2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 環境パフォーマンス Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 環 境 保 全 効 果( 物 量 ) 2013 年度は 6 項目中 5 項目について達成 スタンレーグループでは、地球温暖化防止をはじめとするさまざまな活動を推進して います。その環境活動を効果的に進めていくためには、事業活動による環境への負荷 基 準 年 度 を 2009 年 度として 売 上 高に 対 する 相 対値 にて、各 年 度 の 環 境 保 全 効 果 やそれに関わる対策の成果を環境パフォーマンスとして、的確に把握・評価していく (物量)を評 価しています。2013 年度 INPUT-OUTPUTの 結果は、最 終 処 分 量を除く 全ての項目について達成しました。 ことが重要と考え取り組んでいます。 内 容 単体売上高(百万円) 基準年度に対する売上高比① 実績値 補正値 電力使用量(千kWh) 環境保全効果 評価 IN PUT 実績値 補正値 水使用量(千m3) 環境保全効果 評価 実績値 2013 年度の 活 動 結 果 スタンレーグループの 2013 年度の主な目標と達 成状況は、次のとおりです。環境 負 荷の低減に向けた活動のほかに、環境への意識向上を促すため、環境月間・社内報への 環境情報掲載など、機会を捉えて、積極的な啓蒙も行っています。 項 目 環境法規の取り組み 環境配慮設計 地球温暖化防止 資源循環/廃棄物削減 汚染防止/製品環境 生物多様性の取り組み 状 況 目標 事業活動関連法規順守の継続 実績 環境法規順守の継続 目標 地球環境に貢献する環境配慮製品の(継続的)提供 環境配慮設計チェックリスト100% 実施 実績 設計関連部門への教育実施 CO 2 付加価値額原単位:80.6t-CO 2 /億円以下 目標 ( 2009 年度比 4% 以上削減) 実績 CO 2 付加価値額原単位:79.3t-CO 2 /億円(2009 年度比 5.5%削減) 物流領域 目標 売上高原単位:0.33GJ /百万円以下( 2012 年度比1% 以上削減) 実績 売上高原単位:0.33GJ /百万円( 2012 年度比1%削減) 目標 付加価値額原単位:5.68t /億円以下(2012 年度比1% 以上削減) 実績 付加価値額原単位:5.34t /億円(2012 年度比7.0%削減) 目標 ゼロエミッションの継続(最終処分率1% 以下) 実績 ゼロエミッションの継続(最終処分率 0.21%) 環境ゼロディフェクトの継続 目標 化学物質使用量の削減 蛍光 X 線検査等による環境負荷物質非含有の検証を実施し 実績 環境事故ゼロの継続 8事業所にて実施し、代替キシレンの採用により、キシレンの削減実施 目標 地域の生態系保全活動に貢献 実績 社会貢献活動やボランティア活動の実施 ○ CO2 排出量(t-CO2) 補正値 環境保全効果 評価 実績値 補正値 廃棄物等発生量(t) 環境保全効果 評価 OUT 実績値 PUT 再資源化量(t) 再資源化率② 補正値 環境保全効果 ※環境保全効果の値は プラスが効果がある 評価 実績値 最終処分率③ 補正値 最終処分量(t) 環境保全効果 評価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 評価:良化した場合を○、悪化した場合を×としています。 補正値 = 基準年度実績値×基準年度に対する売上高比① 18 2009 年度 145,737 1 141,617 2010 年度 2011年度 2012 年度 2013 年度 150,456 1.032 151,041 146,149 4,892 148,501 1.019 145,988 144,308 1,680 146,317 1.004 139,233 142,183 -2,950 160,739 1.10 3 143,209 156,204 -12,995 440 465 454 11 452 448 4 413 442 -29 388 485 -97 54,500 58,780 