3V動作で65/80MSPSの 10ビットA/Dコンバータ AD9215 特長 機能ブロック図 3V単電源動作:2.7V∼3.3V AVDD DRVDD SNR=58dBc (ナイキスト・レートまで) SFDR=77dBc (ナイキスト・レートまで) VIN+ 低消費電力ADCコア:90mW@65MSPS VIN– パイプライン ADCコア SHA 102mW@80MSPS REFT 帯域幅300MHzの差動入力 AD9215 REFB リファレンス電圧とサンプル/ホールド・アンプを内蔵 補正ロジック 10 DNL=±0.25LSB OR 出力バッファ 柔軟なアナログ入力:1V p-p∼2V p-p D9 (MSB) オフセット・バイナリまたは2の補数データ・フォーマット D0 VREF クロック・デューティ・サイクル・スタピライザを内蔵 クロック・ デューティ・サイクル・ スタビライザ SENSE アプリケーション リファレンス の選択 超音波装置 通信用レシーバでのIFサンプリング バッテリ駆動の計装機器 ハンドヘルド型スコープメータ 低価格デジタル・オシロスコープ 0.5V AGND 製品説明 AD9215は、3V単電源動作、65/80MSPSの10ビット・モノリシックA/D コンバータのファミリーです。このファミリーは、高性能サンプル/ホー ルド・アンプと電圧リファレンスを内蔵しています。AD9215では、 80MSPSのデータ・レートで10ビット精度を提供するとともに、全動作温 度レンジでノー・ミスコードを保証するために、出力誤差補正ロジック 内蔵の多段差動パイプライン・アーキテクチャを採用しています。 広帯域差動サンプル/ホールド・アンプ(SHA)の採用により、シング ルエンド・アプリケーションを含む、ユーザー選択可能な多様な入力 レンジとオフセットが可能です。このデバイスは、フル・スケール電圧 レベルで隣接チャンネルをスイッチングするマルチプレクス・システム、 およびナイキスト・レートをはるかに超える周波数で1つのチャンネル 入力をサンプリングするシステムに適しています。これまでのA/Dコン バータに比べて消費電力とコストを削減したAD9215は、通信、画像 処理、医用超音波機器などのアプリケーションに最適です。 1本のシングルエンド・クロック入力により、すべての内部変換サイ クルが制御されます。デューティ・サイクル・スタビライザは、クロック・ デューティ・サイクルの大きな変動を補償して、優れた性能を維持し ます。デジタル・データは、ストレート・バイナリまたは2の補数のフォー マットで出力されます。オーバーフロー条件を表示するアウト・オブ・ レンジ信号も用意され、最上位ビットと組み合わせて使用すると、上 側または下側のオーバーフローを識別することができます。 モード・ セレクト CLK PDWN MODE DGND AD9215は最新のCMOSプロセスで製造され、28ピンの表面実装プ ラスチック・パッケージおよび32ピンのチップ・スケール・パッケージを 採用し、−40℃∼+85℃の工業温度レンジで仕様規定されています。 製品のハイライト 1. AD9215は3V単電源で動作します。また、デジタル出力ドライバ 用電源が分離されていることで2.5Vおよび3.3Vのロジック・ファミ リーに対応できます。 2. AD9215のコアADCの消費電力は、80MSPSで102mW、65MSPS で90mWの低消費です。 3. 特許取得済みのSHA入力は、200MHzまでの入力周波数に対し て優れた性能を維持し、シングルエンド動作または差動動作に設 定することができます。 4. AD9215は、ピン・コンパチブルな10、12、14ビットの低消費電力 A/Dコンバータに属しています。このため、最大80MSPSまでのシ ステムで、10ビットから12ビットへのアップグレードが容易に行え ます。 5. クロック・デューティ・サイクル・スタビライザは、広いレンジのクロ ック・パルス幅でコンバータ性能を維持します。 6. アウト・オブ・レンジ出力ビット(OR)が、信号が選択した入力レン ジを超えたことを表示します。 アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、その情報の利用または利 用したことにより引き起こされる第3者の特許または権利の侵害に関して、当社はいっさいの責任を負いません。 さらに、アナログ・デバイセズ社の特許または特許の権利の使用を許諾するものでもありません。 *日本語データシートは、REVISIONが古い場合があります。最新の内容については英語版をご参照ください。 REV.0 アナログ・デバイセズ株式会社 本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03 (5402)8200 〒105-6891 ニューピア竹芝サウスタワービル (6350)6868 (代)〒532-0003 大阪営業所/大阪府大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06 新大阪MTビル2号 AD9215 DC仕様 (特に指定のない限り、AVDD=3V、DRVDD=2.5V、サンプル・レート=80MSPS、2V p-p差動入力、 内部リファレンス=1.0V) パラメータ 温度 テスト・ AD9215BRU/BCP-65 レベル Min Typ Max AD9215BRU/BCP-80 Min Typ Max 単位 分解能 全レンジ VI 10 ビット 精度 ノーミス・コード オフセット誤差1 ゲイン誤差1 微分非直線性(DNL)2 積分非直線性(INL)2 全レンジ 全レンジ 全レンジ 全レンジ 全レンジ VI VI VI VI VI 温度ドリフト オフセット誤差1 ゲイン誤差1 リファレンス電圧(1Vモード) 全レンジ 全レンジ 全レンジ V V V +15 +30 ±230 内蔵リファレンス 出力電圧誤差(1Vモード) 1.0mAでの負荷レギュレーション 出力電圧誤差(0.5Vモード) 0.5mAでの負荷レギュレーション 全レンジ 全レンジ 全レンジ 全レンジ VI V V V ±2 0.2 ±1 0.2 入力換算ノイズ VREF=0.5V VREF=1.0V 25℃ 25℃ V V 0.8 0.4 0.8 0.4 LSB rms LSB rms アナログ入力 入力スパン、VREF=0.5V 入力スパン、VREF=1.0V 入力容量3 全レンジ 全レンジ 全レンジ IV IV V 1 2 2 1 2 2 V p-p V p-p pF リファレンス入力抵抗 全レンジ V 7 7 kΩ 全レンジ 全レンジ IV IV 全レンジ 25℃ 全レンジ 全レンジ 25℃ 25℃ 電源 電源電圧 AVDD DRVDD 電源電流 IAVDD2 IDRVDD2 PSRR 消費電力 正弦波入力2 IAVDD2 IDRVDD2 スタンバイ電力4 10 保証 ±0.3 +1.5 ±0.5 ±0.5 0 2.7 2.25 保証 ±0.3 +1.5 ±0.5 ±0.5 ±2.0 +4.0 ±1.0 ±1.2 ±2.0 +4.0 ±1.0 ±1.2 +15 +30 ±230 ±35 3.0 2.5 3.3 3.6 VI V V 30 7 ±0.1 35 VI V V 90 18 1.0 ±2 0.2 ±1 0.2 2.7 2.25 % FSR % FSR LSB LSB ppm/℃ ppm/℃ ppm/℃ ±35 mV mV mV mV 3.0 2.5 3.3 3.6 V V 34 8 ±0.1 39 mA mA % FSR 102 20 1.0 mW mW mW 注 1 2 3 4 内部リファレンス=1.0Vの場合 fIN=2.4MHz、フル・スケール正弦波、各出力ビットに約5pFの負荷を接続という条件で測定。 入力容量とは、1本の差動入力ピンとAGNDとの間の実効容量を意味します。図2の等価アナログ入力構造を参照してください。 スタンバイ電力は、DC入力、CLKピン=非アクティブ(すなわちAVDDまたはAGNDに接続)で測定。 