日本語版

14ビット、80MSPSの
A/Dコンバータ
AD6645
41MSPS)、AD6640(12ビット、65MSPS、IFサンプリング)
、
AD6644(14ビット、40/65MSPS)に続く広帯域ADCファミ
リーの第4世代です。
AD6645はマルチチャンネルのマルチモード・レシーバ用に
設計された、アナログ・デバイスのSoftCell TM トランシー
バ・チップセット・デバイスです。AD6645は、第2ナイキ
スト帯域まで100dBマルチトーン・スプリアスフリー・ダイ
ナミックレンジ(SFDR)を維持しています。この優れた性
能は、一般にADCによって制約を受けるマルチモード・デ
ジタル・レシーバ(ソフトウェア・ラジオ)の課題を解消
します。AD6645のノイズ性能は極めて優れており、第1ナ
イキスト帯域でのS/N比は74.5dB(typ)です。
AD6645はアナログ・デバイセズの高速相補型バイポーラ・
プロセス(XFCB)で製造されており、技術革新的なマルチ
パス回路アーキテクチャを採用しています。熱特性改良型
52ピンPowerQuad 4 ®パッケージ(LQFP_ED)を採用し、
−40∼+85℃の温度範囲で仕様規定されています。
特長
80MSPSのサンプル・レートを保証
80MSPS、fIN=15MHzでS/N比=75dB
80MSPS、fIN=200MHzでS/N比=72dB
80MSPS、fIN=70MHzでSFDR=89dBc
マルチトーンSFDR:100dB
200MHzまでのIFサンプリング
サンプリング・ジッター:0.1ps
消費電力:1.5W
差動アナログ入力
AD6644とピン・コンパチブル
2の補数デジタル出力フォーマット
3.3V CMOS互換
出力ラッチ用のDataReady
アプリケーション
マルチチャンネル、マルチモード・レシーバ
基地局のインフラストラクチャ
IS-136、CDMA、GSM、WCDMA用アンプ
シングル・チャンネル・デジタル・レシーバ
アンテナ・アレイ処理
通信用計測器
レーダー、赤外線画像
計装機器
製品のハイライト
1. IFサンプリング
AD6645は入力周波数200MHzまで優れたAC性能を維持し
ています。マルチキャリアの第3世代広帯域セルラーIFサ
ンプリング・レシーバ向けに最適です。
2. ピン・コンパチブル
このADCは、14ビット40/65MSPSADCのAD6644と同じ専
有面積とピン配置を持っています。
3. SFDR性能およびオーバーサンプリング
マルチトーンSFDR性能が-100dBcと優れているため、ハ
イエンドRF部品を削減し、AD6620やAD6624/24Aなどの
受信信号プロセッサの使用が可能になります。
概要
AD6645は高速高性能のモノリシック14ビットA/Dコンバー
タです。トラック・アンド・ホールド(T/H)やリファレン
ス電圧など、必要なすべての機能を内蔵することにより、
完全な変換ソリューションを提供します。AD6645はCMOS
互換デジタル出力を提供します。AD9042(12ビット、
機能ブロック図
AV CC
DVCC
AD6645
AIN
AIN
A1
TH1
TH2
A2
ADC1
VREF
TH3
TH4
DAC1
TH5
ADC2
ENCODE
6
DAC2
2.4V
5
ENCODE
ADC3
5
内部
タイミング
GND
デジタル誤差修正ロジック
DMID
OVR
DRY
D13
MSB
D12
D11
D10
D9
D8
D7
D6
D5
D4
D3
D2
D1
D0
LSB
SoftCellはAnalog Devices, Inc.の商標です。
アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、そ
PowerQuad 4はAmkor Technology, Inc.の登録商標です。
の情報の利用または利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権利の侵害
に関して、当社はいっさいの責任を負いません。さらに、アナログ・デバイセズ社の特
許または特許の権利の使用を許諾するものでもありません。
REV.0
アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03
(5402)8200 〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06(6350)6868(代) 〒532-0003
新大阪第二森ビル
AD6645−仕様
DC特性(特に指定のない限り、AVCC=5V、DVCC=3.3V;TMIN=−40℃、TMAX=+85℃)
パラメータ
分解能
精度
ノー・ミスコード
オフセット誤差
ゲイン誤差
微分非直線性(DNL)
積分非直線性(INL)
温度ドリフト
オフセット誤差
ゲイン誤差
電源変動除去比(PSRR)
リファレンス出力(VREF)1
アナログ入力(AIN、AIN)
差動入力電圧範囲
差動入力抵抗
差動入力容量
電源
電源電圧
AVCC
DVCC
電源電流
I AVCC(AVCC=5.0V)
I DVCC(DVCC=3.3V)
立ち上がり時間2
AVCC
消費電力
温度
テスト・レベル
Min
AD6645ASQ-80
Typ
Max
14
ビット
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
II
II
II
II
V
全範囲
全範囲
25℃
全範囲
V
V
V
V
1.5
48
±1.0
2.4
ppm/℃
ppm/℃
mV/V
V
全範囲
全範囲
25℃
V
V
V
2.2
1
1.5
V p-p
kΩ
pF
全範囲
全範囲
II
II
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
−10
−10
−1.0
4.75
3.0
保証
+1.2
0
±0.25
±0.5
単位
+10
+10
+1.5
LSB
mV
% FS
LSB
5.0
3.3
5.25
3.6
V
V
II
II
275
32
320
45
mA
mA
IV
II
1.5
TBD
1.75
ms
W
注
1 VREFは、DC結合アナログ入力が必要な場合にAD8138のような差動アンプのコモン・モード・オフセットを設定するために用意されています。それ以外の回路機能を駆動する場合には、VREFにはバッ
ファが必要です。
2 直線的な立ち上がり特性を持つDC電源に対して規定。45ms以下の直線的な立ち上がり時間を持つDC電源の使用を推奨します。
仕様は予告なく変更されることがあります。
デジタル特性(特に指定のない限り、AVCC=5V、DVCC=3.3V;TMIN=−40℃、TMAX=+85℃)
パラメータ(条件)
ENCODE入力(ENC、ENC)
差動入力電圧1
差動入力抵抗
差動入力容量
ロジック出力(D13∼D0、DRY、OVR2)
ロジック互換性
ロジック“1”の電圧(DVCC=3.3V)3
ロジック“0”の電圧(DVCC=3.3V)3
出力コーディング
DMID
温度
テスト・レベル
Min
全範囲
25℃
25℃
IV
V
V
0.4
全範囲
全範囲
II
II
2.85
全範囲
V
AD6645ASQ-80
Typ
Max
V p-p
kΩ
pF
10
2.5
CMOS
DVCC−0.2
0.2
2の補数
DVCC/2
単位
0.5
V
V
V
注
1 すべてのAC仕様は、ENCODEとENCODEを差動で駆動してテストしています。
2 範囲外ビットは、温度範囲25∼85℃で仕様規定しています。
3 デジタル出力ロジック・レベル: DVCC=3.3V、CLOAD=10pF。容量負荷が10pFより大きい場合、性能が低下します。
仕様は予告なく変更されることがあります。
2
REV.0
AD6645
AC仕様(特に指定のない限り、AVCC=5V、DVCC=3.3V;ENCODEおよびENCODE=80MSPS;TMIN=−40℃、TMAX=+85℃)
パラメータ(条件)
S/N比
アナログ入力
−1dBFSのとき
15.5MHz
30.5MHz
70.0MHz
150.0MHz
200.0MHz
SINAD
アナログ入力
−1dBFSのとき
315.5MHz
30.5MHz
70.0MHz
150.0MHz
200.0MHz
最悪高調波(2次または3次)
アナログ入力
15.5MHz
−1dBFSのとき
30.5MHz
70.0MHz
150.0MHz
200.0MHz
最悪高調波(4次以上)
アナログ入力
15.5MHz
−1dBFSのとき
30.5MHz
70.0MHz
150.0MHz
200.0MHz
ツートーンSFDR
30.5MHz2、3
55.0MHz2、4
ツートーンIMD除去3、4
−7dBFSでのF1、F2
アナログ入力帯域幅
温度
テスト・レベル
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
V
II
II
V
V
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
V
II
V
V
V
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
V
II
V
V
V
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
V
II
V
V
V
V
V
25℃
25℃
V
V
Min
72.5
72.0
72.5
85.0
85.0
AD6645ASQ-80
Typ
Max
単位
75.0
74.5
73.5
73.0
72.0
dB
dB
dB
dB
dB
75.0
74.5
73.0
68.5
62.5
dB
dB
dB
dB
dB
93.0
93.0
89.0
70.0
63.5
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
96.0
95.0
90.0
90.0
88.0
100
100
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBFS
dBFS
90
270
dBc
MHz
注
1
2
3
4
すべてのAC仕様は、ENCODEとENCODEを差動で駆動してテストしています。
アナログ入力信号電力は−10∼−100dBFS間で掃引。
F1=30.5MHz、F2=31.5MHz.
