本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。 富士通マイクロエレクトロニクス DATA SHEET DS04–27400-11a ASSP 電源用 BIPOLAR 電源電圧監視用 MB3771 ■ 概 要 MB3771は, 電源電圧の瞬断・瞬低時にリセット信号を発生し,電源の正常復帰時にパワーオン・リセットを発生する電源 電圧監視用 IC です。 検出電圧は 5 V 電源用のほか, 任意の電源検出用入力もあり 2 系統の電源電圧監視を容易に行うことができます。 ■ 特 長 ・ 正確な電源電圧低下検出 (VSA = 4.2 V ± 2.5%) ・ 外付け抵抗 2 本で任意電圧低下検出可能 (VSB = 1.23 V ± 1.5%) ・ 2 系統の電源電圧低下検出可能 (+ 5 V と任意電圧 ) ・ 過電圧検出可能 ・ リセット最小電源電圧が低い (VCC = 0.8 V 標準 ) ・ 外付け部品が少ない ( コンデンサ 1 個 ) ・ 低消費電流 (ICC = 0.35 mA 標準, VCC = 5 V) ・ 検出電圧はヒステリシス特性付き ・ 基準電圧出力取出し可能 ・ パッケージは SOP 8 ピンが 1 種類 ■ アプリケーション ・ 産業用機器 ・ アミューズメント機器 など Copyright©2003-2008 FUJITSU MICROELECTRONICS LIMITED All rights reserved 2006.5 MB3771 ■ 端子配列図 (TOP VIEW) CT 1 8 RESET VSC 2 7 VSA OUTC 3 6 VSB /RESIN GND 4 5 VCC (FPT-8P-M01) ■ ブロックダイヤグラム VCC 5 ≅ 1.24 V ≅ 100 kΩ + + − Comp. A VSA 7 VSB / RESIN 6 − Comp. B ≅ 12 µA − ≅ 40 kΩ + ≅ 1.24 V REFERENCE VOLTAGE − ≅ 10 µA − + 2 VSC 4 GND + Comp. C R Q S 1 CT 2 8 3 RESET OUTC MB3771 ■ 機能説明 Comp.A および Comp.B は検出電圧にヒステリシスを持つコンパレータで, VSA, VSB 端子電圧の一方が約 1.23 V 以下にな ると RESET 出力が “Low” になります。 Comp.B は任意電圧検出用に使用できるほか ( 応用回路例 3:任意電源電圧監視 ) ,TTL 入力による強制リセット端子 ( リセットホールド時間付き ) として使用可能です ( 応用回路例 6:強制リセット使用時 (VCC = 5 V))。 なお, Comp.B を使用しない場合, VSB 端子は VCC 端子に接続してください ( 応用回路例 1:5 V 電源電圧監視 ) 。 電源の瞬断・瞬低時,MB3771 は約 2 µs 幅の時間で異常を検出することができます。 しかし, 実際のシステムではこの程 度の瞬断・瞬低は問題ないケースがあり, この場合,VSA, VSB 端子に容量を付けることによりディレイド・トリガ機能を持 たせることができます ( 応用回路例 8:ディレイド・トリガによる電源電圧監視 ) 。 RESET 出力は,負荷が CMOS 論理 IC のようにハイインピーダンスの場合,プルアップ抵抗を内蔵しているため外付け のプルアップ用抵抗を省くことができます。 Comp.C は, 入出力特性が逆極性でヒステリシスのないオープンコレクタ出力のコンパレータです。 そのため,過電圧検出 ( 応用回路例 11:低電圧 , 過電圧検出 (VCC = 5 V)) や正論理で RESET を出力する場合 ( 応用回路 例 7:非反転リセット出力 ) および基準電圧源をつくる場合 ( 応用回路例 10:基準電圧出力と電圧低下監視 ) などに利用で きます。 なお, Comp.C を使用しない場合は VSC 端子は GND 端子に接続してください ( 応用回路例 1:5 V 電源電圧監視 ) 。 ■ 基本動作説明 VHYS VS VCC 0.8 V VCC CT 1 2 3 4 8 7 6 5 t RESET TPO RESET TPO t (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (1) VCC が, 約 0.8 V に上がると RESET は “Low” になります。 (2) VCC が VS + VHYS に上がると, コンデンサ : CT の充電が始まります。このとき, RESET は“Low” のままです。 (3) CT の充電を始めてから一定時間 : TPO 後に, RESET が“Low”から “High” になります。 TPO ≒ CT × 10 5 「標準特性曲線の ( CT 端子容量―リセットホールド時間特性」を参照してください。 ) (4) RESET が “High”になった後, VCC が VS 以下に下がると RESET は“Low”になり CT を放電します。 (5) VCC が VS 以下に下がった後, VCC が VS + VHYS に上がると CT の充電を始めます。 VCC の瞬低の場合,VCC が VS 以下に下がってから VS + VHYS に上がるまでの時間が入力パルスの規格値 : TPI 以上であ れば,CT の電荷の放電後に充電を始めます。 (6) VCC が VS + VHYS 以上になってから TPO 後に RESET が“Low”から “High”になります。 (7) VCC が VS 以下になると (4) ~ (6) を繰り返します。 (8) VCC が 0 V に下がるときは,VCC が 0.8 V になるまで RESET は“Low”を保持します。 3 MB3771 ■ 絶対最大定格 項 目 定 格 値 記 号 単 位 最 小 最 大 VCC - 0.3 + 20 V VSA - 0.3 VCC + 0.3 ( < + 20) V VSB - 0.3 + 20 V VSC - 0.3 + 20 V 許容損失 PD ― 200 (Ta ≦ + 85 °C) mW 保存温度 Tstg - 55 + 125 °C 電源電圧 入力電圧 <注意事項> 絶対最大定格を超えるストレス ( 電圧 , 電流 , 温度など ) の印加は , 半導体デバイスを破壊する可能性があ ります。 したがって , 定格を一項目でも超えることのないようご注意ください。 ■ 推奨動作条件 項 目 電源電圧 出力電流 動作周囲温度 記 号 規 格 値 単 位 最 小 最 大 VCC 3.5 18 V IRESET 0 20 mA IOUTC 0 6 mA Ta - 40 + 85 °C <注意事項> 推奨動作条件は , 半導体デバイスの正常な動作を保証する条件です。 電気的特性の規格値は , すべてこの条 件の範囲内で保証されます。 常に推奨動作条件下で使用してください。 この条件を超えて使用すると , 信頼 性に悪影響を及ぼすことがあります。 データシートに記載されていない項目 , 使用条件 , 論理の組合せでの使用は , 保証していません。 記載され ている以外の条件での使用をお考えの場合は , 必ず事前に当社営業担当部門までご相談ください。 4 MB3771 ■ 電気的特性 1. 直流特性 (VCC = 5 V,Ta = + 25 °C) 項 目 電源電流 検出電圧 記 号 検出電圧 µA ICC2 VSB = 0 V,VSC = 0 V ― 400 600 µA VCC 4.10 4.20 4.30 V Ta = - 40 °C ~ + 85 °C 4.05 4.20 4.35 V VCC 4.20 4.30 4.40 V Ta = - 40 °C ~ + 85 °C 4.15 4.30 4.45 V 50 100 150 mV VSB 1.212 1.230 1.248 V Ta = - 40 °C ~ + 85 °C 1.200 1.230 1.260 V ― 3 10 mV 14 28 42 mV VSAL (DOWN) VSB VCC = 3.5 V ~ 18 V ― IIHB VSB = 5 V ― 0 250 nA IILB VSB = 0 V ― 20 250 nA IRESET = - 5 µA,VSB = 5 V 4.5 4.9 ― V IRESET = 3mA,VSB = 0 V ― 0.28 0.4 V IRESET = 10mA,VSB = 0 V ― 0.38 0.5 V IRESET VOLR = 1.0 V,VSB = 0 V 20 40 ― mA ICT VSB = 5 V,VCT = 0.5 V 9 12 16 µA IIHC VSC = 5 V ― 0 500 nA IILC VSC = 0 V ― 50 500 nA 1.225 1.245 1.265 V 1.205 1.245 1.285 V VCC = 3.5 V ~ 18 V ― 3 10 mV 出力電圧 VOLR 検出電圧電源変動 ― VHYSA VOHR 検出電圧 単位 500 VHYSB 入力電流 最大 350 ヒステリシス幅 CT 充電電流 標準 ― ΔVSB 出力シンク電流 最小 VSB = 5 V,VSC = 0 V 検出電圧電源変動 入力電流 規 格 値 ICC1 VSAH (UP) ヒステリシス幅 条 件 ― VSC ΔVSC Ta = - 40 °C ~ + 85 °C 出力リーク電流 IOHC VOHC = 18 V ― 0 1 µA 出力電圧 VOLC IOUTC = 4 mA,VSC = 5 V ― 0.15 0.4 V 出力シンク電流 IOUTC VOLC = 1.0 V,VSC = 5 V 6 15 ― mA RESET 保証最小電源電圧 VCCL VOLR = 0.4 V,IRESET = 200 µA ― 0.8 1.2 V 5 MB3771 2. 