2 REV.0 AD9215 AC仕様 (特に指定のない限り、AVDD=3V、DRVDD=2.5V、サンプル・レート=80MSPS、2V p-p差動入力、 内部リファレンス=1.0V、AIN=−0.5dBFS、DCS オフ) 温度 テスト・ レベル AD9215BRU/BCP-65* Min Typ Max AD9215BRU/BCP-80* Min Typ Max 全レンジ 25℃ 全レンジ 25℃ 25℃ 25℃ VI I VI I V V 56.0 57.0 56.0 56.5 58.5 59.0 58.0 58.5 56.0 57.0 56.0 56.5 58.5 59.0 58.0 58.5 58.0 57.5 dB dB dB dB dB dB 全レンジ 25℃ 全レンジ 25℃ 25℃ 25℃ VI I VI I V V 55.8 56.5 55.8 56.3 58.5 59.0 58.0 58.5 55.7 56.8 55.5 56.3 58.5 58.5 58.0 58.5 56.0 55.5 dB dB dB dB dB dB 全レンジ 25℃ 全レンジ 25℃ 25℃ 25℃ VI I VI I V V 9.1 9.2 9.1 9.1 9.5 9.6 9.4 9.5 9.0 9.3 9.0 9.0 9.5 9.5 9.4 9.5 9.1 9.0 ビット数 ビット数 ビット数 ビット数 ビット数 ビット数 全レンジ 25℃ 全レンジ 25℃ 25℃ 25℃ VI I VI I V V −78 −80 −77 −78 −64 −65 −64 −65 −78 −80 −76 −78 −70 −70 −64 −65 −63 −65 dBc dBc dBc dBc dBc dBc 全レンジ 25℃ 全レンジ 25℃ 25℃ 25℃ VI I VI I V V −77 −78 −77 −78 −67 −68 −67 −68 −77 −77 −77 −77 −80 −80 −66 −68 −66 −68 dBc dBc dBc dBc dBc dBc 2調波SFDR (AIN=−0.5dBFS) fIN1=70.3MHz、fIN2=71.3MHz fIN1=100.3MHz、fIN2=101.3MHz 25℃ 25℃ V V アナログ帯域幅 25℃ V パラメータ 信号対ノイズ比(SNR) fIN=2.4MHz fIN=ナイキスト* fIN=70MHz fIN=100MHz 信号対ノイズ比および歪み(SINAD) fIN=2.4MHz fIN=ナイキスト* fIN=70MHz fIN=100MHz 実効ビット数(ENOB) fIN=2.4MHz fIN=ナイキスト* fIN=70MHz fIN=100MHz 高調波歪みワースト・ケース(2次または3次) fIN=2.4MHz fIN=ナイキスト* fIN=70MHz fIN=100MHz その他でのワースト・ケース(2次と3次を除く) fIN=2.4MHz fIN=ナイキスト* fIN=70MHz fIN=100MHz 300 * AD9215-65の場合はfIN=35MHzで、AD9215-80の場合はfIN=39MHzでテスト 仕様は予告なく変更されることがあります。 REV.0 3 単位 73 72 dBc dBc 300 MHz AD9215 デジタル仕様 パラメータ 温度 テスト・ レベル AD9215BRU/BCP-65 Min Typ Max AD9215BRU/BCP-80 Min Typ Max ロジック入力(CLK、PDWN) ハイレベル入力電圧 ローレベル入力電圧 ハイレベル入力電流 ローレベル入力電流 入力容量 全レンジ 全レンジ 全レンジ 全レンジ 全レンジ IV IV IV IV V 2.0 2.0 ロジック出力* DRVDD=2.5V ハイレベル出力電圧 ローレベル出力電圧 全レンジ 全レンジ IV IV 2.45 パラメータ 温度 テスト・ レベル AD9215BRU/BCP-65 Min Typ Max AD9215BRU/BCP-80 Min Typ Max クロック入力パラメータ 最大変換レート 最小変換レート クロック周期 全レンジ 全レンジ 全レンジ VI V V 65 80 データ出力パラメータ 出力遅延1 (tOD) パイプライン遅延(レイテンシ) アパーチャ遅延 アパーチャ不確定性(ジッタ) ウェイクアップ時間2 全レンジ 全レンジ 25℃ 25℃ 25℃ VI V V V V アウト・オブ・レンジからの回復時間 25℃ V 0.8 +10 +10 −650 −70 0.8 +10 +10 −650 −70 2 2 2.45 0.05 0.05 単位 V V μA μA pF V V *出力電圧レベルは、各出力に5pF負荷を接続して測定。 仕様は予告なく変更されることがあります。 スイッチング仕様 5 5 15.4 12.5 2.5 4.8 5 2.4 0.5 7 6.5 2.5 4.8 5 2.4 0.5 7 1 1 6.5 単位 MSPS MSPS ns ns サイクル数 ns ps rms ms サイクル数 注 1 出力遅延は、各出力に5pF負荷を接続して、CLKの50%遷移からDATAの50%遷移までで測定。 2 ウェイクアップ時間は、デカップリング・コンデンサの値に依存します。代表的な値は0.1μFと10μFのコンデンサをREFTとREFBに接続します。 仕様は予告なく変更されることがあります。 N N+1 N+2 N–1 N+3 tA アナログ 入力 N+8 N+7 N+4 N+5 N+6 CLK DATA 出力 N–9 N–8 N–7 N–6 N–5 N–4 N–3 N–2 N–1 N t PD = 6.0ns MAX 2.0ns MIN 図1. タイミング図 4 REV.0 AD9215 注 絶対最大定格1 記号 電気的特性 AVDD DRVDD AGND AVDD デジタル出力 CLK、MODE VIN+、VIN− VREF SENSE REFB、REFT PDWN 環境特性2 動作温度 接合温度 ピン温度(10秒) 保存温度 基準 Min Max 単位 AGND DRGND DRGND DRVDD DRGND AGND AGND AGND AGND AGND AGND −0.3 −0.3 −0.3 −3.9 −0.3 −0.3 −0.3 −0.3 −0.3 −0.3 −0.3 +3.9 +3.9 +0.3 +3.9 DRVDD+0.3 AVDD+0.3 AVDD+0.3 AVDD+0.3 AVDD+0.3 AVDD+0.3 AVDD+0.3 V V V V V V V V V V V 1 左記の絶対最大定格を超えるストレスを加えるとデバイスに恒久的な損傷を与えることがあ ります。この規定はストレス定格の規定のみを目的とするものであり、この仕様の動作セク ションに記載する規定値以上でのデバイス動作を定めたものではありません。デバイスを長 時間絶対最大定格状態に置くとデバイスの信頼性に影響を与えます。 2 28ピンTSSOPの熱インピーダンス(typ値):θJA=67.7℃/W、32ピンLFCSP:θJA=32.7℃/W; ヒート・シンクをグラウンド・プレーンにハンダ付け。 テスト・レベルの説明 テスト・レベル I. II. 100%の出荷テストを実施。 25℃で100%の出荷テストおよび指定温度でのサンプル・テ ストを実施。 III. IV. V. サンプル・テストのみを実施。 パラメータは、設計および特性テストで保証。 パラメータはtyp値のみ。 VI. 25℃で100%の出荷テスト。工業温度レンジは設計および特 −40 −65 +85 150 300 +150 性テストで保証。ミリタリ・デバイスは限界温度で100%の ℃ ℃ ℃ ℃ 出荷テストを実施。 オーダー・ガイド 製品モデル 温度レンジ パッケージ パッケージ・オプション AD9215BRU-65 AD9215BRU-80 AD9215BCP-65 AD9215BCP-80 AD9215BRU-65EB AD9215BRU-80EB AD9215BCP-65EB AD9215BCP-80EB −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ −40℃∼+85℃ 25℃ 25℃ 25℃ 25℃ 28ピン薄型シュリンクSOP(TSSOP) 28ピン薄型シュリンクSOP(TSSOP) 32ピン・リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージ(LFCSP) 32ピン・リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージ(LFCSP) AD9215BRU-65評価ボード(TSSOP) AD9215BRU-80評価ボード(TSSOP) AD9215BCP-65評価ボード(LFCSP) AD9215BCP-80評価ボード(LFCSP) RU-28 RU-28 CP-32 CP-32 RU-28 RU-28 CP-32 CP-32 注意 ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000Vにおよぶ高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯 電し、検知されることなく放電されることがあります。