2013年度(2014年3月期) 決算説明資料 日本電波工業株式会社 2014年5月15日 【注意事項】 当プレゼンテーション中、当社の現在の計画、概算、戦略、判断などの記載、また、その他の既に確定した 事実でない記載は、将来の業績についての見通しに関するものです。これらの見通しは、現在入手可能な情報 による当社経営者の判断に基づくものです。実際の業績は、さまざまな重要なリスク要因や不確実な要素に より、見通しの中で説明されている業績から大きく異なる可能性もあり、これらの見通しに過度に依存され ないようお願いいたします。また、新たな情報、将来の事象、その他の結果にかかわらず、当社が見通しを 常に見直すとも限りません。リスクや不確実な要素には、為替変動、製品に対する需要変動、開発・生産能力、 関係会社の業績、及びその他のリスクや不確定要素を含みます。 1 2013年度決算説明 1.2013年度業績 2.2014年度の取組 3. 2014年度業績予想 2 決算サマリー(対前年比) (単位:百万円) 売 上 高 営 業 利 益 税 引 前 利 益 当 期 利 益 当期包括利益 2012年度 2013年度 通期実績 通期実績 対前年比 50,623 50,774 151 235 240 5 ▲ 37 191 228 ▲ 289 181 470 1,307 827 ▲ 480 <売上高> 売上高は、前年比微増となりました。 <利益> 移動体通信市場における水晶発振器の価格下落が想定以上に大きく、 歩留りと生産性向上等によるコストダウンを行いましたが、 予定していた利益を確保するには至りませんでした。 3 四半期業績推移 下期は、移動体通信市場及び光学製品市場向けの売上高が一段と 減少し、収益が悪化致しました。 利益(百万円) 利益(百万円) 売上高(百万円) 売上高(百万円) 13,075 12,652 12,840 12,056 12,251 13,321 13,213 11,989 営業利益 385 税引前利益 470 398 400 311 196 156 65 1Q 2Q 3Q 2012年度 4Q 1Q 2Q 3Q 2013年度 4Q 1Q 2Q 3Q ▲ 37 4Q 2012年度 ▲ 149 1Q ▲ 158 ▲ 202 ▲ 424 ▲ 482 2Q 3Q 2013年度 4Q ▲ 137 ▲ 163 4 主要用途別売上高(移動体通信、光学) 移動体通信:水晶発振器の価格下落や水晶振動子への移行が進み、前年度比減少 光学 :デジカメ市場の大幅減産の影響を受け、前年度比減少 (百万円) 移動体通信 5,000 5,000 4,000 4,000 3,000 3,000 2,000 2,000 1,000 1,000 0 0 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2012年度 2013年度 光学 (百万円) 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2012年度 2013年度 5 主要用途別売上高(固定通信、AV/OA、車載) 固定通信 :携帯電話基地局(LTE)向けを中心に前年度比増加 AV/OA :WiFi、ゲーム向け等で前年度比増加 車載 :世界的に自動車向けの需要が好調に推移しており、前年度比増加 (百万円) 固定通信 (百万円) AV/OA 5,000 5,000 5,000 4,000 4,000 4,000 3,000 3,000 3,000 2,000 2,000 2,000 1,000 1,000 1,000 0 0 0 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2012年度 2013年度 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2012年度 2013年度 車載 (百万円) 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2012年度 2013年度 6 2013年度決算説明 1.2013年度業績 2.2014年度の取組 3. 2014年度業績予想 7 水晶製品に関連する成長分野 社会環境(通信の進展・国際情勢の変化) 高度な防衛能力と 抑止力が必要に 宇宙・防衛 大容量通信に対応し、 快適につながる通信環境の 整備が急務 基地局・光通信・ 公共システム 次世代交通システム 現在の事業分野 固定通信 車載 AV/OA・光学 移動体通信 超音波機器 車両内の厳しい設置環境下で はさらなる広温度範囲、耐衝 撃、耐振動が求められる スマートデバイス、M2M など無線通信(携帯電話 通信、GPS/GNSS、 WiFi)の拡大 医療機器・検査機器・ 各種センサ 周波数のControl はもとより Selectionもます ます重要となる 安心安全な生活を 求めたセンシング ニーズが急増 生活環境(安心・安全・健康・快適) 8 2014年度の取組:収益改善を確実なものに 1.