日本語版

105MSPS/125MSPS IFサンプリング
12ビットA/Dコンバータ
AD9433
特長
機能ブロック図
IFサンプリング:最大350MHz
ナイキスト周波数までのfINに対して105MSPSでS/N比=67.5dB
105MSPS、fIN=70MHzでSFDR=83dBc
105MSPS、fIN=150MHzでSFDR=72dBc
AD9433
VCC
AIN
2Vピークtoピークのアナログ入力範囲オプション
パイプ
ライン
ADC
T/H
12
VDD
出力
ステージング
D11–D0
12
クロック・デューティ・サイクル安定化回路を内蔵
リファレンス電圧とトラック/ホールドを内蔵
SFDR最適化回路を内蔵
ENCODE
ENCODE
DFS
ENCODE
タイミング
REF
SFDR
優れた直線性:
DNL=±0.25 LSB(Typ)
INL=±0.5 LSB(Typ)
GND
REF REF
OUT IN
フルパワー・アナログ帯域幅:750MHz
消費電力:125MSPSで1.35W(typ)
2の補数データ・フォーマットまたはオフセット・バイナリ・
データ・フォーマットが選択可能
5.0Vアナログ電源動作
2.5∼3.3VのTTL/CMOS出力
アプリケーション
携帯電話インフラストラクチャ通信システム
第3世代のシングルキャリア・レシーバ
およびマルチキャリア・レシーバ
IFサンプリング方式
広帯域キャリア周波数システム
ポイントtoポイント無線
LMDS、ワイヤレス・ブロードバンド
MMDS基地局ユニット
ケーブル・リバース・パス
通信テスト装置
レーダー・システムおよび衛星の地上システム
概要
AD9433は、トラック/ホールド回路を内蔵する、使いやすい
設計のモノリシック12ビット・サンプリングA/Dコンバータで
す。このデバイスは最大125MSPSの変換レートで動作し、広帯
域で高周波のIFキャリア・システムで優れたダイナミック性能
を持つように最適化されています。
このADCは、フル性能動作のために5Vアナログ電源と差動
ENCODEクロックを必要とします。多くのアプリケーションで、
外付けのリファレンス電圧またはドライバなしで動作します。
デジタル出力はTTL/CMOS互換であり、別々の出力電源ピン
により3.3Vまたは2.5Vロジックとのインターフェースに対応
します。
ユーザー選択が可能な独自の回路を内蔵し、スプリアスフリ
ー・ダイナミックレンジ(SFDR)と、さまざまな入力信号周波
数に対するS/N+歪み(SINAD)比性能との間の最適化を行い、
DC∼70MHz帯域で83dBcものSFDR性能を提供しています。
ENCODEクロックでは、差動入力またはシングル・エンド入力
に対応しており、PECL互換です。出力フォーマットはバイナ
リまたは2の補数が選択可能で、オーバーレンジ(OR)信号が
あります。
AD9433は最新のBiCMOSプロセスで製造され、52ピン・プラス
チック・クワッド・フラットパックで供給され、工業用温度範
囲(−40∼+85℃)で仕様規定されています。AD9433は
AD9432とピン・コンパチブルです。
製品のハイライト
1. IFサンプリング
AD9433は入力周波数350MHzまで優れたAC性能を維持してい
ます。第3世代広帯域セルラーIFサンプリング・レシーバ向
けに最適です。
2. ピン・コンパチブル
このADCは、12ビット80/105MSPSADCのAD9432と同じフッ
トプリントとピン配置を持っています。
3. SFDR性能
ユーザー選択可能なオンチップ回路による最適化で、DC∼
70MHzで85dBcものSFDR性能を得ています。
4. サンプリング・レート
このADCは125MSPSで動作するため、LMDS/MMDSやケーブ
ル・リバース・パスなどの現在の無線および有線ブロードバ
ンド・アプリケーションに最適です。
注
1 用語“不揮発性メモリー”と“EEMEM”は同じ意味で使用しています。
2 用語“デジタル・ポテンショメータ”と“RDAC”は同じ意味で使用しています。
*特許申請中。
アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、そ
の情報の利用または利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権利の侵害
に関して、当社はいっさいの責任を負いません。さらに、アナログ・デバイセズ社の特
許または特許の権利の使用を許諾するものでもありません。
REV.0
アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03
(5402)8200 〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06(6350)6868(代) 〒532-0003
新大阪第二森ビル
AD9433−仕様
DC特性(特に指定のない限り、VDD=3.3V、VCC=5V、内部リファレンス使用、差動ENCODE入力)
パラメータ
分解能
精度
ノー・ミスコード
オフセット誤差
ゲイン誤差1
微分非直線性(DNL)2
積分非直線性(INL)2
熱ドリフト
オフセット誤差
ゲイン誤差1
リファレンス
リファレンス電圧
内部リファレンス電圧(VREFOUT)
出力電流(VREFOUT)
入力電流(VREFIN)
アナログ入力
差動入力電圧範囲
(AIN、AIN)
コモン・モード電圧
入力抵抗
入力容量
フルパワー・アナログ帯域幅
電源
VCC
VDD
消費電力3
電源除去比(PSRR)
IVCC2
IVDD2
ENCODE入力
内部コモン・モード・バイアス
差動入力(ENC−ENC)
入力電圧範囲
入力コモン・モード範囲
入力抵抗
入力容量
デジタル入力
入力ハイレベル電圧
入力ローレベル電圧
入力ハイレベル電流(VIN=5V)
入力ローレベル電流(VIN=0V)
デジタル出力
ロジック“1”電圧
ロジック“0”電圧
出力コーディング
温度
テスト・
レベル
AD9433BSQ-105
Min
Typ
Max
AD9433BSQ-125
Min
Typ
Max
12
全範囲
全範囲
25℃
25℃
全範囲
25℃
全範囲
VI
VI
I
I
VI
I
VI
全範囲
全範囲
全範囲
V
V
V
全範囲
全範囲
全範囲
I
V
IV
全範囲
V
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
V
VI
V
V
全範囲
全範囲
全範囲
25℃
全範囲
全範囲
IV
IV
VI
I
VI
VI
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
25℃
V
V
IV
IV
VI
V
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
I
I
V
V
2.0
全範囲
全範囲
VI
VI
VDD−0.05
−5
−7
−0.75
−1
−1.0
−1.3
保証
0
±1
±0.25
±0.5
12
+5
+3
+0.75
+1
+1.0
+1.3
−5
−7
−0.75
−1
−1.0
−1.3
−50
−125
±80
2.4
2.5
100
保証
0
±1
±0.3
±0.5
2.4
2.5
100
50
4.0
3
4
750
4.75
2.7
5.0
1275
±3
255
12.5
4
2
5.25
3.3
1425
4.75
2.7
4.0
3
4
750
5.0
1350
±3
270
16
285
14
2.6
−0.5
2.0
6
3
4
5.25
3.3
1500
300
18
VCC+0.05
4.25
6
3
2.0
0.8
50
50
V
μA
μA
V
3.75
500
VCC+0.05
4.25
mV
%FS
LSB
LSB
LSB
LSB
ppm/℃
ppm/℃
ppm/℃
2.0
3.75
500
−0.5
2.0
+5
+3
+0.75
+1
+1.0
+1.3
50
2.0
2
ビット
−50
−125
±80
2.6
単位
0.8
50
50
VDD−0.05
0.05
0.05
2の補数またはオフセット・バイナリ
V
kΩ
pF
MHz
V
V
mW
mV/V
mA
mA
V
mV
V
V
kΩ
pF
V
V
μA
μA
V
V
注
1 ゲイン誤差とゲイン温度係数はADCのみに基づきます(固定2.5Vの外部リファレンスおよび2Vのピークtoピーク差動アナログ入力を使用)
