ASAHI KASEI [AK2346B] AK2346B 無線機用ベースバンドLSI 1. 特長 □ □ □ □ □ □ □ □ 音声フィルタに加え、リミッタ,スプラッタフィルタなどの音声信号処理回路を内蔵 エンファシス、コンパンダ、秘話回路内蔵 MSKモデム(1200/2400bps)内蔵 水晶振動子による発振回路内蔵(3.6864MHz) 動作電圧範囲: 1.9V~5.5V 動作温度範囲: -30℃~+75℃ CMOSプロセスによる低消費電流 プラスチック小型パッケージを採用: 24ピンSSOP 2. 概要 AK2346Bは、音声用フィルタ、リミッタ、スプラッタフィルタに加え、エンファシス、コンパンダ、秘話回路、 MSKモデム(1200/2400bps)を内蔵しており、無線機のベースバンド部をワンチップ化したICです。 音声用フィルタのHPFは、250Hz以下で高い減衰率を示しCTCSS等のサブ・オーディオ信号の確実な 除去を実現します。またリミッタ回路は、外部に抵抗を接続することでリミットレベルを調整することが可能 です。 スプラッタフィルタは、カットオフ周波数を2.55kHzと3.0kHzに設定でき多くの規格に準拠します。また コンパンダの過渡応答特性に関する定数は全て内蔵しおり、外部での調整は不要です。 秘話回路は、キャリア周波数を中心に音声信号成分を反転させる単純反転方式を採用しております。 データ通信用途にMSKモデムを内蔵しており、データの信頼性と高速性の観点から1200/2400bpsの 伝送速度をご選択頂けます。 送受信系の初段と最終段に計4つの電子ボリュームを内蔵しており、CPUからの制御によりマイク感度、 変復調器の感度を自動調整することが可能です。 □ ピン配置 AGNDIN 1 24 TEST AGND 2 23 RXIN TXIN 3 22 RXINO TXINO 4 21 RXLPFO LIMLV 5 20 RXAF EXTLIMIN 6 19 RXAFIN MOD 7 18 EXPOUT VSS 8 17 VDD TCLK 9 16 XIN TDATA 10 15 XOUT DI/O 11 14 DIR RDF/FD 12 13 SCLK MS1409-J-01 2013/12 -1- ASAHI KASEI [AK2346B] 3. 目次 1. 特長 ............................................................................................................................ 1 2. 概要 ............................................................................................................................ 1 3. 目次 ............................................................................................................................ 2 4. ブロック図 .................................................................................................................... 3 5. 回路構成 ..................................................................................................................... 4 6. ピン/機能 .................................................................................................................... 5 7. 絶対最大定格 .............................................................................................................. 7 8. 推奨動作条件 .............................................................................................................. 7 9. デジタルDC特性 ........................................................................................................... 7 10. 消費電流 ................................................................................................................... 8 11. アナログ特性 .............................................................................................................. 9 12. レベルダイアグラム .....................................................................................................14 13. シリアルインターフェース .............................................................................................15 14. デジタルACタイミング ..................................................................................................20 15. MSKモデム動作説明 ...................................................................................................23 16. 外部接続回路推奨例 ..................................................................................................26 17. パッケージ .................................................................................................................30 18. 