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ISL85402
特長
ISL85402 はオン抵抗 125mΩ のハイサイド MOSFET とロー
サイド・ドライバを内蔵した同期整流降圧型コントローラで
す。3V ~ 36V までの広い電源電圧範囲で動作します。出力
可能な電流は放熱条件により決まり、出力電圧 5V、入力電
圧範囲 8V ~ 30V、スイッチング周波数 500kHz、周囲温度
+85 ℃、静止大気を条件としたときに、連続で 2.5A です。実
際のアプリケーションで得られる最大出力電流は、IC 内部の
電力損失によってダイ温度が +125 ℃を超えない範囲で、入
力電圧、出力電圧、デューティサイクル、スイッチング周波
数、基板レイアウト、周囲温度などによって異なります。詳
細は 13 ページの「出力電流」セクションを参照してください。
• 広入力電圧範囲 3V ~ 36V
ISL85402は強制PWMモードかPFMモードのいずれかのモー
ドで動作します。PFM モード時の自己消費電流は 180μA で
す(AUXVCC に VOUT を接続したとき)。さまざまなアプリ
ケーションに対応できるように、PFM モードと PWM モード
の負荷境界はユーザーが設定できます。
同期整流降圧型のときに MOSFET を駆動するローサイド・ド
ライバを内蔵しています。標準的な非同期整流降圧型のとき
はローサイド・ドライバを使用する必要はありません。昇降
圧型としたときは、同じ ISL85402 で構成した降圧ステージの
プリレギュレータとして、ローサイド・ドライバを使って昇
圧コンバータを駆動します。昇降圧型を用いると入力電圧範
囲の下限を 3V 以下にまで広げられます(5 ページの「アプリ
ケーション回路例 III - 昇降圧型コンバータ」を参照してくだ
さい)
。
堅牢性を高める電流保護機能を搭載しています。スイッチン
グ・サイクルごとに電流を制限するピーク電流モード制御を
採用するとともに、電流制限状態では周波数フォールドバッ
クを行います。また、短絡条件でも信頼性の高い動作を保証
する hiccup(脈動)過電流モードも実装しています。
このほか、過電圧保護や過熱保護などの機能を搭載してい
ます。
• 動作モード
- 強制 PWM モード
- PFM モード、PFM/PWM 境界を設定可
• 自己消費電流 300μA(PFM、無負荷)、180μA 入力自己
消費電流(PFM、無負荷、AUXVCC に VOUT を接続)
• スタンバイ入力電流 3μA 以下(IC ディスエーブル時)
• 動作トポロジ
- 同期整流降圧型
- 非同期整流降圧型
- 2 ステージ昇降圧型
• スイッチング周波数 200kHz ~ 2.2MHz、外部同期可能
• 電圧レギュレーション精度± 1%
• 信頼性を高める過電流保護機能
- 温度補償型電流センス
- サイクルごとの電流制限と周波数フォールドバック
- ワーストケースとなる出力短絡状態から IC を保護する
hiccup モード
• 20 Ld 4×4mm QFN パッケージ
• 鉛フリー(RoHS 準拠)
アプリケーション
• 汎用電源
• 24V バスパワー
• バッテリパワー
• ポイント・オブ・ロード電源
• 組み込みプロセッサと I/O 用電源
100
95
VIN
BOOT
ISL85402
PHASE
ILIMIT
LGATE
SS
EXT_BOOST
FS
SGND
VOUT
EFFICIENCY (%)
VIN
SYNC
AUXVCC
VCC
6V VIN
90
PGOOD
EN
MODE
85
80
36V VIN
75
24V VIN
70
65
PGND
60
FB
55
50
0.1m
COMP
12V VIN
1m
10m
100m
1.0
2.5
LOAD CURRENT (A)
図 1. アプリケーション回路例
2011 年 9 月 29 日
FN7640.0
1
図 2. 効率、同期整流降圧型、PFM モード、
VOUT = 5V、TA = +25 ℃
注意:本データシート記載のデバイスは静電気に対して敏感です。適切な取り扱いを行ってください。
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そのほかの企業名や製品名などの商標はそれぞれの権利所有者に帰属します。
ISL28127, ISL28227
ハイサイド MOSFET 内蔵、同期整流降圧型または
昇降圧型、2.5A 出力レギュレータ
ISL85402
ピン配置
AUXVCC
VCC
SGND
VIN
VIN
ISL85402
(20 LD QFN)
上面図
20
19
18
17
16
1
15
BOOT
FS
2
14
PGND
SS
3
EN
21Pad
Thermal
21
PAD
5
11
EXT_BOOST
6
7
8
9
10
PHASE
COMP
PHASE
SYNC
PGOOD
FB
12
MODE
LGATE
4
ILIMIT
13
ピンの説明
名称
ピン
番号
EN
1
EN ピンを開放のまま使用するか High レベルを与えると、コントローラはイネーブルになります。EN ピンに Low
レベルを与えるとコントローラはディスエーブルになります。信号電圧範囲は 0V ~ 5.5V です。
FS
2
FS ピンを VCC またはグランドに接続するか開放のまま使用すると、スイッチング周波数は 500kHz に設定されま
す。任意のスイッチング周波数を設定するには、FS ピンとグランドの間に抵抗を接続します。
SS
3
グランドとの間にコンデンサを接続してください。このピンに接続したコンデンサと、内蔵の 5μA 電流源によっ
て、コンバータのソフトスタート時間が決まります。SS 電圧の上昇をモニタする外部端子としても使えます。
説明
電圧帰還誤差アンプの反転入力です。VOUT と FB ピンの間に適切な値の抵抗を接続することによって、電源レール
(から最大デューティサイクルによる低下と電圧降下を引いた電圧)を上限とし、0.8V リファレンス電圧を下限とす
る範囲で、出力電圧を設定できます。ループ補償用に COMP ピンと FB ピンの間に RC ネットワークを接続します。
FB ピンは過電圧状態のモニタにも使用されます。
FB
4
COMP
5
電圧帰還誤差アンプの出力です。
ILIMIT
6
電流制限を設定します。このピンを VCC またはグランドに接続するか開放のまま使用すると、電流制限スレッショ
ルドはデフォルトの 3.6A に設定されます。電流制限値を設定するには ILIMIT ピンとグランドの間に抵抗を接続し
ます。
MODE
7
モード選択ピンです。MODE ピンをグランドに接続すると強制 PWM モードになります。開放のまま使用するか
VCC に接続すると、ピーク・インダクタ電流がデフォルト・スレッショルドの 700mA を下回ったときに、PFM
モードが有効になります。PFM モードと PWM モードの電流境界スレッショルドを設定するには、MODE ピンとグ
ランドの間に抵抗を設定します。詳細は 12 ページの「PFM モードの動作」セクションを参照してください。
PGOOD
8
PGOOD はオープン・ドレイン出力で、出力がレギュレーション電圧範囲を逸脱したとき(OV または UV)
、または
EN ピンに Low が与えられたときに、即座に Low を出力します。PGOOD には出力パワーアップ時(VO > 90%)
に 1000 サイクル分の固定ディレイが設定されています。
PHASE
9, 10
出力インダクタを接続する PHASE ノードピンです。内蔵ハイサイド N チャネル MOSFET のソースが接続されてい
ます。
EXT_BOOST
11
昇圧モードの設定と、昇圧コンバータの入力となるバッテリ電圧のモニタに使用します。VCC の POR 後に
EXT_BOOST ピン電圧が 200mV より低い場合、コントローラは同期 / 非同期整流降圧モードに移行し、VCC が
POR 立ち下がりスレッショルドを下回るまでその状態を維持します。VCC POR 後に EXT_BOOST ピン電圧が
200mV より高い場合、コントローラは昇圧モードに移行し、その状態を維持します。昇圧モードのとき、ローサイ
ド・ドライバは、昇圧スイッチを駆動するために、ハイサイド・ドライバと同じデューティサイクルの PWM 信号
を出力します。
昇圧モードのとき、EXT_BOOST ピンに接続した抵抗分圧回路を介して入力電圧をモニタします。上側スレッショ