。
2 DNLとINLの仕様に対しては、SFDRをディスエーブル(SFDR=GND)
。
3 消費電力は、定格ENCODEとDCアナログ入力で測定(出力はスタティック、IVDD=0)。IVCCとIVDDは−0.5dBFSの10.3MHzアナログ入力を使って測定。
仕様は予告なく変更されることがあります。
2
REV.0
AD9433
AC特性(特に指定のない限り、VDD=3.3V、VCC=5V、差動ENCODE入力)
パラメータ
ダイナミック性能*
S/N比(SNR)
(高調波なし)
fIN=10.3MHz
fIN=49MHz
fIN=70MHz
fIN=150MHz
fIN=250MHz
S/N+歪み(SINAD)
(高調波あり)
fIN=10.3MHz
fIN=49MHz
fIN=70MHz
fIN=150MHz
fIN=250MHz
有効ビット数
fIN=10.3MHz
fIN=49MHz
fIN=70MHz
fIN=150MHz
fIN=250MHz
2次および3次高調波歪み
fIN=10.3MHz
fIN=49MHz
fIN=70MHz
fIN=150MHz
fIN=250MHz
その他の高調波またはスプリアスのワースト・ケース
(2次および3次高調波以外)
fIN=10.3MHz
fIN=49MHz
fIN=70MHz
fIN=150MHz
fIN=250MHz
2周波間相互変調歪み(IMD 3)
fIN1=49.3MHz、fIN2=50.3MHz
fIN1=150MHz、fIN2=151MHz
温度
テスト・
レベル
AD9433BSQ-105
Min
Typ
Max
AD9433BSQ-125
Min
Typ
Max
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
I
I
V
V
V
66.5
65.5
68.0
67.5
67.0
65.4
63.7
66.0
64.0
67.7
66.0
65.4
62.0
60.0
dB
dB
dB
dB
dB
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
I
I
V
V
V
66.0
64.0
68.0
67.5
66.9
64.0
61.2
65.0
63.5
67.0
65.5
64.5
61.5
57.7
dB
dB
dB
dB
dB
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
I
I
V
V
V
10.9
10.7
10.6
10.0
9.4
ビット数
ビット数
ビット数
ビット数
ビット数
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
I
I
V
V
V
−78
−73
−85
−80
−83
−72
−67
−76
−72
−85
−76
−78
−67
−65
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
25℃
25℃
25℃
25℃
25℃
I
I
V
V
V
−88
−82
−92
−89
−87
−87
−85
−84
−82
−90
−87
−85
−84
−76
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
25℃
25℃
V
V
−90
−76
dBc
dBc
11.1
11.0
10.9
10.4
9.9
−92
−80
単位
*S/N比/高調波は、2Vのフルスケール入力範囲を基準とする−0.5dBFSのアナログ入力電圧に基づきます。高調波はSFDRアクティブ(SFDR=+5V)で仕様を規定。SNR/SINADはSFDRをディスエーブル
にして仕様を規定(SFDR=グラウンド)
。
仕様は予告なく変更されることがあります。
スイッチング特性(特に指定のない限り、VDD=3.3V、VCC=5V、差動ENCODE入力)
パラメータ
温度
テスト・
レベル
AD9433BSQ-105
Min
Typ
Max
AD9433BSQ-125
Min
Typ
Max
ENCODEレート
Encodeパルス幅ハイレベル(tEH)
Encodeパルス幅ローレベル(tEL)
アパーチャ遅延(tA)
アパーチャ不確定性(ジッター)1
出力有効時間(tV)2
出力伝搬遅延(tPD)2
出力立ち上がり時間(tR)
出力立ち下がり時間(tF)
オーバーレンジからの回復時間
過渡応答時間
レイテンシ
全範囲
全範囲
全範囲
25℃
25℃
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
25℃
25℃
全範囲
IV
IV
IV
V
V
VI
VI
V
V
V
V
IV
10
2.9
2.9
10
2.4
2.4
105
2.1
0.25
4.0
4.0
2.1
1.9
2
2
10
2.5
2.5
5.5
125
2.1
0.25
4.0
4.0
2.1
1.9
2
2
10
5.5
単位
MSPS
ns
ns
ns
ps rms
ns
ns
ns
ns
ns
ns
サイクル数
注
1 アパーチャ不確定性には、AD9433、クリスタル・オシレータ・クロック・リファレンス、ENCODE駆動回路の影響も含まれます。
2 tVとtPDは、ENCODE入力のデジタル出力振幅50%/50%レベル変化点で測定。テスト時のデジタル出力負荷は、10pFのAC負荷または50μAのDC電流を超えません。立ち上がり時間と立ち下がり時間は、
10∼90%までで測定。
仕様は予告なく変更されることがあります。
REV.0
3
AD9433
絶対最大定格*
パラメータ
電気的特性
VDD電圧
VCC電圧
アナログ入力電圧
デジタル入力電圧
デジタル出力電流.
環境特性
動作温度
範囲(周囲)
最大接合
温度
保管温度
範囲(周囲)
Min
Max
単位
−0.5
−0.5
−0.5
−0.5
+6.0
+6.0
VCC+0.5
VCC+0.5
20
V
V
V
V
mA
+85
℃
+150
℃
+125
℃
−40
−65
熱特性
熱抵抗
52ピンPowerQuad® LQFP_ED
θJA=25℃/W、ハンダ付けヒートシンク、自然空冷
θJA=33℃/W、ハンダ付けなしのヒートシンク、自然空冷
θJC=2℃/W、パッケージの底(ヒートシンク)
4層のJEDECボードの水平配置に対してシミュレーションした代表的性能。ス・マップを示します。
テスト・レベルの説明
テスト・レベル
I
100%の出荷テストを実施。
II 25℃で100%の出荷テスト、さらに設計および仕様温度
でのキャラクタライゼーションにより保証。
III サンプル・テストのみを実施。
IV パラメータは、デザインおよびキャラクタライゼーショ
ン・テストにより保証。
V パラメータは、typ値の場合。
VI 25℃で100%の出荷テスト、さらに設計および工業用温
度範囲でのキャラクタライゼーションにより保証。
*上記の絶対最大定格を超えるストレスを加えるとデバイスに恒久的な損傷を与えることがあり
ます。この規定はストレス定格の規定のみを目的とするものであり、この仕様の動作の節に記載
する規定値以上でのデバイス動作を定めたものではありません。デバイスを長時間絶対最大定格
状態に置くとデバイスの信頼性に影響を与えます。
オーダー・ガイド
モデル
温度範囲
AD9433BSQ-105
AD9433BSQ-125
AD9433/PCB
−40∼+85℃(周囲)
−40∼+85℃(周囲)
25℃
パッケージ
パッケージ・オプション
52ピン・プラスチック熱強化型クワッド・フラットパック
52ピン・プラスチック熱強化型クワッド・フラットパック
AD9433BSQ-125を使用した評価ボード
(AD9433BSQ-105の評価にも対応)
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、
検知されることなく放電されることがあります。本製品には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネル
ギーの静電放電を受けたデバイスには回復不可能な損傷が発生することがあります。このため、性能低下や機能喪
失を回避するために、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。
SQ-52
SQ-52
WARNING!