重要な注意事項 .........................................................................................................31 MS1409-J-01 2013/12 -2- ASAHI KASEI [AK2346B] 4. ブロック図 MS1409-J-01 2013/12 -3- [AK2346B] 5. 回路構成 ブロック TXA1 VR1 (HPF) Compressor Pre-emphasis TX/RXHPF Scrambler/ Descrambler Limiter Splatter VR2 SMF RXA1 VR3 RXLPF De-emphasis Expander VR4 RXA2 MSK Modulator MSK BPF MSK Demodulator 機 能 送信音声信号のゲイン調整および後段のSCF回路の折返しノイズを防止するフィルタ のための演算増幅器です。外付けの抵抗とコンデンサによりゲインを30dB以下、カット オフ周波数を10kHz程度に設定してください。 送信音声信号の入力レベルを調整するためのボリュームです。 設定レジスタ:VR12~10 調整範囲:-6.0~+4.5dB ステップ幅1.5dB/step 送信音声信号の振幅をdBスケールで1/2倍に圧縮する回路です。 クロスポイント:-10dBx TCレジスタによりON/OFFが設定されます。 変調信号のS/N向上のため送信音声信号の高周波成分を強調する回路です。 送受信音声信号に含まれる250Hz以下の成分を除去するためのHigh-passフィルタで す。 送受信音声のスペクトラム分布をキャリア周波数に対して反転させる回路です。 キャリア周波数は、3.388kHzです。 また、EM,PCONTレジスタの組み合わせにより秘話回路とエンファシス回路のどちらか を選択できます。同時使用はできません。 変調信号の周波数編移を抑えるための振幅制限回路です。 リミットレベルはLIMLV端子にDC電圧を加えることにより調整できます。またオープンに するとデバイス内部で予め決められたレベルが出力されます。 リミッタの出力信号あるいはMSKモジュレータ信号に含まれる3kHz以上の成分を除去 するためのLow-passフィルタです。SPLレジスタによりカットオフ周波数調整が可能で す。 MOD端子への出力レベルを調整するためのボリュームです。 設定レジスタ:VR25 ~20 調整範囲:-3.2~+3.0dB ステップ幅0.2dB/step 粗調整として-6/0dBの切り替え が可能。 SCF回路で発生する高周波成分及びクロック成分を除去するためのSmoothingフィルタ です。 受信復調信号のゲイン調整および後段のSCF回路からの折返しノイズを防止するフィ ルタのための演算増幅器です。外付けの抵抗とコンデンサによりゲインを20dB以下、カ ットオフ周波数を40kHz程度に設定してください。 受信復調信号の入力レベルを調整するためのボリュームです。 設定レジスタ:VR33~30 調整範囲:-4.0~+3.5dB ステップ幅0.5dB/step 受信復調信号に含まれる3kHz以上の成分を除去するためのLow-passフィルタです。 Pre-emphasisにより高域強調された信号を元に戻す回路です。 Compressorにより圧縮された信号をdBスケールで2倍に伸張し、元に戻す回路です。 クロスポイント:-10dBx TCレジスタによりON/OFFが設定されます。 受信出力レベルを調整するためのボリュームです。 設定レジスタ:VR42~40 調整範囲:-18.0,-4.5~+4.5dB ステップ幅1.5dB/step EXPOUT端子からの出力信号に含まれるクロック成分を除去するためのSmoothingフィ ルタを構成する演算増幅器です。外付けの抵抗とコンデンサによりゲインを0dB、カット オフ周波数を20kHz程度に設定してください。 TDATA端子より入力されたデジタル信号の論理に従い、MSK信号を生成する回路で す。 受信MSK信号に含まれる帯域外の成分を除去するためのBand-passフィルタです。 RXIN端子から入力された受信MSK信号よりデータとクロック信号を再生する回路です。 MS1409-J-01 2013/12 -4- [AK2346B] ブロック AGND OSC Control Register 機 能 内部アナログ信号の基準電圧(1/2VDD)を発生するための回路です。 外付けの水晶発振子および抵抗により、3.6864MHzの基準クロックを発生する回路で す。 コントロールレジスタは、3ビットのアドレス+8ビットのデータから成るシリアル入力により IC内部のスイッチの状態やボリュームを設定する回路です。電源立ち上げ時には、パ ワーオンリセット回路によりリセット時に設定されます。(レジスタの説明を参照) また、 データバッファを内蔵しており、CPUとのインターフェースを容易にするため8ビット分 のMSK受信データを蓄積します。 6. ピン/機能 ピン番 号 ピン名称 I/O 1 AGNDIN I 2 AGND O 3 TXIN I 4 TXINO O 5 LIMLV I 6 EXTLIMI N I 7 MOD O 8 VSS PWR 9 TCLK O 10 TDATA I 11 DI/O 12 RDF/FD I/O O 機 能 アナロググランド入力端子 アナロググランドを安定化するためのコンデンサを接続します。 またリセット端子の機能を併用しており、Lowレベルにすることで、レジスタは 「リセット時」の状態に設定されます。 アナロググランド出力端子 アナロググランドを安定化するためのコンデンサを接続します。 送信音声入力端子 TXA1の反転入力端子です。外部に抵抗とコンデンサを接続しマイクアンプを 構成し ます。 TXA1の出力端子 リミットレベル調整用端子 このピンにDC電圧を加えることによりリミットレベルを調整できます。また、オー プンにするとデバイス内部で予め決められたリミットレベルになります。 リミッタ回路外部入力端子 音声信号以外のトーン信号などを外部から入力することが可能です。 送信被変調信号出力端子 10kΩ以上の負荷を駆動できます。 負電源接続端子 通常0Vの電圧を印可してください。 送信MSKデータ用クロック出力端子 TXSW2レジスタが“0”の時、1.2/2.4kHzのクロックを出力します。 “1”の時は、Highレベルを出力します。 送信MSKデータ入力端子 TCLK端子の立ち上がりに同期してデータを取り込みます。 シリアルデータ入出力端子 レジスタ設定時の入力ならびにMSK受信データの出力端子です。 MSK信号受信フラグ/フレーム検出信号出力端子 このピンはFSLレジスタの状態により2種類の情報を出力します。 