F1=55.25MHz、F2=56.25MHz.
仕様は予告なく変更されることがあります。
スイッチング仕様(特に指定のない限り、AVCC=5V、DVCC=3.3V;ENCODEおよびENCODE=80MSPS;TMIN=−40℃、TMAX=+85℃)
パラメータ(条件)
温度
テスト・レベル
Min
最大変換レート
最小変換レート
ENCODEのハイレベル・パルス幅(tENCH)*
ENCODEのローレベル・パルス幅(tENCL)*
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
II
IV
IV
IV
80
30
5.625
5.625
*いくつかのタイミング・パラメータは、tENCLとtENCHの関数になっています。
仕様は予告なく変更されることがあります。
REV.0
AD6645ASQ-80
Typ
Max
3
単位
MSPS
MSPS
ns
ns
AD6645
スイッチング仕様(続き)
(特に指定のない限り、AVCC=5V、DVCC=3.3V;ENCODEおよびENCODE=80MSPS;
TMIN=−40℃、TMAX=+85℃、CLOAD=10pF)
パラメータ(条件)
ENCODE入力パラメータ1
ENCODE周期1 @ 80MSPS
ENCODEのハイレベル・パルス幅2 @ 80MSPS
ENCODEのローレベル・パルス幅@ 80MSPS
ENCODE/DataReady
ENCODEの立ち上がりからDataReadyの立ち下がりまで
ENCODEの立ち上がりからDataReadyの立ち上がりまで
@ 80MSPS(50%デューティ・サイクル)
ENCODE/DATA(D13:0)、OVR
ENCからDATAの立ち下がりまで
ENCからDATAの立ち上がりまで
ENCODEからDATAまでの遅延(ホールド・タイム)3
ENCODEからDATAまでの遅延(セットアップ・タイム)4
ENCODE=80MSPS(50%デューティ・サイクル)
DataReady(DRY5)/DATA、OVR
DataReadyからDATAまでの遅延(ホールド・タイム)2
ENCODE=80MSPS(50%デューティ・サイクル)
DataReadyからDATAまでの遅延(セットアップ・タイム)2
ENCODE=80MSPS(50%デューティ・サイクル)
アパーチャ遅延
アパーチャ不確定性(ジッター)
名前
温度
テスト・
レベル
tENC
tENCH
tENCL
全範囲
全範囲
全範囲
V
V
V
tDR
tE_DR
全範囲
全範囲
全範囲
V
V
V
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
V
V
V
V
V
全範囲
V
tE_FL
tE_RL
tH_E
tS_E
tH_DR
AD6645ASQ-80
Typ
Max
Min
12.5
6.25
6.25
1.0
2.0
tENCH+tDR
8.3
7.3
2.4
1.4
1.4
4.7
3.0
3.0
tENC−tE_FL
7.6
5.3
注6
7.2
注6
3.6
−500
0.1
6.6
tS_DR
全範囲
V
2.1
25℃
25℃
tA
tJ
V
V
単位
ns
ns
ns
3.1
9.4
7.0
4.7
4.7
10.0
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
ns
7.9
ns
5.1
ps
ps rms
注
1 いくつかのタイミング・パラメータは、tENCとtENCHの関数になっています。
2 tH_DRとtS_DRのデューティ・サイクル変化を補償するときは、次式を使います。
新しいtH_DR=(tH_DR−%変化(tENCH)
)
新しいtS_DR=(tS_DR−%変化(tENCH)
)
3 ENCODEからDATAまでの遅延(ホールド・タイム)は、A/Dコンバータの絶対最小伝搬遅延です(tE_RL=tH_E)
。
4 ENCODEからDATAまでの遅延(セットアップ・タイム)は、80MSPSを基準として計算したものです(50%デューティ・サイクル)
。与えられたENCODEに対してtS_Eを計算するときは、次式を使います。
新しいtS_E=tENC(NEW)−tENC+tS_E
(すなわち、40MSPSに対して新しいtS_E(TYP)=25×10−9−15.38×10−9+9.8×10−9=19.4×10−9)
5 DRYはエンコード・クロックを反転して遅延させたものです。クロックのデューティ・サイクルが変化すると、対応してDRYのデューティ・サイクルも変化します。
6 DataReadyからDATAまでの遅延(tH_DRおよびtS_DR)は、80MSPS(50%デューティ・サイクル)を基準にして計算したもので、tENCとデューティ・サイクルに依存します。与えられたENCODEに対して
tS_DRを計算するときは、次式を使います。
新しいtH_DR=tENC(NEW)/2−tENCH+tH_DR
(すなわち、40MSPSに対して新しいtH_DR(TYP)=12.5×10−9−6.25×10−9+7.2×10-9=13.45×10−9)
新しいtS_DR=tENC(NEW)/2−tENCH+tS_DR
(すなわち、40MSPSに対して新tS_DR(TYP)=12.5×10−9−6.25×10−9+3.6×10−9=9.85×10−9)
。
仕様は予告なく変更されることがあります。
tA
N+3
N
AIN
N+1
N+2
t ENCH
t ENC
ENC, ENC
t E_RL
D[13:0], OVR
N
t ENCL
N+1
N+4
N+2
t E_FL
N+3
t E_DR
N−3
N−1
N−2
t S_DR
DRY
N+4
t S_E
t H_E
N
t H_DR
t DR
図1
タイミング図
4
REV.0
AD6645
絶対最大定格*
パラメータ
電気的特性
AVCC電圧
DVCC電圧
アナログ入力電圧
アナログ入力電流
デジタル入力電圧
デジタル出力電流.
環境特性
動作範囲(周囲)
最大接合温度
ピン温度(ハンダ処理、10秒)
保管温度範囲(周囲)
Min
Max
単位
0
0
0
7
7
AVCC
25
AVCC
4
V
V
V
mA
V
mA
+85
150
300
+150
℃
℃
℃
℃
0
−40
−65
* 上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えると、デバイスに永久破壊をもたらすことがあります。この定格は、デバイスの単
なるストレスの度合いであり、基本的な動作あるいは動作の項に示す条件において、この定格は考慮されていません。デバイス
を長期間絶対最大定格条件に置くと、デバイスの信頼度に影響を与えます。
熱特性
52ピンPowerQuad 4‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥LQFP_ED
θJA=23℃/W ‥‥‥‥スラグのハンダ付けあり、自然空冷
θJA=17℃/W ‥スラグのハンダ付けあり、200LFPMの流速
θJA=30℃/W ‥‥‥‥スラグのハンダ付けなし、自然空冷
θJA=24℃/W ‥スラグのハンダ付けなし、200LFPMの流速
θJC=2℃/W ‥‥‥‥‥‥パッケージ底部(ヒートスラグ)
代表的な4層JEDECボードを水平に配置
テスト・レベルの説明
テスト・レベル
I. 100%の出荷テストを実施。
II. 25℃で100%の出荷テスト、さらに設計および仕様限界
温度でのキャラクタライゼーションにより保証。
III. サンプル・テストのみを実施。
IV. パラメータは、設計およびキャラクタライゼーション・
テストにより保証。
V. パラメータは、typ値のみ。
オーダー・ガイド
モデル
温度範囲
パッケージ
パッケージ・オプション
AD6645ASQ-80
AD6645/PCB
−40∼+85℃(周辺)
25℃
52ピンPowerQuad 4(LQFP_ED)
評価ボード
SQ-52
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、
検知されることなく放電されることがあります。本製品には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネル
ギーの静電放電を受けたデバイスには回復不可能な損傷が発生することがあります。このため、性能低下や機能喪
失を回避するために、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。
REV.0
5
WARNING!