ESD SENSITIVE DEVICE
PowerQuadは、AMkor Technology, Inc.の登録商標です。
4
REV.0
AD9433
ピン機能の説明
ピン番号
記号
機能
1、3、4、9、11、33、34、35、38、
39、40、43、48、51
2、5、6、10、36、37、44、47、52
7
8
GND
アナログ・グラウンド
VCC
ENCODE
ENCODE
14
15∼20、25∼30
13、22、23、32
12、21、24、31
41
OR
D11∼D0
VDD
DGND
DFS
42
SFDR MODE
45
46
49
50
VREFIN
VREFOUT
AIN
AIN
アナログ電源(5V)
ADCの反転ENCODEクロック
ADCの非反転ENCODEクロック(ADCのサンプリングはENCODEの立ち上がり
エッジで実施)
出力範囲外(オーバーレンジ)
デジタル出力
デジタル出力電源(3V)
デジタル出力グラウンド
データ・フォーマットの選択。ローレベル=2の補数、ハイレベル=バイナリ;
開放でローレベル
当社独自の回路をイネーブルにするCMOSコントロール・ピン(SFDR MODE=
1)。この回路はAD9433のスプリアス・フリーダイナミックレンジ(SFDR)性
能を改善します。この機能は、ADC伝達関数の非直線性から生じるディスクリ
ート・スプリアス周波数成分により、システムのダイナミックレンジが制限さ
れているアプリケーションで役立ちます。SFDR MODE=0のときはノーマル動
作;開放でローレベル。
ADCに対するリファレンス入力(2.5V typ)
内部リファレンス出力(2.5V typ); 0.1μFでグラウンドにバイパス
アナログ非反転入力
アナログ反転入力
GND
DFS
SFDR MODE
VCC
GND
VREFIN
VCC
VREFOUT
GND
AIN
AIN
VCC
GND
ピン配置
52 51 50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40
GND 1
ピン1
目印
VCC 2
GND
38
GND
GND 3
37
VCC
GND 4
36
VCC
VCC 5
35
GND
AD9433BSQ
34
GND
上面図
(縮尺は異なります)
33
GND
VCC 6
ENCODE 7
ENCODE 8
32
VDD
GND 9
31
DGND
VCC 10
GND 11
30
D0 (LSB)
29
D1
DGND 12
28
D2
VDD 13
27
D3
5
D4
D5
DGND
VDD
VDD
DGND
D6
D7
D8
D9
D10
OR
(MSB) D11
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
REV.0
39
AD9433
位で表した基準直線からの、伝達関数の乖離をいいます。
仕様の定義
アナログ帯域幅
基本周波数(FFT解析により決定)の電力スペクトルが3dB
低下するアナログ入力周波数。
最小変換レート
保証規定値より最小周波数のアナログ信号のS/N比が3dB低
下するENCODEレートをいいます。
アパーチャ遅延
ENCODEコマンドの立ち上がりエッジの50%ポイントと、
アナログ入力がサンプルされるタイミングとの間の遅延。
最大変換レート
パラメータ・テストが実施されるENCODEレート。
出力伝搬遅延
差動のENCODEとENCODEの交叉点と、全出力データ・ビ
ットが有効ロジック・レベルになるタイミングとの間の遅
延をいいます。
アパーチャ不確定性(ジッター)
アパーチャ遅延のサンプル間における変化。
差動アナログ入力抵抗、差動アナログ入力容量、差動アナ
ログ入力インピーダンス
各アナログ入力ポートで測定される実インピーダンスと複
合インピーダンス。抵抗は静的に測定。容量および差動入
力インピーダンスはネットワーク・アナライザを使って測
定。
ノイズ(ADC内の任意の範囲)
VNOISE =
電源変動除去比
入力オフセット電圧変化の電源電圧変動に対する比をいい
ます。
微分非直線性
理論1 LSBステップと実際のコード幅との差。
S/N+歪み(SINAD)
rms信号振幅値(フルスケールの下1dBに設定)の、DC以外
の全高調波成分スペクトルの和のrms値に対する比をいいま
す。
有効ビット数
有効ビット数(ENOB)は次式を使って測定されたS/N比か
ら計算できます。
ENOB =
FS dBm −SNR dBc−Signal dBFS
10
ここで、Zは入力インピーダンス、FSは注目周波数に対する
デバイスのフルスケール、S/N比は特定の入力レベルに対す
る値、信号はdBで表したフルスケールより小さいADC内の
信号レベルです。この値には、熱ノイズと量子化ノイズが
含まれます。
差動アナログ入力電圧範囲
コンバータに入力したときにフルスケール応答を発生する
ピークtoピーク差動電圧。ピーク差動電圧は、あるピンの
電圧から、そのピンと180度位相がずれている他のピンの電
圧を減算することにより求められます。ピークtoピーク差
動は、ピーク値を測定し、さらに入力位相を180度回転して
ピーク値を再度測定して、その両ピーク値の差から求める
ことができます。
SNR MEASURED − 1. 7 6 dB + 20 log
Z ×0.001× 10
S/N比(SNR、高調波なし)
rms信号振幅値(フルスケールの下1dBに設定)の、DCおよ
び5次までの高調波を除く全高調波成分スペクトルの和の
rms値に対する比をいいます。
フルスケール振幅
入力振幅
6 .0 2
ENCODEパルス幅/デューティ・サイクル
ハイレベル・パルス幅は、定格性能を達成するために、
ENCODEパルスがロジック“1”状態を維持する必用がある
最小時間幅です。ローレベル・パルス幅は、ENCODEパル
スがローレベル状態を維持する必用がある最小時間幅です。
tENCHの変化よるタイミング変化の説明を参照してください。
与えられたクロック・レートに対して、これらの仕様は許
容できるENCODEのデューティ・サイクルを定めます。
スプリアスフリー・ダイナミックレンジ(SFDR)
ピーク高調波成分のrms値に対する、信号振幅rms値の比を
いいます。ピーク・スプリアス成分は、ある高調波である
場合とそうでない場合があります。dBc(信号レベルを小さ
くした場合の劣化)またはdBFS(コンバータのフルスケー
ルに換算)で表されることがあります。
フルスケール入力電力
dBmで表し、次式で計算します。
2周波間相互変調歪み除去比
いずれかの入力周波(f1、f2)rms値の、最悪3次相互変調積
rms値に対する比。DBcで表します。変調積は、2f 1 −f 2 と
2f2−f1に発生します。
PowerFull Scale =10 log
V 2 FullScale
rms
Z
0 . 001
2周波SFDR
いずれかの入力周波(f1, f2)のrms値の、ピーク・スプリア
ス成分のrms値に対する比。ピーク・スプリアス成分は、
IMD積である場合とそうでない場合があります。dBc(信号
レベルを小さくした場合の劣化)またはdBFS(コンバータ
のフルスケールに換算)で表されることがあります。
ゲイン
ゲイン誤差は、ADCフルスケール入力電圧範囲の理論値と
実測値の差を表します。
高調波歪み
1つの高調波成分(2次、3次など)のrms値に対する、基本
波信号振幅rms値の比でdBcで表します。
その他の最悪スプリアス
2次および3次高調波を除く最悪高調波成分のrms値に対す
る、信号振幅rms値の比でdBcで表します。
積分非直線性
最小二乗近似による“最適直線”を使って、1 LSB以下の単
6
REV.0
AD9433
サンプル N
サンプル N+10
サンプル N+9
サンプル N –1
AIN
サンプル N+1
サンプル N+8
tA
tEH
tEL
1/f S
ENCODE
ENCODE
tPD
D11–D0
データ N–11
データ
N–9
データ N–10
図1
データ
N–2
データ N –1
tV
データ N
データ N+1
AD9433のタイミング図
VDD
VCC
VCC
3.75kΩ
3.75kΩ
AIN
DX
VREFOUT
AIN
15kΩ
15kΩ
図2
デジタル出力
図3
アナログ入力
図4
VCC
VCC
8kΩ
8kΩ
ENCODE
ENCODE
24kΩ
図5
REV.0
VREFIN
24kΩ
ENCODE入力
図6
7
リファレンス入力
リファレンス出力
AD9433−代表的な性能特性
–95
0
SNR = 67.5dB
SFDR = 85.0dBFS
–10
–90
–20
–30
その他のワースト
–85
–40
–80
–60
dBc
dB
–50
–70
3次高調波
–75
–80
–70
–90
2次高調波
–100
–65
–110
0
13.1
特性1
26.3
周波数―MHz
39.4
–60
52.5
特性4
FFT:fS=105MSPS、fIN=49.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
0
SNR = 68.0dB
SFDR = 80.0dBFS
–10
–20
200
250
高調波(2次、3次、その他のワースト)対AIN周波数
AIN@−0.5dBFS、fS=105MSPS、SFDRをイネーブル
68
11.1
