日本語版

12ビット、20/40/65MSPS
3V動作のA/Dコンバータ
AD9235
特長
機能ブロック図
単電源+3V動作(+2.7∼+3.6V)
S/N比=70dBc(ナイキスト周波数まで)
SFDR=90dBc(ナイキスト周波数まで)
低消費電力:65MSPSで300mW
AVDD
DRVDD
VINA
MDAC1
SHA
VINB
帯域幅500MHzの差動入力
8ステージの
1.5ビット・パイプライン
4
リファレンスとサンプル/ホールド・アンプ(SHA)を内蔵
REFT
DNL=±0.4LSB
REFB
A/D
3
16
A/D
補正ロジック
フレキシブルなアナログ入力:1∼2V p-p範囲
12
オフセット・バイナリまたは2の補数のデータ・フォーマット採
OTR
出力バッファ
用のクロック・デューティ・サイクル・スタビライザ
D11
AD9235
D0
VREF
アプリケーション
超音波装置
受信器のIFサンプリング:IS-95、CDMA-One、IMT-2000
クロック・
デューティ・サイクル・
スタビライザ
SENSE
リファレンス
選択
バッテリ駆動計装機器
モード選択
0.5V
AGND
CLOCK
PDWN
MODE DRGND
ハンドヘルド・スコープメーター
低価格デジタル・オシロスコープ
はオーバーフロー状態を表示しますが、この信号を最上位ビ
概要
ット
(MSB)
と組み合わせて使用すると、オーバーフローとアン
AD9235は、3V単電源動作、12ビット、20/40/65MSPSのモノリ
ダーフローを区別することができます。
シックA/Dコンバータ・ファミリーの製品です。このファミリーは、
AD9235は最新のCMOSプロセスで製造され、28ピン表面実
高性能なサンプル/ホールド・アンプ(SHA)
とリファレンスを
内蔵しています。AD9235は、65MSPSのデータ・レートで12ビ
装プラスチック・パッケージで供給され、工業用温度範囲
(−40∼+85℃)で仕様規定されています。
ット精度を提供する出力誤差補正ロジック内蔵のマルチステ
ージ差動パイプライン・アーキテクチャを採用しており、全動作
温度範囲でノー・ミスコードを保証しています。
広い帯域幅と真の差動SHAの採用によって、AD9235はシング
ルエンドを含むアプリケーションで、ユーザーが様々な入力範
囲とオフセットを選択できます。AD9235は、連続する複数のチ
ャンネル間でフルスケール電圧レベルの切り替えを行う多重
化システムや、ナイキスト・レートを超える周波数で1つのチャ
ンネル入力をサンプリングする用途に最適です。従来のA/Dコ
ンバータに比べて省電力化と低価格化を実現したAD9235は、
通信、画像処理、医療用超音波アプリケーションに最適です。
全ての内部変換サイクルの制御には、シングルエンド・クロック
入力が使われます。デューティ・サイクル・スタビライザにより、
クロック・デューティ・サイクルの広範囲な変動を補償すると同
時に優れた性能を維持できます。デジタル出力データは自然2
進数すなわち2の補数フォーマットで表されます。範囲外信号
製品のハイライト
1. AD9235は3V単電源で動作し、デジタル出力ドライバが別電
源になっているため2.5Vと3.3Vのロジック・ファミリーの両方
に対応できます。
2. AD9235の消費電力は65MSPS動作でわずか300mWです。
3. 特許を取得したSHA入力は、最大200MHzまでの入力周波
数に対して優れた性能を維持し、シングルエンド/差動の
両動作に設定できます。
4. AD9235のピン配置は、10ビットの65MSPS A/Dコンバータ
AD9214-65と同等です。したがって、65MSPSシステムの10
ビットから12ビットへのアップグレードが容易に行えます。
5. クロック・デューティ・サイクル・スタビライザは、広範なクロ
ック・パルス幅で性能を維持します。
6. OTR出力ビットは、信号が選択中の入力範囲を超えたことを
表示します。
アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、そ
の情報の利用または利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権利の侵害
に関して、当社はいっさいの責任を負いません。さらに、アナログ・デバイセズ社の特
許または特許の権利の使用を許諾するものでもありません。
REV.0
アナログ・デバイセズ株式会社
本 社/東京都港区海岸1-16-1 電話03
(5402)8400 〒105-6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪市淀川区宮原3-5-36 電話06(6350)6868(代) 〒532-0003
新大阪第二森ビル
AD9235―仕様
DC特性(特に指定のない限り、AVDD=3V、DRVDD=2.5V、最大サンプル・レート、2Vp-p差動入力、
1.0V内部リファレンス、TMIN∼TMAX)
パラメータ
温度
テスト・ AD9235BRU-20
レベル Min
Typ
Max
AD9235BRU-40
Min
Typ
Max
AD9235BRU-65
Min
Typ
Max
単位
分解能
全範囲
VI
12
12
12
ビット
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
25℃
全範囲
25℃
VI
VI
VI
IV
I
IV
I
12
温度ドリフト
オフセット誤差
ゲイン誤差1
全範囲
全範囲
V
V
±2
±12
内部電圧
リファレンス
出力電圧誤差
(1Vモード)
負荷レギュレーション@ 1.0mA
出力電圧誤差
(0.5Vモード)
負荷レギュレーション@ 0.5mA
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
VI
V
V
V
±5
0.8
±2.5
0.1
入力換算ノイズ
VREF=0.5V
VREF=1.0V
25℃
25℃
V
V
0.54
0.27
0.54
0.27
0.54
0.27
LSB rms
LSB rms
アナログ入力
入力スパン、VREF=0.5V
入力スパン、VREF=1.0V
入力容量3
全範囲
全範囲
全範囲
IV
IV
V
1
2
7
1
2
7
1
2
7
V p-p
V p-p
pF
リファレンス入力
抵抗
全範囲
V
7
7
7
kΩ
全範囲
全範囲
IV
IV
全範囲
全範囲
全範囲
V
V
V
30
2
±0.01
全範囲
全範囲
全範囲
V
VI
V
90
95
1.0
精度
ノー・ミスコード保証
オフセット誤差
ゲイン誤差1
微分非直線性(DNL)2
積分非直線性(INL)2
電源
電源電圧
AVDD
DRVDD
電源電流
IAVDD2
IDRVDD2
PSRR
消費電力
DC入力4
サイン波入力2
スタンバイ消費電力5
12
±0.30
±0.30
±0.35
±0.35
±0.45
±0.40
2.7
2.25
3.0
3.0
±1.20
±2.40
±0.65
12
±0.50
±0.50
±0.35
±0.35
±0.50
±0.40
±0.80
±1.20
±2.50
±0.75
±0.50
±0.50
±0.40
±0.35
±.070
±0.45
±0.90
±2
±12
±35
3.6
3.6
±5
0.8
±2.5
0.1
2.7
2.25
3.0
3.0
165
180
1.0
±1.30
±3
±12
±35
3.6
3.6
55
5
±0.01
110
±1.20
±2.60
±0.80
±5
±0.8
±2.5
0.1
2.7
2.25
3.0
3.0
ppm/℃
ppm/℃
±35
3.6
3.6
100
7
±0.01
205
600
320
1.0
ビット
%FSR
%FSR
LSB
LSB
LSB
LSB
mV
mV
mV
mV
V
V
mA
mA
%FSR
350
mW
mW
mW
注
1.
2.
3.
4.
5.
