日本語版

125MSPS、14ビット
デュアルTxDAC+® D/Aコンバータ
AD9767*
特長
4ビットのトランスミットD/Aコンバータ×2
125MSPSの更新レート
すぐれたSFDRおよびIMD:82dB
すぐれたゲインおよびオフセットの一致:0.25%
完全に独立したゲイン制御
デュアル・ポート・データまたはインターリーブ・データ
1.2Vリファレンスを内蔵
+5Vまたは+3Vの単電源動作
低消費電力:365mW@5V
パワーダウン・モード:50mW@5V
48ピンLQFPを採用
アプリケーション
通信
基地局
デジタル合成
直交変調
機能ブロック図
DVDD DCOM AVDD ACOM
“1”
のラッチ
PORT1
WRT1
WRT2
デジタル
インターフェース
CLK1
“1”
のDAC
リファレンス
REFIO
FSADJ1
FSADJ2
バイアス
ジェネレータ
SLEEP
AD9767
“2”
のラッチ
PORT2
MODE
IOUTA1
IOUTB1
“2”
のDAC
IOUTA2
IOUTB2
CLK2
ータは差動電流出力を持っているため、シングルエンドまたは差動
のアプリケーションをサポートできます。両D/Aコンバータは同時に
更新することができ、20mAの公称フル・スケール電流を出力しま
す。2個のD/Aコンバータのフル・スケール電流は、0.25%以内で
一致しています。
AD9767は、最新のロー・コストCMOSプロセスにより製造されて
おり、3.0∼5.5Vの単電源で動作し、365mWの電力を消費しま
概要
す。
AD9767は、デュアル・ポートのCMOS、2チャンネル高速14ビット
D/Aコンバータで、2個の高品質14ビットTxDAC+コア、リファレン
ス、デジタル・インターフェース回路を内蔵し、小型48ピンLQFP
パッケージを採用しています。AD9767は極めてすぐれたAC性能
とDC性能を提供し、最大125MSPSの更新レートをサポートしてい
製品のハイライト
1. AD9767は、10ビット、12ビット、14ビットの分解能を提供する、
ピン・コンパチブルのデュアルTxDACファミリーに属します。
2. 14ビット、125MSPSのデュアルD/Aコンバータです。I情報とQ
ます。
AD9767は、通信アプリケーションのIデータとQデータの処理向け
情報のフレキシブルな転送を低歪みで実現するように最適化さ
に最適化されています。デジタル・インターフェースは、2系統の
れた、高性能D/Aコンバータ・ペアです。
ダブル・バッファ・ラッチと制御・ロジックで構成されています。別々
の入力ピンを持っているため、互いに独立したデータを2個の
D/ACポートに書込むことができます。別々のクロックにより、D/A
3. ゲインはフル・スケールの0.25%(typ)内で一致し、オフセットは
0.025%内で一致しています。
4. 低消費電力。完全なCMOSデュアルD/Aコンバータ機能が、消
コンバータの更新レートを制御します。
費電力365mWで2.77∼5.5Vの単電源で動作します。D/Aコン
モード制御ピンを使うと、AD9767を2個のデータ・ポート、または1
バータのフル・スケール電流を減少させて低消費電力で動作す
個のインターリーブ高速データ・ポートにインターフェースさせるこ
ることができ、低消費電力アイドル周期用のスリープ・モードが
とができます。インターリーブ・モードでは、入力データ・ストリーム
用意されています。
がディ・マルチプレスされて、IデータとQデータに復元され、ラッ
チされます。IデータとQデータは、その後で2個のD/Aコンバータ
で変換され、入力データの半分のレートで更新されます。
5. リファレンスを内蔵。AD9767は1.20Vの温度補償済みバンドギ
ャップ・リファレンスを内蔵しています。
6. 2系統の14ビット入力。AD9767はフレキシブルなデュアル・ポ
D/Aコンバータでは、セグメント化電流源アーキテクチャを当社独
ート・インターフェースを内蔵しているため、2系統の入力デー
自のスイッチング技術と組合せて使用して、グリッチ・エネルギを
タまたはインターリーブされた入力データを扱うことができます。
削減し、かつダイナミック精度を最大にしています。各D/Aコンバ
TxDAC+はAnalog Devices, Incの登録商標です。
*特許出願中
アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、そ
の情報の利用または利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権利の侵害
に関して、当社はいっさいの責任を負いません。さらに、アナログ・デバイセズ社の特
許または特許の権利の使用を許諾するものでもありません。
REV.0
アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03
(5402)8400 〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06(6350)6868(代) 〒532-0003
新大阪第二森ビル
AD9767−仕様
DC仕様(特に指定のない限り、TMIN∼TMAX、AVDD=+5V、DVDD=+5V、IOUTFS=20mA)
パラメータ
Min
分解能
Typ
Max
14
単位
ビット
DC精度1
積分直線性誤差(INL)
TA = +25℃
-3.5
TMIN∼ TMAX
-5.0
±1.5
+3.5
LSB
+5.0
LSB
微分非直線性(DNL)
TA = +25℃
-2.5
+2.5
LSB
TMIN∼TMAX
-3.5
+3.5
LSB
-0.02
+0.02
FSRに対する%
±1.0
アナログ出力
オフセット誤差
ゲイン誤差(内部リファレンス不使用時)
ゲイン誤差(内部リファレンス使用時)
ゲイン一致
±0.5
FSRに対する%
±1
FSRに対する%
0.25
フル・スケール出力電流2
2.0
出力適合範囲
-1.0
FSRに対する%
20.0
1.25
mA
V
出力抵抗
100
kΩ
出力容量
5
pF
リファレンス出力
リファレンス電圧
リファレンス出力電流
1.14
3
1.20
1.26
100
V
nA
リファレンス入力
入力適合範囲
0.1
リファレンス入力抵抗
小信号帯域幅
1.25
V
1
MΩ
0.5
MHz
温度係数
オフセット・ドリフト
0
FSR/℃に対するppm
ゲイン・ドリフト(内部リファレンス不使用時)
±50
FSR/℃に対するppm
ゲイン・ドリフト(内部リファレンス使用時)
±100
FSR/℃に対するppm
リファレンス電圧ドリフト
±50
ppm/℃
電源
電源電圧
AVDD
3
5.0
5.5
DVDD
2.7
V
5.0
5.5
V
アナログ電源電流(IAVDD)
68
78
mA
デジタル電源電流(IDVDD)4
5
7
mA
電源電流スリープ・モード(IAVDD)
8
12
mA
消費電力 (5V、IOUTFS = 20mA)
365
425
消費電力5(5V、IOUTFS = 20mA)
450
4
電源変動除去比6 ―AVDD
6
電源変動除去比 ―DVDD
動作範囲
mW
mW
-0.4
+0.4
FSRに対する%/V
-0.025
+0.025
FSRに対する%/V
-40
+85
℃
注
1 IOUTAで測定。仮想グランドを駆動。
2 公称フル・スケール電流IOUTFSは、IREF電流の32倍です。
3 すべての外部負荷は、100nAより小さい入力バイアス電流を持つ外付けのバッファ・アンプを使って駆動する必要があります。
4 fCLOCK = 25MSPSおよびfOUT = 1.0MHzで測定。
5 IOUTFS = 20mA、RLOAD = 50Ω、fCLOCK = 100MSPS、fOUT = 40MHzで、バッファなし電圧出力としてIOUTAとIOUTBで測定。
6 ±5%電源変動。
仕様は予告なく変更されることがあります。
2
REV.0
AD9767
ダイナミック仕様(特に指定のない限り、TMIN∼TMAX、AVDD=+5V、DVDD=+5V、IOUTFS=20mA、差動トランス結合出力、両端終端50Ω)
パラメータ
ダイナミック特性
最大出力更新レート(fCLOCK)
出力セトリング・タイム(tST)(0.1%に整定)1
出力伝搬遅延(tPD)
グリッチ・インパルス
出力立上がり時間(10∼90%)
出力立下がり時間(10∼90%)
出力ノイズ(IOUTFS = 20mA)
出力ノイズ(IOUTFS = 2mA)
AC直線性
ナイキスト周波数までのスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ
fCLOCK = 25MSPS;fOUT = 1.00MHz
0dBFS出力;TA = +25℃
-6dBFS出力
-12dBFS出力
-18dBFS出力
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 1.00MHz
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 2.51MHz
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 5.02MHz
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 14.02MHz
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 25MHz
fCLOCK = 125MSPS;fOUT = 25MHz
fCLOCK = 125MSPS;fOUT = 40MHz
ウィンドウ内のスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ
fCLOCK = 25MSPS;fOUT = 1.00MHz;2MHzスパン
fCLOCK = 50MSPS;fOUT = 5.02MHz;2MHzスパン
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 5.03MHz;2.5MHzスパン
fCLOCK = 125MSPS;fOUT = 5.04MHz;4MHzzスパン
全高調波歪み
fCLOCK = 25MSPS;fOUT = 1.00MHz;TA = +25℃
fCLOCK = 50MSPS;fOUT = 2.00MHz
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 2.00MHz
fCLOCK = 125MSPS;fOUT = 2.00MHz
複数周波数電力比(110kHz間隔で8周波数)
fCLOCK = 65MSPS;fOUT = 2.00∼2.99MHz
0dBFS出力
-6dBFS出力
-12dBFS出力
-18dBFS出力
Min
Max
125
単位
35
1
5
2.5
2.5
50
30
MSPS
ns
ns
pV-s
ns
ns
pA/√Hz
pA/√Hz
71
82
80
79
77
82
80
79
70
55
67
70
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
82
91
84
84
84
dBc
dBc
dBc
dBc
-81
-79
-79
-79
78
76
74
70
注
1 シングルエンド50Ω負荷で測定。
仕様は予告なく変更されることがあります。
REV.0
Typ
3
-71
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
AD9767ー仕様
デジタル―仕様(特に指定のない限り、TMIN∼TMAX、AVDD=+5V、DVDD=+5V、IOUTFS = 20mA)
パラメータ
デジタル入力
Min
Typ
Max
単位
ロジック"1"電圧@DVDD = +5V 1
3.5
5
V
ロジック"1"電圧@DVDD = +3V
2.1
3
V
ロジック"0"電圧@DVDD = +5V 1
1.3
V
ロジック"0"電圧@DVDD = +3V
0
0
0.9
V
ロジック"1"電流
-10
+10
μA
ロジック"0"電流
-10
+10
μA
入力容量
5
pF
入力セットアップ時間(tS)
2.0
ns
入力ホールド時間(tH)
1.5
ns
ラッチ・パルス幅(tLPW)
3.5
ns
注
1 DVDD = +5V、ロジック1電圧= +3.5V、ロジック0電圧= 1.3Vの場合、IDVDDはfCLOCKに応じて最大10mAまで増加することがあります。
仕様は予告なく変更されることがあります。
絶対最大定格*
パラメータ
基準
Min
Max
AVDD
DVDD
ACOM
AVDD
CLOCK、SLEEP
デジタル入力
IOUTA、IOUTB
COMP1
REFIO、FSADJ
ACOM1
接合温度
保管温度
ピン温度(10秒)
ACOM
DCOM
DCOM
DVDD
DCOM
DCOM
ACOM
ACOM
ACOM
ACOM
-0.3
-0.3
-0.3
-6.5
-0.3
-0.3
-1.0
-0.3
-0.3
-0.3
+6.5
+6.5
+0.3
+6.5
DVDD+0.3
DVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
+0.3
+150
+150
+300
-65
単位
V
V
V
V
V
V
V
V
V
V
℃
℃
℃
*上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えるとデバイスに恒久的な損傷を与えることがあります。この規定はストレス定格の規定のみを目的とするものであり、この仕様の動作
セクションに記載する規定値以上でのデバイス動作を定めたものではありません。デバイスを長時間絶対最大定格状態に置くとデバイスの信頼性に影響を与えます。
オーダー・ガイド
モデル
温度範囲
パッケージ
パッケージ
AD9767AST
-40∼+85℃
48ピンLQFP
オプション*
ST-48
AD9767-EB
tH
tS
DATA IN
評価ボード
WRT1/IQWRT
*ST =薄型プラスチック・クワッド・フラットパック
t LPW
熱特性
CLK1/IQCLK
t WC
t CPW
熱抵抗
t PD
48ピンLQFP
IOUTA または IOUTB
ΘJA = 91℃/W
図1.
