本ドキュメントはCypress (サイプレス) 製品に関する情報が記載されております。 FUJITSU SEMICONDUCTOR DATA SHEET DS04–27265–6 ASSP 電源用 (2 次電池用 ) Li イオン電池充電用同期整流 DC/DC コンバータ IC MB39A132 ■ 概要 MB39A132 は , パルス幅変調方式 (PWM 方式 ) の Li イオン電池充電用同期整流 DC/DC コンバータ IC です。充電電圧・ 充電電流を独立して制御でき , N-ch MOS ドライブに対応しています。MB39A132 は , ダウンコンバージョンに適していま す。 DC/DC コンバータ制御部とは独立した AC アダプタ検出コンパレータを内蔵し , システムへの電圧供給源を制御できま す。広い入力電圧範囲に対応 , スタンバイモード時低消費電流を実現 , 高精度に充電電圧・充電電流を制御でき , ノートパ ソコンなどの内蔵 Li イオン電池充電器に最適です。 ■ 特長 ・ 2, 3, 4 Cell 電池パックに対応 ・ 2 つの定電流制御ループを内蔵 ・ AC アダプタ検出機能内蔵 (ACOK 端子 ) ・ 充電電圧設定精度 :± 0.5%(Ta =+ 25 °C ∼+ 85 °C) ・ 外付け設定抵抗なしでも設定可能な充電電圧制御 (4.00 V/ セル , 4.20V/ セル , 4.35 V/ セル ) 外付け抵抗により任意の出力電圧設定も可能 ・ 2 つの高精度電流検出アンプ内蔵 :入力オフセット電圧:+ 3 mV 検出精度 :± 1 mV( + INC1, + INC2 = 3 V ∼ VCC) ・ 外付け設定抵抗なしでも設定可能な充電電流制御 (RS = 20 mΩ 時 2.85 A) 外付け抵抗により任意の充電電流設定も可能 ・ 外付け抵抗によるスイッチング周波数設定可能 ( 周波数設定コンデンサ内蔵 ):100 kHz ∼ 2 MHz ・ オフタイムコントロール機能内蔵 ・ スタンバイモード (ICC = 6 μA 標準 ) 時 , AC アダプタ検出機能のみ動作 ・ N-ch MOS FET 対応同期整流式出力段内蔵 ・ 低 VCC 端子電圧時充電停止機能内蔵 ・ 時間調整が可能なソフトスタート機能内蔵 ・ AC アダプタ側電流検出アンプの独立動作機能内蔵 ・ パッケージ :QFN-32 電源 IC オンラインデザインシミュレータ Easy DesignSim 本製品は , 回路動作や周辺部品をオンライン上で手軽に確認できるシミュレーションツールを提供しています。 下記 , URL よりご利用ください。 http://edevice.fujitsu.com/pmic/jp-easy/?m=ds Copyright©2008-2013 FUJITSU SEMICONDUCTOR LIMITED All rights reserved 2013.3 MB39A132 ■ アプリケーション ・ ノートパソコンなどの内蔵充電器 ・ ハンディターミナル など ■ 端子配列図 CTL2 CB OUT1 LX VB OUT2 PGND CELLS (TOP VIEW) 32 31 30 29 28 27 26 25 VCC 1 24 VIN -INC1 2 23 CTL1 +INC1 3 22 GND ACIN 4 21 VREF QFN-32 18 ADJ3 COMP1 8 17 BATT 9 10 11 12 13 14 15 16 COMP3 7 COMP2 ADJ1 ADJ2 19 CS -INC2 6 +INC2 -INE3 OUTC2 20 RT OUTC1 5 -INE1 ACOK (LCC-32P-M19) 2 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 端子機能説明 端子番号 端子記号 I/O 1 VCC ⎯ 機能説明 基準電源 , 制御回路の電源端子です ( 電池側 )。 2 -INC1 I 電流検出増幅器 (Current Amp1) 反転入力端子です。 3 +INC1 I 電流検出増幅器 (Current Amp1) 非反転入力端子です。 4 ACIN I AC アダプタ電圧検出部 (AC Comp.) 入力端子です。 5 ACOK O AC アダプタ電圧検出部 (AC Comp.) 出力端子です。 ACIN = H:ACOK = Lo-Z, ACIN = L:ACOK = Hi-Z 6 -INE3 I 誤差増幅器 (Error Amp3) 反転入力端子です。 7 ADJ1 I 誤差増幅器 (Error Amp1) 非反転入力端子です。 8 COMP1 O 誤差増幅器 (Error Amp1) 出力端子です。 9 -INE1 I 誤差増幅器 (Error Amp1) 反転入力端子です。 10 OUTC1 O 電流検出増幅器 (Current Amp1) 出力端子です。 11 OUTC2 O 電流検出増幅器 (Current Amp2) 出力端子です。 12 +INC2 I 電流検出増幅器 (Current Amp2) 非反転入力端子です。 13 -INC2 I 電流検出増幅器 (Current Amp2) 反転入力端子です。 14 ADJ2 I 充電電流制御部設定用入力端子です。 ADJ2 端子= GND ∼ 4.4 V :充電電流制御部出力= ADJ2 端子電圧 ADJ2 端子= 4.6 V ∼ VREF :充電電流制御部出力= 1.5 V 15 COMP2 O 誤差増幅器 (Error Amp2) 出力端子です。 16 COMP3 O 誤差増幅器 (Error Amp3) 出力端子です。 17 BATT I 充電電圧制御部電池電圧入力端子です。 充電電圧制御部設定用入力端子です。 ADJ3 端子= GND :充電電圧 4.00 V/Cell ADJ3 端子= 1.1 V ∼ 2.2 V :充電電圧= 2 × ADJ3 端子電圧 /Cell ADJ3 端子= 2.4 V ∼ 3.9 V :充電電圧 4.35 V/Cell ADJ3 端子= 4.1 V ∼ VREF :充電電圧 4.20 V/Cell 18 ADJ3 I 19 CS ⎯ ソフトスタート用コンデンサ接続端子です。 20 RT ⎯ 三角波発振周波数設定用抵抗接続端子です。 21 VREF O 基準電圧出力端子です。 22 GND ⎯ 接地端子です。 23 CTL1 I 電源コントロール端子です。 CTL1 端子を “H” レベルにすることにより DC/DC コンバータ部はオペレー ションモードになります。 CTL1 端子を “L” レベルにすることにより DC/DC コンバータ部はスタンバ イモードになります。 24 VIN ⎯ ACOK ファンクションと Current Amp1 用電源端子です (AC アダプタ側 )。 25 CELLS I 26 PGND ⎯ 接地端子です。 27 OUT2 O 外付け同期整流側 FET ゲート駆動端子です。 28 VB O FET 駆動回路用電源端子です。 29 LX ⎯ 外付けメイン側 FET ソース接続端子です。 30 OUT1 O 外付けメイン側 FET ゲート駆動端子です。 31 CB ⎯ ブートストラップ用コンデンサ接続端子です。 CB 端子と LX 端子間にコンデンサを接続します。 32 CTL2 I DS04–27265–6 充電電圧設定を 2 Cell, 3Cell, 4Cell に切り換える端子です。 CELLS = VREF:4 Cell, CELLS = OPEN:3 Cell, CELLS = GND:2 Cell Current Amp1 用電源コントロール端子です。 CTL2 端子を “H” レベルにすると Current Amp1 は動作状態になります。 CTL2 端子を “L” レベルにするとスタンバイモードになります。 3 MB39A132 ■ ブロックダイヤグラム TO SYSTEM LOAD ACIN CTL2 ACOK 4 32 5 <AC Comp.> VIN 24 -INE1 9 Buffer OUTC1 VCC 10 +INC1 -INC1 ADJ1 VIN 1 <Current Amp1> <Error Amp1> 3 VB ×25 2 <PWM Comp.> Adaptor Det. VB Reg. CB 3 mV 7 31 - 2.5 V GM Amp Buffer OUTC2 B -INC2 13 Drive Logic A Drv1 <Current Amp2> 12 Off Time Control <Error Amp2> ×25 3 mV C 30 Io VO 29 RS 20 mΩ OUT2 Drv2 GM Amp Charge Current Control 14 B 2.85 A LX OSC ADJ2 A OUT1 - 1.5 V 11 +INC2 28 27 PGND CT 26 Battery <Sync Cnt.> -INE3 6 2.6 V BATT C <UV Comp.> 17 VCC 0.1 V ADJ3 VREF:4.20 V/Cell 2.4 V to 3.9 V: 4.35 V/Cell 1.1 V to 2.2 V: 2 × VADJ3/Cell GND:4.00 V/Cell CELLS <Error Amp3> 18 VO REFIN Control VCC UVLO VREF UVLO 25 GM Amp VB UVLO GND: 2 Cells OPEN: 3 Cells VREF: 4 Cells <SOFT> VREF Slope Control 10 μA CS 19 CTL1 <VR1> <Over Current Det.> +INC2 <REF> <CTL> 23 5.0 V ON/OFF VREF -INC2 0.2 V 15 8 COMP1 4 20 16 COMP2 COMP3 21 RT VREF 22 GND (32-pin) DS04–27265–6 MB39A132 ■ 絶対最大定格 項目 記号 条件 定格値 最小 最大 単位 VVCC VCC 端子 − 0.3 + 27 V VVIN VIN 端子 − 0.3 + 27 V CB 端子入力電圧 VCB CB 端子 − 0.3 + 32 V CTL1, CTL2 端子入力電圧 VCTL CTL1, CTL2 端子 − 0.3 + 27 V -INC1, +INC1 端子 − 0.3 + 27 V -INC2, +INC2, BATT 端子 − 0.3 + 20 V VADJ ADJ1, ADJ2, ADJ3, CELLS 端子 − 0.3 VVREF + 0.3 V VINE -INE1, -INE3 端子 − 0.3 VVREF + 0.3 V ACIN 入力電圧 VACIN ACIN 端子 − 0.3 VVIN V ACOK 端子出力電圧 VACOK ACOK 端子 − 0.3 + 27 V OUT1, OUT2 端子 − 60 + 60 mA ⎯ 4400*1, *2, *3 mW ⎯ 1900*1, *2, *4 mW ⎯ 1760*1, *2, *3 mW ⎯ 760*1, *2, *4 mW − 55 + 125 °C 電源電圧 VINC 入力電圧 出力電流 IOUT Ta ≦ +25 °C 許容損失 PD Ta = +85 °C 保存温度 TSTG ⎯ * 1:Ta =+ 25 °C ∼+ 85 °C 間の許容損失は「■ 標準特性・許容損失 - 動作周囲温度特性」グラフを参照してください。 * 2:10 cm 角の二層エポキシ基板に実装時 * 3:サーマルビアありの二層エポキシ基板に IC を実装して , IC の放熱パッドを基板と接着します。 * 4:サーマルビアなしの二層エポキシ基板に IC を実装して , IC の放熱パッドを基板と接着します。 <注意事項> 絶対最大定格を超えるストレス ( 電圧 , 電流 , 温度など ) の印加は , 半導体デバイスを破壊する可能性があ ります。したがって , 定格を一項目でも超えることのないようご注意ください。 DS04–27265–6 5 MB39A132 ■ 推奨動作条件 項目 記号 条件 規格値 最小 標準 最大 単位 VVCC VCC 端子 8 ⎯ 25 V VVIN VIN 端子 8 ⎯ 25 V CB 端子入力電圧 VCB CB 端子 ⎯ ⎯ 30 V 基準電圧出力電流 IVREF ⎯ −1 ⎯ 0 mA バイアス出力電流 IVB ⎯ −1 ⎯ 0 mA -INC1, +INC1 端子 0 ⎯ VVCC V -INC2, +INC2, BATT 端子 0 ⎯ 19 V ADJ1 端子 0 ⎯ VVREF − 1.5 V 4.6 ⎯ VVREF V 0 ⎯ 4.4 V 4.1 ⎯ VVREF V 2.4 ⎯ 3.9 V 0 ⎯ 0.9 V 1.1 ⎯ 2.2 V CELLS 端子 0 ⎯ VVREF V -INE1, -INE3 端子 0 ⎯ VVREF V 電源電圧 VINC ADJ2 端子 ( 内蔵基準電圧使用時 ) ADJ2 端子 ( 外部設定時 ) 入力電圧 VADJ ADJ3 端子 ( 内蔵基準電圧使用時 ) ADJ3 端子 ( 外部設定時 ) VINE ACIN 端子入力電圧 VACIN ⎯ 0 ⎯ VVREF V ACOK 端子出力電圧 VACOK ⎯ 0 ⎯ 25 V ACOK 端子出力電流 IACOK ⎯ 0 ⎯ 1 mA CTL1, CTL2 端子入力 電圧 VCTL ⎯ 0 ⎯ 25 V − 45 ⎯ + 45 mA − 1200 ⎯ + 1200 mA 100 500 2000 kHz OUT1, OUT2 端子 出力電流 IOUT スイッチング周波数 fOSC タイミング抵抗 RRT RT 端子 8.2 33 180 kΩ ソフトスタート コンデンサ CCS CS 端子 ⎯ 0.22 ⎯ μF CB 端子コンデンサ CCB ⎯ 0.1 ⎯ μF バイアス出力 コンデンサ CVB VB 端子 ⎯ 1.0 ⎯ μF 基準電圧出力 コンデンサ CREF VREF 端子 ⎯ 0.1 1.0 μF 動作周囲温度 Ta − 30 + 25 + 85 °C OUT1, OUT2 端子 Duty ≦ 5%(t = 1/fosc × Duty) ⎯ ⎯ ⎯ <注意事項> 推奨動作条件は , 半導体デバイスの正常な動作を保証する条件です。