19-1493; Rev 0; 7/99 概要 ___________________________________ 特長 ___________________________________ MAX2685評価キット(EVキット)は、MAX2685の試験 作業を容易にします。本EVキットは、低ノイズアンプ (LNA)とダウンコンバータの両方の評価が可能です。 ◆ 電源:+2.7V∼+5.5V単一 ◆ 入出力は50Ω SMA ◆ 完全実装済み、試験済み ◆ 製品の全ての機能が評価可能 部品リスト _____________________________ DESIGNATION QTY DESCRIPTION C1, C3, C5, C17 4 0.1µF ceramic capacitors C2, C14, C15 0 Not installed C4, C8 2 47pF ceramic capacitors C6, C7, C10 2 330pF ceramic capacitors C9 1 3.3pF ceramic capacitor C11, C18 2 6pF ±0.1pF ceramic capacitors C12 1 1000pF ceramic capacitor C13 1 12pF ±0.1pF ceramic capacitor C16 1 10µF tantalum capacitor AVX TAJC106K016 L1 1 12nH inductor Toko LL1608-SH12NK L2 1 680nH ±5% inductor Coilcraft 1008CS-681XJBC 5% L3 1 820nH ±5% inductor Coilcraft 1008CS-821XJBC 5% L4 1 Not installed R1, R2 2 1kΩ resistors R3 1 75Ω resistor R4 1 15kΩ resistor R5 1 0Ω resistor R6, R7, R8 3 Not installed ◆ 重要な周辺部品を全て装備 型番 ___________________________________ PART TEMP. RANGE MAX2685EVKIT -40°C to +85°C IC PACKAGE 16 QSOP クイックスタート _______________________ MAX2685EVキットは完全実装済み、出荷試験済み です。デバイスを適正に評価するためには、「接続及び セットアップ」の説明に従ってください。 必要な試験機器 以下に、MAX2685の動作を確認する上で推奨される 試験機器を示します。これらの機器は参考として示した ものであり、ある程度の代替品の使用は可能です。 • 2GHzまでの周波数で最低0dBmを供給できるRF信号 発生器2台(HP8648C又は相当品)。局部発振器(LO) ソース用に1台の発生器が必要です。もう1台はミキサ 及びLNA RF入力用に必要です。LNAを動作させるの に必要なのは1台だけです。 • MAX2685の動作周波数を網羅できるRFスペクトラム アナライザ(HP8561E等)。 • +2.7V∼+5.5Vで100mAまでを供給できる電源。 • 消費電流を測定するための電流計(オプション)。 IFOUT+, IFOUT-, LNAIN, LNAOUT, LO, MIXIN 6 SMA connectors (PC edge mount) JU1, JU2 2 3-pin headers GND, VCC 2 Eyelets U1 1 MAX2685EEE (16-pin QSOP) None 1 MAX2685 PC board • 50ΩSMAケーブル数本。 接続及びセットアップ 次に、本EVキットを動作させてLNAとダウンコンバータ ミキサの両方を評価する手順を説明します。 ________________________________________________________________ Maxim Integrated Products 1 無料サンプル及び最新版データシートの入手にはマキシム社のホームページをご利用下さい。http://www.maxim-ic.com Evaluates: MAX2685 MAX2685評価キット Evaluates: MAX2685 MAX2685評価キット 低ノイズアンプ(LNA) 1) EVキットのSHDNジャンパをON位置に接続します ( SHDN = VCC)。これにより、MAX2685がイネーブル されます。 2) EVキットのGAINジャンパ(JU1)をHI位置に接続し ます(GAIN = VCC)。これにより、LNAが高利得モード になります。 4) (出力をディセーブルした)もう1台のRF信号発生器 をMIXIN SMAコネクタに接続します。周波数を 880MHz、振幅を-25dBmに設定します。 5) スペクトラムアナライザをIFOUT+ SMAコネクタに 接続します。スペクトルアナライザの中心周波数を 80MHz、スパンを1MHz、リファレンスレベルを 0dBmに設定します。 6) LO及びRF信号発生器をターンオンします。 3) EVキットのVCC及びGND端子に3V DC電源を(必要 に応じて電流計を通じて)接続します。 4) RF信号発生器をLNAIN SMAコネクタに接続します。 