Date.2003.5.6 Quarterly Report スミダ コーポレーション株式会社 (コード番号 6817 東証一部) 〒 103-8589 東京都中央区日本橋人形町 3-3-6 2003 年第 1 四半期の連結事業概況について 2003 年第 1 四半期決算ハイライト 2003年第1四半期の連結業績概要 1.経営成績(連結)の進捗状況 期別 科目 売 上 高 営 業 利 益 経 常 利 益 税 金 等 調 整 前 利 益 当 期 純 利 益 一株 当り当期純利 益(円) 潜 在 株 式 調 整 後 一株 当り当期純利 益(円) (単位:百万円,%) 第1四半期 前期 当期 構成比 8,955 504 514 509 382 28.74 28.50 2.財政状態(連結)の変動状況 (単位:百万円) 期別 第 1 四 半 期 科目 前期 当期 増減額 総 資 産 32,992 28,458 △ 4,534 資 本 金 5,376 5,530 154 株 主 資 本 19,954 17,848 △ 2,106 発行済株式総数(千株) 13,277 14,771 1,494 一株当り株主資本(円) 1,502.91 1,208.33 △ 294.58 株 主 資 本 比 率 (%) 60.5 62.7 - 構成比 100.0 5.6 5.7 5.7 4.3 - 7,202 301 306 △ 934 △ 942 △ 63.82 - △ 62.99 3.連結キャッシュフローの状況 期別 科目 増減率 100.0 △ 19.6 4.2 △ 40.3 4.2 △ 40.5 △ 13.0 △ 283.6 △ 13.1 △ 347.0 - - (単位:百万円) 営業 活動に よるキ ャ ッシ ュ フロ ー 第 1 四 半 期 前期 当期 増減額 △ 623 △ 51 572 投資 活動に よるキ ャ ッシ ュ フロ ー △ 260 △ 297 △ 37 財務 活動に よるキ ャ ッシ ュ フロ ー 3 4,517 △ 394 4,041 △ 397 △ 476 現金 及び 現金同 等物 期末残高 2003年第2四半期の業績予想 2003年 第2四半期 2002年 第2四半期 8,162 602 589 462 31.29 9,349 592 589 502 37.65 予想売上高(百万円) 予想営業利益(百万円) 予想経常利益(百万円) 予想当期純利益(百万円) 一株当り予想当期純利益(円) 増減率 (%) △ 12.7 1.7 0.0 △ 8.0 △ 16.9 四半期業績の推移 (単位:百万円) 期別 科目 売 上 営 業 利 経 常 利 高 益 益 税金 等調整 前利益 当 期 純 利 益 2000 4Q 8,693 662 505 237 410 2001 1Q 8,226 333 47 △ 141 △ 94 2002 2Q 3Q 8,114 7,636 81 156 △ 277 △ 44 △ 219 △ 1,405 △ 131 △ 1,651 4Q 7,582 541 356 △ 14 839 1Q 8,955 504 514 509 382 2Q 9,349 592 589 566 502 3Q 8,474 641 614 571 428 2003 1Q 7,202 301 306 △ 934 △ 942 4Q 8,018 434 398 7 △ 194 通期業績の推移 (単位:百万円) 売 上 高 営 業 利 益 経 常 利 益 税金 等調整前利益 当 期 純 利 益 株 主 資 本 総 資 産 一株当り指標(円) 当 期 純 利 益 株 主 資 本 1998 1999 2000 2001 2002 21,391 2,210 2,336 2,550 1,942 9,232 20,840 24,574 2,687 2,439 1,580 1,003 15,083 26,220 33,575 3,318 2,967 2,632 1,973 18,581 32,000 31,558 1,112 82 △ 1,779 △ 1,037 19,534 32,340 34,796 2,171 2,116 1,653 1,118 18,910 30,666 205.07 974.60 101.56 1,374.60 163.43 1,539.48 △ 78.11 1,471.29 83.64 1,408.72 *為替換算調整勘定は資本の部に計上しております。 1 2003年第1四半期CEOメッセージ 中東での戦争や原因不明の肺炎など世界中で不安な事が数多く起きております。そうした 中、スミダグループでも2003年から正式にスタートさせたリスク・クライシスマネージ メントを十分に活用し、輸送ルートの見直しや従業員の出張規制をいち早く行うことができ ました。 