日本語版

高精度、低ノイズ、CMOSのレールtoレール
入/出力オペアンプ
AD8605/AD8606/AD8608*
特長
ピン配置
低オフセット電圧:65μV (最大値)
低入力バイアス電流:1pA (最大値)
低ノイズ:8nV/√Hz
広帯域幅:10MHz
高いオープン・ループ・ゲイン:120dB
ユニティ・ゲイン安定性
単電源動作:2.7∼5.5V
MicroCSPTM
14ピンTSSOP
(RUの末尾記号)
5ピンSOT-23
(RTの末尾記号)
OUT
5 V+
1
AD8605
V− 2
4 −IN
+IN 3
OUT A
−IN A
+IN A
V+
+IN B
−IN B
OUT B
1
OUT D
−IN D
+IN D
V−
+IN C
−IN C
OUT C
14
AD8608
8
7
アプリケーション
フォトダイオードの増幅
バッテリ電源の計測器
フィルタ
センサー
バーコード・スキャナ
オーディオ
14ピンSOIC
(Rの末尾記号)
8ピンMSOP
(RMの末尾記号)
1
OUT A
−IN A
+IN A
V−
8
AD8606
4
5
V+
OUT B
−IN B
+IN B
OUT A 1
14 OUT D
−IN A 2
13 − IN D
+IN A 3
V+
概要
AD8605 (シングル)、AD8606 (デュアル)、AD8608 (クワッド)は、
単電源で動作する広帯域幅レールtoレール入出力オペアンプで、
オフセット電圧、入力電圧ノイズ、電流ノイズがきわめて低く抑
えられています。各アンプはアナログ・デバイセズ社が特許を持
つDigiTrim® トリミング技術を採用しており、レーザ・トリミン
グを実施することなく優れた精度を達成しています。
8ピンSOIC
(Rの末尾記号)
OUT A 1
−IN A 2
+IN A 3
V− 4
4
12 + IN D
AD8608
11 V−
+IN B 5
10 + IN C
−IN B 6
9 − IN C
OUT B
8 OUT C
7
8 V+
AD8606
7 OUT B
6 −IN B
5 +IN B
5-バンプ MicroCSP
(CBの末尾記号)
上面図
(バンプ面下)
AD8605/AD8606/AD8608は低オフセット、低ノイズ、低い入力バ
イアス電流に加えて高速性を兼ね備えているので、各種の幅広い
アプリケーションで利用できます。フィルタ、積分器、フォトダ
イオード・アンプ、高インピーダンスのセンサーなどにはすべて、
この特長が役立ちます。オーディオやその他のACアプリケーシ
ョンでは、広帯域幅および低歪み性能が役立ちます。アプリケー
ションとしてはさらに、光制御ループ、携帯型およびループ電源
動作の計測器、携帯型機器用のオーディオ信号増幅が挙げられま
す。
OUT V+
1
5
V–
2
+IN
IN
4
3
AD8605 のみ
AD8605/AD8606/AD8608は、工業用温度範囲(−40∼+125℃)で仕
様が規定されています。シングルのAD8605は、5ピンSOT-23パ
ッケージおよび5バンプMicroCSPパッケージで提供されます。5
バンプMicroCSPは表面実装型アンプでは最小のフットプリント
を提供します。デュアルのAD8606には、8ピンのMSOPパッケー
ジとナロー幅のSOIC表面実装パッケージが用意されています。
クワッドのAD8608には、14ピンTSSOPとナロー幅の14ピンSOIC
パッケージが用意されています。MicroCSP、SOT、MSOP、
TSSOPの製品バージョンは、テープ・アンド・リールのみにな
ります。
アナログ・デバイセズ社は、提供する情報が正確で信頼できるものであることを期して
* 米国特許番号5,969,657によって保護されています。
その他の特許は申請中です。
いますが、その情報の利用に関して、あるいは利用によって生じる第三者の特許や権利
の侵害に関して一切の責任を負いません。また、アナログ・デバイセズ社の特許または
特許の権利の使用を明示的または暗示的に許諾するものでもありません。本紙記載の商
REV.C
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アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03
(5402)8200 〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06(6350)6868(代) 〒532-0003
新大阪MTビル2号
AD8605/AD8606/AD8608−仕様
電気的特性(特に指定のない限り、@ V
パラメータ
入力特性
オフセット電圧
AD8605/AD8606
AD8608
入力バイアス電流
AD8605/AD8606
AD8605/AD8606
AD8608
AD8608
入力オフセット電流
記号
S
= 5V、VCM = VS/2、TA = 25℃)
条件
Min
Typ
Max
単位
20
20
80
65
75
300
750
1
50
250
100
300
0.5
20
75
5
μV
μV
μV
μV
pA
pA
pA
pA
pA
pA
pA
pA
V
dB
dB
V/mV
4.5
6.0
μV/℃
μV/℃
VOS
VS = 3.5V、VCM = 3V
VS = 3.5V、VCM = 2.7V
VS = 5V、VCM = 0∼5V
−40℃<TA<+125℃
0.2
IB
−40℃<TA<+85℃
−40℃<TA<+125℃
−40℃<TA<+85℃
−40℃<TA<+125℃
0.1
IOS
−40℃<TA<+85℃
−40℃<TA<+125℃
入力電圧範囲
コモン・モード除去比
大信号電圧ゲイン
オフセット電圧ドリフト
AD8605/AD8606
AD8608
入力容量
コモン・モード入力容量
差動入力容量
出力特性
出力電圧ハイ
出力電圧ロー
CMRR
AVO
ダイナミック特性
スルーレート
セトリング時間
フルパワー帯域幅
ゲイン帯域幅
フェーズマージン
ノイズ特性
ピーク to ピーク・ノイズ
電圧ノイズ密度
電圧ノイズ密度
電流ノイズ密度
0
85
75
300
ΔVOS/ΔT
ΔVOS/ΔT
VOH
VOL
出力電流
IOUT