67
10.9
10.8
66
–30
SNR
SNR/SINAD – dB
–40
–50
dB
100
150
AIN – MHz
50
0
–60
–70
–80
–90
–100
10.6
65
SINAD
64
10.4
63
10.3
62
10.1
61
9.9
ENOB―ビット
–120
–110
–120
60
0
特性2
13.1
26.3
周波数―MHz
39.4
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=49.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをディスエーブル
50
特性5
S/N比対AIN周波数差動AIN @−0.5dBFS、
105MSPS、SFDRをディスエーブル
100
150
AIN – Hz
SNR = 67.7dB
SFDR = 76.0dBFS
95
250
3次高調波
dBc
–20
90
–30
SNR/SINAD – dB
–40
–50
dB
200
100
0
–10
–60
–70
–80
85
2次高調波
dBc
80
75
SNR
70
–90
–100
65
–110
–120
9.8
300
0
SINAD
0
特性3
15.6
31.2
周波数―MHz
46.8
60
10
62.5
FFT:fS=125MSPS、fIN=49.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
30
特性6
8
50
70
90
ENCODE – MSPS
110
140
SNR/SINADおよび高調波歪み 対
ENCODE周波数差動AIN @−0.5dBFS
REV.0
AD9433
IMD3 = 92dBFS
–20
–30
11.3
67
10.9
10.6
65
SNR/SINAD – dB
–40
–50
dB
69
–60
–70
–80
–90
–100
SINAD
SNR
63
10.3
61
9.9
59
9.6
57
9.3
ENOB―ビット
0
–10
–110
–120
0
特性7
7.5
15.0
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
55
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=49.3MHzおよび50.3MHz、
差動AIN @−7dBFS(各周波)、SFDRをイネーブル
特性10
110
80.3
AIN – MHz
170.3
250.3
8.9
S/N比およびSINAD 対 AIN周波数
差動AIN@−0.50dBFS、fS=125MSPS、SFDRをイネーブル
100
100
90
SFDR dBc
90
3次高調波
80
2次高調波
80
70
70
SNR
60
60
SNR dBFS
SFDR dBFS
50
dB
SFDR – dB
49.3
10.3
50
40
40
30
30
20
90dBFS
リファレンス
10
0
–90
–80
–70
–60
f S = 105MSPS
fIN = 49.3MHz
差動AIN、SFDRを
イネーブル
–50
–40
–30
AINレベル−dBFS
–20
–10
20
10
0
3.5
0
SNRおよびSFDR 対 AINレベル、fS=105MSPS、
fIN=49.3MHz、差動AIN、SFDRをイネーブル
特性8
特性11
110
3.6
3.7
3.8
3.9
4.0
4.1
4.2
AINコモン・モード電圧―V
4.3
4.4
4.5
ダイナミック性能 対 AINコモン・モード電圧差動
AIN@−0.5dBFS、fIN=49.3MHz、fS=105MSPS
69
68
100
67
66
SNR – dB
3次IMD―dB
90
80
70
–40℃
65
64
+25℃
63
62
60
+85℃
61
50
–90
特性9
REV.0
–80
–70
–60
–50
–40
–30
AINレベル―dBFS
–20
–10
60
0
3次IMD 対 AINレベル、fS=105MSPS、
fIN=49.3MHzおよび50.3MHz、差動AIN、SFDRをイネーブル
特性12
9
10.3
49.3
80.3
AIN – MHz
170.3
250.3
S/N比 対 AIN周波数/温度、fS=105MSPS、差動AIN、
SFDRをディスエーブル
AD9433
–95
300
18
280
15
その他のワースト(dBc)
3次高調波(dBc)
260
–80
2次高調波(dBc)
–75
9
240
IDD (mA)
220
6
200
3
–70
SNR (dB)
–65
–60
180
0
特性13
10
20
30
40
50
60
70
80
ハイレベル・デューティ・サイクル―%
90
ダイナミック特性 対 ENCODEデューティ・サイクル、
fS=105MSPS、fIN=49.3MHz、差動AIN @−0.5dBFS、
SFDRをイネーブル
0.75
0.75
0.50
0.50
0.25
0.25
0
–0.25
–0.50
–0.50
0
512
1024
1536
2048
2560
3072
3584
25
–0.75
4095
0
125
100
IDDおよびICC 対 ENCODEレート、fIN=10.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS
0
512
1024
出力コード
特性17
特性14 積分非直線性 対 出力コード、SFDRをディスエーブル
50
75
ENCODE周波数―MHz
0
–0.25
–0.75
0
特性16
INL – LSBs
INL – LSBs
12
ICC (mA)
IDD – mA
–85
ICC – mA
ダイナミック特性―dB
–90
1536
2048
2560
出力コード
3072
3584
4095
積分非直線性 対 出力コード、SFDRをイネーブル
0
0.5
–10
0.4
–20
0.3
–30
–40
0.1
–50
dB
DNL – LSBs
0.2
0
–60
–70
–0.1
–80
–0.2
–90
–0.3
–100
–0.4
–110
–0.5
–120
0
512
1024
特性15
1536
2048
2560
出力コード
3072
3584
4095
微分非直線性 対 出力コード
特性18
10
0
7.68
15.36
周波数―MHz
23.04
30.72
FFT:fS=61.44MSPS、fIN=46.08MHz、
4種のWCDMAキャリア、差動AIN、SFDRをイネーブル
REV.0
AD9433
代表的なIFサンプリング特性
0
dB
0
SNR = 66.8dB
SFDR = 83.0dBFS
–10
–20
–20
–30
–30
–40
–40
–50
–50
dB
–60
–60
–70
–70
–80
–80
–90
–90
–100
–100
–110
–110
–120
–120
15.0
7.5
0
特性19
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=70.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
7.5
0
特性22
15.0
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=70.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをディスエーブル
110
0
SNR = 65.5dB
SFDR = 78.0dBFS
–10
100
–20
90
–30
80
SNR/SFDR – dB
–40
–50
dB
SNR = 67.0dB
SFDR = 80.0dBFS
–10
–60
–70
SFDR – dBFS
70
60
SFDR – dBc
50
SNR – dBFS
80dBFS基準線
40
–80
30
–90
10
–110
–120
f S = 105MSPS
fIN = 70.3MHz
差動AIN、SFDRを
イネーブル
20
–100
6.2
0
特性20
0
12.5
18.7 25.0 31.2 37.5
周波数―MHz
43.7
50.0
56.2
0
–90
62.5
FFT:fS=125MSPS、fIN=70.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
–70
特性23
–60
–50
–40
–30
AINレベル―dBFS
–20
–10
0
SNR/SFDR 対 AINレベル
–110
IMD3 – 85dBc
–10
–80
–20
–100
–30
–90
–40
dBFS
dB
–50
–60
–80
–70
–70
–80
–90
f S = 105MSPS
fIN = 70.3MHz AND 69.3MHz
–60
–100
差動AIN、SFDRをイネーブル
–110
–120
特性21
REV.0
0
7.5
15.0
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
–50
–90
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=69.3および70.3MHz、