ESD SENSITIVE DEVICE
AD6645
D5
D4
D6
DVCC
GND
D7
D9
D8
D11
D10
D12
DRY
D13 (MSB)
ピン配置
52 51 50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40
39 D3
DVCC 1
GND 2
ピン1目印
38 D2
37 D1
VREF 3
GND 4
ENC 5
36 D0 (LSB)
35 DMID
ENC 6
AD6645
34 GND
GND 7
上面図
(縮尺は異なります)
33 DVCC
32 OVR
AV CC 8
AV CC 9
31 DNC
GND 10
AIN 11
30 AV
CC
29 GND
AIN 12
GND 13
28 AV
CC
27 GND
GND
AV CC
GND
C2
C1
GND
AV CC
GND
GND
AV CC
GND
AV CC
AV CC
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
DNC=接続しないこと
ピン機能の説明
ピン番号
記号
機能
1、33、43
2、4、7、10、13、
15、17、19、21、
23、25、27、29、
34、42
3
DVCC
GND
3.3V電源(デジタル)出力ステージ専用
グラウンド
VREF
5
6
8、9、14、16、18、
22、26、28、30
11
12
20
24
31
32
35
36
37∼41、44∼50
51
52
ENC
ENC
AVCC
2.4Vリファレンス電圧。0.1μFのマイクロウェーブ・チップ・コンデンサを使ってグラウ
ンドへバイパス
ENCODE入力。立ち上がりエッジで変換
ENCの反転、差動入力
5Vアナログ電源
AIN
AIN
C1
C2
DNC
OVR*
DMID
D0(LSB)
D1∼D5、D6∼D12
D13(MSB)
DRY
アナログ入力
AINの反転、差動アナログ入力
内部リファレンス電圧。0.1μFのチップ・コンデンサを使ってグラウンドへバイパス
内部リファレンス電圧。0.1μFのチップ・コンデンサを使ってグラウンドへバイパス
このピンは接続しないでください
範囲外ビット。ハイレベル(ロジック出力)はアナログ入力が±FSを超えたことを表示します
出力電圧の中央ポイント。ほぼ(DVCC)/2の値
デジタル出力ビット(LSB)
、2の補数
デジタル出力ビット(2の補数)
デジタル出力ビット(MSB)
、2の補数
DataReady出力
*範囲外ビットは、温度範囲25∼85℃で仕様規定しています。
6
REV.0
AD6645
仕様の定義
アナログ帯域幅
基本周波数(FFT解析により決定)の電力スペクトルが3dB
低下するアナログ入力周波数。
最小変換レート
保証規定値より最小周波数のアナログ信号のS/N比が3dB低
下するENCODEレートをいいます。
最大変換レート
パラメータ・テストが実施されるENCODEレート。
アパーチャ遅延
ENCODEコマンドの立ち上がりエッジの50%ポイントとア
ナログ入力がサンプルされるタイミングとの間の遅延。
ノイズ(ADC内の任意の範囲)
アパーチャ不確定性(ジッター)
アパーチャ遅延のサンプル間における変化。
VNOISE = ||
Z ×0.001×10
FS dBm − SNRdBc − Signal dBFS
10
ここで、Zは入力インピーダンス、FSは注目する周波数に対
するデバイスのフルスケール、SNR(S/N比)は特定の入力
レベルに対する値、Signal(信号)はdBで表したフルスケー
ルより小さいADC内の信号レベル。この値には、熱ノイズ
と量子化ノイズが含まれます。
差動アナログ入力抵抗、差動アナログ入力容量、差動アナ
ログ入力インピーダンス
各アナログ入力ポートで測定される実抵抗と合成抵抗。抵
抗値は静的に測定。容量および差動入力インピーダンスは
ネットワーク・アナライザを使って測定。
出力伝搬遅延
差動のENCODEとENCODEの交叉点と、全出力データ・ビ
ットが有効ロジック・レベルになるタイミングとの間の遅
延をいいます。
差動アナログ入力電圧範囲
コンバータに入力したときにフルスケール応答を発生する
ピークtoピーク差動電圧。ピーク差動電圧は、あるピンの
電圧から、そのピンと180度位相がずれている他のピンの電
圧を減算することにより求めることができます。ピークto
ピーク差動は、ピーク値を測定し、さらに入力位相を180度
回転してピーク値を再度測定します。次に両ピーク測定値
から差を計算します。.
電源変動除去比
入力オフセット電圧変化の電源電圧変動に対する比をいい
ます。
電源の立ち上がり時間
DC電源が投入されたときから電源がADCの最小規定動作電
圧に到達するまでの時間。DCレベルは、ADCの電源ピンで
測定します。
微分非直線性
理論1 LSBステップと実際のコード幅との差。
ENCODEパルス幅/デューティ・サイクル
ハイレベル・パルス幅は、定格性能を達成するために、
ENCODEパルスがロジック“1”状態を維持する必要がある
最小時間幅です。ローレベル・パルス幅は、ENCODEパル
スがローレベル状態を維持する必要がある最小時間幅です。
t ENCHの変化によるタイミング変化の説明を参照してくださ
い。与えられたクロック・レートに対して、これらの仕様
は許容できるENCODEのデューティ・サイクルを定めま
す。
S/N+歪み比(SINAD)
rms信号振幅値(フルスケールの下1dBに設定)の、DC以外
の全高調波成分スペクトルの和のrms値に対する比をいいま
す。
S/N比(高調波なし)(SNR)
rms信号振幅値(フルスケールの下1dBに設定)の、DCおよ
び5次までの高調波を除く全高調波成分スペクトルの和の
rms値に対する比をいいます。
フルスケール入力電力
dBmで表します。次式で計算します。
スプリアスフリー・ダイナミックレンジ(SFDR)
ピーク高調波成分のrms値に対する、信号振幅rms値の比を
いいます。ピーク・スプリアス成分は、ある高調波である
場合とそうでない場合があります。dBc(信号レベルを小さ
くした場合の劣化)またはdBFS(コンバータのフルスケー
ルに換算)で表されることがあります。
V 2 Full Scale rms
Z Input
||
PowerFull Scale = 10 log
0 . 001
高調波歪み、2次
2次高調波成分のrms値に対する、信号振幅rms値の比でdBc
で表します。
ツー・トーン間相互変調歪み除去比
いずれかの入力周波rms値の、最悪3次相互変調積rms値に対
する比。
高調波歪み、3次
3次高調波成分のrms値に対する、信号振幅rms値の比でdBc
で表します。
ツー・トーンSFDR
いずれかの入力周波のrms値の、ピーク・スプリアス成分の
rms値に対する比。ピーク・スプリアス成分は、IMD積であ
る場合とそうでない場合があります。dBc(信号レベルを小
さくした場合の劣化)またはdBFS(コンバータのフルスケ
ールに換算)で表されることがあります。
積分非直線性
最小二乗近似による“最適直線”を使って、1 LSB以下の単
位で表した基準直線からの、伝達関数の偏差をいいます。
その他の最悪スプリアス
2次および3次高調波を除く最悪高調波成分のrms値に対す
る、信号振幅rms値の比で、dBcで表します。
REV.0
7
AD6645
等価回路
DVCC
VCH AV CC
AIN
電流ミラー
T/H
BUF
500Ω
VCL
VREF
BUF
VCH AV CC
500Ω
DVCC
T/H
BUF
AIN
図2
D0−D13,
OVR, DRY
VREF
VCL
アナログ入力ステージ
負荷
AV CC
AV CC
AV CC
AV CC
10kΩ
10kΩ
ENC
電流ミラー
ENC
10kΩ
10kΩ
図5
デジタル出力ステージ
AV CC