電気的特性の規格値は , すべてこの条 件の範囲内で保証されます。常に推奨動作条件下で使用してください。この条件を超えて使用すると , 信頼 性に悪影響を及ぼすことがあります。 データシートに記載されていない項目 , 使用条件 , 論理の組合せでの使用は , 保証していません。記載され ている以外の条件での使用をお考えの場合は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。 6 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 電気的特性 項目 スレッショルド 電圧 基準電圧部 [REF] 三角波 発振器部 [OSC] (Ta =+ 25 °C, VCC 端子= 19 V, VB 端子= 0 mA, VREF 端子= 0 mA) 記号 端子 条件 VVREF1 21 VVREF2 21 Ta =− 10 °C ∼+ 85 °C ⎯ 規格値 単位 最小 標準 最大 4.963 5.000 5.037 V 4.950 5.000 5.050 V 入力安定度 VREF 21 VCC 端子= 8 V ∼ 25 V ⎯ 1 10 mV 負荷安定度 VREF 21 VREF 端子= 0 mA ∼− 1mA ⎯ 1 10 mV 短絡時出力電流 Ios 21 VREF 端子= 1 V fOSC 30 RT 端子= 33 kΩ − 35 500 − 17 550 mA 発振周波数 − 70 450 kHz 周波数温度 変動率 df/fdT 30 Ta =− 30 °C ∼+ 85 °C ⎯ 1* ⎯ % VIO 7 COMP1 端子= 2 V ⎯ 1* 5 mV IADJ1 7 ADJ1 端子= 0 V − 100 ⎯ ⎯ nA Gm 8 ⎯ ⎯ 20* ⎯ μA/V VTH1 14 ⎯ 1.5* ⎯ V Gm 15 ⎯ 20* ⎯ μA/V 17 COMP3 端子= 2 V, Ta =+ 25 °C ∼+ 85 °C ADJ3 端子= CELLS 端子= VREF 端子 − 0.5 0 + 0.5 % VTH2 17 COMP3 端子= 2 V, Ta =− 10 °C ∼+ 85 °C ADJ3 端子= CELLS 端子= VREF 端子 − 0.7 0 + 0.5 % VTH3 17 COMP3 端子= 2 V, Ta =+ 25 °C ∼+ 85 °C 2.4 V ≦ ADJ3 端子≦ 3.9 V CELLS 端子= VREF 端子 − 0.5 0 + 0.5 % 17 COMP3 端子= 2 V, Ta =− 10 °C ∼+ 85 °C 2.4 V ≦ ADJ3 端子≦ 3.9 V CELLS 端子= VREF 端子 − 0.7 0 + 0.5 % 17 COMP3 端子= 2 V, Ta =+ 25 °C ∼+ 85 °C ADJ3 端子= GND 端子 , CELLS 端子= VREF 端子 − 0.5 0 + 0.5 % VTH6 17 COMP3 端子= 2 V, Ta =− 10 °C ∼+ 85 °C ADJ3 端子= GND 端子 , CELLS 端子= VREF 端子 − 0.7 0 + 0.5 % IBATTH 17 2.4 V ≦ ADJ3 端子≦ 3.9 V CELLS 端子= VREF 端子 BATT 端子= 16.8 V ⎯ 34 60 μA IBATTL 17 VCC 端子= 0 V, BATT 端子= 16.8 V ⎯ 0 1 μA Gm 16 ⎯ 280* ⎯ μA/V 入力オフセット 電圧 誤差増幅器部 入力バイアス [Error Amp1] 電流 相互 コンダクタンス スレッショルド 誤差増幅器部 電圧 [Error Amp2] 相互 コンダクタンス VTH1 スレッショルド 電圧 VTH4 誤差増幅器部 [Error Amp3] VTH5 入力電流 相互 コンダクタンス ADJ2 端子= VREF 端子 ⎯ ⎯ (続く) DS04–27265–6 7 MB39A132 (Ta =+ 25 °C, VCC 端子= 19 V, VB 端子= 0 mA, VREF 端子= 0 mA) 項目 入力電流 入力オフセット 電圧 電流検出増幅 器部 [Current Amp1, Current Amp2] 同相入力電圧 範囲 端子 条件 I+INCH1 3 ΔVin =− 100 mV I+INCH2 12 ΔVin =− 100 mV I-INCH 規格値 単位 最小 標準 最大 +INC1 端子= 3 V ∼ VCC 端子 , ⎯ 20 30 μA +INC2 端子= 3 V ∼ VCC 端子 , ⎯ 30 45 μA 2, 13 -INC1 端子= -INC2 端子= 3 V ∼ VCC 端子 , ΔVin =− 100 mV ⎯ 0.1 0.2 μA I+INCL 3, 12 +INC1 端子= +INC2 端子= 0.1 V, ΔVin =− 100 mV − 240 − 160 ⎯ μA I-INCL 2, 13 -INC1 端子= -INC2 端子= 0.1 V, ΔVin =− 100 mV − 270 − 180 ⎯ μA VOFF1 10, 11 +INC1 端子= +INC2 端子= 3 V ∼ VCC 端子 2 3 4 mV VOFF2 10, 11 +INC1 端子= +INC2 端子= 0V∼3V 1 3 5 mV VCM 10, 11 0 ⎯ VVCC V 24.5 25.0 25.5 V/V ⎯ 2* ⎯ MHz 4.7 4.9 ⎯ V ⎯ 電圧利得 Av +INC1 端子= +INC2 端子= 10, 11 3 V ∼ VCC 端子 , ΔVin =− 100 mV 周波数帯域幅 BW 10, 11 AV = 0 dB ⎯ VOUTCH 10, 11 VOUTCL 10, 11 +INC1 端子= +INC2 端子= 3 V ∼ VCC 端子 50 75 100 mV 出力ソース電流 ISOURCE 10, 11 OUTC1 端子= OUTC2 端子= 2 V ⎯ −2 −1 mA 出力シンク電流 ISINK 10, 11 OUTC1 端子= OUTC2 端子= 2 V 25 50 ⎯ μA 出力電圧 OUTC1 端子 出力電圧 PWM 比較器 部 [PWM Comp.] スレッショルド 電圧 出力部 [OUT] 出力オン抵抗 コントロール 部 [CTL1, CTL2] 記号 VOUTC1 10 VIN 端子= 0 V ⎯ 0 ⎯ V VTL 30 デューティサイクル= 0 % 1.4 1.5 ⎯ V VTH 30 デューティサイクル= 100 % ⎯ 2.5 2.6 V ROH 27, 30 OUT1, OUT2 端子=− 45 mA ⎯ 4 7 Ω ROL 27, 30 OUT1, OUT2 端子=+ 45 mA ⎯ 1 3.5 Ω オン条件 VON 23, 32 IC 動作状態 2 ⎯ 25 V オフ条件 VOFF 23, 32 IC スタンバイモード 0 ⎯ 0.8 V ICTLH 23, 32 CTL1, CTL2 端子= 5 V ⎯ 25 40 μA ICTLL 23, 32 CTL1, CTL2 端子= 0 V ⎯ 0 1 μA 入力電流 (続く) 8 DS04–27265–6 MB39A132 (Ta =+ 25 °C, VCC 端子= 19 V, VB 端子= 0 mA, VREF 端子= 0 mA) 項目 バイアス電圧部 [VB] AC アダプタ 電圧検出部 [AC Comp.] 条件 VB 28 Load 規格値 単位 標準 最大 ⎯ 4.9 5.0 5.1 V 28 VB 端子= 0 mA ∼− 10 mA ⎯ 10 50 mV VTLH 19 ⎯ 2.55 2.60 2.65 V VTHL 19 ⎯ 2.5 2.55 2.60 V ヒステリシス幅 VH 19 ⎯ ⎯ 0.05* ⎯ V スレッショルド 電圧 VTLH 1 VCC 端子 ⎯ 7.5 7.9 V VTHL 1 VCC 端子 7.0 7.4 ⎯ V ヒステリシス幅 VH 1 VCC 端子 ⎯ 0.1 ⎯ V スレッショルド 電圧 VTLH 28 VB 端子 3.8 4.0 4.2 V VTHL 28 VB 端子 3.1 3.3 3.5 V ヒステリシス幅 VH 28 VB 端子 ⎯ 0.7 ⎯ V スレッショルド 電圧 VTLH 21 VREF 端子 2.6 2.8 3.0 V VTHL 21 VREF 端子 2.4 2.6 2.8 V ヒステリシス幅 VH 21 VREF 端子 ⎯ 0.2 ⎯ V VH 12 -INC2 端子= 12.6 V 12.75 12.80 12.85 V 出力電圧 負荷安定度 過電流検出部 [Over Current Det.] 出力電圧 低入力電圧 検出部 [UV Comp.] 端子 最小 CS スレッショルド 同期整流制御部 [Synchronous Cnt.] 電圧 低電圧時誤動作 防止回路部 [UVLO] 記号 スレッショルド 電圧 VTLH 1 BATT 端子= 12.6 V 12.6 12.8 13.0 V VTHL 1 BATT 端子= 12.6 V 12.5 12.7 12.9 V ヒステリシス幅 VH 1 BATT 端子= 12.6 V ⎯ 0.1 ⎯ V スレッショルド 電圧 VTLH 4 ⎯ 1.237 1.250 1.263 V VTHL 4 ⎯ 1.227 1.240 1.253 V ヒステリシス幅 VH 4 ⎯ ⎯ 10 ⎯ mV 入力電流 I-INCL 4 ⎯ ⎯ ⎯ 200 nA ACOK 端子出力 リーク電流 ILEAK 5 ACOK 端子= 25 V ⎯ 0 1 μA ACOK 端子出力 “L” レベル電圧 VACOKL 5 ACOK 端子= 1 mA ⎯ 0.9 1.1 V (続く) DS04–27265–6 9 MB39A132 (続き) (Ta =+ 25 °C, VCC 端子= 19 V, VB 端子= 0 mA, VREF 端子= 0 mA) 項目 スレッショルド 電圧 充電電圧 制御部 [VO REFIN Control] 入力電流 入力電圧 入力電流 充電電流 スレッショルド 制御部 電圧 [Charge Current 入力電流 Control] ソフト スタート部 [SOFT] 充電電流 スタンバイ電流 記号 端子 VTHH 18 VTHM 規格値 単位 最小 標準 最大 4.2 V/Cell 時 3.91 4.00 4.09 V 18 4.35 V/Cell 時 2.21 2.30 2.39 V VTHL 18 4.0 V/Cell 時 0.91 1.00 1.09 V IIN 18 ADJ3 端子 ⎯ 0 1 μA VH 25 4Cell 時 VVREF − 0.4 ⎯ VVREF V VM 25 3Cell 時 2.4 ⎯ 2.6 V VL 25 2Cell 時 0 ⎯ 0.3 V IINL 25 CELLS 端子= 0 V − 8.3 −5 ⎯ μA IINH 25 CELLS 端子= VREF 端子 ⎯ 5 8.3 μA VTH 14 4.41 4.5 4.59 V IIN 14 ⎯ 0 1 μA ICS 19 − 14 − 10 −6 μA IVINL 24 VIN 端子= 19 V, ACIN 端子= 0 V ⎯ 0 1 μA IINS 24 VCC, CTL1, CTL2 端子= 0 V, ACIN 端子= 5 V, VIN 端子= 19 V ⎯ 6 10 μA ICCS 1 VIN, CTL1, CTL2 端子= 0 V, ACIN 端子= 0 V, VCC 端子= 19 V ⎯ 0 1 μA 24 VIN 端子= 19 V, VCC 端子= 0 V, ACIN 端子= 5 V, CTL1 端子= 0 V, CTL2 端子= 5 V ⎯ 300 450 μA 1 VIN 端子= 0 V, VCC 端子= 19 V, ACIN 端子= 0 V, CTL1 端子= 5 V, CTL2 端子= 0 V ⎯ 2.4 3.6 mA 1, 24 VIN 端子= 19 V, VCC 端子= 19 V, ACIN 端子= 5 V, CTL1 端子= 5 V, CTL2 端子= 5 V ⎯ 2.7 4.1 mA IIN 全デバイス 電源電流 条件 ICC IINCC ⎯ ADJ2 端子 ⎯ *:この値は規格値ではありません。設計する際の目安としてお使いください。 