交流特性 (VCC = 5 V,Ta = + 25 °C,CT = 0.01 µF) 項 目 記 号 条 件 VSA,VSB 入力パルス幅 tPI リセットホールド時間 tPO RESET 立上り時間 tr RESET 立下り時間 tf 出力遅延時間 tPHL * 2 tPLH * 2 * 1: VSB 端子の場合 * 2: VSC 端子の場合 6 標準 最大 ― 5.0 ― ― µs ― 0.5 1.0 1.5 ms ― 1.0 1.5 µs ― 0.1 0.5 µs ― 2 10 µs ― 0.5 ― µs ― 1.0 ― µs ― RL = 2.2 kΩ CL = 100 pF 単位 最小 RL = 2.2 kΩ CL = 100 pF tPD * 1 規 格 値 MB3771 ■ 応用回路例 1. 5 V 電源電圧監視 VSA より電源電圧を監視します。検出電圧は, VSAL, VSAH です。 VCC MB3771 CT 1 8 RESET 2 3 4 7 6 5 ロジック系 2. 5V 電源電圧監視 ( 外部微調整型 ) VSA の検出電圧は外部から調整可能です。 IC 内部の分圧抵抗よりも R1,R2 を十分小さな値に選ぶことにより,検出電圧は R1, R2 の抵抗比により設定することがで きます ( 下表を参照してください )。 ・R1,R2 算出式 (R1 << 100 kΩ,R2 <<40 kΩ 時 ) VSAL ≒ (R1 + R2 ) × VSB /R2 [V], VSAH ≒ (R1 + R2 ) × (VSB + VHYSB) / R2 [V] R1 (kΩ) R2 (kΩ) 検出電圧 : VSAL (V) 検出電圧 : VSAH (V) 10 3.9 4.37 4.47 9.1 3.9 4.11 4.20 VCC MB3771 CT 1 2 3 4 8 7 6 5 RESET R1 ロジック系 R2 7 MB3771 3. 任意電源電圧監視 (1) VCC ≦ 18 V の監視 ・抵抗 R1,R2 により検出電圧を設定してください。 検出電圧 = (R1 + R2) × VSB/R2 ・VCC が 4.45 V 以下のときは 7 ピンを VCC に接続してください。 ・VCC が 4.45 V 以上のときは 7 ピンを開放で使用できます。 7 ピンが開放のときは消費電流が小さくなります。 ( 注意 ) VSB 端子電圧換算で 28 mV のヒステリシスが付いています。 ただし,ヒステリシス幅は R1 + R2 に影響されません。 VCC MB3771 8 7 6 5 1 2 3 4 CT RESET R1 R2 (2) VCC > 18 V の監視 ・抵抗 R1,R2 により検出電圧を設定してください。 検出電圧 = (R1 + R2) × VSB/R2 ・RESET の出力は ≅ 0 V ( ローレベル ) と ≅ 5 V ( ハイレベル ) です。VCC の電圧は出力されません。 RESET は VCC にプルアップしないでください。 ・R4,R5 の抵抗比を変えれば,定電圧出力の電圧が変わり RESET がハイレベルのときの電圧が変わります。 ただし,定電圧が 18 V を超えないようにしてください。 ・5 V 出力は消費電流の小さな制御回路の電源として使用できます。 ・R3 の値は抵抗の消費電力に注意して決めてください。 下表に抵抗値例を示しますので参照してください (1/4 W 抵抗を使用した場合です )。 VCC (V) 検出電圧 (V) RESET 出力最小 電源電圧 (V) R1 (MΩ) R2 (kΩ) R3 (kΩ) 出力電流 (mA) 140 100 6.7 1.6 20 110 < 0.2 100 81 3.8 1.3 20 56 < 0.5 40 33 1.4 0.51 20 11 < 1.6 VOLC = 0.4 V)。R3 の抵抗値を小さくすれば RESET 出力最小電源電圧を低くできますが, ・実測値です (IOUTC = 100 µA, 許容損失の大きい抵抗が必要です。 VCC R3 5 V 出力 ( 定電圧 ) CT R4: 100 kΩ R5: 33 kΩ 8 0.47 µF 1 8 2 7 3 6 4 5 RESET R1 R2 MB3771 4. 5 V,12 V 電源電圧監視 (2 系統の電源電圧監視→ VCC1 = 5 V,VCC2 = 12 V) ・5 V は VSA により監視します。 検出電圧は約 4.2 V です。 検出電圧は約 9.0 V です。 ・12 V は VSB により監視します。下図の抵抗値の場合, 検出電圧 = (R1 + R2) × VSB/R2 VCC2 VCC1 MB3771 1 2 3 4 CT 8 7 6 5 RESET R1: 390 kΩ ロジック系 R2: 62 kΩ 5. 