FSLが”1”の場合は、MSK信号受信フラグ出力モード(RDF)となり、受信デー タレジスタにMSK受信信号が8bit書き込まれた時、Lowレベルを出力します。 またFSLが”0”の場合は、フレーム検出信号出力モード(FD)となり、フレーム パターンを検出するとLowパルスを出力します。 MS1409-J-01 2013/12 -5- [AK2346B] ピン番 号 ピン名称 I/O 機 能 I I I シリアルデータ用クロック入力端子 シリアルデータ入出力制御端子 水晶振動子接続端子 水晶振動子接続端子 このピンと隣接するXOUT端子間に、3.6864MHzの振動子を接続することによ りIC内部で使用する基準クロックを作ります。詳細な接続方法と外部からクロ ックを供給する場合については、外部接続回路推奨例をご参照ください。 正電源接続端子 1.9~5.5Vの範囲でノイズの少ない電源に接続してください。またVSS端子間 に0.1uF以上のバイパスコンデンサを接続してください。 エキスパンダ、VR4出力端子 受信音声入力端子 RXA2の反転入力端子です。外部に抵抗とコンデンサを接続しSmoothingフ ィルタを構成します。 受信音声出力端子 RXA2の出力端子です。10kΩ以上の負荷を駆動できます。 受信系LPF出力端子 トーン信号等のモニター端子として使用できます。57.6kHzのサンプリングク ロックが含まれており、必要に応じ外部にて波形処理を行ってください。 10kΩ以上の負荷を駆動できます。 RXA1出力端子 受信復調信号入力端子 RXA1の反転入力端子です。 外部に抵抗とコンデンサを接続しプリフィルタ を構成します。 テストレジスタ設定用入力端子 このピンにHighレベルを入力することにより、テストレジスタが設定可能となり ます。通常動作時はオープンもしくはLowレベルに設定してください。 13 14 15 SCLK DIR XOUT 16 XIN I/O 17 VDD PWR 18 EXPOUT O 19 RXAFIN I 20 RXAF O 21 RXLPFO O 22 RXINO O 23 RXIN I 24 TEST I MS1409-J-01 2013/12 -6- [AK2346B] 7. 絶対最大定格 項 目 電源電圧 グランドレベル 入力印可電圧 入力印可電流(電源ピンを除く) 保存温度 注:電圧は全てVSSピンに対する値です。 記号 VDD VSS VIN IIN Tstg Min. -0.3 0 -0.3 -10 -55 Max. 6.5 0 VDD+0.3 +10 130 単位 V V V mA ℃ 注意:この値を超えた条件で使用した場合、デバイスを破壊することがあります。 また通常の動作は、保証されません。 8. 推奨動作条件 項 目 動作温度 動作電源電圧 アナログ基準電圧 記号 Ta VDD AGND 条 件 RL1 MOD,RXAF,RXLPFO RL2 TXINO,RXINO,EXPOUT MOD,RXAF,RXLPFO CL1 出力負荷容量 CL2 TXINO,RXINO,EXPOUT FCK XIN,XOUT クロック周波数 注:電圧は全てVSSピンに対する値です。 出力負荷抵抗 Min. -30 1.9 Typ. 3.0 1/2VDD Max. 75 5.5 10 30 単位 ℃ V V kΩ 50 15 3.6864 pF MHz 9. デジタルDC特性 項 目 高レベル入力電圧 低レベル入力電圧 記号 VIH1 VIH2 VIL1 VIL2 高レベル入力電流 IIH 低レベル入力電流 IIL 高レベル出力電圧 VOH 低レベル出力電圧 VOL 条 件 TDATA,DI/O SCLK,DIR TDATA,DI/O SCLK,DIR VIH=VDD TDATA,DI/O,SCLK,DIR VIL=0V TDATA,DI/O,SCLK,DIR IOH=+0.2mA TCLK,RDF/FD,DI/O IOL=-0.4mA TCLK,RDF/FD,DI/O MS1409-J-01 Min. 0.7VDD 0.8VDD Typ. Max. 単位 V 0.3VDD 0.2VDD V 10 uA -10 uA VDD-0.4 VDD V 0.0 0.4 V 2013/12 -7- [AK2346B] 10. 消費電流 項 目 記号 IDD0 IDD1 消費電流 IDD2 条 件 Min. Mode0 OSC:OFF,音声:OFF,モデム:OFF Mode1 OSC:ON,音声:OFF,モデム:OFF Mode2 OSC:ON,音声:ON, モデム:OFF Typ. Max. 0.1 0.3 0.9 1.7 5.5 7.6 IDD3 Mode3 OSC:ON,音声:OFF, モデム:ON 2.2 3.4 IDD4 Mode4 OSC:ON, 音声:ON, モデム:ON 6.1 8.4 MS1409-J-01 単位 mA 2013/12 -8- [AK2346B] 11. アナログ特性 特記なき場合、f=1kHz, エンファシス:ON, コンパンダ:ON,秘話回路:OFF, VR1=VR2=VR3=VR4=0dBが適用されます。 また外付け回路定数は、外部接続回路推奨例P.26~29に基づき設定しております。 dBxは、動作電圧に対応するよう規格化した標記法で、0dBx=-5+20log(VDD/2)dBm で規定されます。 0dBm=0.775Vrms 1)送信音声系 項 目 条 件 Min. Typ. Max. 単位 備考 標準入力レベル @TXINO -10 絶対ゲイン TXINO→MOD リミットレベル EXTLIMINよりDC入力時,MODで測定 外付け抵抗なし(オープン) 外付け抵抗による調整範囲 コンプレッサ TXINO→MOD リニアリティ TXINO=-44dBx TXINO=-50dBx TXINOに-10dBxを入力した時のMOD でのレベルを0dBとした相対値 コンプレッサ歪率 TXINO→MOD, TXINO=-10dBx 30kHz LPF使用 ノイズレベル TXIN0→MOD, TXINIO無入力時 C-Message Filter使用 VR1 ボリューム偏差 TXINO→MOD -6.0~+4.5dB, 1.5dB/step VR2 ボリューム偏差 TXINO→MOD -3.2~+3.0dB, 0.2dB/step (VR24,23,22,21,20) VR2 ボリューム設定誤差 TXINO→MOD, -6dB設定時. 0dB設定時に対する相対値 (VR25=0) 2)受信音声系 項 目 標準入力レベル 条 件 dBx -1.5 0 +1.5 dB -8.6 -7.6 -6.6 -6.6 dBx -20.0 -24.0 -17.0 -20.0 -14.0 -16.0 dB -35 dB -36.5 dBm -1.5 +1.5 dB -0.2 +0.2 dB -6.4 -6 -5.6 dB Min. Typ. Max. 