET1×0.85 ─────── 注意 スイッチ電圧(VSW1)が、 RESET 検出電圧(-VDET2)以上になるようにCS電圧を設定してください。 備考 以下の選択範囲でバージョン構成が可能です。 ご要望のバージョン構成がありましたら営業担当までご連絡ください。 VRO, VOUT, VCH : 2.3 ~ 5.4V (0.1Vステップ) -VDET1 : 2.4 ~ 5.3V (0.1Vステップ) -VDET2 : 1.7 ~ 3.4V (0.1Vステップ) : +VDET1×0.85 VSW1 ■ 絶対最大定格 (Ta=25ûC) 項 目 記号 定 格 値 単位 メイン電源入力電圧 VIN +10 V バックアップ電源入力電圧 VBAT +10 V VRO, VOUT, VCH VSS-0.3 ~ VIN+0.3 V ボルテージレギュレータ出力電圧 出力電圧 許容損失 CS 出力電圧 ──────── RESET出力電圧 TVSP-8 PCSP12 VCS VRESET PD VSS-0.3 ~ +10 320 250 V V mW 動作温度 Topr - 40 ~ +85 ûC 保存温度 Tstg - 40 ~ +125 ûC -2- Ver.2007-09-03 NJU7287 ■ 電気的特性 NJU7287A 項目 (CIN=0.1µF, CO(VOUT)=10µF, CO(VRO)=10µF, CO(VCH)=10µF, Ta=25ûC) Min. 記号 条 件 Typ. Max. 単位 総合 消費電流 バックアップ電源入力電圧 ボルテージレギュレータ 1 ISS1 IBAT1 IBAT2 VBAT VIN =3.6V, 無負荷 VIN =3.6V, VBAT=3.0V, 無負荷 VIN=OPEN,VBAT=3.0V, 無負荷 − − − 2.0 5.5 − 1.0 − 13 0.1 2.1 4.0 µA µA µA V 出力電圧1 入出力間電位差1 ロードレギュレーション1A ロードレギュレーション1B ラインレギュレーション1 出力電圧温度係数1 ボルテージレギュレータ 2 VRO ∆VI-O1 ∆VROA /∆IRO ∆VROB /∆IRO ∆VRO /∆VIN ∆VRO / ∆T VIN=7.2V, IRO=3mA IRO=3mA VIN=7.2V, IRO=0.1 ~ 30mA VIN=3.6V, IRO=0.1 ~ 30mA VIN=4 ~ 9V, IRO=3mA Ta=0 ~ +85ûC 2.94 − − − − − 3.00 30 0.06 0.06 − ±100 3.06 60 0.15 0.15 0.2 − V mV %/mA %/mA %/V ppm/ûC 出力電圧2 入出力間電位差2 ロードレギュレーション2A ロードレギュレーション2B ラインレギュレーション2 出力電圧温度係数2 ボルテージレギュレータ 3 VOUT ∆VI-O2 ∆VOUTA /∆IOUT ∆VOUTB /∆IOUT ∆VOUT /∆VIN ∆VOUT / ∆T VIN=7.2V, IOUT=23mA IOUT=23mA VIN=7.2V, IOUT=0.1 ~ 60mA VIN=3.6V, IOUT=0.1 ~ 60mA VIN=4 ~ 9V, IOUT=23mA Ta=0 ~ +85ûC 2.94 − − − − − 3.00 150 0.04 0.04 − ±100 3.06 300 0.10 0.10 0.2 − V mV %/mA %/mA %/V ppm/ûC 出力電圧3 入出力間電位差3 ロードレギュレーション3A ロードレギュレーション3B ラインレギュレーション3 出力電圧温度係数3 CS 電圧検出器 VCH ∆VI-O3 ∆VCHA /∆ICH ∆VCHB /∆ICH ∆VCH /∆VIN ∆VCH / ∆T VIN=7.2V, ICH=3mA ICH=3mA VIN=7.2V, ICH=0.1 ~ 30mA VIN=3.6V, ICH=0.1 ~ 30mA VIN=4 ~ 9V, ICH=3mA Ta=0 ~ +85ûC 3.038 − − − − − 3.100 30 0.06 0.06 − ±100 3.162 60 0.15 0.15 0.2 − V mV %/mA %/mA %/V ppm/ûC 検出電圧1 解除電圧1 検出電圧温度係数1 出力電流1 リーク電流1 動作電圧1 -VDET1 +VDET1 ∆VDET1/∆T ISINK1 ILEAK1 VOPR1 VIN電圧検出 3.920 4.030 − 1.50 − 1.7 4.000 4.129 ±100 2.30 − − 4.080 4.228 − − 0.1 9.0 V V ppm/ûC mA µA V -VDET2 +VDET2 TDELAY ∆VDET2 / ∆T ISINK2 ILEAK2 VOPR2 VOUT電圧検出 1.960 2.046 200 − 1.50 − 1.7 2.000 2.096 500 ±100 2.30 − − 2.040 2.146 − − − 0.1 9.0 V V µs ppm/ûC mA µA V Ta=0 ~ +85ûC VDS=0.5V, VIN=VBAT=2.0V VDS=9V, VIN=9V VIN or VBAT ―――――――― R E S E T 電圧検出器 検出電圧2 解除電圧2 解除遅延時間 検出電圧温度係数2 出力電流2 リーク電流2 動作電圧2 Ver.2007-09-03 