デュアル・モードとインターリーブ・モードでの
タイミング図
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、
検知されることなく放電されることがあります。本製品には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネル
ギーの静電放電を受けたデバイスには回復不可能な損傷が発生することがあります。このため、性能低下や機能喪
失を回避するために、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。
4
WARNING!
ESD SENSITIVE DEVICE
REV.0
AD9767
ピン機能説明
ピン番号
名前
説明
1∼14
PORT1
データ・ビットDB13-P1∼DB0-P1。
15、21
DCOM1、DCOM2
デジタル・コモン。
16、22
DVDD1、DVDD2
デジタル電源電圧(3∼5.5V)。
17
WRT1/IQWRT
PORT1に対する入力書込み信号(IQWRTはインターリーブ・モード)。
18
CLK1/IQCLK
D/AC1に対するクロック入力(IQCLKはインターリーブ・モード)。
19
CLK2/IQRESET
D/AC2に対するクロック入力(IQRESETはインターリーブ・モード)。
20
WRT2/IQSEL
PORT2に対する入力書込み信号(IQSELはインターリーブ・モード)。
23∼36
PORT2
データ・ビットDB13-P2∼DB0-P2。
37
SLEEP
パワーダウン制御入力。
38
ACOM
アナログ・コモン。
39、40
IOUTA2、IOUTB2
"PORT2"のD/AC差動電流出力。
41
FSADJ2
D/AC2のフル・スケール電流出力調整。
42
ACOM1
内蔵リファレンスの基準グランド。
43
REFIO
リファレンス入力/出力。
44
FSADJ1
D/AC1のフル・スケール電流出力調整。
45、46
IOUTB1、IOUTA1
"PORT1"のD/AC差動電流出力。
47
AVDD
アナログ電源電圧(3∼5.5V)。
48
MODE
モード・セレクト。デュアルまたはインターリーブ・モードを選択。
SLEEP
ACOM
IOUTA2
IOUTB2
FSADJ2
ACOM1
REFIO
FSADJ1
IOUTB1
IOUTA1
AVDD
MODE
ピン配置
48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37
DB13-P1 (MSB) 1
36
DB0-P2
35
DB1-P2
DB11-P1 3
34
DB2-P2
DB10-P1 4
33
DB3-P2
DB9-P1 5
32
DB4-P2
31
DB5-P2
30
DB6-P2
29
DB7-P2
DB5-P1 9
28
DB8-P2
DB4-P1 10
27
DB9-P2
DB3-P1 11
26
DB10-P2
DB2-P1 12
25
DB11-P2
ピン1
IDENTIFIER
DB12-P1 2
DB8-P1 6
AD9767
DB7-P1 7
上面図
(縮尺は異なります)
DB6-P1 8
REV.0
5
DB12-P2
DB13-P2 (MSB)
DVDD2
DCOM2
WRT2/IQSEL
CLK2/IQRESET
CLK1/IQCLK
WRT1/IQWRT
DVDD1
DCOM1
DB0-P1
DB1-P1
13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
AD9767
温度ドリフト
温度ドリフトは、周囲温度(+25℃)値からTMINまたはTMAX
温度での値の最大変化として規定されます。オフセット及
びゲイン・ドリフトの場合、ドリフトは1℃当たりのフル・
スケール範囲(FSR)に対するppm値で表されます。リファ
レンス・ドリフトの場合は、ドリフトは1℃当たりのppm値
(ppm/℃)で表されます。
仕様の定義
直線性誤差(積分非直線性すなわちINLとも呼ばれます)
直線性誤差は、ゼロとフル・スケールを結ぶ直線により決
定される理論出力と実際のアナログ出力との最大偏差とし
て定義されます。
微分非直線性(すなわちDNL)
DNLは、デジタル入力コードでの1LSBの変化に対応するア
ナログ値の変化の測定値で、フル・スケールで正規化した
ものです。
電源除去
電源が公称値から最小規定電圧値と最大規定電圧値へ変化
したときの、フル・スケール出力の最大変化です。
単調性
デジタル入力が増加したとき、出力が増加または不変の場
合に、D/Aコンバータは単調であるといいます。
セトリング・タイム
出力が最終値の規定誤差範囲内に到達し、安定するまでに
要する時間で、出力遷移の開始から測定します。
オフセット誤差
出力電流の理論出力ゼロからの偏差をオフセット誤差と呼
びます。IOUTAでは、全入力ビットが"0"の場合、0mA出力が
期待されます。IOUTBでは、全入力ビットが"1"の場合、0mA
出力が期待されます。
グリッチ・インパルス
D/Aコンバータ内でのスイッチ切替え時間の非対称性のため
に発生する、望ましくない出力過渡電圧で、グリッチ・イ
ンパルスとして数量化されたもの。グリッチ内の実効面積
として単位pV-sで規定します。
ゲイン誤差
理論出力スパンと実際の出力スパンの差をいいます。実際
の出力スパンは、全入力ビットが"1"に設定されたときの出
力から全入力ビットが"0"に設定されたときの出力を減算し
たときの差として定義されます。
スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ
出力信号のrms振幅値と規定帯域内のピーク・スプリアス信
号との差をいい、dB値で表します。
全高調波歪み(THD)
THDは、測定された入力信号のrms値と最初の6種類の高調
波成分のrms値の和との比をいい、パーセント値またはデシ
ベル値(dB)で表されます。
出力適合範囲
電流出力型D/ACの出力における許容電圧範囲。最大適合値
を超えて動作させると、出力段の飽和またはブレークダウ
ンにより非直線性性能が発生することがあります。
+5V
AVDD
FSADJ1
RSET 1
2kΩ
CLK1/IQCLK
PMOS
電流源
アレイ
REFIO
PMOS
電流源
アレイ
RSET 2
2kΩ
1.2V REF
AD9767
WRT1 /
ACOM1 IQWRT
50Ω
DVDD
DCOM
*タイミング調整済みクロック出力
LECROY 9210
パルス・
ジェネレータ
図2.