ルド電圧とヒステリシス電圧は抵抗の分圧比で設定します。EXT_BOOST ピン電圧が 0.8V を超えると、昇圧コン
バータ用の PWM 出力(LGATE)はディスエーブルされます。EXT_BOOST ピン電圧が 0.8V からヒステリシス電
圧を減じた電圧以下になると、昇圧 PWM 出力がイネーブルになります。
昇圧モード動作で PWM 出力がイネーブルのとき、PFM モードはディスエーブルになります。詳細は 13 ページの
「昇圧コンバータの動作」セクションを参照してください。
2
FN7640.0
2011 年 9 月 29 日
ISL85402
ピンの説明
名称
( 続き )
ピン
番号
説明
12
2 個以上の ISL85402 の同期に使用するピンです。互いの SYNC ピンを接続すると複数の ISL85402 の同期動作が
可能です。マスタ IC とスレーブ IC との間で 180°の位相シフトが自動的に設定されます。
内部発振回路を外部クロックにロックさせるには、SYNC ピンに矩形波のクロック信号を与えます(IC 内部発振
周波数よりも 10%高い周波数で、パルス幅は 150ns 以上)
。電圧範囲は 0V ~ 5.5V です。
外部同期機能を使用しない場合、SYNC ピンは開放のまま使用してください。
LGATE
13
同期整流降圧型モードで動作させるときは、高い効率を得るために、LGATE 信号を使ってローサイド MOSFET を
駆動します。
非同期整流降圧型モードでローサイドのパワーデバイスとしてダイオードを使用する場合は、VCC がスタートアッ
プする前に LGATE を VCC に接続しておき、ローサイド・ドライバ(LGATE)をディスエーブルしてください。
昇圧型モードで動作させるときは、LGATE 信号を使って昇圧パワー MOSFET を駆動します。昇圧制御 PWM 信号
は降圧制御 PWM 信号と同じです。
PGND
14
ドライバを含むパワーフローのグランドです。面積の広いグランド層に接続してください。
BOOT
15
BOOT はハイサイド MOSFET ドライバに与えるバイアス電圧です。ブートストラップ回路を使って、内蔵 N チャ
ネル MOSFET の駆動に適した電圧を生成します。昇圧充電回路は IC に内蔵されています。外付けブート・ダイ
オードは必要ありません。BOOT ピンと PHASE ピンの間に 1μF のセラミック・コンデンサを接続してください。
VIN
16, 17
入力電源レールを与えます。このピンには、内蔵ハイサイド MOSFET のドレインと、バイアス電圧を生成する内蔵
リニアレギュレータの入力が、IC 内部で接続されています。電圧範囲は 3V ~ 36V です。
IC はスイッチング動作を行うため、VIN ピンに印加する動作入力電圧は 36V 以下でなければなりません。絶対最大
定格を超えなければ、スイッチングで生じる瞬間的(数 ns の長さ)な電圧リンキング・スパイクが許容されます。
SGND
18
IC の制御部とモニタ部のリターンパスです。ノイズのないグランド層に接続してください。
VCC
19
ドライバを含む IC 内部にバイアス電圧を供給する、内蔵リニアレギュレータの出力ピンです。VCC とグランドの
間に 4.7μF 以上のデカップリング・コンデンサを接続してください。
AUXVCC
7
内蔵補助リニアレギュレータの電圧入力です。パワーアップ後にレギュレータから電源を供給できます。そのよう
な構成にすると IC 内部の消費電力が抑えられます。補助 LDO の入力電圧範囲は 3V ~ 20V です。
昇圧型モード動作のとき、AUXVCC ピンは昇圧出力の過電圧検出ピンとして機能します。抵抗分圧回路を介して昇
圧出力をモニタします。AUXVCC ピン電圧が 0.8V を超えると昇圧 PWM はディスエーブルになります。AUXVCC
ピン電圧が(0.8V -ヒステリシス電圧)を下回ると昇圧 PWM はイネーブルになります。
電圧範囲は 0V ~ 20V です。
PAD
21
パッケージ底面にあるサーマルパッドです。IC 内部ではいかなる電位にも接続されていません。基板レイアウト設
計では、熱インピーダンスを下げるために、できるだけ面積の広いグランド層に接続してください。
SYNC
注文情報
部品番号(備考 1、2、3)
マーキング
ISL85402IRZ
85 402IRZ
ISL85402EVAL1Z
評価ボード
温度範囲(℃)
-40 ~ +85
パッケージ(鉛フリー)
20 Ld 4x4 QFN
パッケージの外形図
L20.4x4C
備考:
1. テープ&リールは部品番号の末尾に「-T*」を付加してください。リールの詳細仕様については「 Technical Brief 347」を参照してください。
2. これら鉛フリーのプラスチック・パッケージ製品には、専用の鉛フリー素材、モールド素材、ダイアタッチ素材を採用するとともに、
端子には亜鉛 100%の梨地メッキとアニーリングを実施しています(RoHS 指令に準拠するとともに SnPb ハンダ付け作業と鉛フリーハ
ンダ付け作業とも互換性のある e3 端子仕上げ)。インターシルの鉛フリー製品は鉛フリー・ピークリフロー温度では MSL 分類に対応
し、この仕様は IPC/JEDEC J STD-020 の鉛フリー要件と同等か上回るものです。
3. 吸湿性レベル(MSL)については ISL85402 のデバイス情報ページを参照してください。MSL の詳細については「Technical Brief 363」を
参照してください。
3
FN7640.0
2011 年 9 月 29 日
内部ブロック図
VCC
AUXVCC
VIN (x2)
PGOOD
VIN
CURRENT
MONITOR
AUXILARY LDO
BIAS LDO
4
ILIMIT
POWER-ON
RESET
SGND
VCC
BOOT
OCP, OVP, OTP
PFM LOGIC
BOOST MODE CONTROL
EN
EXT_BOOST
MODE
PFM/FPWM
PHASE (x2)
GATE DRIVE
VOLTAGE
MONITOR
SYNC
FS
SLOPE
COMPENSATION
LGATE
OSCILLATOR
+
+
SOFT-START
LOGIC
VCC
0.8V
REFERENCE
5 µA
EA
SS
BOOT REFRESH
FB
COMPARATOR
COMP
PGND
FN7640.0
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ISL85402
アプリケーション回路例 I
PGOOD
EN
MODE
SYNC
AUXVCC
VCC
PGOOD
EN
MODE
VIN
VIN
SYNC
AUXVCC
BOOT
ISL85402
VIN
V OUT
PHASE
BOOT
VCC
ILIMIT
VIN
ISL85402
V OUT
PHASE
ILIMIT
LGATE
SS
LGATE
SS
PGND
PGND
EXT_BOOST
FS
SGND
EXT_BOOST
FS
SGND
FB
COMP
FB
COMP
(b) 非同期整流降圧型
(a) 同期整流降圧型
アプリケーション回路例 II - VCC を VOUT から生成
PGOOD
EN
MODE
SYNC
AUXVCC
VCC
PGOOD
EN
MODE
VIN
VIN
SYNC
AUXVCC
BOOT
ISL85402
VCC
VOUT
PHASE
EXT_BOOST
FS
SGND
VIN
BOOT
ISL85402
PHASE
V OUT
ILIMIT
ILIMIT
SS
VIN
LGATE
LGATE
SS
PGND
PGND
EXT_BOOST
FS
SGND
FB
COMP
(a) 同期整流降圧型
FB
COMP
(b) 非同期整流降圧型
アプリケーション回路例 III - 昇降圧型コンバータ
Battery
+
+
R1
R2
PGOOD
EN
MODE
EXT_BOOST
R3
LGATE
AUXVCC
SYNC
R4
VIN
VCC
ISL85402
ILIMIT
SS
FS
SGND
5
BOOT
PHASE
V OUT
PGND
COMP
FB
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2011 年 9 月 29 日
ISL85402
絶対最大定格
温度情報
