FEJ 80 01 067 2007

富士時報
Vol.80 No.1 2007
半導体
半導体
展 望
設備投資の堅調な伸びと薄型テレビの本格的な普及,モ
作機能を有する擬似共振制御 IC,電源システムトータル
バイル機器やデジタル家電の成長に牽引(けんいん)され,
での小型化,低コスト化に貢献する高機能 PWM 制御 IC,
2006 年の半導体業界は順調に推移した。このような市況
インダクタとスイッチング電源制御 IC を一つのモジュー
の下,富士電機の半導体は高耐圧,パワー技術を特徴とし
ルに組み込んだマイクロ電源において電源効率を維持しな
て,顧客の機器・システムの高機能化,省電力化,小型化,
がら小型化を実現した第二世代マイクロ電源,また高耐
低コスト化などのニーズに応える製品群を提供してきた。
圧の汎用品としてカレントモード 1 チャネル DC-DC コン
産業用パワーモジュールにおいては,インバータや無停
バータ IC など多くの新製品を開発した。
電電源などの電力変換装置に期待される性能向上と小型化
電源用パワーディスクリート製品では,オン抵抗を従来
を実現し,RoHS 指令にも対応する新製品を開発した。2
比約 16 % 改善し,低損失と低ノイズと使いやすさを両立
個組モジュールでは,損失と放射ノイズを低減しながら,
させた 500 V・600 V の新型 MOSFET の開発,二次側出
体積も従来比で 40 % 低減した New Dual IGBT モジュー
力整流用にソフトリカバリー性を有し,電源の低ノイズ
ル(1,200 V/225 A,300 A,450 A) を 開 発 し, パ ワ ー 集
化が可能となる低損失高速ダイオード(LLD)の 300 V お
積モジュール(PIM)では,同じく損失と放射ノイズを
よび 400 V 系の系列拡充と新たな 250 V 系列の開発,PFC
低減しながら高放熱絶縁基板の採用により従来 1,200 V 系
回路や二次側出力整流回路の高効率化のための低 VF で超
で 75 A までであった電流範囲を同じ外形で 2 倍の 150 A
高速な新型 600 V LLD の開発などを行った。
ま で 拡 大 し て い る。 イ ン テ リ ジ ェ ン ト パ ワ ー モ ジ ュ ー
車載用半導体としては,原油価格高騰にも押されて市場
ル(IPM)では,装置の薄型化要求に対応するため製品
が拡大しているハイブリッド車や今後が期待できる燃料電
の高さを従来の 22 mm から 12.4 mm へと大幅に薄くした
池車の走行用インバータに適用するパワーモジュール製品
1,200 V/15 A と 25 A の製品を開発した。また,顧客要求
の拡充を進めた。昇降圧コンバータ用の 1,200 V/600 A の
に対応して既存製品の RoHS 対応化設計変更も進めた。
2 個組 IGBT-IPM を量産化するとともに,600 V/400 A の
プラズマテレビは,デジタル放送の本格稼動や急激な価
6 個組 IGBT モジュールを開発した。産業用パッケージの
格低下に伴って需要が急増し,2006 年の出荷台数が全世
特徴を生かしながら,内部構造の最適化により接合部応力
界で約 1,200 万台に達した。プラズマテレビの価格を下げ
を最小化することで要求される高品質を達成している。電
るためには,プラズマテレビの価格低下と同じ割合でドラ
動パワーステアリングなどに使用されるパワー MOSFET
イバ IC も価格を下げることが求められる。この要求に応
においては,トレンチゲート構造に独自の擬平面接合技術
えるため,富士電機では,スキャンドライバ IC の多出力
を融合し単位面積あたりのオン抵抗を 20 % 低減した新製
化(64 出力または 80 出力 / 96 出力)およびアドレスド
品を開発し,市場要求である出力向上や燃費改善に貢献し
ライバ IC の多出力化(192 出力 / 256 出力)を行い,ド
た。リレーを代替し接点の寿命と信頼性を向上させる小型
ライバ IC の必要数を削減してパネルのコストダウンに貢