5 V,12 V 電源電圧監視 (RESET 信号は 5 V のみ,VCC1 = 5 V,VCC2 = 12 V) ・5 V は VSA により監視し,RESET を出力します。 ・12 V は VSC により監視し,OUTC から出力します。 ・12 V 監視の検出電圧とヒステリシス幅は次の式で表されます。 R1 + R2 + R3 × VSC ( 図の場合 8.95 V) 検出電圧 = R2 + R3 ヒステリシス幅 = R1 (R3 - R3 // R4) (R2 + R3) (R2 + R3 // R4) × VSC ( 図の場合 200 mV) VCC2 VCC1 R L: 10 kΩ MB3771 R5: 100 kΩ R1: 390 kΩ 1 2 3 4 R2: 33 kΩ R4: 510 kΩ 8 7 6 5 RESET IRQ または ポート ロジック系 CT R3: 30 kΩ 9 MB3771 6. 強制リセット使用時 (VCC = 5 V) 強制リセット入力に VSB を用いると TTL レベルで直接駆動できます。 RESIN VCC MB3771 CT 1 8 2 7 3 4 6 5 RESET ロジック系 7. 非反転リセット出力 プルアップ用抵抗が必 リセットに正出力が必要な場合, Comp.C が利用できます。 OUTC はオープンコレクタ出力のため, 要です ( 図中の RL) 。 VCC MB3771 RL: 10 kΩ 1 2 3 4 CT RESET 8 7 6 5 8. ディレイド・トリガによる電源電圧監視 入力パルス幅の最小値が 40 µs (C1 = 1000 pF 時 ) と長くなります。 VCC に図のような電圧を加えた場合, 入力パルス幅最小値 [TPI] 算出式 : TPI [µs] ≒ 4 × 10-2 × C1 [pF] TP VCC 5V MB3771 4V CT 10 1 2 3 4 8 7 6 5 RESET C1 MB3771 9. ( 正負 ) 2 電源電圧監視 (VCC = 5 V,VEE = 負電源 ) 5 V と負電源 ( 任意 ) の監視をします。 R1, R2, R3 は同じ抵抗値にしてください。 検出電圧 = VSB - VSB × R4/R3 例 ) VEE = - 5 V,R4 = 91 kΩ のとき, 検出電圧 = - 4.37 V VCC が出力されていないときに VEE が出力されることがある電源を使用する場合はショットキバリアダイオード (SBD) が必要です。 VCC MB3771 R5 : 5.1 kΩ R4 VEE R3 : 20 kΩ 0.22 µF CT SBD 1 8 2 7 3 6 4 5 RESET R1 : 20 kΩ R2 : 20 kΩ 10.基準電圧出力と電圧低下監視 (1)9 V 出力,5 V,9 V 監視 検出電圧 = 7.2 V 出力電圧に対する検出電圧は次式より求められます。 検出電圧 = (R1 + R2) × VSB/R2 15 V R 5 : 3 kΩ V CC : 5 V MB3771 CT 0.47 µF 1 2 3 4 8 7 6 5 RESET R3 : 7.5 kΩ R4 : 1.2 kΩ 9 V (≅ 50 mA) R 1: 300 kΩ R 2: 62 kΩ 11 MB3771 (2) 5 V 出力,5 V 監視 (No.1) 検出電圧 = 4.2 V 出力電圧は次式より求められます。 出力電圧 = (R3 + R4) × VSC/R4 15 V R5 : 3 kΩ MB3771 CT 0.47 µF 8 7 6 5 1 2 3 4 RESET 5 V(≅ 50 mA) R3 : 3.6 kΩ R4 : 1.2 kΩ (3) 5 V 出力,5 V 監視 (No. 2) R1 の値は MB3771 の消費電流,R2,R3 を流れる電流,5 V の出力電流から計算してください。 抵抗値例を下表に示しますので参照してください。 VCC (V) R1 (kΩ) 出力電流 (mA) 40 11 < 1.6 24 6.2 < 1.4 15 4.7 < 0.6 VCC R1 CT 1 8 2 7 3 4 6 5 RESET 5V R2 : 100 kΩ 0.47 µF R3 : 33 kΩ GND (4) 5 V 監視,1.245 V 出力 基準電圧出力の出力電流は R1 で制限されます。 R1 に 1.2 kΩ を使えば約 2 mA 出力できます。 VCC (5 V) R1 : 10 kΩ CT 0.47 µF GND 12 1 8 2 7 3 4 6 5 RESET 基準電圧出力 (1.245 V: 標準 ) MB3771 11.低電圧,過電圧検出 (VCC = 5 V) VSH にはヒステリシス特性はありません。 過電圧検出のときも RESET を一定時間ホールドします。 