LT8309 - 2次側同期整流器ドライバ

LT8309
2 次側同期整流器ドライバ
特長
n
n
n
n
n
n
n
n
概要
DCM および BCM/CrCM 導通モードの
フライバック構成で動作
VCC:4.5V ∼ 40V
最大 150V の MOSFETをサポート
オフ時の伝播遅延:26ns
高精度の最小オン時間および
オフ時間タイマによる信頼性の高い動作
調整可能で高精度な作動点:+5mV ∼ –30mV
ゲート・ドライバのプルダウン抵抗:1Ω
5ピンSOT-23 パッケージ
LT®8309は、フライバック構成での出力整流器ダイオードを置
き換える2 次側同期整流器ドライバです。ダイオードをNチャ
ネルMOSFETに置き換えることにより、アプリケーションが出
力ダイオードの熱制約条件に制限されることがなくなります。
このデバイスは、ドレイン-ソース間電圧を検出して電流が負
になるタイミングを判断することにより、ダイオードの動作を再
現します。LT8309は最小オン時間と最小オフ時間が短いの
で、ノイズ耐性の向上に役立ちます。
伝播遅延が 26nsと高速なので、アプリケーションは不連続導
通モード
(DCM)
および臨界導通モード
(CrCM)
で動作でき
ます。ゲート・ドライバは、オフ時間を短くするためプルダウン
抵抗が 0.8Ωのデバイスを備えています。VCC の定格が 40Vな
ので、このデバイスは、出力電圧つまりMOSFETの整流後の
ドレイン電圧から駆動できます。400μAの低静止電流により、
低出力電流時の効率を最大限に高めることができます。
アプリケーション
n
n
大出力電流のフライバック・コンバータ
高効率のフライバック・コンバータ
L、LT、LTC、LTM、Linear Technologyおよび Linearのロゴは、リニアテクノロジー社の登録商
標です。その他すべての商標の所有権は、それぞれの所有者に帰属します。
標準的応用例
40W、5V の絶縁型通信電源
5.33:1
10µF
412k
EN/UVLO
15.4k
60Ω
VIN
100pF
LT3748
RFB
RREF
147k
6.04k
30.9k
0.1µF
TC
GATE
SS
VC
SENSE
GND INTVCC
12.1k
•
•
400µF
10Ω
95
LT8309
VIN = 48V WITH LT8309
90
VCC
1µF
2.2k
100
VOUT +
5V, 8A
6.2V
DRAIN
INTVCC
GATE
EFFICIENCY (%)
VIN
36V TO
72V
効率と負荷電流
85
VIN = 48V WITH PDS760 DIODE
80
75
GND
12mΩ
70
4.7µF
VOUT–
4.7µF
8309 TA01a
15nF
65
0
1
2
3
4
5
6
LOAD CURRENT (A)
7
8
8309 TA01b
8309fa
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
1
LT8309
絶対最大定格
ピン配置
(Note 1)
VCC ........................................................................................ 40V
INTVCC GATE......................................................................... 10V
DRAIN ................................................................................. 150V
最大接合部温度...............................................................125 C
動作温度範囲(Note 2)
LT8309E ......................................................... –40 C ∼ 125 C
LT8309I.......................................................... –40 C ∼ 125 C
LT8309H ........................................................ –40 C ∼ 150 C
保存温度範囲.................................................... –65 C ∼ 150 C
TOP VIEW
GATE 1
5 DRAIN
GND 2
INTVCC 3
4 VCC
S5 PACKAGE
5-LEAD PLASTIC TSOT-23
θJA = 215 C/W
発注情報
無鉛仕上げ
テープアンドリール
製品マーキング *
パッケージ
温度範囲
LT8309ES5#PBF
LT8309ES5#TRPBF
LTGFZ
5-Lead Plastic TSOT-23
–40 C to 125 C
LT8309IS5#PBF
LT8309IS5#TRPBF
LTGFZ