大電流のインテリジェントパワースイッチや,環境保護の
献した。プラズマテレビや液晶テレビの電源用に好評を得
ために二輪分野へも適用が拡大する電子制御式燃料噴射シ
ているパワー
IC「M-Power 2」においては,新系列
Aシ
ステムに向けた小型で EMC 基準を満足する圧力センサも
リーズを開発し液晶テレビの場合で 50 インチまでの大画
開発した。
面化対応を可能とした。
今後も,富士電機の半導体製品は,特徴ある技術を生か
電源用半導体では,年々厳しくなる低待機電力の要求に
し,顧客起点の考え方で,環境対応を含めさらに多様化す
応えるために高耐圧起動素子を内蔵し軽負荷時バースト動
るニーズに迅速に対応する所存である。
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新コンセプト IGBT-PIM
汎用インバータや無停電電源装置などに代表される電力
図1 新 IGBT-PIM
変換装置は,常に高効率化・小型化・低価格化・高信頼性
が要求され,これはインバータ回路に用いる電力変換用半
導体素子にも同様に求められる。近年では,小型化・低価
格化・低ノイズ化の要求が非常に強く,このためには低損
失化とノイズのトレードオフ特性をブレークスルーし,か
つ高放熱化を実現することが課題である。今回低ノイズ化
と小型化・高集積化を両立した新しいコンセプトのパワー
集積モジュール(PIM)系列を開発した。
主な特徴は次のとおりである。
低ノイズと低発生損失の両立
( 1)
高放熱パッケージ構造採用による小型化の実現
( 2)
従来パッケージサイズで 1,200 V/150 A PIM を実現
( 3)
薄型パッケージ IPM
モータドライブ用のインバータやサーボなどの装置では,
図
P625 パッケージ 図
鉛フリー化 IGBT モジュール
外形をブック型にして,限られたスペースに複数の装置を
並べ多数のモータを制御しているものがある。この場合,
装置の薄型が強く要求され,放熱器が装置の側面に配置さ
れるものでは薄型のモジュールが必要となる。今回,既
存 IPM(Intelligent Power Module)のパッケージである
P610 に対して 9.6 mm 薄い 12.4 mm の厚さを実現し,体
積比で 58.6 % の小型化を実現した P625 パッケージの開発
を行った。主な特徴は次のとおりである。
パッケージ:縦 70 mm,横 100.5 mm,厚み 12.4 mm
( 1)
30 〜 50 A/600 V,15 〜 25 A/1,200 V 6 in 1/7 in 1 を
( 2)
系列化可能
過電流,短絡,チップ温度,ケース温度,不足電圧保
( 3)
護を内蔵し上下アームからアラーム出力
鉛フリー化 IGBT モジュール
環境への関心が高まりつつある現在,欧州連合において
2006 年 7 月に RoHS 指令が発令された。これは鉛,水銀,
カドミウムなどの有害規制物質の電気機器への含有を禁止
した指令である。富士電機では RoHS 指令に対応するため,
完全鉛フリーはんだを用いた IGBT モジュールの開発,製
品化を行った。主な特徴は次のとおりである。
地球環境に配慮:RoHS 規制対象物質の未使用 IGBT
( 1)
モジュール開発実施(完全鉛フリーはんだ化,六価クロ
ムフリー化)
従来製品と同等の信頼性を確保
( 2)
パッケージ:2 個組 2 種,Econo-PIM,6 個組
( 3)
定 格 電 圧・ 電 圧:600 V/10 〜 400 A,1,200 V/10 〜
( 4)
150 A,1,700 V/10 〜 150 A
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256 ビット PDP アドレスドライバ IC
薄 型 テ レ ビ 市 場 が 拡 大 す る に つ れ て PDP(Plasma
関連論文:富士時報 2006.5 p.390-393
図
PDP アドレスドライバ IC(FCE3273K)
