LTC3428 3mm×3mm DFNパッケージの 4A、2MHz、2フェーズ昇圧 DC/DCコンバータ 特長 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 概要 高効率:最大92% 2フェーズ制御により出力電圧リップルが減少 3.3V入力から5V/2Aを供給 1.8V入力から3.3V/1.5Aを供給 調節可能な出力電圧:1.6V~5.25V 入力範囲:1.6V~4.5V 内蔵ソフトスタート動作 低いシャットダウン電流:<1μA 小型の表面実装部品を使用 10ピン3mm×3mm DFNパッケージ LTC®3428は2フェーズ電流モード昇圧コンバータで、3.3Vの 入力から5V/2Aを供給することができます。2個の93mΩ、2Aの NチャネルMOSFETスイッチを備えていますので、1.6Vの低い 入力電圧で高い効率を得ることができます。 スイッチング周波数が1MHzの2フェーズのデザインなので、外 付け部品の個数とサイズを最小に抑えます。2フェーズ動作に よりピーク・インダクタ電流とコンデンサのリップル電流が大 幅に減少しますので、実効スイッチング周波数が2倍になり、 イ ンダクタとコンデンサのサイズが最小に抑えられます。 また、外 部補償により、帰還ループの応答を特定のアプリケーション 向けに最適化することができます。 アプリケーション その他の機能として、電源電流を1μA未満に減少させるアク ティブ L のシャットダウン・ピン、 内蔵ソフトスタート、 アンチリ ンギング制御、 サーマル・シャットダウンなどを備えています。 (0.75mm)10ピン (3mm 3mm)DFN LTC3428は高さの低い パッケージで供給されます。 ネットワーク機器 ■ ハンドヘルド計測器 ■ デジタル・カメラ ■ 配電 ■ 3.3Vから5Vへのローカル変換 ■ 、LTC、LTはリニアテクノロジー社の登録商標です。 他のすべての商標はそれぞれの所有者に所有権があります。 標準的応用例 3.3Vから5V/2Aへのコンバータ 効率と負荷電流 95 VIN 3.3V 90 OFF ON 10k 1000pF 22pF VIN VOUT SHDN SWA VC LTC3428 AGND PGNDA SWB 85 2.2µH* VOUT 5V/2A ** 383k ** FB PGNDB * TOKO FDV06302R2 ** PHILIPS PMEG1020 *** TAIYO YUDEN X5R JMK212BJ475MD **** TAIYO YUDEN X5R JMK316BJ226ML 121k 22µF**** 3428 TA01 EFFICIENCY (%) 2.2µH* 4.7µF*** 80 75 70 65 60 55 VIN = 3.3V VOUT = 5V L = 2.2µH 50 45 0.1 1 2 LOAD CURRENT (A) 3428 TA02 3428fb 1 LTC3428 絶対最大定格 ピン配置 (Note 1) VIN、VOUT、SWA、SWBの電圧.................................... −0.3V~6V SWA、SWBの電圧、 パルス < 100ns ....................................... 7V SHDN、VC、FBの電圧 ................................................ −0.3V~6V 動作温度範囲(Note 2).......................................−40℃~85℃ 保存温度範囲....................................................−65℃~125℃ TOP VIEW 10 PGNDB PGNDA 1 SWA 2 VOUT 3 SHDN 4 7 AGND VC 5 6 FB 9 SWB 11 8 VIN DD PACKAGE 10-LEAD (3mm × 3mm) PLASTIC DFN EXPOSED PAD MUST BE SOLDERED TO GROUND PLANE ON PCB TJMAX = 125°C, θJA = 45°C/W θJC = 3°C/W 発注情報 鉛フリー仕様 テープアンドリール 製品マーキング パッケージ 温度範囲 LTC3428EDD#PBF LTC3428EDD#TRPBF LBBG 10-Lead (3mm × 3mm) Plastic DFN –40°C to 85°C 鉛ベース仕様 テープアンドリール 製品マーキング パッケージ 温度範囲 LTC3428EDD LTC3428EDD#TR LBBG 10-Lead (3mm × 3mm) Plastic DFN –40°C to 85°C さらに広い動作温度範囲で規定されるデバイスについては、弊社または弊社代理店にお問い合わせください。 