AV CC
負荷
2.4V
図3
VREF
ENCODE入力
AV CC
100μA
図6
VREF
2.4Vリファレンス
AV CC
DVCC
AV CC
10kΩ
DMID
電流ミラー
10kΩ
C1, C2
図4
補償ピン、C1またはC2
図7
8
DMIDリファレンス
REV.0
代表的な性能特性−AD6645
0
0
ENCODE = 80MSPS
AIN = 2.2MHz @ −1dBFS
SNR = 75.0dB
SFDR = 93.0dBc
−10
−20
−30
−30
−40
−40
−50
−50
−60
−60
dBFS
dBFS
−20
−70
−70
−80
−90
2
−80
3
−100
−90
5
6
4
−110
−120
−120
5
10
特性1
15
20
25
周波数―MHz
30
35
−130
40
0
20
25
周波数―MHz
−40
−50
−50
−60
−60
dBFS
−30
−40
−100
6
2
4
5
6
−100
2
4
−110
40
3
−70
−90
3
5
35
ENCODE = 80MSPS
AIN = 150MHz @ −1dBFS
SNR = 73.0dB
SFDR = 70.0dBc
−80
−90
30
シングル・トーン、69.1MHz
−20
−30
−80
−110
−120
−120
−130
0
−130
0
5
10
特性2
15
20
25
周波数―MHz
30
35
40
シングル・トーン、15.5MHz
5
10
特性5
0
15
20
25
周波数―MHz
30
35
40
35
40
シングル・トーン、150MHz
0
ENCODE = 80MSPS
AIN = 29.5MHz @ −1dBFS
SNR = 74.5dB
SFDR = 93.0dBc
−10
−20
−30
−10
−20
−30
−40
−40
−50
−50
−60
−60
dBFS
dBFS
15
−10
−70
−70
−80
−70
ENCODE = 80MSPS
AIN = 200MHz @ −1dBFS
SNR = 72.0dB
SFDR = 64.0dBc
3
2
−80
−90
3
6
4
−110
−120
−120
5
特性3
10
15
20
25
周波数―MHz
30
35
6
5
−100
−110
0
4
−90
2
5
−100
REV.0
10
4
5
0
ENCODE = 80MSPS
AIN = 15.5MHz @ −1dBFS
SNR = 75.0dB
SFDR = 93.0dBc
−20
−130
5
特性4
0
dBFS
6
シングル・トーン、2.2MHz
−10
3
2
−100
−110
−130
0
ENCODE = 80MSPS
AIN = 69.1MHz @ −1dBFS
SNR = 73.5dB
SFDR = 89.0dBc
−10
−130
0
40
シングル・トーン、29.5MHz
5
特性6
9
10
15
20
25
周波数―MHz
30
シングル・トーン、200MHz
AD6645
75.5
100
95
75.0
T =−40 C
高調波―dBc
S/N比―dB
T = +85 C
74.0
T = +25 C
73.5
73.0
85
80
高調波(2次、3次)
75
70
72.5
65
ENCODE = 80MSPS @ AIN = −1dBFS
TEMP = −40 C, +25 C, +85 C
72.0
その他の最悪スプリアス
90
74.5
0
10
20
特性7
30
40
周波数―MHz
50
60
60
70
ENCODE = 80MSPS @ AIN = −1dBFS
TEMP = 25 C
0
20
ノイズ 対 アナログ周波数
特性10
94
40
60
80
100 120 140
アナログ周波数―MHz
最悪時高調波―dBc
最悪時スプリアス―dBFSおよびdBc
T = +25 C
90
T = −40 C, +85 C
88
86
84
82
ENCODE = 80MSPS @ AIN = −1dBFS
TEMP = −40 C, +25 C, +85 C
0
10
dBFS
100
90
ENCODE = 80MSPS
AIN = 30.5MHz
80
70
dBc
60
50
SFDR = 90dB
基準直線
40
30
20
10
20
30
40
50
アナログ入力周波数―MHz
特性8
60
0
−90
70
高調波 対 アナログ周波数
−80
特性11
76
−70
−60
−50
−40
−30
−20
アナログ入力電力レベル―dBFS
−10
0
シングル・トーンSFDR、30.5MHz
120
110
最悪時スプリアス―dBFSおよびdBc
75
74
S/N比―dB
200
高調波 対 アナログ周波数(IF)
110
73
72
71
ENCODE = 80MSPS @ AIN = −1dBFS
TEMP = 25 C
70
180
120
92
80
160
0
20
特性9
40
60
80
100 120 140
アナログ周波数―MHz
dBFS
100
90
80
ENCODE = 80MSPS
AIN = 69.1MHz
70
dBc
60
50
SFDR = 90dB
基準直線
40
30
20
10
160
180
0
−90
200
ノイズ 対 アナログ周波数(IF)
−80
特性12
10
−70
−60
−50
−40
−30
−20
アナログ入力電力レベル―dBFS
−10
0
シングル・トーンSFDR、69.1MHz
REV.0
AD6645
0
ENCODE = 80MSPS
−10 AIN = 30.5MHz,
−20 31.5MHz (−7dBFS)
ディザーなし
−30
0
ENCODE = 80MSPS
−10 AIN = 55.25MHz,
56.25MHz (−7dBFS)
−20
ディザーなし
−30
−40
−40
−50
−60
2
F
1
+
F
2
−70 F
2
−80 −
F
−90
1
−100
2
F
2
+
F
1
2
F
1
−
F
2
F
1
+
F
2
dBFS
dBFS
−50
2
F
2
−
F
1
−110
−110
−120
−120
−130
0
5
特性13
ツー・トーン、30.5MHzおよび31.5MHz
10
15
20
25
周波数―MHz
30
35
−130
0
40
最悪時スプリアス―dBFSおよびdBc
最悪時スプリアス―dBFSおよびdBc
10
15
2
F
2
−
F
1
20
25
周波数―MHz
F
1
+
F
2
30
35
40
100
dBFS
ENCODE = 80MSPS
F1 = 30.5MHz
F2 = 31.5MHz
80
70
dBc
60
SFDR = 90dB
基準直線
50
40
30
20
dBFS
90
80
ENCODE = 80MSPS
F1 = 55.25MHz
F2 = 56.25MHz
70
dBc
60
SFDR = 90dB
基準直線
50
40
30
20
10
10
0
−77
−67
−57
−47
−37
−27
入力低消費電力レベル―F1=F2dBFS
−17
0
−77
−7
シングル・トーンSFDR、30.5MHzおよび31.5MHz
−67
−57
−47
−37
−27
入力低消費電力レベル― F1=F2dBFS
−17
−7
特性17 シングル・トーンSFDR、55.25MHzおよび56.25MHz
100
95
S/N比、最悪時・スプリアス―dBおよびdBc
S/N比、最悪時スプリアス―dBおよびdBc
2
F
1
−
F
2
110
90
最悪時スプリアス @ AIN = 2.2MHz
95
90
85
80
SNR @ AIN = 2.2MHz
75
70
65
15
特性15
5
2
F
2
+
F
1
特性16 シングル・トーンSFDR、55.25MHzおよび56.25MHz