本製品には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高 エネルギーの静電放電を受けたデバイスには回復不可能な損傷が発生することがあります。このため、性能低下や 機能喪失を回避するために、適切なESD防止措置をとるようお奨めします。 REV.0 5 WARNING! ESD SENSITIVE DEVICE AD9215 ピン機能の説明 TSSOPピン番号 LFCSPピン番号 記号 説明 1 2 21 22 OR MODE 3 4 5 6 7、12 8、11 9 10 13 14 15∼16 17∼22、25∼28 23 24 23 24 25 26 27、32 28、31 29 30 2 4 1、3、5∼8 9∼14、17∼20 15 16 SENSE VREF REFB REFT AVDD AGND VIN+ VIN− CLK PDWN DNC D0 (LSB)∼D9 (MSB) DGND DRVDD アウト・オブ・レンジの表示 データ・フォーマットおよびクロック・デューティ・サイクル・スタビライザ(DCS)モード の選択 リファレンス・モードの選択 リファレンス電圧の入力/出力 差動リファレンス(負側) 差動リファレンス(正側) アナログ電源 アナログ・グラウンド アナログ入力ピン(+) アナログ入力ピン(−) クロック入力ピン パワーダウン機能の選択(アクティブ・ハイ) 未接続、このピンは解放状態のままにしてください。 データ出力ビット デジタル出力グラウンド デジタル出力ドライバ電源。最小0.1μFのコンデンサでDRGNDにデカップリング する必要があります。0.1μFと10μFの並列接続によるデカップリングが推奨され ます。 ピン配置 OR 1 28 D9 (MSB) MODE 2 27 D8 SENSE 3 26 D7 VREF 4 25 D6 REFB 5 24 DRVDD REFT 6 AVDD 7 AGND 8 VIN+ AD9215 DNC 1 CLK 2 DNC 3 PDWN 4 DNC 5 DNC 6 DNC 7 DNC 8 9 20 D3 19 D2 AGND 11 18 D1 AVDD 12 17 D0 (LSB) CLK 13 16 DNC PDWN 14 15 DNC ピン1の 識別 AD9215 上面図 24 VREF 23 SENSE 22 MODE 21 OR 20 D9 (MSB) 19 D8 18 D7 17 D6 (LSB) D0 9 D1 10 D2 11 D3 12 D4 13 D5 14 DGND 15 DRVDD 16 23 DRGND 上面図 22 D5 (実寸では ありません) 21 D4 VIN– 10 LFCSP (CP-32) 32 AVDD 31 AGND 30 VIN– 29 VIN+ 28 AGND 27 AVDD 26 REFT 25 REFB TSSOP (RU-28) DNC=未接続 DNC=未接続 AVDD DRVDD VIN+ VIN– 図2. D9–D0, OR アナログ入力の等価回路 図4. デジタル出力の等価回路 AVDD AVDD 2.6kΩ CLK MODE 2.6kΩ 20kΩ 図3. MODE入力の等価回路 図5. 6 デジタル入力の等価回路 REV.0 AD9215 最小変換レート 仕様の定義 最小周波数のアナログ信号のSNRが保証規定値より3dBだけ低下す アパーチャ遅延 るクロック・レート。 アパーチャ遅延はサンプル/ホールド・アンプ(SHA)の性能を表し、 クロック入力の立ち上がりエッジから入力信号が変換用にホールドさ れるまでの時間として測定されます。 オフセット誤差 アパーチャ・ジッタ 生します。ゼロ誤差は、そのポイントと実際の変化の偏差と定義されま VIN+=VIN−より1/2 LSB小さいアナログ値で主キャリア変化が発 す。 アパーチャ・ジッタは連続サンプルに対するアパーチャ遅延の変動 であり、ADコンバータ入力での周波数依存ノイズとして表すことがで きます。 アウト・オブ・レンジ回復時間 クロック・パルス幅とデューティ・サイクル ら負側フル・スケールの10%上までの変化の後、または負側フル・スケ アウト・オブ・レンジ回復時間とは、正側フル・スケールの10%上か ールの10%下から正側フル・スケールの10%下までの変化の後に、AD ハイレベル・パルス幅は、定格性能を達成するために、クロック・パ コンバータがアナログ入力を再度取り込むのに要する時間をいいます。 ルスがロジック「1」状態を維持する必要がある最小時間幅です。ロ ーレベル・パルス幅は、クロック・パルスがローレベル状態を維持する 出力伝搬遅延 必要がある最小時間幅です。これらの仕様が、与えられたクロック・レ クロック・ロジックの閾値から全ビットが有効ロジック・レベルになるま ートで許容クロック・デューティ・サイクルを決定します。 での遅延。 微分非直線性(DNL、ノーミス・コード) 電源除去比 理想的なコンバータでは、各コード遷移は1 LSBだけ離れた位置 この仕様は、電源が最小規定値から最大規定値に変化したときのフ で発生します。DNLとは、この理想値からの最大偏差をいいます。ノ ル・スケール値の最大変化を表します。 ーミス・コードで10ビット分解能を保証するとは、全動作レンジで1024 コードすべてが出力されることを表します。 信号対ノイズおよび歪み(SINAD)比 SINADは、測定した入力信号rms値の、ナイキスト周波数より下の全 実効ビット数(ENOB) スペクトル成分のrms値総和(DC以外の高調波を含む)に対する比で 正弦波では、SINADはビット数で表すことができます。次式を使い、 す。SINADは、デシベル値で表されます。 N = (SINAD – 1 .7 6 ) / 6 . 02 信号対ノイズ比(SNR) 実効ビット数Nで表した性能を求めることができます。 したがって、与えられた入力周波数の正弦波入力に対するデバイ SNRは、測定した入力信号rms値の、ナイキスト周波数より下の全ス スの実効ビット数は、SINADの測定値から直接計算することができま ペクトル成分のrms値総和から6次までの高調波成分とDCを除いた値 す。 に対する比です。SNRは、デシベル値で表されます。 ゲイン誤差 スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR) 入力信号のrms振幅値とピーク・スプリアス信号との差をいい、dB値 最初のコード遷移は、負側フル・スケールより1/2 LSBだけ大きいア で表します。 ナログ値で発生します。最後の遷移は、正側フル・スケールより1.5 LSB だけ小さいアナログ値で発生します。ゲイン誤差は、最初と最後のコ 温度ドリフト ード遷移に関する、理想と実際との偏差をいいます。 ゼロ誤差とゲイン誤差の温度ドリフトは、初期値(25℃)からTMINま たはTMAXでの値までの最大変化を規定します。 積分非直線性(INL) INLは、 「負側のフル・スケール」 と 「正側のフル・スケール」を結ぶ T MIN or T MAX 直線の、実際のコード出力からの偏差として定義されます。 「負側フ 全高調波歪み(THD) ル・スケール」 として使用されるポイントは、最初のコード遷移より1/2 THDとは、6次高調波成分までのrms値の総和の、入力信号のrms値 LSBだけ下に存在します。 「正側フル・スケール」は、最後のコード遷 に対する比をいい、パーセント値またはデシベル値で表します。 移より1.5 LSBだけ上のレベルと定義されます。偏差は各コードの中 央の位置から直線までの距離として測定されます。 2調波SFDR いずれかの入力調波のrms値の、ピーク・スプリアス成分のrms値に 最大変換レート 対する比。ピーク・スプリアス成分は、IMD積の場合とそうでない場合 パラメータ・テストが実施されるクロック・レート。 があります。dBc (信号レベルを小さくした場合の劣化)またはdBFS (コン バータのフル・スケールに換算)で表されます。 REV.0 7 AD9215―代表的な性能特性 (特に指定のない限り、AVDD=3.0V、DRVDD=2.5V、DCSイネーブル、TA=25℃、2V差動入力、AIN=−0.5dBFS、 VREF=1.0V) 0 80 A IN = –0.5dBFS SNR = 58.5dB ENOB = 9.3 BITS SFDR = 75.5dB –20 75 70 1V p-p SFDR (dBc) dB 振幅(dBFS) –40 –60 65 –80 60 –100 55 –120 0 5 10 特性 1. 