クローズド・ループ出力インピーダンス ZOUT
電源
電源変動除去比
PSRR
AD8605/AD8606
AD8608
電源電流/アンプ1個当たり
VCM = 0∼5V
−40℃<TA<+125℃
VO = 0.5∼4.5V、RL = 2kΩ、VCM = 0V
ISY
100
90
1,000
1
1.5
IL = 1mA
IL = 10mA
−40℃<TA<+125℃
IL = 1mA
IL = 10mA
−40℃<TA<+125℃
4.96
4.7
4.6
8.8
2.59
pF
pF
4.98
4.79
V
V
V
mV
mV
mV
mA
Ω
20
170
40
210
290
±80
10
f = 1MHz、AV = 1
VS = 2.7∼5.5V
VS = 2.7∼5.5V
−40℃<TA<+125℃
VO = 0V
−40℃<TA<+125℃
80
77
70
95
92
90
1
SR
tS
BWp
GBP
ΦO
RL = 2kΩ
0.01%に対して、0∼2Vステップ
< 1%の歪み率
5
<1
360
10
65
enp-p
en
en
in
f = 0.1∼10Hz
f = 1kHz
f = 10kHz
f = 1kHz
2.3
8
6.5
0.01
2
dB
1.2
1.4
dB
mA
mA
V/μs
μs
kHz
MHz
度
3.5
12
μVp-p
nV/√Hz
nV/√Hz
pA/√Hz
REV.C
AD8605/AD8606/AD8608
電気的特性(特に指定のない限り、@ V
パラメータ
入力特性
オフセット電圧
AD8605/AD8606
AD8608
入力バイアス電流
AD8605/AD8606
AD8605/AD8606
AD8608
AD8608
入力オフセット電流
記号
S
= 2.7V、VCM = VS/2、TA = 25℃)
条件
Min
Typ
Max
単位
20
20
80
65
75
300
750
1
50
250
100
300
0.5
20
75
2.7
μV
μV
μV
μV
pA
pA
pA
pA
pA
pA
pA
pA
V
dB
dB
V/mV
4.5
6.0
μV/℃
μV/℃
VOS
VS = 3.5V、VCM = 3V
VS = 3.5V、VCM = 2.7V
VS = 2.7V、VCM = 0∼2.7V
−40℃<TA<+125℃
0.2
IB
−40℃<TA<+85℃
−40℃<TA<+125℃
−40℃<TA<+85℃
−40℃<TA<+125℃
0.1
IOS
−40℃<TA<+85℃
−40℃<TA<+125℃
入力電圧範囲
コモン・モード除去比
大信号電圧ゲイン
オフセット電圧ドリフト
AD8605/AD8606
AD8608
入力容量
コモン・モード入力容量
差動入力容量
出力特性
出力電圧ハイ
出力電圧ロー
CMRR
AVO
VOH
VOL
電源電流/アンプ1個当たり ISY
REV.C
0
80
70
110
ΔVOS/ΔT
ΔVOS/ΔT
出力電流
IOUT
クローズド・ループ出力インピーダンス ZOUT
電源
電源変動除去比
PSRR
AD8605/AD8606
AD8608
ダイナミック特性
スルーレート
セトリング時間
ゲイン帯域幅
フェーズマージン
ノイズ特性
ピーク to ピーク・ノイズ
電圧ノイズ密度
電圧ノイズ密度
電流ノイズ密度
VCM = 0∼2.7V
−40℃<TA<+125℃
RL = 2kΩ、VO = 0.5∼2.2V
95
85
350
1
1.5
IL = 1mA
−40℃<TA<+125℃
IL = 1mA
−40℃<TA<+125℃
2.6
2.6
8.8
2.59
pF
pF
2.66
V
V
mV
mV
mA
Ω
25
40
50
±30
12
f = 1MHz、AV = 1
VS = 2.7∼5.5V
VS = 2.7∼5.5V
−40℃<TA<+125℃
VO = 0V
−40℃<TA<+125℃
80
77
70
95
92
90
1.15
SR
tS
GBP
ΦO
RL = 2kΩ
0.01%に対して、0∼1Vステップ
5
< 0.5
9
50
enp-p
en
en
in
f = 0.1∼10Hz
f = 1kHz
f = 10kHz
f = 1kHz
2.3
8
6.5
0.01
3
dB
1.4
1.5
dB
mA
mA
V/μs
μs
MHz
度
3.5
12
μVp-p
nV/√Hz
nV/√Hz
pA/√Hz
AD8605/AD8606/AD8608
絶対最大定格*
電源電圧 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6V
入力電圧 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥GND∼VS
差動入力電圧 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥6V
GNDに対する出力短絡持続時間 ‥‥‥‥ディレーティング曲線を順守
保存温度範囲
全パッケージ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥−65∼+150℃
動作温度範囲
AD8605/AD8606/AD8608‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥−40∼+125℃
ジャンクション温度範囲
全パッケージ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥−65∼+150℃
ピン温度範囲(ハンダ処理、60秒) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥300℃
パッケージ・タイプ
θJA*
θJC
単位
5バンプMicroCSP (CB)
5ピンSOT-23 (RT)
8ピンMSOP (RM)
8ピンSOIC (R)
14ピンSOIC (R)
14ピンTSSOP (RU)
220
230
210
158
120
180
220
92
45
43
36
35
℃/W
℃/W
℃/W
℃/W
℃/W
℃/W
*θJAは最悪条件に対して規定されています。すなわち、プラスチックDIPパッケージの場合には、
ソケットに装着されたデバイスについてθJAが規定されます。表面実装パッケージの場合には、