鉛フリー仕様の製品マーキングの詳細については、http://www.linear-tech.co.jp/leadfree/ をご覧ください。 テープアンドリールの仕様の詳細については、http://www.linear-tech.co.jp/tapeandreel/ をご覧ください。 電気的特性 ●は全動作温度範囲の規格値を意味する。 それ以外はTA = 25℃での値。注記がない限り、VIN = 3.3V、VOUT = 5V。 PARAMETER CONDITIONS MIN Minimum Startup Voltage Quiescent Current, VOUT Quiescent Current, VIN SHDN = VIN SHDN = VIN Shutdown Current SHDN = 0V Switching Frequency Per Phase FB Regulated Voltage FB Input Current MAX 1.5 1.6 V 100 1.3 200 2.0 µA mA 1 UNITS µA l 0.8 1.0 1.2 l 1.219 1.243 1.268 V 1 50 nA VFB = 1.24V Error Amp Transconductance Output Adjust Voltage TYP 170 1.6 MHz µS 5.25 V 3428fb 2 LTC3428 電気的特性 ●は全動作温度範囲の規格値を意味する。 それ以外はTA = 25℃での値。注記がない限り、VIN = 3.3V、VOUT = 5V。 PARAMETER CONDITIONS MIN NMOS Switch Leakage VSWA, VSWB = 5.5V, Per Phase NMOS Switch On Resistance VOUT = 5V, Per Phase NMOS Current Limit Per Phase SHDN Input Threshold l 2 l 0.4 SHDN Input Current Maximum Duty Cycle l Minimum Duty Cycle l Current Limit Delay to Output (Note 3) MAX 0.1 2.5 UNITS µA 0.093 Ω 2.5 A 0.8 1.5 V 0.01 1 µA 87 % 0 % 400 Note 1:絶対最大定格に記載された値を超えるストレスはデバイスに永続的損傷を与える可 ns Note 3:仕様は設計によって保証されており、 製造時に全数テストはおこなわれない。 能性がある。長期にわたって絶対最大定格条件に曝すと、 デバイスの信頼性と寿命に悪影響 を与える可能性がある。 Note 4:このデバイスには短時間の過負荷状態のあいだデバイスを保護するための過温度保 Note 2:LTC3428Eは0℃~70℃の温度範囲で性能仕様に適合することが保証されている。 −40℃~85℃の動作温度範囲での仕様は設計、特性評価および統計学的なプロセス・コント ロールとの相関で確認されている。 80 TYP 護機能が備わっている。過温度保護機能がアクティブなとき接合部温度は125℃を超える。規 定された最高動作接合部温度を超えた動作が継続すると、 デバイスの信頼性を損なうおそれ がある。 標準的性能特性 注記がない限り、 すべての特性曲線はTA = 25℃での値。 不連続モードのSWピンと インダクタ電流、 アンチリンギング 回路動作を示している SWA、 SWBのスイッチング波形 100mV/DIV 2V/DIV SWA 過渡応答、 0.5Aから1.5A 5V/DIV SWB 500mA/DIV 500mA/DIV 500ns/DIV 500ns/DIV 3428 G01 100µs/DIV 3428 G02 3428 G03 3428fb 3 LTC3428 標準的性能特性 注記がない限り、 すべての特性曲線はTA = 25℃での値。 22μFセラミック・コンデンサを 使ったときの出力電圧リップル 95 コンバータの効率 スイッチのRDS(ON)とVOUT 108 3.3V TO 5V 90 106 104 50mV/DIV 80 2.5V TO 5V 102 2.5V TO 3.3V RDS(ON) (mΩ) EFFICIENCY (%) 85 75 70 98 96 94 65 92 60 90 55 0.05 500ns/DIV 100 0.1 1 88 2.5 2 3.0 LOAD CURRENT (A) 3428 G05 3428 G04 帰還電圧と温度 120 1.27 110 1.26 FB VOLTAGE (V) 100 90 80 1.25 1.24 1.23 70 60 –45 –25 –5 10ns/DIV 5.0 3428 G06 スイッチのRDS(ON)と温度 RDS(ON) (mΩ) SWA、 SWBの立上り時間、 I = 