BH6021FV コミュニケーション IC 携帯電話用システム電源 BH6021FV BH6021FV は携帯電話に必要な、CMOS タイプ・バイポーラタイプの 2 種類のレギュレータ、遅延時間をコントロー ルできるディテクタ、バイブレータ用レギュレータ、音量切り換え可能な 3ch の N-MOS で構成されています。 バイブレータ用ドライバは、外部に抵抗を付けることで出力電圧を可変できます。 用途 !用途 PDC、PHS、携帯機器 特長 !特長 1) CMOS タイプのレギュレータを 2ch、バイポーラタイプを 1ch 内蔵。 2) 遅延時間を外付けコンデンサで可変できるディテクタ回路 2ch 内蔵。 3) バイブレータ用ドライバ内蔵。 4) リンガー用として N-MOS トランジスタを 3ch 内蔵し、音量切り換えが可能。 5) 150°C で動作するサーマルシャットダウン回路内蔵。 6) SSOP-B24 パッケージ。 絶対最大定格 (Ta=25°C) !絶対最大定格 Parameter 電源電圧 許容損失 動作温度範囲 保存温度範囲 Symbol VBAT Pd Topr Tstg Limits -0.3∼+7.0 630* -25∼+75 -55∼+125 Unit V mW °C °C * Ta=25°C 以上で使用する場合は、1°C につき 6.3mW を減じる。 推奨動作条件 (Ta=25°C) !推奨動作条件 Parameter 電源電圧 * ディティクタ部は、1.5∼5.5V。 Symbol VBAT Min. * 3.2 Typ. - Max. 5.5 Unit V BH6021FV コミュニケーション IC ブロックダイアグラム !ブロックダイアグラム COLLECT 1 1V VIB 24 OUT1 23 VBAT 22 OUT2 21 REG2 ON 20 VIB ON 19 GND 18 BASE 17 OUT3 16 REG3 ON 15 TR1 ON 14 TR2 ON 13 TR3 ON REG1 + − VIB OUT 2 30k VBAT NF REG2 3 100k DELAY1 IN 4 (VBAT) 2.5M DET1 DET OUT1 5 Vref DET OUT2 400k 6 GND DET2 DET IN2 7 REG3 DELAY2 REG2 8 VIB TSD POW GND 9 TR1 OUT 10 OUT1 2M POW GND 400k TR2 OUT 11 400k TR3 OUT 12 400k BH6021FV コミュニケーション IC 電気的特性 (特に指定のない限り Ta=25°C, VBAT=3.6V, BPF=20∼20kHz) !電気的特性 Parameter Symbol Min. Typ. Max. Unit [回路電流] 回路電流 1 IQ1 - 20 40 µA 回路電流 2 IQ2 - 35 80 µA 回路電流 3 IQ3 - 40 80 µA 回路電流 4 IQ4 - 6.5 12 mA VOUT1 IOMAX1 VDIF1A VDIF1B ∆VO1L ∆VO1I RR1 2.94 100 45 3.0 0.05 0.15 5 0 57 3.06 0.3 40 20 - V mA V V mV mV dB 出力電圧温度係数 ∆VO/∆T <REG2> (内蔵 MOS, コントロール端子付) 出力電圧 2.744 VOUT2 最大出力電流 100 IOMAX2 入出力電圧差 A VDIF2A 入出力電圧差 B VDIF1B 負荷安定度 ∆VO2L 入力安定度 ∆VO2I リップルリジェクション RR2 45 ±100 - ppm/°C 2.80 0.05 0.15 10 0 57 2.856 0.3 40 20 - V mA V V mV mV dB [レギュレータ部] (内蔵 MOS タイプ) <REG1> (内蔵 MOS, 常時 ON) 出力電圧 最大出力電流 入出力電圧差 A 入出力電圧差 B 負荷安定度 入力安定度 リップルリジェクション 出力電圧温度係数 コントロール端子 プルダウン抵抗 コントロール端子 制御電圧 * 動作 非動作 耐放射線設計はしておりません。 ∆VO/∆T RCONT2 1.5 ±100 2.5 4 ppm/°C MΩ VC2H VC2L 2.0 -0.3 - 0.3 V V Conditions REG1 のみ ON REG2∼3, VIB=OFF REG は無負荷 REG1, REG2=ON REG3, VIB=OFF REG は無負荷 REG1, REG3=ON REG2, VIB=OFF REG は無負荷 REG1, VIB=ON REG2, REG3=OFF REG は無負荷 Io=30mA Vo1≤VOUT1-0.1V VBAT=2.8V, Io=20mA VBAT=2.8V, Io=60mA Io=1∼80mA VBAT=3.3∼5.5V, Io=30mA VBAT=3.6V,Io=30mA VRR=-20dBV, fRR=1kHz Io=30mA Io=30mA Vo2≤VOUT2-0.1V VBAT=2.6V, Io=20mA VBAT=2.6V, Io=60mA Io=1∼80mA VBAT=3.3∼5.5V, Io=30mA VBAT=3.6V, Io=30mA VRR=-20dBV, fRR=1kHz Io=30mA BH6021FV コミュニケーション IC Parameter Symbol Min. [レギュレータ部] (PNP 外付けタイプ) <REG3> (PNP 外付け、コントロール端子付) 出力電圧 VOUT3 2.925 最大出力電流 250 IOMAX3 入出力電圧差 VDIF3 負荷安定度 ∆VO3L 入力安定度 ∆VO3I リップルリジェクション RR3 45 Typ. Max. Unit 3.0 0.1 10 2 57 3.075 0.2 100 20 - V mA V mV mV dB ∆VO/∆T RCONT3 1 ±100 2 4 ppm/°C MΩ VC3H VC3L OUT1 -0.3 - 0.2 OUT1 +0.3 V V VDET1 VHIS1 IT1 VT1 DT1 2.646 54 0.6 1.1 - 2.70 108 1.2 1.2 1 2.754 163 2.4 1.3 - V mV µA V ms 検出電圧温度係数 <DET2> 検出電圧 検出解除ヒステリシス幅 検出端子流入電流 時定数端子流出電流 時定数端子スレッショルド電圧 遅延時間 ∆VD/∆T - ±100 - ppm/°C VDET2 VHIS2 IIN2 IT2 VT2 DT2 2.646 54 0.6 1.1 - 2.70 108 0.8 1.2 1.2 20 2.754 163 2.0 2.4 1.3 - V mV µA µA V ms 検出電圧温度係数 ∆VD/∆T - ±100 - ppm/°C 出力電圧温度係数 コントロール端子 プルアップ抵抗 コントロール端子 制御電圧 動作 非動作 [ディテクタ部] <DET1> (VBAT 検出) 検出電圧 検出解除ヒステリシス幅 時定数端子流出電流 時定数端子スレッショルド電圧 遅延時間 * 耐放射線設計はしておりません。 Conditions Io=100mA Vo3≤VOUT3-0.1V VBAT=2.8V, Io=100mA Io=1∼200mA VBAT=3.3∼5.5V, Io=100mA VBAT=3.6V, Io=100mA VRR=-20dBV, fRR=1kHz Io=100mA OUT1 端子(24pin)基準 検出電圧:“H”→“L” “L”→“H”検知後の遅延 CDELAY=1000pF 検出電圧: “H”→“L” VIN=3V “L”→“H”検知後の遅延 CDELAY=0.02µF BH6021FV コミュニケーション IC Parameter [バイブレータドライバ部] 出力電圧 最大出力電流 負荷安定度 入力安定度 コントロール端子 プルダウン抵抗 コントロール端子 動作 制御電圧 非動作 [MOS トランジスタ部] ON/OFF 端子 ON OFF 制御電圧 コントロール端子 プルダウン抵抗 駆動時出力電圧 TR1 OFF 時リーク電流 最大出力電流 駆動時出力電圧 TR2 OFF 時リーク電流 最大出力電流 駆動時出力電圧 TR3 OFF 時リーク電流 最大出力電流 * 耐放射線設計はしておりません。 Symbol Min. Typ. Max. Unit VOUT4 IOMAX4 ∆VO4L ∆VO4I RCONT4 1.20 250 250 1.30 25 5 400 1.40 150 60 700 V mA mV mV kΩ VC4H VC4L 2.0 -0.3 - 0.3 V V VON VOFF RCONT 2.5 -0.3 250 400 0.2 700 V V kΩ Vsat1 ILEAK1 IOMAX1 Vsat2 ILEAK2 IOMAX2 Vsat3 ILEAK3 IOMAX3 150 150 150 0.1 0 0.1 0 0.1 0 - 0.3 5 0.3 5 0.3 5 - V µA mA V µA mA V µA mA Conditions Io=100mA Vo4≤VOUT4-0.2V Io=10∼200mA VBAT=3.3∼5.5V, Io=100mA Io=50mA, VON=3.0V VOUT=3.6V Vsat≤0.5V, VON=3.0V Io=50mA, VON=3.0V VOUT=3.6V Vsat≤0.5V, VON=3.0V Io=50mA, VON=3.0V VOUT=3.6V Vsat≤0.5V, VON=3.0V BH6021FV コミュニケーション IC 測定回路図 !