差動AIN @−7dBFS(各周波)、SFDRをイネーブル
特性24
11
–80
–70
–60
–50
–40
dBFS
–30
–20
–10
0
3次IMD対AINレベル、fS=105MSPS、fIN=70.3MHz
および69.3MHz、差動AIN、SFDRをイネーブル
AD9433
0
dB
0
SNR = 64.0dB
SFDR = 78.0dBFS
–10
–20
–20
–30
–30
–40
–40
–50
–50
dB
–60
–60
–70
–70
–80
–80
–90
–90
–100
–100
–110
–110
–120
–120
7.5
0
特性25
15.0
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
52.5
12.5
18.7
25.0 31.2 37.5
周波数―MHz
43.7
50.0
56.2
62.5
FFT:fS=125MSPS、fIN=150.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
–20
–20
–30
–30
–40
–40
–50
–50
–60
–60
–70
–70
–80
–80
–90
–100
–100
–110
–110
–120
7.5
0
特性26
15.0
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
–120
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=250.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
0
6.2
特性29
0
12.5
18.7
25.0 31.2 37.5
周波数―MHz
43.7
50.0
56.2
62.5
FFT:fS=125MSPS、fIN=350.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
–110
SNR = 55.3dB
SFDR = 61.0dBFS
–10
SNR = 54.6dB
SFDR = 58.0dBFS
–10
dB
dB
6.25
0
SNR = 61.2dB
SFDR = 67.0dBFS
–90
–100
–20
IMD3
–90
–30
–80
–40
–70
dBFS
–50
dB
0
特性28
FFT:fS=105MSPS、fIN=150.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
0
–10
–60
–70
–60
–50
–40
–80
–90
–30
–100
–20
–110
–10
–120
SNR = 62.0dB
SFDR = 70.0dBFS
–10
0
特性27
7.5
15.0
22.5
30.0
周波数―MHz
37.5
45.0
0
–90
52.5
FFT:fS=105MSPS、fIN=350.3MHz、
差動AIN @−0.5dBFS、SFDRをイネーブル
特性30
12
–80
–70
–60
–50
–40
dBFS
–30
–20
–10
0
3次IMD 対 AINレベル、fS=105MSPS、
fIN=150.3および151.3MHz、差動AIN、SFDRをイネーブル
REV.0
0
0
–10
–10
–20
–20
–30
–30
–40
–40
–50
–50
dB
dB
AD9433
–60
–60
–70
–70
–80
–80
–90
–90
–100
–100
–110
–110
–120
–120
0
特性31
9.6
19.2
周波数―MHz
28.8
0
38.4
FFT:fS=76.8MSPS、fIN=59.6MHz、
2種のWCDMAキャリア、差動AIN、SFDRをイネーブル
特性32
アプリケーション・ノート
動作原理
AD9433は、スイッチド・コンデンサ・アーキテクチャを採
用したマルチビット・パイプライン・コンバータです。高
速向けに最適化されたこのコンバータは、ナイキスト周波
数まで、そしてナイキスト周波数を超えても平坦なダイナ
ミック性能を提供します。DNL変化誤差は、出荷テストで
0.25 LSB(typ)以下の精度に校正済みです。
11.52
23.04
周波数―MHz
34.56
46.08
FFT:fS=92.16MSPS、fIN=70.3MHz、
WCDMA @ 70.0MHz、SFDRをイネーブル
ENCODE
PECL
ゲート
AD9433
ENCODE
510Ω
AD9433の使い方
ENCODE入力
高速な高分解能A/Dコンバータは、ユーザーが用意するクロ
ック入力の品質に敏感です。トラック/ホールド回路は本
来ミキサーであるため、クロックのノイズ、歪み、または
タイミング・ジッターがA/D出力から得られる所望の信号に
混入してしまいます。このため、デザインではAD9433の
ENCODE入力には多くの注意が払われており、ユーザーも
クロック・ソースには相当の注意を払うことが望まれます。
AD9433はクロック・デューティ・サイクル安定化回路を内
蔵しており、ENCODEの立ち上がりエッジ(差動駆動の場
合はENCODEの立ち下がりエッジ)にロックして、内部的
にタイミングを最適化します。この回路により、入力での
広範囲な入力デューティ・サイクルを性能低下なしで可能
にします。それでも、入力での立ち上がりエッジのジッタ
ーは大きな問題であり、内部安定化回路で減少させること
はできません。この回路は常にオンになっており、ユーザー
がディスエーブルにすることはできません。
ENCODE入力とENCODE入力は内部で3.75V(公称)にバイ
アスされているため、差動信号またはシングルエンド信号
をサポートします。最適ダイナミック性能のためには、差
動信号の使用を推奨します。回路内にMC10EL16を使って
ENCODE入力を直接駆動すると、良い性能が得られます
(図7)。
図7
510Ω
ENCODE入力の駆動にPECLを使用
クリスタル・オシレータはクリーンなクロック・ソースと
して使われて、純粋なシングル・エンド・サイン波が生成
されます。この構成では、またはほぼ対称なシングル・エ
ンド・クロック・ソースでは、信号をENCODE入力にAC結
合できます。ジッターを小さくするために、表Iに示す入力
範囲内で信号振幅を大きくする必要があります。グラウン
ドと各入力との間に接続された12kΩの抵抗は、内部バイア
ス抵抗と並列になり、コモン・モード電圧を約2.5Vに設定
するため、入力での最大振幅が可能になります。ENCODE
入力は、グラウンドに接続したコンデンサによりバイパス
してノイズを減少させる必要があります。これにより、内
部バイアス電圧をENCODE信号の中心に確実に設定するこ
とができます。最適なダイナミック性能を得るためには、
ENCODEとENCODEのインピーダンスが一致している必要
があります。
ENCODE
0.1μF
0.1μF
50Ω
サイン波
ソース
12k Ω
AD9433
ENCODE
50Ω
25Ω
12kΩ
図8.シングル・エンド・サイン波ソースを使ったENCODE回路
REV.0
13
AD9433
図9に、AD9433にクロックを供給するもう1つの望ましい方
法を示します。クロック・ソース(低ジッター)は、RF変
成器を使ってシングルエンドから差動に変換されます。変
成器2次側に互いに逆向きに接続されたショットキ・ダイオ
ードが、AD9433に入力されるクロックを約0.8Vのピークto
ピーク差動に制限します。この機能は、クロックの大きな
電圧振幅がAD9433の別の部分に入力されてしまうことを防
止し、ENCODE入力でのノイズを制限します。また、1次側
に適切な制限抵抗(typ値100Ω)を直列に挿入すると、ク
リスタル・オシレータ・クロックを使ってRF変成器を駆動
することもできます。
0.1μF
クロック
・ソース
100Ω
T1–4T
AIN
50Ω
アナログ
信号ソース
図11
ENCODE
HMS2812
ダイオード
変成器結合のENCODE回路
ENCODE電圧レベルの決定
シングル・エンド・モードと差動モードでENCODEと
ENCODEを駆動する電圧レベルの決定を図10に示します。
最小
差動信号振幅
200mV
(VID)
入力電圧範囲
−0.5V
(VIHD、VILD、VIHS、VILS)
内部コモン・モード・バイアス
(VICM)
外部コモン・モード・バイアス 2.0V
(VECM)
ENCODE
公称
最大
750mV
5.5V
ENCODE
0.1μF
25Ω
0.1μF
AD9433
25Ω
1:1
1:1
AIN
VCC+0.5V
図12
3.750V
4.25V
偶数次高調波歪みを改善するために2個の変成器を
使用したアナログ入力の駆動
ADCをシングルエンドで駆動すると、性能特に偶数次高調
波歪みを低下させます。最適なダイナミック性能を得るた
めには、AINとAINのインピーダンスが一致している必要が
あります。
AD9433のアナログ入力部の設計では、入力が過駆動された
際に損傷とデータの破壊を防止するために特別な注意が払
われています。
VIHD
VILD
VIHS
SFDRの最適化
SFDR MODEピンは当社独自の回路をイネーブルにします