VIN、PHASE . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . GND - 0.3V ~ +44V
VCC. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . GND - 0.3V ~ +6.0V
AUXVCC . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . GND - 0.3V ~ +22V
絶対ブート電圧、VBOOT . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . +50.0V
上側ドライバ電源電圧、VBOOT - VPHASE . . . . . . . . . . . . . . . . . +6.0V
そのほかのピン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . GND - 0.3V ~ VCC + 0.3V
ESD 定格
人体モデル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .2000V
機械モデル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .200V
デバイス帯電モデル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .1000V
ラッチアップ定格. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 100mA
熱抵抗(代表値)
θJA(℃ /W) θJC(℃ /W)
40
3.5
ISL85402 QFN 4x4 パッケージ(備考 4, 5)
ジャンクション最高温度(プラスチックパッケージ). . . . . . +150 ℃
保存温度範囲 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . -65 ℃~ +150 ℃
鉛フリーリフロープロファイル . . . . . . . . . . . . . . 以下の URL を参照
http://www.intersil.com/pbfree/Pb-FreeReflow.asp
推奨動作条件
VIN 電圧範囲 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3V ~ 36V
AUXVCC . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . GND - 0.3V ~ +20V
周囲温度範囲(工業用). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .-40 ℃~ +85 ℃
ジャンクション温度範囲. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .-40 ℃~ +125 ℃
注意:過度に長い期間にわたって最大定格点または最大定格付近でモジュールを動作させないでください。そのような動作条件を課すと製品
の信頼性に影響が及ぶ恐れがあるとともに、保証の対象とはならない可能性があります。
備考:
4. θJA は、デバイスを放熱効率の高い試験基板に実装し、かつ、エキスポーズドパッドを直接はんだ付けした状態で、自由大気中で測定
した値です。詳細は「Technical Brief 379」を参照してください。
5. θJC の測定における「ケース温度」位置は、パッケージ下面のエキスポーズド金属パッドの中心です。
電気的特性 4 ページの「内部ブロック図」と 5 ページの「アプリケーション回路例」を参照してください。
特記のない限り動作条件は次のとおりです。VIN = 12V、VCC = 4.5V ± 10%、TA = -40 ℃~ +85 ℃。
TYP 値(代表値)は TA = +25 ℃における値です。太字のリミット値は動作温度範囲 -40 ℃~ +85 ℃に対して適用されます。
PARAMETER
SYMBOL
TEST CONDITIONS
MIN
MAX
( 備考 6) TYP ( 備考 6) UNITS
VIN PIN SUPPLY
VIN Pin Voltage Range
Operating Supply Current
IQ
Standby Supply Current
IQ_SBY
VIN Pin
3.05
36
V
VIN Pin connected to VCC
3.05
5.5
V
MODE = VCC/FLOATING (PFM), no load
at the output
300
µA
MODE = GND (Forced PWM), VIN = 12V,
Non-switching
1.2
mA
EN connected to GND, VIN = 12V
1.8
3
µA
4.5
4.8
V
0.3
0.5
V
0.25
0.3
V
INTERNAL MAIN LINEAR REGULATOR
MAIN LDO VCC Voltage
VCC
MAIN LDO Dropout Voltage
VIN > 5V
4.2
VDROPOUT_MAIN VIN = 4.2V, IVCC = 35mA
VIN = 3V, IVCC = 25mA
VCC Current Limit of MAIN LDO
60
mA
INTERNAL AUXILIARY LINEAR REGULATOR
AUXVCC Input Voltage Range
VAUXVCC
AUX LDO VCC Voltage
VCC
LDO Dropout Voltage
VDROPOUT_AUX
3
20
V
4.5
4.8
V
VAUXVCC = 4.2V, IVCC = 35mA
0.3
0.5
V
VAUXVCC = 3V, IVCC = 25mA
0.25
0.3
V
VAUXVCC > 5V
4.2
Current Limit of AUX LDO
60
mA
AUX LDO Switch-over Rising Threshold
VAUXVCC_RISE
AUXVCC voltage rise; Switch to Auxiliary
LDO
3
3.1
3.2
V
AUX LDO Switch-over Falling Threshold
Voltage
VAUXVCC_FALL
AUXVCC voltage fall; Switch back to main
BIAS LDO
2.73
2.87
2.97
V
AUX LDO Switch-over Hysteresis
VAUXVCC_HYS
AUXVCC Switch-over Hysteresis
6
0.2
V
FN7640.0
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電気的特性 4 ページの「内部ブロック図」と 5 ページの「アプリケーション回路例」を参照してください。
特記のない限り動作条件は次のとおりです。VIN = 12V、VCC = 4.5V ± 10%、TA = -40 ℃~ +85 ℃。
TYP 値(代表値)は TA = +25 ℃における値です。太字のリミット値は動作温度範囲 -40 ℃~ +85 ℃に対して適用されます。( 続き )
PARAMETER
SYMBOL
TEST CONDITIONS
MIN
MAX
( 備考 6) TYP ( 備考 6) UNITS
POWER-ON RESET
Rising VCC POR Threshold
VPORH_RISE
Falling VCC POR Threshold
VCC POR Hysteresis
2.82
2.9
3.05
V
VPORL_FALL
2.6
2.8
V
VPORL_HYS
0.3
V
ENABLE
Required Enable On Voltage
VENH
Required Enable Off voltage
VENL
2
V
0.8
V
OSCILLATOR
PWM Frequency
FOSC
RFS = 665k
160
200
240
kHz
RFS = 51.1k
1950
2200
2450
kHz
FS Pin Connected to VCC or Floating or
GND
450
500
550
kHz
MIN ON Time
tMIN_ON
130
225
ns
MIN OFF Time
tMIN_OFF
210