5-Lead Plastic TSOT-23
–40 C to 125 C
LT8309HS5#PBF
LT8309HS5#TRPBF
LTGFZ
5-Lead Plastic TSOT-23
–40 C to 150 C
更に広い動作温度範囲で規定されるデバイスについては、弊社または弊社代理店にお問い合わせください。
* 温度グレードは出荷時のコンテナのラベルで識別されます。
無鉛仕上げの製品マーキングの詳細については、http://www.linear-tech.co.jp/leadfree/をご覧ください。
テープ・アンド・リールの仕様の詳細については、http://www.linear-tech.co.jp/tapeandreel/をご覧ください。
8309fa
2
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT8309
電気的特性
l は全動作温度範囲での規格値を意味する。それ以外は TA = 25 Cでの値。
PARAMETER
CONDITIONS
MIN
Input Voltage Range
VCC Quiescent Current
l
TYP
MAX
40
V
300
345
µA
4.5
Not Switching, INTVCC = 8V
UNITS
コンパレータ
Turn-On Threshold
RS = 0Ω
Turn-Off Threshold
RS = 0Ω
Drain Voltage Latch Reset
l
-69
-57
-45
mV
17
16
21
l
25
28
mV
mV
V
RS = 0Ω
1.21
Minimum Off-Time
75
95
115
ns
310
360
410
ns
9.5
10
10.5
µA
100
117
µA
10
V
6.8
7
7.2
V
4.03
V
1
1.3
1.6
V
30
42
55
mA
RS = 0Ω, –100mVOD, VDS to VGATE
31
40
ns
Turn-Off Propagation Delay (tD(OFF))
RS = 0Ω, –100mVOD, VDS to VGATE
26
36
ns
tr GATE Driver Output Rise Time
CL = 3300pF
21
ns
tf GATE Driver Output Fall Time
CL = 3300pF
11
ns
Pull-Up Resistance
2.7
Ω
Pull-Down Resistance
0.8
Ω
Minimum On-Time
Drain Current
Out of Pin
l
INTVCC リニア・レギュレータ
INTVCC Quiescent Current
Not Switching, INTVCC = 8V
INTVCC Voltage Range
4.5
INTVCC Regulation Voltage
l
INTVCC UVLO
Dropout (VCC to INTVCC)
IINTVCC = -10mA, VIN = 7V
Current Limit
l
ゲート・ドライバ
Turn-On Propagation Delay (tD(ON))
Note 1:絶対最大定格に記載された値を超えるストレスはデバイスに回復不可能な損傷を与
える可能性がある。長期にわたって絶対最大定格条件に曝すと、デバイスの信頼性と寿命に
悪影響を与える恐れがある。
Note 3:LT8309には、短時間の過負荷状態の間デバイスを保護するための過熱保護機能が備
わっている。過熱保護機能が動作しているとき接合部温度は 150 Cを超える。規定された最
大動作接合部温度を超えた動作が継続すると、デバイスの信頼性を損なう恐れがある。
Note 2:LT8309Eは0 C ∼ 125 Cの動作接合部温度で性能仕様に適合することが保証されてい
る。-40 C ∼ 125 Cの動作接合部温度範囲での仕様は、設計、特性評価および統計学的なプ
ロセス・コントロールとの相関で確認されている。LT8309Iは–40 C ∼ 125 Cの動作接合部温
度範囲で動作することが保証されている。LT8309Hは–40 C ∼ 150 Cの全動作接合部温度範
囲で動作することが保証されている。高い接合部温度は動作寿命に悪影響を及ぼす。接合部
温度が 125 Cを超えると、動作寿命は短くなる。
8309fa
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
3
LT8309
標準的性能特性
IINTVCC と温度
400
180
7.8
350
160
7.6
140
7.4
300
250
200
150
50
INTVCC VOLTAGE (V)
8.0
100
120
100
80
60
0
INTVCC の電圧とVCC の電圧
0
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G02
5
4
3
2
4.5
RISING THRESHOLD
4.0
3.5
FALLING THRESHOLD
3.0
–50 –25
0
1
20
30
VCC VOLTAGE (V)
40
8309 G04