さて、スミダのビジネスを取り巻く環境としては、液晶テレビやプラズマテレビに代表さ れるフラットモニター市場の急拡大や電子化の進む車載関連事業、これに加えて住宅のシス テムキッチン、バスユニット、照明、空調といったいわゆるホームエレクトロニクス分野で のコイルの需要が急速に高まりつつあります。これらは2005年にコイルとしてのマーケ ットだけで全体で3兆円から4兆円の規模が予測されています。 スミダグループとしても、この巨大な市場で取りこぼしのない体制を早急に整えるため、 外部取締役を主導とする経営戦略会議( Sumida Strategic Council)を中心にいくつものプ ロジェクトを立ち上げました。その結果として、従来の One Billion Dollar Company とい う目標を前倒しに達成いたします。そのためには、従来から取り組んでおりました現地完結 型ビジネスへの転換をさらにスピードアップして行うこともキーになってくると思います。 そして、新中期ビジョンとして3,000億円企業となりコイルの Only One Company を 目指すことを明確に決定いたしました。 一方、3月22日の株主総会での承認を経て、4月1日より委員会等設置会社となりまし た。これにより大きな権限が CEO に委譲されました。そして、この権限を執行役会という場 で COO をはじめとする執行役に部分委譲し経営してまいります。また、スミダ流コーポレ ートガバナンスは株主、社員、その他のステークホルダーに対して VISON、戦略、そしてオ ペレーションを理解していただき、それぞれの役割分担を明確化することで、その結果とし て究極の目的である CS(顧客満足)を得られれば良いと思います。そして、組織が一丸とな って全力をつくし成長していけるものになるとスミダは考えます。 スミダグループCEO 八幡滋行 2 2003 年第 1 四半期の連結業績概況について 2003 年第1四半期の電子機器の需要は、イラク戦争など国際情勢が急激に変化するなか直近のピーク であった昨年第 2 四半期に比べて緩やかに減少しているものの総じて高水準で推移しています。 音響・映像機器は、ワールドカップ開催の効果で需要の高まった前年同期の水準を維持しています。パ ソコンは、昨年第 3 四半期から前年同期比で拡大に転じた後、当四半期も増加基調を維持しています。 携帯電話は低い水準での揉み合いが続いていますが、一部地域に回復の兆しが見られます。また、自 動車機器分野では ABS、エアーバック、キーレスエントリー、カーナビゲーションシステムの普及が進み、車載用電子部品の需 要が更に拡大しています。光電子関連部品では、DVD‐ROM、DVD プレーヤーの普及を背景に DVD 用光ピック アップの需要が拡大しているものの、参入企業の増加からセットメーカーの競争は厳しさを増しています。 こうした中、スミダグループは幅広い分野を対象にすると同時に将来の成長商品に的を絞った事業活 動を展開してまいりました。車載用電子部品では ABS コイルの第 2、第 3 の顧客への納入を本格化する とともに、キーレスエントリー、イモビライザーなど新製品の開発・生産・販売に力を注いでまいりました。通信・ 情報処理機器用コイルではノートパソコンの生産の集約が進む台湾市場を強化するのに加え、急激に拡大する 中国市場でのインバータユニットの生産・販売を開始いたしました。また、事業再編を進めているアメリカでは、 懸案の SRC につきましてはスウェーデンの GDT(ガス・ディスチャージ・チューブ)部門を残し、スイッチ、リレー及びサージアレスタ ー部門を MBO により売却することを決定いたしました。これに伴い非継続事業の取扱いを適用し、当 四半期より連結対象子会社から除外いたしました。 2003 年第1四半期の売上高につきましては、カーナビゲーションシステム、キーレスエントリー、イモビライザー用コイルなど 車載用電子部品が増加したものの、光ピックアップを中心に光電子事業が減少したこと、連結対象子会社 から SRC を除外したこと、北米マグネティックスの不採算製品の見直しで電磁事業が縮小したこと、前第 1 四半期に比べ 11.1 円の円高が進行し海外売上高の円換算額が縮小したことなどから、前年同期比 19.6%減の 7,202 百万円になりました。 利益面では、継続的な原材料費の低減や減価償却費等の固定費の圧縮があったものの、市況の軟 化でパワーインダクタの販売価格が下落したこと、 車載用電子部品及びフラットパネルなど新製品に対する研究開 発費が増加したことなどから、営業利益は前年同期比 40.3%減の 301 百万円、経常利益は前年同期比 40.5%減の 306 百万円になりました。 