325
ns
VREF
0.8
REFERENCE VOLTAGE
Reference Voltage
System Accuracy
-1.0
FB Pin Source Current
V
+1.0
5
%
nA
SOFT-START
Soft-Start Current
ISS
3
5
7
µA
ERROR AMPLIFIER
Unity Gain-Bandwidth
CLOAD = 50pF
10
MHz
DC Gain
CLOAD = 50pF
88
dB
Maximum Output Voltage
3.6
V
Minimum Output Voltage
0.5
V
5
V/µs
700
mA
Slew Rate
SR
CLOAD = 50pF
PFM MODE CONTROL
Default PFM Current Threshold
MODE = VCC or Floating
INTERNAL HIGH-SIDE MOSFET
Upper MOSFET rDS(ON)
rDS(ON)_UP
125
180
m
LOW-SIDE MOSFET GATE DRIVER
LGate Source Resistance
100mA Source Current
3.5

LGATE Sink Resistance
100mA Sink Current
3.3

BOOST CONVERTER CONTROL
EXT_BOOST Boost_Off Threshold
Voltage
EXT_BOOST Hysteresis Sink Current
IEXT_BOOST_HYS
AUXVCC Boost Turn-Off Threshold
Voltage
AUXVCC Hysteresis Sink Current
7
IAUXVCC_HYS
0.74
0.8
0.86
V
2.4
3.2
3.8
µA
0.74
0.8
0.86
V
2.4
3.2
3.8
µA
FN7640.0
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ISL85402
電気的特性 4 ページの「内部ブロック図」と 5 ページの「アプリケーション回路例」を参照してください。
特記のない限り動作条件は次のとおりです。VIN = 12V、VCC = 4.5V ± 10%、TA = -40 ℃~ +85 ℃。
TYP 値(代表値)は TA = +25 ℃における値です。太字のリミット値は動作温度範囲 -40 ℃~ +85 ℃に対して適用されます。( 続き )
PARAMETER
SYMBOL
MIN
MAX
( 備考 6) TYP ( 備考 6) UNITS
TEST CONDITIONS
POWER-GOOD MONITOR
Overvoltage Rising Trip Point
VFB/VREF
Overvoltage Rising Hysteresis
VFB/VOVTRIP
Undervoltage Falling Trip Point
VFB/VREF
Undervoltage Falling Hysteresis
VFB/VUVTRIP
Percentage of Reference Point
104
110
Percentage Below OV Trip Point
116
%
3
Percentage of Reference Point
84
%
90
96
%
Percentage Above UV Trip Point
3
%
fOSC = 500kHz
2
ms
PGOOD HIGH, VPGOOD = 4.5V
10
nA
VPGOOD
PGOOD LOW, IPGOOD = 0.2mA
0.10
V
Default Cycle-by-Cycle Current Limit
Threshold
IOC_1
ILIMIT = GND or VCC or Floating
Hiccup Current Limit Threshold
IOC_2
Hiccup, IOC_2/IOC_1
115
%
Percentage of Reference Point
120
%
110
%
102.5
%
Over-Temperature Trip Point
155
°C
Over-Temperature Recovery Threshold
140
°C
PGOOD Rising Delay
tPGOOD_DELAY
PGOOD Leakage Current
PGOOD Low Voltage
OVERCURRENT PROTECTION
3
3.6
4.2
A
OVERVOLTAGE PROTECTION
OV Latching-off Trip Point
LG = UG = LATCH LOW
OV Non-Latching-off Trip Point
Percentage of Reference Point
LG = UG = LOW
OV Non-Latching-off Release Point
Percentage of Reference Point
OVER-TEMPERATURE PROTECTION
備考:
6. MIN 値または MAX 値のパラメータは、特記のない限り +25 ℃にて全数テストを行っています。温度リミットは特性評価によって確立し
ており、製造時テストは行っていません。
100
95
90
85
80
75
70
65
60
55
50
45
40
35
30
0.0
100
95
24V VIN
12V VIN
6V VIN
90
36V VIN
EFFICIENCY (%)
EFFICIENCY (%)
性能特性
6V VIN
12V VIN
85
80
36V VIN
75
24V VIN
70
65
60
55
0.5
1.0
1.5
2.0
LOAD CURRENT (A)
図 3. 効率、同期整流降圧型、強制 PWM モード、
500kHz、VOUT = 5V、TA = +25 ℃
8
2.5
50
0.1m
1m
10m
100m
1.0
2.5
LOAD CURRENT (A)
図 4. 効率、同期整流降圧型、PFM モード、
VOUT =5 V、TA = +25 ℃
FN7640.0
2011 年 9 月 29 日
ISL85402
性能特性 ( 続き )
4.970
4.970
4.968
4.968
4.966
4.966
4.964
IO = 0A
4.962
VOUT (V)
VOUT (V)
4.964
IO = 2A
4.960
4.958
4.956
4.958
4.954
4.952
4.952
5
10
15
20
25
INPUT VOLTAGE (V)
30
36V VIN
12V VIN
4.950
0.0
36
図 5. ラインレギュレーション、VOUT = 5V、TA = +25 ℃
0.5
2.0
2.5
100
95
6V VIN
90
12V VIN
12V VIN
85
24V VIN
36V VIN
6V VIN
80
36V VIN
75
24V VIN
70
65
60
55
50
45
0.5
1.0
1.5
2.0
40
0.1m
2.5
1m
10m
100m
LOAD CURRENT (A)
LOAD CURRENT (A)
図 7. 効率、同期整流降圧型、強制 PWM モード、
500kHz、VOUT = 3.3V、TA = +25 ℃
1.0
2.5
図 8. 効率、同期整流降圧型、PFM モード、
VOUT = 3.3V、TA = +25 ℃
85
200
80
180
IC DIE TEMPERATURE (°C)
VIN = 12V
160
INPUT CURRENT (µA)
1.0
1.5
LOAD CURRENT (A)
図 6. 負荷レギュレーション、VOUT = 5V、TA = +25 ℃
EFFICIENCY (%)
100
95
90
85
80
75
70
65
60
55
50
45
40
35
30
0.0
6V VIN
4.956
IO = 1A
0
24V VIN
4.960
4.954
4.950
EFFICIENCY (%)
4.962
140
120
VIN = 24V
100
80
60
40
20
75
70
VO = 20V
65
60
55
50
45
VO = 12V
VO = 5V
40
35
30
0
-50
-25
0
25
50
75
100
AMBIENT TEMPERATURE (°C)
図 9. 無負荷時の入力自己消費電流、PFM モード、