(SFDR MODE=1)。この回路はAD9433のスプリアスフリ
ー・ダイナミックレンジ(SFDR)性能を改善します。この
機能は、ADC伝達関数の非直線性から生じるディスクリー
ト・スプリアス周波数成分により、システムのダイナミッ
クレンジが制限されているアプリケーションで役立ちます。
この回路をイネーブルにすると、ダイナミックな伝達関数
が回路に与えられます。これは2つの隣接出力コード間の電
圧スレショルドを各クロック・サイクル毎に変化させるこ
とを意味します。伝達関数のこのダイナミックな面はスプ
リアス周波数成分を改善しますが、ある種のコンバータの
時間領域アプリケーションにとって好ましくない場合があ
ります。SFDR MODEピンをグラウンドに接続すると、この
機能はディスエーブルにされます。データシートの代表的
な性能曲線の節に、コンバータの直線性の改善とスプリア
スフリー・ダイナミックレンジに対する効果を示してあり
ます(特性1、2、15、18)。
VICM , V ECM
ENCODE
変成器結合のアナログ入力回路
AIN
VICM , V ECM
ENCODE
AIN
50Ω
アナログ
信号ソース
ENCODE入力
説明
25Ω
非常に高い周波数のアプリケーションでは、偶数次高調波
歪みを小さくするために、2個の変成器を直列に接続する必
要があります。最初の変成器は絶縁を行い信号を差動信号
に変換しますが、1次側のグラウンドされた入力により、
2次側巻線上の振幅平衡が損なわれます。この不平衡は巻線
間の容量結合で発生します。最初の変成器の一方の入力が
グラウンドされているため、容量結合は小さいかまたは存
在しません。そのため振幅不一致が最初の変成器出力で発
生します。2番目の変成器では、振幅平衡が改善されて、高
調波歪みが改善されます。2個の変成器を通過すると帯域幅
が√2だけ狭くなるので、これらのアプリケーションに対し
てはMini Circuits社のADT1-1WTのような広帯域変成器の使
用が望まれます。
AD9433
表I
0.1μF
1:1
ENCODE
図9
25Ω
VILS
図10 差動入力とシングルエンド入力のレベル
アナログ入力
AD9433へのアナログ入力は差動バッファになっています。
アナログ入力は、内蔵の抵抗分割器により公称4Vにバイア
スされています(等価回路参照)。定格性能は、入力を差動
で駆動したときに得られます。入力オフセット電圧は、AC
アプリケーションでの変成器のような小さい差動ソース・
インピーダンスを持つソースから駆動したときに最小にな
ります(図11)。入力での容量結合では、入力オフセット電
圧が50mVも増えます。
14
REV.0
AD9433
デジタル出力
デジタル出力は低消費電力の3V(2.7∼3.3V) TTL/CMOS互
換です。出力データ・フォーマットは、データ・フォーマ
ット・セレクト(DFS)CMOS入力を使って選択できます。
DFS=1ではオフセット・バイナリが、DFS=0では2の補数
コーディングが、それぞれ選択されます。
レイアウト情報
評価ボードの回路図とレイアウト(図13∼図21)に、代表
的なAD9433の使用方法を示します。最適な結果を得るため
には多層ボードの使用を推奨します。高品質セラミック・
チップ・コンデンサをデバイスの各電源ピンに直接接続し
てグラウンドからデカップリングすることをお薦めします。
AD9433のピン配置は、高周波数かつ高分解能設計の実現を
容易にするように考慮されています。すべてのデジタル出
力およびそれらの電源ピンとグラウンド・ピンの接続は、
絶縁のためにパッケージの片側に集めてあり、入力は反対
側に集めてあります。
デジタル出力パターンのルーティングには注意が必要です。
デジタル出力がAD9433のアナログ部分(VCC、AIN、VREF)
に混入するのを防止するため、これらの出力の容量負荷を
小さくする必要があります。
すべてのAD9433デジタル出力に対して、ファンアウトはゲ
ート1個分に制限することを推奨します。
ENCODE回路のレイアウトも同様に重要であり、アナログ
入力として扱う必要があります。この回路に混入するすべ
てのノイズが量子化処理に悪影響を与えて、全体性能を低
下させます。ENCODEクロックは、デジタル出力とアナロ
グ入力から分離する必要があります。
表 II オフセット・バイナリ出力コーディング(DFS=1、VREF=2.5V)
コード
AIN−AIN(V)
RANGE=2V p-p
デジタル出力
4095
・
・
2048
2047
・
・
0
+1.000
・
・
0
−0.00049
・
・
−1.000
1111 1111 1111
・
・
1000 0000 0000
0111 1111 1111
・
・
0000 0000 0000
表III
2の補数出力コーディング(DFS=0、VREF=2.5V)
コード
AIN−AIN(V)
RANGE=2V p-p
デジタル出力
+2047
・
・
0
−1
・
・
−2048
+1.000
・
・
0
−0.00049
・
・
−1.000
0111 1111 1111
・
・
0000 0000 0000
1111 1111 1111
・
・
1000 0000 0000
AD9433によるAD9432の置き換え
AD9433はAD9432とピン・コンパチブルですが、AD9433に
存 在 す る 2 本 の コ ン ト ロ ー ル ・ ピ ン ( D N C と V CC) は 、
AD9432では接続しません。表IVに、この違いをまとめます。
表IV
ピン
AD9432
AD9433
41
42
DNC
VCC
DFS
SFDR MODE
AD9432のピン配置でAD9433を使うと、AD9433は次のよう
に設定されます。
・SFDR改善回路はイネーブルにされます。
・DFSピンは開放でローレベルになり、デジタル出力に
は2の補数コーディングが選択されます。これは
AD9432と同じ構成です。
表Vに、AD9432とAD9433の間のアナログおよびENCODE入
力コモン・モード電圧の相違をまとめます。これらの入力
はデバイスを相互に使用可能にするためAC結合にすること
ができます。
リファレンス電圧
AD9433には、安定かつ正確な2.5V電圧リファレンスが内蔵
されています(VREFOUT)。ノーマル動作では、ピン45と
ピン46を接続して、0.1μFのデカップリング・コンデンサ
をVREFINに接続すると、内部リファレンスを使用できます。
入力範囲は、AD9433に入力するリファレンス電圧を変化さ
せるて調節できます。リファレンス電圧を50に調整しても、
顕著な性能低下はありません。ADCのフルスケール範囲は、
リファレンス電圧の変化に比例します。
タイミング
AD9433は、10段のパイプライン遅延を持つラッチされたデ
ータを出力します。データ出力は、ENCODEコマンドの立
ち上がりエッジから1伝搬遅延(t PD)後に有効になります
(タイミング図参照)。
出力データ・ラインの長さと、それらに接続された負荷を
最小にしてAD9433内部での過渡電圧を抑える必要がありま
す。これらの過渡電圧はコンバータのダイナミック性能を
低下させることがあります。AD9433の最小保証変換レート
は10MSPSです。10MSPSより低い内部クロック・レートで
は、ダイナミック性能が低下することがあります。
REV.0
AD9432/AD9433ピン間の相違
表V
15
その他のAD9432/AD9433間の相違
機能
AD9432
AD9433
ENCODE/ENCODE VCOMMON MODE
AIN/AIN VCOMMON MODE
1.6V
3.0V
3.75V
4.0V
AD9433
表VI
AD9433評価ボードの電源接続
コネクタ
ピン
表示
所要外部電源
P42
P1、P3
P2
P4
P1、P3
P2
P4
GND
−5V(オプションのU10電源)
VDL
GND
VO
VCC
グラウンド
−5V
+3V
グラウンド
+3V
+5V
P43
評価ボード
AD9433評価ボードを使うと、デバイスの性能評価を容易に
行えます。アナログ入力信号、ENCODEクロック・リファ
レンス、電源を入力する必要があります。AD9433のデジタ
ル出力は評価ボード上でラッチされて、40ピン・エッジ・
コネクタのデータ・レディ信号と一緒に出力されます。以
下に示す評価ボード回路図、レイアウト、部品表を参照し
てください。
ジャンパ・オプション
表VIIに、AD9433評価ボードのジャンパ・オプションを示
します。
SFDR
DFS
接続
設定
5V
GND
5V
SFDR強化回路をイネーブル
SFDR強化回路をディスエーブル
オフセット・バイナリ出力データ・
フォーマットを選択
2の補数出力データ・
フォーマットを選択
出力レジスタ(U7∼U8)
クロックをバッファ
出力レジスタ(U7∼U8)
クロックを反転
データ・レディ信号をバッファ
データ・レディ信号を反転
GND
LATCH
E10∼E6
E10∼E5
DATA READY
E7∼E8
E7∼E9
10mA
325mA(U10なしの場合)
355mA(U10ありの場合)
AD8350の使用
AD8350差動アンプを使用する、アナログ入力用のオプショ
ンのドライバ回路が、AD9433評価ボードのレイアウト内に
用意してあります。ボード製造時には評価回路のこの部分
には実装されていませんが、容易に追加できます。抵抗R29