また子会社売却損 1,191 百万円を特別損失に計上したことから、 当期損失は 942 百万円となりました。 3 セグメント情報 製 品 用 途 別 売 上 高 (単位:千円,%) 期別 品目 コ 音響・映像機器 用コイル イ 通信・情報処理 ル 機器用コイル 事 その他コイル 車載用電子部品 業 コイル事業計 光電子事業 電磁気事業 合計 前期 構成比 第1四半期 当期 構成比 増減率 417,105 4.7 418,605 5.8 0.4 3,594,917 490,711 1,787,680 6,290,413 1,315,299 1,348,951 8,954,663 40.1 5.4 20.0 70.2 14.7 15.1 100.0 3,253,602 446,361 1,847,576 5,966,144 820,118 415,593 7,201,855 45.2 6.2 25.6 82.8 11.4 5.8 100.0 △ 9.5 △ 9.0 3.4 △ 5.2 △ 37.6 △ 69.2 △ 19.6 事 業 別 セ グ メ ン ト 情 報 (単位:千円,%) 期別・科目 事業名 コイル事業 光電子事業 電磁気事業 合計 前第1四半期 営業利益 売上高 6,290,413 1,315,299 1,348,951 8,954,663 期別・科目 事業名 コイル事業 光電子事業 電磁気事業 合計 利益率 754,125 83,140 △ 333,429 503,836 当第1四半期 営業利益 売上高 5,966,144 820,118 415,593 7,201,855 12.0 6.3 △ 24.7 5.6 利益率 421,609 5,813 △ 126,797 300,625 7.1 0.7 △ 30.5 4.2 製 品 仕 向 地 別 売 上 高 (単位:千円,%) 期別 仕向地 日本 香港/中国 ASEAN 台湾/韓国 NAFTA EU 合計 前期 2,064,947 1,649,590 514,429 1,848,253 1,197,665 1,679,779 8,954,663 構成比 23.1 18.4 5.7 20.6 13.4 18.8 100.0 4 第1四半期 当期 2,039,499 1,248,865 477,500 1,451,269 830,105 1,154,617 7,201,855 構成比 28.3 17.4 6.6 20.2 11.5 16.0 100.0 増減率 △ 1.2 △ 24.3 △ 7.2 △ 21.5 △ 30.7 △ 31.3 △ 19.6 事業別状況 スミダグループの事業はコイル事業、光電子事業、電磁気事業から構成されております。(2003 年第 1 四 半期の事業別状況をご説明するに当たり、 円での表示と同時に現地通貨での前年同期比の表示も付け 加えさせていただきます。現地通貨での前年同期比は単一通貨の場合当該現地通貨、複数の通貨にま たがる場合は US$換算での数値を採用しております。 ) 1.コイル事業 コイル事業は、日本での売上が 1.3%増、海外での売上が 0.8%増と前年同期水準を達成しましたが、円 高で海外売上高の円換算額が縮小したことから、前年同期比 5.2%減(現地通貨ベース同 3.6%増) の 5,966 百万円になりました。 利益面では、標準コイルの継続した原材料費の低減(前年末比 4.4%)や固定費の圧縮があったもの の、第 2 四半期以降の生産拡大に向けての労務費の増加、パワーインダクタなどの主力製品が競争激化によ り販売価格が下落したこと、 車載用電子部品など新製品に対する研究開発費が増加したこと及び円高 で海外利益が円換算で縮小したことなどから、営業利益は前年同期比 44.0%減の 422 百万円になりま した。 a)音響・映像機器用コイル 音響・映像機器用コイルの売上高は前年同期比 0.4%増(現地通貨ベース同 9.7%増)の 419 百万円にな りました。 地域別に見ますと、日本は総じて堅調に推移し前年同期比 12.2%増の 230 百万円になりました。 海外では、香港・中国がラジオ、ラジカセ、ステレオ及び一般代理店向けの減少から前年同期比 25.2%減の 101 百万円、ASEAN は、生産調整が一段落し前年同期比 14.3%増の 88 百万円になりました。 b)通信・情報処理機器用コイル 通信・情報処理機器用コイルの売上高は前年同期比 9.5%減(現地通貨ベース同 1.1%減)の 3,254 百万円 になりました。 