100
特性14
2
F
1
+
F
2
−70
F
−80 2
−
−90 F
−100 1
110
REV.0
−60
30
45
60
75
ENCODE周波数―MHz
90
最悪時@ AIN = 69.1MHz
90
85
80
75
SNR @ AIN = 69.1MHz
70
65
15
105
S/N比、最悪時スプリアス 対 ENCODE @ 2.2MHz
特性18
11
30
45
60
75
ENCODE周波数―MHz
90
105
S/N比、最悪時スプリアス 対 ENCODE @ 69.1MHz
AD6645
0
−20
−30
−30
−40
−40
−50
−50
−60
−60
dBFS
dBFS
0
ENCODE = 80.0MSPS
−10 AIN = 30.5MHz @ −29.5dBFS
ディザ−あり @ −19.2 dBm
−20
ENCODE = 80.0MSPS
AIN = 30.5MHz @ −29.5 dBFS
ディザーなし
−10
−70
−80
−70
−80
2
−90
−90
6
−100
3
−110
−100
4
−120
0
5
10
特性19
15
20
25
周波数―MHz
30
35
−130
0
40
1 M FFT、ディザーなし
最悪時スプリアスdBc
最悪時スプリアスdBc
60
50
40
SFDR = 90 dB
基準直線
30
35
40
1 M FFT、ディザーあり
70
60
SFDR = 100 dB
基準直線
50
40
SFDR = 90 dB
基準直線
30
20
20
10
10
80
70
60
50
40
30
20
10
0
dBFS −90
0
−80
−70
アナログ入力レベル
特性20
−60
−50
−40
−30
−20
−10
0
アナログ入力レベル
SFDR、ディザーなし
特性23
SFDR、ディザーあり
0
0
ENCODE = 76.8MSPS
AIN = 69.1MHz @
−1dBFS
SNR = 73.5dB
SFDR = 89.0dBc
−10
−20
−30
ENCODE = 76.8MSPS
AIN = WCDMA @ 69.1MHz
−10
−20
−30
−40
−40
−50
−50
−60
−60
dBFS
dBFS
30
80
70
−70
−70
−80
−80
3
−90
5
2
6
−100
−90
−100
4
−110
−110
−120
−120
特性21
20
25
周波数―MHz
ENCODE = 80.0MSPS
100 AIN = 30.5MHz
ディザーあり @ −19.2 dBm
90
80
−130
0
15
110
ENCODE = 80.0MSPS
AIN = 30.5MHz
ディザーなし
90
0
dBFS 90
10
特性22
110
100
5
6
3
5
−120
−130
4
2
−110
5
5
10
15
20
25
周波数―MHz
30
35
−130
0
40
シングル・トーン69.1MHz、ENCODE=76.8MSPS
特性24
12
2
5
10
15
3
20
25
周波数―MHz
6
30
4
35
5
40
WCDMA周波69.1MHz、ENCODE=76.8MSPS
REV.0
AD6645
0
0
ENCODE = 76.8MSPS
AIN = 2WCDMA @ 59.6MHz
−20
−20
−30
−30
−40
−40
−50
−50
−60
−60
−70
−90
−90
−100
−100
−110
−110
−120
−120
−130
0
5
特性25
10
0
20
25
周波数―MHz
30
35
−130
0
40
特性27
6
5
5
10
4
15
−20
−30
−30
−40
−40
−50
−50
−60
−60
−70
30
35
40
WCDMA周波140MHz、ENCODE=76.8MSPS
ENCODE = 61.44MSPS
AIN = WCDMA @ 190MHz
−10
−20
3
2
20
25
周波数―MHz
0
ENCODE = 61.44MSPS
AIN = 4WCDMA @ 46.08MHz
dBFS
dBFS
15
2WCDMAキャリア、AIN=59.6MHz:
−10
−70
−80
−80
−90
−90
−100
−100
−110
−110
−120
−120
−130
2.5
特性26
REV.0
−70
−80
−80
−130
0
ENCODE = 76.8MSPS
AIN = WCDMA @ 140MHz
−10
dBFS
dBFS
−10
5.0
7.5 10.0 12.5 15.0 17.5 20.0 22.5 25.0 27.5 30.0
周波数―MHz
4WCDMAキャリア、AIN=46.08MHz:
2
0
特性28
13
2.5
5.0
3
6
4
5
7.5 10.0 12.5 15.0 17.5 20.0 22.5 25.0 27.5 30.0
周波数―MHz
WCDMA周波190MHz、ENCODE=61.44MSPS
AD6645
低ジッター・クロックが使用可能な場合、もう1つのオプシ
ョンは差動ECL/PECL信号をENCODE入力ピンへAC結合する
ことです(下図)
。ON-SEMI社のMC100EL16(または同ファ
ミリーの製品)は、優れたジッター性能を提供します。
動作原理
AD6645 A/Dコンバータ
(ADC)
は、
3ステージのサブステージ・アー
キテクチャを採用しています。この設計手法により、必要とされる精
度と速度を達成すると同時に低消費電力とチップ・サイズの小型化
を実現します。
機能ブロック図に示すように、AD6645は相補アナログ入力ピン
(AINとAIN)
を持っています。各アナログ入力の中心は2.4Vであり、
この基準点を中心に振幅±0.55Vは範囲内に入力する必要があ
ります(図2)。AINとAINは位相が180度ずれているため、
差動アナ
ログ入力信号は2.2Vピークtoピークになります。
両アナログ入力は、最初のトラック・アンド・ホールド
(TH1)
に入力さ
れる前にバッファされます。ENCODEパルスのハイレベル状態によ
り、TH1はホールド・モードになります。TH1に保持された値は、
精度
の粗い5ビットのADC1に入力されます。ADC1のデジタル出力は、
5
ビットのD/AコンバータDAC1を駆動します。DAC1は14ビットの精密
を必要とし、
レーザー・
トリミングによって実現されます。DAC1の出力
はTH3の入力で遅延されたアナログ信号から減算されて、最初の
残留信号が発生されます。TH2は、
ADC1のデジタル遅延を補償す
るアナログ・パイプライン遅延を提供します。
最初の残留信号は、5ビットのADC2、5ビットのDAC2、
パイプライン
TH4から構成される2段目の変換ステージに入力されます。2番目
のDACは10ビットの精密を必要とし、
それはトリムのない製造プロセ
スで実現できます。TH5への入力は2番目の残留信号であり、
これ
はTH4に保持されている最初の残留信号からDAC2の量子化出
力を減算して発生されます。TH5は、最後の6ビットADC3を駆動し
ます。
ADC1、
ADC2、
ADC3のデジタル出力は一緒に加算され、
デジタル
誤差訂正ロジックで訂正されて、最終出力データを発生します。最
終的に14ビットのパラレル・デジタルCMOS互換ワード
(2の補数コー
ド)
が得られます。
VT
0.1μF
ENCODE
ECL/
PECL
AD6645
ENCODE
0.1μF
VT
図9
ENCODEに差動ECLを使用
アナログ入力の駆動
多くの新しい高速かつ広ダイナミックレンジのA/Dコンバータと同様
に、
AD6645のアナログ入力は差動になっています。差動入力では、
信号が減衰器ステージとゲイン・ステージを通過して処理されるた
め、
オンチップ性能が改善されます。大部分の改善は、