図
FD3298F と従来品のパッケージ比較
Display Panel)テレビと液晶テレビの競争が激しくなっ
てきている。そのため PDP テレビに対しては一層の低価
格化・高品質化が要求されている。その中でも PDP ドラ
イバ IC は低価格化および部品数削減のための多出力化が
求められている。このような背景のもと,富士電機では第
四世代 PDP アドレスドライバ IC 技術を用い,256 出力を
備えた「FCE3273K」を製品化した。この製品は出力ビッ
トの配置についてセミスリムタイプを採用したことにより
IC は従来比 15 % の小型化,および TCP(Tape Carrier
Package)のコスト削減を実現している。また,スイッチ
ングノイズ低減技術を適用することにより,出力数増加に
伴うノイズ誤動作を抑制している。
多出力 PDP スキャンドライバ IC
PDP(Plasma Display Panel)テレビの低価格化が進む
につれて,ドライバ IC も低価格化が要求されている。こ
の要求に応えるために多出力に着目し,フル HD(High
Definition)パネルでの使用個数を従来の 18 個から 12 個
に削減可能とした 96 ビットスキャンドライバ IC を開発
した。主な特徴は次のとおりである。
96 ビット双方向シフトレジスタ(クリア機能付き)
( 1)
絶対最大定格:180 V(高耐圧部)
,7 V(ロジック部)
( 2)
出力動作電圧:30 〜 150 V
( 3)
ロジック電圧:5 V
( 4)
ドライブ電流:−0.4 A/+1.4 A(ソース/シンク)
( 5)
ダイオード電流:−1.4 A/+1.2 A(ソース/シンク)
( 6)
従来品
TQFP 100ピン
外形:TQFP128 ピン−エクスポーズドパッド
( 7)
FD3298F
TQFP 128ピン
フル HD 用 PDP スキャンドライバ IC
近 年,PDP(Plasma Display Panel) テ レ ビ の 大 画 面
図
200 V 高耐圧 PDP スキャンドライバ IC
化・フル HD(High Definition)化が加速しているが,ド
ライバ IC に対しては,より一層の大電流化や高耐圧化が
要求されている。これらの要求に応えるために,フル HD
パネル用 64 ビットスキャンドライバ IC「FD3402F」を開
発した。主な特徴は次のとおりである。
絶対最大定格 200 V 高耐圧 IGBT 出力 SOI 誘電体分
( 1)
離構造
ドライブ電流:−0.4 A/+1.5 A(ソース/シンク)
( 2)
ダイオード電流:−2.0 A/+2.0 A(ソース/シンク)
( 3)
出力動作電圧:40 〜 170 V
( 4)
64 ビット双方向シフトレジスタ(15 MHz)
( 5)
外形:エクスポーズドパッド TQFP100 ピン
( 6)
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高耐圧出力 MOSFET 内蔵 1 チャネル DC-DC 電源 IC(FA7738)
低消費電力で外部部品点数の少ない MOSFET 内蔵 1
図
高耐圧出力 MOSFET 内蔵 1 チャネル DC-DC 電源 IC
チャネルステップダウンコンバータ用 IC を開発した。高
入力電圧(〜 45 V)から任意の出力を得ることができ,
小型・高効率(>85 %)の DC-DC コンバータを実現でき
FA7738P
る。この IC の主な特徴は次のとおりである。
高耐圧 CDMOS プロセスによる低消費電流
( 1)
広い入力電圧範囲 10 〜 45 V(絶対最大定格 50 V)
( 2)
低オン抵抗 p チャネルパワー MOSFET 内蔵(Io =
( 3)
FA7738N
1.5 A)
各種保護回路内蔵(低電圧誤動作防止,ソフトスター
( 4)
ト,過電流保護,タイマラッチ式短絡保護,過熱保護)
( 5)
待機機能(ENB 端子= H に待機電流 <100 µA)