SLEEP
MINI
CIRCUITS
T1-1T
ACOM
DAC 1
ラッチ
0.1μF
FSADJ2
CLK2/IQRESET
+1/+2
制御ロジック
DAC 2
ラッチ
IOUTA1
DAC1の
セグメント化
スイッチ
LSB
I
スイッチ OUTB1
DAC2の
セグメント化
スイッチ
LSB
I
スイッチ OUTB2
マルチプレクス・ロジック
チャンネル1ラッチ
チャンネル2ラッチ
DB0 – DB13
DB0 – DB13
IOUTA2
50Ω
HP3589A
スペクトル/
ネットワーク・
アナライザへ
50Ω
MODE
DVDD
WRT2 /
IQSEL DCOM
+5V
デジタル
・データ
TEKTRONIX
AWG-2021
w/OPTION 4
*AWG2021クロックにより、50%デューティ・サイクル・
クロックの立下がりエッジでデジタル・データが変化す
るようにタイミング調整。
AD9767に対する基本AC特性テストの設定、Port1をデュアル・ポート・モードでテスト
6
REV.0
AD9767
代表的なAC特性曲線―+5V電源
(特に指定のない限り、AVDD=+5V、DVDD=+3.3V、IOUTFS=20mA、50Ωの両端終端、差動出力、TA=+25℃、ナイキスト
周波数までのSFDR)
90
90
90
5MSPS
0dBFS
85
25MSPS
–12dBFS
0dBFS
125MSPS
70
85
SFDR – dBc
SFDR – dBc
SFDR – dBc
80
–6dBFS
–12dBFS
80
75
70
80
–6dBFS
60
65MSPS
65
50
75
0.00
100
10
fOUT – MHz
1
図3. SFDRとfOUT@ 0 dBFS
60
0.50
1.00
1.50
fOUT – MHz
2.00
2.50
85
80
0dBFS
0dBFS
–12dBFS
65
70
–6dBFS
IOUTFS = 5mA
–12dBFS
65
75
65
60
60
55
55
55
50
0
5
10
15
20
fOUT – MHz
25
30
0
10
20
30
40
fOUT – MHz
50
60
85
80
2MHz/10MSPS
80
75
70
75
70
10
35
30
3.38/3.63MHz@25MSPS
75
SFDR – dBc
SFDR – dBc
80
15
20
fOUT – MHz
0.965/1.035MHz@7MSPS
1MHz/5MSPS
85
2.27MHz/25MSPS
10
図8. SFDRとfOUTおよびIOUTFS
@ 65 MSPSおよび0 dBFS
90
910kHz/10MSPS
85
5
0
70
図7. SFDRとfOUT@125 MSPS
図6. SFDRとfOUT@ 65 MSPS
90
IOUTFS = 20mA
50
50
35
IOUTFS = 10mA
70
60
SFDR – dBc
12
80
SFDR – dBc
70
5MHz/25MSPS
65
70
65
60
60
11.37MHz/125MSPS
65
60
–20
–15
–10
A OUT – dBFS
13MHz/65MSPS
16.9/18.1MHz@125MSPS
55
25MHz/125MSPS
55
5.91MHz/65MSPS
6.75/7.25MHz@65MSPS
–5
図9. 1周波数のSFDRとAOUT
@ fOUT = fCLOCK/11
REV.0
10
75
–6dBFS
SFDR – dBc
SFDR – dBc
75
8
6
fOUT – MHz
90
85
80
4
図5. SFDRとfOUT@ 25 MSPS
図4. SFDRとfOUT@ 5 MSPS
85
2
0
0
50
–20
–15
–10
A OUT – dBc
–5
0
図10. 1周波数のSFDRとAOUT
@ fOUT = fCLOCK/5
7
50
–25
–20
–15
–10
A OUT – dBc
–5
0
図11. 2周波数のSFDRとAOUT
@ fOUT = fCLOCK/7
AD9767
75
IOUTFS = 20mA
70
2.5
0.4
2.0
0.2
0
1.5
IOUTFS = 10mA
65
IOUTFS = 5mA
60
1.0
DNL – LSB
INL – LSB
SINAD – dB
–0.2
0.5
0
40
60
80
100
fCLOCK – MSPS
120
140
–0.6
–0.8
–0.5
55
20
–0.4
–1.0
–1.0
–1.2
–1.5
–1.4
0
4000
8000
コード
12000
0
16000
図13. INL(typ値)
図12. SINADとfCLOCKおよびIOUTFS
@ fOUT = 5 MHzおよび0 dBFS
1.24
–10
fOUT10MHz
–20
fOUT 25MHz
65
fOUT 40MHz
60
振幅 – dBm
70
V REF – V
SFDR – dBc
1.22
1.20
1.18
–30
–40
–50
–60
55
–70
1.16
50
–80
fOUT 60MHz
45
–60 –40 –20
0
20 40
温度 – ℃
60
80
100
1.14
–60 –40 –20
0
–10
–20
–20
–30
–30
振幅 – dBm
0
–10
–40
–50
–60
–70
–80
–80
–90
20
周波数 – MHz
30
図18. 2周波数のSFDR
@fCLK = 125 MSPS
40
60
80
100
0
10
20
30
40
周波数 – MHz
図17. 1周波数のSFDR
@fCLK = 125 MSPS
–50
–70
10
20 40
温度 – ℃
–40
–60
0
–90
0
図16. リファレンス・ドリフトと温度
図15. SFDRと温度@ 125 MSPS、
0 dBFS
振幅 – dBm
1000
0
80
–90
800
10
fOUT1MHz
75
600
コード
図14. DNL(typ値)
1.26
85
400
200
0
10
30
20
周波数 – MHz
40
図19. 4周波数のSFDR
@fCLK = 125 MSPS
8
REV.0
AD9767
+5V
AVDD
RSET 1
2kΩ
IREF 1
0.1μF
RSET 2
2kΩ
FSADJ1
PMOS
電流源
アレイ
REFIO
IREF 2
1.2V REF
AD9767
WRT1 /
IQWRT
CLK2/IQRESET
SLEEP
V DIFF = VOUT A – V OUT B
ACOM
DAC 1
ラッチ
PMOS
電流源
アレイ
FSADJ2
ACOM1
CLK1/IQCLK
+1/+2
制御ロジック
VOUT 1A
IOUTA1
DAC1の
セグメント化
スイッチ
LSB
I
スイッチ OUTB1
DAC2の
セグメント化
スイッチ
LSB
スイッチ IOUTB2
VOUT 1B
IOUTA2
DAC 2
ラッチ
RL 2B
50Ω
MODE
マルチプレクス・ロジック
チャンネル1ラッチ
VOUT 2A
VOUT 2B
DVDD
WRT2 /
IQSEL DCOM
チャンネル2ラッチ
RL 1A
50Ω
RL 1B
50Ω
RL 2A
50Ω
+5V
DB0 – DB13
DB0 – DB13
デジタル・データ入力
図20.
簡略化したブロック図
リファレンスの動作
AD9767には1.20Vのバンドギャップ・リファレンスが内蔵
されています。リファレンスは、性能に影響を与えること
なく、代わりに外部リファレンスを接続することができま
す。内部リファレンスまたは外部リファレンスの選択に応
じて、REFIOは入力または出力として機能します。内部リ
ファレンスを使用するときは、REFIOとACOMの間に0.1μF
コンデンサを接続します。内部リファレンスがREFIOに出
力されます。REFIOの電圧を外部回路で使用する場合は、
100nA以下の入力バイアス電流を持つ外部アンプにより
REFIOをバッファする必要があります。図21に、内部リファ
レンスの使用例を示します。
機能説明
図20に、簡略化したAD9767のブロック図を示します。
AD9767は、それぞれ独立したデジタル制御ロジックとフル・
スケール出力電流制御を持つ2つのD/Aコンバータから構成
されています。各D/ACには、最大20 mAのフル・スケール
電流(IOUTFS)を供給できるPMOS電流源アレイが内蔵され
ています。アレイは31個の等しい電流に分割され、これが5ビ
ットの最上位ビット(MSB)を構成しています。次の下位4ビ
ット(中位ビット)は、MSB電流源の1/16の値を持つ15個
の等しい電流源で構成されます。残りの下位ビット(LSB)
は、中位ビット電流源の2進数の分数で構成されます。中位
ビットと下位ビットを、R-2Rラダー回路ではなく電流源で
+5V
構成することにより、複数周波数または低振幅の信号に対
オプションの外付け
リファレンス・バッファ
するダイナミック性能を改善し、D/ACの高出力インピーダ
ACOM1
ンス(100kΩ以上)の維持を助けています。
+1.2V REF
すべての電流源はPMOS差動電流スイッチを経由して、2つ
AVDD
AD9767
リファレンス部
REFIO
の出力ノード(IOUTAまたはIOUTB)のいずれかに接続されま
0.1μF
追加負荷
す。スイッチは、歪み性能を根本的に改善する新しいアー
電流源
アレイ
FSADJ
2kΩ
IREF
キテクチャに基づいています。この新しいスイッチ・アー
キテクチャは各種ののタイミング誤差を減少させ、差動電
図21.
内部リファレンスの構成
流スイッチの入力にマッチした相補駆動信号を出力します。
外部リファレンスをREFIOに接続することができます(図
22)。外部リファレンスは、精度とドリフト性能を改善する
固定リファレンスまたはゲイン制御用の可変リファレンス
を接続することができます。内部リファレンスがディスエ
ーブルされ、REFIOの比較的高い入力インピーダンスが外
部リファレンスの負荷で最小にするため、0.1μFの補償コ
ンデンサが不要であることに注意してください。
AD9767のアナログ部とデジタル部は、別々の電源入力
(AVDDとDVDD)を持ち、3∼5.5Vで独立して動作できます。
最大125MSPSのクロック・レートで動作可能なデジタル部
は、エッジ・トリガ・ラッチとセグメント・デコーディン
グ・ロジック回路で構成されています。アナログ部には、
PMOS電流源、対応する差動スイッチ、1.20Vのバンドギャッ
プ・リファレンス、リファレンス制御アンプが含まれています。
各D/ACのフル・スケール出力電流は別々のリファレンス制
+5V
御アンプでレギュレーションされ、外付け抵抗RSETを使って
2∼20mAの範囲で設定できます。外付け抵抗RSETはフル・ス
ACOM1
AVDD
+1.2V REF
ケール調整ピン(FSADJ)に接続し、リファレンス制御ア
REFIO
外部
リファレンス
ンプ、リファレンスV REFIOとの組み合わせで、基準電流I REF
FSADJ
を設定します。この基準電流は、適切なスケール・ファク
IREF
タを使ってセグメント化電流源に写されます。フル・スケ
2kΩ
ール電流IOUTFSは、IREF値の32倍になります。
図22.