発生器の出力をターンオンしないでください。発生 器を出力周波数880MHz、パワーレベル-30dBmに 設定してください。 5) スペクトラムアナライザをEVキットのLNAOUT SMAコネクタに接続します。スペクトラムアナライザ の中心周波数を880MHz、全スパンを200MHz、 リファレンスレベルを0dBmに設定してください。 6) DC電源を投入します。(電流計を使用している場合) 消費電流は約8.5mAになるはずです。 7) RF発生器の出力を起動します。スペクトラムアナ ライザのディスプレイには880MHzの信号が現れ、 ケーブル損失を補正した後の標準利得は1 5 d Bに なっているはずです。 8) MAX2685の低利得モードを試すため、信号発生器 の出力パワーを-10dBmに変更し、EVキットのGAIN ジャンパ(JU1)をLO位置に設定します(GAIN = GND)。 (電流計を使用している場合)消費電流は約4mAに なっているはずです。スペクトラムアナライザの ディスプレイには880MHzの信号が現れ、ケーブル 損失を補正した後の減衰は12dBになっているはず です。 9) 必要に応じて、SHDNジャンパ(JU1)をOFF位置に 動かすことにより、シャットダウン機能のテストを します。これにより、デバイスはディセーブルされ、 消費電流が1.0µA以下に減少します。 7) スペクトラムアナライザのディスプレイには80MHz の信号が現れ、ケーブル損失を補正した後の標準 利得は6.1dBになっているはずです。 8) 必要に応じて、EVキットのGAINジャンパ(JU1)を LO位置に接続します(GAIN = GND)。これにより、 ミキサは低利得モードになります。スペクトラム アナライザのディスプレイには80MHzの信号が現れ、 ケーブル損失を補正した後の標準利得は4.6dBに なっているはずです。 詳細 ___________________________________ 以下にMAX2685EVキットの回路について説明します。 デバイスそのものの動作の詳細については、MAX2685 データシートを参照してください。 低ノイズアンプ LNA回路は、入出力のマッチングネットワーク及びDC ブロッキングコンデンサからなっています。 ダウンコンバータミキサのRF入力 ダウンコンバータミキサのRF入力(MIXIN)は、シンプル なマッチングネットワークを必要とします。C10はDC ブロッキングを提供し、C9は入力を880MHzで50Ω にマッチングさせるために使用します。 ダウンコンバータミキサのLO出力 ダウンコンバータミキサのLO入力は、SMA入力の75Ω 抵抗(R3)によって終端処理されています。C8はDC ブロッキングを提供しています。 ダウンコンバータミキサ 1) EVキットのGAINジャンパ(JU1)をHI位置に接続します (GAIN = VCC)。これにより、LNAが高利得モードに なります。 2) LNAIN及びLNAOUTの接続部から、RF信号発生器 及びスペクトラムアナライザを外します。ミキサの テストに必要なDC電源の接続は、LNAの場合と同じ です。 ダウンコンバータミキサの差動IF出力 ミキサの出力は、シングルエンド又は差動構成で評価 できます。MAX2685 EVキットは、シングルエンド テスト用に差動からシングルエンドへのコンバータ付き で出荷されています。「IF出力構成」の項を参照してくだ さい。 3) (出力をディセーブルした)RF信号発生器1台をLO SMAコネクタに接続します。周波数を960MHzに 設定し、出力パワーを-8dBmに設定します。 2 _______________________________________________________________________________________ MAX2685評価キット ジャンパJU1は、LNAバイパススイッチ及びMAX2685 の全利得を制御します。GAINジャンパ(JU1)をHI位置 にすることにより(GAIN = VCC)、LNAをイネーブルし、 デバイスを高利得モードにすることができます。GAIN ジャンパ(JU1)をLO位置にすることにより(GAIN = GND)、 LNAをバイパスして全利得を低減することができます。 シャットダウン ジャンパJU2はICの動作モードを制御します。SHDN ピンをVCC に接続するとMAX2685がイネーブルされ ます。これは、ジャンパJU2のピン1と2の間にシャント を取り付けることによって実現できます。SHDNピンを GNDに接続すると、MAX2685がディセーブルされます。 これは、ジャンパJU2のピン2と3の間にシャントを 取り付けることによって実現できます。 IF出力の構成 本EV基板は、MAX2685ミキサの差動出力をシングル エンド出力に変換する回路を備えています。この変換 はL2、L3、C11、C13、C18及びR4を使用して行われ ます。L2、C11及びC18からなる共振ネットワークが IFOUT-をIFOUT+において1 8 0゜変換します。L3は 主にチョークとして使用されます。 EV基板上の50Ωマッチングは、まず初めにインピー ダンスに影響しないようにC13として大きな値を使い ます。70MHzと90MHzの間でキャリブレーション されたネットワークアナライザを使用して、IF出力の S22を監視してください。