10 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 標準特性 基準電圧 - 電源電圧 6 4 5 3 2 Ta = + 25°C VCTL1 = 5 V 1 0 10 5 0 15 20 CTL1 端子入力電流 ICTL1 (μA) 基準電圧 VVREF (V) 誤差増幅器スレッショルド電圧 VTH (V) 15 20 CTL1 端子入力電流 , 基準電圧 CTL1 端子入力電圧 Ta = + 25°C VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V 5 10 5 0 基準電圧 - 負荷電流 3 0 1 電源電圧 VVCC (V) 4 0 Ta = +25°C VCTL1 = 5 V IVREF = 0 mA 2 電源電圧 VVCC (V) 5 1 3 0 25 6 2 4 10 15 20 25 30 35 500 10 400 300 25 8 Ta = + 25°C VVCC = 19 V IVREF = 0 mA VVREF 6 4 200 100 0 0 2 ICTL1 10 5 15 20 25 0 負荷電流 IREF (mA) CTL1 端子入力電圧 VCTL1 (V) 誤差増幅器スレッショルド電圧 - 動作周囲温度 誤差増幅器スレッショルド電圧 - 動作周囲温度 8.500 8.475 8.450 8.425 8.400 VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V 8.375 8.325 VCELLS = GND 8.350 8.300 -40 -20 0 +20 +40 +60 動作周囲温度 Ta ( °C) +80 +100 基準電圧 VVREF (V) 基準電圧 VVREF (V) 5 誤差増幅器スレッショルド電圧 VTH (V) 電源電流 Icc (mA) 電源電流 - 電源電圧 12.700 12.675 12.650 12.625 12.600 12.575 VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V VCELLS = OPEN 12.550 12.525 12.500 -40 -20 0 +20 +40 +60 +80 +100 動作周囲温度 Ta ( °C) (続く) DS04–27265–6 11 MB39A132 (続き) 5.08 16.875 5.06 基準電圧 VVREF (V) 16.900 16.850 16.825 16.800 VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V VCELLS = 5 V or VREF 16.775 16.750 16.725 16.700 -40 -20 0 +20 +40 +60 VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V IVREF =0 mA 5.04 5.02 5.00 4.98 4.96 4.94 4.92 -40 +80 +100 -20 0 +20 +40 +60 +80 +100 動作周囲温度 Ta ( °C) 動作周囲温度 Ta ( °C) 三角波発振周波数 - 動作周囲温度 三角波発振周波数 - タイミング抵抗 10000 三角波発振周波数 fosc (kHz) 550 540 530 520 510 500 490 480 470 460 450 -40 VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V RT = 33 kΩ Ta = + 25°C VVCC = 19 V VCTL1 = 5 V 1000 100 10 -20 0 +20 +40 +60 1 +80 +100 10 100 動作周囲温度 Ta ( °C) タイミング抵抗 RRT (kΩ) 三角波発振周波数 - 電源電圧 許容損失 - 動作周囲温度 550 540 530 520 510 500 490 480 470 460 450 Ta = + 25°C VCTL = 5 V RT = 47 kΩ 0 5 10 15 電源電圧 VVCC (V) 12 基準電圧 - 動作周囲温度 20 25 許容損失 PD (mW) 三角波発振周波数 fosc (kHz) 三角波発振周波数 fosc (kHz) 誤差増幅器スレッショルド電圧 VTH (V) 誤差増幅器スレッショルド電圧 - 動作周囲温度 5000 4400 4000 1000 サーマルビアあり 3000 2000 1900 サーマルビアなし 1000 0 -40 -20 0 +20 +40 +60 +80 +100 動作周囲温度 Ta( °C) DS04–27265–6 MB39A132 ■ 機能説明 MB39A132は, バッテリに充電する充電電圧および充電電流を制御する, Liイオン電池充電用のパルス幅変調方式(PWM 方式 ) の N-ch MOS ドライブ対応充電用同期整流 DC/DC コンバータです。AC アダプタおよびバッテリからシステムへ電 圧を安定して供給するためにバッテリへの充電制御機能や AC アダプタ電圧検出機能を備えています。 充電電圧制御 ( 定電圧モード ) 時は , ADJ3 端子 (18 ピン ) と CELLS 端子 (25 ピン ) に入力される電圧で任意の充電電圧 を設定できます。誤差増幅器 (Error Amp3) で BATT 端子 (17 ピン ) 電圧と内部基準電圧を比較して PWM 制御信号を出力し , 任意の充電電圧を出力します。 充電電流制御 ( 定電流モード ) 時は , 充電電流センス抵抗 (RS) の両端に発生する電圧降下を電流検出増幅器 (Current Amp2) で 25 倍に増幅し OUTC2 端子 (11 ピン ) へ出力します。電流検出増幅器 (Current Amp2) の出力電圧を誤差増幅器 (Error Amp2) で , ADJ2 端子 (14 ピン ) で設定した電圧と比較し PWM 制御信号を出力し , 定電流充電が行われます。 AC アダプタ電力制御中において AC アダプタ出力電圧が垂下したときは , +INC1 端子 (3 ピン ) 電圧値 (VVREF) と比較し て -INC1 端子 (2 ピン ) にかかる電圧が低下した差電圧を電流検出増幅器 (Current Amp1) が 25 倍に増幅し , その電圧値を OUTC1 端子 (10 ピン ) へ出力します。 電流検出増幅器 (Current Amp1) の出力電圧を誤差増幅器 (Error Amp1) で , ADJ1 端子 (7 ピン ) 電圧と比較し PWM 制御信号を出力し , AC アダプタ電力を一定に保つように充電電流の制御を行います。 三角波発振器で発生した三角波電圧と誤差増幅器出力電圧 (Error Amp1, Error Amp2, Error Amp3) のうち最も低い電位を 比較し , その誤差増幅器出力電圧より三角波電圧の方が低い期間にメイン側 FET をオンします。 また , AC Comp. で AC アダプタの脱着を検出し , その情報を ACOK 端子 (5 ピン ) より出力します。 DS04–27265–6 13 MB39A132 1. DC/DC コンバータ (1) 基準電圧部 (REF) 基準電圧回路は , VCC 端子 (1 ピン ) より供給される電圧により温度補償された安定な電圧 (5.0 V 標準 ) を発生し , IC 内 部回路の基準電源として使用します。 また , 基準電圧 VREF 端子 (21 ピン ) から負荷電流を最大 1 mA まで外部に取り出せます。 (2) 三角波発振器部 (OSC) 周波数設定用コンデンサを内蔵しており , RT 端子 (20 ピン ) に周波数設定抵抗を接続することにより三角波発振波形を 発生します。 三角波は , IC 内部の PWM コンパレータに入力されます。 三角波発振周波数 fosc fosc(kHz) ≒ 17000/RT (kΩ) (3) 誤差増幅器部 (Error Amp1) 誤差増幅器(Error Amp1)は, 電流検出増幅器(Current Amp1)の出力信号を検出してPWM制御信号を出力する増幅器です。 また , COMP1 端子 (8 ピン ) への抵抗およびコンデンサの接続により , システムに対して安定した位相補償ができます。 (4) 誤差増幅器部 (Error Amp2) 電流検出増幅器 (Current Amp2) の出力信号を検出し , 充電電流制御部出力と比較し PWM 制御信号を出力する増幅器で , 充電電流の制御を行います。 また , COMP2 端子 (15 ピン ) への抵抗およびコンデンサの接続により , システムに対して安定した位相補償ができます。 (5) 誤差増幅器部 (Error Amp3) 誤差増幅器 (Error Amp3) は , DC/DC コンバータ出力電圧 ( 電池充電電圧 ) を検出し , VO REFIN Control 部出力と比較し PWM 制御信号を出力する増幅器です。 ADJ3 端子 (18 ピン ) に外付け充電電圧設定抵抗を接続することにより , 2 セル∼ 4 セルまで任意の出力電圧を設定でき ます。 また , COMP3 端子 (16 ピン ) への抵抗およびコンデンサの接続により , システムに対して安定した位相補償ができます。 (6) 電流検出増幅器部 (Current Amp1) 電流検出増幅器 (Current Amp1) は , +INC1 端子 (3 ピン ), -INC1 端子 (2 ピン ) の電圧差を 25 倍に増幅した信号を OUTC1 端子 (10 ピン ) へ出力します。 (7) 電流検出増幅器部 (Current Amp2) 電流検出増幅器 (Current Amp2) は , 充電電流センス抵抗 (RS) の両端に発生する電圧降下を +INC2 端子 (12 ピン ), -INC2 端子(13ピン)で検出し, 25倍に増幅した信号を次段の誤差増幅器(Error Amp2)の反転入力端子へ出力するとともにOUTC2 端子 (11 ピン ) へ出力します。 (8) PWM 比較器部 (PWM Comp.) 誤差増幅器 (Error Amp1 ∼ Error Amp3) の出力電圧に応じて出力デューティをコントロールする電圧 - パルス幅変換器 です。 三角波発振器で発生した三角波電圧と 3 つの誤差増幅器出力電圧のうち最も低い電圧を比較し , 三角波電圧がこの誤差 増幅器出力電圧より低い期間に外付けメイン側 FET をオンさせます。 (9) 出力部 (OUT) 出力部は , メイン側 , 同期整流側ともに CMOS 形式で構成しており , 外付け N-ch MOS FET を駆動できます。 14 DS04–27265–6 MB39A132 (10) 電源コントロール部 (CTL1) 電源コントロール部は , DC/DC コンバータ動作を制御します。CTL1 端子 (23 ピン ) を “L” レベルにすることでスタンバ イモードとなります。スタンバイモードにおいては , AC アダプタ検出機能のみ動作しています ( スタンバイモード時の電 源電流 6 μA 標準 )。 CTL1 機能表 CTL1 DC/DC コンバータ 制御部 AC アダプタ検出 L OFF( スタンバイ ) ON( 動作状態 ) H ON( 動作状態 ) ON( 動作状態 ) (11) Current Amp1 コントロール部 (CTL2) Current Amp1コントロール部はCurrent Amp1の動作を制御します。CTL2端子(32ピン)を“H”レベルにすることでCurrent Amp1 は動作状態となります。充電完了後に CTL1 端子 (23 ピン ) を “L” レベル , CTL2 端子 (32 ピン ) を “H” レベルとするこ とで , Current Amp1 と AC アダプタ検出機能のみを動作状態にできます。 CTL2 機能表 CTL2 Current Amp1 AC アダプタ検出 L OFF( スタンバイ ) ON( 動作状態 ) H ON( 動作状態 ) ON( 動作状態 ) (12) バイアス電圧部 (VB) 出力回路の電源およびブートストラップ電圧設定用として 5 V( 標準 ) を出力します。 (13) オフタイムコントロール部 (Off time Control) 高オンデューティ動作においてブートストラップ用コンデンサ CB の両端電圧が低下してきた場合 , 強制的にオフ時間 (0.3 μs 標準 ) を発生し CB を充電します。 DS04–27265–6 15 MB39A132 2. 保護機能 (1) 低電圧時誤動作防止回路部 (VREF-UVLO) 内部基準電圧 (VREF) の瞬時低下は , コントロール IC を誤動作させ , システムの破壊もしくは劣化を生じさせる可能性 があります。このような誤動作を防止するために , 低電圧時誤動作防止回路は内部基準電圧の電圧低下を検出し , OUT1 端 子 (30 ピン ) と OUT2 端子 (27 ピン ) を “L” レベルに固定します。内部基準電圧が低電圧時誤動作防止回路のスレッショル ド電圧以上になれば UVLO は解除されます。 保護回路 (VREF-UVLO) 動作時機能表 UVLO 動作時 (VREF 電圧が UVLO スレッショルド電圧以下 ) は , 下記端子の論理値を固定します。 OUT1 OUT2 CS VB L L L L (2) 低電圧時誤動作防止回路部 (VCC-UVLO, VB-UVLO) 出力回路用バイアス電圧 (VB) 起動時の過渡状態や電源電圧の瞬時低下は , コントロール IC を誤動作させ , システムの 破壊もしくは劣化を生じさせる可能性があります。このような誤動作を防止するために , 低電圧時誤動作防止回路はバイ アス電圧の低下を検出し , OUT1 端子 (30 ピン ) と OUT2 端子 (27 ピン ) を “L” レベルに固定します。電源電圧 , および内部 基準電圧が低電圧時誤動作防止回路のスレッショルド電圧以上になれば UVLO は解除されます。 保護回路 (VCC-UVLO, VB-UVLO) 動作時機能表 UVLO 動作時 (VCC 電圧または VB 電圧が各々の UVLO スレッショルド電圧以下 ) は , 下記端子の論理値を固定します。 OUT1 OUT2 CS L L L (3) 低入力電圧検出部 (UV Comp.) VCC 端子 (1 ピン ) 電圧と BATT 端子 (17 ピン ) 電圧を比較し , VCC 端子電圧が BATT 端子電圧+ 0.1 V( 標準 ) より低下 すると , OUT1 端子 (30 ピン ) と OUT2 端子 (27 ピン ) を “L” レベルに固定します。 