REV.0
9
AVDD
AD9767
リファレンス部
外部リファレンスの構成
電流源
アレイ
AD9767
最後の2式は、AD9767を差動で動作させるときの利点を表
しています。先ず、差動動作はノイズ、歪み、DCオフセッ
トのようなIOUTAとIOUTBに対応する同相モード誤差原因を相
殺します。2つ目に、コード依存の差動電流とその後段の電
圧VDIFFは、シングル・エンド電圧出力値(VOUTAまたはVOUTB)
の2倍であり、2倍の信号電力を負荷に供給します。
AD9767のシングル・エンド出力(VOUTAとVOUTB)または差
動出力(V DIFF )に対するゲイン・ドリフト温度性能は、
RLOADとRSETが式8に示すように比例関係にあるため、両抵抗
に対して温度トラッキング抵抗を選択することにより改善
できることに注意してください。
リファレンス制御アンプ
AD9767の両D/Aコンバータには、フル・スケール出力電流
IOUTFSをレギュレーションする内部制御アンプも内蔵されて
います。制御アンプがV-Iコンバータとして構成(図21)さ
れるため、式4に示すように、電流出力IREFはVREFIOと外部抵
抗RSETの比で決定されます。式3に示すように、IREFは適切な
スケール・ファクタを使ってセグメント化電流源にコピー
されて、IOUTFSを設定します。
制御アンプは、IREFを62.5∼625μAに設定することで、IOUTFS
= 2∼20mAの広い調整範囲(10:1)が可能です。IOUTFSの広
い調整範囲には、幾つかの利点があります。1つ目の利点は
AD9767の消費電力に直接関係し、消費電力がIOUTFSに比例す
ることです(消費電力の項を参照)。2つ目の利点は20dBの
調整に関係し、システム・ゲインの制御に役立ちます。
リファレンス制御アンプの小信号帯域幅は約500kHzで、低
周波数の小信号帯域増幅アプリケーションに使用すること
ができます。
アナログ出力
各D/ACの相補電流出力IOUTAとIOUTBは、シングルエンドまた
は差動動作に構成できます。IOUTAとIOUTBは負荷抵抗RLOADを
使って、相補シングルエンド電圧出力VOUTAとVOUTBに変換す
ることができます(D/AC伝達関数の項の式5∼式8参照)。
VOUTAとVOUTBの間の差動電圧VDIFFも、トランスまたは差動ア
ンプ構成を使ってシングルエンド電圧に変換することがで
きます。AD9767のAC性能は、I OUTA とI OUTB での電圧振幅
が±0.5Vに制限された差動トランス結合出力を使って最適
化し、仕様を定めています。シングルエンド・ユニポーラ
出力が必要な場合は、IOUTAを使ってください。
AD9767の歪みとノイズ性能は、差動動作に構成すると強化
することができます。IOUTAとIOUTBの同相モード誤差の原因
は、トランスまたは差動アンプの同相モード除去比により
大幅に小さくすることができます。同相モード誤差原因に
は、偶数次の歪み項とノイズが含まれています。再生波形
の周波数成分が大きいほど、歪み性能の改善効果が大きく
なります。これは、種々のダイナミック同相モード歪みメ
カニズムの一次成分の相殺、デジタル・フィード・スルー、
ノイズに起因します。
また、トランスを使って差動からシングルエンドへ変換す
ると、2倍の再生信号電力を負荷に供給することができます
(信号源終端なしの場合)。IOUTAとIOUTBの出力電流は相補的
であるため、差動処理されると加算されることになります。
トランスを適切に選択することにより、AD9767から所要の
電力及び電圧レベルを負荷に供給させることが可能になり
ます。
IOUTAとIOUTBの出力インピーダンスは、電流源に接続された
PMOSスイッチの等価並列組合せにより決定され、5pFと
100kΩ(typ値)の並列接続になります。出力インピーダン
スは、PMOSデバイスの性質上、出力電圧(VOUTAとVOUTB)
にも少し依存します。その結果、I-Vオペアンプ構成を使っ
てI OUTAおよび/またはI OUTBを仮想グランドに維持すると、
最適なDC直線性が得られます。AD9767のINL/DNL仕様は、
オペアンプを使ってIOUTAを仮想グランドに維持して測定さ
れていることに注意してください。
また、IOUTAとIOUTBは負および正の電圧適合範囲を持ってお
り、最適な性能を得るにはこの電圧適合範囲に従う必要が
あります。−1.0Vという負の出力適合範囲は、CMOSプロ
セスのブレークダウン限界により設定されています。この
最大限界値を超えて動作させると、出力ステージのブレー
クダウンが生じて、AD9767の信頼性に影響を与えます。
D/Aコンバータ伝達関数
AD9767の両D/ACは相補電流出力IOUTAとI OUTBを持っていま
す。全ビットがハイ(DAC CODE = 16383)のとき、IOUTAは
ほぼフル・スケール電流出力IOUTFSを出力し、このとき相補
出力IOUTBの出力電流はゼロになります。IOUTAとIOUTBの電流
出力は入力コード及びIOUTFSの関数であり、次式で表されま
す。
IOUTA =(DAC CODE/16384)×IOUTFS
IOUTB =(16383 - DAC CODE)/16384×IOUTFS
(1)
(2)
ここで、DAC CODE = 0∼16383(10進数)
。
前述のように、IOUTFSは基準電流IREFの関数であり、IREFは通
常、リファレンスVREFIOと外部抵抗RSETにより設定されます。
次のように表すことができます。
IOUTFS = 32×IREF
ここで、IREF = VREFIO/RSET
(3)
(4)
2つの電流出力は、通常、直接またはトランス経由で抵抗負
荷を駆動します。DC結合が必要な場合は、IOUTAとIOUTBを一
致する抵抗負荷RLOADに直接接続します。RLOADはアナログ・
コモンACOMに接続されています。RLOADはIOUTAまたはIOUTB
での等価負荷抵抗(両端を終端したケーブルでは50Ωまた
は75Ω)を表すことに注意してください。I OUTA ノードと
I OUTBノードのシングル・エンド電圧出力は、次のように表
されます。
VOUTA = IOUTA×RLOAD
VOUTB = IOUTB×RLOAD
(5)
(6)
規定の歪みと直線性の性能を維持するためには、V OUTA と
VOUTBのフル・スケール値が規定された出力適合範囲を超え
ないように注意する必要があります。
VDIFF =(IOUTA - IOUTB)×RLOAD
(7)
IOUTA、IOUTB、IREFに値を代入すると、VDIFFは次のように表さ
れます。
VDIFF = {(2×DAC CODE - 16383)/16384}×
(32×RLOAD/RSET)×VREFIO
(8)
10
REV.0
AD9767
正の出力適合範囲は、フル・スケール出力電流IOUTFSに少し
依存し、IOUTFS = 20mAでの公称値1.25VからIOUTFS = 2mAでの
1.00Vへ少し低下します。シングルエンド出力または差動出
力の最適歪み性能は、IOUTAとIOUTBでの最大フル・スケール
信号が0.5Vを超えない場合に得られます。AD9767の出力適
合範囲一杯の出力(VOUTAおよび/またはVOUTB)を必要とす
るアプリケーションでは、これを満たすようにRLOADを決定
する必要があります。適合範囲を超えて動作させると、
AD9767の直線性性能に悪影響が生じ、それにより歪み性能
が低下します。
アナログ出力はDACラッチ内に保存されているデジタル・
データの関数であり、アナログ出力の変化は、データが
DACラッチに書込まれた後の短い伝搬時間を発生します。
両D/ACの入力ラッチは2ステージ構成であり、各ラッチの
入力ステージをステージ1と呼び、同じラッチの出力ステー
ジはステージ2と呼ぶこととします。デュアル・ポート・モ
ードでは、ラッチはWRT1とWRT2により制御されます。
WRT1またはWRT2の立上がりエッジで、データがそれぞれ
の入力ラッチの最初のステージに書込まれます。次のWRT1
またはWRT2の立下がりエッジで、データが最初のステージ
から次のステージに転送されて、DACラッチの入力へ出力
されます。
DACラッチは、CLK1とCLK2により制御されます。DAC
ラッチの入力に与えられるデータは、CLK1またはCLK2の
立上がりエッジでラッチに書込まれます。
入力データがAD9767の出力に出力されるためには、一連の
正しいクロック制御エッジが入力及びDACラッチに与えら
れなければなりません。一例をあげると、PORT1の入力に
あるデジタル・データをDAC1出力でのアナログ情報に変換
するためには、立上がりエッジをWRT1に与えて、次に立下
がりエッジをWRT1に与えた後に、立上がりエッジをCLK1
に与える必要があります。同様のことが、PORT2のそれぞ
れの制御入力にも当てはまります。
デュアル・ポート・モードのタイミング仕様を、図23と図
デジタル入力
AD9767のデジタル入力は、2チャンネルで構成されています。
デュアル・ポート・モードでは、各D/ACは専用の14ビット・
データ・ポート、WRTライン、CLKラインを持っています。
インターリーブ・タイミング・モードでは、デジタル制御
ピンの機能が、インターリーブ・モード・タイミングの項
で説明するように変化します。14ビット・パラレル・デー
タ入力では2進数コーディングを採用しており、DB13が
MSBで、DB0がLSBです。I OUTAには、全データ・ビットが
ロジック"1"のときフル・スケール出力電流が出力されま
す。I OUTBには、入力コードの関数としてフル・スケール電
流が2つの出力の間で分割された相補信号が出力されます。
デジタル・インターフェースは、エッジ・トリガのマスター・
スレーブ・ラッチを使って構成されています。D/AC出力は、
デュアル・モードかインターリーブ・モードかに応じて、
立上がりエッジ後またはクロックの1つおきの立上がりエッ
ジ後に更新されます。D/AC出力は、125MSPSまでのクロッ
ク・レートをサポートします。クロックは、規定のラッ
チ・パルス幅を満たす任意のデューティ・サイクルで動作
することができます。また、セットアップ及びホールドの
時間も、エッジ変化位置がデジタル的な干渉と歪み性能に
影響しますが、規定の最小時間を満たす限り、クロック・
サイクル内で変化することができます。一般に、入力デー
タが50%デューティ・サイクル・クロックの立下がりエッ
ジで変化するときに、最適な性能が得られます。
24に示します。24に示します。
tH
tS
DATA IN
WRT1/WRT2
t LPW
t WC
CLK1/CLK2
t CPW
t PD
IOUTA OR I OUTB
D/Aコンバータのタイミング
AD9767は、以下に説明するデュアルとインターリーブの2
種類のタイミング・モードで動作することができます。図
25に、インターリーブ・タイミング・モードのラッチ・アー
キテクチャを示します。
図23. デュアル・モードのタイミング
DAC DATA IN
D1
D2
D3
D4
D5
WRT
デュアル・ポート・モードのタイミング
モード・ピンがロジック"1"のとき、AD9767はデュアル・ポー
ト・モードで動作します。AD9767は2つの別個のD/ACとして
機能します。両D/ACに共用されているシングル・バンドギ
ャップ・リファレンスは別にして、各D/ACは固有のデジタ
ル入力ラインや制御ライン、フル・スケール調整用制御ラ
インを持ちます。
AD9767は、ダブル・バッファ化されたデジタル信号パスを
持っています。データは、先ず入力ラッチを介してチップ
に入力されます。一連の制御クロック・エッジを使用して、
このデータは各信号パス内のDACラッチに転送されます。
REV.0
CLK
DAC DATA OUT
xx
D1
D2
D3
図24. デュアル・モードのタイミング
11
D4
AD9767AD9767
インターリーブ・モードのタイミング
モード・ピンをグランドに接続すると、AD9767はインターリーブ・モー
インターリーブ
されたデータ
ドで動作します。CLK1はIQCLKとして定義され、WRT1ピン、
D1
xx
D2
D3
D4
D5
IQSEL
WRT2ピン、CLK2ピンは、それぞれIQWRT、IQSEL 、IQRESET
になります。PORT1上のデータは、IQWRTの立上がりエッジで、
IQWRT
DAC1のステージ1またはDAC2のステージ1に書き込むことができま
IQCLK
す。この制御は、IQSELピンのレベルにより決定されます。IQSELが
ハイのときのIQWRTの立上がりエッジで、PORT1の入力データが
IQRESET
ステージ1のPORT1入力レジスタに書込まれ、IQSELがローのとき
xx
DAC出力PORT1
の立上がりエッジで、PORT1のデータがステージ1のPORT2入力レ
DAC出力PORT2
ジスタに書込まれます。IQWRTの立下がりエッジで、いずれかの入
D1
xx
D3
D4
D2
力ラッチのステージ1にあるデータがそれぞれのステージ2に書込ま
図27.