VOUT = 5V
9
125
25
0
5
10
15
20
VIN (V)
25
30
35
40
図 10. 周囲温度 +25 ℃のときの IC ダイ温度、
静止大気、500kHz、IO = 2.0A
FN7640.0
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ISL85402
性能特性 ( 続き )
85
IC DIE TEMPERATURE (°C)
80
VO = 20V
75
VOUT 2V/DIV
70
65
VO = 12V
60
VO = 5V
55
50
PHASE 20V/DIV
45
40
35
30
25
0
5
10
15
20
25
30
35
40
VIN (V)
図 11. 周囲温度 +25 ℃のときの IC ダイ温度、
静止大気、500kHz、IO = 2.5A
2ms/DIV
図 12. 同期整流降圧型、VIN = 36V、IO = 2A、
イネーブルオン
VOUT 2V/DIV
VOUT 2V/DIV
PHASE 20V/DIV
PHASE 20V/DIV
2ms/DIV
図 13. 同期整流降圧型、VIN = 36V、IO = 2A、
イネーブルオフ
2ms/DIV
図 14. VIN = 36V、プリバイアス状態でのスタートアップ
VOUT 20mV/DIV (5V OFFSET)
VOUT 100mV/DIV (5V OFFSET)
IOUT 1A/DIV
PHASE 20V/DIV
PHASE 20V/DIV
5µs/DIV
図 15. 同期整流型、強制 PWM モード、
VIN = 36V、IO = 2A
10
1ms/DIV
図 16. VIN = 24V、0A 負荷と 2A 負荷のステップ変動、
強制 PWM モード
FN7640.0
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ISL85402
性能特性 ( 続き )
VOUT 200mV/DIV (5V OFFSET)
VOUT 70mV/DIV (5V OFFSET)
VOUT 1V/DIV
LGATE 5V/DIV
LGATE 5V/DIV
IOUT 1A/DIV
PHASE 20V/DIV
PHASE 20V/DIV
100µs/DIV
1ms/DIV
図 17. VIN = 24V、IO = 80mA、PFM モード
図 18. VIN = 24V、0A 負荷と 2A 負荷のステップ変動、PFM モード
VOUT 10mV/DIV (5V OFFSET)
VOUT 10mV/DIV (5V OFFSET)
PHASE 5V/DIV
PHASE 10V/DIV
20µs/DIV
5µs/DIV
図 19. 非同期整流型、強制 PWM モード、VIN = 12V、
無負荷
VOUT BUCK 100mV/DIV (5V OFFSET)
図 20. 非同期整流型、強制 PWM モード、VIN = 12V、
IO = 2A
VOUT BUCK 100mV/DIV (5V OFFSET)
VIN_BOOST_INPUT 5V/DIV
VIN_BOOST_INPUT 5V/DIV
PHASE_BOOST 10V/DIV
PHASE_BUCK 10V/DIV
PHASE_BOOST 10V/DIV
PHASE_BUCK 10V/DIV
20ms/DIV
10ms/DIV
図 21. 昇降圧型、昇圧入力を 36V ~ 3V にステップ
変動、VOUT BUCK = 5V、IOUT_BUCK = 1A
図 22. 昇降圧型、昇圧入力を 3V ~ 36V にステップ
変動、VOUT BUCK = 5V、IOUT_BUCK = 1A
11
FN7640.0
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ISL85402
性能特性 ( 続き )
VOUT 5V/DIV
IL_BOOST 2A/DIV
PHASE_BOOST 20V/DIV
PHASE_BUCK 20V/DIV
10ms/DIV
図 23. 昇降圧型、VO = 9V、IO = 1.8A、昇圧入力を 16V から 9V に低下
PWM 制御
動作の説明
初期化
ISL85402 は最初に EN ピンの電圧を連続してモニタします。
EN ピン電圧が立ち上がりオン・スレッショルドを超えると、
内蔵 LDO が起動して VCC を生成します。さらにパワー・オ
ン・リセット(POR)後、VCC 電圧が POR スレッショルドを
超えるとソフトスタートが始まります。
ソフトスタート
ソフトスタート(SS)のランプ時間は、内蔵の 5μA 電流源
で充電されるSSピンの外付けコンデンサの容量によって決ま
ります。
C SS  F  = 6.5  t SS  S 
(式 1)
0VだったSSピンは0.8Vを超える電圧へと上昇していきます。
SS ピン電圧が 0.8V を超えるとバンドギャップ・リファレン
ス電圧に切り替わり、IC は安定動作状態に入ります。
SS ピンは hiccup モード時に重要な役割を担います。過負荷
状態のとき、IC はサイクルごとのピーク電流制限を行いま
す。負荷条件が厳しくなってハイサイド MOSFET の電流が
第 2 過電流スレッショルドに達すると、SS ピンはグランド
に引きこまれダミー・ソフトスタート・サイクルが始まりま
す。ダミー・ソフトスタートのときのソフトスタート・コン
デンサへの充電電流は通常の 1/5 に絞られます。そのため、
ダミー・ソフトスタート・サイクルは、通常のソフトスター
ト・サイクルに比べて 5 倍の時間を要します。ダミー・ソフ
トスタート中に制御ループはディスエーブル状態となり、
PWM 信号は出力されません。ダミー・ソフトスタートが終
了すると通常のソフトスタートが始まります。このような
hiccup モードは、ハイサイド MOSFET の電流が第 2 過電流
スレッショルドを下回るまで繰り返されます。
ISL85402 は出力がプリバイアスの状態でもスタートアップ
可能です。
12
MODE ピンをグランドに接続すると IC は強制 PWM モードに
設定されます。ISL85402 は、高速な負荷変動応答とサイクル
ごとの電流制限を実現する目的で、ピーク電流モード PWM
制御を採用しています。4 ページの「内部ブロック図」を参照
してください。
PWM 動作は発振回路が出力するクロックによって初期化さ
れます。ハイサイド MOSFET は PWM サイクルの開始時点で
ターンオンし、MOSFET を流れる電流は増加します。電流セ
ンス信号と傾き補償信号の和が誤差アンプの出力電圧レベル
に到達すると、PWM コンパレータは PWM ロジックをトリガ
してハイサイド MOSFET をターンオフします。ハイサイド
MOSFET は次のサイクルのクロック信号が来るまでオフの状
態を保ちます。
出力電圧は VOUT と FB ピン間の抵抗分圧回路で設定します。
FB 電圧と 0.8V リファレンス電圧の差電圧に対して増幅と補
償が行われ、誤差信号 COMP が生成されます。次に、COMP
信号を電流ランプ信号と比較して、PWM をシャットダウンし
ます。
PFM モードの動作
MODE ピンに High レベル(>2.5V)を与えるか、MODE ピン
を開放のまま使用すると、IC は軽負荷時に PFM(パルス周波
数変調)モードで動作します。PFM モードでは、スイッチン
グ損失を抑えるために、スイッチング周波数は大幅に低くな
ります。MOSFET のピーク電流が PWM/PFM 境界の電流ス
レッショルドを下回ると ISL85402 は PFM モードに移行しま
す。このスレッショルドは MODE ピンに設定抵抗を接続しな
いデフォルト状態では 700mA に設定されています。
PWM/PFM 境界のスレッショルドを設定するには、式 2 に
従って求めた抵抗を MODE ピンに接続します。IPFM は
PWM/PFM 境界の所望の電流スレッショルド、RMODE は設
定抵抗値です。
118500
R MODE = ----------------------------IPFM + 0.2
(式 2)
FN7640.0
2011 年 9 月 29 日
RMODE (k)
ISL85402
500
場合は、出力電流はディレーティングして考えなければなり
ません。
400
基本的にダイ温度は、周囲温度に、IC の電力損失とジャン
クション周囲熱抵抗 θJA で決まるパッケージの温度上昇分