単位 @RXINO -10 RXINO→RXLPFO RXINO→RXAF エキスパンダ RXINO→RXAF リニアリティ RXINO=-25dBx RXINO=-30dBx RXINOに-10dBxを入力した時のRXAF でのレベルを0dBとした相対値 エキスパンダ歪率 RXINO→RXAF, RXINO=-5dBx 30kHz LPF使用 ノイズレベル RXIN0→RXAF, RXINO無入力時 C-Message Filter使用 VR3 ボリューム偏差 RXIN0→RXAF -4.0~+3.5dB, 0.5dB/step VR4 ボリューム偏差 RXIN0→RXAF -4.5~+4.5dB, 1.5dB/step VR4 ボリューム設定誤差 RXIN0→RXAF, -18dB設定時. (VR42,41,40 = 0,0,0) 0dB設定時に対する相対値 絶対ゲイン MS1409-J-01 dBx -1.5 -1.5 0 0 +1.5 +1.5 dB dB -33.0 -45.0 -30.0 -40.0 -27.0 -35.0 dB -35 dB -70 dBm -0.5 +0.5 dB -1.5 +1.5 dB -16 dB -20 -18 備考 2013/12 -9- [AK2346B] 3)フィルタ特性 3.1) エンファシス:0FF, コンパンダ:OFF, 秘話回路:OFF 項 目 条 件 送信総合特性 TXINO → MOD 250Hz 300Hz~2.0kHz 2.5kHz 1kHzでの利得 3.0kHz を0dBとした 6.0kHz 相対値 300Hz~2.5kHz 3.0kHz 6.0kHz 受信総合特性 250Hz RXINO → RXAF 300Hz 1kHzでの利得 を0dBした 350Hz~3.0kHz 相対値 6.0kHz 3.2) エンファシス:0N, コンパンダ:OFF, 秘話回路:OFF 項 目 条 件 送信総合特性 TXINO → MOD 250Hz 300Hz 2.5kHz 1kHzでの利得 3.0kHz を0dBとした 6.0kHz 相対値 300Hz 2.5kHz 3.0kHz 6.0kHz 受信総合特性 250Hz RXINO → RXAF 300Hz 1kHzでの利得 を0dBとした 3.0kHz 相対値 6.0kHz MS1409-J-01 (設計保証値) Min. Typ. -50 -1.0 -1.5 -4.0 -32 -1.0 -1.5 -26 -49 -1.5 -1.0 -38 Min. Typ. -57 -12.5 +6.0 +4.5 -23 -12.5 +6.0 +7.0 -17 -38 +8.5 -11.5 -52 Max. -38 +1.0 +1.0 -1.0 -28 +1.0 +1.0 -22 -38 +1.0 +1.0 -28 単位 dB Max. -40 -9.5 +9.0 +8.5 -18 -9.5 +9.0 +10.5 -12 -26 +11.5 -8.5 -40 単位 dB 備考 dB SPL=0 dB SPL=1 設定時 設定時 dB 備考 dB SPL=0 dB SPL=1 設定時 設定時 dB 2013/12 - 10 - [AK2346B] □ フィルタ特性 20 10 GAIN(dB) 0 -10 SPL=0 -20 SPL=1 -30 -40 -50 -60 1.E+02 1.E+03 1.E+04 FREQUENCY(Hz) 図1 送信総合特性(プリエンファシス:OFF) 20 10 GAIN(dB) 0 -10 -20 -30 -40 -50 -60 1.E+02 1.E+03 1.E+04 FREQUENCY(Hz) 図2 受信総合特性(ディエンファシス:OFF) MS1409-J-01 2013/12 - 11 - [AK2346B] 20 10 GAIN(dB) 0 -10 SPL=0 -20 SPL=1 -30 -40 -50 -60 1.E+02 1.E+03 1.E+04 FREQUENCY(Hz) 図3 送信総合特性(プリエンファシス:ON) 20 10 GAIN(dB) 0 -10 -20 -30 -40 -50 -60 1.E+02 1.E+03 1.E+04 FREQUENCY(Hz) 図4 受信総合特性(ディエンファシス:ON) MS1409-J-01 2013/12 - 12 - [AK2346B] 4)秘話回路特性(秘話回路:ON, エンファシス:OFF, コンパンダ:OFF) 項 目 条 件 Min. Typ. キャリア周波数 3.388 変調出力レベル 高域除去レベル キャリア漏洩レベル 原音漏洩レベル 5)MSKモデム特性 項 目 送信信号レベル 送信信号歪率 受信信号レベル TXINO→MOD, 入力条件 測定周波数 TXINO→MOD, 入力条件 測定周波数 TXINO→MOD, 入力条件 測定周波数 TXINO→MOD, 入力条件 測定周波数 RXINO→RXAF 1.0kHz -10dBx 2.388kHz RXINO→RXAF 1.0kHz -10dBx 4.388kHz RXINO→RXAF 無入力 3.388kHz RXINO→RXAF 1.0kHz -10dBx 1.0kHz 条 件 @MOD 1.2kHz出力時 @MOD 1.2kHz出力時 @RXINO 1.2kHz出力時 -12 単位 -8 dBx -50 dBx -50 dBx -50 dBx Typ. Max. 単位 -12 -11 -10 dBx -32 dB -1 dBx -11 備考 kHz Min. -17 MS1409-J-01 -10 Max. 備考 2013/12 - 13 - [AK2346B] 12. レベルダイアグラム 1)TX系:TXRX=0の時 MSK Modulator f=1kHz TXINO TXA1 TXIN G = 30dB EXTLMIN VR1 Compressor Pre-emphasis +4.5 dB 0 -6.0 Crosspoint -10dBx 0dB TXHPF 0dB Splatter +VR2 Limitter SMF +3.0 dB 0 -9.2 -7.6dBx MOD 0dB Scrm /Descrm 0dB dBx 10 0 0 -5 -5.5 -7.0 -10dBx (Audio) -10 -10 -10 -11 -11dBx (MSK) -19.2 -16 -20 -27 -27dBx -30 -30dBx -30 -40 -44 -50 -50 -60 -70 -80 -90 2)RX系:TXRX=1の時 f=1kHz RXIN RXLPFO RXINO VR3 RXA1 G = 20dB 0 +3.5 dB -4.0 RXLPF 0dB EXPOUT RXHPF De-emphasis Expander +5dB -5dB Crosspoint -10dBx Scrm /Descrm VR4 RXA2 +4.5 dB 0 -18.0 G = 0dB RXAF -5dB dBx 10 0 0 -5 -5 -10 -20 -25 -10 -14 -10 -5.5 -10dBx (Typ.) -20 -25 -28 -25 -30 -40 0dBx (Max.) -6.5 -40 -30 -40dBx -45 -50 -50dBx -50 -60 注)dBxは、動作電圧に対応するよう規格化した標記法で、0dBx=-5+20log(VDD/2)dBm で規定されます。 