15 20 25 周波数(MHz) 30 35 2V p-p SFDR (dBc) 1V p-p SNR (dB) 50 40 5 15 25 特性 4. 単調波32kのFFT、fIN=10.3MHz、 fSAMPLE=80MSPS 35 45 55 エンコード (MSPS) 65 A IN = –0.5dBFS SNR = 58.0dB ENOB = 9.1 BITS SFDR = 75dB –20 75 85 AD9215-80のSNR/SFDR対fSAMPLE、 fIN=10.3MHz 80 0 AIN = –0.5dBFS 2V p-p SNR (dB) 75 1V p-p SFDR (dBc) 70 dB –40 振幅(dBFS) AIN = –0.5dBFS 2V p-p SNR (dB) –60 65 –80 60 –100 55 2V p-p SFDR (dBc) 1V p-p SNR (dB) 50 –120 0 5 10 15 20 25 周波数(MHz) 30 35 5 40 特性 5. 単調波32kのFFT、fIN=70.3MHz、 fSAMPLE=80MSPS 特性 2. 15 25 35 45 エンコード (MSPS) 55 65 AD9215-65のSNR/SFDR対fSAMPLE、 fIN=10.3MHz 80 0 A IN = –0.5dBFS SNR = 57.5dB ENOB = 9.0 BITS SFDR = 70dB –20 70 60 80dB基準線 50 dB 振幅(dBFS) –40 –60 1V p-p SFDR (dBc) 40 2V p-p SNR (dB) 30 –80 1V p-p SNR (dB) 20 –100 2V p-p SFDR (dBc) 10 0 –50 –120 0 5 特性 3. 10 15 20 25 周波数(MHz) 30 35 40 特性 6. 単調波32kのFFT、fIN=100.3MHz、 fSAMPLE=80MSPS 8 –45 –40 –35 –30 –25 –20 –15 アナログ入力レベル –10 –5 0 AD9215-80のSNR/SFDR対アナログ入力駆動レベル、 fSAMPLE=80MSPS、fIN=39.1MHz REV.0 AD9215 0 80 AIN1, AIN2 = –7dBFS SFDR = 73dB 1V p-p SFDR (dBc) 70 –20 60 80dB基準線 振幅(dBFS) dB –40 2V p-p SNR (dB) 50 40 30 1V p-p SNR (dB) 20 –80 2V p-p SFDR (dBc) –100 10 0 –50 特性 7. –60 –120 –45 –40 –35 –30 –25 –20 –15 アナログ入力レベル –10 –5 0 0 5 10 15 20 25 周波数(MHz) 30 35 40 特性 10. 2調波32kのFFT、fIN1=70.3MHz、 およびfIN2=71.3MHz、fSAMPLE=80MSPS AD9215-65のSNR/SFDR対アナログ入力駆動レベル、 fSAMPLE=65MSPS、fIN=30.3MHz 85 0 AIN1, AIN2 = –7dBFS SFDR = 72dB 80 –20 75 振幅(dBFS) –40 dB 70 2V p-p SFDR (dBc) 65 –60 –80 60 2V p-p SNR (dB) –100 55 –120 50 0 特性 8. 50 100 150 f IN (MHz) 200 250 0 300 5 10 15 20 25 周波数(MHz) 30 35 40 特性 11. 2調波32kのFFT、fIN1=100.3MHz、 およびfIN2=101.3MHz、fSAMPLE=80MSPS AD9215-80のSNR/SFDR対fIN、AIN=−0.5dBFS、 fSAMPLE=80MSPS 80 75 1V p-p SFDR (dBc) 70 75 2V p-p SFDR (dBc) 65 70 2V p-p SFDR (dBc) dB dB 60 65 55 60 50 75dB基準線 2V p-p SNR (dB) 55 45 50 0 特性 9. REV.0 50 100 150 200 アナログ入力(MHz) 250 40 –35 300 AD9215-65のSNR/SFDR対fIN、AIN=−0.5dBFS、 fSAMPLE=65MSPS 特性 12. 9 –30 –25 –20 –15 AIN1, AIN2 (dBFS) –10 –5 AD9215-80の2調波SFDR対AIN、fIN1=69.3MHz、 およびfIN2=70.3MHz、fSAMPLE=80MSPS AD9215 80 80 A IN = –0.5dBFS 2V p-p SFDR (dBc) 75 1V p-p SFDR (dBc) 75 70 2V p-p SFDR (dBc) 70 65 dB 1V p-p SFDR (dBc) dBc 60 65 55 60 2V p-p SINAD (dB) 50 70dB基準線 55 45 1V p-p SINAD (dB) 40 –35 特性 13. –30 –25 –20 –15 AIN1, AIN2 (dBFS) –10 50 –40 –5 特性 16. AD9215-80の2調波SFDR対AIN、fIN1=100.3MHz、 およびfIN2=101.3MHz、fSAMPLE=80MSPS 20 温度(℃) 40 60 80 SINAD、SFDRの温度特性、fIN=39MHz 40 60 AIN = –0.5dBFS 2V p-p AD9215-80 59 58 30 20 ゲイン誤差(ppm/℃) 2V p-p AD9215-65 57 dB 0 –20 56 1V p-p AD9215-80 55 1V p-p AD9215-65 54 10 0 –10 –20 –30 53 85 –40 –40 SINAD対fSAMPLE、fIN=40.9MHz 特性 17. 52 5 15 25 特性 14. 35 45 55 f SAMPLE (MSPS) 65 75 80 0 –20 20 温度(℃) 40 60 80 ゲイン誤差の温度特性、外部リファレンス=1V 0.5 AIN = –0.5dBFS SFDR dBc DCS ON 0.4 75 0.3 70 0.2 SFDR dBc DCS OFF DNL (LSB) 65 dB SINAD dB DCS ON 60 0.1 0 –0.1 55 –0.2 SINAD dB DCS OFF 50 –0.3 45 40 25 –0.4 –0.5 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 0 デューティ・サイクル(%) 特性 15. SINAD、SFDR対クロック・デューティ・サイクル、 fSAMPLE=80MSPS、fIN=40.9MHz 特性 18. 10 128 256 384 512 コード 640 768 896 1024 AD9215-80のDNL(Typ)、fSAMPLE=80MSPS、 fIN=2.3MHz REV.0 AD9215 H 0.5 0.4 T 0.3 T VIN+ CPAR 0.2 INL (LSB) 0.5pF 0.1 T 0 0.5pF VIN– –0.1 CPAR –0.2 T –0.3 H –0.4 図6. スイッチド・コンデンサSHAの入力 –0.5 0 特性 19. 128 256 384 512 コード 640 768 896 1024 SHAはクロック信号によりサンプル・モードとホールド・モードが交互 AD9215-80のINL(Typ)、fSAMPLE=80MSPS、 fIN=2.3MHz に切替わります(図6)。SHAがサンプル・モードに切替わると、信号ソ ースはサンプル・コンデンサを充電します。この値はクロック・サイク ルの1/2以内で安定する必要があります。各入力に小さい抵抗を直列 AD9215の応用 に接続すると、駆動源側の出力段に必要とされるピーク過渡電流を減 動作原理 少させるのに役立ちます。また、入力間に小さいコンデンサをシャン AD9215アーキテクチャは、フロントエンドのサンプル/ホールド・ア ト接続すると、動的な充電電流を供給できます。これらの受動回路は ンプ(SHA)と、それに続くパイプライン化されたスイッチド・コンデンサ A/Dの入力でローパス・フィルタを構成するため、正確な値はアプリケ A/Dコンバータから構成されています。各段は、前段のフラッシュ誤差 ーションに依存します。IFアンダーサンプリング・アプリケーションの場 を訂正するように、十分にオーバーラップしています。各段からの量子 合は、シャント・コンデンサを削除する必要があります。