偶数次高調
波に対して大きな減衰を行う差動アナログ・ステージによりもたらされ
ます。PCBレベルでも、利点があります。まず、差動入力はグラウン
ド・ノイズや電源ノイズのような漂遊信号に対して大きなコモン・モー
ド除去比を持っています。2つめは、
ローカル・オシレータからのノイズ
などのようなコモン・モード信号に対して優れた除去性能を持ってい
ます。
AD6645のアナログ入力電圧範囲は、
グラウンドから2.4Vだけオフセ
ットされています。各アナログ入力は、
500Ω抵抗を介して2.4Vのバ
イアス電圧と差動バッファ入力に接続されています(図2)。入力の
抵抗回路は、
最大の直線性と範囲が得られるようにフォロアーにバ
イアスを与えています。
したがって、
AD6645を駆動するアナログ・ソ
ースは入力ピンにAC結合する必要があります。AD6645の差動入
力インピーダンスは1kΩであるため、
アナログ入力電源条件はわず
か−2dBmであり、
多くの場合、
ドライバアンプによる構成が簡易に行
うことができます。一般に高入力インピーダンスを最大限に利用す
るためには、
20:1のトランスが必要です。
しかしこのように変換比が
大きい場合、
満足な性能が得られないことがあります。AD6645はこ
の場合、
小さいステップアップ比を使うことができます。AD6645のア
ナログ入力を駆動する際には、
4:1のRFトランスを使用することを推
奨します。例えば、RTが60.4Ωで、RSが25Ω、
かつインピーダンス比
4:1のトランスを使う場合、
入力は50Ωソースに整合し、
4.8dBmのフ
ルスケール駆動が可能です。
トランスの2次側の直列抵抗(RS)
は
トランスをA/Dから絶縁するために必要です。これによりA/Dからト
ランスの2次側に逆流するダイナミック電流の大きさが制限されま
す。50Ωインピーダンス整合は、
評価ボード回路図(図13)
に示すよ
うにトランスの2次側にも使用されます。
AD6645の応用
AD6645のエンコーディング
AD6645エンコード信号は、性能低下を防止するために高品質で
極めて小さい位相ノイズ源である必要があります。14ビットの精度を
維持するためには、
エンコード・クロック位相ノイズに注意する必要
があります。ジッターの大きいクロック・ソースを使用すると70MHzの
アナログ入力信号で3∼4dBのS/N比性能低下が容易に発生しま
す。詳細については、
AN-501の“Aperture Uncertainty and ADC
System Performance”を参照してください。
最適性能を得るためには、
AD6645のクロックは差動で入力する必
要があります。ENCODE信号は一般に、
トランスまたはコンデンサを
使いAC結合でENCピンとENCピンへ入力されます。
これらのピンは
内部でバイアスされているため、
バイアスを追加する必要はありませ
ん。
AD6645に対してクロックを入力する際の推奨される方法を下図に
示します。クロック・ソース
(ローレベル・ジッター)
は、RFトランスを
使ってシングルエンドから差動に変換されます。トランス2次側に互
いに逆向きに接続されたショットキ・ダイオードが、
AD6645に入力さ
れるクロックを約0.8Vのピークtoピーク差動に制限します。
この機能
は、
クロックの大きな電圧振幅がAD6645の別の部分に入力されて
しまうことを防止し、
ENCODE入力でのノイズを制限します。
ADT4-1WT
アナログ入力信号
RS
RT
AIN
AD6645
RS
AIN
0.1μF
クロック・
ソース
T1-4T
ENCODE
0.1μF
図10
AD6645
トランス結合アナログ入力回路
ENCODE
HSMS2812
ダイオード
図8
DC結合が必要なアプリケーションでは、
アナログ・デバイセズの
AD8138などの差動出力オペアンプを使用してAD6645を駆動でき
ます(図11)。AD8138オペアンプはシングル・エンド/差動変換機
能を持っているため、
システム・コスト全体を削減し、
レイアウト面積も
小さくできます。
クリスタル・クロックオシレータ、差動ENCODE
14
REV.0
AD6645
グラウンド
最適性能を得るためには、デジタル電源プレーンとアナロ
グ電源プレーンに対して共通グラウンドを使用することを
推奨します。グラウンドを分割することによる主な問題は、
ダイナミック電流がシステム内で長い距離を経由して共通
のソース・グラウンドに戻るようになることです。このた
めに、望ましくない大きなグラウンド・ループが形成され
てしまいます。ADCのデジタル出力では、この状態がよく
発生します。グラウンド・ループは、ADCのフロントエン
ドに混入するデジタル・ノイズの原因になります。これは、
ノイズ・フロア上の大きなスパイクの原因となる高調波ス
プリアス、または非常に高次のスプリアス積として現れま
す。低いクロック速度では、デジタル・ノイズがサンプル
間で整定する時間が長くなるため、このノイズ混入は発生
し難くなります。一般に、アナログ・グラウンドとデジタ
ル・グラウンドを分離すると、望ましくないEMI-RFIが発生
する可能性が大きくなるので、回避する必要があります。
逆に、共通グラウンドが適切でない場合には、ADC入力の
近くでアナログ・グラウンド電流の上にデジタル・グラウ
ンド電流が重畳されるため、別のノイズ問題が発生する原
因になります。ノイズ混入がさらに増えることを抑えるた
めに、複数のグラウンド・リターン・パターン/ビアを配
置して、デジタル出力電流がアナログ・フロントエンドに
戻らないようにし、かつADCから迅速に遠ざかるようにす
ることを推奨します。このためにグラウンド・プレーンを
分離する必要はなく、アナログ・フロントエンドとデジタ
ル出力の間のポイントで、電源に直接戻る多くのグラウン
ド接続を配置することにより実現できます。電源プレーン
とグラウンド・プレーンの間に適切な数のセラミック・チ
ップ・コンデンサを配置すると、デジタル・ノイズの抑制
に役立ちます。レイアウトでは十分なバルク容量を配置し
て、スイッチング区間におけるピーク電流の要求を満たす
ようにします。
CF
5V
499Ω
VIN
499Ω
VOCM
25Ω
AD8138
AD6645
25Ω
499Ω
AIN
AIN
VREF
デジタル
出力
499Ω
CF
図11
DC結合アナログ入力回路
電源
電源を選択する際には注意が必要です。45ms未満の直線的な立
ち上がり時間を持つDC電源の使用を推奨します。スイッチング電
源では、
AD6645に混入するノイズを放出する部品を使う傾向があ
ります。各電源ピンは、
パッケージの出来るだけ近くに0.1μFのチッ
プ・コンデンサを使ったデカップリングする必要があります。
AD6645は、
デジタル電源ピンとアナログ電源ピンを別々に持ってい
ます。アナログ電源はAVCC、
デジタル電源ピンはDVCCで、
それぞれ
表されます。アナログ電源とデジタル電源は一緒に接続できますが、
最適性能は電源を分離したときに得られます。高速なデジタル出力
変化によるスイッチング電流がアナログ電源に逆流してしまうことに
起因します。AVCCは5Vの5%以内に維持する必要があることに注
意してください。DVCC=3.3VはデジタルASICSの電源として一般的
であるため、
AD6645はこの電圧で使用する仕様になっています。
デジタル出力
AD6645に対するデータ・レシーバを設計する際には注意が必要で
す。デジタル出力は、
直列抵抗を介して74LCX574のようなゲートを
駆動することを推奨します。容量負荷を小さくするため、
各出力ピン
の負荷は1ゲートに制限する必要があります。
この例を図13の評価
ボード回路図に示します。AD6645のデジタル出力は1V/nsの一定
出力スルーレートを持っています。代表的なCMOSゲートはPCBパ
ターンと組み合わせて、