使用製品別内訳では、携帯電話用コイルが前年同期比 4.9%減の 58 百万円、インバータユニットが前年同期 比 7.5%減の 1,006 百万円、パソコン、PDA 及びパソコン周辺機器用コイル・トランスは前年同期比 35.0%減の 999 百万円となりました。一方、デジタルカメラ用コイルは前年同期比 43.0%増の 193 百万円、その他の通信・ 情報処理機器用コイルは前年同期比 28.8%増の 998 百万円と拡大しました。 地域別では、日本が前年同期比 13.2%減の 814 百万円、ASEAN が前年同期比 13.3%減の 248 百万 円、台湾が前年同期比 18.0%減の 1,346 百万円となりました。また、香港・中国は中国・蘇州のイン バータユニットの寄与から前年同期比 16.7%増の 664 百万円、アメリカは前年同期比 13.8%増の 182 百万円に 拡大しました。 c)その他コイル その他コイルの売上高は前年同期比 9.0%減(現地通貨ベース同 0.6%減)の 446 百万円になりました。FA 機器、給湯器向けが増加したものの、冷暖房切替え用 4V コイルが長引くエアコンの生産調整を受け軟調に 推移しました。 d)車載用電子部品 車載用電子部品の売上高は前年同期比 3.4%増(現地通貨ベース同 12.9%増)の1,848 百万円となりま した。 ABS コイルは、顧客側の会計処理の変更で昨年 1 月に 2 か月分の製品売上を計上した反動から、前 年同期比 6.5%減(現地通貨ベース同 2.1%増)の 1,113 百万円になりました。生産数量では前年同期比 13.9%増の 20,464 千個と順調に拡大しています。カーオーディオ、ナビゲーションシステム、キーレスエントリー等その他の 車載用電子部品は前年同期比 22.9%増の 611 百万円、HID(ハイ・インテンシティ・ディスチャージ)ランプ用トランス も前年同期比 44.8%増の 84 百万円に増加しました。また、 EPS(エレクトロニック・パワー・ステアリング)は前 5 年同期比 4.8%減の 40 百万円となりました。 2.光電子事業 光電子関連部品の売上高は前年同期比 37.6%減(現地通貨ベース同 31.9%減)の 820 百万円になりまし た。 DVD 用光ピックアップは前年同期比 52.1%減の 91 百万円に減少し、CD-ROM 用光ピックアップも前年同期比 35.4%減の 499 百万円に縮小しました。その他の光電子部品は前年同期比 34.8%減の 230 百万円に減 少いたしました。生産減少に伴い労務費等製造経費の削減に努めましたが、減収効果により営業利益 は前年同期比 93.0%減 6 百万円になりました。 3.電磁気事業(REMtech) 電磁気事業の売上高は前年同期比 69.2%減(現地通貨ベース同 66.3%減)の 416 百万円となりました。 スイッチ、リレー及びサージアレスター部門の MBO 売却を期初みなし売却とし、480 百万円を連結から除外したこ と、マグネティックス製品の不採算製品の見直し及びアメリカ経済低迷で売上が減少したことから前年同期比 53.4%減の 397 百万円となりました。損益面では SRC を連結対象外にすることにより営業損失は大幅 に減少したものの、スウェーデンの GDT 部門の研究開発費(42 百万円) 、マグネティックス部門の売上未達による 製造固定費未回収(82 百万円)などがあり、前年同期比 62.0%減の営業損失 127 百万円となりまし た。 今後の経営環境と事業展開方針 続きまして、各セグメントの今後の経営環境と事業展開方針についてご説明いたします。以下の記述 は将来のスミダグループの業績に関わる見通しを含んでおります。将来の 見通しに関する記述は、スミダグ ループが独自に判断し、経営の指針として採用しているものです。実際には、世界各国の経済環境の 変化、突発的な出来事など様々な要素により、見通しとは大きく乖離する場合があります。これら の見通しに全面的に依拠されることはお控えいただくようお願い申し上げます。 1.コイル事業 スミダグループのコイルの月間受注数量(当月受注、当月販売予定)は、2002 年 5 月 75,307 千個と直近 のピークを形成した後、前月比で緩やかに減少しました。只、例年年末は他のシーズンに較べ受注 が低水 準で推移する傾向が見られるため、昨年末は比較的好調に推移しました。2003 年は 1 月 65,723 千個 (前年同期比 6.5%増、前月比 2.1%減) 、2 月 65,784(前年同期比 9.0%増、前月比 0.1%増) 、3 月 71,986 (前年同期比 7.4%増、前月比 9.4%増)と第 1 四半期としては高水準で推移しました。