これらと駆動 化出力は最終的な10ビットに組み立てられて、デジタル補正ロジック 源インピーダンスとの組合わせにより、入力帯域幅が制限されます。 内に出力されます。パイプライン化されたアーキテクチャにより、最初 AD9215のアナログ入力は内部でDCバイアスされていません。AC の段が新しい入力サンプル扱うのと同時に、残りの段はそれ以前の 結合のアプリケーションでは、ユーザーが外部からこのバイアスを与 サンプルを処理することができます。サンプリングはクロックの立ち上 える必要があります。最適性能を得るにはVCM=AVDD/2が推奨され がりエッジで行われます。 ますが、広いレンジで適切な性能で機能します(図7)。 入力段は差動SHAを含んでおり、差動モードまたはシングルエン ド・モードでAC結合またはDC結合に設定することができます。パイプ ラインの最終段以外の各段は、低い分解能のフラッシュA/Dで構成さ 85 れ、これらのフラッシュA/Dはスイッチド・コンデンサDACと段間残留 80 アンプ(MDAC)に接続されています。この残留アンプは、再生された DAC出力とパイプライン内の次の段に対するフラッシュ入力の差を増 AIN = –0.5dBFS f SAMPLE = 80MSPS f IN = 10.3MHz 75 幅します。各段は、冗長な1ビットを使って、フラッシュ誤差のデジタル SFDR dBc 70 dB 補正を行っています。 出力段のブロックではデータの整列、誤差補正の搬送、出力バッフ 65 ァへのデータの出力が行われます。出力バッファの電源は分離されて いるため、出力電圧振幅を調整することができます。パワーダウン時 60 には、出力バッファは高インピーダンス状態になります。 SNR dB 55 アナログ入力とリファレンスの概要 50 0.50 AD9215のアナログ入力は、差動のスイッチド・コンデンサSHAにな っており、差動入力信号を処理する際に最適性能が得られるようにデ 図7. ザインされています。このSHA入力は、広いコモン・モードレンジをサ 0.75 1.00 1.25 1.50 1.75 コモン・モード電圧 2.00 2.25 2.50 AD9215-80のSNR、SFDR対コモン・モード電圧 ポートすることができ、優れた性能を維持します(図7)。電源の1/2の 入力コモン・モード電圧で、信号に依存する誤差が最小になり、最適 最適なダイナミック性能を得るには、コモン・モードのセトリング誤差 性能が得られます。 が対称になるように、VIN+とVIN−を駆動するソース・インピーダンス が一致している必要があります。これらの誤差は、A/Dのコモン・モー ド除去比により小さくなります。 REV.0 11 AD9215 内部差動リファレンス・バッファは正側と負側のリファレンス電圧 第2ナイキスト領域およびそれ以上の入力周波数では、AD9215の (REFTとREFB)を発生し、A/Dコアのスパンを決定しています。リファ 真の性能を得るには、大部分のアンプの性能では不十分です。この レンス・バッファの出力コモン・モードは電源電圧の1/2に設定され、 ことは、70MHz∼200MHzの周波数をサンプルするIFアンダーサンプ REFT電圧、REFB電圧、スパンは、次のように決定されます。 リング・アプリケーションの場合に特に当てはまります。これらのアプリ REFT = 1/2 (AVDD + VREF) REFB = 1/2 (AVDD−VREF) Span = 2 × (REFT−REFB) = 2×VREF ケーションに対しては、入力構成に差動トランス結合を使用することが 推奨されます。シャント・コンデンサの値は入力周波数とソース・イン ピーダンスに依存しており、小さくするか、削除する必要があります。 この例を図9に示します。 REFT電圧とREFB電圧は電源電圧の1/2に関して対称であり、定義 により、入力スパンはVREF電圧値の2倍であることが、上の式から分 AVDD R かります。 内部リファレンス電圧は固定値0.5Vまたは1.0Vにピンで接続するか、 2V p-p VIN+ C 49.9Ω あるいは「内部リファレンス接続」で説明するレンジに調整することが R AVDD できます。最大SNR性能は、AD9215を最大入力スパンの2V p-pに C 1kΩ AD9215 VIN– AGND 設定したときに得られます。2V p-pモードから1V p-pモードに変更す 1kΩ ると、相対的なSNRの低下は3dBになります。 0.1μF SHAは、選択されたリファレンス電圧の許容レンジ内に信号ピーク を維持するソースで駆動することができます。最小および最大コモン・ 図9. 差動トランス結合構成 モード入力レベルは、次式で与えられます。 VCM MIN = VREF 2 VCM MAX = ( AVDD + VREF ) 2 トランスを選択するときは、信号特性を考慮する必要があります。多 くのRFトランスは数MHzより低い周波数で飽和します。また大きな信 号電力でもコアの飽和が発生して、歪み発生の原因になります。 最小コモン・モード入力レベルにより、AD9215がグラウンド基準の シングルエンド入力構成 入力を受け付けることが可能になります。 最適性能は差動入力時に得られますが、シングルエンド・ソースが 価格に厳しいアプリケーションでは、シングルエンド入力で妥当な VIN+またはVIN−を駆動することもできます。この構成では、一方の 性能を得ることが可能です。この構成では、入力コモン・モード振幅 入力で信号を受取り、反対側の入力は適切なリファレンス・レベルに が大きいためSFDR性能と歪み性能が低下します。ただし、各入力の 接続することにより、スケールの中心値に設定します。たとえば、2V ソース・インピーダンスを一致させると、SNR性能に対する影響は小さ p-p信号をVIN+に入力したら、1Vのリファレンス電圧をVIN−に入力 くなります。図10に、代表的なシングルエンド入力構成を示します。 します。そうすると、AD9215は2V∼0Vで変化する信号を受け取るこ とができます。シングルエンド構成では、差動の場合に比べて歪み性 10μF 能が著しく低下します。ただし、低い入力周波数では影響が目立たな 1kΩ くなります。 2V p-p 49.9Ω R 0.1μF 1kΩ C 差動入力構成 すでに詳しく説明したように、最適性能はAD9215を差動入力構成 AVDD で駆動する場合に得られます。ベースバンド・アプリケーションに対し 1kΩ ては、AD8138差動ドライバが優れた性能とA/Dコンバータに対する 1kΩ R 10μF 0.1μF C AVDD VIN+ AD9215 VIN– AGND 柔軟なインターフェースを提供します。AD8138の出力コモン・モード 電圧は容易にAVDD/2に設定でき、 ドライバは入力信号の帯域制限用 図10. シングルエンド入力構成 Sallen Keyフィルタ・トポロジで構成することができます。 クロック入力および考慮事項 代表的な高速A/Dコンバータは両方のクロック・エッジを使って、さ まざまな内部タイミング信号を発生しているため、クロックのデューテ 1kΩ 499Ω 0.1μF 1kΩ R 523Ω ィ・サイクルの影響を大きく受けます。一般に、ダイナミック性能特性 AVDD VIN+ を維持するにはクロック・デューティ・サイクルの許容偏差は5%以内が C VCM 1V p-p 49.9Ω AD8138 499Ω 499Ω 求められます。AD9215は、非サンプリング・エッジの再タイミングを行 AD9215 R C って、公称50%のデューティ・サイクルの内部クロック信号を発生する VIN– AGND クロック・デューティ・サイクル・スタビライザ内蔵しています。この回 路により、AD9215の性能に影響を与えずに広レンジなクロック入力の 図8. デューティ・サイクルを許容できます。特性 15に示すように、ノイズ性能 AD8138を使用した差動入力構成 と歪み性能はデューティ・サイクルの50%レンジでほぼ平坦です。 デューティ・サイクル・スタビライザは、遅延ロック・ループ(DLL)を 使って非サンプリング・エッジを再生しています。そのため、サンプリ ング周波数が変化すると、DLLが新しいレートにロックするために約 100クロック・サイクルを必要とします。 