ゲイン誤差とゲイン温度係数は、A/Dコンバータのみに基づきます(1.0V固定の外部リファレンスを使用)
。
最大クロック・レートfIN=2.4MHz、フルスケール・サイン波、各出力ビットに約5pFの負荷を接続して測定。
入力容量とは、1本の差動入力ピンとAGNDとの間の実効容量を意味します。アナログ入力の等価回路については、図2を参照してください。
DC入力を使い最大クロック・レートで測定。
スタンバイ消費電力は、DC入力で、クロック・ピンを非アクティブ(AVDDまたはAGNDに接続)にして測定。
仕様は予告なく変更されることがあります。
2
REV.0
AD9235
デジタル特性
パラメータ
温度
テスト・ AD9235BRU-20
レベル Min
Typ
Max
AD9235BRU-40
Min
Typ
Max
AD9235BRU-65
Min
Typ
Max
ロジック入力
ハイレベル入力電圧
ローレベル入力電圧
ハイレベル入力電流
ローレベル入力電流
入力容量
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
IV
IV
IV
IV
V
2.0
2.0
2.0
全範囲
IV
3.29
3.29
3.29
V
全範囲
IV
3.25
3.25
3.25
V
全範囲
IV
0.2
0.2
0.2
V
全範囲
IV
0.05
0.05
0.05
V
全範囲
IV
2.49
2.49
2.49
V
全範囲
IV
2.45
2.45
2.45
V
全範囲
IV
0.2
0.2
0.2
V
全範囲
IV
0.05
0.05
0.05
V
0.8
+10
+10
−10
−10
0.8
+10
+10
−10
−10
2
0.8
+10
+10
−10
−10
2
2
単位
V
V
μA
μA
pF
1
ロジック出力
DRVDD=3.3V
ハイレベル出力電圧
(IOH=50mA)
ハイレベル出力電圧
(IOH=0.5mA)
ローレベル出力電圧
(IOL=1.6mA)
ローレベル出力電圧
(IOL=50mA)
DRVDD=2.5V
ハイレベル出力電圧
(IOH=50mA)
ハイレベル出力電圧
(IOH=0.5mA)
ローレベル出力電圧
(IOL=1.6mA)
ローレベル出力電圧
(IOL=50mA)
注
1. 出力電圧レベルは、各出力に5pFの負荷を接続して測定。
仕様は予告なく変更されることがあります。
スイッチング特性
パラメータ
温度
テスト・ AD9235BRU-20
レベル Min
Typ
Max
AD9235BRU-40
Min
Typ
Max
AD9235BRU-65
Min
Typ
Max
クロック入力パラメータ
最大変換レート
最小変換レート
クロック周期
ハイレベルのクロック・パルス幅1
ローレベルのクロック・パルス幅1
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
VI
V
V
V
V
40
65
データ出力パラメータ
出力遅延2(tOD)
パイプライン遅延
(レイテンシ)
アパーチャ遅延
アパーチャ不確定性
(ジッター)
ウェイクアップ時間3
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
全範囲
V
V
V
V
V
3.5
7
1.0
0.5
2.5
3.5
7
1.0
0.5
2.5
3.5
7
1.0
0.5
2.5
ns
周期
ns
ps rms
ms
範囲外からの復帰時間
全範囲
V
1
1
2
周期
20
1
1
50.0
15.0
15.0
1
25.0
8.8
8.8
15.4
6.2
6.2
注
1. デューティ・サイクル・スタビライザをイネーブルにしたAD9235-65モデルの場合DCS機能は末尾-20と-40のモデルには適用できません。
2. 出力遅延は、各出力に5pFの負荷を接続して、クロック50%変化からデータ50%変化で測定。
3. ウェイクアップ時間はデカップリング・コンデンサの値に依存。typ値はREFTとREFBのコンデンサ0.1μFと10μFで表示。
仕様は予告なく変更されることがあります。
N
N+1
N+2
N–1
N+8
N+3
アナログ入力
N+4
N+7
N+5
N+6
CLOCK
データ出力
N–9
N–8
N–7
N–6
図1
REV.0
N–5
N–4
タイミング図
3
N–3
N–2
N–1
N
t OD = 6.0ns MAX
2.0ns MIN
単位
MSPS
MSPS
ns
ns
ns
AD9235 ―仕様
AC特性(特に指定のない限り、AVDD=3V、DRVDD=2.5V、最大サンプル・レート、2V p-p差動入力、
1.0V内部リファレンス、TMIN∼TMAX)
温度
テスト・ AD9235BRU-20
レベル Min
Typ
Max
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
25℃
V
IV
I
IV
I
IV
I
V
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
25℃
V
IV
I
IV
I
IV
I
V
V
IV
I
IV
I
IV
I
V
−88.0
−86.0
−87.4
fINPUT=100MHz
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
25℃
最悪高調波
(2次または3次)
fINPUT=9.7MHz
fINPUT=19.6MHz
fINPUT=32.5MHz
全範囲
全範囲
全範囲
IV
IV
IV
−90.0
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
全範囲
25℃
25℃
V
IV
I
IV
I
IV
I
V
パラメータ
S/N比
fINPUT=2.4MHz
fINPUT=9.7MHz
fINPUT=19.6MHz
fINPUT=32.5MHz
fINPUT=100MHz
S/N比および歪み
fINPUT=2.4MHz
fINPUT=9.7MHz
fINPUT=19.6MHz
fINPUT=32.5MHz
fINPUT=100MHz
合計高調波歪み
fINPUT=2.4MHz
fINPUT=9.7MHz
fINPUT=19.6MHz
fINPUT=32.5MHz
スプリアスフリー・ダイナミックレンジ
fINPUT=2.4MHz
fINPUT=9.7MHz
fINPUT=19.6MHz
fINPUT=32.5MHz
fINPUT=100MHz
70.0
AD9235BRU-40
Min
Typ
Max
70.8
70.4
70.6
AD9235BRU-65
Min
Typ
Max
70.6
69.9
70.5
69.9
68.7
68.5
69.7
70.1
68.3
70.6
70.3
70.5
70.5
70.4
69.7
68.3
69.5
69.9
67.8
−89.0
−87.5
−79.0
−85.5
−86.0
−84.0
−79.0
−81.8
−82.0
−78.0
−82.5
−74.0
−80.0
−90.0
−80.0
−83.5
80.0
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
70.2
70.3
68.3
68.9
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
70.3
70.4
68.7
92.0
8.5
91.0
92.0
80.0
92.0
89.0
90.0
74.0
84.0
85.0
83.0
85.0
80.5
単位
−74.0
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
dBc
仕様は予告なく変更されることがあります。
4
REV.0
AD9235
絶対最大定格1
ピン名
電気的条件
AVDD
DRVDD
AGND
AVDD
デジタル出力
CLOCK、MODE
VINA、VINB
VREF
SENSE
REFB、REFT
PDWN
基準
Min
Max
テスト・レベルの説明
I. 100%の出荷テストを実施。
単位
II.
AGND
DRGND
DRGND
DRVDD
DRGND
AGND
AGND
AGND
AGND
AGND
AGND
環境条件2
動作温度
接合温度
ピン温度(10秒)
保管温度
−0.3
−0.3
−0.3
−3.9
−0.3
−0.3
−0.3
−0.3
−0.3
−0.3
−0.3
+3.9
+3.9
+0.3
+3.9
DRVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
AVDD+0.3
V
V
V
V
V
V
V
V
V
V
V
−40
+85
150
300
+150
℃
℃
℃
℃
−65
25℃で100%の出荷テストおよび指定温度でのサンプ
ル・テストを実施。
III. サンプル・テストのみを実施。
IV. パラメータは、設計およびキャラクタライゼーショ
ン・テストにより保証。
V.