測定回路図 SW名 デフォルト設定 VM24 10 A 4.7μ C B 23 2 A IS24 VM22 130k SW3 (OFF) VBAT REG2 22 3 IS22 4.7μ 1Ω 100k SW6 (A) IS6 SW7 (A) 3M SW8 (A) 300k Vref SW10 (A) VS10 GND DET2 SW11 (A) VS11 1M SW12 (A) VS12 1M 2SB1197K IS17 REG3 4.7μ 1Ω REG2 8 17 VM17 OUT1 VIB 2M POW GND 16 C 2M B A 15 10 C VS16 400k 11 C A B IS12 SW21 (A) A 18 7 TSD A B IS11 100k B 200 C A B 1M IS18 19 6 9 IS10 400k C A B VS8 20 5 C A B B A DET1 C A B 470k 2.5M VS21 C 3M SW20 (OFF) 470k IS5 VS7 C A B 21 (VBAT) 14 SW14 (OFF) SW5 (A) VS5 300k IN 4 13 SW13 (OFF) SW4 (A) VS4 VRR VBAT A 30k A B B SW22 SW23 SW24 (OFF) (A) (A) VS2 REG1 + − SW17 (OFF) C 1Ω 24 SW16 (A) SW2 (A) A B IS2 1V VIB SW18 (A) 1 SW15 (OFF) SW1 (A) C B 400k 12 C 400k Fig.1 BH6021FV コミュニケーション IC 応用例 !応用例 10Ω COLLECT 1 1V VIB 24 OUT1 4.7μ REG1 + 1Ω − VIB OUT 30k モータ VBAT NF VBAT 23 2 REG2 22 3 RB521S-30 OUT2 4.7μ 100k 1Ω DELAY1 IN 4 21 REG2 ON (VBAT) 1000pF 2.5M DET1 DET OUT1 20 5 VIB ON Vref DET OUT2 400k 19 6 GND GND DET2 DET IN2 100k 18 7 BASE REG3 DELAY2 VBAT REG2 8 0.02μF VIB TSD POW GND TR1 OUT ON / OFF 9 17 OUT3 4.7μ OUT1 1Ω 2M POW GND 16 REG3 ON 15 10 TR1 ON 400k TR2 OUT 14 11 TR2 ON 400k TR3 OUT 13 12 TR3 ON 400k Fig.2 BH6021FV コミュニケーション IC 外付け部品の説明 !外付け部品の説明 (1) バイブレータ用レギュレータ出力電圧変更 1) VIB OUT 現状設定について 約1V 出力電圧(VIB OUT)は、 R1+R2 VO = ×基準電圧(1V) R2 30k+100k = × 1 100k =1.3V + VIB OUT − 2 R1=30k 3 NF R2=100k 2) 出力電圧変換について 約1V 出力電圧(VIB OUT)は、 (RA / / R1)+(RB / / R2) VO= × 1V (RB / / R2) + 外付け抵抗 − 2 RA R1=30k ここで RA<<R1 のとき RB<<R2 RA+RB VO≒ × 1V となります。 RB 3 NF RB R2=100k 〈数値例、RA=5kΩ、RB=4.3kΩ〉 (5k / / 30k)+(4.3k / / 100k) VO= × 1 (4.3k / / 100k) ≒2.04V 3) 出力電圧範囲について 内部回路 Vsat COLLECT VBAT1 内部回路構成上Max.値は VOUT(Max.