2A 1V/DIV 4.0 4.5 3.5 OUTPUT VOLTAGE (V) 15 35 55 75 TEMPERATURE (°C) 3428 G07 95 115 3428 G08 1.22 –45 –25 –5 15 35 55 75 TEMPERATURE (°C) 95 115 3428 G09 ピーク電流制限と温度 3.4 PEAK CURRENT LIMIT (A) 3.2 3.0 2.8 2.6 2.4 2.2 2.0 –45 –25 35 15 55 –5 TEMPERATURE (°C) 75 95 3428 G10 3428fb 4 LTC3428 ピン機能 PGNDA、 PGNDB (ピン1、10、11(露出パッド)) :デバイスの電源 V( :誤差アンプの出力。 このピンに周波数補償ネット C ピン5 ) グランド。 ローカル・グランド・プレーンに直接接続します。 ワークを接続して、昇圧コンバータ・ループを補償します。 SWA (ピン2)、SWB(ピン9) :フェーズBとフェーズAのスイッチ・ ピン。各フェーズのインダクタとショットキー・ダイオードはこれ らのピンに接続されます。EMIを抑えるためにトレース長を短 くしてください。 FB(ピン6) :帰還ピン。VOUTからの抵抗分割器をここに接続 し、VOUT = 1.243 •(1+R1 / R2) にしたがって出力電圧を設 定します。 VOUT (ピン3) :電源出力およびデバイスのためのブートストラッ AGND (ピン7) :デバイスの信号グランド。 帰還抵抗分割器の近 くのグランド・プレーンに接続します。 SHDN(ピン4 ) :シャットダウン・ピン。 このピンをグランドに接 VIN (ピン8) :入力電源ピン。少なくとも4.7μFの低ESRセラミッ ク・コンデンサを使ってVINをバイパスします。X5RとX7Rの誘 電体は電圧特性と温度特性がすぐれているので好まれます。 プされた電源。低ESRの出力フィルタ・コンデンサをこのピン からグランド・プレーンに接続します。 続するとデバイスがシャットダウンします。 イネーブルするには 1.5Vより高い電圧に接続します。 ブロック図 FB FB ERROR AMPLIFIER/SOFT-START VIN – VC + 1.243V VOUT CURRENT LIMIT ISENB RAMP/ SLOPE COMP – – + PWM COMP ISENB SWB PWM LOGIC PGNDB DRIVER CLK B CHANNEL B OSCILLATOR CHANNEL A TSD CLK A SWA RAMP/ SLOPE COMP ISENA SHDN PWM COMP PGNDA DRIVER SHUTDOWN CURRENT LIMIT VC AGND + – – PWM LOGIC 5pF ISENA 3428 BD 3428fb 5 LTC3428 アプリケーション情報 詳細説明 LTC3428は高電流の昇圧アプリケーション向けの高効率で 低ノイズの電源を提供します。適応型スロープ補償を備えた 電流モード・アーキテクチャによって、簡単なループ補償とす ぐれた過渡応答の両方が実現されます。低RDS(ON)スイッチに よって、高効率のパルス幅変調制御が実現されます。 アンチリンギング制御:アンチリンギング制御回路は、不連続 モード動作中に各フェーズのインダクタの両端にインピーダン スを置いて、SWAピンとSWBピンの高周波リンギングを減衰 させます。 インダクタとスイッチ・ピンの容量によるスイッチ・ピ ンのLCリンギングは低エネルギーですが、EMI放射を生じる 可能性があります。 発振器:フェーズ当たりのスイッチング周波数は内部で公称値 1MHzに設定されています。 2フェーズ動作 LTC3428には、他のほとんどの昇圧コンバータで使われている 従来の1フェーズ・アーキテクチャではなく、2フェーズ・アーキ テクチャが使われています。2つのフェーズは180度ずれていま す。2フェーズ動作では出力リップル周波数が2倍になり、 出力 リップル電流が大幅に減少し、 出力コンデンサに対するストレ スが最小に抑えられます。 インダクタ (入力) ピーク電流とリッ プル電流も減少しますので、小型で低コストのインダクタを使 用することができます。 出力リップル電流が大幅に減少します ので、 出力容量の条件も緩和されます。高周波出力リップルは 低ノイズのアプリケーションのためにフィルタで除去するのが 容易です。 電流センス:無損失電流センスによりピーク電流信号を電圧 に変換して、 内部スロープ補償に加算します。 この加算された 信号が誤差アンプ出力と比較され、PWMのためのピーク電 流コマンドを出力します。 スロープ補償はデバイス内部にあり、 入力電圧の変化に適応するので、 コンバータはループ特性の フェーズ・マージンを失うことなく必要な程度のスロープ補償 を与えることができます。 