パラメータは、typ値のみ。
VI. 25℃で100%の出荷テストを実施し、さらに設計および
キャラクタライゼーション・テストにより工業用温度
範囲を保証。軍用デバイスに対しては温度限界値で
100%の出荷テストを実施。
注
1. 絶対最大定格は独立に適用される限界値であり、この値を超えると、回路動作が損なわれま
す。必ずしも機能的な動作を意味するものではありません。デバイスを長時間絶対最大定格
状態に置くとデバイスの信頼性に影響を与えます。
2. 28ピンTSSOPの熱抵抗(Typ値); θJA =97.9℃/W; θJC =14℃/W。これらの値は、
EIA/JESD51-3に準拠して自然空冷で2層ボードを使って測定。
オーダー・ガイド
モデル
温度範囲
パッケージ
パッケージ・オプション
AD9235BRU-20
AD9235BRU-40
AD9235BRU-65
AD9235-20PCB
AD9235-40PCB
AD9235-65PCB
−40∼+85℃
−40∼+85℃
−40∼+85℃
28ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン(TSSOP)
28ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン(TSSOP)
28ピン薄型シュリンク・スモール・アウトライン(TSSOP)
評価ボード
評価ボード
評価ボード
RU-28
RU-28
RU-28
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、
検知されることなく放電されることがあります。本製品には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネル
ギーの静電放電を受けたデバイスには回復不可能な損傷が発生することがあります。このため、性能低下や機能喪
失を回避するために、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。
REV.0
5
WARNING!
ESD SENSITIVE DEVICE
AD9235
ピン機能の説明
ピン番号
記号
説明
1
2
OTR
MODE
3
4
5
6
7、12
8、11
9
10
13
14
15∼22、25∼28
23
24
SENSE
VREF
REFB
REFT
AVDD
AGND
VINA
VINB
CLOCK
PDWN
D0(LSB)∼D11(MSB)
DRGND
DRVDD
範囲外を表示。
データ・フォーマットとクロック・デューティ・サイクル・スタビライザ(DCS)
モードの選択。
リファレンスモードの選択。
リファレンス入力/出力。
差動リファレンス(負側)。
差動リファレンス(正側)。
アナログ電源。
アナログ・グラウンド。
アナログ入力ピン(+)。
アナログ入力ピン(−)。
クロック入力ピン。
パワーダウン機能の選択(アクティブ・ハイ)。
データ出力ビット。
デジタル出力グラウンド。
デジタル出力ドライバ電源。最小0.1μFのコンデンサを使ってDRGNDからデカッ
プリングする必要があります。0.1μFと10μFの並列接続によるデカップリングを
推奨します。
ピン配置
28 D11 (MSB)
OTR 1
MODE 2
27 D10
SENSE 3
26 D9
VREF 4
25 D8
REFB 5
AD9235
24 DRVDD
23 DRGND
上面図
AVDD 7 (縮尺は異なります)22 D7
REFT 6
AGND 8
21 D6
VINA 9
20 D5
VINB 10
19 D4
AGND 11
18 D3
AVDD 12
17 D2
CLOCK 13
16 D1
PDWN 14
15 D0 (LSB)
AVDD
DRVDD
D11–D0,
OTR
VINA, VINB
図2
アナログ入力の等価回路
図4
デジタル出力の等価回路
AVDD
AVDD
CLOCK,
PDWN
MODE
20kΩ
図3
MODE入力の等価回路
図5
6
デジタル入力の等価回路
REV.0
AD9235
仕様の定義
式N=
(SINAD−1.76)/6.02を使うと、実効ビット数Nで表した性
積分非直線性(INL)
INLは、
“負側のフルスケール”
と“正側のフルスケール”を結ぶ
能を求めることができます。したがって、与えられた入力周波数
直線と実際のコード出力との誤差として定義されます。
測定値から直接計算することができます。
のサイン波入力に対するデバイスの実効ビット数は、SINADの
“負側のフルスケール”
として使用されるポイントは、最初のコー
ド遷移より1/2 LSB下に存在します。
“正側のフルスケール”は、
最後のコード変化より1.5 LSB上のレベルに存在します。偏差は
合計高調波歪み(THD)
THDとは、基本波から6次高調波成分までのrms値の合計の、
各コードの中央の位置と直線の間の距離として測定されます。
フルスケール入力信号のrms値に対する比をいい、パーセント値
またはdB値で表します。
微分非直線性(DNL、ノー・ミスコード)
理想的なA/Dコンバータでは、各コード遷移は1 LSBだけ離れ
た位置で発生します。DNLとは、この理想値からの最大偏差を
S/N比(SNR)
SNRは、測定した入力信号rms値の、ナイキスト周波数より下の
いいます。ノー・ミスコードで12ビット分解能を保証するとは、全
全スペクトル成分のrms値合計から6次までの高調波成分を除
動作範囲で4096コードすべてが出力されることを意味します。
いた分に対する比です。SNRは、dB値で表されます。
オフセット誤差
VINA=VINBより1/2 LSB小さいアナログ値に対して、主要なキ
スプリアスフリー・ダイナミックレンジ(SFDR)
入力信号のrms振幅値と規定帯域内のピーク・スプリアス信号
ャリー変化が発生します。ゼロ誤差は、そのポイントからの実際
との差をいい、dB値で表します。
の変化の差と定義されます。
クロック・パルス幅およびデューティ・サイクル
ハイレベル・パルス幅は、定格性能を達成するために、クロッ
ゲイン誤差
最初のコード変化は、負側フルスケールより1/2 LSB大きいアナ
ク・パルスがロジック“1”状態を維持する必用がある最小時間
ログ値で発生します。最後の変化は、正側フルスケールより1.5
幅です。ローレベル・パルス幅は、クロック・パルスがローレベ
LSB小さいアナログ値で発生します。ゲイン誤差は、最初と最
ル状態を維持する必用がある最小時間幅です。与えられたク
後のコード変化間の実際の差と、最初と最後のコード変化間の
ロック・レートで、これらの仕様が許容クロック・デューティ・サイ
理想的な差との偏差を表します。
クルを決定します。
温度ドリフト
ゼロ誤差とゲイン誤差の温度ドリフトは、初期値(25℃)
からTMIN
最小変換レート
保証規定値より最小周波数のアナログ信号のS/N比が3dB低下
またはTMAXにおける値までの最大変化を規定します。
するクロック・レートをいいます。
電源変動除去
この仕様は、電源が最小規定値から最大規定値に変化したと
最大変換レート
パラメータ・テストが実施されるクロック・レート。
きの、フルスケール値の最大変化を表します。
出力伝搬遅延
クロック・ロジックのスレショルドから全ビットが有効ロジック・レ
アパーチャ・ジッター
アパーチャ・ジッターは連続サンプルでのアパーチャ遅延の変動
ベルになるまでの遅延を表します。
であり、A/Dコンバータ入力でのノイズとして扱うことができます。
2周波SFDR
いずれかの入力周波のrms値の、ピーク・スプリアス成分のrms
アパーチャ遅延
アパーチャ遅延はサンプル/ホールド・アンプ(SHA)の性能を
値に対する比。ピーク・スプリアス成分は、IMD積である場合と
表し、クロック入力の立ち上がりエッジから入力信号が変換用
そうでない場合があります。dBc(信号レベルを小さくした場合
にホールドされるまでの時間として測定されます。
の劣化)
またはdBFS(コンバータのフルスケールに換算)で表さ
れることがあります。
信号対ノイズおよび歪み(S/N+D、SINAD)比
S/(N+D)
は、測定した入力信号rms値の、ナイキスト周波数より
下の全スペクトル成分のrms値合計(DC以外の高調波を含む)
範囲外からの回復時間
範囲外からの回復時間とは、正側フルスケールの10%上から負
に対する比です。S/(N+D)値はdB単位で表します。
側フルスケールの10%上までの変化の後、または負側フルスケ