回路基板にハンダ付けされたデバイスについてθJAが規定されます。
*上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えると、デバイスに恒久的な損傷を与えることがあ
ります。この規定は、ストレス定格のみを指定するものであり、この仕様の動作に関するセク
ションに記載されている規定値以上でのデバイス動作を定めたものではありません。長時間デ
バイスを絶対最大定格状態に置くと、デバイスの信頼性に影響を与ることがあります。
オーダーガイド
モデル
温度範囲
パッケージ
パッケージ・オプション
ブランディング情報
AD8605ACB-R2*
AD8605ACB-REEL*
AD8605ACB-REEL7*
AD8605ART-R2
AD8605ART-REEL
AD8605ART-REEL7
AD8606ARM-R2
AD8606ARM-REEL
AD8606AR
AD8606AR-REEL
AD8606AR-REEL7
AD8608AR
AD8608AR-REEL
AD8608AR-REEL7
AD8608ARU
AD8608ARU-REEL
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
−40∼+125℃
5バンプMicroCSP
5バンプMicroCSP
5バンプMicroCSP
5ピンSOT-23
5ピンSOT-23
5ピンSOT-23
8ピンMSOP
8ピンMSOP
8ピンSOIC
8ピンSOIC
8ピンSOIC
14ピンSOIC
14ピンSOIC
14ピンSOIC
14ピンTSSOP
14ピンTSSOP
CB-5
CB-5
CB-5
RT-5
RT-5
RT-5
RM-8
RM-8
R-8
R-8
R-8
R-14
R-14
R-14
RU-14
RU-14
B3A
B3A
B3A
B3A
B3A
B3A
B6A
B6A
出荷時期は、弊社にお問い合わせください。
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。人体や試験機器には4,000Vもの高圧の静電気が容易に蓄積さ
れ、検知されないまま放電されることがあります。本製品は当社独自のESD保護回路を内蔵してはいますが、デバ
イスが高エネルギーの静電放電を被った場合、回復不能の損傷を生じる可能性があります。したがって、性能劣化
や機能低下を防止するために、ESDに対する適切な予防措置を講じることをお勧めします。
4
WARNING!
ESD SENSITIVE DEVICE
REV.C
代表的な性能特性−AD8605/AD8606/AD8608
4500
300
VS = 5V
TA = 25℃
VS = 5V
4000 TA = 25℃
VCM = 0 ∼ 5V
3500
入力オフセット電圧(μV)
200
アンプの個数
3000
2500
2000
1500
100
0
−100
1000
−200
500
0
−300
−200
−100
0
100
オフセット電圧(μV)
特性 1.
−300
300
200
コモン・モード電圧(V)
入力オフセット電圧分布
特性 4.
24
360
VS = 5V
TA = − 40 ∼ +125 ℃
VCM = 2.5V
VS = 2.5V
320
入力バイアス電流(pA)
20
16
アンプの個数
入力オフセット電圧対コモン・モード電圧
(200個、5つのウェハ・ロット、プロセス・スキューを含む)
12
8
280
240
AD8605/AD8606
200
160
AD8608
120
80
4
40
0
0
0.4 0.8
特性 2.
1.2 1.6
2.0 2.4 2.8 3.2
TCVOS(μV/℃)
3.6 4.0
0
4.4 4.8
0
50
25
AD8608の入力オフセット電圧ドリフト分布
特性 5.
20
75
温度(℃)
100
125
入力バイアス電流対温度
1k
VS = 5V
TA = −40∼+125℃
VCM = 2.5V
18
16
VS = 5V
TA = 25℃
100
VSY−VOUT(mV)
アンプの個数
14
12
10
8
10
ソース
シンク
6
1
4
2
0
特性 3.
REV.C
0
0.1
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6
TCVOS(μV/℃)
AD8605/AD8606の入力オフセット電圧ドリフト分布
0.001
特性 6.
5
0.01
0.1
負荷電流(mA)
1
電源レールまでの出力電圧対負荷電流
10
AD8605/AD8606/AD8608
6
5.000
VS = 5V
VOH @ 1mA 負荷
5
4.900
出力(Vp-p)
出力電圧(V)
4.950
4.850
VS = 5V
VIN = 4.9V p-p
TA = 25℃
RL = 2kΩ
AV = 1
4
3
2
4.800
VOH @ 10mA 負荷
4.750
1
4.700
−40 −25 −10
5
特性 7.
20
35
50
温度(℃)
65
80
95
110
0
1k
125
出力電圧レベル対温度
特性 10.
VS = 5V
90
VOL @ 10mA 負荷
出力インピーダンス(Ω)
出力電圧(V)
0.200
0.150
0.100
10M
1M
クローズド・ループ出力電圧対周波数
VS = 2.5V
80
70
A V = 100
60
50
A V = 10
40
AV = 1
30
20
0.050
VOL @ 1mA 負荷
特性 8.
20
35
50
温度(℃)
65
80
95
110
0
1k
125
出力電圧レベル対温度
100
VS = 2.5V
RL = 2kΩ
CL = 20pF
ФM = 64°
80
60
225
120
180
110
135
100
90
20
45
0
70
60
−40
−90
50
−60
−135
40
−80
−180
30
−225
100M
20
1M
周波数(Hz)
10M
出力インピーダンス対周波数
80
−45
100k
100M
90
−20
−100
10k
10M
VS = 2.5
40
0
100k
1M
周波数(Hz)
10k
特性 11.