12 REV.0 AD9215 表 I. リファレンス構成の一覧 選択するモード 外部SENSEの接続 内部オペアンプの構成 VREF (V) 差動スパン(V p-p) 外部リファレンス 0.5Vの内部リファレンス 外部設定の可変リファレンス 内部設定の1Vリファレンス AVDD VREF 外部デバイダ AGND∼0.2V ― 電圧フォロア(G=1) 非反転(1 < G < 2) 内部デバイダ ― 0.5 0.5×(1+R2/R1) 1.0 外部リファレンス×2 1.0 VREF×2 2.0 表 II. デジタル出力コーディング コード VIN+−VIN−入力、 スパン=2V p-p (V) VIN+−VIN−入力、 スパン=1V p-p (V) デジタル出力オフセット・ バイナリ(D9・・・・・・D0) デジタル出力2の補数 (D9・・・・・・D0) 1023 512 511 0 1.000 0 −0.00195 −1.00 0.500 0 −0.000978 −0.5000 11 1111 1111 10 0000 0000 01 1111 1111 00 0000 0000 01 1111 1111 00 0000 0000 11 1111 1111 10 0000 0000 高速高分解能のA/Dは、クロック入力の品質に敏感です。所与のフ ル・スケール入力周波数(fINPUT)での、アパーチャ・ジッタ(tA)のみに起 40 10 AIN =ー0.5dBFS 因するSNRの低下は、次式で計算されます。 × tA 35 ] IAVDD (mA) この式で、rmsアパーチャ・ジッタtAは、クロック入力、アナログ入力 信号、A/Dアパーチャ・ジッタ仕様を含む全ジッタ・ソースの2乗和平方 根を表します。アンダーサンプリングのアプリケーションは、特にジッ タに敏感です。 8 IAVDD AD9215-65 IAVDD AD9215-80 30 6 25 4 IDRVDD (mA) SNRの低下=20× log 10 [ 2 ×π× fINPUT IDRVDD アパーチャ・ジッタがAD9215のダイナミックレンジに影響を与えるケ ースでは、クロック入力はアナログ信号として扱う必要があります。ク 20 2 ロック・ドライバの電源はA/D出力ドライバの電源と分離して、クロック 信号がデジタル・ノイズから変調を受けないようにする必要がありま 15 5 す。ロー・ジッタのクリスタル制御オシレータは最適なクロック源です。 15 25 35 45 55 65 75 85 95 0 105 クロック・レート(MSPS) クロックが別のタイプのソース(ゲーティング、分周、その他の方法)か 図11. ら発生される場合、最終ステップで元のクロックを使って再タイミング 電源電流対fSAMPLE、fIN=10.3MHz する必要があります。 アナログ回路は、各スピード・グレードが優れた性能を提供すると 消費電力とスタンバイ・モード 同時に消費電力を小さくできるように、最適バイアスされています。各 図11に示すように、AD9215で消費される電力はサンプル・レートに スピード・グレードは低いサンプル・レートで基礎電力を消費します。こ 比例します。デジタル消費電力は主にデジタル・ドライバの強さと各 の基礎電力はクロック周波数に比例します。 出力ビットの負荷で決まるため、3つのスピード・グレード間で大きな違 PDWNピンをハイレベルにすると、AD9215はスタンバイ・モードに いはありません。最大DRVDD電流は次のように計算されます。 I DRVDD なります。この状態では、CLKとアナログ入力が静止している場合、 A/Dの消費電力は1mW(typ)です。スタンバイ時は、出力ドライバは高 =V DRVDD × C LOAD × fCLOCK × N インピーダンス状態になります。PDWNピンをローレベルにすると、 ここで、Nは出力ビット数で、AD9215の場合は10になります。この最 AD9215は通常動作モードに戻ります。 大電流は、各出力ビットが各クロック・サイクルでスイッチングする条 スタンバイ・モードでの低消費電力は、リファレンス、リファレンス・ 件に対するもので、この条件はナイキスト周波数fCLOCK/2のフル・スケ バッファ、バイアス回路をシャットダウンすることで達成されています。 ール方形波に対してのみ発生します。実用的には、DRVDD電流はス スタンバイ・モードに入ると、REFTとREFBに接続されているデカップ イッチングしている出力ビット数の平均値で計算します。出力ビット数 リング・コンデンサが放電するため、通常動作に戻るときには再充電 の平均値は、エンコード・レートとアナログ入力信号の特性によって決 する必要があります。このため、ウェイクアップ時間はスタンバイ・モー 定されます。 ド状態の長さに関係し、スタンバイ・サイクルが短いと、それに比例し デジタル消費電力は出力ドライバの容量負荷を小さくすることで、 てウェイクアップ時間も短くなります。REFTとREFBに0.1μFと10μF 小さくすることができます。図11に示すデータは、各出力ドライバに5pF の推奨デカップリング・コンデンサを接続した場合、リファレンス・バッ 負荷を接続して取得したものです。 ファのデカップリング・コンデンサを完全に放電するのに約1s必要で、 動作を再開するには7msが必要です。 REV.0 13 AD9215 デジタル出力 すべてのリファレンス構成で、REFTとREFBがA/D変換コアを駆動 AD9215の出力ドライバは、DRVDDをインターフェース・ロジックの電 し、入力スパンを決定します。A/Dの入力レンジは内部リファレンスま 源と一致させることにより、2.5Vまたは3.3Vロジック・ファミリーとインター たは外部リファレンスのどちらを使う場合でも、常にリファレンス・ピン フェースするように設定することができます。出力ドライバは、さまざま の電圧の2倍に等しくなります。 なロジック・ファミリーを駆動するのに十分な出力電流を提供するように デザインされています。ただし、多くの駆動電流は電源に電流グリッチ VIN+ を生じさせる傾向を持ち、コンバータ性能に影響を与えます。ADCが大 VIN– REFT きな容量負荷や多くのファンアウトを駆動することが必要なアプリケー ションでは、外付けバッファまたはラッチが必要となることがあります。 0.1μF ADC コア タイミング AD9215は、5クロック・サイクルのパイプライン遅延を持つラッチされ 10μF 0.1μF REFB たデータを出力します。データ出力は、クロック信号の立ち上がりエッジ 0.1μF VREF から1伝搬遅延(tOD)後に出力されます。詳しいタイミングについては、図 1を参照してください。 10μF 0.5V 0.1μF 出力データ・ラインの長さと、それに接続された負荷を最小化して、 セレクト・ ロジック R2 AD9215内部での過渡電圧を抑える必要があります。過渡電圧はコン SENSE バータのダイナミック性能を低下させることがあります。 R1 AD9215の最小変換レートは5MSPS(typ)です。5MSPSより低いクロッ ク・レートでは、ダイナミック性能が低下することがあります。 AD9215 リファレンス電圧 図13. AD9215は、安定かつ正確な0.5V電圧リファレンスで内蔵しています。 プログラマブルなリファレンス構成 入力レンジは、内部リファレンスまたは外部入力リファレンス電圧を使っ てAD9215に入力するリファレンス電圧を変化させることで調節すること ゲイン・マッチングを改善するために、AD9215の内部リファレンス ができます。A/Dの入力スパンは、リファレンス電圧の変化に比例して追 を使って複数のコンバータを駆動する場合、他のコンバータによるリフ 従します。 ァレンスへの負荷を考慮する必要があります。図14に、内部リファレン 内部リファレンスの接続 ス電圧が受ける負荷の影響を示します。 AD9215内部のコンパレータがSENSEピンの電位を検出して、リファレ ンスを表Iに示す4つの状態のいずれかに設定します。SENSEをグラウ 0.05 ンドに接続すると、リファレンス・アンプ・スイッチは内部抵抗デバイダに 接続され(図12)、VREFが1Vに設定されます。SENSEピンとVREFピン 0 を接続すると、アンプ出力がSENSEピンに切替えられ、内部オペアンプ VREF = 0.5V 回路が電圧フォロアに構成されて、0.5Vリファレンスが出力されます。図 VREF誤差(%) –0.05 13に示すように外部抵抗デバイダが接続されると、スイッチは再び SENSEピンに設定されます。これにより、リファレンス・アンプは非反転モ ードになり、VREF出力は次のように決定されます。 × –0.10 VREF = 1.0V –0.15 –0.20 –0.25 VIN+ 0 VIN– 0.5 1.0 REFT 0.1μF ADC コア 0.1μF 図14. 