INTVCC のドロップアウトと温度
VCC = 7V
TEMP = 150°C
TEMP = 100°C
1.5
TEMP = –50°C
TEMP = 25°C
1.0
0.5
0
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G05
VCC = 7V
10
30
20
INTVCC CURRENT (mA)
0
40
8309 G06
最小オン時間および
最小オフ時間と温度
60
400
50
350
MINIMUM ON-TIME
ILOAD = 10mA
ILOAD = 5mA
1.0
ILOAD = 0mA
0.5
0
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G07
300
40
TIME (ns)
ILOAD = 20mA
1.5
0
–50 –25
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G03
2.0
INTVCC の電流制限と温度
INTVCC CURRENT LIMIT (mA)
2.0
INTVCC REGULATOR DROPOUT (V)
THRESHOLD VOLTAGE (V)
INTVCC VOLTAGE (V)
6
0
INTVCC のレギュレータ・ドロップアウトと
INTVCC の電流
2.5
7
10
6.6
6.0
–50 –25
5.0
0
6.8
INTVCC の低電圧ロックアウトと温度
8
0
7.0
6.2
0
–50 –25
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G01
7.2
6.4
40
20
0
–50 –25
INTVCC DROPOUT (V)
INTVCC と温度
200
INTVCC IQ CURRENT (µA)
VCC IQ CURRENT (µA)
IVCC と温度
450
30
20
200
150
10
0
–50 –25
250
MINIMUM OFF-TIME
100
0
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G08
50
–100
–50
50
100
0
TEMPERATURE (°C)
150
200
8309 G09
8309fa
4
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT8309
標準的性能特性
帰還コンパレータの
ターンオンしきい値と温度
帰還コンパレータの
ターンオフしきい値と温度
–40
40
12
–45
35
10
8
6
4
2
TURN-OFF THRESHOLD (mV)
14
TURN-ON THRESHOLD (mV)
DRAIN PIN CURRENT (µA)
DRAINピンの電流と温度
–50
–55
–60
–65
–70
0
–80
–50 –25
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G10
0
15
10
0
–50 –25
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G11
0
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G12
GATEピンの電流と電荷
200
1.40
4.0
1.35
3.5
150
1.25
1.20
1.15
RISE TIME
100
50
1.10
GATE SINK CURRENT
3.0
TIME (ns)
1.30
TIME (ns)
THRESHOLD VOLTAGE (V)
20
GATEピンの立ち上がり時間および
立ち下がり時間と電荷
ラッチ・リセットしきい値と温度
2.5
2.0
1.5
GATE SOURCE CURRENT
1.0
FALL TIME
1.05
1.00
–50 –25
25
5
–75
0
–50 –25
30
0.5
0
25 50 75 100 125 150
TEMPERATURE (°C)
8309 G13
0
0
30
90
60
CHARGE (nC)
120
150
8309 G14
0
0
30
90
60
CHARGE (nC)
120
150
8309 G15
8309fa
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
5
LT8309
ピン機能
GATE(ピン1)
:NチャネルMOSFETのゲート・ドライバの出力。
INTVCCとGNDの間でスイッチングします。INTVCC の過電圧
ロックアウト時はGNDに駆動されます。
VCC(ピン4)
:入力電圧。このピンは、内部起動回路とINTVCC
LDOに電流を供給します。このピンはコンデンサでローカルに
バイパスする必要があります。
GND
(ピン2)
:グランド。
DRAIN(ピン5)
:電流検出ピン。このピンは外付けNチャネル
MOSFETのドレイン-ソース間電圧を検出します。オフセット
電圧を設定するには、最小 800Ωの直列抵抗が必要です。オ
フセットは次の値に等しくなります。