4 月も 4 月 25 日時点で 76,480 千個(前年同期比 5.6%増、前月比 6.2%増)と順調に推移しています。 コイル及び光電子部品の受注・販売・生産 (百万個) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 1/99 3 5 7 9 11 1/00 3 5 7 9 11 1/01 受注数量 6 3 5 生産数量 7 9 11 販売数量 1/02 3 5 7 9 11 1/03 3 (百万円) 地域別コイル販売額 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 1/00 3 5 7 9 11 Japan 1/01 3 5 HK/Ch 7 TW 9 11 ASEAN 1/02 NAFTA 3 5 7 9 11 1/03 3 Coil total また、コイルの月間販売額は、2002 年第 4 四半期月間平均の 1,982 百万円から 2003 年第 1 四半期は 1,989 百万円と同水準を維持しています。地域別に見ると、ASEAN はセットメーカーの生産調整から低迷が 続きました。NAFTA は僅かに増加に転じています。日本は前年第 4 四半期の 653 百万円から 607 百万 円に減少し、香港・中国は 597 百万円から 627 百万円、台湾は 429 百万円から 448 百万円に拡大し ています。香港・中国の増加は中国・蘇州でのインバータユニットの販売が始まったことによるものです。 製品別では、ABS コイルが前年第 4 四半期月平均の 351 百万円から 371 百万円、インバータユニットが 297 百万 円から 335 百万円に増加したのに対し、標準コイルは 1,334 百万円から 1,283 百万円に減少いたしまし た。 今後のスミダグループのコイル事業を取り巻く環境は依然として予断を許さない状況が続くものと考え られます。 世界のPC出荷台数 (百万台) (%) 40 50.0 35 40.0 30 30.0 25 20.0 20 10.0 15 0.0 10 (10.0) 5 0 (20.0) 1Q98 2Q 3Q 4Q 1Q99 2Q 3Q 4Q 1Q00 2Q 3Q PC出荷台数 4Q 1Q01 2Q 3Q 4Q 1Q02 2Q 3Q 4Q 1Q03 前年同期比 (出所:データークエスト社発表資料をもとに当社作成) 世界のパソコンの出荷台数は前年に同時多発テロのあった反動から 2002 年第 3 四半期には前年同期比 5.8%増の 32,200 千台、第 4 四半期も 6.2%増の 37,500 千台と 2 四半期連続で増加しました。2003 年 第 1 四半期は前年同期比 5.5%増の 34,470 千台と増加基調が定着してまいりました。世界シェアトップと 7 なった DELL が前年同期比 24.4%増と高い成長を続けているのに加え、IBM、東芝も増加しています。 合併による再編成の途上にある HP は 2002 年第 4 四半期の世界シェアトップから 2 位に後退しています。 今後のパソコンの出荷台数につきましては、HP が正常に復帰しつつあることから拡大基調が続くものと 思われます。デジタルカメラはメーカー各社とも積極的な生 産計画を打ち出していることから、順調な成長が 見込まれます。 携帯電話の出荷台数につきましては、2002 年の 396 百万台から 2003 年は 430 百万台への増加が見 込まれていますが、ヨーロッパ系企業を中心に回復の兆しが散見されます。液晶 TV は日系に加え、韓国 系、台湾系企業の増産・進出により、高い成長が見込まれます。 こうした環境の中、スミダグループにおきましては企業価値の飛躍的な向上を目指し、今後の成長分 野に焦点を絞った事業活動を推進いたします。ABS コイルでは昨年後半より新規顧客向けの納入が始ま り、2003 年はフルに寄与してまいります。今後はアジア地域に加えて NAFTA 地域での販売を強化します。 ABS コイル以外の車載用電子部品ではキーレスエントリー、イモビライザー、ナビゲーションシステム、ガソリン・ディーゼル エンジン、EPS (エレクトロニック・パワー・ステアリング)、エアーバッグ向けコイルの顧客を従来の日系企業主体から外資系企業へ広げ積 極的に販売します。 また、パソコン、テレビを含めたフラットモニター市場を将来の収益の柱と考えております。パソコンにおきまし ては、LCD の価格が低下し、日本、アメリカ、ヨーロッパなど先進諸国を中心に LCD の普及が進んでいること から、今後 CRT モニタから LCD モニタへの移行が急激に進展するものと思われます。