Ta=0 ~ +85ûC VDS=0.5V, VIN=VBAT=2.0V VDS=9V, VIN=9V VIN or VBAT -3- NJU7287 項目 スイッチ制御部 制御部 スイッチ 記号 スイッチ電圧 VSW1 CS出力禁止電圧 VSW2 VBAT側スイッチリーク電流 VBAT側スイッチ抵抗 スイッチ電圧温度係数 CS出力禁止電圧温度係数 ILEAK RSW ∆VSW1 / ∆T ∆VSW2 / ∆T 条 件 VBAT=2.8V, VIN電圧検出 VBAT=3.0V, VOUT電圧検出 VIN=3.6V, VBAT=0V VIN=OPEN, VBAT=3.0V Ta=0 ~ +85ûC Ta=0 ~ +85ûC Min. Typ. Max. +VDET1 ×0.83 VOUT ×0.93 − − − − +VDET1 ×0.85 VOUT ×0.95 − 30 ±100 ±100 +VDET1 ×0.87 VOUT ×0.97 0.1 60 − − 単位 V V µA Ω ppm/ûC ppm/ûC ■ 使用上の注意点 ● 電源配線をなるべく強化して、配線のインピーダンスを下げてください。 特に VOUT 配線はレギュレータの出力電流が流れるので注意が必要です。 ● IRO, IOUT, ICH の値が小さいと、出力電圧が上昇しロードレギュレーションが規格外になる可能性があります。 IRO, IOUT, ICH は 10µA 以上とるようにしてください。 ● レギュレータのオーバーシュート等が、NJU7287 に接続されている IC やコンデンサの定格を超える事がないよ うに注意してください。 ● VIN 端子, VOUT 端子, VRO 端子, VCH 端子には、VSS との間に必ずコンデンサを接続してください。 特に VOUT 端子に接続するコンデンサは、REG2 動作切替わり時に電圧降下するのを防ぐために 10µF 以上の容量 値を推奨します。 ● 外付けの部品は出来るだけ NJU7287 の近くに配置し、リード等の配線はなるべく短くしてください。 ─────── ● RESET 電圧検出器がアクティブになると、通常シーケンスから特殊シーケンスへ移行してしまうので、VOUT 端 子に適切な値のコンデンサを接続し、アンダーシュート等の発生を抑えてください。 ● VIN─────── を 0V に立ち下げる場合、10ms 以上の時間で立ち下がるよう周辺回路の設計をしてください。10ms 未満の場 合RESET 出力が"L"となります。 ● 許容損失を超えない範囲で使用して下さい。 -4- Ver.2007-09-03 NJU7287 ■ ブロック図 Short Circuit Protection VCH REG3 Short Circuit Protection REG1 VIN VRO Short Circuit Protection CS Voltage Detector REG2 VSW1 Voltage Detector VOUT RESET Voltage Detector RESET VSW2 Voltage Detector CS Switch Control Short Circuit Protection VSS VBAT Ver.2007-09-03 -5- NJU7287 ■ 各ブロックの機能説明 (1)ボルテージレギュレータ(REG1、REG2、REG3) ・出力電圧はオプションにより 0.1V ステップで設定可能。 (2)CS Voltage Detector ・VIN(主電源)端子電圧を監視し、主電源の低下検出。 ・CS 端子に出力。 (CS 解除許可信号出力時のみ) 検出電圧(-VDET1)以下:"L"出力 解除電圧(+VDET1)以上:"H"出力。 ・回路は VIN、VBAT の両端子から電圧が供給。 ─────── (3)RESET Voltage Detector ・VOUT 端子電圧を監視。 ─────── 端子に出力。 ・検出結果はRESET ─────── ・検出結果はRESET 端子に出力し、検出電圧以下では"L"を、解除電圧以上では"H"を出力。 ・VOUT 端子から電源が供給。 (VOUT 端子電圧が 1.0V 以上であれば、正常論理を出力) (4)VSW1 Voltage Detector ・VIN 電圧を監視。 ・検出電圧(VSW1)は、CS 検出電圧の設定値による。 (5)VSW2 Voltage Detector ・VOUT 電圧を監視。 ・CS 解除許可信号は VOUT 端子電圧が REG2 の出力電圧 VOUT の 95%以上:CS 解除許可信号を出力 REG2 の出力電圧 VOUT の 95%以下:CS 解除許可信号を停止 ・CS 解除許可信号とは、 CS 解除許可電圧以下:CS 端子は L 固定。 CS 解除許可電圧以上:CS 端子は CS 検出結果を出力。 (VOUT 端子電圧が VSW2 電圧以下に下がっても VIN 端子電圧が CS 検出電圧以上であれば、CS 出力は"H"を維持) (6)シーケンス説明 特殊シーケンス ・VIN 電圧が 0V から立ち上がり、CS 出力が"H"になる迄の期間。 ─────── ・VOUT の電圧が下がり、RESET 出力が"L"レベルになったとき。 ・特殊シーケンスの期間は、VOUT 出力を REG2 に固定。 通常シーケンス ─────── ・VIN 電圧が上昇して、CS 出力が"H"レベルになり、その後 VOUT の電圧が下がり、RESET 出力が"L"レベルに なるまでの期間。 ・通常シーケンスの期間は、VIN 電圧を監視している VSW1 検出回路の検出結果により VOUT 出力を REG2 または、VBAT に切り換える。 端子電圧 REG2 動作状態 VOUT 出力 動作状態 0V→VIN <“+VDET1” ON REG2 特殊シーケンス VIN >“VSW1” ON REG2 通常シーケンス VIN ≦“VSW1” OFF VBAT-ΔVT1 通常シーケンス ON REG2 特殊シーケンス VOUT <“‐VDET2” ΔVT1 は、VBAT−VOUT 間のスイッチトランジスタの VDS を示す。 ※REG2 が OFF から ON する迄には最長で数百 µsec の時間がかかり、この期間 VOUT がハイインピーダンスに なる可能性があるので、 VOUT 端子には 10µF 以上のコンデンサを接続して電圧が降下するのを防ぐ必要がある。 -6- Ver.2007-09-03 NJU7287 ■ 動作タイミングチャート +VDET1 -VDET1 VSW1 VIN (V) t VRO/VCH (V) t VSW2 +VDET2 VOUT (V) -VDET2 t VBAT (V) t CS *(V) (VIN 電圧を監視) t ─────── RESET *(V) (VOUT 電圧を監視) t T DELAY 特殊シーケンス T DELAY T DELAY T DELAY 特殊 シーケンス 特殊シーケンス Ver.2007-09-03 -7- NJU7287 ■ 測定回路図 2. 1. VIN ISS A IBAT VOUT or VRO or VCH VRO VIN 10µF VOUT VBAT VBAT A VSS + VCH - VSS V IBAT 測定時には、VBAT に 3V、VIN に 6V 印加後、 VIN をオープンにして、VBAT=3V 時の電流を測定する。 4. 3. 100kΩ VOUT VIN Pulse Generator VBAT V V VBAT V VSS Oscillo scope VOUT VIN ━ ━ ━━ ━━ Oscillo scope RESET VSS VIN を 6V 以上印加後測定すること。 5. 6. VOUT VIN VIN + VBAT VBAT VSS VSS A 500µA V - 10µF VIN に 6V 以上印加後オープンにして測定すること。 8. 7. 100kΩ 100kΩ VOUT VIN VOUT VIN CS V VBAT CS VBAT ━ ━ ━━ ━━ V RESET VSS ━ ━ ━━ ━━ RESET A V VSS V -8- V A V Ver.2007-09-03 NJU7287 ■ 測定回路図対応表 測定項目 消費電流 バックアップ電源入力電圧 出力電圧 1 入出力間電位差 1 ロードレギュレーション 1A ロードレギュレーション 1B ラインレギュレーション 1 出力電圧温度係数 1 出力電圧 2 入出力間電位差 2 ロードレギュレーション 2A ロードレギュレーション 2B ラインレギュレーション 2 出力電圧温度係数 2 出力電圧 3 入出力間電位差 3 ロードレギュレーション 3A ロードレギュレーション 3B ラインレギュレーション 3 出力電圧温度係数 3 検出電圧 1 解除電圧 1 検出電圧温度係数 1 出力電流 1 リーク電流 1 動作電圧 1 検出電圧 2 解除電圧 2 解除遅延時間 検出電圧温度係数 2 出力電流 2 リーク電流 2 動作電圧 2 スイッチ電圧 VBAT 側スイッチリーク電流 VBAT 側スイッチ抵抗 スイッチ電圧温度係数 Ver.2007-09-03 測定回路図番号 1 6 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 7 7 7 8 8 7 7 7 4 7 8 8 7 3 5 6 3 -9- NJU7287 ■ 応用回路例 VCH VRO + + 10µF - 10µF VCH VRO 100kΩ VIN VIN VOUT VOUT + 6V + NJU7287 - - 10µF 10µF ____________________ RESET VBAT 3V 1kΩ CS VSS 0.1µF バックアップ電池 バックアップ電池として 電池として 2 次電池を 次電池を使用する 使用する場合 する場合 100kΩ + - 10µF VRO VCH 100kΩ VIN VOUT NJU7287 6V + 10µF - VCC マイコン VBAT ____________________ RESET + - 10µF 3V VSS CS ____________________ RESET INT 0.1µF ボルテージレギュレータ 3(REG3)を使用してバックアップ電池を フローティング充電する事が出来ます。 - 10 - Ver.2007-09-03 NJU7287 <注意事項> このデータブックの掲載内容の正確さには 万全を期しておりますが、掲載内容について 何らかの法的な保証を行うものではありませ ん。とくに応用回路については、製品の代表 的な応用例を説明するためのものです。また、 工業所有権その他の権利の実施権の許諾を伴 うものではなく、第三者の権利を侵害しない ことを保証するものでもありません。 Ver.2007-09-03 - 11 -