付加価値の高い市場に舵を切り、利益確保 <産業用市場向け高付加価値発振器の開発/拡販> ●超高安定TCXO ●ルビジウムレベルの超高安定水晶発振器 ●ツイン発振器 <水晶で培った技術を活かし、高付加価値ONLY1商品の開発と拡販> ●超音波機器 ●シンセサイザ ●バイオセンサ ●新市場開拓に向けた製品 2.量産系市場に差別化商品を開発・投入し収益改善 ●水晶振動子 ●温度センサ内蔵水晶振動子 ●音叉型振動子 ●SAWデバイス ●クロック用発振器 9 2013年度決算説明 1.2013年度業績 2.2014年度の取組 ①付加価値の高い市場に舵を切り、利益確保 ②量産系市場に差別化商品を開発・投入し収益改善 3. 2014年度業績予想 10 1-1)産業用高付加価値発振器の開発/拡販① <常識を超える超高安定発振器の開発/拡販> ・OCXOレベルの高安定をTCXOで実現 ・水晶を用いたルビジウムレベル*の超高安定発振器を開発 ルビジウム原子発振器 安定度 超高安定 寿命のある部品を使用 水晶発振器 のためメンテナンスが 開発中 必要(約10年毎) 超高安定の水晶発振器 <OCXO> 超高安定を実現 メンテナンス不要 ルビジウム発振器*:Rb原子のもつ極めて安定度の 高い固有周波数を使用した発振器。 セシウム 原子発振器 開発済 ルビジウム 原子発振器 OCXO <恒温槽付水晶発振器> 超高安定 恒温槽を使用するため 消費電力が大きく、 立ち上がりが遅い OCXOの精度をTCXOで <温度補償水晶発振器> 低消費電力 電源投入後、 瞬時に立ち上り 11 1-1)産業用高付加価値発振器の開発/拡販② <高付加価値発振器の品揃え拡充> ・新製品(ツインOCXO、ツインTCXO、VCXO等)を武器に売上・利益を拡大 ・VCXOの小型・低ノイズ・低コスト品の開発・拡販 ・設計の標準化促進により設計効率の向上を図り高付加価値品の開発にシフト それぞれのニーズに合わせた製品開発 ニーズ 製品 精度 消費電力 サイズ 超高精度 低消費電力・高精度 OCXO 超高精度 ±0.05ppb 1600mW 37x28 mm 小型・高精度 TCXO ±25ppb 低消費電力 ±100ppb 70mW 14x9mm 12mW 小型 5x3mm (参考)スマートフォン用TCXO:2.0×1.6mm ±500ppb 12 1-2)高付加価値Only1商品の開発と拡販① 超音波探触子 <売上拡大と幅広い用途向けの開発> …医療機器以外の分野へも用途を拡大… ◆メカ3Dリニアのカスタム仕様対応 ◆USBプローブの開発:新興国の簡便な医療向け ◆小型/薄型/価格競争力の高い商品 ◆ヘルスケア用探触子 シンセサイザ <品揃え拡大で用途と顧客を拡大> ◆標準設計化により、世界の顧客へ拡販 ◆差別化を重視した高精度・高付加価値製品の 開発と製品化 13 1-2)高付加価値Only1商品の開発と拡販② 産業用バイオセンサ 【医療分野での検査】 インフルエンザ抗原、アレ ルゲン、畜産ストレス、等 【食品分野での検査】 味覚センサ、食中毒、等 GM管*式空間線量計 物理センサ ミリ波ガンダイオード 発振器 応用例) 地震計測、振動計測、 傾斜計、資源探査、等 応用例) 不法侵入検知、病院・介護ベ ッド用呼吸検知、駅プラット フォーム転落検知、等 セシウム137などから放出されるガンマ線の計測に適した、 小型で高精度の空間線量測定に適した計測器 2013年度 開発品 *GM管:ガイガーミュラー計数管 精度 価格 サイズ GM計数管 ◎ ◎ ◎ シンチレータ式 ◎ △ △ 価格:◎安い⇔△高い、サイズ:◎小さい⇔△大きい 14 2013年度決算説明 1.2013年度業績 2.2014年度の取組 ①付加価値の高い市場に舵を切り、利益確保 ②量産系市場に差別化商品を開発・投入し収益改善 3. 2014年度業績予想 15 2-1)量産系市場:スマートフォン向け① 背景 複数チップの統合が進むことで、TCXO(温度補償水晶発振器)に替わり、 温度センサ内蔵水晶振動子の需要増加 <温度センサ内蔵振動子:超小型品(1612サイズ)の開発> <3G(W-CDMA等)/4G(LTE)チップセット数量予測 メーカー別> 通信方式で主流の3G/4Gで、 Qualcomm、Mediatekが 2015年でシェア75%の予想 温度センサ内蔵水晶振動子を 使用 更なる需要増 小型化が進展 2520→2016 1612へ 出所: Navian 16 2-1)量産系市場:スマートフォン向け② 背景 スマートフォンのLTEマルチバンド化(現在45バンド)・マルチモード化 (TDD / FDD、3G/LTE/GSM/…) GPS / Wi-Fi / Digital TV…により、 SAWデバイス需要急増 <SAWデバイス:スマートフォン向けの拡販> <SAWデバイスの移動体市場での需要推定> 単位:億個 250 182 200 152 150 100 50 110 32 51 217 203 88 70 Discrete用 Module用 14 96 120 131 133 128 2012年 2013年 2014年 2015年 合計 0 2011年 実績 予想 出所: 当社推定 17 2-2)量産系市場:スマートデバイス向け① 背景 モジュール/ウェアラブル製品に向けた超小型・薄型品の 