=VBAT1−Vsat−VF (0.2V) (0.7V) 1 =VBAT1−0.9V VIB OUT 2 VF NF 30kΩ (R1) 3 100kΩ (R2) ただしこれは回路設計上のMax.値で バラツキ、温度特性を含めると VOUT(Max.) =VBAT1−1.5V 位が適当な値です。 4) 出力電圧変更時の注意点 出力電圧設定は内部の R1,R2 から決定されています。 変更される場合、R1,R2 のどちらかにパラレルに接続することで設定できますが、内部抵抗と外付け抵抗の相対バラツ キが大きくなります。 そこで内部の R1(30kΩ), R2(100kΩ)より 1∼2 桁小さい抵抗値を R1,R2 それぞれにパラレルに接続すると、相対バラツキ を低減することができます。 以上、設定を変更される際は十分評価の上、セット上で問題ないことを確認していただきますようよろしくお願いしま す。 BH6021FV コミュニケーション IC 使用上の注意 !使用上の注意 応用例は推奨すべきものと確信しておりますが、ご使用にあたっては特性の確認を十分にお願いします。 その他外付け回路定数を変更してご使用になる時は、静特性のみならず、過渡特性も含め外付け部品及び当社 IC のバ ラツキ等を考慮して十分なマージンを見て決定してください。 本 IC はモノリシック IC であり、Fig.10 のように、P 基板(サブストレート)と、各素子間に P+アイソレーションを 有しています。この P 層と各素子の N 層とで P−N 接合が形成され、電位関係が、 ・ GND>VOUT、GND>VIN のとき P-N 接合が寄生ダイオードとして動作します。 ・ VOUT>GND>VIN のとき P-N 接合が寄生トランジスタとして動作します。 寄生素子は、IC の構造上、必然的にできるものです。寄生素子の動作は、回路間の相互干渉を引き起こし、誤動作、 ひいては破壊の原因ともなります。したがって、入力端子に GND(P 基板)より低い電圧を印加するなど、寄生素子が 動作するような使い方をしないよう十分に注意してください。 抵抗 トランジスタ (OUT) C B E (GND) IN N P+ P+ P P N N P基板(サブストレート) OUT 寄生素子 IN C B E GND Fig.10 モノリシックICの簡易構造 P+ BH6021FV コミュニケーション IC 電気的特性曲線 !電気的特性曲線 3.05 40 30 20 10 0 0 2 4 6 3.00 2.95 8 2.85 VBAT=3.6V REG2 OUTPUT VOLTAGE:VOUT2[V] REG1 OUTPUT VOLTAGE:VOUT1[V] QUIESCENT CURRENT:IQ[μA] 50 0 100 REG1 OUTPUT CURRENT:IO1[mA] Fig.3 消費電流−電源電圧特性 Fig.4 REG1 ロードレギュレーション 2.80 2.75 200 POWER SUPPLY VOLTAGE:VBAT[V] VBAT=3.6V VRR=−20dBV REG3 (IOUT=100mA) 20 0 20 0 50 100 300 1k 10k 30k 100k :VDET2[V] 3.00 0 1 2 3 POWER SUPPLY VOLTAGE:VBAT[V] Fig.6 リップルリジェクション Fig.7 DET1 検出・解除電圧 0 4 3.00 0 0 1 2 Fig.8 DET2 検出・解除電圧 外形寸法図(unit:mm) !外形寸法図 外形寸法図 200 100 7.8±0.2 100 200 OUTPUT CURRENT:IOTR[mA] 1.15±0.1 0.1 1 Fig.9 N-MOSトランジスタドライブ能力 0.65 0.15±0.1 0 13 7.6±0.3 5.6±0.2 24 3 INPUT VOLTAGE:VIN2[V] VBAT=3.6V VON=3.0V 0 200 6.00 FREQUENCY:fRR[Hz] 300 OUTPUT VOLTAGE:VOTR[mV] 3k 100 Fig.5 REG2 ロードレギュレーション DET2 OUTPUT VOLTAGE 40 DET1 OUTPUT VOLTAGE:VDET1[V] REPPLE REJECTION:RR[dB] 60 0 REG2 OUTPUT CURRENT:IO2[mA] 6.00 REG1(IOUT=30mA) REG2 (IOUT=30mA) VBAT=3.6V 12 0.22±0.1 0.3Min. 0.1 SSOP-B24 4