INTVCC(ピン3)
:内部負荷とゲート・ドライバの安定化電源。
VCC から給電され、7V(標準)
に安定化されます。INTVCC は、
ピンの近くに配置した4.7µFのコンデンサでバイパスする必要
があります。
R 

20mV •  1−


2000 
ブロック図
4
VCC
1.25V
10µA
10µA
+
–
INTVCC
VBIAS
5
DRAIN
3
+
–
VBIAS
INTVCC
1
LOGIC
GATE
GND
2
8309 BD
8309fa
6
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT8309
動作
LT8309は、境界導通モード/ 臨界導通モードおよび不連続
モードのフライバック・コンバータ用に設計された同期整流器
です。従来のソリューションは1 次側から駆動されるパルス信
号を使用して同期整流器を制御していましたが、LT8309は
MOSFETのドレイン-ソース間電圧を検出して同期整流器を
制御します。この技法により、
トランスが不要になるだけでなく、
リニアテクノロジーのオプトカプラ不要の臨界導通フライバッ
ク・コンバータ製品シリーズと組み合わせてLT8309を使用す
ることができます。同期整流では非同期設計に比べて効率が
向上し、さらに重要なことに、最大出力電流が増加します。
LT8309はダイオードの動作を再現しますが、ダイオードの順
方向電圧を外付けNチャネルMOSFETのRDS(ON) で置き換
えます。LT8309は、非常に高速のコンパレータであるLDOと
強力なゲート・ドライバを内蔵しています。
デバイスのDRAINピンとMOSFETのドレインの間に外 付
け抵抗が接続されます。この抵抗は、正確な内部電流源に
よってコンパレータのトリップ点を設定します。トリップ点を
–10mVに設定するには、3000Ωの抵抗が必要です。このドレ
イン抵抗を100Ω 追加するたびに、トリップ点は1mVずつ低
下します。このトリップ点はVOFFSETと呼ばれます。
トップのド
レイン波形とボトムのゲート波形を図 1に示します。
ドレイン・
ノードが VOFFSETより74mV 低くなると、ゲート・ノードは H
になります。リンギングがコンパレータをトリガすることを防ぐ
ため、最小オン時間中はコンパレータの出力は無視されます。
最小オン時間が経過すると、コンパレータをVOFFSET 電圧で
トリガできます。
ドレイン電圧が VOFFSETより高くなると、非常
に高速な伝播遅延 tD(OFF) の後、ゲートはオフします。電流が
0Aに達する前に、
ボディ・ダイオードは導通を再開します。コン
パレータが再イネーブルされるには、ドレイン電圧が 1.21Vよ
り高くなり、最小オフ時間だけ待機する必要があります。
GND
VOFFSET
80mV
t MIN(ON)
t D(ON)
t MIN(OFF)
t D(OFF)
8309 F01
図 1.ドレイン波形とゲート波形
8309fa
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
7
LT8309
動作
低電圧ロックアウト
DRAINピンの抵抗の設定
このデバイスは、INTVCC 電圧が 4Vより高くなるまでスイッチ
ングを停止する、INTVCC 低電圧ロックアウト
(UVLO)機能を
備えています。
DRAINピンの抵抗は、LT8309 がいつMOSFETをオフするか
を設定します。
トリップ点 VOFFSET は、次の式を使って設定さ
れます。
VOFFSET = 20mV – 10µA • RDRAIN
INTVCC LDO
内部 LDOレギュレータは、VIN ピンからINTVCC ピンへの7V
安定化出力を供給します。ゲート・ドライバに必要な電流を供
給するには、出力コンデンサが必要です。4.7µFコンデンサを
推奨します。このコンデンサはできるだけINTVCC ピンの近く
に配置する必要があります。LDOの電流制限は42mAです。
MOSFET の選択
LT8309の 動 作 にはMOSFETのRDS(ON) が 重 要 です。ドレ
イン-ソース間電圧を使用して、いつMOSFETをオフするか
を決定します。MOSFETを流れるピーク電流にMOSFETの
RDS(ON) を掛けた値は、75mVより大きくなければなりません。
この電圧が低すぎると、DRAINピン上のリンギングのために
高速コンパレータが早くトリップすることがあります。この電圧
が高すぎると、MOSFETの電力損失が大きくなって効率が低
下し、MOSFETに熱の問題が発生することがあります。
RDRAIN は、MOSFETのドレインとデバイスのDRAINピンの
間に接続される抵抗です。デバイスが正常に動作するには、
最小 800ΩのRDRAIN が必要です。ほとんどのアプリケーショ
ンでは、VOFFSET を–5mVに設定します。MOSFETのRDS(ON)
が大きいと、ドレイン-ソース間電流の逆流を防ぐために、大
きな負のVOFFSET 電圧が必要になることがあります。電流が
逆流している場合は、VOFFSET を5mVステップで低減し、クロ
ス導通を防ぎます。
短絡動作
1 ページの
「標準的応用例」