56,244 2,536 56,406 55,536 870 53,523 54,718 -1,195 54,892 60,114 -5,222 4,210 4,120 90 3,904 4,068 -164 3,841 4,008 -167 3,902 4,403 -501 - - - - - - × - - - 3,992 - - - 3,969 99.40% - - - 8 0.19% - - - × × × × × ◯ ◯ ◯ × ◯ ◯ 4,153 3,889 3,832 ◯ ◯ ◯ ○ 3,878 - - - - 4,185 -32 3,881 8 3,818 14 3,878 0 × - ◯ 6 8 -2 ◯ - ◯ 4 7 -3 ◯ - × なお、再資源化量および最終処分量は下記で補正しています。 再資源化量補正値 = 再資源化率②×当該年度廃棄物等発生量 最終処分量補正値 = 最終処分率③×当該年度廃棄物等発生量 9 7 2 ◯ - × 8 7 1 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 事 業 活 動における環 境 負荷の全 体像 事 業 活動に伴う環 境 負荷で INPUT 項 2013 年度の事業活動における環境負荷(国内全事業所データ) 目の主なものは、原材料、エネルギー、水、 方OUTPUT 項目は、大気ではCO 2・NOx・ I N P U T( 投 入 ) 事 業プロセス 原材料 塗料 棄物・化学物質の排出などがあります。 ガラス CO 2 ( 9.4%) これらの環境負荷を定量的に把握し、 排出量などの削減活動を実施しています。 電気 灯油 軽油 重油 LPG 地下水 その他用水 SOx 137千 m3 185 千 m3 66 千 m3 2.6%) ( -6.8%) BOD ( -6.3%) 3.2 t 0.8 t ( -20.0%) ( 2.8%) ( 0.0%) 廃棄物 最終処分量 ( -5.6%) 6.0 t 18.1t 水 環 境へ の 負荷 再資源化量 3,902 t 3,878 t 8t ( 1.6%) ( 1.2%) ( -11.1%) ※ 総発生量は廃棄物と有価物の総量 ( -5.7%) 化学物質 化学物質 取扱量 NOx 総発生量 水 上水 54,892 t-CO 2 ( 大 気 環 境へ の 負荷 COD 販売 都市ガス 143,209 千 kWh ( 2.9%) 250 kℓ (26.9%) 5 kℓ (25.0%) 750 kℓ ( -6.4%) 177t ( -1.1%) 366 千 Nm3 ( -6.9%) 製造 エネルギー 調達 省資源、省エネルギー、廃棄物・化学物質 温 室 効 果 ガス ( 5.5%) 回 収・リ サ イ ク ル SOx、水 環 境へ の負荷はBOD・COD、廃 ( -1.2%) 研 究 開 発・設 計 25,778 t 425 t 151t 樹脂材料 O U T P U T( 排 出 ) 浄化 化学物質、車両燃料の使用があります。一 ()内:前年度 比の増減率 242 t ( -4.7%) 排出量 ※ PRTR 届出物質を対象 移動量 46.7t 14.8 t ( 10.1%) ( -11.9%) ※ PRTR 届出物質を対象 車両燃料 ガソリン 346 kℓ ( 2.1%) 19 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 地 球 温 暖 化 防止に向けた取り組み 地球温暖化防止にあたってはムダを省き、適正にエネルギーを使用することが基本となります。 スタンレーグループで使用するエネルギーの約 95%が電力です。そのため、地球温暖化防止に向けて電力量削減が重要と捉え、取り組みを推進しています。 CO2排出量の削減状況 使 用 エ ネル ギ ー の 適 正 化 に 向 け た 取り組 み CO 2 総排出量は増加も、設備や運用の見直しで付加価値額原単位は目標達成 エネルギーの最適化で地球温暖化防止に貢献 2013年度のCO 2国内総 排出量は、生 産増により前年度 比1,369t-CO 2増の54,892t- スタンレーグループでは、事業活動に伴い使用するエネルギーを、最適化することに より、地球温暖化防止に努めています。 