を加えた温度になります。IC 内部の電力損失としては、
MOSFET のスイッチング損失、導通損失、内部 LDO の損失
が挙げられます。これらの損失は、負荷条件のほかに、入力
電圧、出力電圧、デューティサイクル、スイッチング周波
数、温度によって異なります。パッケージ底面のエキスポー
ズドパッドを使用すると IC の発熱は主にパッドを経由して
拡散するため θJA は大幅に低くなります。θJA は基板レイ
アウトとエアフローで大きく変わります。基板設計では IC
の底面に複数ビア(9 個以上)を設けてください。多層基板
を使用する場合は、底面パッドとビアをできるだけ広いグラ
ンドパターンに接続してください。
300
200
100
0
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
IPFM (A)
1.0
1.2
1.4
図 24. RMODE vs IPFM
同期整流降圧型と非同期整流降圧型
ISL85402 は同期整流降圧動作と非同期整流降圧動作の両方に
対応しています。非同期整流降圧動作でローサイド・パワー
デバイスにパワーダイオードを使用する場合は、LGATE を
(IC のスタートアップ前に)VCC に接続して、LGATE ドライ
バをディスエーブルにしてください。
入力電圧
IC はスイッチング動作を行うため、VIN ピンに印加する動作
入力電圧は 36V 以下でなければなりません。絶対最大定格の
44V を超えなければ、スイッチングで生じる瞬間的(数 ns
の長さ)な電圧リンキング・スパイクが許容されます。
出力電圧
ISL85402 の出力電圧は VOUT と FB 間に接続した抵抗分圧回
路によって 0.8V を下限として設定できます。出力可能な最
高電圧は(VIN*DMAX - VDROP)です。VDROP は MOSFET
の rDS(ON) やインダクタの DCR などのパワーパスにおける
電圧降下です。最大デューティサイクル DMAX は(1/Fs tMIN(OFF))で決まります。
出力電流
ハイサイド MOSFET を内蔵する ISL85402 の最大出力電流は、
パッケージで制約されるとともに、入力電圧、出力電圧、
デューティサイクル、スイッチング周波数、温度などの動作
条件によって変わります。次の点に注意してください。
• 最大 DC 出力電流はパッケージの制約から 5A が上限です
• 放熱の観点では、IC 内部の電力損失によって、ダイ温度
が +125 ℃を超えないようにしなければなりません。異な
る条件で動作させた本 IC の発熱特性を図 10 と図 11 に示
します。
VIN 範囲をパラメータとして、+25 ℃の静止大気条件での 2A
出力と 2.5A 出力アプリケーションのダイ温度特性を図 10 ~
11 に示します。異なる周囲温度あるいは異なる動作条件での
ダイ温度は、両方の図に示した温度上昇データを用いて概算
してください。ただし、周囲温度が高いほど rDS(ON) も増加
して導通損失が大きくなり、温度上昇がより大きくなる点に
注意してください。
一般に、VIN = 8~30V、VO = 5V、
スイッチング周波数500kHz、
静止大気、周囲温度 +85 ℃の一般的なアプリケーション条件
で、本 IC は 2.5A までの出力が可能です。そのほかの動作条
件に対しては、前述の温度特性を参照しながら最大出力電流
を概算してください。ただし、ダイ温度が +125 ℃を超える
13
昇圧コンバータの動作
5 ページの「アプリケーション回路例 III - 昇降圧型コンバー
タ」は、後段の降圧ステージに対してプリステージとして機
能する昇圧回路を組み合わせた回路例です。この回路は、入
力電圧が低下して出力電圧のレギュレーションが不可能に
なったりするアプリケーション(たとえばバッテリで動作す
るシステム)に適しています。出力電圧のレギュレーション
状態を維持しなければならないときは、昇圧コンバータをイ
ネーブルにして入力電圧を昇圧します。システムの入力電圧
が通常に戻ったら、昇圧ステージをディスエーブルにして、
降圧ステージのみでスイッチングを行います。
昇圧型の設定と昇圧入力電圧のモニタには EXT_BOOST ピン
を使います。ソフトスタート前のスタートアップ時点で
EXT_BOOST ピン電圧が 200mV を超えていれば、コントロー
ラは昇圧型動作に設定されます。EXT_BOOST ピン電圧が
200mV より低ければコントローラは同期整流降圧型に設定さ
れます。昇圧型でのローサイド・ドライバが出力する PWM
信号は、降圧モードの PWM 信号と同じです。
昇圧型では、EXT_BOOST ピンを使って昇圧入力電圧をモニ
タし、昇圧 PWM のターンオンとターンオフを行います。ま
た、AUXVCC ピンを使って昇圧出力電圧をモニタし、昇圧
PWM のターンオンとターンオフを行います。
14 ページの図 25 に示すように、EXT_BOOST ピンに接続した
抵 抗 分 圧 回 路 を 用 い て、昇 圧 入 力 電 圧 を モ ニ タ し ま す。
EXT_BOOST ピン電圧が 0.8V 以下に低下すると、500μs のソ
フトスタート後に昇圧 PWM はイネーブルになり、
昇圧デュー
ティサイクルは tMIN(ON)*Fs からおよそ 50% までリニアに増
加 す る と と も に、ヒ ス テ リ シ ス 特 性 を 与 え る た め に
EXT_BOOST ピン内部に接続されている 3μA シンク電流源が
イネーブルになります。EXT_BOOST ピン電圧が 0.8V 以上に
回復すると、昇圧 PWM は即座にディスエーブルされます。
EXT_BOOST ピンの入力ヒステリシス VHYS を所望の値に設
定するには、式 3 を用いて上側抵抗 RUP(図 25 では R1)を
求めます。
VHYS
R UP  M  = ---------------3  A 
(式 3)
昇圧イネーブル・スレッショルドを所望の値に設定するに
は、式 4 を用いて下側抵抗 RLOW
(図 25 では R2)を求めます。
R UP  0.8
R LOW = -----------------------------VFTH – 0.8
(式 4)
FN7640.0
2011 年 9 月 29 日
ISL85402
VFTHは昇圧入力電圧が低下したときに昇圧をターンオンす
る所望のスレッショルド、3μA はヒステリシス電流、0.8V
は比較対象となるリファレンス電圧です。
昇圧動作をイネーブルにするスレッショルドは、昇圧動作が
始まる前の時点で、降圧が適切に動作し、かつ、閉ループレ
ギュレーションが維持されるように選択しなければなりま
せん。そうでないと降圧開ループが飽和して、昇圧動作の開
始時に入力側に大きな突入電流が発生してしまいます。
同様に、AUXVCC ピンに接続した抵抗分圧回路を用いて昇圧
出力電圧をモニタします。AUXVCC ピン電圧が 0.8V を下回
ると、500μs のソフトスタート後に昇圧 PWM がイネーブル
になるとともに、ヒステリシス特性を与えるために AUXVCC
ピンに接続されている3μAシンク電流源がイネーブルになり
ます。AUXVCC ピン電圧が 0.8V 以上に回復すると昇圧 PWM
は即座にディスエーブルされます。AUXVCC ピンのヒステリ
シス VHY を希望の値に設定するには、式 3 を用いて上側抵抗
RUP(図 25 では R3)を求めます。昇圧イネーブル・スレッ
ショルドを希望の値に設定するには、式 4 を用いて下側抵抗
RLOW(図 25 では R4)を求めます。
VBAT を昇圧入力電圧、VOUTBST を昇圧出力電圧、VOUT を
降圧出力電圧とすると、安定状態の伝達関数は次のようにな
ります。
1
V OUTBST = -------------  V BAT
1–D
(式 5)
D
V OUT = D  V OUTBST = -------------  V BAT
1–D
(式 6)
式 5 と式 6 から、安定状態の昇圧出力電圧 VOUTBST を、VBAT
と VOUT の関数として求める式 7 が得られます。
V OUTBST = V BAT + V OUT
(式 7)
こうして構成した昇降圧コンバータは、昇圧出力電圧によっ
て IC 内部のバイアス(VCC)LDO が動作するため、IC のス
タートアップ後にバッテリ電圧が低下しても動作を維持し
ます。たとえば 3.3V 出力を必要とするアプリケーションで、