誤差アンプ:誤差アンプ。誤差アンプはトランスコンダクタンス (gm) = 1/7.5kΩのトランスコンダクタンス・アンプです。VCから グランドに簡単な補償ネットワークが配置されています。VCと グランド間の内部5pFコンデンサにより、 外部ネットワークは多 くの場合簡単なR-C結合に簡略化されます。 内部の1.243Vリ ファレンス電圧がFBの電圧と比較され、誤差アンプ (VC) の出 力に誤差信号を発生します。VOUTからグランドへの電圧分割 器は、次式に従って出力電圧を1.6V∼5.25Vに設定します。 VOUT = 1.243V • (1+R1/R2) この式のR1とR2は、 図3に示されています。 1フェーズ・コンバータと2フェーズ・コンバータの入力電流と出 力電流の比較を図1と図2に示します。 図2に示されている例では、 ピーク-ピーク間出力リップル電流 が4.34Aから0.64Aへ85%減少し、 ピーク・インダクタ電流が 4.34Aから2.02Aへ53%減少しました。 これらの減少により、1 フェーズのデザインに比べて高さが低く値の小さなインダクタ と出力コンデンサを使うことができます。 4.4 電流制限:各フェーズの電流制限コンパレータは、電流が 電流制限スレッショルド(公称2.5A)を超すとNチャネル MOSFETスイッチをオフします。 出力までの電流制限の遅延は 標準で40nsです。電流信号の先行エッジはノイズ除去のため 40nsのあいだ消去されます。 4.3 INPUT CURRENT (A) ソフトスタート:約1.5msの内部ソフトスタートが与えられま す。 これは内部ソフトスタート電圧が内部電流制限電圧より大 きくなるまでピーク電流を制限するランプ信号です。 内部ソフ トスタート・コンデンサはデバイスがシャットダウン・モードの とき自動的に放電します。 1 PHASE CONVERTER 4.2 4.1 2 PHASE CONVERTER 4.0 3.9 3.8 3.7 3.6 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 TIME (µs) 3428 F01 図1. 負荷が2Aでデューティ・サイクルが50%で の1フェーズ昇圧コンバータと2フェーズ昇圧 コンバータの入力リップル電流の比較 3428fb 6 LTC3428 アプリケーション情報 表1. インダクタの製造元 5.0 1 PHASE CONVERTER OUTPUT (DIODE) CURRENT (A) 4.5 4.0 SUPPLIER PHONE 3.5 3.0 2 PHASE CONVERTER 2.5 2.0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 TIME (µs) 3428 F02 図2. 負荷が2Aでデューティ・サイクルが50%で の1フェーズ昇圧コンバータと2フェーズ昇圧 コンバータの出力リップル電流の比較 部品の選択 インダクタの選択 LTC3428は高い周波数で動作するので小型表面実装インダ クタを使用できます。 インダクタのリップル電流は一般に最大 インダクタ電流の20%∼40%に設定されます。与えられた条件 に対してインダクタンスは次のように与えられます。 L≥ (847) 639-6400 (847) 639-1469 www.coilcraft.com Murata USA: USA: www.murata.com (814) 238-1431 (814) 238-0490 Sumida USA: (847) 956-6666 Japan: 81-3-3607-5111 TDK (847) 803-6100 (847) 803-6296 www.component.tdk. com Toko (847) 299-0070 (847) 699-7864 www.toko.com Wurth (201)785-8800 1.0 0 VIN(MIN) • (VOUT – VIN(MIN) ) , L > 2µ H R • VOUT ここで、 R = 許容インダクタ電流リップル (アンペア、 ピーク-ピーク間) VIN(MIN) = 最小入力電圧(V) VOUT = 出力電圧(V) 高効率を得るには、 フェライトなどの高周波コア材を使ったイ ンダクタを使い、 コア損失を減らします。 インダクタはI2R損失 を減らすためにESR(等価直列抵抗)が小さく、飽和せずに ピーク・インダクタ電流を流すことができるものにします。 トロイ ド、壷型コア、 またはシールドされたボビン・インダクタを使用 すると、放射ノイズが最小に抑えられます。 インダクタの製造 元については表1を参照してください。 インダクタ部品のタイプ の例としては、Coilcraftの1608シリーズと3316シリーズ、村田 製作所のLQH55Dシリーズ、 スミダ電機のCDRH4D22C/LD シリーズやCDRH5D28シリーズ、東光のFDV0630シリーズや D62CBシリーズがあります。 