CO 2(前年度比2.6%増)となりました。付加価値額原単位については、80.6t-CO2 /億円 以下(2009年度比4%以上削減)を目標に取り組み、79.3t-CO 2 /億円(同5.5%減)で目 標を達成しました。 設備投資 目標達成には、高効率設備への更新や運用改善、重設備の省エネなどの固定電力の低減 ガイドラインに基づいた設備投資を実施 施策が大きく寄与しました。 の 省エネルギー 化を推 進するために『スタ ンレー設備環境指標ガイドライン』を制定。 付加価値額原単位 その他 (t-CO₂) 60,000 58,780 54,500 原単位 (t-CO₂/億円) 56,406 53,523 54,892 ガイドラインに基づいて設備投資を行うこと 90 で、環 境に配 慮し CO 2 排 出 量 の 削 減に 取り 組んでいます。 CO 2 国内総排出量 54,892 t-CO 2 (前年度比1,369t-CO 2 増) 40,000 84.8 83.9 付帯設備 79.3 t-CO 2 /億円 電力量分 CO2 排出量 生産設備 CO 2 付加価値額原単位 内 容 スタンレーグループ(海外含む)では、設備 CO 2 排出量および原単位の推移 2013 年度実績 主な設備投資 洗浄装置の ヒートポンプ化 冷却水ポンプ等の インバーター化 その他の更新 照明設備の LED化・高効率化 その他の 高効率化 投資金額 削減電力量 削減CO 2量 (百万円) (千kWh) (t-CO2) 19 232 81 119 8 339 275 203 71 18 304 106 107 428 150 85 電 力 の見 える化でムダを削 減 84.5 83.4 電力計の活用 80 20,000 電力の見える化を推進するため電力計を導入しています。電力計の設置基準を定め、 79.3 0 2009 2010 2011 2012 2013(年度) 建物ごとから、生 産共 通設備ごと、生 産設備ごとに細分 化し分析することで、使 用電 力 の削減を進めています。また、生 産設備では完 成 数と組合せ、製品1個当たりの電 力を 75 把握し、さらなるムダな電力の削減を図っています。 ※電力に係る CO 2 量の算出には、電気事業連合会公表の 電力使用端 CO 2 排出原単位を適用 20 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 地球温暖化防止に向けた取り組み 使 用 エ ネル ギ ー の 適 正 化 に 向 け た 取り組 み エネルギーの最適化で地球温暖化防止に貢献 省エネルギ ー へ の取り組み CO 2 排 出 量 削 減 エコカーの導入 スタンレーグループでは、環境保全の観点か ら、社有車の切り替え時にハイブリッド車およ び電気自動車などのエコカーを順次導入してい ます。全車両に対するエコカーの導入が進み、 2013年度導入率は96%を継続し、燃費向上に 大きく寄与しています。また、社員がエコドライ ブにも努め、ガソリン使用量削減によるCO 2 排 出量削減に取り組んでいます。 ヒートポンプ導入 平均電力の比較 秦野製作所では表面処理設備で洗浄水の加熱を、電気ヒー (kW) エコカー導入率 ターからヒートポンプに変更した結果、消費電力を約 57%削 30 エコカー導入率 減できました。またヒートポンプの排熱(冷風)を室内に放出 20 することで、ほかの装置排熱などによる工場内の温度上昇を 10 (%) 100 96% 79% 80 60 96% 抑制し、空調の冷房負荷を低減しています。 77% 64% 40 コンプレッサーインバータ化 20 秦野製作所・浜松製作所・広島工場では、コンプ 0 2009 2010 2011 2012 レッサーをインバータタイプに更新しました。ま 2013(年度) た、複数台使用工場では、使用空 気に合わせ最 適 輸送効率の改善 積載率に適した車格の選択と統廃合による便 数の削減、得意先引取物流の拡大による削減な ど、サプライチェーンにおける輸送効率化にも取 り組み、環境に配慮した物流を継続しています。 