フラットテレビも、日本の 地上波デジタルが 2003 年末から開始され、2006 年から 2011 年までにはアナログ放送が終了する予定であ ることから、CRT から LCD への買い替えが進むものと予測されます。スミダグループにおきましては、フ ラットモニター向けバックライト関連製品、電源関連製品、ノイズ・高周波フィルター等新製品の開発に力を注 いでまい ります。 コイル事業の製造現場では、原価低減策に力を注いでおります。中国・番禺、太平工場では、2002 年第 4 四半期に大幅な材料費の低減を実現した後、2003 年第 1 四半期も前年末比 4.4%の価格引き下 げを行いました。特にフェライトコア、ワイヤーなど主力購入材料の価格が 2 月以降大幅に低下しました。今後 もサプライヤーとの交渉を活発化させると同時に製造技術の向上に取り組んでまいります。 (千人) コイル事業の工員数 10.0 9.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 1/00 3 5 7 9 11 1/01 3 5 7 9 11 1/02 3 5 7 9 11 1/03 3 工場経費につきましては新規の設備投資は極力抑えたものの、第 2 四半期以降の需要見通しが比 較的高い水準であり、今後に備え製造現場の人員を補充したため増加いたしました。コイル事業の工員 数は 2002 年第 2 四半期に月間平均 9,681 名のピークを更新した後、第 3 四半期、第 4 四半期と減少し ましたが、2003 年第 1 四半期は前四半期比 8.3%増の 9,614 名と増加しています。 8 今後につきましては、受注が比較的好調に推移しているため、相応の生産能力を維持しながら、 更に製造経費、販売費及び一般管理費の削減に取り組んでまいります。 2.光電子事業 光電子事業では光ピックアップの ODM 製品は昨年第 3 四半期に撤退いたしましたが、OEM 供給は今後も 継続する方針です。DVD 光ピックアップは DVD の普及に伴い市場拡大が続くものの、参入企業が多いため、 セットメーカーの競合は厳しさを増すものと考えられます。こうした中、スミダグループは幅広い顧客層を対象 に光ピックアップの拡販を推し進めてまいります。 また、光ピックアップに使用されるレンズホルダー、アクチェータでは、独自に開発した巻線機を生産に使用する など光電子機器業界において一定の評価を受け、自社生産・自社使用分を除く外販市場において業 界トップクラスを維持しております。今後レンズホルダー、アクチェータの新規顧客向け販売を活発に行う方針です。 3.電磁気事業 電磁気事業は製品の種類によりマグネティックス、コンポーネント(リードリレー、GDT) 、スイッチの各部門に区分され ます。 このなかでコンポーネント、スイッチはアメリカ子会社の SRC が製造・販売を担当しています。コンポーネント、スイッチ はアメリカの通信機器業界及び企業の設備投資の動向に左右されやすい製品であり、アメリカ経済の停滞を 受け買収当時から SRC の業績低迷が続いておりましたが、ヨーロッパの GDT(ガス・ディスチャージ・チューブ)部門 を残し、スイッチ、リレー部門を外部に売却することを決定しました。このため、2003 年第 1 四半期より連 結対象から除外いたしました。 一方、原材料輸送コストの圧縮、大手顧客向けの生産ラインの改善が課題であったマグネティックスは、効率的 な輸送ルートを整備すると同時に製造技術の向上に努めたことにより、2002 年第 2 四半期、第 3 四半期 と売上総利益で黒字基調を定着させることができました。続く 2003 年は営業損益での黒字化を見込 んでおりましたが、第 1 四半期はアメリカ経済の停滞から売上高が大幅に減少したため水面下に留まり ました。今後につきましては、製造経費の削減、中国ローカルメーカーを使った外注政策の拡大を図り、収 益力向上を目指します。 2003 年第 2 四半期の業績予想 スミダグループでは、各部門から提出される翌四半期のコミットメントを積み上げた方式による業績予想を発 表しております。これは、経済環境が不安定で激変する状況下において通期を予想することが困難 であり、場合によっては期初の予想数値と乖離が生じる危険性があります。このため、投資家の皆 様により適切な情報を提供することを第一義と考え、翌四半期のみの予想内容を開示していくこと を基本方針としております。 現時点における 2003 年第 2 四半期の業績予想は次の通りです。 