WEBSITE Coilcraft 1.5 0.5 FAX USA: www.sumida.com (847) 956-0702 Japan: 81-3-3607-5144 (201)785-8810 www.we-online.com 出力コンデンサの選択 コンデンサの最小値はコンデンサの充放電によってサイクル ごとに生じる出力リップル電圧を減らすように設定します。 この 充電による定常リップルは次式で与えられます。 VRIPPLE(C) = 1 IPEAK • (VOUT – VIN(MIN) ) • 2 COUT • VOUT • f ここで、IPEAK = ピーク・インダクタ電流(A) 出力コンデンサの等価直列抵抗(ESR) は出力電圧リップルに 別の項を追加します。 コンデンサのESRによるリップル電圧は 次のとおりです。 VRIPPLE(ESR) = IPEAK • RESR(C) ここで、 RESR(C) = コンデンサのESR ESL(等価直列インダクタンス) は別のコンデンサ特性で、 これ も最小に抑える必要があります。 できるだけVOUTピンの近く に置いた小型表面実装セラミック・コンデンサを使うとESLを 最小に抑えられます。 入力コンデンサの選択 VINピンは内部回路のほとんどに直接給電するので、少なくと も4.7μFの低ESRバイパス・コンデンサをできるだけデバイスに 近づけてVINとAGNDのあいだに接続することを推奨します。 コンデンサの製造元については表2を参照してください。 3428fb 7 LTC3428 アプリケーション情報 表2. コンデンサの製造元 SUPPLIER PHONE FAX WEBSITE AVX (803) 448-9411 (803) 448-1943 www.avxcorp.com Sanyo (619) 661-9322 (619) 661-1055 www.sanyovideo.com TDK (847) 803-6100 (847) 803-6296 www.component.tdk.com Murata (814) 237-1431 (814) 238-0490 www.murata.com Taiyo Yuden (408) 573-4150 (408) 573-4159 www.t-yuden.com 出力ダイオードの選択 高い効率を得るには、逆方向のリーク電流が小さく順方向の 電圧降下が小さな高速スイッチング・ダイオードが必要です。 ショットキー・ダイオードは順方向電圧降下が小さく、 スイッチ ングが高速なので、 ショットキー・ダイオードを推奨します。 ダ イオードを選択するとき、昇圧コンバータの平均ダイオード電 流は平均負荷電流に等しいことを忘れないでください(ID = ILOAD)。 ダイオードを選択するとき、 ピーク順方向電流定格と平均消 費電力定格がアプリケーションの要件を満たすことを確認 してください。ショットキー・ダイオードの製造元については 表3を参照してください。 ダイオードの例としては、Philipsの PMEG1020、PMEG2010、 オン・セミコンダクタのMBRA210、 IRの10BQ015、MicrosemiのUPS120E、UPS315があります。 表3. ダイオードの製造元 SUPPLIER PHONE Philips +31 40 27 24825 Microsemi (949) 221-7100 On-Semi (602) 244-6600 International (310) 469-2161 Rectifier FAX WEBSITE www.philips.com (949)756-0308 www.microsemi.com www.microsemi.com (310) 322-3332 www.irf.com 熱に関する検討事項 最大電力を供給するには、LTC3428のパッケージ内部で発生 した熱を放散するための良好な熱経路を与えることが必要で す。 デバイス底面の大きなサーマルパッドはこの要件を満たし ます。PCボードの多数のビアを使って、 デバイスからできるだ け面積の大きな銅プレーンに熱を伝導させます。 接合部温度が高くなり過ぎたら、LTC3428は接合部温度が 安全なレベルに低下するまですべてのスイッチングを停止しま す。過温度の標準スレッショルドは150℃です。 帰還ループの補償 LTC3428は内部の適応型スロープ補償付き電流モード制 御を使用しています。電流モード制御では、電圧モード・コン バータのループ応答の (インダクタと出力コンデンサによって 生じる)2次ポールが除去され、 ループ応答が単一ポールの応 答に簡略化されます。変調器制御から出力へのDC利得と誤 差アンプの開ループ利得の積がシステムのDC利得に等しくな ります。 