これは、スミスチャートの ハイインピーダンス端の近くでスイングする高抵抗出力 です。ネットワークアナライザの掃引が希望のIF周波数 (80MHz)において50Ωサークルを通るように、L2、 C11及びC18を調節してください。直列コンデンサ C13の最後の値は、インピーダンスがスミスチャート の中心に変換されるように選んでください。これは狭 帯域マッチングです。このマッチングのQを低減して より広帯域にするには、R4を追加してください。部品 の公差のばらつきを考慮した場合、マッチングを製造 可能にするためにこの処置が必要です。共振ネット ワーク(L2、C11及びC18)の部品定数を最初に選ぶ時は、 L2の値を増やすとマッチングがより広帯域になること に注意してください。フィルタとインタフェースする ためにハイインピーダンス出力が望ましいときは、C13 は必要なくなり、R4で出力インピーダンスを設定する ことができます。 差動出力の場合、EV基板上にL4とC15の取付部位が 用意されており、基板の端で差動出力を得ることができ ます。さらに、R5∼R8とラベルされた取付部位がその 他の実験用に用意されています。 プリント基板のレイアウト _______________ 良好な基板レイアウトはRF回路設計の必須条件です。 本EVキットのプリント基板は、MAX2685を使用した 基板レイアウトの指針として使用できます。 プリント基板上の各VCCノードは、それ自身のデカップ リングコンデンサを持っています。これにより、 M A X 2 6 8 5のある部分から他の部分への電源カップ リングを最小限に抑えることができます。電源レイ アウトに星型構成(MAX2685回路の各V CC ノードが 別々の経路で中央VCCノードに接続)を採用することに より、MAX2685のLNAとミキサ部の間のカップリング をさらに小さくすることができます。 _______________________________________________________________________________________ 3 Evaluates: MAX2685 利得制御及びLNAバイパススイッチ Evaluates: MAX2685 MAX2685評価キット C1 0.1mF J1 L1 12nH C7 330pF LNAIN C2 OPEN 1 R1 1k VCC 1 2 2 C3 0.1mF 3 JU1 GAIN 3 4 5 VCC C4 47pF R2 1k GND 2 1 GND GND GAIN MIXIN VCC GND SHDN GND 6 7 C5 0.1mF 3 JU2 SHDN 8 J4 R3 75W LNAOUT GND IFOUT+ IFOUT- VCC C8 47pF 14 C10 330pF 13 J6 MIXIN C9 3.3pF 12 VCC C12 1000pF 11 L3 820nH C13 12pF 10 9 C11 6pF LO J5 MAX2685 15 VCC LNAIN LO VCC LNAOUT 16 L2 680nH R4 15k R5 0W IFOUT+ C18 6pF VCC L4 OPEN J8 C6 330pF IFOUT- J9 R7 OPEN VCC J10 C16 2 10mF C17 0.1mF 図1. MAX2685EVキットの回路図 4 R6 OPEN C14 OPEN C15 OPEN 1 J7 _______________________________________________________________________________________ R8 OPEN MAX2685評価キット Evaluates: MAX2685 1.0" 図2. MAX2685EVキットの部品配置図(部品面側) 1.0" 1.0" 図3. MAX2685EVキットのパッド配置図 図4. MAX2685EVキットのプリント基板レイアウト (部品面側) _______________________________________________________________________________________ 5 Evaluates: MAX2685 MAX2685評価キット 1.0" 図5. MAX2685EVキットのプリント基板レイアウト (グランドプレーン) 1.0" 図6. MAX2685EVキットのプリント基板レイアウト (ハンダ面側) 販売代理店 〒169 -0051東京都新宿区西早稲田3-30-16(ホリゾン1ビル) TEL. (03)3232-6141 FAX. (03)3232-6149 マキシム社では全体がマキシム社製品で実現されている回路以外の回路の使用については責任を持ちません。回路特許ライセンスは明言されていません。 マキシム社は随時予告なしに回路及び仕様を変更する権利を保留します。 6 _____________________Maxim Integrated Products, 120 San Gabriel Drive, Sunnyvale, CA 94086 408-737-7600 © 1999 Maxim Integrated Products is a registered trademark of Maxim Integrated Products.