入力電圧が低入力電圧検出コンパレータのスレッショルド電圧以上になればシステムは復帰します。 保護回路 (UV Comp.) 動作時機能表 低入力電圧検出時 ( 入力電圧が UV Comp. スレッショルド電圧以下 ) は , 下記端子の論理値を固定します。 OUT1 OUT2 CS L L L (4) 過電流検出部 (Over Current Det.) + INC2 端子 (12 ピン ) と -INC2 端子 (13 ピン ) 間電位差が 0.2 V 標準以上になったことを検出し , 負荷急変などにより 充電方向に過大な電流が発生した場合 , 過電流と判断し CS 端子 (19 ピン ) を “L” レベルにし , ON デューティを 0%にしま す。その後 , 過電流が解消されてソフトスタート動作を開始します。 0.2(V) 充電過電流検出値: Ioc det(A) = RS(Ω) RS 値による充電電流および過電流検出値 ( 例 ) RS ADJ2 Io OCDet 20 mΩ 0.5 V ∼ 4.4 V 0.85 A ∼ 8.65 A 10 A 15 mΩ 0.5 V ∼ 4.4 V 1.13 A ∼ 11.5 A 13 A (5) 過熱検出 IC を熱破壊から保護するための回路です。接合部温度が+ 150 °C に達すると OUT1 端子 (30 ピン ) と OUT2 端子 (27 ピ ン ) を “L” レベルにし , 電圧出力を停止させます。 また , 接合部温度が+ 125 °C まで下がると再び電圧出力を開始します。 なお , 過熱保護動作が発生しないよう DC/DC 電源システム設計を行い , 本 IC の絶対最大定格を超えないようにしてく ださい。 16 DS04–27265–6 MB39A132 3. 検出機能 AC アダプタ電圧検出部 (AC Comp.) AC アダプタ電圧検出部 (AC Comp.) は ACIN 端子 (4 ピン ) 電圧が 1.24 V( 標準 ) 以下になったことを検出して , AC アダ プタ電圧検出部の ACOK 端子 (5 ピン ) を Hi-Z にします。また , 電源は VCC 端子 (1 ピン ) と VIN 端子 (24 ピン ) のいず れか電圧の高い方より供給します。 本機能は CTL1 端子 (23 ピン ) と CTL2 端子 (32 ピン ) の入力レベルに関係なく動作します。 ACIN ACOK H L L Hi-Z R1 マイクロ コントローラ AC アダプタ ACIN R2 4 ACOK 5 <AC Comp.> AC アダプタ検出電圧設定 VIN = Low to High Vth = (R1 + R2) / R2 × 1.25 V VIN = High to Low Vth = (R1 + R2) / R2 × 1.24 V DS04–27265–6 17 MB39A132 ■ 充電電圧の設定方法 ADJ3 端子 (18 ピン ) に入力される電圧と CELLS 端子 (25 ピン ) に入力される電圧で充電電圧 (DC/DC コンバータ出力 電圧 ) を設定できます。ADJ3 端子は電池一本あたりの充電電圧を設定することができます。 ADJ3 端子に外付け抵抗を接続 することで任意の充電電圧を設定できます。ADJ3 端子に VREF レベルあるいは GND レベルの電圧を入力する場合には予 め設定された内部高精度基準電圧を利用できます。CELLS 端子は , VREF レベル , GND レベルの電圧を入力するか , 端子 を OPEN にすることで電池の直列数を設定できます。 ADJ3 端子と CELLS 端子と充電電圧 (DC/DC コンバータ出力電圧 ) には以下の関係があります。 ADJ3 端子入力電圧 CELLS 端子 VREF 端子 (ADJ3 端子≧ 4.1V) 2.4 V ≦ ADJ3 端子≦ 3.9 V GND 端子 (0 V ≦ ADJ3 端子≦ 0.9 V) 外部より電圧設定 (1.1 V ≦ ADJ3 端子≦ 2.2 V) 充電電圧 備考 GND 8.4 V 2Cell × 4.20V/Cell OPEN 12.6 V 3Cell × 4.20 V/Cell VREF 16.8 V 4Cell × 4.20 V/Cell GND 8.7 V 2Cell × 4.35 V/Cell OPEN 13.05 V 3Cell × 4.35 V/Cell VREF 17.4 V 4Cell × 4.35 V/Cell GND 8.0 V 2Cell × 4.00 V/Cell OPEN 12.0 V 3Cell × 4.00 V/Cell VREF 16.0 V 4Cell × 4.00 V/Cell GND 4 × ADJ3 端子電圧 2Cell × 2 × ADJ3 端子電圧 /Cell OPEN 6 × ADJ3 端子電圧 3Cell × 2 × ADJ3 端子電圧 /Cell VREF 8 × ADJ3 端子電圧 4Cell × 2 × ADJ3 端子電圧 /Cell ・ADJ3 端子 内部回路 VA ADJ3 VA 18 比較器 _A 2.175 V 2.1 V 2.0 V Error Amp3 へ セレクタ 4.0 V 比較器 _B 論理 回路 2.3 V 比較器 _C 1.0 V 18 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 充電電流の設定方法 誤差増幅器 (Error Amp2) は , ADJ2 端子 (14 ピン ) 電圧によって設定された充電電流制御部電圧と充電電流検出増幅器 (Current Amp2) 出力を比較し , PWM 制御信号を出力します。ADJ2 端子電圧値により , 電池への充電電流の上限値が設定さ れます。設定された電流値を上回る電流が流れようとした場合, その設定電流値で定電流充電が行われ, 充電電圧は垂下し ます。 電池の充電電流設定用電圧:ADJ2 充電電流制御部出力電圧 − 0.075 電流検出増幅器利得 (25 V/V 標準 ) × センス抵抗 RS(Ω) 充電電流上限値 Io = 充電電流 ADJ2 端子入力電圧 充電電流制御部 出力電圧 RS = 20 mΩ RS = 15 mΩ VREF 端子 (ADJ2 端子≧ 4.6 V) 1.5 V 2.85 A 3.8 A 外部より電圧設定 (ADJ2 端子= GND 端子∼ 4.4 V) VADJ2(V) 2 × (ADJ2 端子− 0.075)(A) 2.66 × (ADJ2 端子− 0.075) (A) ・ADJ2 端子内部回路 ADJ2 Error Amp2 へ 14 1.5 V セレクタ 比較器 _D + − 4.5 V DS04–27265–6 19 MB39A132 ・充電電流設定例 (RS = 20 mΩ) Io 4.4 V 8.65 A 2.85 A 0V ADJ2 4.41 V ADJ2 = 0 V ∼ 4.4 V 時は外部設定 4.59 V VREF ADJ2 = 4.6 V ∼ VREF 時は内部基準電圧設定 Io (mA) 1200 1000 800 RS = 20 mΩ, +INC2 = 3 V ∼ VVCC の場合 600 400 Error < ±50 mA 200 VADJ2 (mV) 100 200 300 400 500 600 最大 VADJ2 = 100 mV 設定時に Io = 0 mA 標準 VADJ2 = 75 mV 設定時に Io = 0 mA 最小 VADJ2 = 50 mV 設定時に Io = 0 mA VADJ2 = 0 V 設定時に Io = 0 mA 20 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 動的制御充電について 下図の例のように接続することにより , AC アダプタ電圧 (VIN) が垂下し , 算出された Vth になると動的制御充電 (Dynamically-controlled charging) モードとなり AC アダプタの電力を一定に保つように充電電流を制御します。 動的制御充電モード AC アダプタ電圧設定: 1 Av Vth = [(1 − × R4 R3 + R4 )VREF + 3 mV] × R1 + R2 R2 VREF =基準電圧 (5.0 V 標準 ), AV =電流検出増幅器部 電圧利得 (25.0 標準 ) -INE1 VIN VREF(5 V) 9 OUTC1 10 <Current Amp1> +INC1 3 R1 <Error Amp1> -INC1 2 R2 R3 ADJ1 7 R4 DS04–27265–6 21 MB39A132 ■ ソフトスタート時間設定方法 IC 起動時の突入電流防止のために , CS 端子 (19 ピン ) へソフトスタート用コンデンサ (Cs) を接続することで , ソフト スタートを設定できます。 CTL1 端子 (23 ピン ) と CTL2 端子 (32 ピン ) が “H” レベルになり IC が起動 (Vcc ≧ UVLO のスレッショルド電圧 ) する と CS 端子に外付けされたソフトスタート用コンデンサ (Cs) へ 10 μA で充電を開始します。 出力 ON デューティは PWM コンパレータにより , COMP1 端子 (8 ピン ), COMP2 端子 (15 ピン ), COMP3 端子 (16 ピン ) 電圧と三角波発振器出力電圧 (CT) との比較により決定されます。ソフトスタート期間中の COMP1 端子 , COMP2 端子 , COMP3 端子電圧は CS 端子電圧以上にならないようにクランプされます。そのため , CS 端子電圧の上昇に比例した出力 ON デューティにより DC/DC コンバータ出力電圧および電流増加を設定できます。 ON デューティは , いずれかの Error Amp 出力電圧が DC/DC コンバータのループ制御電圧に達するまで COMP1 端子 , COMP2 端子 , COMP3 端子の傾きに依存します。 なお , ソフトスタート時間は次式で求められます。 ソフトスタート時間 ( 出力 ON デューティ= 80% になるまでの時間 ):ts(s) ≒ 0.23 × Cs (μF) CT COMP1 ~ COMP3 CS CS COMP1 ~ COMP3 CT 0V OUT1 OUT1 0V Error Amp3 スレッショルド電圧 Vo Vo 0V Io Io 0A 22 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 負荷急変時過渡応答 定電圧制御ループと定電流制御ループは独立しており , 負荷急変時は , これら 2 つの制御ループが切り換わります。 バッテリ電圧および電流のオーバシュートは , モード切換わり時の制御ループの遅延により発生します。 遅延時間は位相補償定数により決まります。 バッテリを外した場合に , 定電流制御から定電圧制御へ切り換わるとき , 設定充電電圧より高 Duty で制御される期間が 発生し電圧オーバシュートします。しかし, バッテリが外されたので, バッテリに過大な電圧が印加されることはありませ ん。 バッテリ接続した場合に , 定電圧制御から定電流制御へ切り換わるとき , 充電電流設定より高 Duty で制御される期間が 発生し電流オーバシュートします。MB39A132 では , 10 ms 以下の電流オーバシュートは電流オーバシュートとみなされま せんのでご注意ください。 Error Amp3 出力 Error Amp2 出力 Error Amp2 出力 Error Amp3 出力 定電流 定電圧 定電流 電池電圧 電池電流 充電制御が , 定電流制御から定 電圧制御へ切り換わるとき , 出 力設定電圧より高 Duty で制御 される期間が発生し電圧オー バシュートする。 MB39A132 では , 10 ms 以下 の場合電流オーバシュートと みなしません。 10 ms DS04–27265–6 23 MB39A132 ■ Current Amp1, Current Amp2 および Error Amp1, Error Amp2 を使用しない場合の処理方法 Current Amp1, Current Amp2 および Error Amp1, Error Amp2 を使用しない場合 ・ +INC1 端子 (3 ピン ), -INC1 端子 (2 ピン ) は VREF 端子 (21 ピン ) に接続 ・ +INC2 端子 (12 ピン ), -INC2 端子 (13 ピン ) は電池に接続 ・ OUTC1 端子 (10 ピン ), OUTC2 端子 (11 ピン ), COMP1 端子 (8 ピン ), COMP2 端子 (15 ピン ) は開放 ・ ADJ1 端子 (7 ピン ), ADJ2 端子 (14 ピン ) は VREF 端子に接続 ・ -INE1 端子 (9 ピン ) は GND 端子 (22 ピン ) に接続 また , Current Amp1 を使用しない場合は , CTL2 端子 (32 ピン ) を GND 端子 (22 ピン ) に接続してください。 