れ、DACラッチ入力へ出力されます。DACラッチは、IQCLKと
インターリーブ・モードのタイミング
IQRESETにより制御されます。IQRESETがハイのとき、IQCLKはデ
AD9767の内部デジタル回路は、3∼5.5Vのデジタル電源範囲で動作でき
ィスエーブルされます。IQRESETがローになると、次のIQCLKの立
ます。そのため、DVDDがTTLドライバの最大ハイレベル電圧VOH(MAX)
上がりエッジで、それぞれの入力からのデータにより両DAC出力ラ
をサポートするように設定された場合、デジタル入力はTTLレベルも
ッチが更新されます。インターリーブ・モードでは、IQCLKが2分周
サポートすることができます。
され、最初の立上がりエッジの後、DAC出力レジスタは1つおきの
3∼3.3VのDVDDは、ほとんどのTTLロジック・ファミリーと互換性を
立 上 がりエッジでのみ更 新されるようになります。このように
持っています。図28に、データ入力とクロック入力の等価デジタル入
IQRESETを使用して、DACに対するデータのルーティングを同期化
力回路を示します。スリープ・モード入力はアクティブ・プルダウン回
路を持つ以外は同じで、この入力が未接続のままでも、AD9767が
IQSEL IQWRT
イネーブル状態を確実に維持するようになっています。
PORT 1
入力ラッチ
ステージ1
ステージ2
インターリーブ
されたデータの
入力PORT 1
MUX
ロジック
PORT 2
入力ラッチ
ステージ1
ステージ2
IQCLK
IQRESET
AD9767は最大125MSPSで更新可能なので、最適性能を得るには、
DAC1
ラッチ
クロック信号とデータ入力信号の品質が重要です。小さくしたロジッ
DAC1
ク振幅と対応する低デジタル電源(DVDD)
でAD9767を動作させ
インターリーブが
解除された
データの出力
ると、データ干渉とオンチップ・デジタル・ノイズは最小になります。デ
DAC2
LATCH
ジタル・データ・インターフェース回路のドライバは、AD9767の最小
のセットアップ及びホールド時間、最小/最大入力ロジック・レベル・
÷2/制御ロジック
スレッショルドを満たすように指定する必要があります。
DAC2
デジタル信号パスを短くして、伝搬遅延の不一致を回避するように長
図25.
インターリーブ・モードのラッチ構造
さを揃える必要があります。AD9767デジタル入力とドライバ出力の
間に低抵抗値ネットワーク
(20∼100Ω)
を挿入すると、デジタル干渉
することができます。
の原因になる、デジタル入力でのオーバーシュートとリンギングを減ら
インターリーブ・モードのタイミング仕様を、図26と図27
すことに役立ちます。ボード・パターンが長く、かつデータ更新レート
が高い場合は、適切なインピーダンスと終端抵抗を持つストリップラ
イン技術を使用して、
“クリーンな”デジタル入力を維持するようにしま
tH
tS
す。
DATA IN
外部クロック・ドライバ回路はAD9767にジッタの小さいクロック入力
を提供して、最小/最大ロジック・レベルを満たし、かつ高速エッジ
WRT1/IQWRT
t LPW
CLK1/IQCLK
を維持する必要があります。高速なクロック・エッジは、再生波形で
t WC
の位相ノイズになるジッタを抑えるのに役立ちます。このため、クロッ
t CPW
ク入力は、アプリケーションに適合した最高速のロジック・ファミリーで
t PD
駆動する必要があります。
IOUTA または IOUTB
クロック入力は正弦波で駆動することもできます。この正弦波はデジ
タル・スレッショルド
(DVDD/2)
を中心にして、最小/最大ロジック・
図26.
インターリーブ・モードのタイミング
スレッショルドを満たす必要があります。通常、この方法では位相ノ
イズが少し劣化する結果になり、これは高いサンプリング・レートと高
に示します。
い出力周波数で、より顕著になります。また、高いサンプリング・レー
デジタル入力はCMOS互換で、
ロジック・スレッショルドVTHRESH-
トでは、デジタル・ロジック・スレッショルドの20%の変動を考慮する
がデジタル正電源(DVDD)の約1/2に設定されます。
必要があります。これは、実効クロック・デューティ・サイクルに影響を
OLD
すなわち、
与え、その結果、所要データのセットアップ及びホールド時間を短くし
VTHRESHOLD = DVDD/2 (±20%)
てしまうためです。
12
REV.0
AD9767
80
DVDD
70
60
IAVDD
デジタル
入力
50
40
30
図28.
等価デジタル入力
20
入力クロックとデータのタイミング関係
D/ACのSNRはクロック・エッジの位置と入力データ変化時
の位置との関係に依存します。AD9767は立上がりエッジで
トリガされるため、データ変化がこのエッジに近いとき、
SNRに影響を与えます。一般に、AD9767へのデータを入力
は、データ変化を立下がりエッジの近くに発生させること
が目標となります。これはサンプル・レートが増加するほ
ど重要になります。図29に、SNRとクロック位置の関係を、
種々のサンプル・レートに対して示します。低いサンプ
ル・レートではクロック位置の変動に対して余裕がありま
すが、高いレートでは注意が必要です。
10
0
5
15
10
20
25
IOUTFS
図30.
IAVDDとIOUTFS
す。IAVDDはIOUTFSに正比例しますが(図30)、fCLOCKには無関
係です。
逆に、IDVDDはデジタル入力波形fCLOCKとデジタル電源DVDD
に依存します。図31と図32に、IDVDDをフル・スケール正弦
波出力比(fOUT/fCLOCK)の関数として、DVDD = 5VとDVDD
= 3Vでの、種々の更新レートの関係を示します。DVDDを
5Vから3Vへ下げたときに、IDVDDが1/2以下になることに注
意してください。
80
70
35
60
125MSPS
25
40
100MSPS
IDVDD – mA
SNR – dBc
30
50
30
20
10
20
65MSPS
15
10
0
–4
–3
–2
–1
0
1
2
3
5
4
5MSPS
立上がりクロック・エッジに対するデータ変化のタイミング―ns
図29.
25MSPS
0
0.1
0
0.2
0.3
0.4
0.5
比(fOUT /fCLOCK)
SNRとクロック位置@ fOUT = 20MHz、
fCLK = 125 MSPS
図31.
スリープ・モード動作
AD9767は、出力電流をターンオフして、規定の電源範囲3.0
∼5.5Vと温度範囲で電源電流を8.5 mA以下にするパワーダ
ウン機能を内蔵しています。SLEEPピンにロジック・レベ
ル"1"を入力すると、このモードになります。SLEEPピンの
ロジック・スレッショルドは0.5×AVDDです。このデジタ
ル入力にはアクティブ・プルダウン回路が内蔵されており、
入力を開放のままにしても、AD9767のイネーブル状態を維
持することができます。AD9767は50ns以内でパワーダウン
し、約5μsで再パワーアップします。
IDVDDとfOUT /fCLOCK比@ DVDD = 5V
18
16
125MSPS
14
100MSPS
IDVDD – mA
12
10
65MSPS
8
6
25MSPS
4
消費電力
AD9767の消費電力PDは、(1)電源電圧AVDDとDVDD、(2)
フル・スケール電流出力IOUTFS、(3)更新レートfCLOCK、(4)
再生デジタル入力波形などに依存します。消費電力は、ア
ナログ電源電流IAVDDとデジタル電源電流IDVDDに正比例しま
REV.0
2
0
5MSPS
0.1
0
0.2
0.3
0.4
比(fOUT/fCLOCK )
図32.