入力電圧であるバッテリ電圧が 2V まで低下した場合でも
5.2V(式 7)の昇圧出力が得られ、すなわち、VIN ピン(降
圧入力)にはレギュレーション動作の継続に充分な 5.2V が
与えられます。
前述の例で入力電圧がきわめて低くなった場合、昇圧入力電
流が大きくなる可能性があります(VIN*IIN = VOUT*IOUT* 効
率)
。フル負荷の条件で入力電圧が低下した場合でも動作する
回路を設計するには、入力に発生する大電流を扱えるだけの
定格を備えたインダクタと MOSFET を選択する必要がありま
す。昇圧インダクタ電流は昇圧入力電流と等しいため式 8 で
求められます。POUT は出力パワー、VBAT は昇圧入力電圧、
EFFは昇圧ステージと降圧ステージ全体のおよその効率です。
P OUT
IL IN = ------------------------------V BAT  EFF
(式 8)
前述の昇圧入力電流に関連して、昇圧入力電圧があるレベル
以下になる前にICをディスエーブルしなければなりません。
昇圧モードでは PFM は利用できません。
発振回路と外部同期機能
FS ピンを VCC またはグランドに接続するか、開放のままと
した場合、発振回路はデフォルト周波数の 500kHz で発振しま
す。スイッチング周波数を 200kHz から 2.2MHz の範囲で任意
の周波数に設定するには、FS ピンとグランドの間に抵抗を接
続します。
145000 – 16  FS  kHz 
R FS  k  = ------------------------------------------------------------FS  kHz 
(式 9)
複数の ISL85402 を同期動作させるには単純に SYNC ピン同
士を接続します。スレーブ IC はマスタ IC に対して自動的に
180°位相が反転した状態で動作します。
BATTERY
VOUT_BST
+
+
R1
EXT_BOOST
0.8V
R2
I_HYS = 3μA
R3
LOGIC
AUXVCC
R4
PWM
0.8V
LGATE
DRIVE
LGATE
I_HYS = 3μA
図 25. 昇圧コンバータの制御
14
FN7640.0
2011 年 9 月 29 日
1200
370
1000
320
800
270
RLIM (k)
RFS (k)
ISL85402
600
220
400
170
200
120
0
0
500
1000
1500
FS (kHz)
2000
2500
70
0.0
1.0
図 26. RFS vs スイッチング周波数
フォルト保護
過電流保護
過負荷条件やワーストケースでの出力短絡を想定し、ハイサ
イド MOSFET を流れる電流をモニタして IC を保護する過電
流機能を搭載しています。
2 つの電流制限スレッショルドが設定されています。第 1 のス
レッショルドは、ハイサイド MOSFET のピーク電流をサイク
ルごとに制限する IOC1 です。ILIMIT ピンをグランドまたは
VCC に接続するか開放のまま使用したとき、電流制限スレッ
ショルドのデフォルト値は 3.6A に設定されます。電流制限ス
レッショルドを設定するにはILIMITピンとグランドの間に抵
抗 RLIM を接続します。抵抗値は式 10 で求めます。
(式 10)
RLIM を低くすると IOC1 が大きくなる点に注意してくださ
い。RLIM が 54.9kΩ(代表値)のとき、IOC1 は最大の 5.4A
に達します。RLIM を 54.9kΩ(代表値)よりも低くすると、
過電流制限値はデフォルトの 3.6A(代表値)に近づいてい
きます。
第 2 の電流保護スレッショルド IOC2 は前述の IOC1 よりも 15%
大きい値に設定されています。ハイサイド MOSFET の電流が
IOC2 に達すると、2 サイクルの遅延ののち PWM はシャット
オフされ、IC は hiccup モードに移行します。hiccup モードで
は、通常のソフトスタート期間の 5 倍の時間を要するダミー・
ソフトスタート期間にわたって PWM はディスエーブルとな
ります。ダミー・ソフトスタート・サイクルののち通常のソ
フトスタート・サイクルを試みます。IOC2 によってワースト
ケース状態でも IC は保護され、優れた堅牢性と信頼性が得ら
れます。
ISL85402 には周波数フォールドバック機能が実装されていま
す。過電流保護が発生したとき、インダクタ電流を過電流ス
レッショルド以下に維持するために、過負荷状態が続く限り
出力電圧に比例してスイッチング周波数を低下させる機能で
す。周波数フォールドバック時のスイッチング周波数の下限
は 40kHz です。
15
3.0
IOC1 (A)
4.0
5.0
6.0
図 27. RLIM vs IOC1
外部から矩形波のクロック信号(IC 内部発振周波数よりも 10
%高い周波数、デューティサイクル 10%から 90%の範囲、パ
ルス幅は 150ns 以上)を SYNC ピンに与えると、ISL85402 は
入力信号の基本周波数に同期してスイッチングします。内部
発振回路は入力クロックの立ち上がりに同期します。UGATE
ピンから出力される PWM 信号の立ち上がりエッジは、外部
クロック信号の前縁に対して 180°遅れます。
300000
R LIM = ---------------------------------------I OC  A  + 0.018
2.0
過電圧保護
FB ピン電圧がリファレンス電圧の 110%を超えたことが検出
されると、ハイサイド・ドライバとローサイド・ドライバは
即座にシャットダウンし、FB 電圧が 0.8V に下がるまでオン
になりません。FB 電圧が 0.8V に低下するとドライバはオン
に戻ります。過電圧スレッショルドの 120%に達すると、ハイ
サイド・ドライバとローサイド・ドライバは即座にシャット
ダウンし、IC はラッチオフ状態になります。動作を再開させ
るにはリセットが必要です。
過温保護
ジャンクション温度が +155 ℃に達すると ISL85402 の PWM は
ディスエーブルになります。+15 ℃のヒステリシスが設定さ
れているため、ジャンクション温度が +140 ℃以下に下がるま
で、IC は動作を再開しません。
部品の選択
出力コンデンサ
インダクタ電流のフィルタと負荷応答電流の供給のために、
出力コンデンサが必要です。
ISL85402 はセラミック出力コンデンサにて動作します。ま
た、一部のアプリケーションで、負荷応答特性を改善すると
もに、負荷に対するホールドアップ時間を確保したい場合
は、アルミ電解コンデンサを出力に追加します。低コストの
高 ESR アルミ電解コンデンサを出力に使用する場合は、リッ
プル電流に対処するためと総 ESR を実効的に下げるために、
セラミック・コンデンサを並列に実装することを推奨します
(2.2μF から 10μF)。
入力コンデンサ
システムの入力レール条件にも依存しますが、安定した入力
電圧を確保するために、通常はアルミ電解コンデンサが必要
です。このような工夫により、スイッチング周波数に伴うパ
ルス電流は入力トレースの小さな領域に制限され、EMC 性
能の改善が図れます。入力コンデンサはスイッチング・パ
ワーデバイスで生じる RMS 電流に対応できる定格を備えて
いなければなりません。
IC の VIN ピンにはセラミック・コンデンサを使用してくだ
さい。1μF から 0.1μF の範囲の複数のコンデンサを推奨し
ます。これらコンデンサは IC のできるだけ近くに配置して
ください。
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ISL85402
降圧出力インダクタ
昇圧出力コンデンサ
一般にインダクタは、電流リップルがレギュレータの最大平
均出力電流の 30%から 50%に収まるように、電流リップル
をフィルタする役割を担います。高い効率を得るには低 DCR
のインダクタを選択する必要があります。また、インダクタ
の飽和電流定格は見込まれる最大過渡電流よりも大きくな
ければなりません。
前述の「昇圧インダクタ」セクションの昇圧スタートアップ
と同じ理屈から、昇圧出力に大容量コンデンサを接続する
と、昇圧 PWM のスタートアップ時に大きな突入電流が発生
します。10V 以下の降圧出力アプリケーションでは 22μF が
適します。また、システムを安定させるために、昇圧出力に
はある程度の容量が必要です。