VSL = (R1 + R2) × VSB/R2 VSH = (R3 + R4) × VSC/R4 VCC R3 R1 MB3771 RESET R4 1 2 3 4 CT 8 7 6 5 RESET R2 VSL VSH VCC 12.電源電圧の異常検出回路 (VCC = 5 V) ・電源電圧の低下, または過電圧発生があったことを検出し LED により表示します。 CLEAR のスイッチを ON すると LED が消えリセットされます。 ・電源電圧の低下は VSA により検出し, 過電圧検出は R1,R2 により設定します。 VCC LED R1 MB3771 R2 1 2 3 4 8 7 6 5 R3: 620 Ω CLEAR R 4: 1 kΩ ~ 100 kΩ 13 MB3771 13.バックアップ電源切換え (VCC = 5 V) ・論理ゲートは CMOS を使い,CMOS の VDD は VCCO に接続してください。 CS が High レベルになった後,バックアップ電源に切り換わります。 ・V2 < V1 となっていますので, ・電源電圧が復帰してから, 時間 : TPO だけメモリのアクセスを禁止します。 ・CS が High レベルになるときの電源電圧 : V1 は次式より求められます。 V1 = VF + (R1 + R2 + R3) × VSB/R3 V1 が 4.45 V 以下のときは,7 ピンを VCC に接続してください。 V1 が 4.45 V 以上のときは,7 ピンを開放で使用できます。 ・電源が切り換わるときの電源電圧 : V2 は, 次式より求められます。 V2 = VF + (R1 + R2 + R3) × VSC/ (R2 + R3) ただし,V2 は 3.5 V 以上に設定してください。 VCC V1 V2 t CS TPO t VCCO t VCC MB3771 CT 1 2 D1* V F 0.6 V R4 >1 kΩ R 1: 100 kΩ R 5: 100 kΩ R 2: 6.2 kΩ 3 8 7 6 4 5 R 6: 100 kΩ VCCO CS R3: 56 kΩ *: Vcc 低電圧時に Comp.C の誤動作を防止するためにダイオード D1 を追加しました。 VF の温度特性 ( 一般的には負の温度特性 ) に注意して , V1 , V2 を設定してください。 14 MB3771 ■ 標準特性曲線 電源電流 (ICC1) ― 電源電圧特性 検出電圧 (VSC) ― 動作周囲温度特性 700 1.30 500 Ta = 400 +25°C −40°C 300 −40°C +85°C 200 +25°C 100 0 検出電圧 VSC (V) 電源電流 ICC1 (µA) 600 1.25 +85°C 0 5 10 15 1.20 − 50 20 電源電圧 VCC(V) 電源電流 (ICC2) ― 電源電圧特性 500 検出電圧 VSBH,VSBL (V) 電源電流 ICC2 (µA) + 50 + 75 + 100 1.30 Ta =+85°C +25°C 400 −40°C 300 −40°C 200 +25°C 100 +85°C 0 5 10 15 VSBH 1.25 VSBL 1.20 −50 20 電源電圧 VCC (V) 4 4.4 検出電圧 VSAH,VSAL (V) 4.5 3 2 0 +85°C 0 −40°C 1 2 3 電源電圧 VCC (V) 0 + 25 + 50 + 75 + 100 検出電圧 (VSA) ― 動作周囲温度特性 5 Ta = +25°C −25 動作周囲温度 Ta (°C) 出力電圧 (RESET ) ― 電源電圧特性 出力電圧 VRESET (V) + 25 検出電圧 (VSB) ― 動作周囲温度特性 600 1 0 動作周囲温度 Ta (°C) 700 0 −25 4 5 VSAH 4.3 VSAL 4.2 4.1 4.0 −50 −25 0 + 25 + 50 + 75 + 100 動作周囲温度 Ta (°C) (続く) 15 MB3771 (続き) 出力電圧 (VOHR) ― 出力電流特性 検出電圧 (VSB, VSC) ―電源電圧特性 5.0 VSBH 1.26 VSC 1.25 出力電圧 VOHR (V) 検出電圧 VSC, VSBL,VSBH (V) 1.27 1.24 VSBL 1.23 1.22 1.21 1.20 0 5 10 15 +85°C 4.5 +25°C 4.0 20 Ta = − 40°C −5 0 電源電圧 VCC (V) 2.0 1.5 Ta = − 40°C +85°C Ta = − 40°C +25°C 1.0 出力電圧 VOLR (V) リセットホールド時間 tPO (ms) 出力電圧 (VOLR) ― 出力シンク電流特性 +85°C 0.5 1.0 +25°C 0 0 0 5 10 15 20 0 10 20 30 リセットホールド時間特性 (tPO) ― CT 