CMRR(dB)
5
10
フェーズ(度)
0
− 40 − 25 − 10
ゲイン(dB)
100k
周波数(Hz)
100
0.250
特性 9.
10k
オープン・ループ・ゲインおよびフェーズ対周波数
6
1k
10k
100k
周波数(Hz)
1M
特性 12.
コモン・モード除去比対周波数
10M
REV.C
AD8605/AD8606/AD8608
140
1.0
VS = 5V
アンプ1個当たりの電源電流(mA)
120
100
PSRR(dB)
80
60
40
20
0
−20
−40
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
−60
1k
100k
周波数(Hz)
10k
特性 13.
1M
0
10M
0
0.5
PSRR対周波数
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
電源電圧(V)
特性 16.
3.5
4.0
4.5
5.0
0
0
電源電流対電源電圧
45
VS = 5V
RL =
TA = 25℃
AV = 1
35
VS = 5V
電圧ノイズ(1μV/目盛)
小信号オーバシュート(%)
40
30
+OS
25
20
−OS
15
10
5
0
10
100
容量(pF)
0
小信号オーバシュート対負荷容量
2.0
0
1.5
0
VS = 2.7V
1.0
0
0
0
特性 17.
0.5
0
0
0
0
時間(1s/目盛)
0
0
0.1∼10Hz入力電圧ノイズ
VS = 2.5V
RL = 10kΩ
CL = 200pF
AV = 1
0
VS = 5V
電圧(50mV/目盛)
アンプ1個当たりの電源電流(mA)
特性 14.
0
1k
0
0
0
−0.5
0
−1.0
0
−1.5
− 40 − 25 − 10
5
20
特性 15.
REV.C
35
50
65
温度(℃)
80
95
110
0
125
電源電流対温度
0
0
0
0
0
0
0
0 0
時間(200ns/目盛)
特性 18.
7
小信号過渡応答
0
0
AD8605/AD8606/AD8608
36
0
0
32
電圧ノイズ密度(nV/√Hz)
0
電圧(1V/目盛)
VS = 2.5V
VS = 2.5V
RL = 10kΩ
CL = 200pF
AV = 1
0
0
0
24
20
16
0
12
0
8
0
4
0
0
0
0
0
0
0
0
時間(400ns/目盛)
特性 19.
0
0
0
0
0.1
大信号過渡応答
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
周波数(kHz)
特性 22.
0.7
0.8
0.9
1
8
9
10
80
90
100
電圧ノイズ密度
53.6
0
VS = 2.5V
VS = 2.5V
RL = 10kΩ
A V = 100
VIN = 50mV
+2.5V
0
48.9
電圧ノイズ密度(nV/√Hz)
0
VOLTAGE ñ V
28
0V0
0V0
0
40.2
33.5
26.8
20.1
13.4
0
−50mV
6.7
0
0
0
0
0
0
特性 20.
0 0
0
0
0
時間(400ns/目盛)
0
0
0
1
負の過負荷復帰時間
2
3
4
5
6
周波数(kHz)
特性 23.
7
電圧ノイズ密度
119.2
0
VS = 2.5V
VS = 2.5V
RL = 10kΩ
A V = 100
VIN = 50mV
0
104.3
電圧ノイズ密度(nV/√Hz)
0
VOLTAGE ñ V
0
−2.5V
0V
0
0V
0
0
89.4
74.5
0
59.6
44.7
29.8
0
+50mV
14.9
0
0
0
0
0
0
0
特性 21.
0 0
0
0
0
時間(1μs/目盛)
0
0
0
正の過負荷復帰時間
0
10
20
30
特性 24.
8
40
50
60
周波数(Hz)
70
電圧ノイズ密度
REV.C
AD8605/AD8606/AD8608
1800
2.680
VS = 2.7V
2.675
1200
出力電圧(V)
アンプの個数
VS = 2.7V
1600 TA = 25℃
VCM = 0∼2.7V
1400
1000
800
2.670
2.665
VOH @ 1mA 負荷
2.660
600
400
2.655
200
0
−300
−200
特性 25.
−100
0
100
オフセット電圧(μV)
200
2.650
− 40 − 25 − 10
300
入力オフセット電圧の分布
5
特性 28.
20
35
50
65
温度(℃)
80
95
110
125
出力電圧レベル対温度
0.045
300
VS = 2.7V
VS = 2.7V
TA = 25℃
0.040
0.035
100
出力電圧(V)
入力オフセット電圧(μV)
200
0
0.030
VOL @ 1mA 負荷
0.025
0.020
0.015
−100
0.010
−200
0.005
0
0.9
1.8
コモン・モード電圧(V)
0
− 40 − 25 − 10
2.7
5
特性 29.
特性 26. 入力オフセット電圧対コモン・モード電圧
(200個、5つのウェハ・ロット、プロセス・スキューを含む)
20
35
50
65
温度(℃)
80
110
125
出力電圧レベル対温度
100
1k
VS = 2.7V
TA = 25℃
225
VS = 1.35V
RL = 2kΩ
CL = 20pF
ФM = 52.5°
80
60
ゲイン(dB)
100
出力電圧(mV)
95
ソース
10
180
135
40
90
20
45
0
0
フェーズ(度)
−300
0
0
−20
−45
−40
−90
−60
−135
−80
−180
シンク
1
0.1
0.001
特性 27.
REV.C
0.01
0.1
負荷電流(mA)
1
−100
10k
10
電源レールまでの出力電圧対負荷電流
特性 30.