13
IDVDDとfOUT /fCLOCK比@ DVDD = 3V
0.5
AD9767
制御アンプの補償
て最適な歪み性能を提供します。Mini-Circuits T1-1Tのよう
多くのアプリケーションで、1本のRSET抵抗を使って各D/AC
なRFトランスは、広い周波数範囲で優れた同相モード歪み
のフル・スケール出力電流を設定することができます(図
除去(偶数次高調波)とノイズ除去を提供します。また電
20)。ただし、1.5MHzより低い出力周波数では、遅れ補償
気的絶縁と負荷への2倍の電力供給が行えます。インピーダ
ネットワークをRSET1とRSET2に並列に各FSADJピンに追加す
ンスの整合には、種々のインピーダンス比のトランスを使
ることが推奨されます(図33)。RCネットワークに対する
うことができます。トランスはAC結合でのみ使用できるこ
推奨値は、R = 256Ω、C = 22nFです。公称値の最大10%の
とに注意してください。
許容偏差を持つ部品を使うことができます。
トランスの1次側のセンタ・タップは必ずACOMに接続し
て、IOUTAとIOUTBに必要なDC電流パスを用意する必要があり
+5V
ます。IOUTAとIOUTBに出力される相補電圧(VOUTAとVOUTB)の
ACOM1
+1.2V REF
振幅はACOMを中心に対称で、AD9767の規定出力適合範囲
AVDD
AD9767
内に維持する必要があります。差動抵抗R DIFFは、トランス
リファレンス部
出力が受動再生フィルタまたはケーブルを経由して負荷RLOAD
REFIO
FSADJ1
0.1μF
電流源
アレイ
に接続されるアプリケーションで挿入することができます。
R DIFFはトランスのインピーダンス比によって決定され、適
R
2kΩ
切なソース終端を提供してVSWRを低くします。信号電力
C
FSADJ2
の約半分がRDIFFで消費されることに注意してください。
電流源
アレイ
R
2kΩ
C
AD9767
IOUTA
図33.
MINI-CIRCUITS
T1-1T
AD9767に対するRCネットワーク
RLOAD
IOUTB
オプションのRDIFF
RDIFF
AD9767の応用
出力の構成
以下に、代表的ないくつかのAD9767出力構成について説明
図34.
します。特に注記がない限り、IOUTFSは公称20mAの設定です。
トランスを使用する差動出力
最適なダイナミック性能を必要とするアプリケーションに
対しては、差動出力構成が推奨されます。差動出力構成は、
オペアンプを使用する差動構成
RFトランスまたは差動オペアンプにより構成されます。ト
オペアンプを使用して、差動−シングル・エンド変換を行
ランス構成は最適な高周波性能を提供するので、AC結合が
うことができます(図35)。AD9767には、25Ωの等価負荷
可能なすべてのアプリケーションに推奨されます。差動オ
抵抗R LOADが2本接続されます。I OUTAとI OUTBで発生された差
ペアンプ構成は、選択したオペアンプの帯域幅内でDC結合、
動電圧が、差動オペアンプ構成を通ってシングル・エンド
バイポーラ出力、信号ゲインおよび/またはレベル・シフト
信号に変換されます。オプションのコンデンサをI OUTA と
を必要とするアプリケーションに適しています。
I OUTBの間に接続して、実数極のローパス・フィルタを構成
シングル・エンド出力は、ユニポーラ電圧出力を必要とす
することができます。コンデンサの追加により、D/ACの高
るアプリケーションに適しています。IOUTAおよび/または
スルーレート出力がオペアンプ入力を過負荷させることを
IOUTBをACOMを基準とする適切な値の負荷抵抗RLOADに接続
防止するので、オペアンプの歪み性能も改善されます。
すると、正のユニポーラ出力電圧が得られます。この構成
この構成の同相モード除去は、通常、2本の抵抗値の一致の
は、DC結合のグランド基準出力電圧を必要とする単電源シ
程度により決定されます。AD8047を使用するこの回路では、
ステムに好適です。代わりに、アンプをI-Vコンバータに構
差動オペアンプ回路が幾らかの信号ゲインを追加するよう
成して、IOUTAまたはIOUTBを負のユニポーラ電圧に変換する
に構成されています。オペアンプは出力が約±1.0Vなので、
こともできます。この構成では、IOUTAまたはIOUTBが仮想グ
両電源で動作する必要があります。AD9767の差動性能を維
ランドに維持されるため、最善のDC直線性が得られます。
持でき、さらに他のシステム・レベルの目標(コストや消費
IOUTAの方がIOUTBよりやや優れた性能を与えることに注意し
電力)を満たすことができる高速アンプを選択する必要があ
てください。
ります。回路の最適化には、オペアンプの差動ゲイン、ゲ
イン設定抵抗値、フル・スケール出力振幅能力をすべて考
慮する必要があります。
トランスを使用した差動結合
RFトランスを使って、差動−シングルエンド信号変換を行
うことができます(図34)。差動結合のトランス出力は、ス
ペクトル成分がトランスの通過帯域にある出力信号に対し
14
REV.0
AD9767
バッファ付きシングル・エンド電圧出力構成
500Ω
AD9767
図38に、バッファ付きシングル・エンド出力構成を示しま
225Ω
IOUTA
IOUTB
す。この構成では、オペアンプU1がAD9767出力電流のI-V
AD8047
225Ω
変換を行います。U1はIOUTA(またはIOUTB)を仮想グランド
COPT
に維持するため、アナログ出力の項で説明したように、
500Ω
25Ω
D/ACのINL性能に対する非直線性出力インピーダンスの影
25Ω
響を最小に抑えます。このシングル・エンド構成は最善の
図35.
オペアンプを使用するDC差動結合
DC直線性性能を与えますが、高いD/AC更新レートでのAC
歪み性能は、U1のスルーレートにより制限されます。U1は
図36の差動回路は、単電源システムで必要となるレベル・
負のユニポーラ出力電圧を与え、フル・スケール出力電圧
シフト機能を提供します。このケースでは、AD9767とオペ
はRFBとIOUTFSの積になります。IOUTFSおよび/またはRFBをス
アンプの両方の正のアナログ電源であるAVDDをも使って、
ケーリングして、フル・スケール出力をU1の電圧出力振幅
AD9767の差動出力を電源の中央に(AVDD/2)レベル・シ
能力内に設定する必要があります。U1がシンクする必要の
フトします。AD8055は、このアプリケーションのオペアン
ある信号電流が結果的に小さくなるため、AC歪み性能の改
プに適しています。
善は、IOUTFSの減少により得られます。
500Ω
AD9767
COPT
225Ω
RFB
200Ω
IOUTA
225Ω
IOUTB
AD8055
1kΩ
IOUTA
AVDD
25Ω
25Ω
IOUTFS = 10mA
AD9767
COPT
U1
500Ω
V OUT = IOUTFS 3 RFB
IOUTB
200Ω
図36.
単電源DC差動結合回路
図38.
シングル・エンドのバッファなし電圧出力
図37に、AD9767のシングルエンド電圧出力の例を示します。
バッファ付きユニポーラ電圧出力
電源とグランドについての考慮事項、電源変動除去
この回路では、等価負荷抵抗RLOAD25Ωである50Ωで両端を
多くのアプリケーションでは、理想的ではない動作条件で
終端したケーブルに公称20mAのフルスケール電流が流れる
高速かつ高性能を追求します。これらの回路では、プリン
ため、ユニポーラ電圧出力範囲は約0∼+0.5Vになります。
ト回路ボードの設計と作成が回路設計と同じくらい重要で
このケースでは、RLOADはIOUTAまたはIOUTBから見た等価負荷
す。最適性能を保証するためには、適切なRF技術を使って、
抵抗を表しています。使用しない出力(I OUTAまたはI OUTB)
デバイスの選択、配置、配線、電源バイパス、グランディ
は直接に、またはマッチしたRLOADを経由してACOMに接続
ングを行う必要があります。図33と図44∼図51に、AD9767
評価ボードで使用されている、プリント回路ボードのグラ
AD9767
ンド・プレーン、電源プレーン、信号プレーンの推奨レイ
IOUTFS = 20mA
V OUTA = 0∼+0.5V
アウトを示します。
IOUTA
50Ω
システム性能に測定可能な影響を与える要因の1つは、
50Ω
IOUTB
D/AC出力でのDC変動またはACノイズの除去能力です。こ
25Ω
のACノイズは、アナログまたはデジタルのDC電源配線
(AVDD、DVDD)に重畳されます。これは電源変動除去比
図37.
0∼+0.5Vのバッファなし電圧出力
(PSRR)と呼ばれています。電源のDC変動に対しては、
D/ACの変換性能は直接ゲイン誤差に対応し、このゲイン誤
することができます。正の適合範囲を満足している限り、
差はD/ACのフル・スケール電流I OUTFS に関係しています。
IOUTFSとRLOADは異なる値を選択することができます。もう1
DC電源上のACノイズは、スイッチング電源を使用してい
つ注意する必要がある点は、このデータシートのアナログ出
るアプリケーションでは一般的な問題です。一般に、スイ
力の項で説明した積分非直線性(INL)です。最適なINL性
ッチング電源ノイズは、数10kHz∼数MHzのスペクトルで発
能のためには、バッファ付きのシングル・エンド電圧出力構
生します。この周波数範囲におけるAD9767 AVDD電源の
成が推奨されます。
REV.0
PSRRと周波数の関係を図39に示します。
15
AD9767
90
フェライト・
ビーズ
TTL/CMOS
ロジック
回路
85
電解
セラミック
AVDD
100μF
10–22μF
0.1μF
PSRR – dB
ACOM
タンタル
80
+5Vまたは+3V電源
図40.