端子容量 1.0 Ta = − 40°C +25°C Ta = +25°C 1m 100 µ − 40°C +85°C 10 µ 1µ 1 p 10 p 100 p 1000 p 0.01µ 0.1 µ 1 µ 10 µ 100 µ CT 端子容量 (F) 出力電圧 VOLC (V) 1 10 m 50 出力電圧 (VOLC) ― 出力シンク電流特性 10 100 m 40 出力シンク電流 IRESET (mA) 電源電圧 VCC (V) リセットホールド時間 tPO (s) −15 出力電流 IRESET (µA) リセットホールド時間 (tPO) ― 電源電圧特性 (CT = 0.01µF) 16 −10 +85°C 0.5 0 0 5 10 15 出力シンク電流 IOUTC(mA) 20 MB3771 ■ 使用上の注意 ・プリント基板のアースラインは,共通インピーダンスを考慮し設計してください。 ・静電気対策を行ってください。 ・半導体を入れる容器は, 静電気対策を施した容器か,導電性の容器をご使用ください。 ・実装後のプリント基板を保管・運搬する場合は,導電性の袋か, 容器に収納してください。 ・作業台, 工具,測定機器は, アースを取ってください。 ・作業する人は, 人体とアースの間に 250 kΩ ~ 1 MΩ の抵抗を直列にいれたアースを使用してください。 ・負電圧を印加しないでください。 ・- 0.3 V 以下の負電圧を印加した場合,LSI に寄生トランジスタが発生し,誤動作を起こすことがあります。 ■ オーダ型格 型 格 パッケージ 備 考 MB3771PF- □□□ プラスチック・SOP,8 ピン (FPT-8P-M01) 従来品 MB3771PF- □□□ E1 プラスチック・SOP,8 ピン (FPT-8P-M01) 鉛フリー品 ■ RoHS 指令に対応した品質管理 ( 鉛フリー品の場合 ) 富士通マイクロエレクトロニクスの LSI 製品は , RoHS 指令に対応し , 鉛・カドミウム・水銀・六価クロムと , 特定臭素系 難燃剤 PBB と PBDE の基準を遵守しています。この基準に適合している製品は , 型格に “E1” を付加して表します。 ■ 製品捺印 ( 鉛フリー品の場合 ) 鉛フリー表示 3771 E1XXXX XXX INDEX 17 MB3771 ■ 製品ラベル ( 鉛フリー品の場合の例 ) 鉛フリー表示 JEITA 規格 MB123456P - 789 - GE1 (3N) 1MB123456P-789-GE1 1000 (3N)2 1561190005 107210 JEDEC 規格 G Pb QC PASS PCS 1,000 MB123456P - 789 - GE1 2006/03/01 ASSEMBLED IN JAPAN MB123456P - 789 - GE1 1/1 0605 - Z01A 1000 1561190005 鉛フリー型格は末尾に「E1」あり。 18 MB3771 ■ MB3771PF- □□□ E1 推奨実装条件 【弊社推奨実装条件】 項 目 内 容 実装方法 IR ( 赤外線リフロー ) ・手半田付け ( 部分加熱法 ) 実装回数 2回 保管期間 開梱前 製造後 2 年以内にご使用ください。 開梱~ 2 回目リフロー迄の 保管期間 8 日以内 開梱後の保管期間を 超えた場合 ベーキング (125 °C , 24 h) を実施の上 , 8 日以内に処理願います。 5 °C ~ 30 °C, 70%RH 以下 ( 出来るだけ低湿度 ) 保管条件 【実装方法の各条件】 (1) IR ( 赤外線リフロー ) 260 °C 255 °C 本加熱 170 °C ~ 190 °C (b) RT (c) (a) (d) (e) (d’) H ランク:+ 260 °C Max (a) 温度上昇勾配 : 平均 1 °C/s ~ 4 °C/s (b) 予備加熱 : 温度 170 °C ~ 190 °C, 60s ~ 180s (c) 温度上昇勾配 : 平均 1 °C/s ~ 4 °C/s (d) ピーク温度 : 温度 260 °C Max 255 °Cup 10s 以内 (d’) 本加熱 : 温度 230 °C up 40s 以内 or 温度 225 °C up 60s 以内 or 温度 220 °C up 80s 以内 (e) 冷却 : 自然空冷または強制空冷 ( 注意事項 ) パッケージボディ上面温度を記載 (2) 手半田付け ( 部分加熱法 ) コテ先温度:Max 400 °C 時間 :5 s 以内 / ピン 19 MB3771 ■ パッケージ・外形寸法図 プラスチック・SOP, 8 ピン (FPT-8P-M01) プラスチック・SOP, 8 ピン (FPT-8P-M01) +0.25 リードピッチ 1.27mm パッケージ幅× パッケージ長さ 5.3 × 6.35mm リード形状 ガルウィング 封止方法 プラスチックモールド 取付け高さ 2.25mm MAX 質量 0.10g コード(参考) P-SOP8-5.3×6.35-1.27 注 1)*1 印寸法はレジン残りを含む。 