約10pFの負荷を持ちます。
このため、
各ビッ
トは10mA(10pF×1V÷1ns)
のダイナミック電流をスイッチするため、
ビット毎にデバイスに対してこの電流が流入/流出します。フルス
ケール変化により、
最大140mA(14ビット×10mA/ビット)
の電流が
出力ステージを流れることになります。出力ステージに流入する電
流を制限するため、直列抵抗をAD6645の出来るだけ近くに接続
する必要があります。これらのスイッチング電流は、
グラウンド・ピンと
DVCCピンの間を集中して流れます。標準TTLゲートはAD6645のダ
イナミック・スイッチング電流にスイッチング電流をさらに加算するの
で、使用は避けてください。容量負荷が大きいと、出力タイミング時
間が大きくなり、
タイミング仕様が満たされなくなることに注意してくだ
さい。デジタル出力タイミングは、最大10pFの出力負荷まで保証さ
れています。
アナログ入力レベルに対するデジタル出力状態を表Iに示します。
表I
レイアウト情報
評価ボードの回路図とレイアウト(図13)は、代表的な
AD6645の使用方法を示しています。最適な結果を得るため
には多層ボードの使用を推奨します。高品質セラミック・
チップ・コンデンサをデバイスの各電源ピンに直接接続し
てグラウンドからデカップリングすることをお薦めします。
AD6645のピン配置は、高周波数かつ高分解能設計を容易に
実線できるように考慮されています。すべてのデジタル出
力は、絶縁のためにパッケージの片側に集めてあり、入力
は反対側に集めてあります。
デジタル出力パターンのルーティングには注意が必要です。
デジタル出力がAD6645のアナログ部分に混入するのを防止
するため、これらの出力の容量負荷を小さくする必要があ
ります。すべてのAD6645デジタル出力に対して、ファンア
ウトはゲート1個分に制限することを推奨します。
ENCODE回路のレイアウトも同様に重要です。この回路に
混入するすべてのノイズが量子化処理に悪影響を与えて、
全体性能を低下させます。エンコード・クロックは、デジ
タル出力とアナログ入力から分離する必要があります。
2の補数出力コーディング
AINレベル
AINレベル
出力状態
出力コード
VREF+0.55V
VREF
VREF−0.55V
VREF−0.55V
VREF
VREF+0.55V
正側FS
ミッドスケール
負側FS
01 1111 1111 1111
00…0/11…1
10 0000 0000 0000
REV.0
15
AD6645
アパーチャ・ジッターの詳細については、AN-501、
“Aperture Uncertainty and ADC System Performance”ご覧くだ
さい。
ジッターについての考慮事項
ADCの信号対ノイズ比(S/N比、SNR)は予測することがで
きます。ADCコードで正規化した場合、ジッター、平均
DNL誤差、熱ノイズの3つの項に基づいて次式でS/N比を正
確に予測することができます。これらの各項は、コンバー
タ内のノイズの原因になります。
80
AIN = 30MHz
75
FANALOG=アナログ入力周波数
tj rms=エンコードのrmsジッター(エンコード・ソースと内
部エンコード回路のrms和)
ε=ADCの平均DNL(typ値:0.41 LSB)
n=ADCのビット数
V NOISE rms =ADCのアナログ入力に換算したV rms熱ノイズ
(typ値:0.9 LSB rms)
S/N比―dBFS
AIN = 70MHz
70
AIN = 110MHz
65
AIN = 150MHz
AIN = 190MHz
60
AD6645のような14ビットA/Dコンバータの場合、アナログ
周波数が高くなると、アパーチャ・ジッターがS/N比性能に
大きく影響するようになります。次の図に、ジッターの増
加に対するAD6645の予測S/N比性能を示します。この予測
S/N比性能は次式を使って計算したものです。
55
0
0.1
0.2
図12
0.3
ジッターps
0.4
0.5
0.6
ジッター 対 S/N比
1
(
)
2
SNR = 1.76 - 20 log 2p ×FANALOG×t j rms +
2
1 +ε
2× 2×VNOISE rms
+
n
2
2n
16
1
2 2
REV.0
AD6645
ピン機能の説明
項目番号
数量
1
2
3
1
3
9
4
8
5
6
0
9
7
8
9
10
11
12
13
部品番号1
説明
メーカー
AD6644/AD6645評価用プリント回路ボード
コンデンサ、タンタルSMT T491C、10μF;16V;10%
コンデンサ、SMT 0508、0.1μF;16V;10%
1
1
4
1
1
1
0
6645EE01C
C1、C2、C38
C3、C7∼C11、C16,
C30、C32
C4、C22∼C26、C29,
(C33)、(C34)、C39
(C5、C6)
C12∼C14、C17∼C21,
C40
CR1
E3、E4、E5
F1∼F4
J1
J1
J2
(J3)
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
2
0
0
0
2
1
1
0
0
1
1
2
2
1
1
1
J4、J5
(R1)
(R2)2
(R3、R4、R5、R8)
R6、R7
R9
R10
(R11)、(R13)
(R12)、(R14)
R152
R35
RN1、RN3
RN2、RN4
T2
T3
U1
コネクタ、同軸RFリセプタクル;50Ω
抵抗、SMT 0402;100;1/16w;1%
抵抗、SMT 1206;60.4;1/8w;1%
抵抗、SMT 0805;499;1/10w;1%
抵抗、SMT 0805;25.5;1/10w;1%
抵抗、SMT 0805;348;1/10w;1%
抵抗、SMT 0805;619;1/10w;1%
抵抗、SMT 0805;66.5;1/10w;1%
抵抗、SMT 0805;100;1/10w;1%
抵抗、SMT 0402;178;1/16w;1%
抵抗、SMT 0805;49.9;1/10w;1%
抵抗アレイ、SMT 0402;470;1/4w;5%
抵抗アレイ、SMT 0402;220;1/4w;5%
RFトランス、SMT KK81、0.2∼350MHz;4:1W Ratio
RFトランス、SMT CD542、2∼775MHz;4:1W Ratio
I.C.、QFP-52;14ビット、80MSPS
30
31
2
0
U2、U7
(U3)
広帯域A/Dコンバータ
I.C.、SOIC-20;オクタルD型フリップフロップ
I.C.、SOIC-8;低歪み差動ADCドライバ
32
33
34
35
36
37
2
1
4
0
4
1
U4、U6
U53
U53
(U8)
図面参照
図面参照
コンデンサ、SMT 0805、0.1μF;25V;10%
コンデンサ、SMT 0805、0.01μF;50V;10%
コンデンサ、SMT 0508、0.01μF;16V;10%
ダイオード、ショットキ・バリア、デュアル
100インチ・ストレート雄ヘッダー(1列)、3 of 50ピン
EMI抑圧フェライト・チップ、SMT 0805
コネクタ、PCBピン・ストリップ;5ピン;5mmピッチ
コネクタ、PCB端子;5ピン;5mmピッチ
端子ストリップ、50ピン;右角度
コネクタ、SMA;RF;金
Panasonic(ECJ-2YB1H103K)
Presidio Components
(0508X7R103M2P3)
Panasonic(MA716-TX)
Samtec(TSW-1-50-08-G-S)
Steward(HZ0805E601R-00)
Wieland(Z5.530.0525.0)
Wieland(25.602.2553.0)
Samtec(TSW-125-08-T-DRA)
Johnson Components, Inc.