3 +INC1 +INC2 12 21 -INC1 -INC2 13 “ 開放 ” 10 OUTC1 “ 開放 ” 11 OUTC2 電池 21 VREF 7 ADJ1 14 ADJ2 CTL2 32 24 “ 開放 ” 8 “ 開放 ” 15 COMP2 COMP1 -INE1 9 GND 22 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 入出力端子等価回路図 < 基準電圧部 > < コントロール部 > VCC 1 1.22 V CTL1 23 21 VREF ESD 保護素子 CTL2 32 140 kΩ 37 kΩ 172 kΩ 172 kΩ 216 kΩ 12 kΩ GND 22 GND 22 GND 22 < 三角波発振器部 > < 誤差増幅器部 (Error Amp1)> VIN 24 VREF 21 VREF 21 COMP1 -INE1 20 RT 8 9 GND 22 GND 22 7 < 誤差増幅器部 (Error Amp2)> ADJ1 < 誤差増幅器部 (Error Amp3)> VREF 21 VREF 21 COMP2 15 +INE2 COMP3 16 -INE3 6 GND 22 GND 22 +INE3 < 電流検出増幅器部 (Current Amp1)> VIN 24 < 電流検出増幅器部 (Current Amp2)> VCC 1 VREF +INC1 3 21 OUTC1 +INC2 12 10 OUTC2 11 40 kΩ 160 kΩ 90 kΩ 40 kΩ GND 22 GND 2 -INC1 22 13 -INC2 (続く) DS04–27265–6 25 MB39A132 (続き) <PWM 比較器部 > < ソフトスタート部 > VREF 21 VREF 21 COMP1 8 COMP2 15 19 CS COMP3 16 GND 22 GND 22 <AC アダプタ検出部 > < 出力部 > CB VCC 31 1 VIN 24 ACIN 30 OUT1 5 4 ACOK LX 29 VB 28 27 OUT2 GND 22 GND < バイアス電圧部 > VCC 26 PGND < 充電電圧設定部 > SELECTER VREF 21 1 28 VB +INE3 ADJ3 18 200 kΩ 2.5 V 4V 2.3 V 200 kΩ GND 22 1V 22 GND 22 < 充電電流設定部 > <Cell 切換え部 > VREF 21 BATT 17 VREF 21 CELLS 25 SELECTER ADJ2 14 +INE2 6 4.5 V GND GND 22 GND 26 -INE3 22 DS04–27265–6 DS04–27265–6 SGND R14 30 kΩ R28 0 Ω R27 *2 R42 22 kΩ 11 10 9 OUTC1 -INE1 R26 *2 +INC2 OUTC2 OUTC2 14 R7 10 kΩ C13 0.001 μF 13 M1 MB39A132 12 27 C8 0.1 μF 28 ADJ2 OUTC1 8 7 6 5 4 3 29 C7 1 μF R4 *1 25 16 26 15 COMP2 C22 *2 C21 820 pF C14 2200 pF R8 4.7 kΩ COMP1 ADJ1 -INE3 ACOK ACIN 30 CTL2 31 CB 32 OUT1 +INC1 C6 0.1 μF R3 10 Ω LX 2 1 D2 BAT54HT1 *2 C2 Q1 μPA2755 VB -INC1 VCC 10 μF C1 R39 0Ω OUT2 R13 20 kΩ C15 *2 R1 20 mΩ PGND ACOK R18 130 kΩ R10 91 kΩ C18 0.22 μF R17 15 kΩ R19 30 kΩ R16 100 kΩ R15 200 kΩ TPCA8102 Q4 R9 6.8 kΩ TPCA8102 Q3 CELLS R11 10 kΩ CTL2 GND VIN R38 *2 VSYS R6 *2 C12 *2 17 18 19 20 21 22 23 24 BATT ADJ3 CS RT R41 1 kΩ C20 120 pF C11 0.1 μF R5 33 kΩ C10 0.1 μF GND VREF C9 0.1 μF R32 *2 SW1-1 C17 *2 R31 *1 R2 20 mΩ CTL1 VIN Q8 DTA144EET1G D1 C16 *2 R30 *1 L1 CDRH104RNP-100NC VSYS2 R40 2.4 kΩ R21 *2 R20 0Ω R29 *1 D4 *2 C3 10 μF Q7 *2 R33 47 kΩ C5 *2 R37 *2 R23 0Ω R22 51 kΩ R35 *2 SW1-2 R34 10 kΩ R25 *2 R24 0Ω Q6 DTC144EET1G Q5 TPCA8102 C4 10 μF C19 *2 GND VO ADJ2 ADJ3 VREF CTL1 CELLS R43 *2 ACOFF R36 *2 D3 *2 MB39A132 ■ 応用回路例 COMP3 -INC2 マイクロ コントローラへ * 1:Pattern Short * 2:No Mount 27 MB39A132 ・部品表 記号 項目 条件 ベンダ パッケージ 型格 M1 IC ⎯ FSL QFN-32 MB39A132 Q1 Dual N-ch FET SOP-8 μPA2755 Q3 P-ch FET VDS =− 30 V, ID = 40 A(Max) TOSHIBA SOP Advance TPCA8102 Q4 P-ch FET VDS =− 30 V, ID = 40 A(Max) TOSHIBA SOP Advance TPCA8102 Q5 P-ch FET VDS =− 30 V, ID = 40 A(Max) TOSHIBA SOP Advance Q6 Transistor Q7 Transistor Q8 Transistor VCEO = 50 V ON Semi VF = 0.5 V at IF = 2.0 A Fairchild VDS =− 30 V, ID = 8 A(Max) RENESAS VCEO = 50 V ON Semi SC-75 備考 TPCA8102 DTC144EET1G Not mounted SC-75 DTA144EET1G D1 Diode D2 Diode D3 Diode Not mounted D4 Diode Not mounted VF = 0.4 V(Max) at IF = 10 mA ON Semi 10 μH 35 mΩ Max Irms = 4.4 A SUMIDA SMB SS23 SOD-323 BAT54HT1 L1 Inductor C1 Ceramic Capacitor C2 Ceramic Capacitor C3 Ceramic Capacitor 10 μF(25 V) TDK 3216 C3216JB1E106K C4 Ceramic Capacitor 10 μF(25 V) TDK 3216 C3216JB1E106K C5 Ceramic Capacitor C6 Ceramic Capacitor 0.1 μF(50 V) TDK 1608 C1608JB1H104K C7 Ceramic Capacitor 1 μF(16 V) TDK 1608 C1608JB1C105K 10 μF(25 V) TDK SMD CDRH104RNP-100NC 3216 C3216JB1E106K Not mounted Not mounted C9 Ceramic Capacitor 0.1 μF(50 V) TDK 1608 C1608JB1H104K C10 Ceramic Capacitor 0.1 μF(50 V) TDK 1608 C1608JB1H104K C11 Ceramic Capacitor 0.1 μF(50 V) TDK 1608 C1608JB1H104K C12 Ceramic Capacitor Not mounted C13 Ceramic Capacitor 0.001 μF(50 V) TDK 1608 C1608JB1H102K C14 Ceramic Capacitor 2200 pF(50 V) TDK 1608 C1608CH1H222J C15 Ceramic Capacitor Not mounted C16 Ceramic Capacitor Not mounted C17 Ceramic Capacitor C18 Ceramic Capacitor C19 Ceramic Capacitor C20 Ceramic Capacitor 120 pF(50 V) TDK 1608 C1608CH1H121J C21 Ceramic Capacitor 820 pF(50 V) TDK 1608 C1608CH1H821J C22 Ceramic Capacitor R1 Resistor 20 mΩ KOA SL1 SL1TTE20L0D R2 Resistor 20 mΩ KOA SL1 SL1TTE20L0D R3 Resistor 10 Ω SSM 1608 RR0816Q-100-D R4 Resistor R5 Resistor R6 Resistor R7 Resistor 10 kΩ SSM 1608 RR0816P103D R8 Resistor 4.7 kΩ SSM 1608 RR0816P472D R9 Resistor 6.8 kΩ SSM 1608 RR0816P682D R10 Resistor 91 kΩ SSM 1608 RR0816P913D Not mounted 0.22 μF(25 V) TDK 1608 C1608JB1E224K Not mounted Not mounted 1608 33 kΩ SSM 1608 Pattern cut Pattern short RR0816P333D Not mounted (続く) 28 DS04–27265–6 MB39A132 (続き) 記号 項目 条件 ベンダ パッケージ 型格 備考 R11 Resistor 10 kΩ SSM 1608 RR0816P103D R13 Resistor 20 kΩ SSM 1608 RR0816P203D R14 Resistor 30 kΩ SSM 1608 RR0816P303D R15 Resistor 200 kΩ SSM 1608 RR0816P204D R16 Resistor 100 kΩ SSM 1608 RR0816P104D R17 Resistor 15 kΩ SSM 1608 RR0816P153D R18 Resistor 130 kΩ SSM 1608 RR0816P134D R19 Resistor 30 kΩ SSM 1608 RR0816P303D R20 Resistor 0Ω KOA 1608 RK73Z1J R21 Resistor R22 Resistor 51 kΩ SSM 1608 RR0816P513D R23 Resistor 0Ω KOA 1608 RK73Z1J R24 Resistor 0Ω KOA 1608 RK73Z1J R25 Resistor Not mounted R26 Resistor Not mounted R27 Resistor Not mounted Not mounted 0Ω R28 Resistor R29 Resistor KOA 1608 1608 RK73Z1J Pattern short R30 Resistor 1608 Pattern short R31 Resistor 1608 Pattern short R32 Resistor R33 Resistor 47 kΩ SSM 1608 RR0816P473D R34 Resistor 10 kΩ SSM 1608 RR0816P103D R35 Resistor Not mounted R36 Resistor Not mounted R37 Resistor Not mounted R38 Resistor Not mounted R39 Resistor 0Ω KOA 1608 RK73Z1J Not mounted R40 Resistor 2.4 kΩ SSM 1608 RR0816P242D R41 Resistor 1 kΩ SSM 1608 RR0816P102D R42 Resistor 22 kΩ SSM 1608 RR0816P223D R43 Resistor FML NEC TOSHIBA ON Semi SUMIDA TDK KOA SSM Fairchild Not mounted :富士通セミコンダクター株式会社 :ルネサス エレクトロニクス株式会社 :株式会社東芝 :ON Semiconductor :スミダコーポレーション株式会社 :TDK 株式会社 :コーア株式会社 :進工業株式会社 :Fairchild Semiconductor International, Inc. DS04–27265–6 29 MB39A132 ■ アプリケーションノート ・ インダクタの選択 インダクタンス値は , おおまかな目安として , インダクタのリップル電流ピークピーク値が最大充電電流の 50% 以下と なるような値を選択してください。この場合のインダクタンス値は下記式により求められます。 L≧ VO VIN − VO × LOR × IOMAX VIN × fOSC L :インダクタンス値 [H] IOMAX :最大充電電流 [A] LOR :インダクタのリップル電流ピークピーク値 - 最大充電電流比 (0.5) VIN :スイッチング電源電圧 [V] VO :充電電圧 [V] fosc :スイッチング周波数 [Hz] インダクタ電流が逆流しない最小の充電電流値 ( 臨界電流値 ) は下記式により求められます。 VO IOC = IOC L VIN VO fosc 2×L × VIN − VO VIN × fOSC :臨界電流値 [A] :インダクタンス値 [H] :スイッチング電源電圧 [V] :充電電圧 [V] :スイッチング周波数 [Hz] インダクタに流れる電流が定格値以内であるかを判断するためにインダクタに流れる最大電流値を求める必要があり ます。