9
100k
1M
周波数(Hz)
10M
−225
100M
オープン・ループ・ゲインおよびフェーズ対周波数
AD8605/AD8606/AD8608
3.0
VS = 2.7V
VS = 2.7V
VIN = 2.6V p−p
TA = 25℃
RL = 2kΩ
AV = 1
2.0
電圧ノイズ(1μV/目盛)
出力(Vp−p)
2.5
1.5
1.0
0.5
0
1k
10k
特性 31.
100k
周波数(Hz)
0
10M
1M
0
クローズド・ループ出力電圧対周波数
0
特性 34.
100
0
0 0
0
0
時間(1s/目盛)
0
0
0
0.1∼10Hz入力電圧ノイズ
0
VS = 1.35V
90
VS = 1.35V
RL = 10kΩ
CL = 200pF
AV = 1
0
80
0
70
電圧(50mV/目盛)
出力インピーダンス(Ω)
0
A V = 100
60
50
A V = 10
40
AV = 1
0
0
0
30
0
20
0
10
0
1k
100k
1M
周波数(Hz)
10k
特性 32.
10M
0
100M
0
出力インピーダンス対周波数
0
0
特性 35.
60
0
0
0
0
時間(200ns/目盛)
0
0
0
0
0
0
小信号過渡応答
0
VS = 2.7V
TA = 25℃
AV = 1
50
VS = 1.35V
RL = 10kΩ
CL = 200pF
AV = 1
0
0
40
電圧(1V/目盛)
小信号オーバシュート(%)
0
−OS
30
+OS
20
0
0
0
0
10
0
0
10
特性 33.
100
容量(pF)
0
1k
小信号オーバシュート対負荷容量
0
0
0
0
特性 36.
10
0
0
0
0
時間(400ns/目盛)
大信号過渡応答
REV.C
AD8605/AD8606/AD8608
出力のフェーズ反転
入力過電圧保護
フェーズ反転は、最大入力コモン・モード電圧を超える入力電圧が印
加されたときに起こるアンプ出力の極性変化として定義されます。
AD8605には保護回路が内蔵されています。ただし、いずれかの
入力に印加される電圧が電源電圧を2.5V以上超える場合には、入
力と直列に外付け抵抗を接続する必要があります。この抵抗の値
は、以下の式で決定できます。
フェーズ反転によってアンプが破損を受ける可能性があり、さら
にフィードバック・ループでシステムのロックアップ状態が発生
する原因にもなります。AD8605は、入力が電源電圧を2V以上超
えたとしても、フェーズ反転を示すことはありません。
0
VS = 2.5V
VIN = 6V p−p
AV = 1
RL = 10kΩ
0
電圧(2V/目盛)
0
(VIN −VS )
(RS + 200 Ω)
AD8605の入力オフセット電流は非常に低い(< 1pA)ので、値の大
きな抵抗を使用できます。入力に10kΩの抵抗では、出力の誤差
電圧は10nV未満になります。10kΩ抵抗のサーマル・ノイズは、
室温で13nV/√Hz未満です。
VOUT
0
THD + ノイズ
VIN
0
≤ 5 mA
全高調波歪みは、スペクトル全域における入力信号(Vrms)と
全高調波(Vrms)の比です。高調波歪みは精密な測定の誤差や、
オーディオ・システムでの不快な可聴音の原因になります。
0
0
AD8605の全高調波歪みは低く抑えられています。図3は、オーデ
ィオ周波数範囲全域におけるAD8605のTHD + Nが0.005%以下、
すなわち−86 dB以下であることを示しています。AD8605の設定
は最悪時とされる正のユニティ・ゲイン、および10kΩの抵抗負
荷を適用しています。
0
00
0
0
0
0
0
0
0
図1.
0 0
0
0
0
0 時間(4μs/目盛)
0
0
0
0
0
0
0
0
フェーズ反転のない特性
最大消費電力
0.1
VSY = 2.5V
AV = 1
BW = 22kHz
THD + N(%)
ICの電力消費に伴ってダイの温度が上昇します。これは、ICの特
性とアプリケーション回路の性能に悪影響を及ぼす可能性があり
ます。
AD8605/AD8606/AD8608の絶対最大ジャンクション温度は150℃
です。この温度を超えると、デバイスが損傷を受けるか破壊され
る恐れがあります。
アンプの最大電力消費は、以下の式に従って計算します。
PDISS =
0.01
0.001
(TJ −TA )
θJ A
ここで、TJ = ジャンクション温度
TA = 周囲温度
θJA = ジャンクションと周囲間の熱抵抗値です。
0.0001
20
1k
周波数(Hz)
100
図3.
図2には、AD8605ファミリに用意されている各種パッケージの最
大電力消費対温度特性を示しています。
10k
20k
THD + N
ソース抵抗を含むトータル・ノイズ
AD8605は入力電流ノイズと入力バイアス電流が低いので、フォ
トダイオードなどのように入力ソース抵抗値の大きな回路用のア
ンプとして最適です。1kΩのソース抵抗値当たりの入力オフセッ
ト電圧の増加は室温では0.5nV未満ですが、85℃時には10nVまで
増加します。
2.0
1.8
SOIC−14
1.6
電力消費(W)
1.4
SOIC−8
1.2
回路のトータル・ノイズ密度は、以下の式から求められます。
1.0
2
SOT23
0.6
MSOP
0.2
0
20
図2.