10μF 1.5 I LOAD (mA) 2.0 2.5 3.0 VREF精度対負荷 REFB 0.1μF VREF 10μF 0.1μF 7kΩ 0.5V セレクト・ ロジック SENSE 7kΩ 図12. AD9215 内蔵リファレンス電圧の構成 14 REV.0 AD9215 サイクル・スタビライザ(DCS)をイネーブルまたはディスエーブルする 外部リファレンスによる動作 A/Dのゲイン精度を向上させる場合や温度ドリフト特性を改善する こともできます。MODEピンは、データ・フォーマットとDCS状態を制御 場合、外部リファレンスの使用が必要となることがあります。また、複 するマルチレベル入力ピンです。入力閾値と対応するモード選択を表 数のA/Dを互いに連係させて使用する際、1つのリファレンス (内部ま IIIに示します。 表IIIに示すように、データ・フォーマットとしては、オフセット・バイナ たは外部) を用いてゲイン・マッチング誤差を許容レベルまで減少さ リまたは2の補数を選択することができます。 せることが必要となることがあります。ゲインとオフセットの温度ドリフ トを小さくするには、高精度の外部リファレンスを選択することが必要 表 III. です。図15に、1Vモードと0.5Vモードの代表的な内部リファレンスの MODEの電圧 データ・ フォーマット デューティ・サイクル・ スタビライザ AVDD 2/3 AVDD 1/3 AVDD AGND (デフォルト) 2の補数 2の補数 オフセット・バイナリ オフセット・バイナリ ディスエーブル イネーブル イネーブル ディスエーブル ドリフト特性を示します。 0.6 0.5 モードの選択 VREF = 0.5V VREF誤差(%) 0.4 MODEピンは、20kΩの抵抗を介してAGNDに内部でプルダウンさ れています。 0.3 VREF = 1.0V 評価ボード 0.2 AD9215評価ボードは、A/Dをさまざまなモードと構成で動作させ るのに必要なすべてのサポート回路を提供します。コンバータは、 0.1 AD8351ドライバまたはトランスを使った差動、またはシングルエンドで 0 –40 駆動することができます。DUTをサポート回路から絶縁できるように、 0 –20 20 温度(℃) 40 60 80 別々の電源ピンが用意されています。ジャンパの接続により、各入力 構成が選択できます(回路図参照)。図16に、AD9215の性能評価に使 図15. 代表的なVREFドリフト 用した代表的なベンチでの特性評価接続を示します。コンバータのベ ストな性能を実現するには、非常に小さいフェーズノイズ(rmsジッタが SENSEピンをAVDDに接続すると、内部リファレンスがディスエーブ 1ピコ秒未満)を持つ信号ソースを使うことが不可欠です。仕様のノイ ルされて、外部リファレンスの使用が可能になります。内部リファレン ズ性能を得るには、高調波を除去し、かつ入力での総合ノイズを小さ ス・バッファは、外部リファレンスに対して7kΩの等価負荷となります。 くするための入力信号の適切なフィルタリングも必要です。 この場合も内部バッファはA/Dコアに対して正側と負側のフルスケー 完全な回路図とレイアウト図を次に示します。これはシステム・レベ ル・リファレンス(REFTとREFB)を発生します。入力スパンは常にリフ ルで採用できる適切なルーティングおよびグランディングの方法を示 ァレンス電圧値の2倍になるため、外部リファレンスは最大1Vに制限す しています。 る必要があります。 動作モードの選択 すでに説明したように、AD9215はデータをオフセット・バイナリまた は2の補数のフォーマットで出力できます。また、クロック・デューティ・ 3.0V – + REFIN R AND S SMG、 2V p-p信号シンセサイザ バンドパス・ フィルタ AVDD XFMR INPUT 2.5V 2.5V – + – GND DRVDD GND VDL AD9215 10MHz REFOUT 評価ボード R AND S SMG、 2V p-p信号シンセサイザ CLK 図16. REV.0 評価ボードの接続 15 + 5.0V – + VAMP P12 データの 取得と処理 16 GND J1 PRI SEC PRI SEC R10 36Ω E 45 XOUT R3, R17, R18 ボード上には一度に 1つだけを実装 XOUTB GND R11 36Ω C D R2 XX C18 0.1μF GND Rシングルエンド R3 0Ω C11 0.1μF AVDD GND C29 10μF p10 C5 0.1μF C26 10pF GND R18 25Ω AMPINB E C7 0.1μF GND R12 0Ω GND C9 0.1μF AMPIN C16 0.1μF R42 0Ω 6 2 CT 4 T1 ADT1 1WT XFRIN1 1 5 NC 3 GND C6 0.1μF GND C12 0.1μF オプションのXFR T2 FT C1−1−13 5 1 XOUT X FRIN 2 CT 3 4 GND XOUTB C15 AMP 0.1μ F L1 100 GND R9 10k Ω P7 A B R15 33Ω R13 1k Ω C23 SELECT GND OR L1 FOR FILTER P4 P3 R25 1k Ω GND AVDD 3 2 4 P1 AVDD GND VIN+ VIN R6 1k Ω R7 1k Ω R5 1k Ω GND GND GND C21 SELECT AVDD C19 10pF R4 33Ω R36 1k Ω R26 1k Ω C22 10μF GND GND AVDD C13 GND 0.1μF P11 P9 P8 MODE 2 P5 24 R1 10k Ω 23 22 P6 GND 31 AGND 32 AVDD 28 AGND 29 VIN+ 30 VIN 25 REFB 26 REFT 27 AVDD P14 CLK AVDD GND C8 0.1μF U4 AD9215 P13 R8 1k Ω 14 15 16 GND D1 10 D0 9 13 D3 12 D2 11 DRVDD DGND D5 D4 1 AVDD 5 4 3 2.5V DRVDD 2 GND 6 13 12 11 10 9 5 6 7 8 15 14 4 16 2 3 10 9 7 8 1 11 12 6 13 5 15 14 4 16 MODEピン(ハンダ付け可能ジャンパ): 5∼1:2の補数/DCSオフ 5∼2:2の補数/DCSオン 5∼3:オフセット・バイナリ/DCSオン 5∼4:オフセット・バイナリ/DCSオフ D0X D1X D2X D4X D3X D6X D5X D8X D7X D9X D10X D12X D11X ORX D13X H4 MTHOLE6 H3 MTHOLE6 H2 MTHOLE6 H1 MTHOLE6 2 3 RP1 220Ω RP2 220Ω GND 1 P2 SENSEピン(ハンダ付け可能ジャンパ): E∼A:外部電圧デバイダ E∼B:内部1Vリファレンス(デフォルト) E∼C:外部リファレンス電圧 E∼D:内部0.5Vリファレンス (LSB) DRVDD GND (MSB) OVERRANGE ビット 3.0V 1 D9 20 GND 2.5V AVDD 21 VREF SENSE MODE OR 1 DNC 2 CLK D8 19 D7 18 D6 17 図17. 3 DNC 4 PDWN 5 DNC 6 DNC 7 DNC 8 DNC VDL VAMP 5.0V EXTREF 1V MAX E1 AD9215 LFCSP評価ボード回路図のアナログ入力とDUT REV.0 REV.0 LSB MSB 図18. LFCSP評価ボードのデジタル・パス 17 47 48 46 45 44 42 43 41 39 40 38 37 36 34 35 33 31 32 30 28 29 27 26 25 GND R19 50Ω AMP AMP IN CLKLAT/DAC GND D0X DRVDD D2X D1X D4X D3X GND D5X D7X D6X GND D8X D10X D9X DRVDD D11X GND D12X DRX D13X CLKAT/DAC 2Q7 GND 2Q6 2Q5 VCC 2D5 IN OUT 1OE 1Q3 GND 1Q2 1Q1 1Q4 1Q5 VCC GND 1Q6 2 1 3 4 5 7 6 8 10 9 GND R35 25Ω R40 10kΩ GND C35 0.1μF C28 0.1μF R41 10kΩ VAMP R38 1kΩ R39 1kΩ GND DR DRY GND 20 22 18 12 14 16 8 10 6 4 2 R33 RPG2 5 25Ω 6 COMM 7 OPLO INLO 4 10 VOCM C44 