MS1409-J-01 2013/12 - 14 - [AK2346B] 13. シリアルインターフェース レジスタの構成 アドレス データ 設定内容 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 コントロールレジスタ1 BS3 BS2 BS1 TXRX TXSW2 TXSW1 RXSW FSL 1 コントロールレジスタ2 - - TC EM PCONT SPL MSKSL FCLN 1 0 ボリュームレジスタ1 - - - - - VR12 VR11 VR10 0 1 1 ボリュームレジスタ2 - - VR25 VR24 VR23 VR22 VR21 VR20 1 0 0 ボリュームレジスタ3 - VR33 VR32 VR31 VR30 VR42 VR41 VR40 1 0 1 モデムフレームパターンレジスタ1 MSKフレームパターン下位8ビット 1 1 0 モデムフレームパターンレジスタ2 MSKフレームパターン上位8ビット 1 1 1 テストレジスタ TST1 TST0 - - - モデム受信データレジスタ A2 A1 A0 0 0 0 0 0 0 TST7 TST6 TST5 TST4 TST3 TST2 MSK受信データ レジスタの説明 2.1) コントロールレジスタ1 アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 0 0 0 BS3 BS2 BS1 TXRX TXSW2 TXSW1 RXSW FSL 0 0 0 1 1 1 1 1 リセット時 2.1.1) 動作モード設定 BS3 BS2 BS1 モード名 OSC,AGND系 TX,RX音声系 MSKモデム系 0 0 0 0 0 1 Mode0 Mode1 OFF ON OFF OFF OFF OFF 0 1 0 Mode2 ON ON OFF 0 1 1 Mode3 ON OFF ON 1 0/1 0/1 Mode4 ON ON ON 2.1.2) 送受信設定 データ 設定項目 TXRX 送受信切替 RXSW 受信音声ミュート RDF/FD出力切替 2.1.3) 送信パス設定 FSL 機 能 備考 0 1 送信系作動 注1) 受信系作動 注2) 注3) ミュート 通常動作 注4) フレーム検出信号(FD)を出力 MSK受信フラグ(RDF)を出力 機 能 TXSW2 TXSW1 0 0 0 1 外部トーン動作(EXTLIMIN端子→Limiter→Splatter) MSKモデム動作 (MSK Modulator→Splatter) 1 0 音声動作 (HPF→Limiter→Splatter) 1 1 ミュート (AGND→Limiter→Splatter) MS1409-J-01 備考 2013/12 - 15 - [AK2346B] 注1)TXRX=0かつRXSW=1と設定することによりTXIN端子から入力した信号をEXPOUT端子に出力することがで きます。この時、秘話回路は使用禁止となりますので必ずPCONT=1に設定してください。 RXSW=0に設定するとEXPOUT端子出力はミュートとなります。 注2)TXRX=1かつTXSW2/TXSW1=1/0に設定するとRXIN端子から入力した信号をMOD端子に出力することができ ます。この時、秘話回路は使用禁止となりますので必ずPCONT=1に設定してください。 TXSW2/TXSW1=1/1に設定するとMOD端子出力はミュートとなります。 注3)14ページのレベルダイヤグラムを参考に、各回路ブロックのゲイン配分に十分ご注意ください。 注4)RXSW=0に設定してもRXLPFO端子出力はミュートされません。 2.2) コントロールレジスタ2 アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 0 0 1 - - TC EM PCONT SPL MSKSL FCLN - - 1 1 1 1 0 0 リセット時 データ 機 設定項目 能 0 1 備考 TC コンパンダ回路 OFF(disable) ON(enable) SPL Splatter カットオフ周波数 2.55kHz 3.0kHz MSKモデム伝送速度 2400bps 1200bps 検出機能使用する 検出機能使用しない MSKSL FCLN モデムフレーム検出 機 能 備考 EM PCONT 1 1 エンファシス回路:ON(enable)、 秘話回路:OFF(disable) 0 1 エンファシス回路:OFF(disable)、 秘話回路:OFF(disable) 0/1 0 エンファシス回路:OFF(disable)、 秘話回路:ON(enable) 2.3) ボリュームレジスタ1 アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 0 1 0 - - - - - VR12 VR11 VR10 - - - - - 1 0 0 リセット時 VR12 VR11 VR10 VR1ゲイン(dB) 0 0 0 0 0 1 -6.0 -4.5 0 1 0 -3.0 0 1 1 -1.5 1 0 0 0.0 1 1 0 1 1 0 +1.5 +3.0 1 1 1 +4.5 MS1409-J-01 2013/12 - 16 - [AK2346B] 2.4) ボリュームレジスタ2 アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 0 1 1 - - VR25 VR24 VR23 VR22 VR21 VR20 - - 1 1 0 0 0 0 リセット時 VR25 VR2ゲイン(dB) 0 1 -6.0 0.0 VR24 VR23 VR22 VR21 VR20 VR2ゲイン(dB) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 -3.2 -3.0 0 0 0 1 0 -2.8 0 0 0 1 1 -2.6 0 0 1 0 0 -2.4 0 0 1 0 1 -2.2 0 0 1 1 0 -2.0 0 0 1 1 1 -1.8 0 1 0 0 0 -1.6 0 1 0 0 1 -1.4 0 1 0 1 0 -1.2 0 1 0 1 1 -1.0 0 1 1 0 0 -0.8 0 1 1 0 1 -0.6 0 1 1 1 0 -0.4 0 1 1 1 1 -0.2 1 0 0 0 0 0.0 1 1 0 0 0 0 0 1 1 0 +0.2 +0.4 1 0 0 1 1 +0.6 1 0 1 0 0 +0.8 1 0 1 0 1 +1.0 1 0 1 1 0 +1.2 1 0 1 1 1 +1.4 1 1 0 0 0 +1.6 1 1 0 0 1 +1.8 1 1 0 1 0 +2.0 1 1 0 1 1 +2.2 1 1 1 0 0 +2.4 1 1 1 0 1 +2.6 1 1 1 1 0 +2.8 1 1 1 1 1 +3.0 MS1409-J-01 2013/12 - 17 - [AK2346B] 2.5) ボリュームレジスタ3 アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 1 0 0 - VR33 VR32 VR31 VR30 VR42 VR41 VR40 - 1 0 0 0 1 0 0 リセット時 VR33 VR32 VR31 VR30 VR3ゲイン(dB) 0 0 0 0 0 0 0 1 -4.0 -3.5 0 0 1 0 -3.0 0 0 1 1 -2.5 0 1 0 0 -2.0 0 1 0 1 -1.5 0 1 1 0 -1.0 0 1 1 1 -0.5 1 0 0 0 0.0 1 1 0 0 0 1 1 0 +0.5 +1.0 1 0 1 1 +1.5 1 1 0 0 +2.0 1 1 0 1 +2.5 1 1 1 0 +3.0 1 1 1 1 +3.5 VR42 VR41 VR40 VR4ゲイン(dB) 0 0 0 0 0 1 -18.0 -4.5 0 1 0 -3.0 0 1 1 -1.5 1 0 0 0.0 1 1 0 1 1 0 +1.5 +3.0 1 1 1 +4.5 MS1409-J-01 2013/12 - 18 - [AK2346B] 2.6) モデムフレームパターンレジスタ(リセット時:特定小電力無線) アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 1 0 1 F07 F06 F05 F04 F03 F02 F01 F00 1 0 1 0 1 0 0 0 0 F15 F14 F13 F12 F11 F10 F09 F08 0 0 0 1 1 0 1 1 リセット時 1 1 リセット時 2.7) テストレジスタ アドレス データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 1 1 1 TST7 TST6 TST5 TST4 TST3 TST2 TST1 TST0 1 1 1 1 1 1 1 1 リセット時 データ 設定項目 TST7..0 テストモード 機 能 0 1 テストモード 通常モード 2.8) モデム受信データレジスタ アドレス 備考 データ A2 A1 A0 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0 - - - RD7 RD6 RD5 RD4 RD3 RD2 RD1 RD0 データ RD7…0 設定項目 MSKSL=0時 MSKSL=1時 MSK受信データ 0 1 2.4kHz 1.8kHz 1.2kHz 1.2kHz MS1409-J-01 備考 最初に受信した データがRD7。 2013/12 - 19 - [AK2346B] 14. デジタルACタイミング 1)シリアルインターフェース タイミング 項 目 記号 マスタクロック周波数 クロックパルス幅1 クロックパルス幅2 DI/O Set up time DI/O Hold time DIR Set up time DIR Hold time DIR Falling to SCLK Falling time SCLK Input rising time SCLK Input falling time Min. fclk ta tb tc td te tf tg th ti Typ. Max. 3.6864 単位 MHz 500 500 100 100 100 100 100 ns ns ns 250 250 ns tb ta SCLK tc td A2 DI/O A1 D7 A0 D1 D0 tf te DIR tg th ti 0.8VDD 0.2VDD SCLK waveform MS1409-J-01 2013/12 - 20 - [AK2346B] 2)MSKモジュレータタイミング 項 目 記号 TXSW2 Falling to TCLK Rising MSKSL=”0” MSKSL=”1” TCLK周期 MSKSL=”0” MSKSL=”1” TXSW2 Rising to TXSW1 Falling TDATA Set up time TDATA Hold time TDATA Hold time2 Min. Max. 単位 208.3 416.7 416.7 833.3 T1 T2 T3 TS TH TH2 Typ. us us 2 1 1 2 ms us TCLK TXSW1 T3 Register data T1 T2 TXSW2 TH2 TS TH TDATA (MSKSL=”0”) MOD Audio Signal Audio Signal (MSKSL=”1”) 注)レジスタデータTXSW1,TXSW2の変化のタイミングは、DIR端子の立ち下がりに同期します。 3)MSKデモジュレータ タイミング 項 目 RCLK周期およびFDパルス幅 MSKSL=”0” MSKSL=”1” RDF Falling to SCLK Falling time SCLK Rising to RDF Falling time 記号 Min. 416.7 833.3 T tj tk MS1409-J-01 Typ. 100 600 Max. 単位 us ns 2013/12 - 21 - [AK2346B] DIR tj SCLK DI/O (Input) FSL=FCLN=0 FCLN=0 RXSW=0 FSL=1 DI/O (Output) RD7~RD0 FSL (Internal Register) FCLN 自動的に FCLN=1 (Internal Register) RCLK_n (Internal Node) T RDATA_n MD7 MD6 MD5 MD4 MD3 MD2 MD1 MD0 MD7 MD6 MD5 MD4 MD3 MD2 MD1 MD0 MD7 MD6 (Internal Node) T FD_n (Internal Node) tk RDF_n (Internal Node) MS1409-J-01 2013/12 - 22 - [AK2346B] 15. MSKモデム動作説明 1) MSKモジュレータ モデム送信部のモジュレータとのインターフェースは、TCLK,TDATA,MOD端子とレジスタデータ TXRX, TXSW2, TXSW1とで以下のように行います。 TXRX=0 TXSW2=0 TXSW1=1 :MSK信号送信開始 TCLKクロックに同期してデータを 読み込みMSK信号を送出 :MSK信号送信中 N 必要ビット数 送信完了 Y Y TXSW2=1 :MSKデータ送信完了 待ち時間 2ms以上 :音声信号に切り替え TXSW1=0 (1) (2) (3) (4) レジスタデータTXRXを”0”,TXSW2を”0”,TXSW1を”1”に設定し、MSK送信状態にします。 TCLK端子より1200/2400Hzのクロックが出力されます。