とR30を削除すると、通常のアナログ入力信号パスが切断さ
れます。R17とR31を実装すると、AD8350出力回路が接続
されます。
AD9433評価ボードのジャンパ・オプション
ジャンパ
表示
30
144
アナログ入力
アナログ入力信号はSMBコネクタP39を経由して評価ボード
にAC結合されます。変成器T1とT2(ADT1-1WT)は、この
信号を差動信号に変換して、AD9433のAINとAINを駆動し
ます。これらのRF変成器は1:1ですが、実際の巻数比は6:
7です。T1は180度向きを変えてボードに実装してあり、1次
側と2次側が反対になっているため、巻数比は7:6になって
います。直列に接続されている2番目の変成器がアナログ信
号に対しては1:1の合成巻数比を構成するようになり、
25Ωの抵抗R3とR4によりコネクタJ1に対して50Ω終端を提
供します。
シングルエンド駆動にするため変成器を削除する場合に、
通常は実装されない抵抗R3を使うと、P39を終端にできます。
この構成では、T1のピン3からの入力信号をT2ピン6に接続
して、抵抗R4を削除する必要があります。抵抗R3は、AIN
とAINのインピーダンスをマッチングさせるために残して
おく必要があります。
電源の接続
ボードの電源は、2個の取り外し可能な4ピン電源ストリッ
プ(P42とP43)から供給します。これらの8ピンは表VIに示
すように使用する必要があります。−5V電源はオプション
であり、ボードに差動オペアンプU10を追加する場合にのみ
必要です。
表VII
概略電流レベル
DAC再生回路
出力コネクタU2のデータは、DAC U3(AD772A)によりア
ナログに戻されます。この14ビット高速D/Aコンバータは、
評価ボードのセットアップとデバッグのツールとして添付
されています。このD/Aコンバータの性能はADCの性能を
正確に反映しないため、AD9433の性能測定の目的に使用す
ることはできません。AD9433評価ボード上の設定に従い、
AD9772Aは入力クロック周波数を2分周し、AD9433からの
他の各サンプルを無視します。アナログ入力周波数がADC
ENCODEレートの1/4以下の場合にのみAD9433の入力を
DAC出力が反映するように、AD9772は内部で失われている
サンプルを内挿します。AD9772はオフセット・バイナリ・
フォーマットを必要とするため、DFSジャンパは5Vに接続
する必要があります。J1上のDAC出力は50Ωを駆動します。
E43とE42の間でジャンパ線を移動してE43をE44に接続し、
DACのSLEEP機能を有効にすることができます。
ENCODE信号および分配
ENCODE入力信号はSMBコネクタP38を駆動する必要があ
り、このコネクタには50Ω終端抵抗が実装されています。
この信号はAC結合されており、低ジッター・パルスまたは
最大4Vピークtoピーク振幅のサイン波リファレンスを入力
できます。U2(MC10EP16)がこのシングル・エンド入力
信号を差動PECL信号に変換して、AD9433を駆動します。
また、U1(DS90LV048A)もP38の信号をCMOSレベル信号
に変換して、2個の出力データ・レジスタU7∼U8
( 74LVT574WM) の ク ロ ッ ク 入 力 、 再 生 用 DAC U3
(AD9772AAST)、出力データ・コネクタを駆動します。
16
REV.0
AD9433
評価ボードの部品表
項目
数量
表示
デバイス
1
2
3
4
5
6
7
8
1
1
1
1
1
2
2
35
PCB
ADC
DAC
クワッド LVDS/CMOS
差動ECLレシーバ
D フリップ−フロップ
1:1変成器
コンデンサ
CD542
0603A
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
3
1
2
2
4
3
3
2
2
1
2
2
3
1
2
AD9433/PCB
U4
U3
U1
U2
U7∼U8
T1∼T2
C1,C2,C4∼C8、C10、C12∼C18、
C20∼C24、C27∼C28、C30∼C38、C42∼
C43、C45、C48
C9、C40∼C41
C11
R10、R23
R29∼R30
R1∼R2、R24∼R25
R3∼R4、R7
R5、R6、R14
R9、R13
R11、R16
R12
RZ1∼RZ2
RZ4∼RZ5
J1、P38∼P39
P44
P42∼P43
コンデンサ
コンデンサ
BRES603
BRES603
BRES603
BRES603
BRES603
BRES603
BRES603
BRES603
抵抗パック
抵抗パック
SMBPN
40ピン・ヘッダー
電源コネクタ
BCAPTAJD
0603A
0603A
0603A
0603A
0603A
0603A
0603A
0603A
0603A
SO16RES
SO16RES
SMB
C40MS
PTMICRO4
24
15
25
26*
27*
28*
29*
30*
31*
32*
33*
34*
35*
36*
4
1
1
7
1
2
2
2
2
6
1
6
E5∼E7、E8∼E10、E19∼E21、E25∼E27, “E”ホール
E31∼E33
E28/E29、E36/E37、E39/E40、E42/E43 “E”ホール
T3
1:1変成器
U10
オペアンプ
C3,C46∼C47、C50∼C53
コンデンサ
C44
コンデンサ
R15、R27
BRES604
R18∼R19
BRES606
R20、R33
BRES608
R21、R28
BRES605
L1∼L2、R17、R22、R31、C29、C49 セレクト(R、L、C)
P41
SMBPN
E30、E34∼E35、E38、E41、E44
“E”ホール
*この項目はPCBの設計に含まれていますが、実装されていません。
REV.0
17
パッケージ
部品定数
QFP52
LQFP48
SO16
SO8NB
AD9433BST-XXX
AD9772AAST
DS90LV048A
MC10EP16
74LVT574WM
ADT1-1WT
0.1μF
ジャンパ・ブロック
ワイヤー・ストラップ
CD543
SO8
0603A
BCAPTAJD
0603A
0603A
0603A
0603A
0603A
SMB
オプション・ホール
10μF
10μF
50Ω
33Ω
510Ω
25Ω
2kΩ
1.2kΩ
1kΩ
220Ω
742C163221(220Ω)
742C163220(22Ω)
PC-Mount SMB
Samtec Tsw-120-07-G-D
Weiland
Z5.531.3425.0 Posts
25.602.5453.0 Top
TSW-120-07-G-S
SMT-100-BK-G
短絡
ADT1-1WT
AD8350
0.1μF
10μF
50Ω
25Ω
1.5kΩ
100Ω
セレクト
PC-Mount SMB
18
ENCODE
GND
GND
R23
50Ω
C7
0.1μF
AD8350
C4
0.1μF
R12
220Ω
R24
510Ω
PRI
–5V
PRI
6
7
3
5
OUT–
OUT+
4 U10
C51
C29
C50
7:6
C24
6:7
SEC
CLKN
Q
C2
0.1 F
GND
VBB VEE
R25
510Ω 4
5
3
U2
10EL16
1
8
A VCC
2 CLK
Q
SEC
6
7
VCC
R2
510Ω
GND
L2
L1
GND
T1 ADT1-WT1 T2 ADT1-WT1
4
1
3
6
2
5
2 C8 0.1μF
5
GND
6
3
1
4
8
R21 C53
100Ω 100nF IN–
R15
50Ω
GND
R22
C3
選択
0.1μF
GND
P39
SMBMST
オプション
P38
SMBMST
オプション
アナログ
T1
R18
25Ω
R19
25Ω
2
GND
IN+
1
ENBL
VCC
GND
T18
T3
ADT1-WT1
4
1
2
5
3
6
R1
510Ω
C1
0.1μF
C13
0.1μF
R3
25Ω
R4
25Ω
R31
C49
R17
AIN
AIN
R30
33Ω
AIN
C11 10pF GND
C10
0.1μF
R29
33Ω
ENC
ENC
GND
GND
34 9 10
C15
0.1μF
C14
0.1μF
R9
1.2kΩ
ENC
ENC
AIN
AIN
VREFOUT
VREFIN
GAIN
SCLK
DFS
SFDR
R13
1.2kΩ
C17
0.1μF
C16
0.1μF
7
8
50
49
46
45
39
GND
GND
C6
0.1μF
40
41
42
GND
U4
GND
C18
0.1μF
GND
VO
部品下のパッド
P5
13 32 23 22 36 52 47 44 37 6 5 2
VCC
AD9433QFP52
R14
2kΩ
R8
2kΩ
VDL
8
7
6
5
3
4
2
1
VDL
10
VDL
OUT4
GND ENN ENP
12 9 16
IN4N
IN4P
IN3P
13
IN1N VCC OUT1 15
IN1P
14
IN2P
OUT2
IN2N
DS90LV04BATM
11
IN3N
OUT3
U1
GND
VDL
OR
19
20
25
26
E7
E10
E9
E8
E6
E5
GND
DR
LATCH
D3
D2
D1
D0
D8
D7
D6
D5
D4
D10
D9
17
18
16
OR