0.1μ F 9 VPOS 8 OPHI R34 1.2kΩ U3 AD8351 GND INHI 3 RGP1 2 PWDN 1 GND GND DRVDD GND R14 25Ω VAMP C45 0.1μF C24 10μF R17 0Ω R16 0Ω GND GND C17 0.1μF C27 0.1μ F GND AMPIN AMPINB 40 38 36 34 30 32 28 26 MSB GND 11 VAMP DRY 24 GND GND DRVDD GND GND 12 13 15 14 16 18 17 19 20 21 23 22 24 パワーダウンR40 またはR41を使用 1D3 GND 1D2 1D1 1CLK 1 VCC 1D4 GND 1D6 1D5 1Q7 2Q2 2D2 1D7 GND GND 2Q1 1Q8 2Q3 2D3 2D1 1D8 2Q4 VCC 2D4 2D6 2QB 2DB 2OE 2D7 GND 2CLK U1 74LVTH162374 40 36 38 34 30 32 28 26 24 20 22 18 14 16 12 10 8 4 6 2 P12 HEADER 40 1 3 3 5 5 7 7 9 9 11 11 13 13 15 15 17 17 19 19 21 21 23 23 25 25 27 27 29 29 31 31 33 33 35 35 37 37 39 39 1 GND AD9215 C10 22μF 図19. 18 J2 GND R29 50Ω C43 0.1μF ENC R30 1kΩ R31 1kΩ GND VDL R27 0Ω R28 0Ω VDL VDL E43 E44 E35 E51 E52 VDL E31 VDL E50 CLK ENC C33 C14 0.1μF 0.001μF アナログのバイパス C32 0.001μF クロックのタイミング調整 GND C25 10μF ENCX GND ENCODE DUTのバイパス GND AVDD バッファ付きエンコードにはR28を使用 ダイレクト・エンコードにはR27を使用 AVDD C3 10μF DRVDD C4 10μF VDL R20 1kΩ GND GND R24 1kΩ GND R21 1kΩ GND E53 GND R32 1kΩ C41 0.1μF DRVDD C30 0.001μF 5 9 10 12 13 3A 3B 4A 4B 2B 1 1A 2 1B 4 2A U5 4Y 3Y 2Y 1Y PWR 14 8 11 6 7 3 C34 0.1μF GND C31 0.1μF 74VCX86 デジタルのバイパス C2 22μF VDL GND ENCX C36 0.1μF C39 C1 0.001μF 0.1μF C47 0.1μF R23 0Ω CLKLAT/DAC R37 25Ω 回路図は2ゲート遅延設定の場合。 1ゲート遅延の場合はR22とR37を 削除してRx (Rx=0Ω)を使用 C38 0.001μF Rx DNP C48 0.001μF DR GND C49 0.001μF VDL R22 0Ω GND VAMP C20 10μF C40 0.001μF C46 10μF ラッチのバイパス C37 0.1μF AD9215 LFCSP評価ボード回路図のクロック入力 REV.0 AD9215 REV.0 図20. LFCSP評価ボード・レイアウト、プライマリ側 図21. LFCSP評価ボード・レイアウト、セカンダリ側 19 AD9215 図22. LFCSP評価ボード・レイアウト、グラウンド・プレーン 図23. LFCSP評価ボード・レイアウト、電源プレーン 20 REV.0 AD9215 REV.0 図24. LFCSP評価ボード・レイアウト、プライマリ側シルクスクリーン 図25. LFCSP評価ボード・レイアウト、セカンダリ側シルクスクリーン 21 AD9215 LFCSP評価ボードの部品表(BOM) 項目 数量 未実装1 番号 1 18 8 2 8 2 C1, C5, C7, C8, C9, C11, C12, C13, C15, C16, C31, C33, C34, C36, C37, C41, C43, C47 C6, C18, C27, C17, C28, C35, C45, C44 C2, C3, C4, C10, C20, C22, C25, C29 C46, C24, デバイス パッケージ 値 チップ・コンデンサ 0603 0.1 F タンタル・コンデンサ TAJD 3 8 C14, C30, C32, C38, C39 C40, C48, C49, チップ・コンデンサ 0603 4 1 2 C19 C21, C23 チップ・コンデンサ 0603 5 1 C26 チップ・コンデンサ 0603 6 9 E31, E35, E43, E44, E50 E51, E52, E53 E1, E45 ヘッダー EHOLE SMAコネクタ/50Ω SMA 2 ジャンパ・ブロック 7 2 J1, J2 8 1 L1 インダクタ 0603 9 1 P2 ピン・ブロック TB6 10 1 P12 ヘッダー・デュアル 20ピンRTアングル HEADER40 11 5 R3, R12, R23, R18, RX R37, R22, R42, R16, R17, R27 チップ抵抗 0603 Ω & R4, R15 チップ抵抗 0603 Ω & チップ抵抗 0603 Ω & チップ抵抗 0603 R29 R19 チップ抵抗 0603 Ω & Ω & Ω & 6 12 2 13 14 14 2 15 1 R5, R6, R7, R8, R13, R20, R21, R24, R25, R26, R30, R31, R32, R36 R10, R11 1 16 2 RP1, RR2 抵抗パック R_742 17 1 T1 ADT1-1WT AWT1-T1 18 1 U1 74LVTH162374 CMOS レジスタ TSSOP-48 19 1 U4 AD9215BCP ADC (DUT) CSP-32 20 1 U5 74VCX86M SOIC-14 21 1 PCB AD9XXBCP/PCB PCB U3 AD8351 オペアンプ MSOP-8 1 T2 MACOMトランス ETC1-1-13 5 R9, R1, R2, R38, R39 チップ抵抗 0603 22 1 23 24 25 3 R18, R14, R35 チップ抵抗 0603 26 2 R40, R41 チップ抵抗 0603 27 1 R34 チップ抵抗 28 1 R33 チップ抵抗 合計 78 推奨される 製品番号 ' Ω & 6Ω 6Ω & Ω & ! "#$% " "#$% '()*'+ ,-. / # "0.1 2 3 / # "0.1 2 / # "0.1 2 ,/4,5' 20 1. PCBデザインには含まれますが実装されていません。 22 REV.0 AD9215 外形寸法 28ピン薄型シュリンクSOP[TSSOP] (RU-28) 寸法表示:mm 9.80 9.70 9.60 28 15 4.50 4.40 4.30 1 6.40 BSC 14 ピン1 0.65 BSC 0.15 0.05 1.20 MAX 0.30 0.19 平坦性 0.10 実装面 0.75 0.60 0.45 8° 0° 0.20 0.09 JEDEC標準MO-153AEに準拠 32ピン・リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージ[LFCSP] (CP-32) 寸法表示:mm 5.00 BSC SQ 0.60 MAX 25 24 ピン1の 識別 17 16 9 3.50 REF 0.80 MAX 0.65 NOM 0.05 MAX 0.02 NOM 実装面 0.30 0.23 0.18 0.20 REF 平坦性 0.08 JEDEC標準MO-220-VHHD-2に準拠 注: LFCSPパッケージの場合、露出しているパドルをグラウンド・ プレーンにハンダ付けすることを推奨します。露出しているパ ドルをボードにハンダ付けすると、ハンダ接続の信頼性が高く なり、パッケージの最大熱性能が得られます。 REV.0 3.25 3.10 SQ 2.95 裏面図 0.50 0.40 0.30 12 °MAX 32 1 0.50 BSC 4.75 BSC SQ 上面図 1.00 0.90 0.80 ピン1の 識別 0.60 MAX 23 8 PRINTED IN JAPAN TDS11/2003/500 AD9215 このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。 24 REV.0