REV.C
ここで、
enはAD8605の入力電圧ノイズ密度
inはAD8605の入力電流ノイズ密度
Rsは非反転端子におけるソース抵抗値
kはボルツマン定数(1.38×10−23 J/K)
Tはケルビン単位の周囲温度です(T = 273 +℃)
TSSOP
0.4
0
2
en , TOTAL = en + (inR S ) + 4 kTR S
0.8
40
60
温度(℃)
80
100
最大電力消費対温度
11
AD8605/AD8606/AD8608
たとえば、Rs = 10kΩなら、電圧ノイズ密度のトータル値は約
15nV/√Hzになります。
せん。
図6には、スナバー回路出力のオシロスコープの写真を示してい
ます。オーバシュートが70%以上から5%未満に低減されており、
スナバーによってリンギングが除去されています。RsとCsの最
適値は、実験に基づいて決定します。最初に試すのに適切な値を
いくつか、表Iにまとめています。
Rsが3.9kΩよりも小さい場合にはenが支配的になり、enのトータ
ル値はほとんどenに等しくなります。
AD8605の入力電流ノイズは非常に低いので、Rsが6MΩを超えない
限り、そのトータル密度が大きな要素になることはありません。特
定の帯域幅における等価rmsノイズのトータル値は、以下の式で
表されます。
(
E n = en , TOTAL
)
代替技法として、アンプの出力のフィードバック・ループ内部に
1本の直列抵抗を挿入する方法があります。通常は、この抵抗値
を約100Ωとします。この方法ではオーバシュートとリンギング
も低減されますが、最大出力振幅レベルも小さくなります。
BW
0
ここで、BWはHz単位の帯域幅です。
VS = 2.5V
AV = 1
RL = 10kΩ
CL = 1,000pF
0
なお、上記の解析は周波数が100Hz以上の場合に有効であり、周
波数が10kHz以上のときにはノイズが比較的フラットであると仮
定しています。周波数がこれよりも低い場合には、フリッカー・
ノイズ(1/f)を考慮に入れる必要があります。
電圧(100mV/目盛)
0
チャンネル・セパレーション
チャンネル・セパレーション、または逆クロストークは、同一IC
上の1個のアンプ(チャンネル)から別のアンプに与えられる信号
の測定値です。
0
0
0
0
0
0
1MHzまでの周波数に対するAD8606のチャンネル・セパレーショ
ンは−160dBより良好なので、ほとんどのアプリケーションで2
個のアンプによる独立したAC信号の増幅が可能です。
0
0
0
図5.
0
0
0
0
0 0
時間(10μs/目盛)
0
0
スナバーを使用しない場合の容量性負荷の駆動
0
0
−20
0
−40
電圧(100mV/目盛)
チャンネル・セパレーション(dB)
VS = 2.5V
AV = 1
RL = 10kΩ
RS = 90Ω
CL = 1,000pF
CS = 700pF
0
−60
−80
−100
−120
0
0
0
0
−140
0
−160
0
−180
100
図4.
1k
10k
100k
1M
周波数(Hz)
10M
0
0
0
0
100M
図6.
0
0
0
0 0
時間(10μs/目盛)
0
0
スナバーを使用した場合の容量性負荷の駆動
チャンネル・セパレーション対周波数
V−
容量性負荷の駆動
AD8605は、発振を起こすことなく大きな容量性負荷を駆動する
能力を備えています。
4
2
200mV
図5には、200mVの入力信号に応答するAD8606の出力を示してい
ます。このケースでは、アンプは安定性には最悪とされる正のユ
ニティ・ゲイン設定になっており、出力で1,000pFの負荷を駆動
しています。これよりも大きな容量性負荷をユニティ・ゲイン設
定で駆動するには、回路の追加が必要になる場合があります。
VIN
3
AD8605
1
RS
8
RL
CL
CS
V+
図7.
スナバー・ネットワーク構成
表 I. 容量性負荷の駆動の最適値
図7に示すスナバー回路は、信号のオーバシュートを最小限に抑
え、安定性を維持するのに役立ちます。この回路は、大きな容量
性負荷によって誘導される帯域幅の損失を回復させることはでき
ませんが、オーバシュートとリンギングを大幅に低減します。こ
の方法では、アンプの最大出力レベルが小さくなることはありま
12
CL(pF)
RS (Ω)
CS (pF)
500
1,000
2,000
100
70
60
1,000
1,000
800
REV.C
AD8605/AD8606/AD8608
光感受性
AD8605ACB(MicroCSPパッケージのオプション)は、シリコン・
ダイの製造後に金属間絶縁膜処理を施して、チップのアクティブ
面にハンダ付けのバンプが接続されています。このパッケージ・
タイプでは、ダイが周辺光にさらされ、光電効果を受けます。標
準のプリント基板にAD8605ACBを取り付けたときの光感受性の分
析では、パッケージが直接強い光に照らされると、入力バイアス
電流(IB)のパラメータのみが影響を受けることが明らかになって
います。電気的性能の劣化は、弱い周辺光(0.1mW/cm2)では生じ
ません。図8に、波長および入射光の強度が増すとIBが増加する様
子を示します。I Bは、光度が3mW/ cm 2、波長が850nmのときに
4500pAのレベルに達します。しかし、ほとんどのアプリケーショ
ンで図8に示す光度は一般的ではありません。たとえ直射日光の光
度が50mW/ cm2でも、オフィスの周辺光は0.1mW/ cm2程度でしかな
いのがふつうです。
MicroCSPのアセンブリで考慮すべき事項
MicroCSP PCBのアセンブリおよび信頼性の詳細については、ADI
のウェブサイトwww.analog.com上にあるADIアプリケーション・ノ
ート「AN-617」を参照してください。
I-V変換アプリケーション
フォトダイオード用プリアンプとしてのアプリケーション
AD8605はオフセット電圧と入力電流が低いので、フォトダイオー
ド・アプリケーションに最適です。さらに、電圧および電流ノイ
ズも低いので、高感度アプリケーション回路用としても最適です。
CF
10pF
RF
10MΩ
フォトダイオード
MicroCSPパッケージは、ダイのバンプ面をプリント基板側に向け
て取り付けると、プリント基板表面の反射光がシリコン回路のア
クティブ面に入射し、その結果、IBが増加します。AD8605ACBの
裏面(基板)を照らしても、性能劣化は起こりません。AD8605
ACBは特に、波長が近赤外線レンジ(NIR、700∼1000nm)のとき
の入射光に敏感に反応します。この波長の光子は、可視帯(400か
ら700nm)や近紫外線帯(NUV、200∼400nm)の光子に比べ、波
長が長くエネルギーが低いため、アクティブ・シリコンの奥深く
透過します。波長が1100nmより大きい入射光はAD8605ACBに対し
光電効果がありません。シリコンがこの範囲の波長を通すからで
す。通常光源のスペクトル・レンジはさまざまです。日光のスペ
クトル・レンジは広く、可視帯にピーク強度がありますが、NUV
帯とNIR帯で減少します。蛍光灯は可視帯に大きなピークがありま
すが、NUV帯またはNIR帯にはありません。
RD
図9.