ールの10%下から正側フルスケールの10%下までの変化の後
に、A/Dコンバータがアナログ入力を再度取り込むために要す
実効ビット数(ENOB)
サイン波に対して、SINADはビット数で表されます。
REV.0
る時間をいいます。
7
AD9235 ―代表的な性能特性
(特に指定のない限り、AVDD=3.0V、DRVDD=2.5V、DCSをイネーブルでfSAMPLE=65MSPS、TA=25℃、2V差動入力、
AIN=−0.5dBFS、VREF=1.0V)
0
100
SNR = 70.3dBc
SINAD = 70.2dBc
ENOB = 11.4 BITS
THD = –86.3dBc
SFDR = 89.9dBc
–20
90
85
SNR/SFDR – dBc
–40
dBFS
SFDR (2V DIFF)
95
–60
–80
80
SNR (2V SE)
75
70
65
SNR (2V DIFF)
60
–100
55
–120
0.0
6.5
13.0
19.5
周波数―MHz
特性1
26.0
50
40
32.5
45
50
55
60
65
f CLOCK = MSPS
単周波8K FFT(fIN=10MHz)
特性4 AD9235-65:単周波SNR/SFDR 対 fCLOCK
(fIN=ナイキスト周波数、32.5MHz)
100
0
SNR = 69.4dBc
SINAD = 69.1dBc
ENOB = 11.2 BITS
THD = –81.0dBc
SFDR = 83.8dBc
95
90
SNR/SFDR – dBc
–20
–40
dBFS
SFDR (2V SE)
–60
–80
85
SFDR (2V DIFF)
80
SNR (2V SE)
SNR (2V DIFF)
75
70
65
60
–100
SFDR (2V SE)
55
–120
65.0
71.5
78.0
84.5
50
20
91.0
25
30
単周波8K FFT(fIN=70MHz)
特性2
0
特性5
AD9235-40:単周波SNR/SFDR 対 fCLOCK
(fIN=ナイキスト周波数、20MHz)
SFDR (2V DIFF)
95
90
85
SNR/SFDR – dBc
–40
dBFS
40
100
SNR = 68.5dBc
SINAD = 66.5dBc
ENOB = 10.8 BITS
THD = –71.0dBc
SFDR = 71.2dBc
–20
35
f CLOCK = MSPS
周波数―MHz
–60
–80
SFDR (2V SE)
80
75
SNR (2V SE)
70
65
SNR (2V DIFF)
60
–100
55
–120
97.5
104.0
110.5
117.0
123.5
50
130.0
0
周波数―MHz
特性3
5
10
15
20
f CLOCK = MSPS
単周波8K FFT、
(fIN=100MHz)
特性6 AD9235-20:単周波SNR/SFDR 対 fCLOCKの関係
(fIN=ナイキスト周波数、10MHz)
8
REV.0
AD9235
100
SFDR
シングルエンド(dBFS)
SFDR
差動(dBc)
SNR
差動(dBFS)
70
SNR/SFDR – dBc
SNR/SFDR – dB
SFDR
90
90
80
95
SFDR
差動(dBFS)
SNR
差動(dBc)
60
SFDR
シングルエンド(dBc)
SNR
シングルエンド(dBc)
50
85
80
75
SNR
70
SNR
差動(dBc)
40
–30
65
–25
–20
–15
A IN – dBFS
–10
–5
20
特性10
SNR/SFDR – dBc
SNR/SFNR – dB
AD9235-65:SNR/SFDRの周波数特性
90
SFDR
シングルエンド
(dBFS)
SNR
差動 (dBFS)
SNR
シングルエンド
(dBFS)
60
1000
SFDR
SFDR
差動 (dBc)
70
100
95
SFDR
差動 (dBFS)
90
80
10
入力周波数―MHz
特性7 AD9235-65:単周波SNR/SFDR 対 AIN
(fIN=ナイキスト周波数、32.5MHz)
100
1
SFDR
シングルエンド
(dBc)
SNR
差動 (dBc)
85
80
75
SNR
50
70
SNR
シングルエンド (dBc)
40
–30
–25
–20
–15
–10
–5
65
0
10
1
AIN – dBFS
特性8 AD9235-40:単周波SNR/SFDR 対 AIN
(fIN=ナイキスト周波数、20MHz)
特性11
100
SFDR
シングルエンド (dBFS)
SFDR
差動 (dBc)
90
SFDR
シングルエンド
(dBc)
SNR
差動 (dBFS)
SNR/SFDR – dBc
SNR/SFDR – dB
AD9235-40:SNR/SFDRの周波数特性
SFDR
90
70
SNR
シングルエンド (dBFS)
60
85
80
75
SNR 差動
(dBc)
50
SNR
70
40
–30
SNR
シングルエンド (dBc)
–25
–20
–15
–10
AIN – dBFS
–5
65
0
1
特性12
特性9 AD9235-20:単周波SNR/SFDR 対 AIN
(fIN=ナイキスト周波数、10MHz)
REV.0
1000
95
SFDR 差動 (dBFS)
80
100
入力周波数―MHz
9
10
100
入力周波数―MHz
1000
AD9235-20:SNR/SFDRの周波数特性
AD9235
0
95
SNR = 64.6dBFS
SFDR = 81.6dBFS
2V SFDR
90
–20
1V SFDR
SNR/SFDR – dBFS
85
振幅―dBFS
–40
–60
–80
80
75
2V SNR
70
1V SNR
–100
–120
32.5
特性13
65
39.0
45.5
52.0
周波数―MHz
58.5
60
–24
65.0
2周波8K FFT(fIN1=45MHz、fIN2=46MHz)
–21
–18
–15
A IN – dBFS
–12
–9
–6
特性16 2周波SNR/SFDR 対 AIN
(fIN1=45MHz、fIN2=46MHz)
0
95
2V SFDR
SNR = 64.3dBFS
SFDR = 81.1dBFS
90
–20
1V SFDR
SNR/SFDR – dBFS
85
振幅―dBFS
–40
–60
–80
80
75
2V SNR
70
1V SNR
–100
–120
65.0
特性14
65
71.5
78.0
84.5
周波数―MHz
91.0
60
–24
97.5
2周波8K FFT(fIN1=69MHz、fIN2=70MHz)
–21
–18
–15
A IN – dBFS
–12
–9
–6
特性17 2周波SNR/SFDR 対 AIN
(fIN1=69MHz、fIN2=70MHz)
0
95
SNR = 62.5dBFS
SFDR = 75.6dBFS
90
–20
2V SFDR
1V SFDR
85
SNR/SFDR – dBFS
振幅―dBFS
–40
–60
–80
80
75
2V SNR
70
1V SNR
–100
65
–120
130.0
特性15
136.5
143.0
149.5
周波数―MHz
156.0
60
–24
162.5
2周波8K FFT(fIN1=144MHz、fIN2=145MHz)
–21
–18
–15
A IN – dBFS
–12
–9
–6
特性18 2周波SNR/SFDR 対 AIN
(fIN1=144MHz、fIN2=145MHz)
10
REV.0
AD9235
15
11.2
69
AD9235-20: 1V SINAD
AD9235-40: 1V SINAD
10.7
66
AD9235-65: 1V SINAD
ゲイン・ドリフト―ppm/℃
AD9235-65: 2V SINAD
11.7
実効ビット数―ENOB
AD9235-40:
2V SINAD
AD9235-20:
2V SINAD
72
SINAD – dBc
20
12.2
75
10
5
0
–5
–10
10.2
63
–15
60
0
10
特性19
20
30
40
サンプル・レート―MSPS
50
60
9.7
–20
–40
特性22
SINAD対 fCLOCK(fIN=ナイキスト周波数)
90
0
–20
20
40
温度―℃
60
80
A/Dゲインの温度特性(外部リファレンスを使用)
1.0
SFDR: DCR ON
0.8