D11
15
14
VCC
27
D3
28
D2
29
D1
30
D0
D10
D9
D8
D7
D6
D5
D4
(MSB) D11
12 31 24 21 33 11 35 51 48 43 38 4 3 1
DGND
E19
E21
GND
E20
VCC
E27
E25
GND
E26
VCC
GNDへ
E30
ストラップ接続
E28
GND
E29 GNDへ
VCC
E33 ストラップ接続
E31
GND
E32
VCC
GND
GND
VCC
DGND
オプションの
アナログ入力
VDD
DGND
VCC
GND
GND
VDD
VDD
GND
OUT+
VDD
GND
R20
1.5kΩ
VCC
GND
IN–
C52
100nF
GND
OUT–
R21
100Ω
GND
R33
1.5kΩ
VCC
GND
図13
DGND
VCC
VCC
GND
VCC
VCC
VCC
VCC
GND
GND
IN+
AD9433
評価ボードの回路図
REV.0
AD9433
GND
R7
25Ω
J1
C38
0.1μF
C34
0.1μF
C33
0.1μF
C12
0.1μF
R6
2kΩ
C5
0.1μF
GND
GND GND
VDL
GND
GND
C42
0.1μF
VDL
VDL
VDL
VDL
GND
R10
50Ω
GND
GND
B10
4
B9
5
B8
6
B7
7
B6
8
B5
9
B4
10
B3
11
12
ACOM
REFIO
REFLO
ACOM
FSADJ
IOUTB
IOUTA
AV DD
ACOM
AV DD
DCOM
LPF
DB13
PLLV DD
DB12
PLLCOM
DB11
CLKV DD
AD9772A
DB10
DB9
CLKCOM
CLK+
U3
DB8
CLK –
DB7
DIV0
DB6
DIV1
DB5
RESET
DB4
PLLLOCK
DB3
DB2
DB1
DB0
B2
E44
SLEEP
36
35
33
32
31
VDL
VDL
GND
E41
GND
VDL
E40
GND
E39
VDL
E38
E37
GND
図14
REV.0
E36
評価ボードの回路図
19
グラウンドへ
ストラップ接続
GND
VDL
GND
30
29
28
27
26
25
NC=未接続
B0
グラウンドへ
ストラップ接続
34
13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
B1
VDL
E43
GND
E42
NC
NC
3
DCOM
DCOM
DCOM
DVDD
DVDD
2
MOD1
MOD0
1
GND
GND
B11
DVDD
DVDD
48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37
VDL
R16
1kΩ
R11
1kΩ
LATCH
GND
GND
C43
0.1μF
GND
AD9433
オプション
VCC
–5V
C48
0.1μF
C44
10μF
GND
VDL
C47
0.1μF
+
GND
C45
C22
VCC
GND
DUTバイパス – 0.1μF
C41 +
10μF
C30
C28
C23
C27
C32
C31
GND
オプション
P1
P2
P42 PTMICRO4
P3
1
GND
2
P2
P43 PTMICRO4
P3
E34
VD
E35
–5V
3
VD
ラッチ – 0.1μF
VDL
C9 +
10μF
C20
C21
DUTバイパス – 0.1 F
C40 +
10μF
1
GND
2
VO (+3V)
3
GND
VCC (+5V)
U8
RZ1 221
R5016I50
GND
1
OUT EN
D0
1
R1
16
2
2
R2
15
3
3
R3
14
4
D0
4
R4
13
A0
5
D1
5
R5
12
A1
6
D2
6
R6
11
A2
7
D3
7
R7
10
A3
8
D4
8
R8
9
A4
9
10
GND
VCC
Q0
D1
Q1
D2
Q2
D3
Q3
D4
Q4
D5
Q5
D6
Q6
D7
Q7
GND
CLOCK
20
RZ1 220
R5016I50
VDL
19
1
R1
16
18
2
R2
15
17
3
R3
14
16
4
R4
13
B0
15
5
R5
12
B1
14
6
R6
11
B2
13
7
R7
10
B3
5
12
8
R8
9
B4
7
GND
1
OUT EN
D0
D5
1
R1
16
A5
2
D6
2
R2
15
A6
3
D7
3
R3
D8
4
R4
D9
5
R5
R6
D11
7
R7
OR
8
R8
A7
4
13
A8
5
12
A9
6
14
A10
11
7
10
A11
8
9
ADR
9
GND
10
B1
VCC
Q0
Q1
D2
Q2
D3
Q3
D4
Q4
D5
Q5
D6
Q6
D7
Q7
CLOCK
20
VDL
H2
MTHOLES
B2
RZ1 220
R5016I50
B3
19
1
R1
16
B5
B4
18
2
R2
15
B6
B5
17
3
R3
14
16
4
R4
13
B8
15
5
R5
12
B9
14
6
R6
11
B7
B10
13
7
R7
10
B11
12
8
R8
9
B0R
11
LATCH
B6
B7
B8
B9
B10
B11
GND
DR
GND
74AC574M
H1
MTHOLES
B0R
B0
D1
GND
GND
LATCH
U7
RZ1 221
R5016I50
P44
C40M5
1
3
9
11
74AC574M
6
C35
C36
VDL (+3V)
P4 4
D10
C37
GND
GND
GND
P4 4
P1
VDL
11
13
15
17
19
21
23
25
27
29
31
33
35
37
39
P1
P2
P3
P4
P5
P6
P7
P8
P9
P10
P11
P12
P13
P14
P15
P16
P17
P18
P19
P20
P21
P22
P23
P24
P25
P26
P27
P28
P29
P30
P31
P32
P33
P34
P35
P36
P37
P38
P39
P40
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
24
26
28
30
32
34
36
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
GND
38
40
GND
オプション
P41
5MBM5T
DR
R27
50Ω
H3
MTHOLES
GND
H4
MTHOLES
GND
図15
評価ボードの回路図
20
REV.0
AD9433
AD9433評価ボードのレイアウト
図16
表面のシルクスクリーン印刷
図17
REV.0
図18
表面配線
グラウンド・プレーン
図19
21
電源プレーン
AD9433
図20
裏面配線
図21
22
裏面のシルクスクリーン印刷
REV.0
AD9433
外形寸法
サイズはインチと(mm)で示します。
熱強化52ピン・パワー薄型プラスチック・
クワッド・フラットパック(LQFP_ED)
(SQ-52)
0.104 (2.65)
0.098 (2.50) (4 PLCS)
0.093 (2.35)
0.472 (12.00) SQ
0.307 (7.80)
52
40
1
40
39
27
14
1
0.236 (6.00)
0.232 (5.90)
0.228 (5.80)
露出ヒートシンク
(中心位置)
27
26
0.026 (0.65)
52
39
0.402 (10.20)
0.394 (10.00) SQ
0.386 (9.80)
上面図
(ピンは下部)
13
0.093 (2.35)
0.087 (2.20) (4 PLCS)
0.081 (2.05)
13
26
14
0.236 (6.00)
0.232 (5.90)
0.228 (5.80)
0.015 (0.38)
0.013 (0.32)
0.009 (0.22)
裏面図
(ピンは上部)
0.063
(1.60)
MAX
0.030 (0.75)
0.024 (0.60)
0.018 (0.45)
0.057 (1.45)
0.055 (1.40)
0.053 (1.35)
実装面
図A
0.006 (0.15)
0.002 (0.05)
0.004 (0.10)
平坦性
図A
注
1. 寸法管理はmmです。インチ寸法はmmに丸め処理してあるため参考用であり、設計での使用には向きません。
2.すべてのアプリケーションで必要とは限りませんが、AD9433パッケージ底面に放熱パス用の露出した金属
パッドが設けてあります。放熱効果を大きくするためには、グラウンド・プレーンへの放熱ビアを近くに配
置したランド・パターンをパッケージ・フットプリント内にパッケージの露出金属パッド寸法に対応して設
ける必要があります。ハンダ付け可能なランド領域はハンダ・マスクにより指定し、少なくともパッケージ
の露出金属パッドと同じサイズおよび形状にする必要があります。ランド・パターンの外縁とパッド・パタ
ーンの内縁の間隔は少なくとも0.25mmに維持して、短絡が発生しないようにする必要があります。
REV.0
23
PRINTED IN JAPAN
TDS01/2002/1000
AD9433
このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。
24
REV.0