(142-0701-201)
AMP(227699-2)
Panasonic(ERJ-2RKF1000X)
Panasonic(ERJ-8ENF60R4V)
Panasonic(ERJ-6ENF4990V)
Panasonic(ERJ-6ENF25R5V)
Panasonic(ERJ-6ENF3480V)
Panasonic(ERJ-6ENF6190V)
Panasonic(ERJ-6ENF66R5V)
Panasonic(ERJ-6ENF1000V)
Panasonic(ERJ-2RKF1780X)
Panasonic(ERJ-6ENF49R9V)
Panasonic(EXB2HV471JV)
Panasonic(EXB2HV221JV)
Mini∼Circuits(T4-1-KK81)
Mini∼Circuits(ADT4-1WT)
アナログ・デバイセズ
(AD6645ASQ)
Fairchild(74LCX574WM)
アナログ・デバイセズ
(AD8138AR)
I.C.、SMT SOT-23;TinyLogic UHS 2入力ORゲート Fairchild(NC7SZ32)
クロックオシレータ、フルサイズMX045;80MHz
CTS Reeves(MXO45-80)
コネクタ、ミニチュア・スプリング・ソケット、
AMP(5-330808-3)
I.C.、SOIC-8;差動レシーバ
Motorola(MC100EL16)
回路ボード・サポート
Richo(CBSB-14-01)
0.100インチ短絡ブロック
Jameco(152670)
注
1 括弧内の部品番号は標準ユニットに実装されていないことを表します。
(AINとENCODEはAC結合)
AINのAC結合は標準。R3、R4、R5、R8、U3は実装されていません。
AINのDC結合が必要な場合は、C30、T3、R15を実装しません。
ENCODEのAC結合は標準。C5、C6、C33、C34、R1、R11∼R14、U8は実装されていません。
PECLのENCODEが必要な場合は、CR1とT2は実装しません。
2 T3の1次側に50Ωインピーダンス入力を整合させる場合、R2を実装します。R15は実装しません。
T3の2次側に50Ωインピーダンス入力を整合させる場合、R15を実装します。R2は実装しません。
3 OPT_CLK入力を使う場合、U5クロックオシレータはピン・ソケットを使って実装します。
REV.0
PCSM, Inc.(6645EE01C)
Kemet(T491C106M016AS)
Presidio Components
(0508X7R104K16VP6)
Panasonic(ECJ-2VB1E104K)
17
BNC 2
ENC
J4
1
SMA
J3
BNC 2
J5
AIN
R35
49.9Ω
C4
0.1μF
1
C5
.01μF
R1
100Ω
4
T2
3
2
4
R21
60.4Ω
R8
R5
499Ω
R3
499Ω
+5VA
2
3 CR1
C33
0.1μF
R12
100Ω
R11
66.5Ω
ñ5V
8
1
2
5
VREF
6
5
C30
0.1μF
R151
176.4Ω
R6
25Ω
J1
+5VA
4
3
2
1
5
52 51 50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40
GND
8
7
6
5
4
GND
ENC
AD6644/AD6645
Q2
3
4
5
17
16
15
BUFLAT
BUFLAT
9
10
11
12
13
15
14
16
1
2
U6
5
+3P3VD
B06
B07
B08
B09
B10
B12
B11
B13
1
F2
2
フェライト
+5VA
+5VA
4
GND
3 NC7SZ32
+3P3VD
U2
RN3
RN4
(注4を参照) 1
20 (注4を参照)
OUT EN VCC
19
16
1
1
16 2 D0
Q0
18
15
15 3
2
2
Q1
D1
17
14 4
14
3
3
Q2
D2
16
13 5
4
13
4
Q3
D3
15
12 6
12
5
5
Q4
D4
6
11 7
11
6
Q5 14
D5
13
10 OVR
7
10 8
7
Q6
D6
8
9
9
9 D7
8
Q7 12
10
11
GND CLOCK
PREF
74LCX574
BUFLAT
+3P3V
74LCX574
8
6
7
2
18
14
1
19
20
Q5
13
Q6
12
Q7
11
CLOCK
Q4
Q3
Q1
D2
Q0
D1
D0
VCC
+3P3VIN
RN2
(注4を参照)
+3P3VD
B00
B01
B02
B03
B04
B05
2
37
46
48
50
47
49
44
45
43
41
42
36
38
40
35
39
32
34
33
30
29
31
26
28
22
24
18
20
14
16
12
10
8
6
4
27
J2
25
21
23
17
19
15
13
11
9
5
7
3
1
ヘッダー 50
+3P3V
F1
2
+3P3VIN
+3P3V
−5V
+
C1
10μF
C2
10μF
C9
0.1μF
C16
0.1μF
C10
0.1μF
C17
0.01μF
C11
0.01μF
C18
0.01μF
C12
0.01μF
C19
0.01μF
C13
0.01μF
C20
0.01μF
F4
2
C14 フェライト
0.01μF
1
+5VA
C21
0.01μF
C23
0.1μF
C40
0.01μF
C24
0.1μF
C39
0.1μF +
C25
0.1μF
C26
0.1μF
−5V
+3P3VD
C38
10μF
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 注
1. T3の1次側に入力を整合させる場合、R2を実装します。R15は実装しません。
T3の2次側に入力を整合させる場合、R15を実装します。
R2は実装しません。
+5VA +5VA +5VA
+5VA
+5VA 2. AINのAC結合は標準。R3、R4、R5、R8、U3は実装されません。
AINのDC結合が必要な場合は、C30、R15、T3を実装しません。
C8
C7
3. ENCODEのAC結合は標準。C5、C6、C33、C34、R1、R11∼R14、U8は実装されません。
0.1μF
0.1μF
PECLのENCODEが必要な場合は、CR1とT3は実装されません。
4. AD6644を使う場合:RN1∼N4の値は100Ω
AD6645を使う場合:RN1∼N3の値は470Ω。RN2およびRN4の値は220Ω。
フェライト
1
36
37
38
D0
35
DMID
34
GND
33
DVCC
32
OVR
31
DNC
30
AVCC
29
GND
28
AVCC
27
GND
D1
D3
VREF
9
10
11
D2
GND
ENC
39
5
13
+3P3V
4
14
U7
OUT_EN
D3
6 D4
7
D5
8 D6
9 D7
10 GND
3
15
3
2
12
2
16
1
1
RN1
(注4を参照)
GND
AVCC
9
AVCC
10
GND
11
AIN
12
AIN
13
GND
8
7
6
5
4
3
2
1
V1
DVCC
C32
0.1μF
DR_OUT
BUFLAT
+3P3V
VREF
E5
E3
+5VA
R7
25Ω
C34
0.1μF
R14
100Ω
R13
66.5Ω
+5VA
3
4
ADT4-1WT 4:1
インピーダンス比
1
2
T3
U3
+5VA
4
R5 499Ω
3
AD8138
6
R4 499Ω
DC結合AINオプション 2
1
HSMS2812
オプション
MC100EL16
VBB
6
Q
VEE 5
3D
VCC
8
Q 7
NC
U8
U4 5 NC7SZ32
1
4 OPT_LAT
2
GND
E4
3
DR_OUT
+3P3VD
PECL ENCODEオプション 3
+5VA
R9
348Ω
2D
1
+3P3V
R10
619Ω
C6
0.01μF
C3
0.1μF
6 1:4 1
インピー
ダンス比 C29
0.1μF
OPT_CLK
K1115
66.66MHz (AD6644)
80MHz (AD6645)
C22
0.1μF
DRY
AVCC
GND OUT
D13
GND
+5VA
D12
AVCC
8
D11
GND
7
D10
AVCC
2
D9
GND
F3
D8
C1
1
D6
フェライト
DVCC
14
D7
GND
18
AVCC
図13
GND
VCC
GND
C2
U5
D5
GND
NC
D4
AVCC
1
AD6645
評価ボードの回路図
REV.0
AD6645
図14
図15
REV.0
表面信号プレーン
図16
5.0V/3.3Vプレーン(レイヤー3および4)
グラウンド・プレーン(レイヤー2および5)
図17
19
裏面信号プレーン
AD6645
外形寸法
TDS04/2002/1000
サイズはインチと(mm)で示します。
52ピンPowerQuad 4(LQFP_ED)
(SQ-52)
2.65 (0.104)
2.50 (0.098) (4 PLCS)
2.35 (0.093)
12.00 (0.472) SQ
7.80 (0.307)
52
40
40
39
1
27
14
1
6.00 (0.236)
5.90 (0.232)
5.80 (0.228)
露出
ヒートシンク
(中心位置)
27
26
0.65 (0.026)
52
39
10.20 (0.402)
10.00 (0.394) SQ
9.80 (0.386)
上面図
(ピン下向き)
13
2.35 (0.093)
2.20 (0.087) (4 PLCS)
2.05 (0.081)
13
26
14
6.00 (0.236)
5.90 (0.232)
5.80 (0.228)
0.38 (0.015)
0.32 (0.013)
0.22 (0.009)
裏面図
(ピン上向き)
1.60
(0.063)
MAX
0.75 (0.030)
0.60 (0.024)
0.45 (0.018)
1.45 (0.057)
1.40 (0.055)
1.35 (0.053)
実装面
詳細A
0.15 (0.006)
0.05 (0.002)
0.10 (0.004)
平坦性
詳細A
寸法表示はmm単位です。インチ寸法はmm単位を丸め込んでいるので、参考用であり、設計上では使用には適しません。
PRINTED IN JAPAN
AD6645のPowerQuad 4(LQFP_ED)では熱的および電気的導体のヒート・スラグがパッケージの裏面に露出しており、
熱管理の強化に使うことができます。マスクされていないアクティブなPCBパターンまたはビアはパッケージの下への配
置は推奨しません。グラウンドのヒート・スラグに接触する可能性があります。仕様動作のためには必要ありませんが、
スラグを十分な熱容量を持つグラウンド・プレーンにハンダ付けすると、デバイスの接合温度を低下させることができま
す。一般に、接合温度を低くすると、半導体の信頼性が高くなるので、高信頼性アプリケーションでは有益です。
このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。
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