80
0.6
SINAD: DCR ON
70
0.4
INL – LSB
SINAD/SFDR – dBc
SFDR: DCR OFF
SINAD: DCR OFF
60
50
0.2
0.0
–0.2
–0.4
–0.6
40
–0.8
30
35
特性20
40
45
50
55
デューティ・サイクル―%
60
–1.0
65
0
SINAD/SFDR 対 クロック・デューティ・サイクル
85
1000
1500
特性23
90
2000 2500
コード
3000
3500
4000
3500
4000
INLの代表値
1.0
SFDR 2V DIFF
0.8
0.6
80
0.4
SFDR 1V DIFF
75
DNL – LSB
SINAD/SFDR – dBc
500
SINAD 2V DIFF
70
65
0.0
–0.2
–0.4
SINAD 1V DIFF
60
0.2
–0.6
55
–0.8
50
–40 –30 –20 –10
特性21
REV.0
0
10 20 30 40 50
サンプル・レート―MSPS
60
70
–1.0
0
80
500
1000
1500
2000
2500
3000
コード
SINAD/SFDRの温度特性(fIN=32.5MHz)
特性24
11
DNLの代表値
AD9235
AD9235の応用
動作原理
AD9235のアーキテクチャは、フロントエンドのサンプル/ホールド・ア
H
T
ンプ
(SHA)
と、これに続くパイプライン化されたスイッチド・コンデン
サ型A/Dコンバータから構成されています。パイプライン化された
5pF
T
VINA
CPAR
A/Dコンバータは、初段の4ビット・ステージとそれに続く8個の1.5ビッ
ト・ステージ、最終ステージの3ビット・フラッシュからなる4つの部分
T
から構成されています。各ステージは、前ステージのフラッシュ誤差
5pF
VINB
を補正するために、十分オバーラップするようになっています。各ステ
CPAR
T
ージからの量子化された出力は、デジタル補正ロジック内で結合さ
れて最終の12ビットになります。このパイプライン・アーキテクチャでは、
H
初段ステージが新しい入力サンプルの処理中に、残りのステージは
前のサンプル値の処理を並行して行うことができます。サンプリング
図6
スイッチド・コンデンサ型SHAの入力
はクロックの立ち上がりエッジで行われます。
最終ステージ以外のパイプラインの各ステージは、スイッチド・コンデ
ンサDACに接続された低分解能のフラッシュA/Dコンバータとステ
内部の差動リファレンス・バッファが、正と負のリファレンス
ージ間残留アンプ
(MDAC)
により構成されています。この残留アン
(REFTとREFB)
を発生させ、これらがA/Dコアのスパンを決
プは、再生されたDAC出力とパイプライン内の次のステージに対す
定します。リファレンス・バッファの出力コモン・モードは電源
るフラッシュ入力の差を増幅します。各ステージ内で冗長な1ビット
電圧の1/2に設定され、REFT電圧、REFB電圧、スパンは次の
を使って、フラッシュ誤差のデジタル補正を実現しています。最終ス
ように決定されます。
テージはフラッシュA/Dコンバータのみで構成されています。
REFT=1/2(AVDD+VREF)
入力ステージには差動SHAがあり、このSHAは差動モードまたはシ
REFB=1/2(AVDD−VREF)
ングルエンド・モードで、AC結合またはDC結合が可能です。出力
スパン=2×
(REFT−REFB)=2×VREF
段のブロックでは、データの整列を行い、誤差補正を実行した後に、
データを出力バッファに渡します。出力バッファは別電源から駆動さ
上の式から明らかなように、REFT電圧とREFB電圧は電源電
れるため、出力電圧振幅の調整が可能です。パワーダウン時には、
圧の1/2に対して対称であり、定義により、入力スパンはVREF
出力バッファは高インピーダンス状態になります。
電圧値の2倍になります。
アナログ入力
AD9235のアナログ入力は差動スイッチング・コンデンサ型のSHA
90
であり、差動入力信号の処理で最適性能を持つようにデザインされ
85
–90
SFDR 2.5MHz 2V 差動
ています。このSHA入力では、広いコモン・モード範囲をサポートす
–85
–80
80
ることができるため、図7に示すように優れた性能を維持することが
SFDR 35MHz 2V 差動
依存の誤差が最小になるため、最適な性能を提供します。
図6に示すように、クロック信号を使って、SHAのサンプル・モードとホ
75
–75
SNR 2.5MHz 2V 差動
–70
70
SNR 35MHz 2V 差動
65
–65
THD – dBc
SNR – dBc
できます。電源電圧の1/2での入力コモン・モード電圧により、信号
ールド・モードを交互に切り替えます。SHAがサンプル・モードに切
り替わるときは、信号源がサンプル・コンデンサを充電して、クロッ
60
–60
ク・サイクルの1/2以内に整定する必要があります。各入力に直列に
55
–55
存在する小さい抵抗は、駆動源の出力ステージに必要とされるピー
50
0.0
ク過渡電流を抑えるのに役立ちます。また、小さいコンデンサを入
力間に接続して、動的充電電流を供給することもできます。この受
図7
動回路は、A/Dコンバータの入力でローパス・フィルタを構成するた
0.5
1.0
1.5
2.0
コモン・モード・レベル―V
2.5
–50
3.0
AD9235-65:SNR、THD 対 コモン・モード・レベル
め、正確な値はアプリケーションに基づいて決定する必要がありま
す。IFのアンダー・サンプリング・アプリケーションでは、この並列コンデ
ンサはすべて除去する必要があります。信号源インピーダンスとこれ
内部リファレンスは固定値0.5Vまたは1.0Vにピン接続すること
らのコンデンサの組み合わせにより、入力帯域幅が制限されます。
も、または内部リファレンス接続の節で説明する同じ範囲で調
最適な動的性能を得るためには、VINAとVINBを駆動する信号源
整することもできます。
インピーダンスが一致していて、コモン・モード整定誤差が対称にな
最大S/N比性能は、AD9235を最大入力スパンの2V p-pに設定
る必要があります。これらの誤差は、A/Dコンバータのコモン・モード
したときに得られます。2V p-pモードから1V p-pモードに変更
除去比により削減できます。
すると、S/N比が3dB劣化します。
12
REV.0
AD9235
トランスを選択する際は、信号特性を考慮する必要があります。多
SHAは、選択されたリファレンスに対して許容される範囲内に信号
ピークを維持する信号源から駆動することができます。コモン・モー
くのRFトランスは数MHz以下の周波数で飽和してしまうため、信
ド入力レベルの最小値と最大値は、次のように定義されます。
号電力が大きくなることによりコアの飽和も発生して、これが歪みの原
因になります。
VCMMIN=VREF/2
シングルエンド入力構成
シングルエンド入力は、低価格アプリケーションで妥当な性能を提供
(AVDD+VREF)
/2
VCMMAX=
このコモン・モード入力レベルの最小値により、グラウンド基準の入
できます。この構成では、大きな入力コモン・モード振幅によりSFDR
力をAD9235に入力することが可能になっています。
と歪みの性能が低下します。ただし、各入力の信号源インピーダン
最適性能は差動入力時に得られますが、シングルエンド信号源も
スを一致させると、S/N比への影響をなくせます。図10に、代表的な
VINAまたはVINBに入力できます。この構成では、一方の入力に
シングルエンド入力構成を示します。
信号を接続し、他方の入力は、該当するリファレンスに接続すること
により、電源電圧の1/2の値に設定します。例えば、VINAに2V p-p
10µ F
の信号を入力し、VINBには1Vのリファレンスを入力できます。このよ
1kΩ
うに設定すると、AD9235には2∼0Vで変化する信号を入力できます。
2V p-p
シングルエンド構成では、歪み性能が差動構成に比べて大幅に低
49.9Ω
22Ω
0.1µ F 1kΩ
下します。ただし、入力周波数が低い程、および低速グレード・モデ
AVDD
VINA
10pF
1kΩ
22Ω
1kΩ
10pF
AD9235
VINB
ル
(AD9235-40とAD9235-20)
では、この影響は小さくなります。
10µ F
差動入力構成