ローサイド・パワー MOSFET
基板レイアウトの設計指針
同期整流型アプリケーションでは、同期整流ローサイド
MOSFET として、低 rDS(ON)、低 Rg(推奨は Rg_typ < 1.5Ω)
、
低 Vgth(Vgth_min ≧ 1.2V)、低 Qgd のパワー N チャネル
MOSFET が必要です。BSZ100N06LS3G(インフィニオンテク
ノロジーズ製)は推奨部品の 1 つです。
出力電圧の帰還抵抗分圧回路
出力電圧は、式 11 に示すように、VOUT と FB の間に接続し
た抵抗分圧回路によって、0.8V を下限として設定可能です。
R UP 

V OUT = 0.8   1 + ----------------
R LOW

(式 11)
1. IC の VIN ピンと、パワー MOFET またはダイオードを
接続しているパワーグランドのできるだけ近くに、入
力セラミック・コンデンサを配置します。トレースの
寄生インダクタンスで生じる電圧スパイクを可能な限
り抑えるために、このループ(入力セラミック・コン
デンサ、VIN ピン、MOSFET/ ダイオード)ができるだ
け小さくなるように設計してください。
2. VIN ピンの近くに入力アルミ電解コンデンサを配置し
てください。
3. PHASE ノードの銅箔パターンは、負荷電流を扱えるだ
けの充分な面積を与えながらも、できるだけ小さくし
てください。
回路の自己消費電流を抑えたい場合は分圧回路に高抵抗を使
用してください。上側抵抗の推奨値は 232kΩ です。
4. 出力セラミック・コンデンサとアルミ電解コンデンサ
も、パワーステージ部品の近くに配置してください。
補償ネットワーク
5. IC の底面パッドにはビアを 9 個以上設けてください。
熱インピーダンスを効果的に低下させるために、多層
基板を使用する場合は、底面パッドをできるだけ広い
グランドパターンに接続してください。
ピーク電流モード制御では、ほとんどのアプリケーションで
タイプ II 補償が使えます。ただし、より広い帯域を必要とす
るアプリケーションでは、タイプ III を使用してください。
PFM モード動作、かつ、タイプ III 補償ネットワークを使用
するアプリケーションでは、ノイズカップリングを抑えて適
切な PFM 動作を得るために、COMP ピンと FB ピン間に接
続するコンデンサ(COMP ピンと FB ピン間の抵抗に直列に
接続するコンデンサではありません)の容量はできるだけ小
さくしてください。PFM アプリケーションでの COMP ピン
と FB ピン間のコンデンサ容量は 10pF を推奨します。した
がって、FB ピンとグランド間に接続するコンデンサ(1nF 以
下)が適切な PFM モード動作を助けます。
昇圧インダクタ
昇圧インダクタの選択では、電流リップルがある範囲(30%
から 50%)に収まるようにしなければならないとともに、ソ
フトスタート時の昇圧インダクタ電流も考慮しなければなり
ません。昇圧のスタートアップ時には、500μs ソフトスター
ト時間後に、デューティサイクルは tMIN(ON)*Fs からおよそ
50% にリニアに増加します。昇圧スタートアップの前後で、
昇圧出力電圧は VIN_BOOST から
(VIN_BOOST + VOUT_BUCK)
へとジャンプします。昇圧ソフトスタートの設計目標は、昇
圧入力電流を最小限に維持しながら、VOUT_BUCK に等しい
電圧ステップを得るために昇圧出力電圧を充電する能力を確
保することです。インダクタが大きいとインダクタ電流の増
加をブロックしてしまうため、500μs 以内に最終安定状態値
(VIN_BOOST + VOUT_BUCK)に出力コンデンサを充電するに
は電流が充分ではありません。回路設計のスタートポイント
としては 6.8μH のインダクタが適当です。スタートアップ時
の昇圧インダクタ電流をオシロスコープで確認して、許容可
能な範囲であることを確認してください。
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6. VCC ピンの 4.7μF セラミック・デカップリング・コン
デンサは IC のできるだけ近くに配置してください。ま
た、このコンデンサのグランドパターンには 3 個以上
のビアを設けてください。
7. ブートストラップ・コンデンサは IC のできるだけ近く
に配置してください。
8. LGATE 信号のトレースはできるだけ短くルーティング
し、かつ、インピーダンスの上昇を抑えるために
LGATE 信号の途中にはビアを設けないでください。
9. 電圧センストレースはノイズの少ない領域に配線して
ください。
10. すべての周辺制御部品は IC の近くに配置してください。
図 28. プリント基板のビアパターンの例
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ISL85402
改訂履歴
この改訂履歴は参考情報として掲載するものであり、正確を期すように努めていますが、内容を保証するものではありませ
ん。最新のデータシートについてはインターシルのウェブサイトをご覧ください。
日付
レビジョン
2011/9/29
FN7640.0
変更点
初版
製品
インターシルは、高性能アナログ、ミクストシグナルおよびパワーマネジメント半導体の設計、製造で世界をリードする企
業です。インターシルの製品は、通信、コンピューティング、コンシューマ、産業用機器の分野で特に急速な成長を遂げて
いる市場向けに開発されています。製品ファミリの詳細は、www.intersil.com/product_tree/ をご覧ください。
ISL85402 に関するアプリケーション情報、関連ドキュメント、関連部品は、www.intersil.com 内の ISL85402 のページを参照
してください。本データシートに関するご意見は、www.intersil.com/askourstaff へお寄せください。
信頼性に関するデータは rel.intersil.com/reports/search.php を参照してください。
そのほかの製品については www.intersil.com/product_tree/ を参照してください。
そのほかの製品については www.intersil.com/product_tree/ を参照してください。
インターシルは、www.intersil.com/design/quality/ に記載の品質保証のとおり、
ISO9000 品質システムに基づいて、製品の製造、組み立て、試験を行っています。
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ISL85402
パッケージ寸法図
L20.4x4C
20 Ld クワッドフラットノーリードプラスチックパッケージ
Rev 0、2006 年 11 月 20
4X
4.00
2.0
16X 0.50
A
B
16
6
PIN #1 INDEX AREA
20
6
PIN 1
INDEX AREA
1
4.00
15
2 .70 ± 0 . 15
11
(4X)
5
0.15
6
10
0.10 M C A B
4 20X 0.25 +0.05 / -0.07
20X 0.4 ± 0.10
上面図
底面図
SEE DETAIL "X"
0.10 C
0 . 90 ± 0 . 1
C
BASE PLANE
( 3. 8 TYP )
(
SEATING PLANE
0.08 C
2. 70 )
( 20X 0 . 5 )
側面図
( 20X 0 . 25 )
C
0 . 2 REF
5
( 20X 0 . 6)
0 . 00 MIN.
0 . 05 MAX.
詳細図 "X"
推奨ランドパターンの例
備考:
1. 寸法の単位は mm です。
( )内の寸法は参考値です。
2. 寸法と公差は ASME Y14.5m-1994 に従っています。
3. 特記のない限り、公差は DECIMAL ± 0.05 です。
4. 寸法 b は金属端子に適用され、端子先端から 0.15mm ~ 0.30mm
のポイントで計測した値です。
5. タイバー(示されている場合)は非機能性です。
6. 1 ピンの識別子はオプションですが、表示されているゾーン内
に配置されます。1 ピンの識別子はモールドまたはマーキング
で示されます。
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