ID
VOS
CD
50pF
AD8605
VOUT
フォトダイオード用プリアンプの等価回路
アンプの入力バイアス電流が起因して、R Fの値に比例する誤差
項が生じます。
オフセット電圧によって、ダイオードのシャント抵抗値R Dから
ダーク電流が誘導されます。これらの誤差項はアンプの出力でま
とめられ、その誤差電圧は以下の式で表されます。
E O =VO S 1 +
RF
+ RF I B
RD
一般的にRFはRDよりかなり小さく、RF/RDは無視できます。
周辺光の影響を低下させるために製品レベルでさまざまな取り組
みが実施されています。たとえば、ダイのアクティブ面(バンプ
面)の高感度な回路部を保護するために、アンダー・バンプ・メ
タル(UBM)が設計されています。しかし、アプリケーションで
AD8605ACBの光の感受性の問題に直面した場合、MicroCSPのバン
プ面を不透明材料でシールドすればこの影響を除去できるはずで
す。フリップ・チップ・アンダーフィル技術を採用したシリカ充
填液体エポキシなどの材料を使用すれば、シールドすることがで
きます。
室温におけるAD8605の入力バイアス電流は0.2pA、オフセット電
圧は100μVです。RDの代表値は1GΩ程度です。
図9の回路の場合、出力誤差電圧は室温では約100μVですが、
85℃時には約1mVまで増加します。
達成可能な最大信号帯域幅は、以下の式から求められます。
fMAX =
5000
ft
2πR F C T
ここで、ftはアンプのユニティ・ゲイン周波数です。
入力バイアス電流(pA)
4500
4000
オーディオおよびPDAアプリケーション
AD8605は歪み率が低く、ダイナミックレンジが広いので、マイ
クロフォンの信号の増幅やライン出力のバッファを含むオーディ
オおよびPDAアプリケーション用に最適です。
3mW/cm 2
3500
3000
2500
ヘッドフォン/ライン出力の増幅用の代表的なアプリケーション
回路を、図10に示します。
2mW/cm 2
2000
1500
入力電圧を電源の1/2にバイアスするのに、R1とR2を使用していま
す。これにより、信号帯域幅の範囲が最大化されます。C1とC2を
使用して、入力信号のAC結合を行っています。C1とR2は、コーナ
ー周波数が1/2πR1C1のハイパス・フィルタを形成します。
1000
1mW/cm 2
500
0
350
450
550
650
波長(nm)
750
850
AD8605はその高出力電流によって、大きな抵抗性負荷を駆動す
ることが可能です。
図8. 強度と波長を変化させたときの直接照明に対す
るAD8605ACBの入力バイアス電流の応答
図10の回路は、16Wのヘッドフォンを駆動するのに試されました。
THD + Nは、オーディオ範囲の全域で約−60dBに維持されてい
ます。
REV.C
13
AD8605/AD8606/AD8608
5V
R
R
R
VREF
C1
1μF
R1
10kΩ
CF
RF
8
3
R2
V1
500mV 10kΩ
1/2
AD8606
C3
100μF
R4
20Ω
R2
R2
R2
V−
VOS
1
R3 ヘッドフォン
1kΩ
2
4
AD8605
V+
5V
図12. AD8605を出力バッファとして使用したDAC8143の簡略化回路
C2
1μF
8
5
V2
500mV
1/2
AD8606
C4
100μF
7
R5
1kΩ
6
4
図10.