の図では、VCC ピンはフライバッ
ク・コンバータの出力に接続されています。出力短絡状態で
は、LT8309はオフするので、MOSFETのボディ・ダイオードが
短絡状態を処理しなければなりません。このため、MOSFET
の熱的要件はさらに厳しくなります。MOSFETのドレイン電圧
VIN
VOUT
•
•
VCC
DRAIN
LT8309
GATE
INTVCC
GND
8309 F02
図 2.短絡アプリケーション回路
8309fa
8
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT8309
動作
は短絡内のVIN/Nに等しくなり、図 2の回路でLT8309に電力
を供給できます。これにより、LT8309は短絡時にも動作するこ
とができ、電流はボディ・ダイオードの代わりにMOSFETの低
抵抗のチャネルを通って流れます。VCC を40Vより低く保つた
め、必ずダイオードと直列に抵抗を接続してください。
レイアウトに関する検討事項
メイン電流ループはMOSFETのドレイン-ソース間電流です。
このループはLT8309と同じグランド経路を共有してはなりま
せん。ドレイン抵抗はMOSFETのドレインで直接検出する必
要があります。
ドレイン電流の一部がメタル・トレースを通って
流れないようにします。MOSFETのドレイン・ノードはヒートシ
ンクとして使用されるため、電力損失の条件に従ってサイズを
決める必要があります。LT8309のレイアウトの例を図 3に示し
ます。
ボディ・ダイオードの効果
オードは、グランドより低いダイオード電圧降下に電圧をクラ
ンプします。電流が逆転すると、このダイオードはただちにオフ
せず、逆方向に短時間電流を流します。この現象は逆回復時
間として知られています。この時間中は、トランスの励磁インダ
クタンスが、MOSFETのオン時と同じようにエネルギーを蓄
積します。1 次側ボディ・ダイオードが最終的にオフすると、蓄
積されたエネルギーは2 次側に送られ、2 次側 MOSFETのボ
ディ・ダイオードをオンするのに十分な大きさになります。ここ
で、LT8309はMOSFETを2 回目にオンします。この動作は不
連続リング中に起こるため、この時間中に1 次側がオンし、ク
ロス導通を発生させることがあります。この問題が発生した場
合、1 次側のMOSFETの逆回復時間を改善する1つの方法
は、並列ショットキー・ダイオードを追加することです。このダ
イオードは電流の大部分を通し、ボディ・ダイオードよりはるか
に高速にオフします。この問題を防ぐもう1つの方法は、不連
続リング電圧がグランドより低くならないように巻数比を決め
ることです。
不連続リング電圧がグランドより低くなると、1 次側 MOSFET
のボディ・ダイオードがオンして電流を流し始めます。このダイ
図 3.デモボードの部品面シルク
図 4.デモボードの部品面のメタル層
8309fa
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
9
LT8309
標準的応用例
60W、12V 出力の絶縁型通信電源
VIN
36V TO
72V
2.67:1 PULSE: PA1736NL
10µF
100Ω
412k
EN/UVLO
15.4k
VIN
LT3748
220pF
6.04k
57.6k
TC
GATE
SS
VC
SENSE
GND INTVCC
INFINEON:
BSC320N20NS3
470pF
300µF
10Ω
VCC
1µF
2.37k
INFINEON:
BSC047N08NS3
9mΩ
0.1µF
5k
•
158k
RFB
RREF
VOUT+
12V, 5A
•
4.7µF
LT8309
DRAIN
GATE
INTVCC
13V
CENTRAL SEMI:
CMZ5928B
GND
4.7µF
VOUT–
8309 TA02
47nF
8309fa
10
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT8309
標準的応用例
40W、5V の絶縁型通信電源
VIN
36V TO
72V
5.33:1 PULSE: PA1735NL
10µF
60Ω
412k
EN/UVLO
15.4k
VIN
LT3748
100pF
6.04k
30.9k
0.1µF
TC
GATE
SS
VC
SENSE
GND INTVCC
•
400µF
10Ω
147k
RFB
RREF
INFINEON:
BSC320N20NS3
VOUT+
5V, 8A
•
VCC
1µF
2.15k
INFINEON:
BSC028N06LS
12mΩ
12.1k
4.7µF
LT8309
DRAIN
GATE
INTVCC
6.2V
CENTRAL SEMI:
CMZ5920B
GND
4.7µF
VOUT–
8309 TA03
15nF
8309fa
詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
11
LT8309
パッケージ
最新のパッケージ図面については、http://www.linear-tech.co.jp/designtools/packaging/を参照してください。