+5V/+3V単電源アプリケーション用差動LCフィルタ
75
70
0.2
0.3
0.4
図39.
0.5
0.6
0.7
0.8
周波数 – MHz
0.9
1.0
アプリケーション
AD9767を使用したVDSLアプリケーション
非常に高周波数のデジタル加入者回線(VDSL)技術が、比較的短
距離のデータ転送を必要とするアプリケーションで急速にひろま
っています。QAM変調を使い、複数離散周波数(DMT)でデータ
を転送すると、高いデータ・レートが得られます。
他の多周波アプリケーションの場合と同様に、その周波数を中心
とする狭い帯域内の信号対ノイズ比(SNR)に応じて、各VDSL周
波数は与えられたビット数を転送できます。各周波数は数kHz∼
10MHzの範囲で等間隔で配置されます。この範囲の高周波端での
性能は、一般にケーブル特性と外部干渉のような環境要因により
制限されます。低周波数での性能は、シグナル・チェーン内の部
品性能に、より多く依存します。帯域内ノイズに加えて、他の周
波数との相互変調により、与えられた周波数でのデータ再生が干
渉を受けることもあります。図41の2つのグラフは、500トーンの
ミッシング・ビン・テストのベクトルで、400Hz∼10MHzの範囲で
周波数を等間隔で配置したものです。このテストは、ある周波数
で送信可能なビット数が歪みにより制約されている否かを調べる
ときに非常に一般的に行われています。テスト・ベクトルは、
750kHz付近(図41a)及び5MHz付近(図41b)に、それぞれ一連の
脱落周波数を持っています。両ケースとも、送信周波数とエンプ
ティ・ビンの間のスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ
(SFDR)は60dB以上です。
1.1
AD9767の電源変動除去比
図39の単位が(出力電流A)/(入力電圧V)であることに注意して
ください。アナログ電源上のノイズは、内部スイッチを変調する
こと、したがって出力電流を変調することと同じ効果を持ってい
ます。このため、AVDD上の電圧ノイズは、所要IOUTに対して非線
形なかたちで加算されます。スイッチは相対的にサイズが異なる
ため、PSRRはコードに非常に依存します。これにより、低周波電
源ノイズを高い周波数にシフトさせるミキシング効果が発生しま
す。どちらかの差動D/AC出力に対する最悪PSRRは、その出力に
フル・スケール電流が流れるときに発生します。そのため、図39
のPSRR計測値は、デジタル入力はスタティックのままで、20mA
のフル・スケール出力電流が測定しているD/ACに出力されている
という、最悪条件を表しています。
アナログ電源上の電源ノイズの影響を説明するために、1つの例を
使います。スイッチング周波数250kHzのスイッチング・レギュレ
ータが10mVのノイズを発生している場合を考えます。簡単にする
ため高調波を無視して、全ノイズは250kHzに集中しているものと
します。この不要なノイズがD/ACのフル・スケール電流IOUTFSに重
畳されて電流ノイズに出力される大きさを計算するには、図39を
使って、250kHzでのPSRRのdB値を決定する必要があります。与
えられたRLOADに対するPSRRを計算するには、PSRRの単位をA/V
からV/Vに変換し、20×Log(RLOAD)のスケール・ファクタで図39
のカーブを調整する必要があります。例えば、RLOAD = 50Ωの場合、
PSRRは34dBだけ減らします(すなわち、図39で85dBである
250kHzでのD/ACのPSRRは、51dB VOUT/VINになります)。
適切なグランディングとデカップリングは、高速・高分解能シス
テムでは最初に実施しなければならないことです。AD9767では、
アナログ電源ピン、デジタル電源ピン、グランド・ピンが分離さ
れており、システムのアナログ及びデジタル・グランド電流の管
理が最適化できます。一般に、アナログ電源AVDDは、チップに
できるだけ近い場所でアナログ・コモンACOMにデカップリング
する必要があります。同様に、デジタル電源DVDDは、チップに
できるだけ近い場所でDCOMにデカップリングする必要がありま
す。
アナログ電源とデジタル電源として+5Vまたは+3Vの単電源を必要
とするアプリケーションでは、図40の回路を使ってノイズのない
アナログ電源を発生することができます。この回路は、電源ライ
ンとリターン・ラインが別々の差動LCフィルタで構成されていま
す。低周波ノイズは、低周波ESR型電解タンタル・コンデンサに
より減衰させることができます。
–20
–30
–40
振幅 – dBm
–50
–60
–70
–80
–90
–100
–110
–120
0.665 0.685 0.705 0.725 0.745 0.765 0.785 0.805 0.825
周波数 – MHz
図41a.
16
750kHzでのミッシング・ビンによるノッチは
60dB以上(ピーク振幅=0dBm)
REV.0
AD9767
–40
–20
–50
–40
–60
振幅 – dBm
–70
–60
–80
–90
–80
–100
–110
–100
–120
–120
4.85
図41b.
4.90
4.95
5.00
5.05
周波数 – MHz
5.10
–130
0
5.15
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
周波数 – MHz
5MHzでのミッシング・ビンによるノッチは
60dB以上(ピーク振幅=0dBm)
図42. 65MSPSでサンプルしたCDMA信号、
隣接チャンネル電力(ACP)= 76dBm
CDMA
搬送波分割多元接続方式(CDMA)は空中送/受信方式で
CDMA 3V送信器IFサブシステムAD6122使用のW-CDMA送
あり、送信パス内の信号は疑似ランダム・デジタル・コー
示します。AD6122は、W-CDMAの上位隣接チャンネル電力
ド(拡散コード)で変調されます。この変調の目的は送信
(ACP)条件に必要な、外部ゲイン制御や低歪み特性などの
信器アプリケーション内でAD9767を使用する例を、図43に
機能を持っています。
信号を広いスペクトル範囲に分散させることです。DMT波
形と同様に、複数の加入者が含まれているCDMA波形は、
高いピーク値と平均値の比(クレスト・ファクタ)を持っ
評価ボード
ていることが特徴です。このため、送信信号パス内では線
形性の優れた部品が必要になります。スペクトル帯域幅は
概要
AD9767-EBは、14ビットのデュアルD/AコンバータAD9767
使用するCDMA規格により決められ、動作時に特定の特性
の評価ボードです。十分に考慮されたレイアウトと回路設
を持つ拡散コードを使って実現されます。
計、プロトタイプ領域の組み合わせにより、高分解能と高
送信パス内の歪みにより、定義した帯域外への電力の放出
速変換を必要とするアプリケーションでのAD9767の評価が
が発生することがあります。帯域内送信電力と帯域外送信
容易に効果的に行えます。
電力の比は隣接チャンネル電力比(ACP)と呼ばれること
このボードを使うと、AD9767を種々の構成で動作させるこ
もあります。帯域外へ出力される電力は空中に送信された
とができます。出力構成としては、トランス結合出力、抵
他の信号と干渉する可能性があるため、規制事項になって
抗終端出力、反転/非反転出力、差動アンプ出力などが可
います。当局は送信帯域の外部にスペクトル・マスクを定
能です。デジタル入力は、デュアル・ポートまたはインタ
義し、ACPはこのマスク内でなければなりません。送信パ
ーリーブ・モードで使用でき、種々のワード・ジェネレー
スの歪みによりACPがスペクトル・マスクを超える場合は、
タから直接駆動できるように設計されており、適切な負荷
フィルタリングを行うか別の部品を選択して、マスク条件
終端を行うための抵抗ネットワーク・オプションがボード
を満たすようにする必要があります。
に内蔵されています。AD9767を動作させる場合、デジタル
図42に、65MHzでサンプリングされた帯域幅4MHzのベース
電源(DVDD)は+3V、アナログ電源(AVDD)は+5Vのと
バンドCDMAテスト・ベクトルのAD9767による再生を示し
き、最適性能が得られます。
ます。与えられたテスト・ベクトルに対するACPは、70dB
で測定されています。
REV.0
17
AD9767
DVDD
AVDD
+3V
CLK1
RSET1
2kΩ
U1
FSADJ1
DAC
ラッチ
I DATA
INPUT
DAC
500Ω
IOUTB
500Ω
入力ラッチ
100Ω
500Ω
100Ω
LOIPP
LOIPN
(“Q DAC”)
U2
入力ラッチ
DAC
ラッチ
RSET2
1.9kΩ
REFIO
SLEEP
500Ω
42
QOUTA
500Ω
IIQP
QOUTB
500Ω
IIQN
ACOM
DCOM
100Ω
位相分割器
500Ω
DAC
FSADJ2
AD6122
IIPP
IIPN
AD9767
WRT2
RCAL
220Ω
500Ω
(“I DAC”)
WRT1
Q DATA
INPUT
IOUTA
MODOPP
MODOPN
100Ω
温度補償
CLK2
REFIN
0.1mF
GAIN
CONTROL
VGAIN
V CC
V CC
ゲイン制御
スケール・
ファクタ
TXOPP
TXOPN
図43. AD9767とAD6122を使用したCDMA送信アプリケーション
18
REV.0
AD9767
将来の互換性に対する準備
AD9767では、一方のRSET抵抗をFSADJ1に、別のRSET抵抗を
FSADJ2に接続することにより、各チャンネルのゲインを独
立に設定できるようになっています。柔軟性を増しながら
システム・コストを削減するため、新しいレビジョンでは、
1本のRSET抵抗を使って両チャンネルのゲインを同時に設定
するモードを設けます。ACOM1(ピン42)をGAINCTRLと