発振周波数可変( f = 30 〜 400 kHz)
( 6)
小型パッケージ E-pad SOP-8 および PDIP-8
( 7)
擬似共振型低待機電力電源制御 IC(FA5541,FA5542)
スイッチング電源の高効率化のため,軽負荷時に間欠制
図
関連論文:富士時報 2006.5 p.398-401
擬似共振型低待機電力電源制御 IC
御でスイッチング損失を減らし待機電力の削減を実現する
擬似共振型スイッチング電源制御 IC「FA5541」
「FA5542」
を開発した。高耐圧厚膜ゲート CMOS プロセスの採用に
より IC を低消費電流化し,高耐圧起動素子と起動回路を
内蔵することにより電源の部品点数を削減することが可能
である。その他の特徴は次のとおりである。
ピーク電流制御方式電流モード部分共振制御
( 1)
最大周波数制限機能内蔵(typ:120 kHz で制限)
( 2)
過負荷時遮断機能内蔵(FA5541:オートリスタート,
( 3)
FA5542:ラッチ)
ラッチモード過電圧遮断回路内蔵
( 4)
DIP-8
( 5)
または
SOP-8
FA5541
FA5542
の 2 種類のパッケージ
起動素子内蔵 PWM 低待機電力電源 IC(FA5526 系列)
電子機器の待機電力を低減するために,高耐圧の起動素
子を内蔵し軽負荷時に発振周波数を低減させるスイッチン
グ電源制御用 IC で,主な特徴は次のとおりである。
カレントモード方式スイッチング電源制御 IC
( 1)
起動後に遮断される 500 V 耐圧起動回路を内蔵
( 2)
高耐圧 CMOS プロセスで低消費電力化を実現
( 3)
3 種類の発振周波数
( 4)
FA5526/36:130 kHz,FA5527/37:100 kHz,FA5528/
38:60 kHz
過負荷(二次側過電流)遮断機能を内蔵
( 5)
FA5526/27/28:タイマラッチモード
FA5536/37/38:オートリスタートモード
低電圧誤動作防止回路を内蔵
( 6)
DIP-8 または SOP-8 の 2 種類のパッケージ
( 7)
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図
起動素子内蔵 PWM 低待機電力電源 IC
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マイクロ電源
携帯電話やデジタルスチルカメラ,携帯型音楽プレーヤ
関連論文:富士時報 2006.5 p.405-407
図
第二世代マイクロ電源(FB6831J)
図
次世代 MOSFET のサンプル
図
自動車用 IGBT モジュール
などの携帯機器の小型化・薄型化の要求に合った,第二世
代マイクロ電源「FB6831J」を開発した。
マイクロ電源は,従来,用途に応じてユーザー側で選
定していたインダクタを,制御 IC と一体化することによ
り小型化,部品点数削減を行うことと同時に LDO(Low
Drop Out)レギュレータのように容易に扱える DC-DC
コンバータを提供することをコンセプトとしている。
FB6831J はリチウムイオンバッテリー 1 セル用途の同
期整流降圧コンバータである。第一世代品と比較して電力
変換効率は 90 %(入力 3.6 V,出力 1.8 V,Iout 200 mA)と
高効率を維持したまま 40 % 製品サイズの削減(外形寸法
2.95 mm × 2.40 mm,厚さ 1 mm)を実現した。
次世代 MOSFET
デジタル家電製品,ノートパソコンに搭載されるスイッ
チング電源は,薄型,高効率,低ノイズのニーズが非常
に高い。このニーズに対応した高性能と使いやすさを両立
した次世代 MOSFET を開発した。新開発のエッジターミ
ネーション技術と擬平面接合の最適化により,高アバラン
シェ耐量を維持しつつオン抵抗性能を約 17 % 改善し,プ
レーナ型パワー MOSFET として世界最高レベルの性能を
実現した。また,実機セットでの放射ノイズとスイッチン