40 な台数制御を行うことで、ムダな運転を省き年間 297,690kWhを削減しました。 輸送効率の改善推移 CO₂排出量 売上高原単位 (GJ/ 百万円) (t-CO2) 4,000 3,713 0.372 3,815 3,607 0.370 3,416 3,632 3,000 2013年度のエネルギーの使用に伴うCO 2 排出 0.38 チラー室外機洗浄 いわき製作所ではチラー室外機を専用の洗浄剤 0.36 で洗浄することで、性能を回復させました。また、 0.354 量は目標3,575t-CO 2に対し、実績3,632t-CO 2 2,000 とも0.33GJ /百万円で目標を達成しました。 1,000 (1.6%増)となりました。なお、原単位目標・実績 機器の寿命を延ばすため、防錆剤を施しました。こ 0.34 0.341 れにより使用電力を年間194,960kWh 削減でき 0.330 2009 2010 2011 2012 0.32 ました。 2013(年度) 21 0 平均電力 38.3 約 57% 削減 16.4 電気ヒータ ヒートポンプ 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 資 源 循 環(廃 棄 物・水)の取り組み 廃棄物削減に向けた活動では、開発・設計段階で製品の小型化・軽量化による廃棄物発生の抑制、製造および廃棄の段階においては 歩留まり改善活動や廃棄物の分別によるリサイクル活動などを実施し、埋立廃棄物をゼロに近づけるゼロエミッション活動も行っています。 また水についても、啓蒙活動による節水や製造工程の見直しによる水使用量の抑制・再利用などを図り、使用量削減に取り組んでいます。 廃棄物等発生量の削減状況 水使 用 量 の 状 況 付加価値額原単位では目標を達成 水資源の再利用や節水により前年度比 6.1%削減 2013 年度の廃棄物等発生量は、前年度比 61t 増加し、3,902t(前年度比1.6%増)とな 工場では、製造工程で製品・治具の洗浄、 りました。付加価値額原単位については、5.68t /億円以下(2012 年度比1%以上削減) 冷却などで多くの水を使用しています。貴 を目標に取り組み、5.34t /億円(同7.0%減)で大幅に目標を達成しました。 重 な 水資 源を 効 率 的に活用し、使 用量を また最終処分量は前年度比1t 減の 8t、最終処分率 0.21%となり、引き続きゼロエミッ 削減するため、各工程での再利用や節水な 400 ション を継続しています。 どの日常管 理によるムダの排除などに取 300 ※廃 棄 物 等 発 生 量あたりの 最 終 処 分 量 の 値が重量比で 1%以下 り組んでいます。2013 年度の水使用量は、 ※ 廃棄物等発生量および原単位の推移 廃プラスチック類 2013 年度実績 付加価値額原単位 5.34 t /億円 廃棄物等発生量 3,902 t (前年度比 61t 増) 付加価値額原単位 金属くず 紙くず 388千m 3で、前年度 比 6.1%削減すること その他 ができました。 最終処分量 3,992 3,000 3,904 3,902 3,841 6.07 440 465 452 413 388 200 100 0 2009 2010 2011 2012 2013(年度) 6.5 5.99 5.85 1,000 8 2009 9 6 4 2010 2011 2012 水使 用 量 削 減の取り組み 6.0 5.34 2,000 0 500 7.0 4,210 6.15 10 水使用量 (千㎥) (t / 億円) (t) 5,000 4,000 水使用量の推移 1時間あたりの 水使用量 変化 5.5 洗浄回数の削減 5.0 自動車ランプ製造には、ゴミや油分・静電気除去のため必ず 300 洗浄工程が必要です。そこで使用している水はフィルターを通し 200 8 て汚れを取り除き、循環利用しています。さらに一部の工場では 0 2013(年度) 品質等への影響がないことを確認したうえで、従来の2回洗浄か *2013 年度より、一時的に発生する設備・金型を除いたものを廃棄物削減 目標とし、付加価値額原単位 2012年度比年1%以上削減に変更しました ら1回に変更。