前述のように、最適性能は差動入力構成でAD9235を駆動すると
図10
0.1µ F
AGND
シングルエンド入力構成
差動ドライバが優れた性能とA/Dコンバータに対するフレキシブルな
クロック入力と考慮事項
一般に高速A/Dコンバータでは両クロック・エッジを使って様々な内部
インターフェースを提供します。AD8138の出力コモン・モード電圧は
タイミング信号を発生させるため、クロック・デューティ・サイクルの変化
容易にAVDD/2に設定することができ、
ドライバは入力信号帯域制
に対して敏感です。動的な性能特性を維持するためには、一般にク
限機能を持つSallen Keyフィルタ回路として構成できます。
ロック・デューティ・サイクルの変化を5%以内に抑える必要があります。
きに得られます。ベースバンド・アプリケーションに対しては、AD8138
AD9235には、クロック・デューティ
・サイクル・スタビライザが内蔵されて
おり、非サンプリング・エッジのタイミングを再生して、公称50%のデュ
1kΩ
499Ω
0.1µ F
AVDD
50Ω
1kΩ
ーティ・サイクルを持つ内部クロック信号を供給しています。この機能
により、AD9235の性能に悪影響を与えずに、広い範囲のデューテ
VINA
523Ω
ィ・サイクルを持つクロック入力を可能にしています。特性20に示すよ
10pF
AD8138
AD9235
うに、ノイズと歪みの性能は、30%の範囲のデューティ・サイクルに対し
50Ω
1V p-p
49.9Ω
499Ω
VINB
図8
てほぼ平坦です。
AGND
10pF
499Ω
このデューティ・サイクル・スタビライザは、遅延ロック・ループ
(DLL)
を
使って非サンプリング・エッジを再生しています。そのため、サンプリン
AD8138を使用した差動入力構成
グ周波数が変化すると、新しいレートにロックするためにDLLは約
2次ナイキスト領域およびそれ以上の入力周波数では、大部分のア
100クロック・サイクルを必要とします。
ンプの性能はAD9235の真の性能を得るためには不十分です。特
高速・高分解能のA/Dコンバータは、クロック入力の品質に敏感で
に、70∼200MHzの範囲の周波数をサンプリングするIFアンダーサン
す。与えられたフルスケール入力周波数
(fINPUT)
での、アパーチャ・ジッ
プリング・アプリケーションでは、不十分です。これらのアプリケーショ
のみに起因するS/N比の低下は、次式を使って計算できます。
ター
(tA)
ンに対しては、図9に示す差動トランス・カップリングの入力構
S/N比の低下=20×log10[1/2×π×fINPUT×tA]
成を推奨します。
この式では、アパーチャ・ジッター実効値tAは全ジッター源の二乗和
平方根を表しており、これにはクロック入力、アナログ入力信号、A/D
22Ω
2V p-p
10pF
49.9Ω
アパーチャ・ジッター仕様値が含まれています。アンダーサンプリング・
AVDD
アプリケーションは特にジッターに敏感です。
VINA
アパーチャ・ジッターがAD9235のダイナミックレンジに影響を与える場
AD9235
合は、クロック入力をアナログ信号として扱う必要があります。クロッ
22Ω
VINB
10pF
1kΩ
0.1µ F
図9
ク・
ドライバの電源はA/Dコンバータ出力ドライバの電源と分離して、ク
AGND
ロック信号がデジタル・ノイズから変調を受けないようにする必要があ
ります。低ジッターの水晶制御発振器は最適なクロック源です。クロ
1kΩ
ックが別のタイプの信号源
(ゲート、分周器、または他の方法)
で発
生される場合は、最終段で元のクロックを使ってタイミングを再生する
差動トランスのカップリング構成
必要があります。
REV.0
13
AD9235
表I
リファレンスSENSE動作
SENSE電圧
内部スイッチ位置
選択するモード
VREF(V)
差動スパン(V p-p)
AVDD
VREF
0.2V∼VREF
AGND∼0.2V
N/A
SENSE
SENSE
内蔵分割器
外部リファレンス
内部固定リファレンス
プログラマブルなリファレンス
内部固定リファレンス
N/A
0.5
0.5×(1+R2/R1)
1.0
2×外部リファレンス
1.0
2×VREF(図13参照)
2.0
消費電力とスタンバイ・モード
図11に示すように、AD9235の消費電力はサンプル・レートに比例し
ルにすると、AD9235は通常の動作モードに戻ります。
ます。3種類のスピード・グレード間でデジタル消費電力はそれほど変
路をシャットダウンすることにより低消費電力を実現します。スタンバ
スタンバイ・モードでは、リファレンス、リファレンス・バッファ、バイアス回
化しません。これは主にデジタル・
ドライバの電流と各出力ビットの負
イ・モードに入るとき、REFTとREFBに接続するデカップリング・コンデ
荷により、消費電力が決定されるためです。DRVDDの最大電流は
ンサが放電し、通常動作に戻るときにこれらをプリチャージする必要
次のように計算されます。
があります。そのため、ウェイクアップ時間はスタンバイ・モードに留ま
っていた時間に関係し、スタンバイ時間が短い程、ウェイクアップ時
IDRVDD=VDRVDD×CLOAD×fCLOCK×N
間が短くなります。REFTとREFBに推奨値の0.1μFと10μFデカップ
ここで、Nは出力ビット数で、AD9235の場合は12です。この最大電
リング・コンデンサを接続した場合、リファレンス・バッファ・デカップ
流は、各出力ビットが各クロック・サイクルでスイッチングしている状態
リング・コンデンサの放電には約1秒を要し、フル動作に戻るために
での値であり、この状態はナイキスト周波数
(fCLOCK/2)
のフルスケール
は5msを要します。
方 形 波 が 入 力された場 合にのみ発 生します。実 用 的には、
DRVDD電流はスイッチングする出力ビット数の平均値を使って計算
デジタル出力
AD9235の出力ドライバは、DRVDDとインターフェース・ロジックのデジ
され、この平均値はエンコード・レートとアナログ入力信号特性により
決定されます。
タル電源を一致させることにより、2.5Vまたは3.3Vのロジック・ファミリ
ーとインターフェースするように設定できます。出力ドライバは、あらゆる
ロジック・ファミリーを駆動するために十分な出力電流を提供するよう
325
に設計されています。ただし、大きな駆動電流は電源にグリッチを生
300
総消費電力―mW
AD9235–65
275
じさせる傾向を持つため、コンバータ性能に影響を与えることがあり
250
ます。ADCにより大きな容量負荷または大きなファンアウトを駆動する
225
必要があるアプリケーションでは、外付けバッファまたはラッチが必
200
要となることがあります。
175
表IIに示すように、オフセット・バイナリまたは2の補数のデータ・フォー
AD9235–40
150
マットを選択できます。
125
100
タイミング
AD9235は、6クロック・サイクルのパイプライン遅延を持つラッチされた
AD9235–20
75
50
0.0
図11
10
20
30
40
サンプル・レート―MSPS
50
データを出力します。データ出力は、クロック信号の立ち上がりエッジ
60
後の1伝搬遅延
(tOD)
で有効になります。詳しいタイミング図について
総消費電力 対 サンプル・レートの関係(fIN=10MHz)
は図1を参照してください。
出力データ・ラインの長さと、それらに接続された負荷を最小にして
AD9235-20スピード・グレードに対しては、デジタル消費電力は総消
AD9235内部での過渡電圧を抑える必要があります。これらの過渡
費電力の10%として表すことができます。デジタル消費電力は、出力
電圧はコンバータのダイナミック性能を低下させることがあります。
ドライバに接続される容量性負荷を抑えることにより、減らせます。図
AD9235の最小変換レート
(typ値)
は1MSPSです。1MSPSより低い
11に示すデータは、各出力ドライバに5pFの負荷を接続して取得した
クロック・レートでは、ダイナミック性能が低下することがあります。
ものです。
消費電力を削減できるように、最適なバイアスが与えられています。
リファレンス
AD9235は、安定した正確な0.5Vのリファレンスを内蔵しています。内
各スピード・グレードは低いサンプル・レートで基本的な電力を消費し
部/外部リファレンスを使ってAD9235に入力されるリファレンスを変
ますが、この電力はクロック周波数に比例して増加します。