G DC = G CONTROL • G EA • G CONTROL = G EA ≈ 100 VREF VOUT 2 • VIN IOUT 出力フィルタのポールは、次式で与えられます。 IOUT Hz π • VOUT • C OUT fPOLE = ここで、COUTは出力フィルタのコンデンサの値です。 出力フィル タのゼロは次式で与えられます。 fZERO = 1 2 • π • RESR • C OUT Hz ここで、RESRは出力コンデンサの等価直列抵抗です。 昇圧コンバータ・トポロジーで問題なのは右半平面(RHP) の ゼロで、次式で与えられます。 2 fRHP = VIN • RO 2 • π • L • VO 2 Hz 3428fb 8 LTC3428 アプリケーション情報 このゼロにより位相ラグをともなう利得増加が生じます。負荷 が重いと、 比較的低い周波数でこれが生じることがあります。 このため、 ループ利得は通常RHPのゼロ周波数より前でロー ルオフします。 + – 1 2 • π • 400e 6 • C C1 1 fZERO1 ≈ 2 • π • RZ • C C1 1 fZERO2 ≈ 2 • π • RZ • (C C2 + 5pF ) R1 FB R2 誤差アンプの標準的補償を図3と 「標準的アプリケーション」 のセクションに示します。 ループ特性の式は次のとおりです。 VOUT 1.243V VC RZ 5pF CC2 CC1 3428 F03 fPOLE1 ≈ 図3. 3428fb 9 LTC3428 標準的応用例 2.5Vから3.3V/2.5Aへのコンバータ 2.5VIN 4.7µH* 8 4 SHUTDOWN 5 10k 22pF 7 1 1000pF 4.7µF VIN LTC3428 VOUT SHDN SWA VC SWB AGND PGNDA FB PGNDB 4.7µH* 3 2 ** 9 ** VOUT 3.3V, 2.5A 205k 6 10 4.7µF*** 4× * TOKO DC53LC ** MICROSEMI UPS120E *** TAIYO YUDEN X5R JMK212BJ475MD 121k 3428 TA03 3428fb 10 LTC3428 パッケージ DDパッケージ 10ピン・プラスチックDFN (3mm 3mm) (Reference LTC DWG # 05-08-1699) R = 0.115 TYP 6 0.38 ± 0.10 10 0.675 ±0.05 3.50 ±0.05 1.65 ±0.05 2.15 ±0.05 (2 SIDES) ピン1の トップ・マーキング (NOTE 6を参照) パッケージ の外形 3.00 ±0.10 (4 SIDES) 1.65 ± 0.10 (2 SIDES) 5 0.25 ± 0.05 0.50 BSC 2.38 ±0.05 (2 SIDES) 推奨する半田パッドのピッチと寸法 0.200 REF 1 0.75 ±0.05 0.00 – 0.05 (DD10) DFN 1103 0.25 ± 0.05 0.50 BSC 2.38 ±0.10 (2 SIDES) 底面図―露出パッド NOTE: 1.図はJEDECパッケージ・アウトラインMO-229のバリエーション (WEED-2) になる予定。 バリエーションの指定の現状についてはLTCのWebサイトのデータシートを参照 2.図は実寸とは異なる 3.すべての寸法はミリメートル 4.パッケージ底面の露出パッドの寸法にはモールドのバリを含まない。 モールドのバリは (もしあれば)各サイドで0.15mmを超えないこと 5.露出パッドは半田メッキとする 6.網掛けの部分はパッケージのトップとボトムのピン1の位置の参考に過ぎない 3428fb リニアテクノロジー・コーポレーションがここで提供する情報は正確かつ信頼できるものと考えておりますが、その使用に関する責務は一切負い ません。また、ここに記載された回路結線と既存特許とのいかなる関連についても一切関知いたしません。なお、日本語の資料はあくまでも参考資 料です。訂正、変更、改版に追従していない場合があります。最終的な確認は必ず最新の英語版データシートでお願いいたします。 11 LTC3428 関連製品 製品番号 説明 注釈 LT1613 500mA (ISW)、1.4MHz高効率昇圧 DC/DCコンバータ LT1615/LT1615-1 300mA/80mA (ISW)、高効率昇圧 DC/DCコンバータ 1.5A (ISW)、1.25MHz高効率昇圧 DC/DCコンバータ LT1618 効率:90%、VIN:0.9V∼10V、VOUT(MAX) = 34V、IQ = 3mA、 ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ VIN:1V∼15V、VOUT(MAX) = 34V、IQ = 20μA、 ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ 効率:90%、VIN:1.6V∼18V、VOUT(MAX) = 35V、IQ = 1.8mA、 ISD < 1μA、MSパッケージ LT1930/LT1930A 1A (ISW)、1.2MHz/2.2MHz高効率昇圧 DC/DCコンバータ 高効率、VIN:2.6V∼16V、VOUT(MAX) = 34V、IQ = 4.2mA/5.5mA、 ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ LT1946/LT1946A 1.5A (ISW)、1.2MHz/2.7MHz高効率昇圧 DC/DCコンバータ 高効率、VIN:2.45V∼16V、VOUT(MAX) = 34V、IQ = 3.2mA、 ISD < 1μA、MS8パッケージ LT1961 1.5A (ISW)、1.25MHz高効率昇圧 DC/DCコンバータ 効率:90%、VIN:3V∼25V、VOUT(MAX) = 35V、IQ = 0.9mA、 ISD < 6μA、MS8Eパッケージ LTC3400/ LTC3400B 600mA (ISW)、1.2MHz同期整流式昇圧 DC/DCコンバータ 効率:92%、 VIN:0.85V∼5V、VOUT(MAX) = 5V、IQ = 19μA/300μA、 ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ LTC3401 同期整流式昇圧 1A (ISW)、3MHz、 DC/DCコンバータ 効率:97%、VIN:0.5V∼5V、VOUT(MAX) = 5.5V、IQ = 38μA、 ISD < 1μA、MSパッケージ LTC3402 同期整流式昇圧 2A (ISW)、3MHz、 DC/DCコンバータ 効率:97%、VIN:0.5V∼5V、VOUT(MAX) = 5.5V、IQ = 38μA、 ISD < 1μA、MSパッケージ LTC3421 出力切断機能付き、3A、 3MHz同期整流式昇圧コンバータ 効率:96%、VIN:0.5V∼4.5V、VOUT(MAX) = 5.5V、IQ = 12μA、 ISD < 1μA、QFN-24パッケージ LTC3425 4フェーズ同期整流式昇圧 5A (ISW)、8MHz、 DC/DCコンバータ 効率:95%、VIN:0.5V∼4.5V、VOUT(MAX) = 5.25V、IQ = 12μA、 ISD < 1μA、QFN-32パッケージ LTC3426 ThinSOTパッケージの2A、1MHz昇圧 DC/DCコンバータ 効率:91%、VIN:0.5V∼4.5V、VOUT(MAX) = 5.25V、 ISD < 1μA、SOTL3パッケージ LTC3429 出力切断機能付き、600mA、 500kHz同期整流式昇圧コンバータ 効率:96%、 VIN:0.5V∼4.4V、VOUT(MAX) = 5.5V、IQ = 20μA、 ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ LTC3436 34V昇圧DC/DCコンバータ 3A (ISW)、1MHz、 VIN:3V∼25V、VOUT(MAX) = 34V、IQ = 0.9mA、 ISD < 6μA、TSSOP-16Eパッケージ LTC3458 出力切断機能付き、1.5A、1.5MHz昇圧 DC/DCコンバータ 効率:93%、VIN:1.2V∼6V、VOUT(MAX) = 7.5V、IQ = 15μA、 ISD < 1μA、DFN-12パッケージ LTC3458L 出力切断機能付き、1.7A、1.5MHz昇圧 DC/DCコンバータ 効率:93%、VIN:1.2V∼6V、VOUT(MAX) = 6V、IQ = 15μA、 ISD < 1μA、DFN-12パッケージ LTC3459 10Vマイクロパワー同期整流式昇圧コンバータ 効率:85%、 VIN:1.5V∼5.5V、VOUT(MAX) = 10V、IQ = 10μA、 ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ LT3464 ショットキー・ダイオードおよびPNP切断機能搭載の VIN:2.3V∼10V、VOUT(MAX) = 34V、IQ = 25μA、 85mA (ISW)、高効率昇圧DC/DCコンバータ ISD < 1μA、ThinSOTパッケージ No RSENSEはリニアテクノロジー社の登録商標です。 3428fb 12 リニアテクノロジー株式会社 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6紀尾井町パークビル8F TEL 03-5226-7291 FAX 03-5226-0268 www.linear-tech.co.jp ● ● LT 0409 REV B • PRINTED IN JAPAN LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 2004