グ損失のトレードオフを改善しており,低ノイズかつ低損
失なスイッチング電源を容易に構成することが可能であり,
エコロジーエレクトロニクスに貢献できる商品である。概
略仕様は次のとおりである。
™500 V/20 A/0.31Ω/TO-220 系
™600 V/16 A/0.47Ω/TO-220 系
自動車用 IGBT モジュール
ハイブリッド自動車,燃料電池自動車などの走行用イン
バータに用いられる IGBT モジュールは,産業用途よりも
厳しいレベルの信頼性を要求されるため,専用に開発され
ており,開発期間の長期化,高コスト化が問題である。富
士電機は定評のある産業用パッケージの特徴を生かしつつ,
自動車に使用可能な信頼性性能を持たせた IGBT モジュー
ルを開発することで,比較的短期間に製品化する手法を確
立した。今回開発した製品の主な特徴は次のとおりである。
定格:600 V/400 A
( 1)
小型:6 個組(EconoPACK+との互換形状)
( 2)
高信頼性:自動車搭載用
( 3)
サーミスタ内蔵
( 4)
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自動車用低オン抵抗パワー MOSFET 40 V シリーズ(2SK4068-32)
自動車用 MOSFET としてトレンチ MOSFET の系列化
図
自動車用低オン抵抗パワー MOSFET(2SK4068-32)
図
自動車用小型大電流 IPS(F5052H)
図
小型圧力センサ IC(左)と従来量産品(右)
を進めてきたが,近年の顧客要求(大電流化,低オン抵抗
化など)に対応するため,トレンチゲート構造と擬似平面
接合技術の改善によって低 Ron・Qgd 化,低 Ron・A 化を図
り,かつ従来の高信頼性(高ゲート耐圧など)を維持した
40 V トレンチ MOSFET シリーズを系列拡充した。
主な特徴は次のとおりである。
ドレイン−ソース耐圧(40 V)
( 1)
オン抵抗(5 mΩtyp.)
( 2)
ゲート−ソース耐圧(+30 V)
( 3)
高信頼性
( 4)
自動車用小型大電流 IPS(F5052H)
富士電機では IPS の新規市場としてモータ制御用途,
リレー代替用途をターゲットとした大電流で使用可能な
「F5052H」を開発した。本製品はトレンチ構造を用いた低
オン抵抗(8 mΩmax)の出力段パワー MOSFET と制御
部 IC とをチップオンチップ構造とすることで,搭載面積
の小型化と低オン抵抗化を両立している。主な特徴は次の
とおりである。
定格:35 V/50 A/8 mΩ
( 1)
高放熱処理可能な小型パッケージ PSOP-12 を採用
( 2)
各種保護機能(過熱保護,負荷短絡保護,出力段パ
( 3)
ワー MOSFET 側を含めたバッテリー逆接保護など)
高誘導性負荷エネルギー耐量(>800 mJ,モータロッ
( 4)
ク時破壊防止,並列接続時エネルギー分担可能)
車載用小型圧力センサ IC
環境意識の高まりを背景に,これまで四輪分野で採用さ
れていた電子制御式燃料噴射システムが二輪分野でも普及
を見せ始めている。これに伴いシステムの低価格化が進ん
でおり,システムのキーデバイスの一つである圧力センサ
も同様の状況である。今回,低価格化への要求に応えるた
め,小型の EPROM デジタルトリミング型圧力センサ IC
を開発した。主な特徴は次のとおりである。
チップ面積:従来量産品比 70 % 化
( 1)
圧力レンジ/出力電圧範囲:60 〜 400 kPa/0.5 〜 4.5 V
( 2)
出力誤差精度:1 %FS 以下(25 ℃時点)
( 3)
EMI 耐性:100 V/m(1 〜 1,000 MHz)
( 4)
EMC 耐 性:JASOD00-87,ISO11452-2,ISO7637 準
( 5)
拠
ダイアグ機能,過電圧保護機能,逆接保護機能内蔵
( 6)
72
*本誌に記載されている会社名および製品名は,それぞれの会社が所有する
商標または登録商標である場合があります。