えることにより、入力範囲を調整できます。A/Dコンバータの入力スパ
PDWNピンをハイレベルにすると、AD9235はスタンバイ・モードになり
ンは、リファレンスの変化に比例して変化します。
ます。この状態では、クロック入力とアナログ入力が静止しているとき
変成器を使って差動でA/Dを駆動する場合は、リファレンスを使って
のA/Dコンバータの消費電力は1mW
(typ値)
です。スタンバイ時の出
センタータップをバイアスできます
(コモン・モード電圧)
。
アナログ回路は、各スピード・グレードで優れた性能を提供し、かつ
力ドライバは高インピーダンス状態になります。PDWNピンをローレベ
14
REV.0
AD9235
内部リファレンスの接続
AD9235に内蔵されているコンパレータがSENSEピンの電位を
外部リファレンスによる動作
A/Dコンバータのゲイン精度または熱ドリフト特性を改善する
検出し、リファレンスを表Iに示す4つの状態に設定します。
ために、外部リファレンスの使用が必要となることがあります。
SENSEがグラウンド・レベルの場合、リファレンス・アンプ・ス
複数のA/Dコンバータが互に相手を監視する場合は、ゲイン不
イッチは内部抵抗分割器(図12)
に接続され、VREFが1Vに設
一致誤差を許容レベルまで抑えるために、1つのリファレンス
定されます。SENSEピンをVREFスイッチに接続すると、リファ
(内部/外部)
を使う必要があります。ゲインとオフセットの温
レンス・アンプ出力はSENSEピンに接続され、ループを構成し
度ドリフトを削減するために、高精度の外部リファレンスを選
て0.5Vのリファレンスを出力します。抵抗分割器が図13のよう
択することもあります。図14に、1Vモードと0.5Vモードでの内
に接続された場合にも、スイッチはSENSEピンに接続されま
部リファレンスのドリフト特性(typ値)
を示します。
す。この接続により、リファレンス・アンプは非反転モードにな
り、VREF出力は次のように決定されます。
1.2
VREF=0.5×
(1+R2/R1)
1.0
VREF = 1.0V
VINB
VREF 誤差―%
VINA
REFT
0.1µ F
ADCコア
0.1µ F
10µ F
0.8
VREF = 0.5V
0.6
0.4
REFB
0.2
0.1µ F
VREF
10µF
0.0
–40 –30 –20 –10
0.5V
0.1µ F
選択
ロジック
図14
0
10 20 30
温度―℃
40
50
60
70
80
VREFドリフト(Typ値)
SENSE
SENSEピンをAVDDに接続すると、内部リファレンスがディス
AD9235
エーブルにされて、外部リファレンスの使用が可能になります。
内部リファレンスのバッファは、外部リファレンスに対して7kΩ
図12
の等価負荷になります。内部バッファは、A/Dコンバータ・コア
内部リファレンスの構成
に対する正と負のフルスケール・リファレンス
(REFTとREFB)
の供給を続けています。入力スパンは常にリファレンスの2倍
すべてのリファレンス設定で、REFTとREFBがA/D変換コアを
であるため、外部リファレンスは最大1Vに制限してください。
駆動し、入力スパンを決定します。A/Dの入力範囲は、内
ゲインのマッチングを改善するために複数のコンバータを
部/外部リファレンスに対して、常にリファレンスピンの電圧の
AD9235の内部リファレンスから駆動する場合は、他のコンバ
2倍になります。
ータによるリファレンス負荷を考慮する必要があります。図15
に、内部リファレンスに対する負荷の影響を示します。
VINA
VINB
0.05
REFT
0.1µ F
ADCコア
0.1µ F
0.00
10 µF
REFB
誤差―%
VREF
10µF
–0.05
0.1µ F
0.5V
0.1µ F
選択
ロジック
0.5Vでの誤差(%)
–0.10
1Vでの誤差(%)
–0.15
SENSE
–0.20
AD9235
図13
REV.0
–0.25
0.0
プログラマブルなリファレンス設定
図13
15
0.5
1.0
1.5
負荷―mA
2.0
2.5
プログラマブルなリファレンス設定
3.0
AD9235
動作モードの選択
前述のように、AD9235はオフセット・バイナリ・フォーマ
意されています。各入力構成は、さまざまなジャンパ接続
ットまたは2の補数フォーマットでデータを出力できます。
図16に、AD9235のAC性能を評価するときに使う代表的な
により選択できます(回路図参照)
。
クロック・デューティ・サイクル・スタビライザ(DCS)
ベンチ特性評価の接続を示します。非常に低い位相ノイズ
をイネーブル/ディスエーブルにする機能も備えています。
(1ps未満のrmsジッター)を持つ信号源を使って、コンバー
MODEピンは、データ・フォーマットとDCS状態を制御す
タの極限性能を得ることは、非常に重要です。仕様のノイ
るマルチレベル入力です。入力スレショルド値と対応する
ズ性能を得るためには、入力信号の適切なフィルタリング
モード選択の概要を次に説明します。
により、高調波を除去し、入力での総合ノイズを小さくす
ることも必要です。
表 II
モード選択
最小のジッターとS/N比を必要とするアプリケーション(IF
MODE
ピンの電圧
データ・
フォーマット
デューティ・サイクル・
スタビライザ
アンダーサンプリング特性評価)ではAUXCLK入力を選択
AVDD
2/3AVDD
1/3AVDD
AGND(デフォルト)
2の補数
2の補数
オフセット・バイナリ
オフセット・バイナリ
ディスエーブル
イネーブル
イネーブル
ディスエーブル
ット・サンプル・レートの4倍のクロック入力信号を入力で
する必要があります。この入力を使うと、AD9235のターゲ
きます。低ジッター、差動の4分周カウンタ、
MC100LVEL33Dを使うと、1×クロック出力を得られます。
このクロックはJP9を経由してクロック入力に戻されます。
例えば、260MHz信号(サイン波)は65MHzの信号になるま
MODEピンは、内部で20kΩの抵抗を使ってAGNDにプルダ
で分周されてA/Dのクロックになります。AUXCLKインタ
ウンされています。
ーフェースではR1を除く必要があることに注意してくださ
い。多くのRF信号ジェネレータは高い出力周波数で位相ノ
評価ボード
AD9235評価ボードは、あらゆるモードと設定でA/Dコンバ
イズが良くなり、かつサイン波出力信号のスルーレートは
ータを動作させるために必要なすべてのサポート回路を提
ースで低ジッターが得られる場合があります。
供します。コンバータは、AD8138ドライバまたはトランス
回路図とレイアウトを以下に示します。これらはシステ
を使って、差動/シングルエンドで駆動できます。DUTを
ム・レベルで使用する適切な配線とグラウンド接続の技術
サポート回路から分離するために分離させた電源ピンが用
をデモンストレーションするものです。
等しい振幅の1倍信号の4倍であるため、このインターフェ
3V
–
REFIN
10MHz
REFOUT
HP8644、2V p-p
信号シンセサイザ
HP8644、2V p-p
クロック・シンセサイザ
バンドパス・
フィルタ
3V
+
–
3V
+
–
3V
+
AVDD DUT GND GND DUT
S4
AVDD
DRVDD
XFMR
INPUT
AD9235
評価ボード
S1
CLOCK
図16
–
+
DVDD
J1
データ・
キャプチャ
および処理
評価ボードの接続
16
REV.0
REV.0
図17
評価ボードの回路図―DUT
17
TB1
TB1
AGND
DVDDIN
6
4
5
DRVDDIN TB1
3
2
1
TB1
TB1
1 RP4 228
2 RP4 227
3 RP4 226
4 RP4 225
1 RP3 228
2 RP3 227
3 RP3 226
4 RP3 225
TB1
AVDDIN
AGND
DUTAVDDIN
D4O
D5O
D6O
D7O
D0O
D1O
D2O
D3O
25V
C6
22UF
25V
C48
22UF
25V
C47
22UF
25V
C58
22UF
C59
C14
.1UF
FBEAD
2
C53
.1UF
FBEAD
2
C52
.1UF
FBEAD
2
L4
1
L3
1
L2
1
L1
1
OTRO
D8O
D9O
D10O
D11O
.1UF
FBEAD
2
D4
D5
D6
D7
D0
D1
D2
D3
JP11
AVDD
DUTDRVDD
5K
R27
JP13