インダクタの最大電流値は下記式により求められます。 ILMAX ≧ IoMAX + ΔIL 2 ILMAX:インダクタの最大電流値 [A] IOMAX :最大充電電流 [A] ΔIL :インダクタのリップル電流ピークピーク値 [A] ΔIL ≧ VIN − VO L VO × VIN × fOSC インダクタ電流 ILMAX IoMAX 充電電流に応じて変動 IOC ΔIL 時間 0 30 DS04–27265–6 MB39A132 ・ スイッチング FET の選択 ノートブック PC 用の充電器に使用される場合 , 入力電圧である AC アダプタの出力電圧は 25 V 以内であるため , 一般 的にスイッチング FET は 30 V クラスの MOS FET が使用可能です。 スイッチング FET に流れる電流が定格値以内であるかを判断するためにスイッチング FET に流れる最大電流値を求め てください。スイッチング FET の最大電流値は下記式により求められます。 IDMAX ≧ IoMAX + ΔIL 2 IDMAX :スイッチング FET ドレイン最大電流値 [A] IOMAX :最大充電電流 [A] ΔIL :インダクタのリップル電流ピークピーク値 [A] また , スイッチング FET の許容損失が定格値以内であるかを判断するためにスイッチング FET の損失を求めてくださ い。メイン側 FET の損失は下記式により求められます。 PHisideFET = PRON_Hiside + PSW_Hiside PHisideFET :メイン側 FET 損失 [W] PRON_Hiside:メイン側 FET 導通損失 [W] PSW_Hiside :メイン側 FET スイッチング損失 [W] メイン側 FET 導通損失 VO PRON_Hiside = IOMAX2 × VIN × RON_Hiside PRON_Hiside:メイン側 FET 導通損失 [W] IOMAX :最大充電電流 [A] VIN :スイッチング電源電圧 [V] VO :出力電圧 [V] RON_Hiside :メイン側 FET オン抵抗 [Ω] メイン側 FET スイッチング損失 PSW_Hiside = VIN × fOSC × (Ibtm × Tr + Itop × Tf) 2 PSW_Hiside:スイッチング損失 [W] VIN :スイッチング電源電圧 [V] fOSC :スイッチング周波数 (Hz) Ibtm :インダクタのリップル電流のボトム値 [A] Ibtm = IOMAX − DS04–27265–6 ΔIL 2 31 MB39A132 Itop:インダクタのリップル電流のトップ値 [A] ΔIL Itop = IOMAX + 2 ΔIL :インダクタのリップル電流ピークピーク値 [A] Tr Tf :メイン側 FET のターンオン時間 [s] :メイン側 FET のターンオフ時間 [s] Tr, Tf は簡易的に下記式により求められます。 Tr = Qgd × 4 5 − Vgs(on) Tf = Qgd × 1 Vgs(on) Qgd :メイン側 FET ゲートドレイン間電荷量 [C] Vgs(on):メイン側 FET の Qgd でのゲートソース間電圧 [V] 同期整流側 FET の損失は下記式により求められます。 VO PLosideFET = PRON_Loside = IOMAX2 × (1 − VIN ) × Ron_Loside PLosideFET :同期整流側 FET 損失 [W] PRON_Loside :同期整流側 FET 導通損失 [W] IOMAX :最大充電電流 [A] VIN :スイッチング電源電圧 [V] VO :出力電圧 [V] Ron_Loside :同期整流側 FET オン抵抗 [Ω] 同期整流側 FET のドレイン - ソース間電圧の遷移電圧は一般的に小さく , スイッチング損失は無視できるほど小さなも ののため , ここでは省略しています。 スイッチング FET のゲート駆動電力は IC 内部の LDO から供給される関係上 , スイッチング FET 許容最大総ゲート電 荷量 (QgTotalMax) が下記式により決定されます。 0.03 QgTotalMax ≦ fOSC QgTotalMax :スイッチング FET 許容最大総電荷量 [C] fOSC :発振周波数 [Hz] 32 DS04–27265–6 MB39A132 ・ フライバックダイオードの選択 本 DC/DC コンバータ制御 IC は , フライバックダイオードが必要です。 極力順方向電圧の小さなショットキーバリアダイオード (SBD) を選定してください。 フライバックダイオードの電流定格は下記式により求められます。 Vo IF ≧ IOMAX × (1 − VIN ) IF :フライバイダイオードの電流定格 [A] IOMAX :最大充電電流 [A] VIN :スイッチング電源電圧 [V] Vo :充電電圧 [V] フライバックダイオードの定格は下記式により求められます。 VR _ Fly > VIN VR_Fly :フライバックダイオードの直流逆方向電圧 [V] VIN :スイッチング電源電圧 [V] DS04–27265–6 33 MB39A132 ・出力コンデンサの選択 ESR が大きい場合 , 出力リップル電圧は大きくなりますので , 出力リップル電圧を小さくするには低 ESR のコンデンサ を使用する必要があります。また, バッテリ脱着時に発生するサージ電流に対し, 十分な耐量のあるコンデンサを使用して ください。一般的に出力コンデンサにはセラミックコンデンサが使用されます。 スイッチングリップル電圧を考慮した最低必要なコンデンサ値は下記式から求められます。 1 Co ≧ Co ESR ΔVO ΔIL fosc 2π × fosc × (ΔVO/ΔIL − ESR) :出力コンデンサ値 [F] :出力コンデンサの直列抵抗成分 [Ω] :スイッチングリップル電圧 [V] :インダクタのリップル電流ピークピーク値 [A] :スイッチング周波数 [Hz] 充電中のバッテリが脱する時に DC/DC コンバータ出力電圧にオーバシュートが発生するので , 十分な耐圧余裕を確保 してください。一般的に最大入力電圧以上の耐圧定格のコンデンサが使用されます。 また , 許容リップル電流は十分に余裕のあるものを使用してください。必要許容リップル電流は下記式から求められま す。 Irms ≧ ΔIL 2√3 Irms :許容リップル電流 ( 実効値 ) [A] ΔIL :インダクタのリップル電流ピークピーク値 [A] 34 DS04–27265–6 MB39A132 ・ 入力コンデンサの選択 入力コンデンサは極力 ESR が小さいものを選定してください。セラミックコンデンサが理想です。セラミックコンデン サでは対応できない大容量コンデンサの採用が必要な場合は ESR の低い高分子コンデンサやタンタルコンデンサを使用 してください。 電源電圧にはDC/DCコンバータのスイッチング動作によるリップル電圧が発生します。許容可能なリップル電圧を超え ないように , 入力コンデンサの下限値を求めてください。 電源のリップル電圧は簡易的に下記式より求められます。 IOMAX ΔVIN = CIN VO × VIN × fOSC + ESR × (IOMAX + ΔIL 2 ) ΔVIN :スイッチング電源リップル電圧ピークピーク値 [V] IOMAX :充電電流最大値 [A] CIN :入力コンデンサ値 [F] VIN :スイッチング電源電圧 [V] VO :充電電圧 [V] fOSC :スイッチング周波数 [Hz] ESR :入力コンデンサの直列抵抗成分 [Ω] ΔIL :インダクタのリップル電流ピークピーク値 [A] 電源のリップル電圧を減少するには , コンデンサ以外に発振周波数を上げるなどでも対応可能です。 コンデンサは周波数特性 , 温度特性 , バイアス電圧特性などを有しており , 使用条件により実効値が極端に小さくなる ことがあります。実効値を考慮してコンデンサの値を選定してください。 コンデンサの定格は入力電圧と許容リップル電流に対して十分マージンのあるものを選定してください。 許容リップル電流は下記式から求められます。 Irms ≧ IOMAX × √ VO × (VIN − VO) VIN Irms :許容リップル電流 ( 実効値 )[A] IOMAX :充電電流最大値 [A] VIN :スイッチング電源電圧 [V] VO :充電電圧 [V] DS04–27265–6 35 MB39A132 ・ ブートストラップダイオードの選択 極力順方向電圧の小さなショットキーバリアダイオード (SBD) を選定してください。 ブートストラップ回路の SBD にはメイン側 FET のゲートを駆動する電流が流れます。その平均電流は下記式により求 められます。電流定格が越えないように選定してください。 ID ≧ Qg × fOSC ID :順方向電流 [A] Qg :メイン側 FET のゲート全電荷量 [C] fOSC :発振周波数 [Hz] ブートストラップダイオードの定格は下記式で求められます。 VR_BOOT > VIN VR_BOOT:ブートストラップダイオードの直流逆方向電圧 [V] VIN :スイッチング電源電圧 [V] ・ ブートストラップコンデンサの選択 メイン側 FET のゲートを駆動するためにはブートストラップコンデンサに十分な電荷が蓄えられている必要がありま す。そのため, メイン側FETのQgに対して10倍以上の電荷を蓄えられるブートストラップコンデンサを選定してください。 Qg CBOOT ≧ 10 × VB CBOOT:ブートストラップコンデンサ値 [F] Qg :メイン側 FET のゲート電荷量 [C] VB :VB 電圧 [V] ブートストラップコンデンサの定格は下記式で求められます。 VCBOOT > VIN VCBOOT:ブートストラップコンデンサ耐圧 [V] VIN :スイッチング電源電圧 [V] ・ VB コンデンサについて 1 μF を標準としていますが , 使用するスイッチング FET の Qg が大きい場合に調整が必要です。 メイン側 FET のゲートを駆動するためにはブートストラップコンデンサに十分な電荷が蓄えられている必要がありま す。そのため , 目安としてスイッチング FET の Qg 合計に対して 100 倍の電荷を蓄えられるコンデンサを最低値とし , 選定 してください。 Qg CVB ≧ 100 × VB CVB :VB 端子コンデンサ値 [F] Qg :メイン側 FET, 同期整流側スイッチング FET のゲート電荷量の合計 [C] VB :VB 電圧 [V] VB コンデンサの定格は下記式で求められます。 VCVB > VB VCVB :VB 端子コンデンサ耐圧 [V] VB :VB 電圧 [V] 36 DS04–27265–6 MB39A132 ・ 位相補償回路の設計 (1) 定電圧 (CV) モード位相補償回路 出力コンデンサにセラミックコンデンサなど , 低 ESR のコンデンサを使用する場合 , LC の共振周波数による位相遅れ が 180° に近づき DC/DC コンバータが発振しやすくなります。この場合 , -INE3 端子 (6 ピン ) と COMP3 端子 (16 ピン ) 間 , -INE3 端子と BATT 端子 (17 ピン ) 間に RC 進相回路を接続して位相補償を行ってください。 2pole-2zero 位相補償回路 VO BATT CZ2 CZ1 RZ2 6 17 -INE3 R1 16 R2 + PWM Comp. へ COMP3 Error Amp3 Vrefint1 進相回路の定数は下記式から求められます。 CZ1 ≒ 5.1 × 10 − 6 (2 × CELLS − 1) fLC fCO RZ2 ≒ 8.9 × 104 × VIN × fLC + 3600 1 CZ2 ≒ 2π × RZ2 × fLC CELLS :バッテリ直列セル数 fLC :インダクタと出力コンデンサの共振周波数 [Hz] VIN :スイッチング電源電圧 [V] fCO :クロスオーバー周波数 [Hz] DC/DC コンバータの制御ループの帯域幅を表すクロスオーバー周波数 (fCO) は高い方が高速応答性に優れますが , 一方 で位相マージン不足による発振を招く可能性が高くなります。 このクロスオーバー周波数は任意に設定が可能ですが , スイッチング周波数 (fosc) の 1/10 ∼ 1/5 を目安に設定してくだ さい。 DS04–27265–6 37 MB39A132 (2) 定電流 (CC) モード位相補償回路 定電流モードでは出力コンデンサインピーダンスのループ応答特性への影響は少ないため , エラーアンプ 2 (gm アン プ ) の出力端子 (COMP2) に 1pole-1zero の位相補償回路を接続してください。 1pole-1zero 位相補償回路 BATT Current Amp2 17 - 12 + Rs - COMP2 PWM Comp. へ 15 + +INC2 Error Amp2 Vrefint2 Rc Cc 目安として進相回路 Rc (Ω), Cc (F) は下記式から求められます。 RC ≒ 1.2 × 104 × CC ≒ Rs VIN L Co fCO 38 fCO × L Rs × VIN √ L × Co Rc :充電電流検出抵抗値 [Ω] :スイッチング電源電圧 [V] :インダクタンス値 [H] :出力容量値 [F] :クロスオーバー周波数 [Hz] DS04–27265–6 MB39A132 ・ 許容損失・熱設計について 本 IC は高効率のためほとんどの場合検討は不要ですが , 高電源電圧 , 高スイッチング周波数 , 高負荷 , 高温での使用で は検討の必要があります。 