いう名前の制御ピンに再定義すると、この追加モードがサ
ポートされるようになります。
GAINCTRLをローにすると(すなわちAGNDに接続すると)、
2つの抵抗を使う独立したチャンネル・ゲイン制御モードが
イネーブルされます。このモードでは、それぞれのRSET抵抗
をFSADJ1とFSADJ2に接続します。GAINCTRLをハイにす
ると(すなわちAVDDに接続すると)、1つの抵抗を使うマ
スター/スレーブ・チャンネル・ゲイン制御モードがイネーブ
ルされます。このモードでは、1つのR SET抵抗をFSADJ1に接
続し、FSADJ2の抵抗を取り除くことができます。
REV.0
19
AD9767
電源のデカップリングと入力クロック
B1
TP10
B3
L1
DVDDIN
BAN-JACK
DVDD
BEAD
1
BAN-JACK
L2
BEAD
BAN-JACK
C9
10μF
TP37
2 25V
B2
TP11
AVDDIN
TP38
TP39
TP43
B4
AVDD
1
C10
10μF
TP40
2 25V
BAN-JACK
DGND
TP41
TP44
TP42
AGND
JP9
2
1
DCLKIN1
A B
3
DCLKIN2
/2 CLOCK DIVIDER
JP6
TP29
JP16
WRT1IN S1
IQWRT
3
A B
4
DGND;3,4,5
JP2
TP30
JP5
CLK1IN S2
IQCLK
2
1
3
2
JP1
3
A B
DGND;3,4,5
TP31
2
1
A B
DVDD
DGND;3,4,5
TP32
2
CLK
Q
CLR
5
6
1
DGND;7
DVDD;14
12
11
1
2
R1
50Ω
1
2
R2
50Ω
1
2
R3
50Ω
1
2
Q
U1
CLK
Q
CLR
74VHC74
9
1
8
2
C7
0.1μF
1
2
C8
0.01μF
13
DGND;7
DVDD;14
A B
1
2
3
3
WRT1
A B
DGND;3,4,5
PRE
D
JP7
JP3
1
Q
U1
3
DVDD
10
PRE
D
74VHC74
JP4
CLK2IN S3
RESET
WRT2IN S4
IQSEL
2
1
DVDD
CLK1
R4
50Ω
CLK2
WRT2
TP33
SLEEP S5
SLEEP
DGND;3,4,5
1
2
R13
50Ω
図44. 電源のデカップリングとAD9767評価ボード上のクロック
20
REV.0
AD9767
デジタル入力信号のコンデショニング
RP3
R1
R9
DCOM
22
2 3 4 5 6 7 8 9 10
1
DVDD
RP5, 10Ω
2
P1
P1
1
4
P1
P1
3
6
P1
P1
5
8
P1
P1
7
10
P1
P1
9
12
P1
P1 11
14
P1
P1 13
16
P1
P1 15
18
P1
P1 17
20
P1
P1 19
22
P1
P1 21
24
P1
P1 23
26
P1
P1 25
28
P1
P1
30
P1
P1 29
32
P1
P1
34
P1
P1 33
36
P1
P1 35
38
P1
P1 37
40
P1
P1
1
16
14
2
12
4
10
6
16
8
14
2
12
27
2 3 4 5 6 7 8 9 10
1
R1
R9
1
2 3 4 5 6 7 8 9 10
1
2 3 4 5 6 7 8 9 10
DVDD
DUTP1
DUTP2
15
DUTP3
DUTP4
13
DUTP5
DUTP6
11
DUTP7
DUTP8
9
DUTP9
DUTP10
15
DUTP11
4
DUTP12
13
DUTP13
RP6, 10Ω
6
DUTP14
11
31
RP6, 10Ω
8
DCLKIN1
9
39
RP4
R1
R9
DCOM
22
1
2 3 4 5 6 7 8 9 10
P2
1
P2
P2
3
6
P2
P2
5
8
P2
P2
7
10
P2
P2
9
12
P2
P2 11
14
P2
P2 13
16
P2
P2 15
18
P2
P2 17
20
P2
P2 19
22
P2
P2 21
24
P2
P2 23
26
P2
P2 25
28
P2
P2
30
P2
P2 29
32
P2
P2
34
P2
P2 33
36
P2
P2 35
SPARES
38
P2
P2 37
RP5, 10Ω
40
P2
P2
RP7, 10Ω
3
14
RP7, 10Ω
5
12
RP7, 10Ω
7
10
RP8, 10Ω
1
16
RP8, 10Ω
3
14
RP8, 10Ω
27
5
12
R9
RP14
R1
1
2 3 4 5 6 7 8 9 10
1
2 3 4 5 6 7 8 9 10
DUTP28
11
DUTP29
DUTP30
9
DUTP31
DUTP32
15
DUTP33
RP8, 10Ω
4
DUTP34
13
DUTP35
RP8, 10Ω
6
2 3 4 5 6 7 8 9 10
DUTP27
RP8, 10Ω
2
1
DUTP26
RP7, 10Ω
8
R9
DUTP25
13
RP7, 10Ω
6
R1
DUTP24
15
RP7, 10Ω
4
RP12
DCOM
33
RP7, 10Ω
2
R9
DCOM
33
DUTP23
P2
4
16
R1
DVDD
2
1
RP2
DCOM
22
DVDD
RP7, 10Ω
DUTP36
11
31
RP8, 10Ω
39
8
DCLKIN2
9
7
10
RP8, 10Ω
7
10
図45. デジタル入力信号のコンデショニング
REV.0
RP11
DCOM
33
RP6, 10Ω
RP6, 10Ω
5
R9
RP6, 10Ω
RP6, 10Ω
3
R1
RP5, 10Ω
RP6, 10Ω
1
RP13
DCOM
33
RP5, 10Ω
RP5, 10Ω
7
R9
RP5, 10Ω
RP5, 10Ω
5
R1
RP5, 10Ω
RP5, 10Ω
3
RP1
DCOM
22
21
AD9767
DUTとアナログ出力信号のコンデショニング
S7
DVDD
1
2
C1
0.001μF
1
2
C2
0.01μF
1
2
TP34
3
AGND;3,4,5
C3
0.1μF
R11
VAL
AGND;3,4,5
2
NC = 5
4
AGND;3,4,5
1:1
1
S8
S6
OUT1
6
T1
JP8
AVDD
DUTP1
1
DB13 P1 (MSB)
MODE 48
DUTP2
2
DB12 P1
AVDD 47
DUTP3
3
DB11 P1
IOUTB1 46
DUTP4
4
DB10 P1
DUTP5
5
DB9 P1
FSADJ1 44
DUTP6
6
DB8 P1
REFIO 43
DUTP7
7
DB7 P1
ACOM 42
1
2
3
A B
1
2
C4 2
10pF 1
1
R5
50Ω
2
R6
50Ω
C5 2
10pF 1
TP45
IOUTA1 45
DUTP8
8
DB6 P1
FSADJ2 41
DUTP9
9
DB5 P1
IOUTB2 40
DUTP10
10
DB4 P1
DUTP11
11
DB3 P1
DUTP12
12
DB2 P1
DUTP13
13
DUTP14
U2
AD9767
1
TP46
ACOM 38
C15 2
10pF 1
DB0 P2 36
DUTP36
14
DB0 P1
DB1 P2 35
DUTP35
15
DCOM1
DB2 P2 34
DUTP34
16
DVDD1
DB3 P2 33
DUTP33
WRT1
17
WRT1
DB4 P2 32
DUTP32
AGND;3,4,5
CLK1
18
CLK1
DB5 P2 31
DUTP31
AGND;3,4,5
WRT2
1
2
C14
0.1μF
2
C6 2
10pF 1
DB1 P1
CLK2
2
IOUTA2 39
SLEEP
19
REFIO
TP36
R10
1.92kΩ
1
SLEEP 37
CLK2
R9
1.92kΩ
DB6 P2 30
1
2
WRT2
DB7 P2 29
DUTP29
21
DCOM2
DB8 P2 28
DUTP28
22
DVDD2
DB9 P2 27
DUTP27
DUTP23
23
DB13 P2 (MSB)
DB10 P2 26
DUTP26
DUTP24
24
DB12 P2
DB11 P2 25
DUTP25
2
R8
50Ω
3
S10
R12
VAL
2
NC = 5
4
1:1
1
S9
DUTP30
20
1
R7
50Ω
TP35
6
T2
AGND;3,4,5
S11
OUT2
AVDD
1
C11
2 0.001μF
1
C12
2 0.01μF
1
C13
2 0.1μF
図46. AD9767および出力信号のコンデショニング
22
REV.0
AD9767
図47. アセンブリ(表面)
REV.0
23
AD9767
図48. アセンブリ(裏面)
24
REV.0
AD9767
図49. レイヤー1(表面)
REV.0
25
AD9767
図50. レイヤー2(グランド面)
26
REV.0
AD9767
図51. レイヤー3(電源面)
REV.0
27
D4149-2.7-12/99,1A
AD9767
図52. レイヤー4(裏面)
外形寸法
サイズはインチと(mm)で示します。
48ピン薄型PQFP
(ST-48)
0.063 (1.60)
MAX
0.354 (9.00) BSC SQ
37
48
36
1
0.276
(7.00)
BSC
SQ
上面図
(ピン・ダウン)
COPLANARITY
0.003 (0.08)
08
MIN
12
25
13
24
0.019 (0.5)
BSC
0.008 (0.2)
0.004 (0.09)
PRINTED IN JAPAN
0.030 (0.75)
0.018 (0.45)
0.011 (0.27)
0.006 (0.17)
0.057 (1.45)
0.053 (1.35)
7˚
0˚
0.006 (0.15)
0.002 (0.05) 実装面
このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。
28
REV.0