DUTAVDD
OTR
D8
D9
D10
D11
1K
R17
1K
R20
AVDD
TP11 TP12 TP13 TP14
BLK
BLK
BLK BLK
1K
R42
TP4
RED
DVDD
TP9
TP10 TP15 TP16
BLK
BL K
BLK BLK
TP3
RED
JP12
AVDD
RED
TP1
RED
TP2
1 RP6 22 8
2 RP6 22 7
3 RP6 22 6
4 RP6 22 5
1 RP5 22 8
2 RP5 22 7
3 RP5 22 6
4 RP5 22 5
R4
10K
R3
10K
JP2
JP1
JP6
JP7
C21
10UF
10V
.1UF
C57
C32
.1UF
10V
10UF
C20
C33
.1UF
JP24
JP25
JP23
C23
10UF
10V
DUTAVDD
.1UF
C35
C34
.1UF
WHT
TP5
C38
.1UF
C22
10UF
10V
JP22
C41
.001UF
C50
.1UF
SHEET 3
VINA
VINB
WHT
TP17
C36
.1UF
.001UF
C39
DUTAVDD
C1
10UF
10V
C37
.1UF
C40
.001UF
OTR
1
7
D11
8
28
D10
3
27
D9
4
26
D8
14
25
D7
REFB
5
22
REFT
D6
6
21
MODE U1 D5
2
20
D4
VINA
9
19
VINB
D3
10
18
D2
AVSS1
11
17
D1
AVDD1
12
16
D0
DRVSS
23
15
DRVDD
CLK
24
13
AD9235
AVDD2
AVSS2
SENSE
VREF
PDWN
D4O
D5O
D6O
D7O
D8O
D9O
D10O
D11O
DUTCLK
WHT
TP6
DUTDRVDD
OTRO
D0O
D1O
D2O
D3O
AD9235
図18
1
18
2
49.9
R1
R19
JP9
.1UF
C13
500
AVDD
T2
3
2
1
CW
R2
C24
.1UF
1
2
3
4
R18
C26
.1UF
74VHC04
2
500
5
74VHC04
U8
8
11
9
74VHC04
74VHC04
U8
10
4
74VHC04
U8
12
U8
R7
C28
10UF
10V
R26
10K
JP3
JP4
22
10K
D2
D1
13
3
6
1N5712
74VHC04
U8
AVDD;14
AGND;7
AVDD
U3デカップリング
AVDD
TP7 WHT
U8
1
10K
R15
90
R13
113
AVDD
MC100LVEL33D
8
VCC
NC
7
OUT
U3 INA
6
REF
INB
5
VEE
INCOM
4
5
6
T1-1T
R25
1N5712
1
CLOCK
S1
R14
90
C27
.1UF
49.9
R11
AUXCLK
R12
113
AVDD
2
S5
D0
D1
D2
D3
D4
D5
D6
D7
C10
.1UF
22
OTR
D8
D9
D10
D11
2
3
4
5
6
7
8
9
1
19
U8デカップリング
AVDD
R9
DUTCLK
AVDD
A1
A2
A3
A4
A5
A6
A7
A8
G1
G2
A1
A2
A3
A4
A5
A6
A7
A8
G1
G2
C3
10UF
10V
2
3
4
5
6
7
8
9
1
19
DVDD
C5
10UF
1
C4
10UF
1
Y1
Y2
Y3
Y4
Y5
Y6
Y7
Y8
18
17
16
15
14
13
12
11
20
VCC
10
GND
10V
2
.1UF
18
17
16
15
14
13
12
11
20
10
10V
2
.1UF
U7
74VHC541
C11
GND
U6
74VHC541
Y1
Y2
Y3
Y4
Y5
Y6
Y7
Y8
VCC
C12
8
7
6
5
4
3
2
1
8
7
6
5
4
3
2
1
22
12
RP1
22
13
22
12
22
11
22
10
22
RP2
RP2
RP2
RP2
9
22
14
22
15
RP2
RP2
22
16
RP2
RP2
22
RP1
9
22
10
22
13
RP1
22
11
22
14
RP1
RP1
22
15
RP1
RP1
22
16
RP1
DACLK
DOTR
DD0
DD1
DD2
DD3
DD4
DD5
DD6
DD7
DD8
DD9
DD10
DD11
31
33
35
37
39
1
3
5
7
9
11
13
15
17
19
21
23
25
27
29
HEADER RIGHT ANGLE MALE NO EJECTORS
J1
HDR40RAM
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
22
24
26
28
30
32
34
36
38
40
AD9235
評価ボードの回路図―クロック入力と出力バッファ
REV.0
REV.0
図19
19
S2
2
1
アンプ入力
評価ボードの回路図―アナログ入力
499
523
.1UF
C18
2
1 A B
JP8
C19
10UF
10V
1
2
R31
49.9
R35
R34
VCC
3
4
VO+
VOC
VO-
2
VAL
TP8
RED
R36
499
499
C17
5
6 AD8138
VEE
+IN
U2
-IN
3
R37
VAL
C69
.1UF
C15
10UF
10V
1
2
C2
ALT VEE
8
1
AVDD
R10
R6
1
C8
40
40
.1UF
2
S4
2
1
XFMR入力
R33
1K
R32
1K
AVDD
S3
信号入力
C9
R24
49.9
R5
49.9
VAL
VAL
0.33UF
JP5
4
5
6
C45
C42
T1
T1-1T
R41
1K
R23
1K
C7
3
2
1
.1UF
AVDD
R8
1K
R16
1K
AVDD
C25
0.33UF
C16
.1UF
JP43
JP41
JP46
JP45
JP40
JP42
R22
R21
22
22
C43
15PF
C44B
C44
15PF
VINB
VINA
AD9235
AD9235
DACLK
DD0
DD1
DD2
DD3
DD4
DD5
DD6
DD7
DD8
DD9
DD10
DD11
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
MSB-DB11
DB10
DB19
DB8
DB7
DB6
DB5
U4
DB4
AD9762
DB3
DB2
DB1
DB0
NC1
NC2
CLOCK
DVDD
DCOM
NC3
AVDD
COMP2
IOUTA
IOUTB
ACOM
COMP1
FSADJ
REFIO
REFLO
SLEEP
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
DVDD
C30
C31
.1UF
.01UF
C29
C46
.1UF
.01UF
S6
TP18
WHT
C56
R29
.1UF
C51
R30
2K
C55
49.9
22PF
.1UF
R28
49.9
C49
.1UF
図20
C54
22PF
評価ボードの回路図―オプションのD/Aコンバータ
図21
評価ボードのレイアウト―表面
20
REV.0
AD9235
図22
図23
REV.0
評価ボードのレイアウト―裏面
評価ボードのレイアウト―グラウンド・プレーン
21
AD9235
図24
図25
評価ボードの電源プレーン
評価ボードのレイアウト―表面シルクスクリーン
22
REV.0
AD9235
図26
REV.0
評価ボード・レイアウト―裏面シルクスクリーン
23
AD9235
外形寸法
サイズはインチと(mm)で示します。
TDS08/2001/1000
28ピンTSSOP
(RU-28)
0.386 (9.80)
0.378 (9.60)
28
15
0.177 (4.50)
0.169 (4.30)
0.256 (6.50)
0.246 (6.25)
1
14
ピン1
0.006 (0.15)
0.002 (0.05)
0.0256 (0.65) 0.0118 (0.30)
BSC
0.0075 (0.19)
0.0079 (0.20)
0.0035 (0.090)
8°
0°
0.028 (0.70)
0.020 (0.50)
PRINTED IN JAPAN
実装面
0.0433 (1.10)
MAX
このデータシートはエコマーク認定の再生紙を使用しています。
24
REV.0