IC 内部損失 (PIC) は下記式により求められます。 PIC = VCC × (ICC + Qg × fOSC ) PIC VCC ICC Qg fOSC :IC 内部損失 [W] :電源電圧 (VIN)[V] :電源電流 [A] (3.6 mA 最大 ) :全スイッチング FET 総電荷量 [C] (Vgs = 5 V での合計 ) :スイッチング周波数 [Hz] 接合部温度 (Tj) は下記式により求められます。 Tj = Ta + θja × PIC Tj Ta θja PIC :接合部温度 [ °C] :周囲温度 [ °C] :QFN-32 パッケージ熱抵抗 (22.7 °C/W) :IC 内部損失 [W] DS04–27265–6 39 MB39A132 ・ 基板レイアウトについて 下記の点に配慮し , レイアウト設計を行ってください。 - IC 搭載面には極力 GND プレーンを設けてください。スイッチング部品に接続するバイパスコンデンサをスイッチン グ GND (PGND 端子 ) へ , 制御部部品は GND(GND 端子 ) へ接続し , 各 GND を分離し , 制御部 GND(GND 端子 ) に は大電流のパスが通らないよう極力努めてください。その際 , 制御部 GND とスイッチング GND を IC 直下で接続し てください。制御部 GND には大電流のパスが通らないよう , PGND と 1 点で接続してください。 - 入力コンデンサ (CIN), スイッチング FET, SBD, インダクタ (L), センス抵抗 (Rs), 出力コンデンサ (Co) の接続は極力表 層で行い , スルーホールを介しての接続を避けてください。 - 入力コンデンサ (CIN), スイッチング FET, SBD で構成されるループには最も気を使い電流ループが極力小さくなるよ う配慮してください。 - 入力コンデンサ (CIN), SBD, 出力コンデンサ (Co) の GND 端子は直近にスルーホールを設け内層の GND へ接続して ください。 - ブートストラップコンデンサ (CBOOT) は極力 IC の CB, LX 端子直近に配置してください。 - 入力コンデンサ (CIN), メイン側 FET は極力近くに配置してください。LX 端子のネットはメイン側 FET のソース端子 直近から引き出してください。また LX 端子のネットは瞬間的に大きな電流が流れます。0.8 mm 程度の配線幅で極力 短く配線してください。 - スイッチング FET のゲートへ接続する OUT1, OUT2 端子のネットは瞬間的に大きな電流が流れます。0.8 mm 程度の 配線幅で極力短く配線してください。 - VCC, VIN, VREF, VB 端子に接続するバイパスコンデンサおよび RT 端子に接続する抵抗は極力端子に近づけて配置 してください。 またバイパスコンデンサおよび fosc 設定抵抗の GND 端子は IC の GND 端子直近になるよう接続してください。 (IC の GND 端子とバイパスコンデンサ , fosc 設定抵抗の GND 端子直近にスルーホールを設け内層 GND との接続を 強化してください ) - -INCx, +INCx , BATT, COMPx, RT 端子の配線はノイズに敏感なため , 極力短く配線し , スイッチング部品から極力遠 ざけてください。 - -INC2, +INC2 のリモートセンシング(ケルビン接続)のネットは非常にノイズに敏感なため , お互いを近づけて配線 し , スイッチング部品から極力遠ざけてください。 スイッチング部品配置例 GND 配線例 メイン側 FET VIN PGND VCC Cin LX 端子へ VIN PGND 同期整流側 FET SBD VREF RT GND Co L IC 直下で GND と PGND を一点で接続 表層 内層 40 VO RS BATT 端子へ +INC2 端子へ -INC2 端子へ フィードバック線 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 参考データ 特別な説明以外 , 測定条件は VIN = 19 V, IO = 2.85 A, Li+ 電池 4Cell, Ta =+ 25 °C です。 変換効率 - 充電電流 ( 定電圧モード ) 充電電圧 - 充電電流 100 20 4Cell 98 18 3Cell 94 2Cell 92 4Cell 16 充電電圧 Vo(V) 変換効率 η(%) 96 90 88 86 14 3Cell 12 10 2Cell 8 6 84 4 82 2 80 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 0 0.0 0.5 1.0 充電電流 Io(A) 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 充電電流 Io(A) 変換効率 - 充電電圧 ( 定電流モード ) 100 95 変換効率 η(%) 90 85 80 75 70 65 60 55 50 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 充電電圧 Vo(V) スイッチング波形 ( 定電圧モード ) スイッチング波形 ( 定電流モード ) OUT1 (V) 20 OUT1 (V) OUT1 20 OUT2 (V) 0 Io = 1.5 A SW1-2 = OFF OUT2 (V) OUT1 OUT2 5 OUT2 LX ( V ) 20 0 VO = 12 V SW1-2 = OFF 5 0 0 LX ( V ) 20 LX 10 10 0 0 400 ns/div LX 400 ns/div (続く) DS04–27265–6 41 MB39A132 起動・停止波形 ( 定電圧モード ) 起動・停止波形 ( 定電圧モード ) Vo (V) Vo (V) 18 18 VO VO 16 16 14 14 SW1-2 = OFF Io(A) Io(A) VCTL (V) 10 SW1-2 = OFF 12 12 Io 1 0 VCTL VCTL (V) 10 20 ms/div 起動・停止波形 ( 定電流モード ) VO (V) VO (V) 18 18 16 16 VO VO 14 14 Io(A) Io 3 SW1-2 = OFF VCTL (V) 10 12 20 ms/div Io(A) Io 3 2 2 SW1-2 = OFF 1 VCTL (V) 0 10 VCTL 0 0 VCTL 起動・停止波形 ( 定電流モード ) 12 1 0 20 ms/div 0 Io 0 1 0 VCTL 20 ms/div (続く) 42 DS04–27265–6 MB39A132 (続き) 負荷急変時過渡波形 ( 定電圧モード ) 電池着 負荷急変時過渡波形 ( 定電圧モード ) 電池脱 VO (V) VO (V) 18 18 VO VO 16 VOUT1 14 10 0 VOUT2 (V) 16 VOUT1 (V) 20 14 0 10 0 VOUT2 (V) VOUT2 SW1-2 = OFF CV to CV Io 2 ms/div VOUT2 SW1-2 = OFF CV to CV 2 Io 2 ms/div 0 Io(A) 2 0 負荷急変時過渡波形 ( 定電流モード ) 電池脱 VO (V) VO (V) 18 VO SW1-2 = OFF CV to CC 16 VOUT1 10 0 VOUT2 (V) 0 Io(A) 負荷急変時過渡波形 ( 定電流モード ) 電池着 14 VOUT1 (V) 20 VOUT1 18 16 VOUT1 (V) 20 14 0 10 Io(A) VOUT2 4 VO 0 VOUT2 (V) VOUT1 (V) 20 VOUT1 0 VOUT2 SW1-2 = OFF CC to CV 2 2 Io DS04–27265–6 2 ms/div 0 Io(A) 4 Io 2 ms/div 0 43 MB39A132 ■ 使用上の注意 1. 最大定格以上の条件に設定しないでください。 最大定格を超えて使用した場合 , LSI の永久破壊となることがあります。 また , 通常動作では , 推奨動作条件下で使用することが望ましく , この条件を超えて使用すると LSI の信頼性に悪影響 をおよぼすことがあります。 2. 推奨動作条件でご使用ください。 推奨動作条件は , LSI の正常な動作を保証する推奨値です。 電気的特性の規格値は , 推奨動作条件範囲内および各項目条件欄の条件下において保証されます。 3. プリント基板のアースラインは , 共通インピーダンスを考慮し設計してください。 4. 静電気対策を行ってください。 ・ 半導体を入れる容器は , 静電気対策を施した容器か , 導電性の容器をご使用ください。 ・ 実装後のプリント基板を保管・運搬する場合は , 導電性の袋か , 容器に収納してください。 ・ 作業台 , 工具 , 測定機器は , アースを取ってください。 ・ 作業する人は , 人体とアースの間に 250kΩ ∼ 1MΩ の抵抗を直列に入れたアースをしてください。 5. 負電圧を印加しないでください。 − 0.3 V 以下の負電圧を印加した場合 , LSI の寄生トランジスタが動作し誤動作を起こすことがあります。 44 DS04–27265–6 MB39A132 ■ オーダ型格 型格 MB39A132WQN パッケージ 備考 プラスチック・QFN, 32 ピン (LCC-32P-M19) ■ 評価ボードオーダ型格 型格 MB39A132EVB-02 DS04–27265–6 EV ボード版数 備考 Board rev.2.0 QFN-32 45 MB39A132 ■ RoHS 指令に対応した品質管理 ( 鉛フリーの場合 ) 富士通セミコンダクターの LSI 製品は , RoHS 指令に対応し , 鉛・カドミウム・水銀・六価クロムと , 特定臭素系難燃剤 PBB と PBDE の基準を遵守しています。この基準に適合している製品は , 型格に “E1” を付加して表します。 ■ 製品捺印 ( 鉛フリー品の場合 ) 鉛フリー表示 (E1) INDEX ■ 製品ラベル ( 鉛フリー品の例 ) 鉛フリー表示 JEITA 規格 MB123456P - 789 - GE1 (3N) 1MB123456P-789-GE1 1000 (3N)2 1561190005 107210 JEDEC 規格 G Pb QC PASS PCS 1,000 MB123456P - 789 - GE1 2006/03/01 ASSEMBLED IN JAPAN MB123456P - 789 - GE1 1/1 0605 - Z01A 1000 1561190005 鉛フリー型格は末尾に「E1」あり。 46 中国で組立てられた製品のラベルには 「ASSEMBLED IN CHINA」と表記され ています。 DS04–27265–6 MB39A132 ■ MB39A132WQN 推奨実装条件 【弊社推奨実装条件】 項目 内容 実装方法 IR ( 赤外線リフロー ) ・手半田付け ( 部分加熱法 ) 実装回数 2回 保管期間 開梱前 製造後 2 年以内にご使用ください。 開梱∼ 2 回目リフロー迄の 保管期間 8 日以内 開梱後の保管期間を 超えた場合 ベーキング (125 °C , 24 hrs) を実施の上 , 8 日以内に処理願います。 5 °C ∼ 30 °C, 70%RH 以下 ( できるだけ低湿度 ) 保管条件 【実装方法の各条件】 (1) IR ( 赤外線リフロー ) 260°C 255°C 本加熱 170 °C ~ 190 °C (b) RT (a) H ランク:260 °C Max (a) 温度上昇勾配 (b) 予備加熱 (c) 温度上昇勾配 (d) ピーク温度 (d’) 本加熱 (e) 冷却 (c) (d) (e) (d') :平均 1 °C/s ∼ 4 °C/s :温度 170 °C ∼ 190 °C, 60 s ∼ 180 s :平均 1 °C/s ∼ 4 °C/s :温度 260 °C Max 255 °C up 10 s 以内 :温度 230 °C up 40 s 以内 or 温度 225 °C up 60 s 以内 or 温度 220 °C up 80 s 以内 :自然空冷または強制空冷 (注意事項)パッケージボディ上面温度を記載 (2) 手半田付け ( 部分加熱法 ) コテ先温度:Max 400 °C 時間:5 s 以内 / ピン DS04–27265–6 47 MB39A132 ■ パッケージ・外形寸法図 プラスチック・QFN, 32ピン リードピッチ 0.50 mm パッケージ幅× パッケージ長さ 5.00 mm × 5.00 mm 封止方法 プラスチックモールド 取付け高さ 0.80 mm Max. 質量 0.06 g (LCC-32P-M19) プラスチック・QFN, 32ピン (LCC-32P-M19) 3.50±0.10 (.138±.004) 5.00±0.10 (.197±.004) 5.00±0.10 (.197±.004) 3.50±0.10 (.138±.004) INDEX AREA 0.25 (.010 (3-R0.20) ((3-R.008)) 0.50(.020) +0.05 –0.07 +.002 –.003 ) 0.40±0.05 (.016±.002) 1PIN CORNER (C0.30(C.012)) (TYP) 0.75±0.05 (.030±.002) 0.02 (.001 C +0.03 –0.02 +.001 –.001 (0.20(.008)) ) 2009-2010 FUJITSU SEMICONDUCTOR LIMITED C32071S-c-1-2 単位:mm(inches) 注意:括弧内の値は参考値です。 