2003 年年第 2 四半期連結業績予想 (2003 年 4 月 1 日∼2003 年 6 月 30 日) 売上高 2002 年第 2 四半期連結業績実績 (2002 年 4 月 1 日∼2002 年 6 月 30 日) 8,162 百万円 9,349 百万円 経常利益 589 百万円 589 百万円 当期純利益 462 百万円 502 百万円 (前提となる為替レートは1米ドル 120 円としております。 ) 9 連結貸借対照表 連 結 貸 借 対 照 表 期 別 科 目 ( 資 産 の 部 ) Ⅰ 流 動 資 産 1. 現 金 及 び 預 金 2. 売 上 債 権 3. 棚 卸 資 産 4. そ の 他 5. 貸 倒 引 当 金 流 動 資 産 合 計 Ⅱ 固 定 資 産 (1) 有形固定資産 1. 建 物 及 び 構 築 物 2. 機械装 置及び 運搬 具 3. 工 具 器 具 及 び 備 品 4. 土 地 5. 建 設 仮 勘 定 6. 減 価 償 却 累 計 額 有形固定資産合 計 (2) 無形固定資産 1. 借 地 権 2. 連 結 調 整 勘 定 3. そ の 他 無形固定資産合 計 (3) 投資その他の資産 1. 投 資 有 価 証 券 2. そ の 他 投 資その他の資 産合計 固 定 資 産 合 計 資 産 合 計 ( 負 債 の 部 ) 流 動 負 債 仕 入 債 務 短 期 借 入 金 その他 流動 負 債 流 動 負 債 合 計 Ⅱ 固 定 負 債 1. 長 期 借 入 金 2. 繰 延 税 金 負 債 3. そ の 他 固 定 負 債 固 定 負 債 合 計 負 債 合 計 (少数株主持分) 少 数 株 主 持 分 ( 資 本 の 部 ) Ⅰ 資 本 金 Ⅱ 資 本 剰 余 金 Ⅲ 利 益 剰 余 金 Ⅳ その他有価証券評価差額金 Ⅴ 為替換算調整勘 定 Ⅵ 自 己 株 式 資 本 合 計 負 債 資 本 合 計 Ⅰ 1. 2. 3. (単位:千円) 決算期末 第1四半期末 前期 金 額 当期 金 額 構成比 % 4,516,915 8,020,745 3,825,432 1,202,968 △ 72,773 17,493,287 構成比 前期 金 額 % 構成比 % 53.0 4,040,814 6,256,515 2,858,674 1,624,456 △ 41,147 14,739,312 37.7 6,318,670 9,323,039 2,827,653 1,255,277 140,518 △ 9,537,558 10,327,599 6,302,920 10,413,262 3,144,559 1,255,183 335,307 △ 10,307,893 36.3 11,143,338 36.3 2.4 583,077 73,395 656,472 2.3 582,306 181,340 763,646 2.5 6.9 47.0 100.0 143,813 2,590,977 2,734,790 13,718,861 28,458,173 9.6 48.2 100.0 143,770 2,542,925 2,686,695 14,593,679 30,666,479 8.8 47.6 100.0 32.2 1,913,207 5,153,456 1,933,101 8,999,764 31.6 2,365,892 5,129,741 2,466,875 9,962,508 32.5 2,112,722 250,829 33,964 2,397,515 13,026,462 7.3 39.5 1,142,914 204,611 259,160 1,606,685 10,606,449 5.7 37.3 1,324,616 204,001 261,477 1,790,094 11,752,602 5.8 38.3 11,517 0.0 3,725 0.0 3,726 0.0 5,375,711 5,169,258 8,596,350 78,661 735,772 △ 1,621 19,954,131 32,992,110 16.3 15.7 26.1 0.2 2.2 △ 0.0 60.5 100.0 5,529,733 19.4 5,327,897 18.7 8,121,885 28.5 28,360 0.1 △ 1,144,444 △ 4.0 △ 15,432 △ 0.1 17,847,999 62.7 28,458,173 100.0 5,527,181 5,325,272 9,198,400 28,360 △ 1,164,091 △ 4,971 18,910,151 30,666,479 18.0 17.4 30.0 0.1 △ 3.8 △ 0.0 61.7 100.0 6,685,186 11,048,583 