AK2346Bは、TCLKの立ち上がりに同期して TDATA端子よりMSK送信データを読み込み、モジュレートした信号をMOD端子から出力します。 必要とするビット数を送信したらレジスタデータTXSW2を”1”に設定します。 その後、音声信号に切り替える場合は、最終ビットのMSK信号を完全に送信させるため、TXSW2を”1” にした後少なくとも2ms待ってからTXSW1を”0”にしてください。 MS1409-J-01 2013/12 - 23 - [AK2346B] 2)MSKデモジュレータ モデム受信部のデモジュレータとのインターフェースは、RXIN,RDF/FD,SCLK,DI/O,DIR端子と レジスタデータFSL, RXSW, FCLNとで行い、フレーム検出機能を使用する場合を以下に示す。 :フレーム検出機能を設定 FCLN=0 :RDF/FD端子からフレーム検出信号 (FD)を出力するよう設定 FSL=0 N :同期フレーム検出? RDF/FD “Low”出力 Y :フレーム検出機能解除 FCLN=1(自動的) :受信音声ミュート RXSW=0 :RDF/FD端子から受信フラグ (RDF)を出力するよう設定を切り替える FSL=1 N RDF/FD “Low”出力 :8ビット分のデータを受信? Y 受信データの読み込み N 全受信データ 読み出し終了? :8ビット分のデータを読み込み後 RDF/FD端子は”High”レベルを出力 Y FCLN=0 (1) (2) (3) :次の同期フレーム待ち フレーム検出動作を行うためレジスタデータFCLNを”0”,FSLを”0”に設定し、SCLK端子は”H”レベル、 DIR端子は”L”レベル入力を保持願います。この時 RDF/FD端子は”High”レベルを出力し同期フレ ーム待ちの状態となります。 同期フレームを検出するとRDF/FD端子はフレーム検出(FD)動作を行い”T”の区間だけ”Low”レベル を出力し、FCLNデータは自動的に”1”に設定されます。 RDF/FD端子が”Low”レベルになることをモニターしたら、受信音声信号をミュートしRDF/FD端子から MSK受信フラグ(RDF)を出力するよう、レジスタデータRXSWを”0”、FSLは”1”を設定します。 MS1409-J-01 2013/12 - 24 - [AK2346B] (4) (5) (6) (7) (8) 8ビット分の受信データ(MD7~0)は内部ノードRDATAからバッファーへ転送され、完了するとRDF/FD 端子はRDF動作を行い”Low”レベルを出力します。 この変化をCPUでモニターし、SCLK端子よりクロックを入力すると立ち下がりに同期してDI/O端子から データ(RD7~0)が出力されます。 SCLK端子に8ビット分のクロックが入力されるとRDF/FD端子は”High”レベルを出力し、バッファー内 のRD7~0データが全てDI/O端子から出力されたことを示します。 上記(4),(5),(6)を繰り返すことで、デモジュレートされたデータがDI/O端子から連続的に出力されま す。 必要なデータの読み込みが終了したらDIR端子に”H”レベルを入力し、FCLNデータに”0”を設 しま す。これにより内部ノードRCLK,RDATAは初期化され、次の同期フレーム待ちの状態となります。 このフレーム検出回路には、リセット機構がありません。したがって上記(1)~(8)の途中で中止した場合は、再 度(1)から設定願います。特に(2)に記すようにRDF/FD端子がFDとしてフレームを検出し”Low”レベルを出力 している間にFCLNデータは自動的に”1”に設定されます。この期間に”0”の書き込みを行っても無効となりま すので、RDF/FD端子が”High”レベルを出力するのを待ち再設定されます様お願いします。 フレーム検出機能を使用されない場合は、FCLNとFSLは最初から”1”に設定し、上記(4)に示すとおり RDF/FD端子から”Low”レベルが出力されることをモニターし、SCLK端子からクロックを入力します。またこの 場合フレーム検出等の処理はソフトウエアで行ってください。 MS1409-J-01 2013/12 - 25 - [AK2346B] 16. 外部接続回路推奨例 1)TXA1アンプ 送信マイクアンプとして使用できます。ゲインは30dB以下に設定してください。100kHz以上の周波数帯域 のノイズが入力される可能性がある場合には、1次もしくは2次の折り返し防止フィルタを構成してください。 下図にゲイン30dB、カットオフ周波数10kHzの2次LPFの構成例を示します。 4 C1=0.47uF TXINO C2=33pF R3 C2 _ + 3 TXIN R1 C1 R2 C3 TXA1 C3=2200pF R1=R2=10kΩ R3=330kΩ AGND LSI 2)EXTLIMIN端子入力 外部からのDC成分をカットするため、容量を介して信号を入力してください。 6 EXTLIMIN C=0.047uF C LSI 3)RXA1アンプ 受信信号のゲイン調整用のアンプで、20dB以下に設定してください。また100kHz以上のノイズに対しては 折り返し防止フィルタを構成ねがいます。下図にゲイン20dB、カットオフ周波数39kHzの2次LPFの構成例を 示します。 22 C1=0.47uF RXINO C2=33pF R3 C2 _ + 23 RXIN R1 C1 R2 C3 RXA1 C3=560pF R1=10kΩ R2=9.1kΩ AGND R3=100kΩ LSI MS1409-J-01 2013/12 - 26 - [AK2346B] 4)RXA2アンプ 受信信号のゲイン調整およびスムージングフィルタを構成するためのアンプです。EXPOUT端子に461kHz のサンプリングクロックが含まれるため、このアンプを用いスムージングすることをご推奨いたします。下図に ゲイン0dB、カットオフ周波数19kHzの1次LPFの構成例を示します。 18 EXPOUT C1 R1 RXAFIN 19 C1=0.022uF C2=150pF R2 C2 _ + R1=R2=56kΩ RXAF 20 RXA2 LSI 5)電源安定化容量 電源に含まれるリップル、ノイズ等を除去するため、VDD-VSS端子間に下図の様にコンデンサを接続してく ださい。コンデンサは両端子間の最短距離に配置すると効果的です。 VDD 17 VDD C1=22uF (Electrolytic cap) C2 C1 C2=0.1uF (Ceramic cap) VSS 8 VSS LSI 6)AGND安定化容量 AGND,AGNDIN端子には、VSSとの間に0.3uF以上のコンデンサを接続しAGND信号の安定化を図るようご 推奨いたします。コンデンサはできるだけ各端子の近くに配置してください。 1 AGNDIN 2 AGND C C C=1uF LSI MS1409-J-01 2013/12 - 27 - [AK2346B] 7)発振回路 内蔵の発振回路を使用する場合は、3.6864MHzの水晶振動子と抵抗とコンデンサをFig.1の様に接続しま す。内部バッファは、等価直列抵抗:150Ω(Max.)