需要増 <音叉型水晶振動子: 超小型品(1610サイズ)の開発・投入> スマートフォン向けの小型品2012サイズより更に小型で薄型の製品を開発 Camera Activity Monitor RF Smart Watch Smart Glass Bluetooth WiFi 18 2-2)量産系市場:スマートデバイス向け② 背景 何時でも何処でもつながる、を実現するために、短距離無線 (WiFi、Bluetooth、NFC等)の需要増 <水晶振動子: 新技術 超小型品(1612サイズ)の品揃え拡充> ・コモディティ化したWiFi、Bluetooth向けに特化した製品 ・新技術を採用 <短距離無線(WiFi,Bluetooth,NFC)の機器搭載数推移> 急増するWiFiやBluetoothは Smartphoneを中心に様々な機器 に大量に搭載される。 またウェアラブル機器やM2M機器 が普及することにより、超小型品の 需要が更に増加する。 出所: TSR 2-3)量産系市場:車載向け 背景 車載市場では、通信や映像を活用したシステムが増加 →今後、水晶振動子以外も需要増 <車載向け製品: 車載仕様ラインナップの拡充> テレマティクス、先進運転支援システム(ADAS)、エンターテイメント向けに 信頼性を重視した車載要求仕様対応TCXOの投入 <車載向けTCXO(NT2520SB)の 周波数温度特性規格 : Max.±3ppm(-40 to +105ºC.)> <車載向けTCXO用途> 通信モジュール GPS(カーナビ等) TCXOの温度と周波数変動の関係 競合通常品 当社製 車載向け 高温(105℃)での 周波数変動が少ない 20 2013年度決算説明 1.2013年度業績 2.2014年度の取組 3. 2014年度業績予想 21 設備投資/研究開発費 【設備投資】2014年度は、22億円を予定(既存設備を最大限活用) 【研究開発費】2014年度は、既に開発を進めている新製品・新技術の「拡充」が 中心であり、新規開発投資を抑え21億円を予定 設備投資・減価償却費(百万円) 設備投資 減価償却費 5,699 3,937 3,247 2,760 2010年度 3,040 2011年度 研究開発費(百万円) 研究開発費 2,686 当初計画50億円 に対し7億円前倒し 3,425 3,923 2,631 2012年度 2013年度 2,420 5.3% 3,600 2,579 対売上高比率 2,221 2,100 5.1% 4.4% 4.4% 4.1% 2,200 2014年度 予想 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 予想 22 キャッシュ・フロー (単位:百万円) 税引前当期利益 2013年度 2014年度 通期実績 通期計画 2014年度通期キャッシュ・フロ- 191 1,300 3,923 3,600 ▲ 894 0 3,220 4,900 ▲ 2,631 ▲ 2,200 35 0 Ⅱ. 投資活動によるキャッシュ・フロー ▲ 2,596 ▲ 2,200 フリーキャッシュ・フロー 624 2,700 借入金の増減 5,273 ▲ 7,550 配当金の支払 ▲ 392 ▲ 392 Ⅲ. 財務活動によるキャッシュ・フロー 4,877 ▲ 7,942 現金及び現金同等物の増加額 5,501 ▲ 5,242 11,812 17,727 413 0 17,727 12,485 減価償却費 運転資金の増減等 Ⅰ. 営業活動によるキャッシュ・フロー 有形固定資産の取得 その他 現金及び現金同等物の期首残高 為替変動による影響 現金及び現金同等物の期末残高 4,900 営業 2,700 CF① フリー CF ①+② 投資 CF② ▲ 2,200 財務 CF ▲ 7,942 23 2014年度業績予想 2013年度 売 上 営 業 利 税 引 前 利 当 期 利 税引前利益 為 ( 替 対 レ 米 ー ド ル 高 益 益 益 率 ト ) (単位:百万円) <売上構成の変化> 2014年度 通期実績 50,774 240 191 181 0.4% 通期予想 51,000 1,500 1,300 1,200 2.5% ¥100.00 ¥100.00 <参考> 売上高への影響(通期)1円変動⇒約2.1億円 営業利益への影響(通期)1円変動⇒約0.5億円 既存製品 80% 光学 9% 既存製品 新製品 88% TCXO 11% 光学 6% TCXO 6% 2013年度実績 2014年度予想 24 持続的成長に向けて 2014年度 2015年度 ・高付加価値市場へシフト ・量産系市場への差別化商品投入 周波数の制御・選択・検出で ONLY1製品を生み出す 周波数の総合メーカー 安定した成長軌道へ ・最高品質の追求 ・売上の約半分を高付加価値品に ・成長に向けた新分野への投資 これまで培ったコア技術・ ノウハウを活かして 新事業を展開 持続的成長の実現 収益性の確保 2016年度 25 今後ともご支援のほど宜しく お願い致します。 IRに関する問い合わせ先 日本電波工業株式会社 財務部 Mail: [email protected] 26