最新の外形寸法図については , 下記 URL にてご確認ください。 http://edevice.fujitsu.com/package/jp-search/ 48 DS04–27265–6 MB39A132 ■ 本版での主な変更内容 変更箇所は , 本文中のページ左側の|によって示しています。 ページ 場所 変更内容 27 ■ 応用回路例 注釈を削除 28 ・部品表 記号「D1」を変更 33 ■ アプリケーションノート ・フライバックダイオードの選択 内容を変更 DS04–27265–6 49 MB39A132 ■ 目次 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 50 ページ 概 要 ........................................................................................................................................................ 1 特長 ......................................................................................................................................................... 1 アプリケーション ................................................................................................................................. 2 端子配列図 ............................................................................................................................................. 2 端子機能説明 ......................................................................................................................................... 3 ブロックダイヤグラム ......................................................................................................................... 4 絶対最大定格 ......................................................................................................................................... 5 推奨動作条件 ......................................................................................................................................... 6 電気的特性 ............................................................................................................................................. 7 標準特性 ................................................................................................................................................. 11 機能説明 ................................................................................................................................................. 13 充電電圧の設定方法 ............................................................................................................................. 18 充電電流の設定方法 ............................................................................................................................. 19 動的制御充電について ......................................................................................................................... 21 ソフトスタート時間設定方法 ............................................................................................................. 22 負荷急変時過渡応答 ............................................................................................................................. 23 Current Amp1, Current Amp2 および Error Amp1, Error Amp2 を使用しない場合の処理方法 ..... 24 入出力端子等価回路図 ......................................................................................................................... 25 応用回路例 ............................................................................................................................................. 27 アプリケーションノート ..................................................................................................................... 30 参考データ ............................................................................................................................................. 41 使用上の注意 ......................................................................................................................................... 44 オーダ型格 ............................................................................................................................................. 45 評価ボードオーダ型格 ......................................................................................................................... 45 RoHS 指令に対応した品質管理 ( 鉛フリーの場合 ) ......................................................................... 46 製品捺印 ( 鉛フリー品の場合 ) ............................................................................................................ 46 製品ラベル ( 鉛フリー品の例 ) ............................................................................................................ 46 MB39A132WQN 推奨実装条件 ............................................................................................................ 47 パッケージ・外形寸法図 ..................................................................................................................... 48 本版での主な変更内容 ......................................................................................................................... 49 DS04–27265–6 MB39A132 MEMO DS04–27265–6 51 MB39A132 富士通セミコンダクター株式会社 〒 222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜 2-10-23 野村不動産新横浜ビル http://jp.fujitsu.com/fsl/ 電子デバイス製品に関するお問い合わせ先 0120-198-610 受付時間 : 平日 9 時∼ 17 時 ( 土・日・祝日 , 年末年始を除きます ) 携帯電話・PHS からもお問い合わせができます。 ※電話番号はお間違えのないよう , お確かめのうえおかけください。 本資料の記載内容は , 予告なしに変更することがありますので , ご用命の際は営業部門にご確認ください。 本資料に記載された動作概要や応用回路例は , 半導体デバイスの標準的な動作や使い方を示したもので , 実際に使用する機器での動作を保証するも のではありません。従いまして , これらを使用するにあたってはお客様の責任において機器の設計を行ってください。これらの使用に起因する損害な どについては , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された動作概要・回路図を含む技術情報は , 当社もしくは第三者の特許権 , 著作権等の知的財産権やその他の権利の使用権または実施 権の許諾を意味するものではありません。また , これらの使用について , 第三者の知的財産権やその他の権利の実施ができることの保証を行うもので はありません。したがって , これらの使用に起因する第三者の知的財産権やその他の権利の侵害について , 当社はその責任を負いません。 本資料に記載された製品は , 通常の産業用 , 一般事務用 , パーソナル用 , 家庭用などの一般的用途に使用されることを意図して設計・製造されてい ます。極めて高度な安全性が要求され , 仮に当該安全性が確保されない場合 , 社会的に重大な影響を与えかつ直接生命・身体に対する重大な危険性を 伴う用途(原子力施設における核反応制御 , 航空機自動飛行制御 , 航空交通管制 , 大量輸送システムにおける運行制御 , 生命維持のための医療機器 , 兵 器システムにおけるミサイル発射制御をいう), ならびに極めて高い信頼性が要求される用途(海底中継器 , 宇宙衛星をいう)に使用されるよう設計・ 製造されたものではありません。したがって , これらの用途にご使用をお考えのお客様は , 必ず事前に営業部門までご相談ください。ご相談なく使用 されたことにより発生した損害などについては , 責任を負いかねますのでご了承ください。 半導体デバイスはある確率で故障が発生します。当社半導体デバイスが故障しても , 結果的に人身事故 , 火災事故 , 社会的な損害を生じさせないよ う , お客様は , 装置の冗長設計 , 延焼対策設計 , 過電流防止対策設計 , 誤動作防止設計などの安全設計をお願いします。 本資料に記載された製品を輸出または提供する場合は , 外国為替及び外国貿易法および米国輸出管理関連法規等の規制をご確認の上 , 必要な手続き をおとりください。 本書に記載されている社名および製品名などの固有名詞は , 各社の商標または登録商標です。 編集 プロモーション推進部