、並列容量:5pF(Max.)の等価回路定数を示す水晶振動 子が、安定に発振するよう設計しております。 また外付けコンデンサには22pFを接続し、負荷容量がトータルで16pF(5pF+22pF//22pF)以下となるようご 推奨いたします。振動子、抵抗、コンデンサはできるだけXIN,XOUT端子の近く配置願います。 外部よりクロックを供給する場合は、その振幅レベルによりFig.2もしくは3のように接続ねがいます。 XIN端子初段の回路がスレッシュルド電圧一定(0.8V)であることから、入力クロックのHighレベルが1.5V以上 で、Lowレベルが0.5V以下の場合は、Fig.2のように接続願います。また入力クロックの振幅(p-p値)が0.2V 以上で1.0V以下の場合は、Fig.3のように接続願います。 周辺のICとクロックを共通にする場合は、XIN端子に入力、出力するよう接続願います。 またクロックの振幅は、絶対最大定格を超えないようご注意願います。 External Clock IN 22pF XIN 16 XIN 15 XOUT 3.6864MHz 3.6864MHz 1MΩ XOUT 22pF LSI LSI Fig. 2 Fig. 1 XIN 0.01uF External Clock IN 3.6864MHz 1MΩ XOUT LSI Fig. 3 MS1409-J-01 2013/12 - 28 - [AK2346B] 8)LIMLV端子 LIMLV端子はLimiter回路のリミットレベル調整用端子で、オープン状態と下図のように抵抗を接続して お使い頂けます。 オープン状態では、予め決められたリミットレベルが得られる回路構成となっており、そのレベルは以下の 式により表されます。 HVref = 0.256 x (VDD – AGND) [Vo-p] VDD=3Vを例に計算すると HVref=0.256x(3.0-1.5)=0.384Vo-pとなり、1.5±0.384VがリミットレベルのTyp値となります。 一方、抵抗を介し外部よりAGND(=1/2VDD)電圧以上のDC電圧を印可することでリミットレベルが調整でき、 そのレベルはLIMLVとAGNDとの差分となり、AGND±(LIMLV-AGND)で表されます。 VDD=3Vで計算すると LIMLV=1.6V時 → 1.5±0.1V 1.7V時 → 1.5±0.2V 1.8V時 → 1.5±0.3V 1.9V時 → 1.5±0.4V 1.933V時 → 1.5±0.433V(Max: -6.6dBx相当) がTyp値として算出されます。 以上に示すとおり、Limiter回路はAGNDレベルを基準に動作する回路であることから、抵抗を接続する場 合は下図のようにVDD,AGNDを抵抗分割する形で構成し、LIMLV端子にDCレベルを供給するようご推奨 いたします。またR1+R2=51kΩ程度を目標にご調整願います。 VDD R1 5 LIMLV R2 R1+R2 AGND VSS LSI MS1409-J-01 2013/12 - 29 - [AK2346B] 17. パッケージ □ マーキング AKM AK2346 YWWLZ [YWWLZ内容] Y: 西暦年下1桁 (2011年->1、2012年->2、・・・) WW: 週2桁 L: 製品毎に同一週ウェハーLOTの区別 (A,B,C・・・) Z: 組立地番号 パッケージ外形図 8.40 Max 13 1 12 5.9 Max 24 7.90±0.20 0.22±0.05 0° to 8° 0.13 M 0.65±0.08 0.60±0.15 □ 0.30±0.10 Unit : mm MS1409-J-01 2.10 Max 0.10±0.10 0.10 2013/12 - 30 - [AK2346B] 18. 重要な注意事項 重要な注意事項 0. 本書に記載された弊社製品(以下、「本製品」といいます。)、および、本製品の仕様につきま しては、本製品改善のために予告なく変更することがあります。従いまして、ご使用を検討の際 には、本書に掲載した情報が最新のものであることを弊社営業担当、あるいは弊社特約店営業担 当にご確認ください。 1. 本書に記載された情報は、本製品の動作例、応用例を説明するものであり、その使用に際して弊 社および第三者の知的財産権その他の権利に対する保証または実施権の許諾を行うものではあ りません。お客様の機器設計において当該情報を使用される場合は、お客様の責任において行っ て頂くとともに、当該情報の使用に起因してお客様または第三者に生じた損害に対し、弊社はそ の責任を負うものではありません。 2. 本製品は、医療機器、航空宇宙用機器、輸送機器、交通信号機器、燃焼機器、原子力制御用機器、 各種安全装置など、その装置・機器の故障や動作不良が、直接または間接を問わず、生命、身体、 財産等へ重大な損害を及ぼすことが通常予想されるような極めて高い信頼性を要求される用途 に使用されることを意図しておらず、保証もされていません。そのため、別途弊社より書面で許 諾された場合を除き、これらの用途に本製品を使用しないでください。万が一、これらの用途に 本製品を使用された場合、弊社は、当該使用から生ずる損害等の責任を一切負うものではありま せん。 3. 弊社は品質、信頼性の向上に努めておりますが、電子製品は一般に誤作動または故障する場合が あります。本製品をご使用頂く場合は、本製品の誤作動や故障により、生命、身体、財産等が侵 害されることのないよう、お客様の責任において、本製品を搭載されるお客様の製品に必要な安 全設計を行うことをお願いします。 4. 本製品および本書記載の技術情報を、大量破壊兵器の開発等の目的、軍事利用の目的、あるいは その他軍事用途の目的で使用しないでください。本製品および本書記載の技術情報を輸出または 非居住者に提供する場合は、「外国為替及び外国貿易法」その他の適用ある輸出関連法令を遵守 し、必要な手続を行ってください。本製品および本書記載の技術情報を国内外の法令および規則 により製造、使用、販売を禁止されている機器・システムに使用しないでください。 5. 本製品の環境適合性等の詳細につきましては、製品個別に必ず弊社営業担当までお問合せくださ い。本製品のご使用に際しては、特定の物質の含有・使用を規制するRoHS指令等、適用される環 境関連法令を十分調査のうえ、かかる法令に適合するようにご使用ください。お客様がかかる法 令を遵守しないことにより生じた損害に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。 6. お客様の転売等によりこの注意事項に反して本製品が使用され、その使用から損害等が生じた場 合はお客様にて当該損害をご負担または補償して頂きますのでご了承ください。 7. 本書の全部または一部を、弊社の事前の書面による承諾なしに、転載または複製することを禁じ ます。 MS1409-J-01 2013/12 - 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