使用量の削減を図っています。 22 水使用量 (ℓ) 100 0 250 50% 削減 125 2回洗浄 1回洗浄 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 環境配慮設計 スタンレーグループでは、環境に与える負荷を最小限にし、 “豊かな価値の創造と環境との調和”を実現するため、 ライフサイクル全体で省エネルギー・省資源・汚染の予防を推進し、グローバルで環境負荷を低減することに、取り組んでいます。 省電力 省 資 源・軽 量 化 二輪車用 LED ヘッドランプ 小型パッケージ化で省資源化・軽量化を実現 二輪車では国内初の LED ヘッドランプに当社製品が採用さ レンズ付きチップタイプの LEDで、レンズ設計を最 適 ヘッドランプ 1灯あたりの 消費電力 れています。これまで四輪車で培った技術とともに、車体の振動 化することにより、明るさが同等なままで、パッケージを (W) がランプに伝わりやすい二輪車でも安定して稼動できるよう開 200 発しました。当 LED ヘッドランプは、従来品ハロゲンランプに比 150 べて、53%の省電力が図れます。また世界最小意匠サイズを確 100 立し、デザインの自由度が従来品よりも向上しています。今後は 50 165 これにより31%の小型化、78%の軽 量化を実現できま 削減 した。 78 従来品 開発品 汚染の防止 最適回路設計による損失低減と部品削減 塗装レスによる省資源・汚染防止 部品の削減と省電力化を実現しました。LEDを安定して点 灯させるためには、常に電圧を一定に調整する必要がありま 7.8 78% 削減 4 1.7 従来品 開発品 て、従 来 は 樹 脂 に塗 装 をしていた 製 品 を、 (%) 20 樹脂流れ模 様が出ない成形方法を活用し、塗装レスを実現。塗料および塗装時に発 生 5% 15 10 削減 するVOC の削減ができました。 10 式に調整することで、回路損 失 5 %の低減と部品の削減に つながりました。 6 光 沢 感 が 要求 されるパネル 製 品におい 回路損失 す。しかし自動車は電圧変化が多いため、上げ下げの電圧調 整が必要だった回路構成を、開発品は上げるだけの制御方 8 0 使 用 する資 源 の 削 減 自動車用 LEDランプ点灯回路で、LED 回路構成を工夫し、 (mg) 2 0 軽量化などさらなる環境負荷低減に挑戦していきます。 3216 サイズから1608サイズにすることができました。 53% レンズ付きチップタイプ LED 1個あたりの重量 0 従来品 開発品 23 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 環境配慮設計 環境 パフォーマンス 環 境マネジメント Special Feature 社 会とのかかわり 海 外生 産 拠 点の取り組み 海外の主要生産関係会社における環境負荷および活動内容は次のとおりです。 LC A( ライフ サイクルアセ ス メント) チェックリストを使用し、環境配慮設計を推進 当社では環境に配慮した製品づくりを推進するため、 『 環境配慮設計ガイドライン』を制 2013 年度の事業活動における環境負荷 (海外主要生産関係会社データ:13 社) 定し、全ての製品設計に適用しています。環境負荷を可能な限り低減させるため、チェック I N P U T( 投 入 ) リストを使用し評価することで、環境配慮性の向上に努めています。 評価項目は❶ 省エネ❷ 法 規・規 格 ❸ 省資 源❹リユース・リサイクル ❺ 分 解 性❻ 長 寿 全ての製品を同じ指標で比較することができるため、それぞれの強み・弱みを明確にし て製品設計に反映し、製品環境対応レベルの向上に取り組んでいます。 ❽情報提供 チェックリストによる評価 右の評価例のように3点 を標準とし、各項目で上回 るような製品づくりを目指 ❼梱包の適性 温 室 効 果 ガス 439,357千 kWh( 4.0%) ガソリン 893 kℓ ( -8.1%) 灯油 3 kℓ ( 50.0%) 軽油 560 kℓ (-19.0%) LPG 237t ( 11.3%) 天然ガス 1,860 千 m3 ( 8.1%) 都市ガス 2,742 千 m3 ( 40.7%) 電気 環境効率の算出にも取り組んでいます。 ❶省エネ 5 4 3 2 1 O U T P U T( 排 出 ) 事業 プロセス エネルギー 命化❼梱包の適正❽情報提供の 8 項目を、数値化して評価しています。また、製品ごとの 評価概要 ()内:前年度 比の増減率 CO 2 製造 354,401t-CO 2 (7.5%) 廃棄物 廃棄物 23,229 t ( 4.5%) 評価例 ❷法規・規格 標準 水 水使用量 1,264 千 m3 ( -15.6%) ❸省資源 しています。 ❻長寿命化 ❺分解性 CO 2 排出量の推移 ❹リユース・ リサイクル 廃棄物発生量の推移 アジア・大洋州 (千 t-CO2) 米州 中国 欧州 400 環境効率は製品の価値と環境負荷をバランスして評価する指標です。当社でも、製品価値の 200 定義を決めて算出を開始しました。 環境効率 = 製品価値/ CO 2 排出量(製品製造まで) 9.3 59.9 5.0 7.4 70.7 0 9.3 8.4 82.8 97.1 104.2 122.7 73.1 104.3 87.0 110.8 102.9 104.9 133.3 125.4 2009 2010 2011 2012 2013 (年度) ※CO 2量は(一社)日本電機工業会編「各国における発電部門 CO 2 排出原単位の推計調査報告書-Ver.3」を基に算出 24 10 5 3.7 3.0 1.5 4.8 0 2009 0.3 0.4 4.3 0.5 5.8 6.6 5.5 6.9 9.3 3.6 4.1 8.2 8.7 10.4 2010 2011 2012 欧州 0.4 0.4 20 15 90.9 100 今後、従来品との比較をすることで、環境効率を評価できるよう活用を進めていきます。 米州 中国 25 300 環境効率の算出 アジア・大洋州 (千 t) 2013 (年度) 2014 環境報告書 目次 トップメッセージ 事 業 紹介 Special Feature 環 境マネジメント 環境 パフォーマンス 社 会とのかかわり 海外生産拠点の取り組み 省エネルギーへの取り組み 温室効果ガス排出量の把握・削減活動 温室効果ガス( GHG)排出量に関して、世界的にサプライチェーン全体を通しての 省エネパトロールの実施 インドネシアスタンレーでは、日本の環境担当社員が省エネパトロールの実践指導を行い、 把握・削減が求められています。こうした世界情勢に対して、海外のスタンレーグルー 環境施策の重要性、具体的な省エネ手法の理解を深めてもらいました。その後、現地スタッフに プへ把握方法・削減手法の水平展開を図っています。 よる継続した省エネパトロールが実施され、省エネ活動を定着させています。 国内での研修 グループ全体として削減手法の 共 通 化を図るため、海 外グル ープ 関係会社の実務者を対象に日本で 「グローバ ル 環 境 実務者研 修 会」 を 開 催しました。3日間 の 研 修 で は、省エネ手 法、改 善 事例 の見 学 海外優良省エネ事例の水平展開 を通して、省エネルギー施 策の着 海外の優良省エネ事例をグループ全体に展開しています。 2013年度は、コンプレッサー運転の効 眼点の共有化を図りました。 率化を展開しました。これは、コンプレッサーの吸気を、高温多湿の外気から、定温低湿なクリーン ルームの排気に変更することで除湿負荷が低減され、 その結果5%の省エネにつながったものです。 海外拠点での教育 2013年度はべトナムスタンレー、 タイスタンレー、エイシアンスタン レーに、日本の環境担当社員が把 40℃ 多湿 圧縮空気 25℃ クリーンルームから 低湿 握方法・削減手法の教育を実施し 圧縮空気 ました。現 地 で の GHG 取り組 み 状況に合わせ、活動を強化できる ように取り組んでいます。 外気 コンプレッサー コンプレッサー 電力計活用による省エネ推進 スタンレーグループでは電力計設置による使用電力量の分析を進めていますが、2013 年度 はベトナムスタンレーにおいて電力計設置が完了し、使用電力を分析して省エネにつなげる活動 を始めています。 25