3,371,084 1,260,648 197,451 △ 10,140,268 12,422,684 654,234 24,226 110,158 788,618 237,184 2,050,337 2,287,521 15,498,823 32,992,110 2,764,333 5,552,106 2,312,508 10,628,947 10 51.8 4,789,274 6,440,099 3,645,101 1,239,564 △ 41,238 16,072,800 52.4 連結損益計算書 連 結 損 益 計 算 書 期 別 科 目 第1四半期 前期 当期 金 額 百分比 金 額 百分比 % Ⅰ売 % 高 8,954,663 100.0 7,201,855 100.0 △ 1,752,808 △ 19.6 価 6,937,018 77.5 5,373,119 74.6 △ 1,563,899 △ 22.5 益 2,017,645 22.5 1,828,736 25.4 △ 188,909 △ 9.4 Ⅲ 販売費及び一般管理費 1,513,809 16.9 1,528,111 21.2 14,302 0.9 503,836 5.6 300,625 4.2 △ 203,211 △ 40.3 Ⅱ売 売 営 上 (単位:千円) 前期比較 増減額 比率 (Δ印減少) (%) 上 上 原 総 業 利 利 益 Ⅳ営業外収益(費 用) 受取利息及び配 当金 18,344 9,373 △ 8,971 △ 48.9 支払利息及び割 引料 25,256 18,468 △ 6,788 △ 26.9 為替 差 益 ( 差 損 ) △ 3,313 7,711 11,024 △ 332.7 そ の他 の営 業外 収益 (費 用) 20,609 6,519 △ 14,090 △ 68.4 営業外収益(費用)計 10,384 0.1 △ 5,249 △ 50.5 514,220 5.7 △ 208,460 △ 40.5 経 常 利 益 5,135 △ 0.0 305,760 4.2 Ⅴ特 別 利 益 ( 損 失 ) 固 定 資 産 売 却 益 固定資産除売却損 子 会 社 売 却 損 役 員 退 職 慰 労 金 特別利益(損失 )計 税 引 前 利 5,465 △ 5,465 1,203 1,203 - 3 △ 5,462 △ 99.9 1,191,178 1,191,178 - 50,000 - 0.0 △ 1,239,978 △ 17.2 50,000 △ 1,234,513 22,589.4 △ 1,442,973 △ 283.6 0.1 △ 119,129 △ 93.7 △ 942,278 △ 13.1 △ 1,323,844 △ 347.0 益 508,755 5.7 法 人 税 等 127,189 1.4 当 期 利 益 381,566 4.3 △ 934,218 △ 13.0 8,060 11 連結キャッシュ・フロー 連結キャッシュ•フロー (単位:千円) 期 別 第1四半期 科 目 前期 当期 Ⅰ.営業活動によるキャッシュ・フロー 当期純利益 381,566 △ 942,278 減価償却費 518,991 349,257 固定資産売却益 - 固定資産除売却損 5,465 子会社売却損 - △ 1,203 3 1,191,178 売上債権の増減額 △ 1,604,264 △ 112,818 棚卸資産の増減額 36,669 236,809 仕入債務の増減額 374,607 △ 174,848 その他 △ 336,269 △ 596,755 営業活動によるキャッシュ・フロー △ 623,235 △ 50,655 有形固定資産の取得 △ 259,566 △ 231,536 有形固定資産の売却 3 Ⅱ.投資活動によるキャッシュ・フロー 子会社売却による現金及び現金同等物の減少 その他 投資活動によるキャッシュ・フロー 1,758 - △ 63,042 - △ 3,908 △ 259,563 △ 296,728 400,257 △ 83,457 長期借入金の返済 △ 264,702 △ 181,006 配当金の支払額 △ 132,767 △ 134,237 Ⅲ.財務活動によるキャッシュ・フロー 短期借入金純増減額 その他 - 財務活動によるキャッシュ・フロー 5,100 2,788 △ 393,600 47,657 △ 7,477 Ⅴ.現金及び現金同等物の増減額 △ 832,353 △ 748,460 Ⅵ.現金及び現金同等物期首残高 5,349,268 4,789,274 Ⅶ.現金及び現金同等物期末残高 4,516,915 4,040,814 Ⅳ.現金及び現金同等物に係る換算差額 12