S5 Package
3-Lead Plastic TSOT-23
(Reference LTC DWG # 05-08-1635)
0.62
MAX
0.95
REF
2.90 BSC
(NOTE 4)
1.22 REF
1.4 MIN
3.85 MAX 2.62 REF
2.80 BSC
1.50 – 1.75
(NOTE 4)
PIN ONE
RECOMMENDED SOLDER PAD LAYOUT
PER IPC CALCULATOR
0.30 – 0.45 TYP
5 PLCS (NOTE 3)
0.95 BSC
0.80 – 0.90
0.20 BSC
0.01 – 0.10
1.00 MAX
DATUM ‘A’
0.30 – 0.50 REF
注記:
1. 寸法はミリメートル
2. 図は実寸とは異なる
3. 寸法はメッキを含む
4. 寸法はモールドのバリおよび金属のバリを含まない
5. モールドのバリは各サイドで 0.254mm を超えないこと
6. JEDEC パッケージリファレンスは MO-193
0.09 – 0.20
(NOTE 3)
1.90 BSC
S5 TSOT-23 0302
8309fa
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詳細:www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT8309
改訂履歴
REV
日付
概要
A
11/14
Hグレードバージョンを追加。
ページ番号
2、3
8309fa
リニアテクノロジー・コーポレーションがここで提供する情報は正確かつ信頼できるものと考えておりますが、その使用に関する責務は
一切負いません。また、ここに記載された回路結線と既存特許とのいかなる関連についても一切関知いたしません。なお、日本語の資料は
あくまでも参考資料です。訂正、変更、改版に追従していない場合があります。最終的な確認は必ず最新の英語版データシートでお願いいたします。
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LT8309
標準的応用例
33W、3.3V の絶縁型通信電源
VIN
36V TO
72V
8:1.4 PULSE: PA1477NL
10µF
•
60Ω
412k
EN/UVLO
15.4k
VIN
LT3748
150pF
•
20Ω
19.1k
GATE
SS
VC
SENSE
GND INTVCC
2k
INFINEON:
BSC320N20NS3
0.1µF
22nF
4.7µF
INFINEON:
BSC016N04LS
LT8309
3.9V
CENTRAL SEMI:
CMZ5915B
DRAIN
GATE
INTVCC
GND
4.7µF
15mΩ
40Ω
2.5k
VCC
1µF
6.04k
TC
1000µF
150k
RFB
RREF
VOUT+
3.3V, 10A
VOUT–
•
8309 TA04
関連製品
製品番号
説明
注釈
LT3748
100V 絶縁型フライバック・コントローラ
5V ≤ VIN ≤ 100V、オプトカプラ不要のフライバック・コンバータ、
MSOP-16 パッケージ
LT3798
アクティブ PFC 機能を備えたオプトカプラ不要のオフ 外付け部品によってのみVINとVOUT を制限、MSOP-16 パッケージ
ライン絶縁型フライバック・コントローラ
LT3799/LT3799-1 アクティブ PFC 機能を備えたオフライン絶縁型フライ 外付け部品によってのみVINとVOUT を制限、MSOP-16 パッケージ
バックLEDコントローラ
LT3957A/LT3958 40V/80Vフライバック/ 昇圧 / 反転 /SEPICコンバータ 5A/3.3Aスイッチを内蔵したモノリシック・コンバータ
LT3573/LT3574/
LT3575
40V 絶縁型フライバック・コンバータ
1.25A/0.65A/2.5Aスイッチを内蔵したオプトカプラ不要のモノリシッ
ク・フライバック・コンバータ
LT3757A/
LT3759/LT3758
40V/100V 昇圧、
フライバック、SEPICおよび反転コン 小型パッケージ、強力なゲートドライブを備えた汎用コントローラ
トローラ
LT8302
オプトカプラ不要のマイクロパワー絶縁型フライバッ 2.8V ≤ VIN ≤ 42V、3.6A/65V DMOS パワー・スイッチ内蔵、
ク・コンバータ
静止電流 106µA、SO-8 パッケージ
8309fa
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リニアテクノロジー株式会社
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6紀尾井町パークビル8F
TEL 03-5226-7291 ● FAX 03-5226-0268 ● www.linear-tech.co.jp/LT8309
LT 1114 REV A • PRINTED IN JAPAN
 LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 2014