DAC8143の出力電流は、フィードバック抵抗によって電圧に変
換されます。DAC出力の等価抵抗値は、出力容量と同様に入力
コードに応じて変動します。
R6
20Ω
DACの性能を最適化する目的で、AD8605のフィードバック・ル
ープにコンデンサを挿入し、DACの出力容量によって生成され
る極からアンプを補償しています。C Fの標準的な値は10∼30pF
の範囲ですが、ベストな周波数応答性を得るように調整すること
ができます。オペアンプのトータル出力誤差は、以下の式から計
算できます。
単電源のヘッドフォン/スピーカ・アンプ
計装用アンプ
AD8605はオフセット電圧とノイズが低いので、計装アプリケー
ションに最適なアンプです。
E O = VO S 1 +
高精度回路ではコモン・モード除去比を改善するために、差動ア
ンプが幅広く利用されています。
RF
Req
ここで、ReqはDACの出力等価抵抗値です。上述のようにReqは
コードに依存し、入力に応じて変動します。Reqの代表値は15k
Ωです。10kΩのフィードバック抵抗を選択すると、誤差は200μ
V以下に抑えられます。
簡単な構成の差動アンプを図10に示します。この回路のCMRRの
対周波数特性をプロットし、図11にユニティ・ゲイン設定の場合
とゲイン10の場合のコモン・モード除去比を示します。
図13に、DAC出力のデュアル段バッファとしてAD8606を使用し
た例を示しています。最初の段はバッファとして使用されます。
コンデンサC1とReqによってローパス・フィルタが形成され、フ
ェーズの進みにより周波数応答性が補償されます。AD8606の第2
段は、バッファの出力で電圧ゲインを設定するために使用されま
す。
(R4/R3) = (R2/R1)に設定し、0.01%の許容誤差を選択すると、
74dBのCMRRが達成され、出力のゲイン誤差が最小限に抑えら
れます。
120
両方の段の正入力ピンをグラウンド接続することで、コモン・モ
ード出力電圧に起因する誤差が低減されます。R1、R2、R3を
0.01%以内にマッチングするように選択すると、74dBのCMRRが
確保され、さらに回路内のゲイン誤差は最小限に維持されます。
VSY = −2.5V
A V = 10
100
AV = 1
CMRR (dB)
80
60
RCS
15V
R2
20kΩ
C1
33pF
40
VDD
RFB
R1
10kΩ
OUT1
20
VIN
0
100
R3
20kΩ
RP
VREF
AGND
1/2
AD8606
DB11
1k
図11.
10k
100k
周波数(Hz)
1M
10M
AD7545
差動アンプのCMRR対周波数
図13.
VOUT
1/2
AD8606
R4
5kΩ
10%
バイポーラ動作
D/A変換
入力バイアス電流とオフセット電圧が低いAD8605は、電流出力
DACの出力バッファアンプに最適です。
12ビットDACの出力にAD8605を接続するときの代表的な回路構
成を、図12に示します。
14
REV.C
AD8605/AD8606/AD8608
外形寸法
8ピン標準スモールアウトライン・パッケージ[SOIC]
(R-8) ナロー幅
5ピン・スモールアウトライン・トランジスタ・パッケージ[SOT-23]
(RT-5)
寸法単位:mm
寸法単位:mm(インチ)
2.90
BSC
5.00 (0.1968)
4.80 (0.1890)
5
4
4.00 (0.1574)
3.80 (0.1497)
2.80 BSC
1.60 BSC
1
2
1
4
6.20 (0.2440)
5.80 (0.2284)
1.95
BSC
1.75 (0.0688)
1.35 (0.0532)
0.25 (0.0098)
0.10 (0.0040)
0.22
0.08
1.45 MAX
0.50
0.30
0.50 (0.0196)
× 45°
0.25 (0.0099)
1.27 (0.0500)
BSC
0.95 BSC
0.15 MAX
5
3
1番ピン
1.30
1.15
0.90
8
10°
5°
0°
実装面
8°
0.25 (0.0098) 0° 1.27 (0.0500)
0.40 (0.0157)
0.17 (0.0067)
0.51 (0.0201)
0.31 (0.0122)
実装面
寸法管理はミリメータです。括弧内のインチ寸法は、参考目的に
ミリメートル値を丸め処理してあるため、設計目的には適しません。
0.60
0.45
0.30
JEDEC規格MS-012AAに適合
JEDEC規格MO-178AAに適合
14ピン標準スモールアウトライン・パッケージ[SOIC]
(R-14) ナロー幅
14ピン薄型シュリンク・スモールアウトライン・パッケージ[TSSOP]
(RU-14)
寸法単位:mm(インチ)
寸法単位:mm
5.10
5.00
4.90
8.75 (0.3445)
8.55 (0.3366)
4.00 (0.1575)
3.80 (0.1496)
1番ピン
共平面性
0.25 (0.0098)
0.10 (0.0039)
14
8
1
7
1.27 (0.0500)
BSC
1.75 (0.0689)
1.35 (0.0531)
0.51 (0.0201)
0.31 (0.0122)
6.20 (0.2441)
5.80 (0.2283)
14
4.50
4.40
4.30
0.50 (0.0197)
× 45°
0.25 (0.0098)
6.40
BSC
1
7
1番ピン
8°
0.25 (0.0098) 0°1.27 (0.0500)
0.40 (0.0157)
0.17 (0.0067)
実装面
8
0.65
BSC
1.05
1.00
0.80
寸法管理はミリメータです。括弧内のインチ寸法は、参考目的に
ミリメートル値を丸め処理してあるため、設計目的には適しません。
0.20
0.09
1.20
MAX
0.15
0.05
0.30
0.19
JEDEC規格MS-012ABに適合
実装面
共平面性
0.75
0.60
0.45
8°
0°
JEDEC規格MO-153AB-1に適合
5バンプ2×1×2アレイMicroCSP[WLCSP]
(CB-5)
8ピン・ミニSOICパッケージ[MSOP]
(RM-8)
寸法単位:mm
寸法単位:mm
3.00
BSC
8
0.94
0.90
0.86
0.50 REF
0.37
0.36
0.35
0.20
実装面
5
4.90
BSC
3.00
BSC
1
一番ピン
識別マーク
4
1番ピン
0.87
0.23
0.18
0.14
1.33
1.29
1.25
0.65 BSC
0.21
1.10 MAX
0.15
0.00
上面図
共平面性
0.10
0.38
0.22
0.23
0.08
実装面
8°
0°
(バンプ面下)
0.80
0.60
0.40
JEDEC規格MO-187AAに適合
REV.C
0.50
15
0.17
0.14
0.12
0.50
底面図
PRINTED IN JAPAN
TDS12/2003/500
AD8605/AD8606/AD8608
このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。
16
REV.C