注 2)*2 印寸法はレジン残りを含まず。 注 3)端子幅および端子厚さはメッキ厚を含む。 注 4)端子幅はタイバ切断残りを含まず。 +.010 +0.03 *1 6.35 –0.20 .250 –.008 0.17 –0.04 +.001 8 .007 –.002 5 *2 5.30±0.30 7.80±0.40 (.209±.012) (.307±.016) INDEX Details of "A" part +0.25 2.00 –0.15 +.010 .079 –.006 1 1.27(.050) "A" 4 0.47±0.08 (.019±.003) 0.13(.005) (Mounting height) 0.25(.010) 0~8˚ M 0.50±0.20 (.020±.008) 0.60±0.15 (.024±.006) +0.10 0.10 –0.05 +.004 .004 –.002 (Stand off) 0.10(.004) C 20 2002 FUJITSU LIMITED F08002S-c-6-7 単位:mm (inches) 注意:括弧内の値は参考値です。 MB3771 MEMO 21 MB3771 MEMO 22 MB3771 MEMO 23 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 〒 163-0722 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル http://jp.fujitsu.com/fml/ お問い合わせ先 富士通エレクトロニクス株式会社 〒 163-0731 東京都新宿区西新宿 2-7-1 新宿第一生命ビル http://jp.fujitsu.com/fei/ 電子デバイス製品に関するお問い合わせは , こちらまで , 0120-198-610 受付時間 : 平日 9 時~ 17 時 ( 土・日・祝日 , 年末年始を除きます ) 携帯電話・PHS からもお問い合わせができます。 ※電話番号はお間違えのないよう , お確かめのうえおかけください。 本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。 本資料に記載された動作概要や応用回路例は , 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので , 実際に使用する機器での動作を保証するも のではありません。従いまして , これらを使用するにあたってはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害な どについては , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財産権やその他の権利の使用権または実施 権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用について , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うもので はありません。したがって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された製品は , 通常の産業用 , 一般事務用 , パーソナル用 , 家庭用などの一般的用途に使用されることを意図して設計・製造されてい ます。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保されない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を 伴う用途(原子力施設における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持のための医療機器 , 兵 器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・ 製造されたものではありません。したがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談なく使用 されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火災事故 , 社会的な損害を生じさせないよ う , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続き をおとりください。 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。 編集 販売戦略部